JPH05331475A - α−メルカプトフロロアルキルカルボン酸と2−メルカプトフロロアルキルアルコールおよびそれらの製造方法 - Google Patents

α−メルカプトフロロアルキルカルボン酸と2−メルカプトフロロアルキルアルコールおよびそれらの製造方法

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JPH05331475A
JPH05331475A JP14463092A JP14463092A JPH05331475A JP H05331475 A JPH05331475 A JP H05331475A JP 14463092 A JP14463092 A JP 14463092A JP 14463092 A JP14463092 A JP 14463092A JP H05331475 A JPH05331475 A JP H05331475A
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acid
mercaptofluoroalkylcarboxylic
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義昭 貝
Yukikazu Ochi
幸和 大地
Kimiko Honda
希三子 本多
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 脂肪族アルキル化合物に1回の反応でフロロ
アルキル基とメルカプト基を同時に導入でき、また、色
々な各種樹脂に潤滑性や防錆作用を付与する潤滑剤や防
錆剤などの改質剤の提供を目的とする。 【構成】 一般式が(化1)で示されるα−メルカプト
フロロアルキルカルボン酸とその誘導体の一般式が(化
2)で示される2−メルカプトフロロアルキルアルコー
ル。 【化1】 【化2】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、潤滑剤や防錆剤などの
原料、各種樹脂に潤滑性や防錆作用を付与する改質剤と
して有用な新規なα−メルカプトフロロアルキルカルボ
ン酸とその誘導体およびそれらの製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】同一分子内にフロロアルキル基とメルカ
プト基を有する潤滑剤、防錆剤の従来例としては下記の
ものがある。すなわち、金属薄膜型磁気記録媒体用の潤
滑剤として、分子末端に炭素数3以上のフロロアルキル
基と炭素数8以上の脂肪族アルキル基とメルカプト基と
をそれぞれ1個以上有する有機化合物が提案されている
(特開昭61−107527号公報)。また、金属用防
錆剤として、ポリフルオロアルキル基とメルカプト基を
有する化合物が提案されている(特開昭63−6509
2号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の潤
滑剤の製造にあたり、脂肪族アルキル化合物に1回の反
応でフロロアルキル基とメルカプト基を同時に導入でき
ないという問題が有った。また、上記従来の金属用防錆
剤では各種樹脂に潤滑性や防錆作用を付与することがで
きないという問題が有った。
【0004】本発明は上記のような従来の課題を解決す
るもので、1回の反応でフロロアルキル基とメルカプト
基を同時に導入できる潤滑剤や防錆剤などの原料、ある
いは各種樹脂に潤滑性や防錆作用を付与出来る改質剤の
提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の物質は一般式が(化3)で示されるα−メ
ルカプトフロロアルキルカルボン酸とその誘導体の一般
式が(化4)で示される2−メルカプトフロロアルキル
アルコールである。
【0006】
【化3】
【0007】
【化4】
【0008】
【作用】本発明のα−メルカプトフロロアルキルカルボ
ン酸とその誘導体である2−メルカプトフロロアルキル
アルコールは同一分子内にフロロアルキル基とメルカプ
ト基と官能基とを有しており、この官能基を介して脂肪
族アルキル化合物や各種樹脂(例えば、脂肪族カルボン
酸、脂肪族アルコール、アクリル樹脂、アリル樹脂、フ
ェノール樹脂など)に1回の反応でフロロアルキル基と
メルカプト基を同時に導入でき、炭化水素系化合物に潤
滑性や防錆作用を付与することができる。
【0009】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例について具体
的に説明する。
【0010】本実施例の物質は(化5)で示されるもの
であり、その出発原料は(化6)で示されるものであ
る。
【0011】
【化5】
【0012】
【化6】
【0013】つぎに、(化5)で示される物質の製造方
法を説明する。
【0014】出発原料の(化6)で示されるフロロアル
キル基付アルキルカルボン酸90.8g(0.18モル)
と赤リン1.9g(0.06モル)を撹拌翼を備えた1li
t.のフラスコに採取し、70℃に加熱して原料を溶融し
た後、撹拌しながら臭素54.3g(0.34モル)を約
3時間で滴下した。ひき続き、70℃で2時間撹拌を続
けて反応を完結させた後、100℃に昇温して過剰の臭
素を30分間で除去した。
【0015】反応終了後直ちに、溶融している反応生成
物を2lit.の蒸留水に投入し加水分解した。この加水分
解生成物を減圧ろ過し、蒸留水で数回洗浄した後、50
0mlの蒸留水中で70℃で2時間撹拌した。つぎに、反
応生成物を酢酸エチル500mlで抽出し、この溶液を蒸
留水でpHが7になるまで繰り返し洗浄した後、無水硫
酸ナトリウムで乾燥させた。つぎに、酢酸エチルを留去
し、反応生成物をメタノール溶液として0℃で再結晶し
て中間体のα−ブロモフロロアルキルカルボン酸97g
を得た。
【0016】このα−ブロモフロロアルキルカルボン酸
58.3g(0.10モル)とチオ尿素7.6g(0.10
モル)とエタノール300mlとを撹拌翼を備えた1lit.
