JPH05332132A - 自動二輪車の排気浄化装置 - Google Patents

自動二輪車の排気浄化装置

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JPH05332132A
JPH05332132A JP13719492A JP13719492A JPH05332132A JP H05332132 A JPH05332132 A JP H05332132A JP 13719492 A JP13719492 A JP 13719492A JP 13719492 A JP13719492 A JP 13719492A JP H05332132 A JPH05332132 A JP H05332132A
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power unit
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pipe
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、二次空気の導入系路を無理なくレイ
アウトでき、しかもエアフィルタの容量も充分に確保で
きるとともに、二次空気導入通路の中でも高温となる部
分の長さを短くできる自動二輪車の排気浄化装置の提供
を目的とする。 【構成】エンジン17と、このエンジンの一側部から後
方に延びる伝動ケース19を有するパワーユニット16
を備え、パワーユニットの前部をフレーム1に枢支した
自動二輪車を前提としている。そして、エンジンの排気
通路37に、二次空気を導入する二次空気導入管81を
接続し、この二次空気導入管に、上流側から順にエアフ
ィルタ85と、排気脈動に応じて開閉するリード弁10
5および減速運転時にエアフィルタと排気通路との連通
を遮断する常開形のカット弁108を含む制御ユニット
100を設け、エアフィルタをフレーム側に取り付ける
とともに、制御ユニットはパワーユニットに取り付けた
ことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ユニットスイング式の
パワーユニットを備えた自動二輪車において、特にその
エンジンの排出ガス中に含まれる未燃焼成分を浄化する
ための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、1台当りの排出ガス量が少ない自
動二輪車においても、排出ガス規制が強化されつつあ
る。このため、一部の自動二輪車では、例えば「実公昭
60ー33292号公報」に見られるように、エンジン
の排気系に二次空気を導入し、排出ガス中に含まれるH
CやCO等の未燃焼成分を燃焼させるための排気浄化対
策が採用されている。
【0003】この従来の二次空気導入装置は、エンジン
の排気管に接続される二次空気供給管を備えている。二
次空気供給管の上流端は、エアクリーナに連なってお
り、この二次空気供給管の途中には、排気脈動に応じて
開閉されるリード弁が設けられている。そして、上記従
来の二次空気導入装置では、二次空気供給管が連なるエ
アクリーナが、気化器用のエアクリーナと共用されてい
るが、この他の例として、気化器用のエアクリーナとは
別に二次空気供給管が連なる専用のエアフィルタを備え
たものが知られている。
【0004】この専用のエアフィルタを有する二次空気
導入装置は、二次空気供給管を流れる二次空気が吸気負
圧の影響を受けずに済むことになり、二次空気を排気系
に供給するタイミングや供給量にばらつきが生じるのを
防止することができる。したがって、排出ガスの浄化効
率の点を考慮すると、二次空気専用のエアフィルタを設
けることが望ましいものとなってくる。
【0005】ところで、上記従来の二次空気導入装置
は、エンジンがフレームに固定されている一般的な自動
二輪車に採用されており、フレームに対するエンジンや
二次空気供給管およびエアクリーナ等の位置は、固定的
に定められている。
【0006】一方、スクータ形の自動二輪車では、フロ
ントフォークとシートとの間が運転者の足を収めるスペ
ースとして占有され、このフロントフォークとシートと
の間にエンジンやその補機類を設置することが甚だ困難
であるので、エンジンは、後輪やこの後輪を駆動するV
ベルト変速機と一体化されて、上記シートの下方に配置
されている。
【0007】このエンジンとVベルト変速機とが一体化
されたパワーユニットは、エンジンの一側部に、Vベル
ト変速機を収容して後方に延びる伝動ケースを備えてお
り、この伝動ケースの後端部に後輪が支持されている。
