JPH053347U - 軸継手構造 - Google Patents

軸継手構造

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JPH053347U
JPH053347U JP5185791U JP5185791U JPH053347U JP H053347 U JPH053347 U JP H053347U JP 5185791 U JP5185791 U JP 5185791U JP 5185791 U JP5185791 U JP 5185791U JP H053347 U JPH053347 U JP H053347U
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joint
shaft
female
male
hole
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JP5185791U
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実 青井
剛 辻井
恵樹 芦田
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Kobe Steel Ltd
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Kobe Steel Ltd
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 軸同士の連結を容易かつ確実に行う。 【構成】 雌継手20にテーパー状の嵌入穴25と異形
断面穴22dと雌側凹部26を設け、雄継手30にテー
パー状の嵌入部33と異形断面部35と雄側凹部34を
設けるとともに、非縮径状態で上記両凹部26,34内
に収納され、縮径状態で雄側凹部34内にのみ収納され
る形状の縮径リング46と、雌継手20に設けられた径
方向の貫通穴29内に収納されるリング押え部材47,
48と、このリング押え部材47,48を解放する解放
位置とリング押え部材47,48を押し込んで縮径リン
グ46を縮径させる押し込み位置との間で移動する切換
部材40と、この切換部材40を上記解放位置に保持す
る保持手段45とを備える。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、地中止水壁施工機械や地盤改良機械をはじめとする基礎工事機械等 において用いられる軸継手構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記のような基礎工事機械等においては、長尺の軸が使用されることが多い。 例えば、地中撹拌式の地盤改良装置においては、何十メートルにも及ぶ撹拌軸が 上下方向に設置される。このような長尺の軸は、そのままでは製造、運搬が極め て困難であるため、一般には軸方向に複数に分割され、工事現場で適宜継ぎ足さ れながら使用される。従って、このような軸には、分割軸同士を連結するための 軸継手が必要となる。
【0003】 このような軸継手としては、ねじ式、ピン式、フランジ式等が知られているが 、このうちねじ式のものは使用中にねじが緩むおそれがあるため、一般にはピン 式やフランジ式のものが多用されている。
【0004】 図11はフランジ式の軸継手構造の一例を示したものである。図において、互 いに連結される軸90の端部には、雄側フランジ91及び雌側フランジ92が各 々固定され、雄側フランジ91の中央には円筒状の嵌合突出部91aが、雌側フ ランジ92の中央部には上記嵌入部92aが嵌入可能な形状をもつ嵌入穴92a が形成されている。そして、両者を嵌合した状態で、上記雄側フランジ91の周 縁部に設けられたボルト穴91b及び雌側フランジ92の周縁部に設けられたボ ルト穴92bにボルト93を通し、これにナット94を締め付けることにより、 両軸90の連結が行われている。
【0005】 また、図12,13に示すピン式のものでは、雄継手95に図13に示すよう な断面六角形状の嵌入部95aが形成されているのに対し、雌継手96には上記 嵌入部95aが嵌入可能な嵌入穴96aが設けられており、この嵌入がなされた 状態で側方からピン99が挿入されることにより、両継手95,96が連結され る。なお、図において97,98はシール部材、100はピン抜け止め用のCリ ングである。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】
一般に、基礎工事機械等に用いられる大型の軸では、各分割軸を吊り上げ、こ れらを連結するためにクレーン等の大がかりな機械が用いられる。従って、上記 図11に示したようなフランジ式の継手では、その芯出し作業が困難であり、雄 側の嵌入部95aと雌側の嵌入部96aとを嵌合させるまでに相当の手間を要す る。また、ボルト、ナットの締結・緩脱に時間がかかるとともに、土にまみれる ボルト・ナットのメンテナンスも必要となり、大幅なコストアップ及び施工能率 の貞かは免れ得ない。しかも、継手部の径が軸径よりも大きいので、その分、貫 入・引抜き抵抗が増大する不都合がある。
【0007】 一方、図12,13に示すピン式のものでは、両継手を嵌合して連結した後も 、両嵌合部の間には軸径方向のすきまが必ず生じるので、このすきまに起因して 両継手ががたつき、この継手部分で軸90の向きが微妙に変わって、軸90が精 密に一直線上に並んだ状態で連結されない不都合がある。また、上記がたつきを 削減するために嵌め合いをきつくすると、その分嵌入作業はますます困難化する ことになる。
