JPH05331793A - 片艶紙の製造方法 - Google Patents

片艶紙の製造方法

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JPH05331793A
JPH05331793A JP13461492A JP13461492A JPH05331793A JP H05331793 A JPH05331793 A JP H05331793A JP 13461492 A JP13461492 A JP 13461492A JP 13461492 A JP13461492 A JP 13461492A JP H05331793 A JPH05331793 A JP H05331793A
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JP13461492A
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Ryuji Ouchi
龍二 大内
Ken Takanishi
謙 高西
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New Oji Paper Co Ltd
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New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ヤンキードライヤー式抄紙機を用いて片艶紙を
製造するに際して、抄紙速度を高めることができ、しか
も艶面の光沢度を所定レベル以上にすることができる、
片艶紙の製造方法を提供する。 【構成】セルロースパルプ原料から抄紙した湿紙の水分
を30〜45重量%に調整した後、ヤンキードライヤー
で乾燥することによって片艶紙を製造する。次いでこの
片艶紙を、1本の金属ロールとショアーD硬度が80〜
96度の範囲の1本の弾性ロールとからなるソフトカレ
ンダーに、その艶面が金属ロールに接するように少なく
とも1回通紙して表面処理する。湿紙水分の調整は、ヤ
ンキードライヤーの前にプレドライヤーを設置する方
法、あるいは抄紙機のワイヤーパートやプレスパートを
強化して水分除去を高める方法を採用する。艶面光沢度
27%以上の片艶紙を、抄紙速度350m/分以上で製
造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヤンキードライヤーを
備えた抄紙機を用いて片面のみ艶面を有する片艶紙を製
造するに際して、艶面の光沢度を低下させることなく、
抄紙速度を高めることができる、新規かつ改良された片
艶紙の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】片艶紙はその艶面に印刷を施して使用さ
れることが多く、そのため視覚的には艶面の光沢度が高
いほど製品価値が高くなるので、光沢度の高いことが片
艶紙の重要な品質指標の一つとなっている。かような観
点からは、片艶紙の艶面の光沢度は25%(JIS P
8142による)以上、好ましくは27%以上を有する
ことが望ましい。
【0003】片艶紙は一般にヤンキードライヤー式抄紙
機を用いて製造される。すなわち、抄紙機のワイヤーパ
ートおよびプレスパートを経て抄紙された湿紙を、鏡面
を有する大径のヤンキードライヤーで乾燥して、ドライ
ヤーに接した片面のみを艶面として光沢度および平滑度
を高めるものである。かような片艶紙の最近の需要の伸
びに対応して、ヤンキードライヤー式抄紙機の大型化お
よび抄紙速度の向上が進められている。
【0004】ヤンキードライヤー式抄紙機における抄紙
速度を向上させる方法としては、従来から、湿紙の水分
を比較的低くしてからヤンキードライヤーに供給して、
ドライヤーでの乾燥負荷を低減させることによって、抄
紙速度を速める方法が採用されている。湿紙の水分を減
少させるには、抄紙機のワイヤーパートやプレスパート
において湿紙の水分除去を強化する方法や、ヤンキード