そして、パワーユニットは、そのエンジン側の前部がフ
レームに揺動可能に枢支されており、後輪が路面から衝
撃を受けた際には、エンジンを含むパワーユニット全体
が上下に揺動するようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来、この
種のユニットスイング式のパワーユニットを備えた自動
二輪車において、このパワーユニットのエンジンに上記
の如き二次空気導入装置を付設したものは知られていな
い。現在、排出ガス規制については、社会的な要求から
益々強化される傾向にあり、排出ガス量が比較的少ない
とされるスクータ形の自動二輪車においても、二次空気
導入装置を採用することが必要となってきている。
【0009】そして、この場合、ユニットスイング式の
パワーユニットは、走行中、エンジンの位置が上下に刻
々と変動するので、このエンジンに二次空気導入装置を
付設するに当っては、二次空気導入装置とエンジンの周
囲部品およびフレームとの干渉が問題となり、この問題
を解消するための対策も別途必要となってくる。
【0010】本発明は、このような事情にもとづいてな
されたもので、走行中、エンジンが上下に揺動する形式
の自動二輪車においても、二次空気の導入系路を無理な
くレイアウトすることができ、しかも、二次空気用のエ
アフィルタの容量も充分に確保でき、静粛な運転が可能
となるとともに、二次空気導入通路のうち排気の熱影響
を受け易い部分の長さを短くでき、周囲に対する熱影響
を少なくできる自動二輪車の排気浄化装置の提供を目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明において
は、エンジンと、このエンジンの一側部から後方に延
び、その後端部に後輪が支持された伝動ケースを有する
パワーユニットを具備し、このパワーユニットの前部
を、車体に上下に揺動可能に枢支するとともに、この車
体に、上記パワーユニットの上方に位置してシートを取
り付けた自動二輪車において、
【0012】上記エンジンの排気系に、排出ガス中の未
燃焼成分を燃焼させるための二次空気を導入する二次空
気導入通路を接続し、この二次空気導入通路に、その上
流側から順にエアフィルタと、排気脈動に応じて開閉さ
れるリード弁および減速運転時に上記エアフィルタと排
気系との連通を遮断する常開形のカット弁を含む制御ユ
ニットを設け、上記エアフィルタを上記車体側に取り付
けるとともに、上記制御ユニットは、上記パワーユニッ
トに取り付けたことを特徴としている。
【0013】
【作用】このような構成によれば、エアフィルタは、車
体あるいはこの車体に支持された他の部品に間接的に支
持されるので、自動二輪車の走行中にパワーユニットが
上下に揺動しても、エアフィルタがパワーユニットと共
に揺動されることはない。このため、エアフィルタの周
囲に、このエアフィルタの揺動を許容するための広いス
ペースを確保する必要はなく、広さの限られたパワーユ
ニットの周囲にエアフィルタを無理なく配置することが
できる。
【0014】それとともに、エアフィルタの周囲に広い
スペースを確保する必要がない分だけ、このエアフィル
タ自体を大型化することができ、エアフィルタの容量を
充分に確保することができる。したがって、二次空気が
吸入される際に生じる脈動的な吸気音を低く抑えること
ができ、静粛な運転が可能となる。
【0015】また、高温の排気が導入される制御ユニッ
トと排気系とを極力近づけることができるので、二次空
気導入通路のうち、エンジンの排気系から制御ユニット
に至る部分の長さを短くすることができる。このため、
二次空気導入通路の中でも排気の熱影響を受ける部分が
短くなり、周囲部品に対する熱影響が少なくなる。
【0016】
【実施例】以下本発明を、図面に示す一実施例にもとづ
いて説明する。
【0017】図10は、スクータ形の自動二輪車を示し
ており、図中符号1は、その車体を構成するフレーム、
2はフロントフォーク、3は前輪である。フレーム1
は、左右一対のメインパイプ4a,4bを備えている。
メインパイプ4a,4bは、前輪3の後方において前後
方向に略水平に延びる水平部5と、この水平部5の後端
から立ち上がる起立部6と、この起立部6の上端から後
方に延びる支持部7とを有している。支持部7の後半部
は、後方斜め上向きに傾斜された傾斜部7aをなしてい
る。メインパイプ4a,4bの傾斜部7aの後端は、略
U字状の連結部8によって一体に結合されており、この
傾斜部7aの後端上面には、連結部8の上方に張り出す
補助パイプ9が溶接されている。なお、メインパイプ4
a,4bの水平部5には、運転者の足載せとなるステッ
プボード10が設けられている。
