JPH05330482A - 繊維強化プラスチック製小型船舶の製造法 - Google Patents
繊維強化プラスチック製小型船舶の製造法Info
- Publication number
- JPH05330482A JPH05330482A JP4139523A JP13952392A JPH05330482A JP H05330482 A JPH05330482 A JP H05330482A JP 4139523 A JP4139523 A JP 4139523A JP 13952392 A JP13952392 A JP 13952392A JP H05330482 A JPH05330482 A JP H05330482A
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- JP
- Japan
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- resin composition
- carbon fiber
- fiber
- glass fiber
- small
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高強度でしかも安全性、走航性および居住性
に優れた小型船舶を少ない成形工数で短時間に製造でき
る繊維強化プラスチック製小型船舶の製造法を提供す
る。 【構成】 ポリエステル化粧板で作った簡易メス型に、
樹脂組成物とガラス繊維および炭素繊維とを供給し、樹
脂組成物をガラス繊維および炭素繊維に含浸した後、該
炭素繊維に通電して樹脂組成物を硬化させる繊維強化プ
ラスチック製小型船舶の製造法。
に優れた小型船舶を少ない成形工数で短時間に製造でき
る繊維強化プラスチック製小型船舶の製造法を提供す
る。 【構成】 ポリエステル化粧板で作った簡易メス型に、
樹脂組成物とガラス繊維および炭素繊維とを供給し、樹
脂組成物をガラス繊維および炭素繊維に含浸した後、該
炭素繊維に通電して樹脂組成物を硬化させる繊維強化プ
ラスチック製小型船舶の製造法。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は繊維強化プラスチック製
小型船舶の製造法に関し、さらに詳しくは高強度で安全
性、走航性および居住性に優れた小型船舶を短時間に建
造できる繊維強化プラスチック製小型船舶の製造法に関
する。
小型船舶の製造法に関し、さらに詳しくは高強度で安全
性、走航性および居住性に優れた小型船舶を短時間に建
造できる繊維強化プラスチック製小型船舶の製造法に関
する。
【０００２】
【従来の技術】従来、繊維強化プラスチック製小型船舶
（以下、ＦＲＰ製小型船舶と略す）の製造は、ポリエス
テル化粧板で簡易メス型を用い、ガラス繊維と不飽和ポ
リエステル樹脂を用い、ハンドレイアップ法で成形する
方法が一般に知られている。ＦＲＰ製小型船舶とは、小
型漁船およびレジャーボート等であり、強度面からの安
全性、走航性および居住性が必要とされるものである。
さらに、高速化および低燃費化のため船舶の軽量化が要
求されている。これらを満足させる船舶は付加価値の高
い製品であり、付加価値の高い製品化をはかるために、
ガラス繊維に変えて炭素繊維の応用が進められている。
また、小型漁船、レジャーボート等は一般のＦＲＰ成形
品より大型であり、硬化時は加熱炉に入れることができ
ず、硬化に長時間を要するという欠点がある。
（以下、ＦＲＰ製小型船舶と略す）の製造は、ポリエス
テル化粧板で簡易メス型を用い、ガラス繊維と不飽和ポ
リエステル樹脂を用い、ハンドレイアップ法で成形する
方法が一般に知られている。ＦＲＰ製小型船舶とは、小
型漁船およびレジャーボート等であり、強度面からの安
全性、走航性および居住性が必要とされるものである。
さらに、高速化および低燃費化のため船舶の軽量化が要
求されている。これらを満足させる船舶は付加価値の高
い製品であり、付加価値の高い製品化をはかるために、
ガラス繊維に変えて炭素繊維の応用が進められている。
また、小型漁船、レジャーボート等は一般のＦＲＰ成形
品より大型であり、硬化時は加熱炉に入れることができ
ず、硬化に長時間を要するという欠点がある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
のＦＲＰ製小型船舶の製造法の欠点を除去し、高強度で
しかも安全性、走航性および居住性に優れた小型船舶を
少ない成形工数で短時間に製造できるＦＲＰ製小型船舶
の製造法を提供するものである。
のＦＲＰ製小型船舶の製造法の欠点を除去し、高強度で
しかも安全性、走航性および居住性に優れた小型船舶を
少ない成形工数で短時間に製造できるＦＲＰ製小型船舶
の製造法を提供するものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者は、繊維強化材