ライヤーの前に円筒ドライヤー(以下“プレドライヤ
ー”と称する)を設置する方法が採られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、ヤン
キードライヤー式抄紙機においては、ヤンキードライヤ
ー入口の湿紙の水分を減少させる程、抄紙速度を向上さ
せることができるが、ヤンキードライヤー入口の湿紙の
水分が50重量%より低下すると、ヤンキードライヤー
表面に湿紙が十分に張り付かないため、艶面の光沢度が
低下したり、十分な乾燥がなされなくなり、片艶紙の製
品価値を著しく低下させるという問題があった。つま
り、従来のヤンキードライヤー式抄紙機による片艶紙の
製造においては、ヤンキードライヤー入口での湿紙の水
分を低くしてドライヤーでの乾燥負荷を低減させること
により抄紙速度を高めることと、湿紙の水分を高めてド
ライヤー表面に湿紙を十分に張り付かせ片艶紙の艶面の
光沢度を所定レベル以上に確保することとは、相反する
関係にあると言うことができるそこで本発明の目的は、
ヤンキードライヤー式抄紙機を用いて片艶紙を製造する
に際して、抄紙速度を高めることができ、しかも艶面の
光沢度を所定レベル以上にすることができる、片艶紙の
製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ヤンキー
ドライヤー式抄紙機を用いて片艶紙を製造する際のヤン
キードライヤー入口の湿紙の水分と乾燥後の光沢度およ
び抄紙速度との関係、並びにカレンダー処理のような紙
の加圧処理方法と紙の光沢度、不透明度、密度等の諸品
質との関係について研究を行った結果、 ・ヤンキードライヤー入口の湿紙水分を低減させると、
抄紙速度は高くなるが、得られた片艶紙の艶面の光沢度
は低下すること; ・片艶紙の艶面の光沢度は、片艶紙の加圧処理によって
高まること; ・上記加圧処理の装置として、1本の金属ロールと1本
の弾性ロールとからなるカレンダー装置(以下この装置
を“ソフトカレンダー”と略称する)を用い、このソフ
トカレンダーの金属ロールに片艶紙の艶面が接するよう
に表面処理することによって、艶面の光沢度を容易に高
めることができ、得られた片艶紙の不透明度の低下を最
も少なくできること;を見い出し本発明を完成するに至
った。
【0007】すなわち本発明は、セルロースパルプ原料
から抄紙した湿紙の水分を30〜45重量%に調整した
後、ヤンキードライヤーで乾燥することによって片艶紙
を製造し、1本の金属ロールとショアーD硬度が80〜
96度の範囲の1本の弾性ロールとからなるカレンダー
装置に前記片艶紙をその艶面が金属ロールに接するよう
に少なくとも1回通紙して表面処理することを特徴とす
る片艶紙の製造方法である。
【0008】上記のごとき本発明の方法によれば、ヤン
キードライヤー入口の湿紙の水分を30〜45重量%と
し、従来から慣用されていたような50〜60重量%よ
り低下させたことによって、ドライヤーでの乾燥負荷を
低減でき、抄紙速度を高めることができる。かくして得
られた片艶紙の艶面の光沢度は通常12〜22%程度の
範囲となり、このままでは片艶紙として必ずしも満足し
得る光沢度とはいえない。そこで本発明においては、こ
の片艶紙をさらにソフトカレンダーに通して艶面の光沢
度を3〜16%程度の範囲で追加して高めることによっ
て、最終的に艶面が15〜38%程度の範囲の光沢度を
有する片艶紙を得ることができる。
【0009】本発明に使用する原料セルロースパルプと
しては各種のパルプが使用できるが、好適なパルプは化
学パルプであり、化学パルプとしては針葉樹および広葉
樹由来のリグノセルロース材料をアルカリ性蒸解液によ
って蒸解して得られたパルプや脱墨古紙パルプ(DI
P)等が挙げられる。これらの化学パルプは、未晒パル
プまたは晒パルプの状態で、あるいは未叩解または叩解
パルプの状態で、単独または適宜混合して使用できる。
場合によってはDIPと混合して使用してもよい。
【0010】セルロースパルプ原料から抄紙するために
使用される装置は、抄紙後の湿紙を乾燥するドライヤー