【0018】図1および図2に示すように、メインパイ
プ4a,4bの支持部7には、燃料タンク11と、ヘル
メット等を収納するための収納ボックス12が前後に並
んで支持されている。燃料タンク11は、前部が先細り
状をなす箱形をなしており、上記支持部7の前半部上に
位置されている。
【0019】収納ボックス12は、上面に略円形の開口
部12aを有しており、支持部7の後半部上に位置され
ている。そして、収納ボックス12の周壁12bは、開
口部12aの開口形状に沿うように円弧状に彎曲されて
いる。このことから、図2に示すように、収納ボックス
12と燃料タンク11との間の左右両側部には、側方に
進むに従い拡開する如き形状のスペース13a,13b
が形成されている。
【0020】燃料タンク11と収納ボックス12の上方
には、シート14が配置されている。シート14は、燃
料タンク11と収納ボックス12を上方から覆ってお
り、このシート14を前端を枢支点として上向きに回動
させると、燃料タンク11や収納ボックス12の開口部
12aが露出されるようになっている。
【0021】メインパイプ4a,4bの支持部7の下方
には、ユニットスイング式のパワーユニット16が配置
されている。このパワーユニット16は、図7に示すよ
うに、4サイクルエンジン17と、このエンジン17の
クランクケース18の左側部から後方に延びる伝動ケー
ス19を備えている。そして、このパワーユニット16
の前部、つまり、クランクケース18の上部は、メイン
パイプ4a,4bの支持部7に溶接したエンジンブラケ
ット20にピボット軸21を介して揺動可能に枢支され
ている。
【0022】伝動ケース19の後部と、クランクケース
18の右側部から後方に延びる補助アーム22との間に
は、後輪23が支持されている。これら伝動ケース19
の後部と補助アーム22の後部は、メインパイプ4a,
4bとの間に架設した一対の緩衝器24a,24bを介
して懸架されている。
【0023】したがって、後輪23が凹凸を乗り越えた
ような場合には、エンジン17を含むパワーユニット1
6全体がピボット軸21を中心に上下に揺動するように
なっており、伝動ケース19がリヤアームとしての機能
を兼ねている。
【0024】伝動ケース19の左側面は、ケースカバー
25によって覆われている。伝動ケース19とケースカ
バー25との間には、変速室26が形成されており、こ
の変速室26には、エンジン17のクランク軸27と後
輪23とを連動させるVベルト自動変速機28が収容さ
れている。
【0025】図7に示すように、エンジン17は、クラ
ンクケース18の前端から前方に向って略水平に延びる
シリンダブロック30を備えている。シリンダブロック
30内のピストン31は、コンロッド32を介してクラ
ンク軸27に連結されており、このシリンダブロック3
0の外周面には、多数の冷却フィン33が形成されてい
る。
【0026】シリンダブロック30の前端面には、シリ
ンダヘッド34が連結されている。図9に示すように、
シリンダヘッド34の内部には、燃焼室35に連なる吸
気通路36と排気通路37が形成されている。これら吸
気通路36と排気通路37は、燃焼室35に開口する吸
気口36aと排気口37bを備えており、これら吸気口
36aと排気口37bは、吸気弁38および排気弁39
によって個別に開閉されるようになっている。
【0027】シリンダヘッド34の内部には、動弁室4
1が形成されている。動弁室41には、吸気弁38およ
び排気弁39を開閉駆動するカム軸42が収容されてお
り、このカム軸42は、タイミングチェーン43を介し
てクランク軸27に連動されている。
【0028】吸気通路36は、図9に示すようにシリン
ダヘッド34の上方に導出されており、この吸気通路3
6の上流端は、後方に向けて開口されている。吸気通路
36の上流開口端には、吸気管45が接続されている。
吸気管45は、図1や図2に示すように、シリンダブロ
ック30の上方を通って後方に延びており、この吸気管
45の上流端には、気化器46が接続されている。気化
器46は、ジョイント47を介してエアクリーナ48に
連なっている。エアクリーナ48は、上記伝動ケース1
9の上面に取り付けられており、このエアクリーナ48
から吸気管45までの一連の吸気系は、パワーユニット
16と一体に揺動されるようになっている。
【0029】また、排気通路37は、シリンダヘッド3
4の下面に開口されている。この排気通路37の開口端
には、排気管50が接続されている。排気管50は、図
1に示すように、シリンダブロック30の下方からクラ
ンクケース18の下部側方を通って後方に導かれてい
る。排気管50の後端部には消音器51が接続されてい