のフラスコに採取し、還流下で4時間反応を行った。つ
ぎに、反応溶液に苛性ソーダ44gを溶解した80%エ
タノール(蒸留水20%含有)溶液240mlを加えて1
8時間還流した。この溶液を冷却した後、撹拌しながら
4規定の塩酸300mlを除々に加えてからさらに、この
溶液を70℃で2時間撹拌した。冷却後、反応生成物を
減圧ろ過した後、酢酸エチル500mlに溶解し、この溶
液を蒸留水でpHが7になるまで繰り返し洗浄した後、
無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。つぎに、酢酸エチル
を留去し、反応生成物をメタノール溶液として0℃で再
結晶して融点76℃の白色固体35gを得た。この白色
固体は赤外分光分析(IR)、ゲルパーミエーションク
ロマトグラフィ(GPC)および有機質量分析(FD−
MS)により、出発原料、中間体および副生成物を含ま
ない、(化5)の式で示されるα−メルカプトフロロア
ルキルカルボン酸であることが判明した。それら分析結
果を次に示す。
【0017】IR;カルボン酸の1705cm-1の吸収ピ
ーク有り。
【0018】GPC;出発原料、中間体および副生成物
検出されず。
【0019】FD−MS;m/e 536に主ピーク有
り。
【0020】なお、本実施例では一般式(化3)のmが
6、nが9の物質の製造方法について説明したが、mが
1以上の整数でnが0または1以上の整数の物質につい
ても同様に製造できる。
【0021】(実施例2)つぎに、本発明の第2の実施
例について具体的に説明する。
【0022】本実施例の物質は(化7)で示されるもの
であり、その出発原料は実施例1で得られた(化5)で
示されるα−メルカプトフロロアルキルカルボン酸であ
る。
【0023】
【化7】
【0024】つぎに、(化7)で示される物質の製造方
法を説明する。
【0025】(化5)で示される α−メルカプトフロ
ロアルキルカルボン酸26.8g(0.05モル)と、無
水テトラヒドロフラン100mlを撹拌翼を備えた1lit.
のフラスコに採取し、乾燥した高純度窒素を1分間流し
た後、氷冷下で撹拌しながら1mol/lのボランテトラヒ
ドロフランコンプレックス(金属水素化物)のテトラヒ
ドロフラン溶液150mlを約1時間で滴下した。ひき続
き、18時間室温で撹拌を続けて反応を完結させた。反
応終了後、反応溶液に氷冷下で蒸留水100mlを注意深
く滴下して、過剰のボランを失活させた。つぎに、この
溶液に3N塩酸100mlを加えた後、この溶液を沸点が
95℃以上に上がるまで大気下で蒸留し、テトラヒドロ
フランを除去した。冷却後、反応生成物を減圧ろ過した
後、酢酸エチル300mlに溶解し、この溶液を蒸留水で
pHが7になるまで繰り返し洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥させた。つぎに、酢酸エチルを留去し、反応混
合物をイソプロピルエーテル溶液として、0℃で再結晶
して融点36℃の白色固体18gを得た。この白色固体
はIR、GPCおよびFD−MSにより、出発原料およ
び副生成物を含まない、(化7)の式で示される2−メ
ルカプトフロロアルキルアルコールであることが判明し
た。それら分析の結果を次に示す。
【0026】IR;アルコールの3330cm-1の吸収ピ
ーク出現、カルボン酸の1705cm-1の吸収ピーク消
滅。
【0027】GPC;出発原料および副生成物検出され
ず。
【0028】FD−MS;m/e 522に主ピーク有
り。
【0029】なお、本実施例では金属水素化物にボラン
テトラヒドロフランコンプレックスを用いたが、これに
代えて水素化リチウムアルミニウム、水素化ナトリウム
ビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウム、水素化ジ
イソブチルアルミニウム等を用いてもよい。
【0030】また、本実施例では一般式(化4)のmが
6、nが9の物質の製造方法について説明したが、mが
1以上の整数でnが0または1以上の整数の物質につい
ても同様に製造できる。
【0031】
【発明の効果】以上述べたところから明らかなように、
本発明のα−メルカプトフロロアルキルカルボン酸とそ
の誘導体である2−メルカプトフロロアルキルアルコー
ルは、同一分子内にフロロアルキル基とメルカプト基と
官能基とを有しており、この官能基を介して脂肪族アル
キル化合物や各種樹脂に1回の反応でフロロアルキル基
とメルカプト基を同時に導入でき、脂肪族アルキル化合
物や各種樹脂に潤滑性や防錆作用を付与することができ
るという優れた効果を有する。
【0032】また、本発明のα−メルカプトフロロアル
キルカルボン酸とその誘導体である2−メルカプトフロ
ロアルキルアルコールはそれ自体を潤滑剤や防錆剤とし
て用いることもできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09K 15/12 C10M 135/24 // C10N 30:06 30:12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式が(化1)で示されることを特徴と
    するα−メルカプトフロロアルキルカルボン酸。 【化1】
  2. 【請求項2】フロロアルキルカルボン酸と臭素を赤リン
    の存在下に反応させてα−ブロモフロロアルキルカルボ
    ン酸とした後、これにチオ尿素を反応させることを特徴
    とするα−メルカプトフロロアルキルカルボン酸の製造
    方法。
  3. 【請求項3】α−メルカプトフロロアルキルカルボン酸
    から誘導される一般式が(化2)で示されることを特徴
    とする2−メルカプトフロロアルキルアルコール。 【化2】
  4. 【請求項4】α−メルカプトフロロアルキルカルボン酸
    に金属水素化物を反応させ、カルボキシル基を還元する
    ことを特徴とする2−メルカプトフロロアルキルアルコ
    ールの製造方法。
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