がヤンキードライヤーであれば、抄紙機のワイヤーパー
トやプレスパートの形式等については特に限定されな
い。また、ヤンキードライヤーの前にプレドライヤーと
して円筒ドライヤーを設置した構造の装置も使用でき
る。
【0011】本発明で使用するソフトカレンダーは1本
の金属ロールと1本の弾性ロールとを組み合わせて構成
され、片艶紙の艶面が金属ロールに接するようにしてこ
れらのロールの間に片艶紙を少なくとも1回通紙するこ
とによって、艶面の光沢度をさらに高めることができ
る。金属ロールとしては、チルドロール、合金チルドロ
ール、鋼鉄製ロール、さらにはロール表面を硬質クロム
メッキした金属ロール等が使用できる。一方、弾性ロー
ルは表面にポリアクリレート樹脂やフェノール樹脂等の
弾性膜を備えたロールであり、弾性膜としては、例えば
天然ゴム、スチレンゴム、ニトリルゴム、クロロプレン
ゴム、クロロスルホン化エチレンゴム、ブチルゴム、多
硫化ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴ
ム、芳香族ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエー
テル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、
エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、耐熱性
熱硬化性樹脂などの各種樹脂のほか、コットン、ペーパ
ー、ウール、テトロン、ナイロンなどの各種繊維または
これらの混合物などが使用できる。
【0012】特に本発明においては、弾性ロールのショ
アーD硬度(ASTM規格 D−2240による)を8
0〜96度、好ましくは85〜95度の範囲とすること
が必要である。ショアーD硬度が80度未満の場合に
は、ニップ巾が広くなり過ぎて紙の光沢度が上がり難く
なり、さらには摩擦熱が大きくなってロール表面温度が
上昇するため、弾性ロールの表面弾性膜が傷みやすくな
る。一方、ショアーD硬度が96度より高くなると、金
属ロールの硬度に近くなってしまい、紙の圧締が強くな
り過ぎて、得られる紙の不透明度が低下する。
【0013】かような範囲のショアーD硬度を有する弾
性ロールとしては、ウレタン樹脂、芳香族ポリアミド樹
脂、耐熱性熱硬化性樹脂、ペーパーとウールの混合物、
ウールとテトロンの混合物、ウールとナイロンの混合
物、ペーパーとウールとナイロンの混合物などが好まし
く、とりわけウレタンゴムと芳香族ポリアミド樹脂及び
耐熱性熱硬化性樹脂を用いた弾性ロールは取扱いが容易
であり、ロール寿命も長く、しかも本発明の所望の効果
を効率よく発揮するため最も好ましい。
【0014】本発明の方法を実施するに際しては、セル
ロースパルプ原料を常法により抄紙して、水分30〜4
5重量%、好ましくは35〜40重量%の湿紙を調製す
る。湿紙の水分が30重量%未満となると、ヤンキード
ライヤーの鏡面に湿紙が十分に張り付かず、艶面の光沢
度が低下するともに乾燥不良が生じてしまう。一方、湿
紙の水分が45重量%を超えると、ヤンキードライヤー
での乾燥負荷が増大してしまい、抄紙速度の向上効果が
得られなくなる。湿紙水分を低減するには、ヤンキード
ライヤーの前にプレドライヤーを設置することにより行
うことができるが、プレドライヤーを設置せずに、抄紙
機のワイヤーパートやプレスパートを強化して湿紙水分
を低減させることも可能である。
【0015】所定の水分とした湿紙を次いでヤンキード
ライヤーの鏡面に押し付けて乾燥するとともに、光沢度
が通常12〜22%程度の範囲の艶面を有する片艶紙を
製造する。ヤンキードライヤーで付与された艶面の光沢
度が12%未満であると、その後のソフトカレンダーに
よる表面処理の条件をかなり厳しくしないと所望レベル
の艶面光沢度を有する片艶紙製品が得られ難くなり、さ
らに紙の不透明度が低下しかねない。
【0016】ヤンキードライヤーで乾燥した後の片艶紙
の水分含有量は3.5〜9.0重量%、好ましくは4.
