JPH05330809A - 窒化アルミニウム粉末およびその製造方法 - Google Patents

窒化アルミニウム粉末およびその製造方法

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JPH05330809A
JPH05330809A JP4162091A JP16209192A JPH05330809A JP H05330809 A JPH05330809 A JP H05330809A JP 4162091 A JP4162091 A JP 4162091A JP 16209192 A JP16209192 A JP 16209192A JP H05330809 A JPH05330809 A JP H05330809A
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JP
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average particle
aluminum nitride
particle size
carbon
powder
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JP4162091A
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Takao Kanamaru
孝男 金丸
Yutaka Yoshii
裕 吉井
Masato Kumagai
正人 熊谷
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) [目的] 低酸素、低炭素、易焼結性の窒化アルミニウ
ム粉末ならびにその製造方法の提供。 [構成] 窒化アルミニウムの粉末は1次粒子の平均粒
径が0.2〜2.0μm、2次粒子の平均粒径が3〜2
0μm、酸素含有量0.2〜1.0wt%、炭素含有量
0.1wt%以下、残部が窒化アルミニウム粉末のもの
からなり、また、その製造法はα−Al23と炭素源と
の混合物から還元窒化法により窒素を含む非酸化性雰囲
気下1500〜1750℃の高温で加熱反応させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低酸素、低炭素、易焼結
性の窒化アルミニウム粉末およびその製造方法に係るも
のである。
【0002】
【従来の技術】窒化アルミニウム(以下A1Nと記す)
は、その優れた機械的特性、化学的耐用性の故に耐熱材
料として用いられるだけでなく、その高熱伝導性、高電
気絶縁性、低誘電率の故に半導体関係の放熱材料として
も期待されている。AlNは一部薄膜の形態で利用され
る場合もあるが、多くの場合焼結体で用いられている。
AlN焼結体が放熱用材料として用いられる場合は、特
に熱伝導率が重要な特性となるが、高熱伝導性焼結体を
得るためには、低酸素、低炭素でかつ易焼結性を付与す
るために微細な原料AlN粉を使用しなければならな
い。
【0003】AlN粉末は、従来、金属アルミニウムの
直接窒化法またはアルミナの還元窒化法で製造されてい
る。前者の方法では窒化率を上げるため原料である金属
アルミニウムを粉砕する段階、および生成したAlNを
焼結用原料として最適な数μm以下の粒度に粉砕する段
階の両工程で、混入する不純物を避けることが困難なた
め、あるいは未反応の金属アルミニウムが必然的に残存
するため、通常0.5〜数重量%の陽イオン不純物を含
有するものが得られていた。また、該粉末は粉砕の際に
表面の酸化を受けるため酸素を1重量%以上含有するの
が一般的であった。
【0004】一方、後者の方法では、不純物としての金
属イオン含有量が少なく微細かつ粒度の揃った窒化アル
ミニウムを合成できるが、還元剤として過剰に添加した
炭素を還元窒化後、酸化雰囲気下で酸化除去するいわゆ
る脱炭工程を必要とする。その際窒化アルミニウムも酸
化されるので酸素量も増加する。この酸素増加量は、粒
径が小さくなるにつれ(比表面積が増加するにつれ)増
加するため低酸素であることと微細であることは矛盾す
る要求であった。そのため酸素量を低減すべく種々の工
夫がなされている。例えば脱炭工程において雰囲気をコ
ントロ−ルし酸素量を制御する方法も提案されている
(例えば特開昭60−180906号公報)。この方法
によれば酸素量は、0.8wt%まで低下するものの、
炭素量が増大し0.1wt%以上となり焼結性を損なう
問題が生じる。また、脱炭工程を経た後、高真空で加熱
すると酸素を低減できるが、生産効率が低く工業的では
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題を解
決することを目的とし、具体的には、低酸素、低炭素、
低陽イオンでかつ微細なAlN粉末は従来から全く知ら
れていないこと、また、このようなAlN粉末を工業的
に製造する方法はまだ確立されていないことから、高熱
伝導性AlN焼結体を得るためのAlN粉末とその製造
方法を提案することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の第1
発明は1次粒子の平均粒径が0.2〜2.0μm、該1
次粒子が凝結した凝結2次粒子の平均粒径が3〜20μ
m、酸素含有量が0.2〜1.0wt%、炭素含有量が
0.1wt%以下であることを特徴とし、また、第2発
明は3〜20μmのα−Al23あるいはα−Al23
前駆体と炭素源を混合した後、この混合粉末を窒素を含
む非酸化雰囲気中で1500〜1750℃の温度で加熱
反応させることを特徴とする。
【0007】以下、本発明の手段たる構成ならびにその
作用について第1発明から順に説明する。
【0008】本発明者らは低酸素、低炭素、低陽イオン
でかつ微細なAlN粉末を得る方法について研究開発を
行なった結果、本発明は成立したものである。
【0009】更に進んで研究を行なった結果、各成分の
範囲ならびに更に好ましい成分の範囲は次の通りである
ことがわかった。
【0010】本発明のAlN粉末は、1次粒子の平均粒
径が0.2〜2.0μm、好ましくは0.5〜1.0μ
mの範囲にあり、該1次粒子が凝結した凝結2次粒子の
平均粒径が3〜20μm好ましくは5〜12μmの範囲
にあり、かつ酸素含有量が0.2〜1.0wt%好まし
くは0.5〜0.8wt%で炭素含有量が0.1wt%
以下であることを特徴とする。
【0011】次に、本発明において用いられる用語につ
いて図面に基づいて説明する。
【0012】図1は本発明の一つの実施例に用いられる
α−Al23粒子の拡大説明図であり、図2は図1のα
−Al23粒子を還元窒化法により窒化した時のクラス