【0008】 さらに、これらの継手によって連結される軸がグラウトを供給するための配管 を有している場合、このグラウトは当然両継手内を流れることになるが、このグ ラウトが軸切離し時に継手同士の接合部に付着するために、この接合部にエアや 水を吹き付けて洗浄を行わなければならない不便がある。このような作業は時間 浪費及びエネルギ、資源の浪費につながっており、その改善も大きな課題となっ ている。
【0009】 本考案は、このような事情に鑑み、連結作業を容易にし、しかも連結後のがた つきを防ぐことができる軸継手及び軸連結構造を提供し、さらには、グラウト等 が内部を流れる軸同士の連結に使用する場合にも、このグラウト除去のための洗 浄作業がほとんど不要で、作業の効率化及び省エネルギ化を図ることができる軸 継手構造を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本考案は、軸同士を連結するための軸継手構造であって、一方の軸の端部に装 着される雌継手と、他方の軸の端部に装着される雄継手とを備え、雌継手に、上 記軸が装着される側と反対側の方向に開口しかつ開口に向かうに従って拡径する テーパー状の嵌入穴と、円形以外の断面形状をもつ異形断面穴とを設け、雄継手 に、上記軸が装着される側と反対側に設けられ、かつ上記雌継手の嵌入穴内に嵌 入可能なテーパー状の嵌入部と、上記異形断面穴に嵌入される異形断面部とを設 け、上記雌継手の内周面にその周方向に沿って雌側凹部を設け、この雌継手の側 壁にこの側壁を径方向に貫通して上記凹部に至る貫通穴を設け、上記雄継手の外 周面においてこの雄継手の嵌入部が上記雌継手の嵌入穴内に嵌入された状態で上 記雌側凹部と合致する位置に周方向に沿って雄側凹部を設けるとともに、周方向 の一部に切欠を有して全体が縮径可能であり、縮径しない状態で上記雌側凹部及 び雄側凹部の双方にわたる空間に収納され、縮径した状態で上記雄側凹部内にの み収納される形状をもつ縮径リングと、上記貫通穴内に収納されたリング押え部 材と、このリング押え部材を解放する解放位置とリング押え部材を径方向内側に 押し込んで上記縮径リングを縮径させる押し込み位置との間で移動する切換部材 と、この切換部材を上記解放位置に保持する保持手段とを備えたものである(請 求項1)。
【0011】 また本発明は、一方の軸の端部に装着される雌継手と、他方の軸の端部に装着 される雄継手とを備え、雌継手に、上記軸が装着される側と反対側の方向に開口 しかつ開口に向かうに従って拡径するテーパー状の嵌入穴と、円形以外の断面形 状をもつ異形断面穴とを設け、雄継手に、上記軸が装着される側と反対側の方向 に突出し、かつ上記雌継手の嵌入穴内に嵌入可能なテーパー状の嵌入部と、上記 異形断面穴に嵌入される異形断面部とを設け、上記雌継手の内周面にその周方向 に沿って雌側凹部を設け、この雌継手の側壁にこの側壁を径方向に貫通して上記 雌側凹部に至る貫通穴を設け、上記雄継手の外周面においてこの雄継手の嵌入部 が上記雌継手の嵌入穴内に嵌入された状態で上記雌側凹部と合致する位置に周方 向に沿って雄側凹部を設けるとともに、周方向の一部に切欠を有して全体が縮径 可能であり、縮径しない状態で上記雌側凹部内にのみ収納され、縮径した状態で 上記雄側凹部及び雌側凹部の双方にわたる領域に収納される形状をもつ縮径リン グと、上記貫通穴内に収納されたリング押え部材と、このリング押え部材を解放 する解放位置とリング押え部材を押し込んで上記縮径リングを縮径させる押し込 み位置との間で移動する切換部材と、この切換部材を上記押し込み位置に保持す る保持手段とを備えたものである(請求項2)。
【0012】 また本発明は、一方の軸の端部に装着される雌継手と、他方の軸の端部に装着 される雄継手とを備え、雌継手に、上記軸が装着される側と反対側の方向に開口 しかつ開口に向かうに従って拡径するテーパー状の嵌入穴と、円形以外の断面形 状をもつ異形断面穴と、この雌継手の内周面から内方に向かって出没する係止部 と、この係止部を突出方向に付勢する付勢手段とを設け、雄継手に、上記軸が装 着される側と反対側の方向に突出し、かつ上記雌継手の嵌入穴内に嵌入可能なテ ーパー状の嵌入部と、上記異形断面穴に嵌入される異形断面部と、上記嵌入部が 上記嵌入穴に嵌入された状態で突出状態にある係止部と係合される被係止部とを 設けるとともに、上記雌継手と雄継手とが連結された状態で、上記係止部から退 避する退避位置と上記係止部と被係止部との間に割り込んで両者の係合を解除す る割込み位置との間で移動可能に構成された切換部材と、この切換部材を上記退 避位置に保持する保持手段とを備えたものである(請求項3)。
【0013】 さらに、上記軸継手構造のいずれかにおいて、上記雌継手及び雄継手に、物質 を流動させるための軸方向に延びる貫通路を設けるとともに、両継手のうち上記 物質の流動方向上流側の継手にこの継手の貫通路を開閉する開閉手段を設けるこ とがより好ましい(請求項4)。
【0014】 ここで、上記開閉手段の具体的な構造は特に問わないが、この開閉手段として 、伸縮可能な弾性部材により薄肉状に形成され、上記貫通路内に臨む位置に設け られ、内方に膨出することにより上記貫通路を閉じる伸縮部材を備えるとともに 、この伸縮部材に対して外側から膨出用エアを供給するためのエア供給路を設け たものが特に好適である(請求項5)。
【0015】
【作用】
請求項1記載の構造において、各軸を連結する際には、一方の軸が固定された 雄側凹部内に予め縮径リングを嵌めておく。このとき、縮径リングは縮径してい ないので雄側凹部内に完全には収納されず、その一部が径方向外側に突出した状 態にある。この状態で、雌継手内に雄継手を挿入すると、上記縮径リングは雌継 手の内周面により雄側凹部内に押し込まれる。すなわち、縮径リングが雄側凹部 内に完全に収納された形で上記嵌入が進行する。