る。消音器51は、クランクケース18の右側部の直後
に位置されて、このクランクケース18や上記補助アー
ム22にボルト締めされている。したがって、排気通路
37から消音器51までの一連の排気系も、パワーユニ
ット16と一体に揺動されるようになっている。
【0030】そして、本実施例の場合、クランクケース
18の右側部の後面は、クランク軸27を中心とする円
弧状に彎曲されているとともに、この後面と対向し合う
消音器51の前面は、上方に進むに従い後方に位置する
ように傾斜されている。このことから、クランクケース
18と消音器51との間には、上方に進むに従って拡開
する如き形状のデッドスペース52が存在している。
【0031】図7および図8に示すように、エンジン1
7のシリンダブロック30の周囲は、エアシュラウド5
5によって覆われている。エアシュラウド55の右端部
には、ファンカバー56が連続して設けられている。こ
のファンカバー56の内側には、軸流形のファン57が
配置されており、このファン57は、シリンダブロック
30の右側方に位置されている。そして、ファン57の
回転軸58は、クランクケース18から延びる支持ステ
ー59のボス部60に軸受61を介して軸支されてお
り、この回転軸58上には従動プーリ62が取り付けら
れている。
【0032】ファンカバー56は、クランク軸27の右
端部に固定したフライホイールマグネト63も一体に覆
っている。フライホイールマグネト63は、これと一体
に回転する駆動プーリ64を備えており、この駆動プー
リ64と従動プーリ62との間には、Vベルト65が巻
回されている。このため、ファン57はクランク軸27
からの動力伝達によって増速駆動されるようになってお
り、このファン57が回転駆動されると、ファンカバー
56の右側面の吸い込み口66を通じて外気が吸引さ
れ、この外気が冷却風となってシリンダブロック30の
周囲に強制的に送風される。
【0033】なお、エアシュラウド55の左端部には、
図8に示すように、下向きに開口する吐出口67が設け
られており、この吐出口67を通じてシリンダブロック
30の周囲に送風された冷却風が外方に排出されるよう
になっている。
【0034】また、本実施例のエンジン17は、そのシ
リンダヘッド34が水冷式となっており、このシリンダ
ヘッド34の大部分がエアシュラウド55で覆われるこ
となく、そのまま外方に露出されている。シリンダヘッ
ド34の内部には、燃焼室35の周囲に位置して冷却水
通路70が設けられている。冷却水通路70は、図示し
ない配管を介してラジエータ71に連なっている。ラジ
エータ71は、ファンカバー56の吸い込み口66の外
側に設置されている。このため、ラジエータ71は、エ
ンジン冷却風の吸い込み経路に位置されており、エンジ
ン運転中、ラジエータ71には常に冷却風が導かれるよ
うになっている。
【0035】シリンダヘッド34には、ラジエータ71
で熱交換された冷却水を冷却水通路70に導く冷却水ポ
ンプ72が設けられており、この冷却水ポンプ72はカ
ム軸42によって駆動される。
【0036】また、上記エンジン17の周囲から燃料タ
ンク11および収納ボックス12の周囲にかけては、カ
バー73によって覆われている。カバー73の上端はシ
ート14に連なっており、このカバー73の後面には、
テールランプ74が組み込まれている。テールランプ7
4の下方には、リヤフェンダ75が連続して設けられて
いる。リヤフェンダ75は、後輪23の後方から上方に
かけての範囲を覆っている。リヤフェンダ75の上部
は、メインパイプ4a,4bの傾斜部7aの間に入り込
むとともに、この傾斜部7aに沿って前方に延出されて
おり、上記収納ボックス12を下方から覆っている。
【0037】ところで、上記パワーユニット16には、
エンジン17の排出ガス中に含まれるHCやCO等の未
燃焼成分を燃焼させるための二次空気導入装置80が付
設されている。二次空気導入装置80は、図1ないし図
3に示すように、二次空気導入管81を備えている。二
次空気導入管81は、金属パイプ製の第1の配管81a
と、ゴムホースの可撓性パイプからなる第2の配管81
bとを結合して構成され、第1の配管81aの先端部に
は、接続金具82が設けられている。接続金具82は、
図9に示すように、シリンダヘッド34の装着孔83に
ねじ込まれている。装着孔83は排気通路37に開口さ
れており、この装着孔83の排気通路37への開口端
は、排気口37aの直後で排気の流れ方向に対向するよ
うな位置に設けられている。シリンダヘッド34に接続
された第1の配管81aは、図1に示すように、シリン
ダヘッド34の下方に導出された後、排気管50に沿っ