として炭素繊維を用い、これに樹脂組成物を含浸させて
通電し、発生する熱により樹脂組成物を硬化させること
により前記目的を達成できることを見出し、本発明に到
達した。すなわち、本発明は、ポリエステル化粧板で作
った簡易メス型に樹脂組成物とガラス繊維および炭素繊
維とを供給し、樹脂組成物をガラス繊維および炭素繊維
に含浸した後、該炭素繊維に通電して樹脂組成物を硬化
させるＦＲＰ製小型船舶の製造法に関する。本発明に用
いられる、ポリエステル化粧板で作った簡易メス型とし
ては、一般に使用されている簡易メス型が用いられる。
本発明に用いられる樹脂組成物は、例えば不飽和ポリエ
ステル樹脂、ビニルエステル樹脂などを含む組成物が用
いられ、常温硬化型の樹脂組成物を用いることが好まし
い。樹脂組成物には必要に応じて硬化剤、硬化促進剤、
充填剤等を含んでもよい。硬化剤としては、メチルエチ
ルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサ
イドなどが用いられ、硬化促進剤としては、ナフテン酸
コバルト、ジメチルアニリンなどが用いられる。また、
充填剤としては、炭酸カルシウム、タルク、ガラスバル
ーン、水酸アルミ、クレー、ミルドファイバー等の有機
または無機の充填剤が製品に要求される性能に応じて用
いられる。
として炭素繊維を用い、これに樹脂組成物を含浸させて
通電し、発生する熱により樹脂組成物を硬化させること
により前記目的を達成できることを見出し、本発明に到
達した。すなわち、本発明は、ポリエステル化粧板で作
った簡易メス型に樹脂組成物とガラス繊維および炭素繊
維とを供給し、樹脂組成物をガラス繊維および炭素繊維
に含浸した後、該炭素繊維に通電して樹脂組成物を硬化
させるＦＲＰ製小型船舶の製造法に関する。本発明に用
いられる、ポリエステル化粧板で作った簡易メス型とし
ては、一般に使用されている簡易メス型が用いられる。
本発明に用いられる樹脂組成物は、例えば不飽和ポリエ
ステル樹脂、ビニルエステル樹脂などを含む組成物が用
いられ、常温硬化型の樹脂組成物を用いることが好まし
い。樹脂組成物には必要に応じて硬化剤、硬化促進剤、
充填剤等を含んでもよい。硬化剤としては、メチルエチ
ルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサ
イドなどが用いられ、硬化促進剤としては、ナフテン酸
コバルト、ジメチルアニリンなどが用いられる。また、
充填剤としては、炭酸カルシウム、タルク、ガラスバル
ーン、水酸アルミ、クレー、ミルドファイバー等の有機
または無機の充填剤が製品に要求される性能に応じて用
いられる。
【０００５】本発明に用いられる繊維強化材として、ガ
ラス繊維および炭素繊維が用いられる。ガラス繊維とし
ては、一般に使用されているガラスチョップドストラン
ドマット、ガラスロービングクロスなどが用いられる。
炭素繊維としては、ロービングクロス状にしたものが好
ましく、例えば東レ社製「トレカ」、日本カーボン社製
「カーボロン」などが用いられる。繊維強化材の使用割
合は、樹脂組成物に対して５〜５０重量％の範囲が好ま
しい。図１は、本発明のＦＲＰ製小型船舶の製造法の一
例を示す説明図である。図において、ポリエステル化粧
板で作った簡易メス型１に離型剤を塗布する。離型剤と
しては、ワックスタイプ、水溶性ポリマーを主原料とす
るフィルムタイプ等が用いられる。次にゲルコート樹脂
２を塗布し硬化した後、樹脂組成物３とガラス繊維（４
Ａ：ガラスチョップドストランドマット、４Ｂ：ガラス
ロービングクロス）および炭素繊維５を用い、ハンドレ
イアップ法で樹脂組成物３をガラス繊維４および炭素繊
維５に含浸させ所定の厚さに成形した後、突き出した炭
素繊維５の両端に給電用クリップ６を挟んで通電する。
この通電により炭素繊維５が発熱して樹脂組成物が加熱
され、速やかに硬化する。硬化した後、脱型してＦＲＰ
製小型船舶を得る。
ラス繊維および炭素繊維が用いられる。ガラス繊維とし
ては、一般に使用されているガラスチョップドストラン
ドマット、ガラスロービングクロスなどが用いられる。
炭素繊維としては、ロービングクロス状にしたものが好
ましく、例えば東レ社製「トレカ」、日本カーボン社製
「カーボロン」などが用いられる。繊維強化材の使用割
合は、樹脂組成物に対して５〜５０重量％の範囲が好ま
しい。図１は、本発明のＦＲＰ製小型船舶の製造法の一
例を示す説明図である。図において、ポリエステル化粧
板で作った簡易メス型１に離型剤を塗布する。離型剤と
しては、ワックスタイプ、水溶性ポリマーを主原料とす
るフィルムタイプ等が用いられる。次にゲルコート樹脂
２を塗布し硬化した後、樹脂組成物３とガラス繊維（４
Ａ：ガラスチョップドストランドマット、４Ｂ：ガラス