タ−の拡大説明図であり、図3は図2のクラスタ−の混
練による解砕状態を示す説明図である。
【0013】本発明で述べる凝結2次粒子とは、図1な
らびに図2に示すα−Al23の1次粒子1が凝結して
出来たクラスタ−3(以下凝結2次粒子をクラスタ−と
呼ぶ)のことであり、また、図2に示す1次粒子の平均
粒径とは、走査型電子顕微鏡を用い5000倍で撮影し
た写真をもとに測定した1次粒子径の平均値であり、ま
た、クラスタ−の平均粒径とは、(株)堀場製作所のC
APA700型遠心沈降式粒度分布測定器を用い水を分
散媒としpHを2.0〜4.0に調整した溶液を5分間
超音波分散させて測定した粒径分布の体積平均値を示す
ものである。
【0014】次に、本発明の第2発明について説明す
る。
【0015】本発明において使用される原料例えばα−
Al23あるいはα−Al23前駆体の平均粒径は3〜
20μmであり、原料の平均粒径が3μmより小さいと
合成されたAlN粉末のクラスタ−平均粒径も3μmよ
り小さくなり、逆に平均粒径が20μmより大きいと合
成されたAlN粉末のクラスタ−平均粒径も20μmよ
り大きくなる。
【0016】合成されたAlN粉末のクラスタ−平均粒
径が3μmより小さいと、比表面積が大きくなり脱炭工
程で酸素含有量を1.0wt%以下かつ炭素含有量を
0.1wt%以下に制御することは困難となる。逆に合
成されたAlN粉末のクラスタ−平均粒径が20μmよ
り大きいと、成形前の混練においてクラスタ−が解砕さ
れ難くなり、その結果、緻密な焼結体が得られなくな
る。α−Al23あるいはα−Al23前駆体の純度
は、特に限定するものではないが、陽イオン不純物は、
0.1wt%以下であることが好ましい。また、カ−ボ
ン粉末としては、カ−ボンブラック、黒鉛化カ−ボンブ
ラック、黒鉛粉末等が使用されるが、これらの中カ−ボ
ンブラックが好ましい。これらの原料を湿式あるいは乾
式において十分混合し必要により乾燥、脱水の各工程を
経て、窒素を含む非酸化性雰囲気下にて1500〜17
50℃の温度で焼成する。焼成温度が1500℃より低
いと反応速度が小さく焼成後にもα−Al23が残留す
る。また、逆に1750℃より高いと1次粒子が2μm
より大きくなり焼結性が損なわれる。α−Al23ある
いはα−Al23前駆体とカ−ボン粉末の混合を充分に
行なわないと窒化反応速度が小さくなり焼成後にもα−
Al23が残留するため特に留意しなければならない。
詳細な還元窒化反応の機構は不明であるが、本発明にお
いては1次粒子径は窒化温度で制御され、クラスタ−径
は原料の粒径で制御される。
【0017】従来は、平均粒径の大きなα−Al23
るいはα−Al23前駆体を原料とすれば、還元反応後
に未反応のα−Al23が残留するものと考えられてき
た。また、たとえ完全に窒化しても平均粒径の大きなα
−Al23あるいはα−Al23前駆体を原料とすれ
ば、合成されたAlN粉末の平均粒径も大きくなり焼結
性も低下するものと考えられてきた。しかし、原料の混
練を充分に行ない適切な還元窒化条件を選べばα−Al
23は残留せず、合成されたAlN粉末は、用いたα−
Al23あるいはα−Al23前駆体の微構造に関係な
く1次粒子とそれらが凝結したクラスタ−からなること
が分かった。また、さらにこのクラスタ−は図3に示す
ように通常の混練で解砕されることが分かった。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明
する。
【0019】実施例1〜3、比較例4〜6 表1に示す方法でAlN粉末製造用の混合物を作製し、
この混合物を窒素雰囲気中1700℃、10時間焼成し
た後、大気雰囲気中650℃、5時間で脱炭しAlN粉
末を得た。いずれの例においても、α−Al23に換算
した場合のα−Al23:カ−ボンブラックの重量比が
1:0.5になるよう配合し、ナイロンボ−ル、ナイロ
ンポットを用い水を分散媒として混合した。カ−ボンブ
ラックには平均粒子径0.1μmのカ−ボンブラックを
用いた。なお、表1に示す実施例〜は本発明の製造
条件に適合する実施例であり、比較例、、は実施
例と対比する比較例である。
【0020】表1に示す方法で作製された試料を還元窒
化して得られたAlN粉末の特性を表2に示した。Al
N粉末の酸素量は、実施例、、と比較例の場合
0.8wt%以下であるが、比較例、の場合1.0
wt%以上となり、実施例、、に比較して大きい
ことが分かる。また、1次粒子の平均粒径はいずれの場
合も0.5〜0.8μmの範囲に入っているにもかかわ
らず、クラスタ−の平均粒径は、実施例、、の場
合4〜20μm、比較例、の場合3μm以下、比較
例の場合は35μmであった。得られた粉末を用いて
焼結体を作製し、密度と熱伝導率を測定して粉末を評価
した。焼結助剤としてY23を3wt%添加したAlN
とY23の混合粉のペレットをプレス成形で作製し窒素
雰囲気下、1900℃×3時間の条件で焼成した。実施
例、、と比較例、の密度では99.8%以下
であり、十分に緻密化していることが分かったが、比較
例の密度は97%で緻密化が不十分であった。一方、
熱伝導率は、実施例、、の場合190W/mK以
上であったが、比較例、、では160W/mK以
下であった。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明は1
次粒子の平均粒径が0.2〜2.0μm、該1次粒子が
凝結した凝結2次粒子の平均粒径が3〜20μm、酸素
含有量が0.2〜1.0wt%、炭素含有量が0.1w
t%以下、残部が実質的に窒化アルミニウムであること
を特徴とし、また、平均粒径が3〜20μmのα−Al
23前駆体と炭素源を混合した後、該混合粉末を窒素を
含む非酸化性雰囲気中、1500〜1750℃の温度で
加熱反応させることを特徴とする。
【0024】本発明のAlN粉末を成形し焼結すると、
低酸素、低炭素、易焼結性の高熱伝導性焼結体が容易に
得られる。
【0025】また、本発明のAlN粉末を製造するには
平均粒径3〜20μmのα−Al23あるいはα−Al
23前駆体と炭素源とを混合した後、この混合粉末を窒
素を含む非酸化性雰囲気下、1500〜1750℃で加
熱反応させると所望のAlN粉末が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施例に用いられるα−Al2
3粒子の拡大説明図である。
【図2】図1のα−Al23粒子を還元窒化法により窒
化した時のクラスタ−の拡大説明図である。
【図3】図2のクラスタ−の混練による解砕状態を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 α−Al23 2 AlN 3 AlNクラスタ−(凝結2次粒子) 4 解砕されたAlN