て後方に導かれており、この第1の配管81aは、排気
管50の下面よりも高い位置においてラジエータ71の
下方を通して配管されている。
【0038】第1の配管81aの後部は、ラジエータ7
1の後方において上向きに折り曲げられている。この第
1の配管81aに連なる第2の配管81bは、図1ない
し図3に示すように、クランクケース18の右側方を通
して消音器51の上方に導かれた後、右側のメインパイ
プ4bの内側を通して上記燃料タンク11と収納ボック
ス12の間の隙間に導かれ、この隙間部分を右側から左
側に向って引き回されている。そして、第2の配管81
bの先端部は、燃料タンク11と収納ボックス12との
間に生じた左側のスペース13aに導かれている。
【0039】このスペース13aには、二次空気専用の
エアフィルタ85が配置されている。エアフィルタ85
は、図3や図4に示すように、上下方向に縦長をなす筒
状のフィルタケース86を備えている。フィルタケース
86は、平面的に見て側方に進むに従い拡開するような
三角形状をなしており、上記スペース13aに効率良く
収められている。
【0040】フィルタケース86の周面の下部には、二
次空気の導入口87が形成されているとともに、この導
入口87よりも高い位置にあるフィルタケース86の上
面中央部には、二次空気の導出口88が形成されてい
る。また、フィルタケース86の内部には、エレメント
89が収容されている。エレメント89は、底面が閉塞
された中空筒状をなしており、その内部に瀘過された二
次空気の流入路89aを備えている。このようなエレメ
ント89は、フィルタケース86の底板86aとの間に
介装したスプリング90によって上向きに押圧されてお
り、この押圧によりエレメント89の流入路89aの上
端が、導出口88に嵌合保持されている。導出口88は
上向きに延びており、この導出口88の開口端に上記第
2の配管81bが接続されている。
【0041】このようなエアフィルタ85は、図3や図
4に示すように、左側のメインパイプ4a上に位置され
ている。この場合、左右のメインパイプ4a,4bに
は、燃料タンク11やシート14を支持するための上向
きに延びるブラケット90a,90bが溶接されてお
り、この左側のブラケット90aの内側面に、フィルタ
ケース86の上面に突設した舌片91がボルト締めされ
ている。したがって、エアフィルタ85は、フレーム1
に対し移動不能に固定されている。
【0042】フィルタケース86の導入口87には、二
次空気の吸入管93が接続されている。吸入管93は、
例えばゴムホースのような可撓性パイプにて構成されて
いる。この吸入管93は、燃料タンク11と収納ボック
ス12の間の隙間部分を、上記第2の配管81bの下方
を通して左側から右側に引き回されている。そして、吸
入管93の先端部は、右側のブラケット90bを貫通し
た後、収納ボックス12の右側面に沿って後方に導かれ
ている。すなわち、吸入管93は、図2や図3に示すよ
うに、収納ボックス12の前面から右側面に沿うように
して後方に導かれており、この吸入管93の後端部は、
右側のメインパイプ4bの後端上方に位置されている。
【0043】吸入管93の後端部には、下向きに折れ曲
がる吸入口94が差し込まれている。吸入口94は、例
えばスポンジのような通気性を有するダンパ95で覆わ
れている。このダンパ95で覆われた吸入口94は、上
記カバー73、右側のメインパイプ4b、補助パイプ9
およびリヤフェンダ75の上部とで囲まれた隙間部分に
押し込まれており、このダンパ95がメインパイプ4b
の上面側に保持されている。
【0044】二次空気導入管81の第2の配管81b
は、前半部98aと後半部98bとに分割されている。
この第2の配管81b分割部分には、エンジン17の排
気通路37に二次空気を供給するための制御ユニット1
00が設けられている。制御ユニット100は、図6に
示すように、箱状をなす本体ケース101を備えてい
る。本体ケース101には、二次空気の入口102と出
口103が形成されている。これら入口102と出口1
03は、本体ケース101内の空気室104に開口され
ている。入口102には、第2の配管81bの後半部9
8bが接続されているとともに、出口103には、第2
の配管81bの前半部98aが接続されている。
【0045】本体ケース101の空気室104には、リ
ード弁105が設けられている。リード弁105は、排
気の脈動圧に応じて開閉されるもので、空気室104に
二次空気導入管81を介して排気通路37内の負圧が作
用すると、リード弁105が開かれ、入口102と出口
103とが連通される。
【0046】また、本体ケース101には、エンジン1