ロービングクロス）および炭素繊維５を用い、ハンドレ
イアップ法で樹脂組成物３をガラス繊維４および炭素繊
維５に含浸させ所定の厚さに成形した後、突き出した炭
素繊維５の両端に給電用クリップ６を挟んで通電する。
この通電により炭素繊維５が発熱して樹脂組成物が加熱
され、速やかに硬化する。硬化した後、脱型してＦＲＰ
製小型船舶を得る。
【０００６】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。図１
に示す方法、構造で、ポリエステル化粧板で作った簡易
メス型（全長６．４ｍ、全幅１．９ｍ、深さ０．５ｍ）
１に、水溶性ポリマーを主原料とするフィルムタイプ離
型剤（日立化成工業社製商品名ポリセットＳ3）を塗布
し、ゲルコート樹脂（日立化成工業社製商品名ポリセッ
ト２６２０ＰＴ）２を塗布し２０℃で４０分硬化した後
（塗布厚さ０．４ｍｍ）、ハンドレイアップ法でＦＲＰ
製小型船舶を製造した。樹脂組成物３としては、不飽和
ポリエステル樹脂（日立化成工業社製商品名、ポリセッ
ト５９５ＰＴ）１００重量部に、硬化剤としてメチルエ
チルケトンパーオキサイド（日本油脂社製商品名、パー
メックＮ）１．０重量部を加えて約１０分間撹拌して得
た組成物を用いた。ガラス繊維としては、図１に示すよ
うにガラスチョップドストランドマット４Ａ（富士ファ
イバー社製商品名、ＦＥＭ−４５０−０４）を３層とし
ガラスロービングクロス４Ｂ（富士ファイバー社製商品
名、ＦＥＷＲ−５７０−０２）を１層として用いた。
に示す方法、構造で、ポリエステル化粧板で作った簡易
メス型（全長６．４ｍ、全幅１．９ｍ、深さ０．５ｍ）
１に、水溶性ポリマーを主原料とするフィルムタイプ離
型剤（日立化成工業社製商品名ポリセットＳ3）を塗布
し、ゲルコート樹脂（日立化成工業社製商品名ポリセッ
ト２６２０ＰＴ）２を塗布し２０℃で４０分硬化した後
（塗布厚さ０．４ｍｍ）、ハンドレイアップ法でＦＲＰ
製小型船舶を製造した。樹脂組成物３としては、不飽和
ポリエステル樹脂（日立化成工業社製商品名、ポリセッ
ト５９５ＰＴ）１００重量部に、硬化剤としてメチルエ
チルケトンパーオキサイド（日本油脂社製商品名、パー
メックＮ）１．０重量部を加えて約１０分間撹拌して得
た組成物を用いた。ガラス繊維としては、図１に示すよ
うにガラスチョップドストランドマット４Ａ（富士ファ
イバー社製商品名、ＦＥＭ−４５０−０４）を３層とし
ガラスロービングクロス４Ｂ（富士ファイバー社製商品
名、ＦＥＷＲ−５７０−０２）を１層として用いた。
【０００７】炭素繊維５としては、図１に示すように東
レ社製商品名「トレカ５６４２」１層を用いた。ハンド
レイアップ法で樹脂組成物３をガラス繊維４Ａ、４Ｂお
よび炭素繊維５に含浸させ所定の厚さに成形した後、突
出した炭素繊維５の両端を給電用クリップ６で挟み、炭
素繊維５に約１分間、２００Ｖ、２０Ａで通電して樹脂
組成物を硬化させた。硬化した後、脱型し、ＦＲＰ製小
型船舶を得た。得られたＦＲＰ製小型船舶は、高強度で
優れた安全性、走航性および居住性を示した。
レ社製商品名「トレカ５６４２」１層を用いた。ハンド
レイアップ法で樹脂組成物３をガラス繊維４Ａ、４Ｂお
よび炭素繊維５に含浸させ所定の厚さに成形した後、突
出した炭素繊維５の両端を給電用クリップ６で挟み、炭
素繊維５に約１分間、２００Ｖ、２０Ａで通電して樹脂
組成物を硬化させた。硬化した後、脱型し、ＦＲＰ製小
型船舶を得た。得られたＦＲＰ製小型船舶は、高強度で
優れた安全性、走航性および居住性を示した。
【０００８】
【発明の効果】本発明の製造法によれば、炭素繊維に通
電して熱を発生させて樹脂組成物を硬化するため、少な
い成形工数で短時間にＦＲＰ製小型船舶を製造でき、ま
た、本発明により得られるＦＲＰ製小型船舶は、高強度
でしかも安全性、走航性および居住性に優れる。
電して熱を発生させて樹脂組成物を硬化するため、少な
い成形工数で短時間にＦＲＰ製小型船舶を製造でき、ま
た、本発明により得られるＦＲＰ製小型船舶は、高強度
でしかも安全性、走航性および居住性に優れる。
【図１】図１は、本発明のＦＲＰ製小型船舶の製造法の
一例を示す説明図である。
一例を示す説明図である。
１ 簡易メス型 ２ ゲルコート樹脂 ３ 樹脂組成物 ４ ４Ａガラスチョップドストランドマット ４Ｂガラスロービングクロス ５ 炭素繊維 ６ 給電用クリップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｂ２９Ｌ 31:30 4Ｆ
Claims (1)
- 【請求項１】 ポリエステル化粧板で作った簡易メス型
に樹脂組成物とガラス繊維および炭素繊維とを供給し、
樹脂組成物をガラス繊維と炭素繊維に含浸した後、該炭
素繊維に通電して樹脂組成物を硬化させることを特徴と
