JPH0532752A - ポリウレタン発泡体の製造方法 - Google Patents
ポリウレタン発泡体の製造方法Info
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- JPH0532752A JPH0532752A JP3214150A JP21415091A JPH0532752A JP H0532752 A JPH0532752 A JP H0532752A JP 3214150 A JP3214150 A JP 3214150A JP 21415091 A JP21415091 A JP 21415091A JP H0532752 A JPH0532752 A JP H0532752A
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- polyol
- polymer
- polymer polyol
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- Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ポリマーポリオールを原料とするポリウレタ
ン発泡体の製造に際し、高重合体濃度でありながら粘度
の低いポリマーポリオールを使用することにより、成形
時の作業性の改良、及び発泡体の硬度の向上を行う。 【構成】 改良された方法で製造された球状のビニル重
合体粒子を分散させたポリマーポリオールは、従来のも
のに比べ、重合体濃度が同じでありながら低濃度であ
る。このポリマーポリオールを原料として使用すること
を特徴とするポリウレタン発泡体の製造方法。 【効果】 1)成形性を低下させることなく発泡体硬度
等の物性を向上できる。 2)発泡体の物性を低下させることなく成形作業性が向
上する。
ン発泡体の製造に際し、高重合体濃度でありながら粘度
の低いポリマーポリオールを使用することにより、成形
時の作業性の改良、及び発泡体の硬度の向上を行う。 【構成】 改良された方法で製造された球状のビニル重
合体粒子を分散させたポリマーポリオールは、従来のも
のに比べ、重合体濃度が同じでありながら低濃度であ
る。このポリマーポリオールを原料として使用すること
を特徴とするポリウレタン発泡体の製造方法。 【効果】 1)成形性を低下させることなく発泡体硬度
等の物性を向上できる。 2)発泡体の物性を低下させることなく成形作業性が向
上する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリウレタン発泡体の
製造方法に関するものである。詳しくは、従来品に比べ
て、同じ重合体濃度レベルであって粘度が著しく低いポ
リマーポリオール、あるいは、粘度が同一レベルであっ
て重合体濃度の高いポリマーポリオールを使用すること
によって得られるポリウレタン発泡体の製造方法に関す
るものである。なお、ポリマーポリオールとは、ポリオ
ール中で、エチレン性不飽和結合を有する単量体を重合
させて得られる分散体をいう。
製造方法に関するものである。詳しくは、従来品に比べ
て、同じ重合体濃度レベルであって粘度が著しく低いポ
リマーポリオール、あるいは、粘度が同一レベルであっ
て重合体濃度の高いポリマーポリオールを使用すること
によって得られるポリウレタン発泡体の製造方法に関す
るものである。なお、ポリマーポリオールとは、ポリオ
ール中で、エチレン性不飽和結合を有する単量体を重合
させて得られる分散体をいう。
【0002】
【従来の技術】ポリオール中で、エチレン性重合体を均
一に分散させたポリマーポリオールをポリウレタン発泡
体の製造に使用する方法は公知である。ポリマーポリオ
ールは、原料の変更のみで、ポリウレタン発泡体の硬度
改良や通気性向上などが可能である特徴を有する。ポリ
マーポリオールを製造するには、例えば、特公昭39−
24737、41−3473、43−22108、44
−8230、47−15108、47−47597、4
7−47998、47−47999各号公報などで知ら
れているように、ポリオール中でエチレン性不飽和結合
を有する単量体の重合を行い、減圧処理によって未反応
モノマー除去を行い、ポリウレタン発泡体の製造に供さ
れる。
一に分散させたポリマーポリオールをポリウレタン発泡
体の製造に使用する方法は公知である。ポリマーポリオ
ールは、原料の変更のみで、ポリウレタン発泡体の硬度
改良や通気性向上などが可能である特徴を有する。ポリ
マーポリオールを製造するには、例えば、特公昭39−
24737、41−3473、43−22108、44
−8230、47−15108、47−47597、4
7−47998、47−47999各号公報などで知ら
れているように、ポリオール中でエチレン性不飽和結合
を有する単量体の重合を行い、減圧処理によって未反応