7の運転状況に応じた適切な二次空気量を得るためのカ
ット弁108と、このカット弁108を駆動するための
アクチュエータ109が組み込まれている。カット弁1
08は、上記入口102の空気室104への開口部分1
02aに接離する弁体110と、この弁体110を支持
する弁軸111を備えている。アクチュエータ109
は、本体ケース101に被せられたカバー112を備え
ており、このカバー112の内側にはダイアフラム11
3が収容されている。ダイアフラム113は、カバー1
12の内部を負圧室114と大気圧室115とに区画し
ている。負圧室114は、負圧導入ホース116を介し
て吸気管45に連なっており、この負圧室114には、
エンジン運転中、吸気管45内の吸気負圧が導入される
ようになっている。
【0047】カット弁108の弁軸111は、本体ケー
ス101を摺動可能に貫通してダイアフラム113に連
結されている。ダイアフラム113は、スプリング11
7によって大気圧室115側に押圧されており、この押
圧によりカット弁108の弁体110が常時入口102
の開口部分102aから離脱されている。
【0048】このような制御ユニット100は、消音器
51の前端と共にクランクケース18に支持されてい
る。したがって、制御ユニット100は、丁度消音器5
1とクランクケース18との間に生じたデッドスペース
52に収められて、パワーユニット16と一体に揺動す
るようになっており、本実施例の場合、制御ユニット1
00は、エンジン17の排気通路37よりも上方に位置
されている。次に、上記構成の作用について説明する。
【0049】エンジン運転中、排気通路37内には排気
脈動が生じるので、この排気通路37内の負圧が二次空
気導入管81を介して制御ユニット100のリード弁1
05に伝わった時に、このリード弁105が開かれる。
すると、シート14の後端下方に位置された吸入口94
から外気が二次空気として吸入される。この二次空気
は、吸入管93を通じてエアフィルタ85に導かれ、そ
のエレメント89を通過する過程で塵埃等が瀘過され
る。エアフィルタ85で瀘過された清浄な二次空気は、
二次空気導入管81を介して排気通路37に噴射され、
この排気通路37を流れる排出ガスと混合される。この
ため、排出ガス中の未燃焼成分が排気通路37や排気管
50のような排気系内で燃焼され、排出ガスの浄化が促
進される。
【0050】一方、気化器46の絞り弁を急激に閉じた
時のような減速運転時には、気化器46のベンチュリー
通路が絞られて吸気の流速が早くなるので、燃料の吸い
出し量が多くなる。すると、混合気が一時的に過濃な状
態となって、燃焼室35内で失火が生じることがあり、
排気通路37内に多量の未燃混合気が排出されてしま
う。この時、排気通路37内に二次空気が噴射される
と、未燃混合気が二次空気との混合により適性な空燃比
となって爆発的に燃焼する、いわゆるアフターバーンが
発生する。
【0051】しかるに、上記構成においては、制御ユニ
ット100の負圧室114と吸気管45とが負圧導入ホ
ース116を介して連通されているので、減速運転時に
吸気管45内の負圧が高くなると、ダイアフラム113
がスプリング117の付勢力に抗して負圧室114に向
けて変形する。この変形により、カット弁108の弁体
110が、エアフィルタ85からの二次空気を空気室1
04に導く入口102を閉塞する。この結果、減速運転
時には、排気通路37への二次空気の供給が停止され、
アフターバーンの発生が防止される。
【0052】ところで、上記のような二次空気導入装置
80においては、吸入口94から吸入された二次空気を
瀘過するためのエアフィルタ85が、フレーム1のメイ
ンパイプ4aに支持されているので、自動二輪車の走行
中にパワーユニット16が上下に揺動してもエアフィル
タ85がパワーユニット16に追従して上下動されるこ
とはない。
【0053】このため、エアフィルタ85の周囲、具体
的には燃料タンク11と収納ボックス12との間に、エ
アフィルタ85の動きを許容するためのスペースを確保
する必要はなく、広さが限られたカバー73の内側に、
エンジン17の吸気系と共にエアフィルタ85を無理な
く配置することができる。よって、エンジン17が後輪
23と共に揺動するスクータ形の自動二輪車に好適なレ
イアウトを有する二次空気導入装置80を得ることがで
きる。
【0054】また、エアフィルタ85の周囲に広いスペ
ースを確保する必要がない分だけ、このエアフィルタ8
5自体を大型化することができ、エアフィルタ85の容
量を充分に確保することができる。したがって、二次空
気が吸入される際に生じる脈動的な吸気音を低く抑える