0〜8.0重量%とすることが望ましい。片艶紙の水分
が3.5重量%未満となると、これをソフトカレンダー
処理しても処理効果が得られ難いうえ、片艶紙最終製品
を枚葉で印刷する際に静電気が発生して重なり易くなっ
てトラブルが発生するので適さない。また、片艶紙の水
分が9.0重量%を超えると、ヤンキードライヤーにお
いて乾燥むらやひじわが発生しやすくなる傾向がある。
【0017】ヤンキードライヤーで乾燥して得られた片
艶紙を次いでソフトカレンダー処理する。この処理によ
って、片艶紙の艶面光沢度を3〜16%程度の範囲でさ
らに高めることができる。ソフトカレンダー処理による
光沢度の付与は、カレンダーのニップ圧、ロール温度、
速度および処理回数等の条件を適宜選択することによっ
て調整できる。本発明で使用するソフトカレンダー装置
はオンマシン、オフマシンいずれのタイプでも使用でき
る。また、ソフトカレンダーへの通紙は必要に応じて2
回以上行うこともできる。
【0018】なお、従来から使用されている金属ロール
のみの組み合わせからなるカレンダー装置においては、
処理線圧は1.0〜50kg/cm程度で調整範囲が狭
いのに比べて、本発明で用いるようなソフトカレンダー
においては、加圧時に弾性ロールが歪み、実質のニップ
巾が大きくなるため、処理線圧としては3.0〜500
kg/cmと調整範囲を広くすることができる。
【0019】かくして得られた片艶紙の密度は、通常
0.5〜0.9g/cm3 程度の範囲である。すなわち
前記した程度の範囲の艶面光沢度とすれば、0.5g/
cm3未満の密度となることはなく、一方、密度が0.
9g/cm3 を超える程にソフトカレンダーで圧締した
場合には、紙の不透明度が著しく低下するので適さな
い。
【0020】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明を具
体的に説明するが、勿論これによって本発明が限定され
るものではない。実施例及び比較例に使用した片艶紙の
一般的製法およびソフトカレンダーは以下の通りであ
る。
【0021】片艶紙の一般的製法:国内産広葉樹および
針葉樹(ダグラスファー15重量%、ヘムロック10重
量%および国内産松75重量%)チップを、カミヤ式連
続蒸解釜およびクラフト蒸解液を用いてそれぞれ別々に
蒸解し未晒パルプを製造した。次いでこれらの未晒パル
プを、酸素漂白−塩素処理−アルカリ処理−次亜塩素酸
処理−二酸化塩素処理からなるシーケンスで漂白し、白
色度85の広葉樹晒パルプ(LBKP)と針葉樹晒パル
プ(NBKP)を製造した。さらにLBKPはフリーネ
ス530ml(C.S.F.)まで、NBKPはフリー
ネス580ml(C.S.F.)までそれぞれ別々に叩
解した後、両者を当重量配合し、下記の抄紙薬品を添加
して紙料を調製した。 カチオン化デンプン 0.8重量% (商品名“ケートF”、王子ナショナル社製) ロジンエマルジョン 1.1重量% (商品名“SPN”、荒川化学社製) アニオン変性ポリアクリルアマイド 0.3重量% (商品名“ポリストロン”、荒川化学社製) この紙料をヤンキードライヤーを備えた長網抄紙機で抄
紙し、米坪50g/m2 、密度0.70〜0.74g/
cm3 の片艶紙を製造した。
【0022】ソフトカレンダー:実施例においては下記
AまたはBのソフトカレンダーを使用した。 [ソフトカレンダーA] 弾性ロール; ショアーD硬度 94度 (商品名“エラグラスZE”、耐熱性熱硬化性樹脂製弾
性膜、金陽社製) 金属ロール; ショアー硬度 87度(JIS B 7
776による) ニップ圧; 250Kg/cm2 [ソフトカレンダーB] 弾性ロール; ショアーD硬度 85度 (商品名“エラグラスSE”ウレタン樹脂製弾性膜、金
陽社製) 金属ロール; ショアー硬度 82度(JIS B 7
776による) ニップ圧; 150Kg/cm2 いずれの場合も、金属ロールをボトムロールとして配置
し、金属ロール面上の温度を150℃とし、片艶紙の艶
面が金属ロールに接するようにして400m/分で通紙
した。
【0023】実施例1 プレドライヤーを備えていないヤンキードライヤー式抄
紙機(設計抄紙速度300m/分)を使用し、ヤンキー
ドライヤー入口の湿紙水分を40重量%、抄紙速度を3
50m/分として片艶紙を製造した。この片艶紙をソフ