モノマー除去を行い、ポリウレタン発泡体の製造に供さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、ポリウレタン発
泡体の物性改良のため、エチレン性重合体含有量の多い
ものが要求されているが、ポリマーポリオール中の重合
体含有量(濃度)の増加に伴って製品の粘度が高くな
り、例えば、重合体濃度が20%で1700cpsのポ
リマーポリオールは、重合体濃度が35%になると52
00cpsと粘度が約3倍に上昇する。そして粘土の上
昇により、ポンプによる原料送液や混合操作等の正常運
転ができなくなる。従って、物性の改良されたポリウレ
タン樹脂を製造しようとすると、従来にない特殊な方法
で製造された粘度の低いポリマーポリオールを使用する
必要が生ずる。
泡体の物性改良のため、エチレン性重合体含有量の多い
ものが要求されているが、ポリマーポリオール中の重合
体含有量(濃度)の増加に伴って製品の粘度が高くな
り、例えば、重合体濃度が20%で1700cpsのポ
リマーポリオールは、重合体濃度が35%になると52
00cpsと粘度が約3倍に上昇する。そして粘土の上
昇により、ポンプによる原料送液や混合操作等の正常運
転ができなくなる。従って、物性の改良されたポリウレ
タン樹脂を製造しようとすると、従来にない特殊な方法
で製造された粘度の低いポリマーポリオールを使用する
必要が生ずる。
【0004】
【課題を解決するための手段】粘度の低いポリマーポリ
オールの製造方法は、これまでに幾つかの報告がなされ
ている。例えば、特公昭54−15289、特公昭63
−116647各号公報記載のアクリロニトリルとスチ
レンの共重合時にヘキサンやベンゼンのような炭化水素
系溶剤存在下に重合する方法、特開昭61−27680
9号公報記載のスチレンとアクリロニトリル(またはメ
タクリル酸メチル)をエタノールやイソプロパノールの
ようなアルコール溶剤存在下に共重合する方法、特開平
1−252621、特開平1−255816各号公報記
載のスチレンとアクリロニトリル(またはメタクリル酸
メチル)の共重合時に炭素数5個以上のオレフィン化合
物を共存させる方法等である。本発明者は、これらの先
行例よりも、低粘度化効果に優れ、且つ工業的にも現行
のポリマーポリオールに比べてプロセス及び生産コスト
が殆んど変わらないものを探索した結果、先に分散重合
体の成分として特定のビニル化合物の組合せを選び、更
に重合時に溶剤を共存させ、しかる後に溶剤を除去する
ことにより、目的とする低粘度のポリマーポリオールを
得る方法を発明した(特願平3−136330、136
333及び137498号)。得られた新規なポリマー
ポリオールを用いて、ポリウレタン発泡体の製造試験を
行ったところ、従来のポリマーポリオール使用の場合に
比べて、以下のような利点が認められた。
オールの製造方法は、これまでに幾つかの報告がなされ
ている。例えば、特公昭54−15289、特公昭63
−116647各号公報記載のアクリロニトリルとスチ
レンの共重合時にヘキサンやベンゼンのような炭化水素
系溶剤存在下に重合する方法、特開昭61−27680
9号公報記載のスチレンとアクリロニトリル(またはメ
タクリル酸メチル)をエタノールやイソプロパノールの
ようなアルコール溶剤存在下に共重合する方法、特開平
1−252621、特開平1−255816各号公報記
載のスチレンとアクリロニトリル(またはメタクリル酸
メチル)の共重合時に炭素数5個以上のオレフィン化合
物を共存させる方法等である。本発明者は、これらの先
行例よりも、低粘度化効果に優れ、且つ工業的にも現行
のポリマーポリオールに比べてプロセス及び生産コスト
が殆んど変わらないものを探索した結果、先に分散重合
体の成分として特定のビニル化合物の組合せを選び、更
に重合時に溶剤を共存させ、しかる後に溶剤を除去する
ことにより、目的とする低粘度のポリマーポリオールを
得る方法を発明した(特願平3−136330、136
333及び137498号)。得られた新規なポリマー
ポリオールを用いて、ポリウレタン発泡体の製造試験を
行ったところ、従来のポリマーポリオール使用の場合に
比べて、以下のような利点が認められた。
【0005】1)従来品と同じ重合体濃度であっても、
ポリマーポリオールの粘度が低い。例えば、重合体濃度
38%の場合、従来約5,000cpsのものが、約
3,000cpsにまで低下する。現在広く使用されて
いる発泡成形機の送液能力の上限が、粘度3,000〜
4,000cps程度に設計されているので、40%程
度の高重合体濃度ポリマーポリオールであっても、従来
の低重合体濃度ポリマーポリオール並に取り扱うことが
できる。なお、この新規なポリマーポリオールの粘度が
低くても、得られるポリウレタン発泡体の物性には、な
んら影響は認められなかった。 2)従来、発泡成形機の送液能力が障害となって、高粘
度のポリマーポリオールは希釈して使っていた。この場