する繊維強化プラスチック製小型船舶の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4139523A JPH05330482A (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | 繊維強化プラスチック製小型船舶の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4139523A JPH05330482A (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | 繊維強化プラスチック製小型船舶の製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05330482A true JPH05330482A (ja) | 1993-12-14 |
Family
ID=15247274
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4139523A Pending JPH05330482A (ja) | 1992-06-01 | 1992-06-01 | 繊維強化プラスチック製小型船舶の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05330482A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5591784A (en) * | 1994-06-17 | 1997-01-07 | Three Bond Co., Ltd. | Curing of fiber-reinforced composite structures |
| KR100817516B1 (ko) * | 2007-02-16 | 2008-03-31 | 김성윤 | 복합재료 선박건조용 형틀 구조 및 그 제작방법 |
| KR100917613B1 (ko) * | 2009-03-17 | 2009-09-17 | 주식회사 누리텍 | 합성수지관을 이용한 선박 제작방법 |
| US8357325B2 (en) * | 2008-12-10 | 2013-01-22 | General Electric Company | Moulds with integrated heating and methods of making the same |
| WO2013140786A1 (ja) * | 2012-03-19 | 2013-09-26 | 東レ株式会社 | 炭素繊維プリフォーム、炭素繊維強化プラスチック、炭素繊維プリフォームの製造方法 |
| KR20180080466A (ko) * | 2017-01-04 | 2018-07-12 | (주)제이케이(Jk) | 보트용 패널 조성물 및 이를 이용한 보트용 패널의 제조 방법 |
| JP2019532847A (ja) * | 2016-10-27 | 2019-11-14 | ルアク・シュヴァイツ・アクチェンゲゼルシャフトＲｕａｇ Ｓｃｈｗｅｉｚ Ａｇ | 繊維強化ポリマー製造 |
| KR102395156B1 (ko) * | 2021-09-16 | 2022-05-09 | 김진영 | 난연성능이 우수한 frp 선박 및 그 건조방법 |
-
1992
- 1992-06-01 JP JP4139523A patent/JPH05330482A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5591784A (en) * | 1994-06-17 | 1997-01-07 | Three Bond Co., Ltd. | Curing of fiber-reinforced composite structures |
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| WO2008100102A1 (en) * | 2007-02-16 | 2008-08-21 | Kim, Sung-Yun | Frame structure for constructing a vessel made of composite material and a manufacturing method of the frame structure |
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| KR102395156B1 (ko) * | 2021-09-16 | 2022-05-09 | 김진영 | 난연성능이 우수한 frp 선박 및 그 건조방법 |
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