【0016】 そして、嵌入穴内に嵌入部が嵌入されると、それまで雌継手の内周面に押しつ けられていた縮径リングが、雌側凹部に到達することにより、この雌側凹部内に 入り込むように拡径し、両凹部の双方に収納される状態となる。これにより、雄 継手は雌継手から抜けなくなり、両継手間に作用する軸方向力は上記縮径リング を媒介として伝達される。特に、両軸が土中内に嵌入される際には、雌継手及び 雄継手はその軸方向に沿って互いに近づく向きの圧縮力を受けるので、この力に より、嵌入穴のテーパー面と嵌入部のテーパー面とが強い力で圧接し、軸連結部 の剛性は飛躍的に高められる。
【0017】 また、この状態では、雄継手の異形断面部が雌継手の異形断面穴内に嵌入され ることにより、この部分で両継手間のトルク伝達が行われる。
【0018】 次に、両継手を切り離す場合には、切換部材を保持手段の保持力に抗して押し 込み位置に移動させる。これにより、各貫通穴内のリング押え部材が径方向内側 に押し込まれ、これらのリング押え部材が縮径リングを外側から押し込むことに より縮径リングが縮径して雄側凹部側にのみ完全に収納された状態となり、この 状態で雄継手を雌継手から引き抜くことができる。
【0019】 請求項2記載の構造において、雄継手を雌継手に嵌入する際には、予め雌側凹 部内に縮径リングを嵌めておくとともに、切換部材を解放位置に切換えておき、 リング押え部材の押し込みを解除しておく。これにより、リング押え部材は径方 向外側に逃がされ、縮径リングは縮径せずに雌側凹部側にのみ完全に収納された 状態となり、この状態で雌継手の嵌入穴内に雄継手の嵌入部を嵌入することがで きる。そして、嵌入後は上記切換部材を元の押し込み位置に復帰させてリング押 え部材を再び内方へ押し込むことにより、このリング押え部材で縮径リングが縮 径して雄側凹部内にも入り込む状態となり、雌継手に対する雄継手の抜け止めが 完了する。
【0020】 逆に、この状態から切換部材を解放位置に移動させ、リング押え部材の押し込 みを解除すれば、縮径リングが拡径して雌側凹部側にのみ収納される状態に復帰 し、この状態で雌継手から雄継手を引き抜くことができる。
【0021】 請求項3記載の構造においては、上記と同様にして雌継手を雄継手内に挿入す ると、この挿入途中で雌継手側の係止部が雄側部材によって付勢手段の付勢力に 抗して一旦径方向外方へ押し込まれるが、この挿入が完了した時点、すなわち、 嵌入部が嵌入穴に完全に嵌入された時点で上記係止部が上記付勢力で元の突出位 置に復帰し、この係止部によって雄継手側の被係止部が係止され、雄継手は雌継 手から抜けなくなる。
【0022】 次に、この状態から切換部材を保持手段の保持力に抗して上記退避位置から割 込み位置に移動させると、この割込みによって上記係止部と被係止部との係合が 解除され、この状態で容易に雄継手を雌継手から引き抜くことができる。
【0023】 さらに、請求項4記載の構造によれば、両継手の切離しを行う前に開閉手段に よって上流側貫通路を閉じておくことにより、その上流側から流動物質が両継手 の接合部へ流れ込まず、よってこの接合部に上記流動物質が付着することが防が れる。
【0024】 具体的に、請求項5記載の構造によれば、伸縮部材に対し外側からエア供給路 を通じてエアを供給し、伸縮部材を膨出させることにより、この伸縮部材で上記 貫通路を閉じることができる。
【0025】
【実施例】
本考案の第1実施例を図1,2に基づいて説明する。なお、図1,2では便宜 上各部材を水平状態で描いているが、実際には図の左側が上、右側が下の状態で 上下方向に軸が連結される。ただし、本考案では使用中の各部材の方向は問わな い。
【0026】 図において、11,12は互いに連結される軸である。この実施例では、地盤 改良装置に用いられる撹拌軸、すなわち内部にグラウトが通される軸であって、 グラウト供給管15,16をそれぞれ有する管状の軸11,12を示している。
【0027】 一方の軸11の端部には、筒状の雌継手20が固定されている。この雌継手2 0は、筒状の第1部材21及び第2部材22からなり、第1部材21に設けられ た雌ねじ部21a内に、第2部材22に設けられた雄ねじ部22aが螺合挿入さ れるとともに、上記雌ねじ部21aの側壁に設けられた貫通ねじ穴21bから図 外の緩み止め用ねじが螺合挿入されることにより、両部材21,22が連結され るようになっている。そして、第1部材21の外周面に設けられた軸装着部23 に上記筒状の軸11が外篏、固定されるとともに、第1部材21の中央部に設け られた貫通路24内に上記軸11内のグラウト供給管15が嵌入、固定されてい る。
【0028】 上記第2部材22の略中央部には、第1部材21が連結される側と反対側の方 向(図1では右方)に開口する嵌入穴25を有しており、この嵌入穴25は、開 口に向かうに従って拡径するテーパー状に形成されている。また、第2部材22 の開口端部(図1,2では右側端部)22bの内周面には、外向きに広がるテー パー面22cが形成され、この開口端部22bの外周面にはスリーブ支持ブロッ ク27が固定されており、このスリーブ支持ブロック27の前端面(図1,2で は左端面)にはリング状のスリーブ受け部材28が固定されている。
【0029】 他方の軸12の端部には、筒状の雄継手30が固定されている。この雄継手3 0の外周面に設けられた軸装着部31には、上記軸12が外篏、固定されるとと もに、この雄継手30の中央に設けられた貫通路32に上記軸12内のグラウト 供給管16が接続、固定されている。この雄継手30において上記軸12が装着 される側と反対側の端部(図1では左側端部)には、先端に向かうに従って縮径 するテーパー状の嵌入部33が形成されており、その形状は上記雌側部材20に おける嵌入穴25に嵌入可能な形状に設定されている。