トカレンダーAに1回通紙して加圧処理した。
【0024】実施例2 ソフトカレンダーAに2回通紙した以外は、実施例1と
同様にした。
【0025】実施例3 プレドライヤーを備えたヤンキードライヤー式抄紙機
(設計抄紙速度300m/分)を使用し、ヤンキードラ
イヤー入口の湿紙水分を38重量%、抄紙速度を380
m/分として片艶紙を製造した。この片艶紙をソフトカ
レンダーAに1回通紙して加圧処理した。
【0026】実施例4 ソフトカレンダーBを用いた以外は、実施例3と同様に
した。
【0027】実施例5 ヤンキードライヤー入口の湿紙水分を35重量%とし、
抄紙速度を400m/分とした以外は、実施例3と同様
にした。
【0028】実施例6 ソフトカレンダーBを用いた以外は、実施例1と同様に
した。
【0029】実施例7 ソフトカレンダーBを用いた以外は、実施例5と同様に
した。
【0030】比較例1 プレドライヤーを備えていないヤンキードライヤー式抄
紙機(実施例1と同じ)を使用し、ヤンキードライヤー
入口の湿紙水分を50重量%、抄紙速度を300m/分
として片艶紙を製造した。この片艶紙はソフトカレンダ
ーによる加圧処理を施さなかった。
【0031】比較例2 抄紙速度を350m/分とした以外は、比較例1と同様
にした。
【0032】比較例3 ソフトカレンダーによる加圧処理を施さなかった以外
は、実施例1と同様にした。
【0033】比較例4 ソフトカレンダーによる加圧処理を施さなかった以外
は、実施例3と同様にした。
【0034】比較例5 ソフトカレンダーによる加圧処理を施さなかった以外
は、実施例5と同様にした。
【0035】比較例6 片艶紙の艶面が弾性ロールに接するようにソフトカレン
ダーAに通紙した以外は、実施例5と同様にした。
【0036】各実施例および各比較例で得られた片艶紙
の水分および艶面の光沢度を測定した結果を表1に示
す。また、片艶紙の評価は、艶面の光沢度が27%以上
のものを良い(○)、27%未満のものを悪い(×)と
して表示した。なお、水分はJIS P 8127に従
って測定した。
【0037】
【0038】表1からわかるように、本発明の方法(実
施例1〜7)によれば、抄紙速度を350〜400m/
分に高めても、ソフトカレンダーによる加圧処理を施す
ことによって、27%以上といった好ましい艶面光沢度
を備えた片艶紙を製造できる。これに対して、ソフトカ
レンダーによる加圧処理を施さない比較例においては、
比較例1に示したように抄紙速度を300m/分と低く
すれば27%の艶面光沢度が得られるが、抄紙速度を3
50〜400m/分に高めると(比較例2〜5)、艶面
光沢度は低下する。またソフトカレンダー処理を施して
も、艶面を弾性ロールに接するように通紙した場合には
(比較例6)、艶面の光沢度は向上しないことがわか
る。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ヤ
ンキードライヤー式抄紙機を用いて片艶紙を製造するに
際して、ヤンキードライヤー入口の湿紙の水分を従来よ
り低くして乾燥することにより、抄紙速度を高めること
ができ、得られた片艶紙をさらにソフトカレンダーを用
いて加圧処理をほどこすことにより、艶面の光沢度を所
望レベルまで向上させることができる。その結果、所望
レベルの艶面光沢度を有する片艶紙を、従来より速い抄
紙速度で製造することが可能となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロースパルプ原料から抄紙した湿紙
    の水分を30〜45重量%に調整した後、ヤンキードラ
    イヤーで乾燥することによって片艶紙を製造し、1本の
    金属ロールとショアーD硬度が80〜96度の範囲の1
    本の弾性ロールとからなるカレンダー装置に前記片艶紙
    をその艶面が金属ロールに接するように少なくとも1回
    通紙して表面処理することを特徴とする片艶紙の製造方
    法。
JP13461492A 1992-05-27 1992-05-27 片艶紙の製造方法 Pending JPH05331793A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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