合、希釈により成形に供するポリマーポリオールの重合
体濃度が低下するので、得られるポリウレタン発泡体の
硬度(25%ILD)が低下していた。この問題点も解
消される。 3)従来品より粘度が上昇することなく、重合体濃度の
高いものが得られる。これを使用すると、ポリウレタン
発泡体の高硬度化が可能となる。
ポリマーポリオールの粘度が低い。例えば、重合体濃度
38%の場合、従来約5,000cpsのものが、約
3,000cpsにまで低下する。現在広く使用されて
いる発泡成形機の送液能力の上限が、粘度3,000〜
4,000cps程度に設計されているので、40%程
度の高重合体濃度ポリマーポリオールであっても、従来
の低重合体濃度ポリマーポリオール並に取り扱うことが
できる。なお、この新規なポリマーポリオールの粘度が
低くても、得られるポリウレタン発泡体の物性には、な
んら影響は認められなかった。 2)従来、発泡成形機の送液能力が障害となって、高粘
度のポリマーポリオールは希釈して使っていた。この場
合、希釈により成形に供するポリマーポリオールの重合
体濃度が低下するので、得られるポリウレタン発泡体の
硬度(25%ILD)が低下していた。この問題点も解
消される。 3)従来品より粘度が上昇することなく、重合体濃度の
高いものが得られる。これを使用すると、ポリウレタン
発泡体の高硬度化が可能となる。
【0006】このようにして得られるポリマーポリオー
ルの顕著な特徴は、分散重合体粒子の形状が、従来法で
は、表面が凹凸形で且つ0.05μm〜10μmと粒度
分布の広いものであったり、また、球形であっても大き
さが不揃いで複数の球状粒子が連結したものであったの
に対し、粒度並びに形状の整った球状をしていることで
ある。これらの分散粒子と粘度の関係を調べた結果、粒
子形状の重合体粒子が均一に分散したものを使用するこ
とにより、ポリウレタン発泡体の作業性及び物性が改良
されることを見いだし、本発明を完成するに至った。
ルの顕著な特徴は、分散重合体粒子の形状が、従来法で
は、表面が凹凸形で且つ0.05μm〜10μmと粒度
分布の広いものであったり、また、球形であっても大き
さが不揃いで複数の球状粒子が連結したものであったの
に対し、粒度並びに形状の整った球状をしていることで
ある。これらの分散粒子と粘度の関係を調べた結果、粒
子形状の重合体粒子が均一に分散したものを使用するこ
とにより、ポリウレタン発泡体の作業性及び物性が改良
されることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、次の通りである。
(イ)ポリイソシアネート、ポリオール、架橋剤及びそ
の他の助剤からポリウレタン発泡体を製造する方法にお
いて、ポリオール成分として、一般式(I)、 CH2 =CR’COOR (I) (式中、Rは炭素数1から5のアルキル基、R’は水素
原子またはメチル基を示す)で表わされるα、β−不飽
和脂肪酸エステルと、α、β−不飽和ニトリルよりな
る、球形の重合体粒子をポリオール中に均一分散させた
ポリマーポリオールを使用することを特徴とするポリウ
レタン発泡体の製造方法。 (ロ)α、β−不飽和脂肪酸エステルがメタクリル酸メ
チルで、α、β−不飽和ニトリルがアクリロニトリルで
あり、メタクリル酸メチルとアクリロニトリルとの組成
比が、15:85から90:10(重量比)の範囲であ
る請求項1記載のポリウレタン発泡体の製造方法。
の他の助剤からポリウレタン発泡体を製造する方法にお
いて、ポリオール成分として、一般式(I)、 CH2 =CR’COOR (I) (式中、Rは炭素数1から5のアルキル基、R’は水素
原子またはメチル基を示す)で表わされるα、β−不飽
和脂肪酸エステルと、α、β−不飽和ニトリルよりな
る、球形の重合体粒子をポリオール中に均一分散させた
ポリマーポリオールを使用することを特徴とするポリウ
レタン発泡体の製造方法。 (ロ)α、β−不飽和脂肪酸エステルがメタクリル酸メ
チルで、α、β−不飽和ニトリルがアクリロニトリルで
あり、メタクリル酸メチルとアクリロニトリルとの組成
比が、15:85から90:10(重量比)の範囲であ
る請求項1記載のポリウレタン発泡体の製造方法。
【0008】本発明に用いられるポリマーポリオール用
原料ポリオールとしては、エチレングリコール、グリセ
リン、ペンタエリスリトール、ショ糖、有機アミン等の
ような活性水素を持つ化合物に、酸化エチレン、酸化プ
ロピレンのようなアルキレンオキシド化合物の一種また
は二種以上を所定の方法で付加したポリエーテルポリオ
ールが好適に用いられるが、他にPTMEG、ポリエス
テルポリオール等も使用可能である。使用に際しては、
用途に応じて、一種または二種以上の混合物として用い
られる。 前記一般式(I)のα、β−不飽和脂肪酸エ
ステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルが
挙げられる。 また、α、β−不飽和ニトリルとして
は、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げら
れる。これらのα、β−不飽和脂肪酸エステル及びα、
β−不飽和ニトリルは、それぞれ一種または、二種以上
の混合物として用いられる。 また、分散安定化及び改
質用として、特公昭49−46554号公報記載のマレ
イン酸変性ポリエーテルポリオールの分散安定剤や、他
のエチレン性単量体を併用することもできる。
原料ポリオールとしては、エチレングリコール、グリセ
リン、ペンタエリスリトール、ショ糖、有機アミン等の
ような活性水素を持つ化合物に、酸化エチレン、酸化プ
ロピレンのようなアルキレンオキシド化合物の一種また
は二種以上を所定の方法で付加したポリエーテルポリオ
ールが好適に用いられるが、他にPTMEG、ポリエス
テルポリオール等も使用可能である。使用に際しては、
用途に応じて、一種または二種以上の混合物として用い
られる。 前記一般式(I)のα、β−不飽和脂肪酸エ
ステルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル
酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルが
挙げられる。 また、α、β−不飽和ニトリルとして
は、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げら
れる。これらのα、β−不飽和脂肪酸エステル及びα、
β−不飽和ニトリルは、それぞれ一種または、二種以上
の混合物として用いられる。 また、分散安定化及び改
質用として、特公昭49−46554号公報記載のマレ
イン酸変性ポリエーテルポリオールの分散安定剤や、他
のエチレン性単量体を併用することもできる。
【0009】球状の重合体粒子を分散したポリマーポリ
オールは、先に特願平3−136330、136333
及び137498各号に記載した通り、α、β−不飽和
脂肪酸エステルとα、β−不飽和ニトリルをポリオール
中で重合する際に、アセトン、メチルエチルケトン等の
脂肪族ケトン類、n−ブタノール等の脂肪族アルコール
類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素などの溶剤
を併用する方法によって得られるが、これら以外の方法
で調製したものであっても差し支えない。要は、ポリマ
ーポリオール中に分散する重合体の粒子が、表面の凹凸
なものや、複数の球が連結したものでなく、それぞれが
独立した球形である必要がある。本発明の特徴は、ポリ
ウレタン発泡体を製造する際に、特殊なポリマーポリオ
ールを原料とする点にあり、発泡方法は、すべての公知
の方法によることができる。
オールは、先に特願平3−136330、136333
及び137498各号に記載した通り、α、β−不飽和
脂肪酸エステルとα、β−不飽和ニトリルをポリオール
中で重合する際に、アセトン、メチルエチルケトン等の
脂肪族ケトン類、n−ブタノール等の脂肪族アルコール
類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素などの溶剤
を併用する方法によって得られるが、これら以外の方法
で調製したものであっても差し支えない。要は、ポリマ
ーポリオール中に分散する重合体の粒子が、表面の凹凸
なものや、複数の球が連結したものでなく、それぞれが
独立した球形である必要がある。本発明の特徴は、ポリ
ウレタン発泡体を製造する際に、特殊なポリマーポリオ
ールを原料とする点にあり、発泡方法は、すべての公知
の方法によることができる。
【0010】ポリウレタン発泡体の製造は公知の方法に
より行われる。原料ポリイソシアネートとしては、
(1) 2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレ
ンジイソシアネートの単品、またはこれらの80/20
重量比混合物(80/20−TDI)や、65/35重
量比混合物(65/35−TDI)のような異性体混合
物、粗製トリレンジイソシアネート(粗製TDI)等、
(2)4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4'
−MDI)、2,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート
(2,4'−MDI)、2,2'−ジフェニルメタンジイソシア
ネート(2,2'−MDI)またはこれら異性体の混合物、
ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(粗製MD
I)等、(3)トリジンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等、(4)
(1)〜(3)の各種イソシアネートのカルボジイミド