【0030】 上記嵌入部33よりも軸12に近い位置、具体的には上記雌継手20における 開口端部近傍の部分に対応する位置には図4に示すような円形以外の断面形状( 図例では六角形状)をもつ異形断面部35が形成されている。これに対し、雌継 手20の第2部材22において上記異形断面部35と対応する位置、すなわち、 開口端部近傍の位置には上記異形断面部35が嵌入される異形断面穴22dが設 けられている。
【0031】 雄継手30において上記嵌入部33と異形断面部35との間の部分には、その 全周にわたって雄側凹部34が形成されている。これに対し、雌継手20の内周 面において、この雌継手20の嵌入穴25内に上記嵌入部33を嵌入した状態で 上記雄側凹部34に対向する位置には全周にわたって雌側凹部26が設けられて いる。また、この雌側凹部26と軸方向について同一の位置には第2部材22の 側壁を径方向に貫通する複数個の貫通穴29が設けられており、従って、この貫 通穴29により上記雌側凹部26内と第2部材22の外側空間とが連通された状 態となっている。
【0032】 上記雄側凹部34及び雌側凹部26により形成される空間内には、図3(a) (b)に示すような縮径リング46が収納されるようになっている。この縮径リ ング46は、例えばバネ鋼のように、ある程度の弾性を有しかつ耐久強度を持つ 材料からなり、周方向の一部に切欠46aを有する有端状に形成されており、こ の切欠46aが閉じるようにして縮径リング46全体が縮径可能となっている。 そして、図1上半部及び図3(a)に示すように縮径リング46が縮径していな い状態では、縮径リング46が雄側凹部34及び雄側凹部26の双方にわたる領 域に存在し、図1下半部及び図3(b)に示すように縮径リング46が縮径した 状態では、この縮径リング46が雄側凹部34にのみ完全に収納されるように縮 径リング46の形状が設定されている。
【0033】 第2部材22に設けられた各貫通穴29内には、ピン(リング押え部材)47 が挿入されている。このピン47は、上記縮径リング46の外周面と合致しこれ と接触する内周面47aを有し(図3参照)、縮径リング46が縮径していない 状態で頭部48が第2部材22の外側へ押し出されるように径方向の寸法が設定 されている。
【0034】 第2部材22の外周部には、スリーブ(切換部材)40が設けられている。こ のスリーブ40の内径及び軸方向寸法は、このスリーブ40の内周面が上記第1 部材21の外周面及びスリーブ支持ブロック27の外周面の双方に接触するよう に設定されており、このスリーブ40の内周面において各ピン47に対応する位 置には突出部41が設けられている。この突出部41の内側面42は、上記第2 部材22の開口端部22cに向かうに従って突出量が増大するテーパー状に形成 されており、ピン47の頭部48の外側面もこのテーパー状内側面42に合致す るテーパー面とされている。
【0035】 第1部材21の後端面及びスリーブ40の突出部41の前端面にはそれぞれリ ング状のバネ受け部材43,44が固定され、両バネ受け部材43,44の間に 圧縮バネ(保持手段)45が圧入されており、この圧縮バネ45の弾発力により 、外力を受けない通常状態でスリーブ40の突出部41の後端面がスリーブ受け 部材28に当接する位置に保持されている(図1上半部)。そして、この通常位 置(解放位置)ではピン47が径方向外側に逃がされるのに対し、この解放位置 からスリーブ40が圧縮バネ45の弾発力に抗して雌継手20側(図1では左側 )よりの位置(押し込み位置)に移動した場合には(図1下半部、図3(b)) 、上記突出部41のテーパー面42でピン47が内方に押し込まれるように上記 突出部41の位置及び形状が設定されている。
【0036】 さらに、第2部材22の内周面において第1部材21と隣接する部分には全周 にわたって凹部(エア供給路を構成)49が形成され、この凹部49内に筒状の 伸縮部材50が収納されている。この伸縮部材50はゴム等の弾性部材で薄肉に 形成されたもので、その両端部には大径のフランジ部50aが形成されており、 両フランジ部50aが上記凹部49の内周面に接着等の手段で密着状態で固定さ れている。この伸縮部材50の外側に形成された凹部49内の空間はエア供給路 51を通じて雌継手20の外側空間に連通されており、この外側部分に、図外の エアコンプレッサ等に接続されるエア導入口52が設けられている。
【0037】 また、各部材の適所にはグラウト漏れ等を防ぐためのOリング54が配設され ている。
【0038】 次に、この軸継手20,30による軸11,12同士の連結要領を説明する。
【0039】 まず、各軸11,12の端部を雌継手20及び雄継手30にそれぞれ外篏、固 定し、かつ雄側凹部34内に縮径リング46を嵌める。このとき、縮径リング4 6は縮径していないので雄側凹部34内に完全には収納されず、その一部が径方 向外側に突出した状態にある。
【0040】 この状態で、雌継手20の嵌入穴25内に雄継手30の嵌入部33を嵌入する 。ここで、雄側凹部34から一部突出している縮径リング46は、嵌入途中で第 2部材22側のテーパー面22cに当たることにより、径方向内側に押し込まれ 、雄側凹部34内に完全に収納された形で上記嵌入が進行する。また、上記嵌入 穴25及び嵌入部33はテーパー状とされており、嵌入穴25の入口側内径(図 1では右側内径)は嵌入部33の端部側外径(図1では左側外径)よりも十分大 きいので、両者の嵌合は図11〜図13に示した従来構造の継手と比べてはるか に容易に行うことができる。
【0041】 そして、この嵌入が完了すると、それまで雌継手20の内周面に押しつけられ ていた縮径リング46が、雌側凹部26に到達することにより、この雌側凹部2 6内に入り込むように拡径し、両凹部26,34の双方に収納される(図1上半 部及び図3(a)の状態)。これにより、雄継手30は雌継手20から抜けなく なり、両継手20,30間に作用する軸方向力は上記縮径リング46を媒介とし て伝達される。特に、軸11,12が土中内に嵌入される際には、雌継手20及 び雄継手30はその軸方向に沿って互いに近づく向きの圧縮力を受けるのでこの 力により嵌入穴25のテーパー面と嵌入部33のテーパー面とが強い力で圧接し 、軸連結部の剛性は飛躍的に高められる。