ことができ、静粛な運転が可能となる。
【0055】さらに、高温の排気が導入される制御ユニ
ット100は、エンジン17のクランクケース18に取
り付けてあるので、この制御ユニット100とエンジン
17のシリンダヘッド34とを極力近づけることができ
る。したがって、高温の排気が導入される二次空気導入
管81の第1の配管81aの長さを短くでき、この点で
も周囲部品に対する熱影響を少なくすることができる。
なお、上記実施例では、エンジンの排気系に二次空気の
みを導入したが、この排気系に排気浄化用の触媒を設け
ても良い。
【0056】また、上記実施例では、二次空気用のエア
フィルタをフレームに直接固定したが、本発明はこれに
限らず、このエアフィルタを例えば燃料タンクや収納ボ
ックスに取り付け、フレームに対し間接的に固定するよ
うにしても良い。
【0057】さらに、本発明に係る自動二輪車は、エン
ジンの周囲をカバーで覆ったスクータ形に特定されるも
のではなく、ユニットスイング式のパワーユニットを備
えていれば、エンジン回りが露出されている形式の自動
二輪車でも同様に実施することができる。
【0058】
【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、自動二輪
車の走行中にパワーユニットが上下に揺動しても、この
パワーユニットに追従してエアフィルタが上下動されず
に済むので、エアフィルタの周囲に、このエアフィルタ
の動きを許容するためのスペースを確保する必要はな
く、パワーユニットの周囲にエアフィルタを無理なく配
置することができる。よって、エンジンが後輪と一体に
揺動する形式の自動二輪車に好適なレイアウトを有する
二次空気の導入系路を得ることができ、排出ガス規制の
強化に容易に対処することができる。
【0059】また、エアフィルタの周囲に広いスペース
を確保せずに済むので、エアフィルタ自体を大型化し
て、その容量を充分に確保することができる。このた
め、二次空気が吸入される際に生じる脈動的な吸気音を
低く抑えることができ、静粛な運転が可能となる。
【0060】さらに、高温の排気が導入される制御ユニ
ットとエンジンの排気系とを極力近づけることができる
ので、二次空気導入系路の中でも高温の排気が導入され
る部分の長さを短くでき、この点でも周囲部品に対する
熱影響を少なくできるといった利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるパワーユニットに、
二次空気導入装置を組み込んだ状態を示す側面図。
【図2】パワーユニット、燃料タンクおよび収納ボック
スに対する二次空気導入装置のレイアウトを示す平面
図。
【図3】フレームに対する二次空気導入装置のレイアウ
トを示す平面図。
【図4】図3のA線方向から見た矢視図。
【図5】フレームやカバーに対する二次空気の吸い込み
端の位置関係を示す断面図。
【図6】二次空気導入装置の全体構成を概略的に示す断
面図。
【図7】パワーユニットのエンジン回りの断面図。
【図8】シリンダブロックとファンおよびシュラウドと
の位置関係を示す断面図。
【図9】シリンダヘッドの断面図。
【図10】スクータ形自動二輪車の側面図。
【符号の説明】
1…フレーム(車体)、14…シート、16…パワーユ
ニット、17…エンジン、19…伝動ケース、23…後
輪、37…排気系(排気通路)、81…二次空気導入通
路(二次空気導入管)、85…エアフィルタ、100…
制御ユニット、105…リード弁、108…カット弁。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンと、このエンジンの一側部から
    後方に延び、その後端部に後輪が支持された伝動ケース
    を有するパワーユニットを具備し、 このパワーユニットの前部を、車体に揺動可能に枢支す
    るとともに、 この車体に、上記パワーユニットの上方に位置してシー
    トを取り付けた自動二輪車において、 上記エンジンの排気系に、排出ガス中の未燃焼成分を燃
    焼させるための二次空気を導入する二次空気導入通路を
    接続し、 この二次空気導入通路に、その上流側から順にエアフィ
    ルタと、排気脈動に応じて開閉するリード弁および減速
    運転時に上記エアフィルタと排気系との連通を遮断する
    常開形のカット弁を含む制御ユニットを設け、 上記エアフィルタを上記車体側に取り付けるとともに、 上記制御ユニットは、上記パワーユニットに取り付けた
    ことを特徴とする自動二輪車の排気浄化装置。
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