変性品、ビウレット変性品、二量体、三量体、プレポリ
マー等が用いられる。ポリイソシアネートは、単独で、
または混合して使用されるが、本発明に特に適したポリ
イソシアネートは、トリレンジイソシアネートの異性体
混合物である。
より行われる。原料ポリイソシアネートとしては、
(1) 2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレ
ンジイソシアネートの単品、またはこれらの80/20
重量比混合物(80/20−TDI)や、65/35重
量比混合物(65/35−TDI)のような異性体混合
物、粗製トリレンジイソシアネート(粗製TDI)等、
(2)4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4'
−MDI)、2,4'−ジフェニルメタンジイソシアネート
(2,4'−MDI)、2,2'−ジフェニルメタンジイソシア
ネート(2,2'−MDI)またはこれら異性体の混合物、
ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(粗製MD
I)等、(3)トリジンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等、(4)
(1)〜(3)の各種イソシアネートのカルボジイミド
変性品、ビウレット変性品、二量体、三量体、プレポリ
マー等が用いられる。ポリイソシアネートは、単独で、
または混合して使用されるが、本発明に特に適したポリ
イソシアネートは、トリレンジイソシアネートの異性体
混合物である。
【0011】架橋剤としては、(1)エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリ
メチレングリコール、 1,3−及び 1,4−ブタンジオール
等の単量体ポリオール、(2)トリエタノールアミン、
ジエタノールアミン等のアルカノールアミン類、(3)
エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレ
ンテトラミン等の脂肪族ポリアミン類、(4)メチレン
オルソクロルアニリン、4,4'−ジアミノジフェニルメタ
ン、アニリン、 2,4−トリレンジアミン、 2,6−トリレ
ンジアミン等の芳香族ポリアミン類、(5)(1)〜
(4)の各種活性水素化合物にエチレンオキシド及び/
又はプロピレンオキシドを付加して得られるヒドロキシ
ル価200mgKOH/g以上の化合物、(6)ハイドロキノ
ン、レゾルシン、アニリンなどにエチレンオキシド及び
/又はプロピレンオキシドを付加して得られるヒドロキ
シル価200mgKOH/g以上の化合物等が使用される。ポ
リイソシアネート中のNCO基とポリオールと架橋剤中
の活性水素総量との当量比(NCO/H)が0.70〜
1.40となるようにポリイソシアネート、ポリオール
及び架橋剤を使用する。
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリ
メチレングリコール、 1,3−及び 1,4−ブタンジオール
等の単量体ポリオール、(2)トリエタノールアミン、
ジエタノールアミン等のアルカノールアミン類、(3)
エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレ
ンテトラミン等の脂肪族ポリアミン類、(4)メチレン
オルソクロルアニリン、4,4'−ジアミノジフェニルメタ
ン、アニリン、 2,4−トリレンジアミン、 2,6−トリレ
ンジアミン等の芳香族ポリアミン類、(5)(1)〜
(4)の各種活性水素化合物にエチレンオキシド及び/
又はプロピレンオキシドを付加して得られるヒドロキシ
ル価200mgKOH/g以上の化合物、(6)ハイドロキノ
ン、レゾルシン、アニリンなどにエチレンオキシド及び
/又はプロピレンオキシドを付加して得られるヒドロキ
シル価200mgKOH/g以上の化合物等が使用される。ポ
リイソシアネート中のNCO基とポリオールと架橋剤中
の活性水素総量との当量比(NCO/H)が0.70〜
1.40となるようにポリイソシアネート、ポリオール
及び架橋剤を使用する。
【0012】触媒としては、公知のもので特に限定はな
いが、例えば、アミン系ウレタン化触媒としては、トリ
エチルアミン、トリプロピルアミン、トリイソプロパノ
ールアミン、トリブチルアミン、ヘキサデシルジメチル
アミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリ
ン、N−オクタデシルモルホリン、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−
メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノー
ルアミン、ジエチレントリアミン、N,N,N’,N’