【0042】 また、この状態では、図4に示すように雄継手30の異形断面部35が雌継手 20の異形断面穴22d内に嵌入されることにより、この部分で両継手20,3 0間のトルク伝達が行われる。
【0043】 次に、両継手20,30を切り離す場合には、エア導入口52及びエア供給路 51を通じて凹部49内にエアを圧入することにより、伸縮部材50を径方向内 方に膨出させ、予めその中央部を塞いでおく(図1二点鎖線)。これにより、雌 継手20側の貫通路24は閉じられたことになり、その上流側から雄継手30に 向かってはグラウトが流れることが不可能となる。
【0044】 この状態で、スリーブ40を例えば図1に示すような適当なクランプ装置56 でクランプし、このスリーブ40を圧縮バネ45の圧縮力に抗して図1左方向に スライドさせる。これにより、各貫通穴29に挿入されているピン47は上記ス リーブ40側のテーパー面42によって次第に径方向内側に押し込まれ、これら のピン47が縮径リング46を外側から押し込むことにより縮径リング46は次 第に縮径する。そして最終的には、図1下半部及び図3(b)に示すように、縮 径リング46が雄側凹部34内に完全に収納された状態となり、この状態で図2 に示すように雄継手30を雌継手20から容易に引き抜くことができる。
【0045】 以上のように、この構造では、テーパー状の嵌入部33を同じくテーパー状の 嵌入穴25内に嵌入するだけの簡単な作業で、両軸11,12の連結を簡単に行 うことができ、また、連結状態からスリーブ40をスライドさせるだけの作業で 、後は図2に示すように雌継手20から雄継手30を引き抜くことにより、両軸 11,12を容易に切り離すことができる。
【0046】 さらに、この構造では、両軸11,12を切り離す前に、伸縮部材50によっ てグラウトの上流側通路(図例では雌継手20の貫通路24)を予め閉じておく ことにより、グラウトが両継手20,30の連結部、すなわち嵌入穴25や嵌入 部33等に付着するのを未然に防ぐことができ、これによって従来のエアや水の 吹き付けによる洗浄作業を省略することができる。なお、貫通路24を開きたい 場合には、上記エア導入部52からエアを抜けばよい。これにより、伸縮部材5 0はグラウト圧を受けて元の開状態に復帰する。
【0047】 次に、第2実施例を図5,6に基づいて説明する。
【0048】 ここでは、この縮径リング46が縮径しない状態で同リング46が雌側凹部2 6内に完全に嵌入され(図5下半部)、縮径リング46が縮径した状態で同リン グ46が雌側凹部26及び雄側凹部34の双方にわたって収納される(図5上半 部)ように、縮径リング46の形状が設定されている。また、スリーブ40にお ける突出部41の内側面42は、第2部材22の開口端部22bに向かうに従っ て突出量が減少するテーパー面とされている。そして、外力を受けない通常状態 、すなわち圧縮バネ45によりスリーブ40が雄側部材30側に押された状態で 、図5上半部に示すようにピン47が上記突出部41により内側に押し込まれる 一方、スリーブ40が圧縮バネ45の弾発力に抗して雌継手20側にスライドす ることにより、上記突出部41によるピン47の押し込みが解除されるように突 出部41の形状及び位置が設定されている。
【0049】 また、雄継手30における異形断面部35はテーパー状の嵌入部33よりも先 端側に設けられており、この異形断面部35よりもさらに先端側の部分に上記雄 側凹部34が設けられている。従って、雌継手20における異形断面穴22dは テーパー状の嵌入穴25よりも奥側に設けられており、この異形断面穴22dよ りもさらに奥側の部分に上記雌側凹部26が設けられている。
【0050】 また、スリーブ40の外周面の適所には、クランプ部材58が嵌入される環状 凹部40aが凹設されている。
【0051】 次に、この実施例における軸11,12同士の連結要領を説明する。
【0052】 まず、雄継手30を雌継手20に嵌入する際には、予め雌側凹部26内に縮径 リング46を嵌めておくとともに、スリーブ40を圧縮バネ45の弾発力に抗し て図5左位置(同図下半部の位置)に移動させ、ピン47の押し込みを解除する 。これにより、ピン47は径方向外側に逃がされ、縮径リング46は拡径して雌 側凹部26側にのみ完全に収納された状態となり、この状態で雌継手20の嵌入 穴25内に雄継手30の嵌入部33を嵌入することができる。そして、嵌入後は 上記スリーブ40を元の位置(図5上半部の位置)に復帰させることにより、こ のスリーブ40の突出部41でピン47が再び内方へ押し込まれ、このピン47 の押し込みで縮径リング46が縮径して雄側凹部34内にも入り込むことにより (図5上半部の状態)、雌継手20に対する雄継手30の抜け止めが完了する。
【0053】 これに対し、軸11,12の切離しを行う場合には、環状凹部40a内にクラ ンプ工具58を嵌めて上記連結状態からスリーブ40を圧縮バネ45の弾発力に 抗して図5下半部の解放位置に移動させ、ピン47の押し込みを解除すればよい 。これにより縮径リング46が拡径して雌側凹部26側に収納された状態となり 、この状態で雌継手20から雄継手30を引き抜くことができる。
【0054】 この実施例に示す構造においても、スリーブ40をスライドさせるだけの簡単 な作業で軸の連結、切離しを行うことができる。また、図5に示すようにスリー ブ40の外周面に環状凹部40aを設ければ、この環状凹部40aにクランプ部 材58等の工具を嵌めるだけでスリーブ40をスライドさせることができ、前記 実施例のようにクランプ装置56でスリーブ40を直接クランプする場合に比べ 、必要なクランプ力はほとんど不要となる。