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1次粒子の平均粒径が0.2〜2.0μ
    m、該1次粒子が凝結した凝結2次粒子の平均粒径が3
    〜20μm、酸素含有量が0.2〜1.0wt%、炭素
    含有量が0.1wt%以下、残部が実質的に窒化アルミ
    ニウムであることを特徴とする窒化アルミニウム粉末。
  2. 【請求項2】 平均粒径が3〜20μmのα−Al23
    前駆体と炭素源を混合した後、該混合粉末を窒素を含む
    非酸化性雰囲気中、1500〜1750℃の温度で加熱
    反応させることを特徴とする窒化アルミニウムの製造方
    法。
JP4162091A 1992-05-28 1992-05-28 窒化アルミニウム粉末およびその製造方法 Pending JPH05330809A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007284315A (ja) * 2006-04-19 2007-11-01 Denki Kagaku Kogyo Kk 窒化アルミニウム粉末および樹脂組成物
JP2021134132A (ja) * 2020-02-28 2021-09-13 株式会社トクヤマ 窒化アルミニウム粒子

Cited By (3)

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JP2007284315A (ja) * 2006-04-19 2007-11-01 Denki Kagaku Kogyo Kk 窒化アルミニウム粉末および樹脂組成物
JP4664229B2 (ja) * 2006-04-19 2011-04-06 電気化学工業株式会社 窒化アルミニウム粉末および樹脂組成物
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