【0055】 なお、前記第1実施例に示した構造によれば、第2実施例の構造と比べ、雌継 手20に雄継手30を嵌入する際にスリーブ40を操作しなくても自動的に両継 手20,30が嵌合、連結される利点がある。
【0056】 次に、第3実施例を図7に基づいて説明する。
【0057】 上記実施例では、伸縮部材50を装着する際、雌継手20における第1部材2 1及び第2部材22を互いに切離し、伸縮部材50を凹部49内に挿入した後に 両部材21,22を再び連結するといった作業を要するが、この実施例では、上 記伸縮部材50を予め組み込んだブロック60を製作しておき、このブロック6 0を介して第1部材21と第2部材22とを連結するようにしている。
【0058】 上記ブロックの本体60は、その中央に全周にわたる凹部61を有し、この凹 部61内に臨むようにしてエア導入部52が設けられている。この凹部61を両 側から挾む位置にはフランジ部62,63が形成されており、各フランジ部62 ,63に設けられた貫通穴65にボルト64を通して第1部材21側及び第2部 材22側に形成されたねじ穴に捩じ込むことにより、各部材21,60,22が 連結されている。また、上記ブロック本体60内に挿入された伸縮部材50の両 端部はブロック本体60とフランジ部材66とで挾持、固定され、このフランジ 部材66と第1部材21及び第2部材との間にゴム等からなるリング状のシール 部材68を挾み込んだ状態で上記部材21,60,22の連結がなされている。
【0059】 このように、本考案において伸縮部材の具体的な取付構造は問わず、上記構造 においてもエア導入部52から凹部61内に直接エアを圧入することにより、伸 縮部材50を内方に膨出させて貫通路24を閉じることができる(図の二点鎖線 状態)。
【0060】 次に、第4実施例を図8,9に基づいて説明する。
【0061】 ここでも、雌継手20は第1部材21及び第2部材22で構成され、両者はボ ルト70及びナット71で着脱可能に連結されている。第2部材22にはその内 外を連通する複数個の貫通穴29が設けられ、その内部に爪72が径方向に移動 可能に収納されるとともに、その外側に圧縮バネ74を圧入した状態で貫通穴2 9の外側が蓋76で覆われており、爪72は上記圧縮バネ74で径方向内側に付 勢された状態にある。この爪72の内周面は、図8に示すように雌継手20の開 口端部22bに向かうに従って爪72の径方向寸法の減少するテーパー状に形成 されている。また、貫通穴29の内側開口付近にはストッパリング78が固定さ れ、上記圧縮バネ74の弾発力によって爪72の中間部がストッパリング78に 押しつけられた状態となっている。
【0062】 一方、雄継手30の本体において雌継手20に連結される側と反対側の部分に は延長管39が連結され、この延長管39の外周面に軸12の装着部31が形成 されるとともに、この装着部31の近傍につば状のスリーブストッパ部39aが 形成されている。また、雄継手30の本体外周面において上記爪72に対応する 位置、より詳しくは、嵌入部33を嵌入穴25内に嵌入した状態で上記爪72の すぐ先端側(図8ではすぐ左側)となる位置には被係止リング37が固定されて いる。この被係止リング37の外周面は、雄継手30の先端部に向かうに従って 縮径するテーパー状に形成されている。
【0063】 そして、この雄継手30の外周部にスリーブ40が装着されている。このスリ ーブ40は、雌継手20に近い側に設けられた小径筒部401と、反対側に設け られた大径筒部402とからなり、上記小径筒部401が第2部材22の内周面 に接触する状態で雌継手20内に挿入されるとともに、上記大径筒部402の外 側に第2部材22の開口端部が嵌められるようになっており、スリーブ40全体 は軸方向にスライド可能となっている。大径筒部402の端部にはこの大径筒部 402の内周面からさらに内側に突出するバネ挾持リング40cが固定されると ともに、雄継手30本体の外周部にもバネ挾持リング38が固定されており、上 記大径筒部402の内側において両バネ挾持リング38,40cの間に圧縮バネ 45が圧入されている。この圧縮バネ45の弾発力により、通常は上記バネ挾持 リング40cがスリーブストッパ部39aに当接し、かつ小径筒部401が爪7 2に到達しない位置(退避位置)にスリーブ40が保持されているが(図8上半 部)、この状態からクランプ装置56等でスリーブ40を把持して上記圧縮バネ 45の弾発力に抗する方向(図8の左方向)にスライドさせることにより、上記 小径筒部401の先端部が爪72に到達してこれを径方向外側に押すように構成 されている(図8下半部)。
【0064】 このような構造において、前記実施例と同様に雌継手30を雄継手20内に挿 入すると、まず、被係止リング37が爪72を上記挿入方向に押すことにより、 爪72が圧縮バネ74の弾発力に抗して径方向外側に徐々に押し込まれる。そし て、被係止リング37が爪72を通過した状態、すなわち、嵌入部25が嵌入穴 33に完全に嵌入された状態で上記爪72が圧縮バネ74の弾発力で元の位置に 復帰し、この爪72によって図8に示すように被係止リング37が係止され、雄 継手30は雌継手20から抜けなくなる。
【0065】 次に、この状態からクランプ装置56等を用いてスリーブ40を圧縮バネ45 の弾発力に抗する方向にスライドさせると、小径筒部401が爪72の内周面と 雄継手30の外周面との間に割り込むようにして挿入され、これにより爪72は 径方向外側に押し込まれて爪72と被係止リング37との係合が外れる。従って 、この状態のままで容易に雄継手30を雌継手20から引き抜くことができる。
【0066】 次に、第5実施例を図10に基づいて説明する。
【0067】 ここでは、前記第4実施例において、被係止リング37の代わりに雄側部材3 0の外周部に被係止凹部79を形成し、この被係止凹部79に突出状態の爪72 の端部を嵌入することにより雄側部材30を係止するようにしている。このよう な構造においても、前記第4実施例のものと同様の効果を得ることができる。
【0068】 なお、本考案は以上記した実施例に限定されるものではなく、例として次のよ うな態様を採ることも可能である。
【0069】 (1) 前記各実施例では、トルク伝達を行うための異形断面部として六角断面状 のものを示したが(図4)、本考案における異形断面部の断面形状はこれに限ら ず、他の多角形や、キー、スプライン等を設けたものなど、円以外の断面形状を 有して良好にトルクを伝達できるものであればよい。
【0070】 (2) 上記実施例では、開閉手段として伸縮部材50を用いたエア式のものを示 したが、この開閉手段としては、ボール弁、玉形弁、バタフライ弁等の従来公知 の手段を代用することも可能である。ただし、上記のようなエア式のものを用い れば、流動物質が粘度の高いグラウトや粉体の場合にこれらが開閉手段に噛み込 まれるのを防ぐことができる利点がある。
【0071】 (3) 上記実施例では、上側の軸11、すなわちグラウト供給上流側軸11に雌 継手20を装着したものを示したが、逆にこの軸11に雄継手30を装着するよ うにしてもよい。この構造において上記開閉手段を備える場合には、この開閉手 段を上記雄継手30側に設けることにより、前記実施例と同様の効果を得ること ができる。
【0072】 (4) 本考案では、嵌入部と異形断面部との相対位置関係、及び嵌入穴と異形断 面穴との相対位置関係を問わず、例えば雄継手において同じ個所に嵌入部と異形 断面部とを形成する、すなわち異形断面をもったテーパー状の嵌入部を形成し、 雌継手において異形断面をもったテーパー状の嵌入穴を形成するようにしてもよ い。
【0073】 (5) 本考案では、互いに連結される軸の種類を問わず、各図に示した管状のも ののほか、中実のものであってもよい。また、軸継手の断面形状も適宜設定すれ ばよい。
【0074】
【考案の効果】
以上のように、本考案によれば、雌継手における嵌入穴及び異形断面穴へ雄継 手における嵌入部及び異形断面部をそれぞれ嵌入するだけで容易に両継手を嵌合 することができるとともに、この嵌合状態で縮径リングが両凹部内に収納され( 請求項1,2)、あるいは係止部と被係止部とが係合されることにより(請求項 3)、両継手を簡単に連結することができる。また、上記嵌入穴と嵌入部とは嵌 合が容易であり、しかも、この嵌合により雌継手と雄継手とのがたつきが防がれ 、両軸を正確にかつ安定して連結することができる効果がある。
【0075】 さらに、請求項4記載の構造によれば、両継手を切り離す前に予め上流側継手 の貫通路を開閉手段によって閉じておくことにより、この上流側貫通路における 流動物質が両継手の接合部に流出するのを防ぐことができる。従って、上記接合 部に上記流動物質が付着するのを未然に防止することができ、上記接合部の洗浄 作業等の省略により、作業能率を一層高めることができる効果がある。
【0076】 特に、請求項5記載の構造では、エア供給により膨出する伸縮部材で上記貫通 路の開閉を行うようにしているので、上記流動物質として高い粘度のグラウトや 粉体等が用いられている場合にも、このような物質が開閉手段に噛み込まれるこ とがなく、よって常に良好な開閉を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例において継手同士を連結し
た状態を示す断面正面図である。
【図2】上記実施例において継手同士を切り離した状態
を示す半断面図である。
【図3】(a)は図1のIII-III線断面図であって縮径
リングが縮径していない状態を示す断面図、(b)は図1
のIII-III線断面図であって縮径リングが縮径した状態
を示す断面図である。
【図4】図1のIV-IV線断面図である。
【図5】本考案の第2実施例において継手同士を連結し
た状態を示す断面正面図である。
【図6】上記実施例において継手同士を切り離した状態
を示す半断面図である。
【図7】本考案の第3実施例における軸継手構造の要部
を示す断面正面図である。
【図8】本考案の第4実施例における軸継手構造を示す
断面正面図である。
【図9】図8のIX-IX線断面図であって各爪が突出位置
にある状態を示す断面図である。
【図10】本考案の第5実施例における軸継手構造の要
部を示す断面正面図である。
【図11】従来のフランジ式軸連結構造の一例を示す一
部断面正面図である。
【図12】従来のピン通し式軸連結構造の一例を示す断
面正面図である。
【図13】図12のXIII-XIII線断面図である。
【符号の説明】
11,12 軸 15,16 グラウト供給管 20 雌継手 22a 異形断面穴 23 軸装着部 24 貫通路 25 嵌入穴 26 雌側凹部 29 貫通穴 30 雄継手 31 軸装着部 32 貫通路 33 嵌入部 34 雄側凹部 35 異形断面部 37 被係止リング(被係止部) 40 スリーブ(切換部材) 45 圧縮バネ(保持手段) 46 縮径リング 47 ピン(リング押え部材) 49 凹部(エア供給路を構成) 50 伸縮部材 51 エア供給路 72 爪(係止部) 74 圧縮バネ(付勢手段) 79 被係止凹部(被係止部)
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年8月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【実用新案登録請求の範囲】

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸同士を連結するための軸継手構造であ
    って、一方の軸の端部に装着される雌継手と、他方の軸
    の端部に装着される雄継手とを備え、雌継手に、上記軸
    が装着される側と反対側の方向に開口しかつ開口に向か
    うに従って拡径するテーパー状の嵌入穴と、円形以外の
    断面形状をもつ異形断面穴とを設け、雄継手に、上記軸
    が装着される側と反対側に設けられ、かつ上記雌継手の
    嵌入穴内に嵌入可能なテーパー状の嵌入部と、上記異形
    断面穴に嵌入される異形断面部とを設け、上記雌継手の
    内周面にその周方向に沿って雌側凹部を設け、この雌継
    手の側壁にこの側壁を径方向に貫通して上記凹部に至る
    貫通穴を設け、上記雄継手の外周面においてこの雄継手
    の嵌入部が上記雌継手の嵌入穴内に嵌入された状態で上
    記雌側凹部と合致する位置に周方向に沿って雄側凹部を
    設けるとともに、周方向の一部に切欠を有して全体が縮
    径可能であり、縮径しない状態で上記雌側凹部及び雄側
    凹部の双方にわたる空間に収納され、縮径した状態で上
    記雄側凹部内にのみ収納される形状をもつ縮径リング
    と、上記貫通穴内に収納されたリング押え部材と、この
    リング押え部材を解放する解放位置とリング押え部材を
    径方向内側に押し込んで上記縮径リングを縮径させる押
    し込み位置との間で移動する切換部材と、この切換部材
    を上記解放位置に保持する保持手段とを備えたことを特
    徴とする軸継手構造。
  2. 【請求項2】 軸同士を連結するための軸継手構造であ
    って、一方の軸の端部に装着される雌継手と、他方の軸
    の端部に装着される雄継手とを備え、雌継手に、上記軸
    が装着される側と反対側の方向に開口しかつ開口に向か
    うに従って拡径するテーパー状の嵌入穴と、円形以外の
    断面形状をもつ異形断面穴とを設け、雄継手に、上記軸
    が装着される側と反対側の方向に突出し、かつ上記雌継
    手の嵌入穴内に嵌入可能なテーパー状の嵌入部と、上記
    異形断面穴に嵌入される異形断面部とを設け、上記雌継
    手の内周面にその周方向に沿って雌側凹部を設け、この
    雌継手の側壁にこの側壁を径方向に貫通して上記雌側凹
    部に至る貫通穴を設け、上記雄継手の外周面においてこ
    の雄継手の嵌入部が上記雌継手の嵌入穴内に嵌入された
    状態で上記雌側凹部と合致する位置に周方向に沿って雄
    側凹部を設けるとともに、周方向の一部に切欠を有して
    全体が縮径可能であり、縮径しない状態で上記雌側凹部
    内にのみ収納され、縮径した状態で上記雄側凹部及び雌
    側凹部の双方にわたる領域に収納される形状をもつ縮径
    リングと、上記貫通穴内に収納されたリング押え部材
    と、このリング押え部材を解放する解放位置とリング押
    え部材を押し込んで上記縮径リングを縮径させる押し込
    み位置との間で移動する切換部材と、この切換部材を上
    記押し込み位置に保持する保持手段とを備えた特徴とす
    る軸継手構造。
  3. 【請求項3】 軸同士を連結するための軸継手構造であ
    って、一方の軸の端部に装着される雌継手と、他方の軸
    の端部に装着される雄継手とを備え、雌継手に、上記軸
    が装着される側と反対側の方向に開口しかつ開口に向か
    うに従って拡径するテーパー状の嵌入穴と、円形以外の
    断面形状をもつ異形断面穴と、この雌継手の内周面から
    内方に向かって出没する係止部と、この係止部を突出方
    向に付勢する付勢手段とを設け、雄継手に、上記軸が装
    着される側と反対側の方向に突出し、かつ上記雌継手の
    嵌入穴内に嵌入可能なテーパー状の嵌入部と、上記異形
    断面穴に嵌入される異形断面部と、上記嵌入部が上記嵌
    入穴に嵌入された状態で突出状態にある係止部と係合さ
    れる被係止部とを設けるとともに、上記雌継手と雄継手
    とが連結された状態で、上記係止部から退避する退避位
    置と上記係止部と被係止部との間に割り込んで両者の係
    合を解除する割込み位置との間で移動可能に構成された
    切換部材と、この切換部材を上記退避位置に保持する保
    持手段とを備えたことを特徴とする軸継手構造。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の軸継手
    構造において、上記雌継手及び雄継手に、物質を流動さ
    せるための軸方向に延びる貫通路を設けるとともに、両
    継手のうち上記物質の流動方向上流側の継手にこの継手
    の貫通路を開閉する開閉手段を設けたことを特徴とする
    軸継手構造。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の軸継手構造において、上
    記開閉手段として、伸縮可能な弾性部材により薄肉状に
    形成され、上記貫通路内に臨む位置に設けられ、内方に
    膨出することにより上記貫通路を閉じる伸縮部材を備え
    るとともに、この伸縮部材に対して外側から膨出用エア
    を供給するためのエア供給路を設けたことを特徴とする
    軸継手構造。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0771025A (ja) * 1993-09-06 1995-03-14 Tokiwa Kensetsu Kk スライム調整注入工法とその装置

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