−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’
−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,
N’−テトラメチルブタンジアミン、N,N,N’,
N’−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、N,
N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミ
ン、ビス〔2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル〕エ
ーテル、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジ
メチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’,
N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、トリ
エチレンジアミン、トリエチレンジアミンの塩類、第一
及び第二アミンのアミノ基のオキシアルキレン付加物、
N,N−ジアルキルピペラジン類のようなアザシクロ化
合物、種々のN,N’,N”−トリアルキルアミノアル
キルヘキサヒドロトリアジン類、特公昭52−4351
7号公報記載のβ−アミノカルボニル触媒、特公昭53
−14279号公報記載のβ−アミノニトリル触媒等が
あり、有機金属系ウレタン化触媒としては、酢酸錫、オ
クタン酸錫、オレイン酸錫、ラウリン酸錫、ジブチル錫
ジクロリド、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフ
テン酸コバルト等がある。これらの触媒は、単独で又は
混合して用いられ、その使用量は活性水素を持つ化合物
に対して重量比で0.001から10が適当である。
いが、例えば、アミン系ウレタン化触媒としては、トリ
エチルアミン、トリプロピルアミン、トリイソプロパノ
ールアミン、トリブチルアミン、ヘキサデシルジメチル
アミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリ
ン、N−オクタデシルモルホリン、モノエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−
メチルジエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノー
ルアミン、ジエチレントリアミン、N,N,N’,N’
−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’
−テトラメチルプロピレンジアミン、N,N,N’,
N’−テトラメチルブタンジアミン、N,N,N’,
N’−テトラメチル−1,3−ブタンジアミン、N,
N,N’,N’−テトラメチルヘキサメチレンジアミ
ン、ビス〔2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル〕エ
ーテル、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,N−ジ
メチルシクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’,
N”,N”−ペンタメチルジエチレントリアミン、トリ
エチレンジアミン、トリエチレンジアミンの塩類、第一
及び第二アミンのアミノ基のオキシアルキレン付加物、
N,N−ジアルキルピペラジン類のようなアザシクロ化
合物、種々のN,N’,N”−トリアルキルアミノアル
キルヘキサヒドロトリアジン類、特公昭52−4351
7号公報記載のβ−アミノカルボニル触媒、特公昭53
−14279号公報記載のβ−アミノニトリル触媒等が
あり、有機金属系ウレタン化触媒としては、酢酸錫、オ
クタン酸錫、オレイン酸錫、ラウリン酸錫、ジブチル錫
ジクロリド、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフ
テン酸コバルト等がある。これらの触媒は、単独で又は
混合して用いられ、その使用量は活性水素を持つ化合物
に対して重量比で0.001から10が適当である。
【0013】発泡剤としては、水、トリクロロモノフル
オロメタン、ジクロロジフルオロメタン、メチレンクロ
リド、トリクロロトリフルオロエタン、ジブロモテトラ
フルオロエタン、ジブロモテトラフルオロエタン、トリ
クロロエタン、ペンタン、n−ヘキサン等の一種又は二
種以上の混合物等が使用される。
オロメタン、ジクロロジフルオロメタン、メチレンクロ
リド、トリクロロトリフルオロエタン、ジブロモテトラ
フルオロエタン、ジブロモテトラフルオロエタン、トリ
クロロエタン、ペンタン、n−ヘキサン等の一種又は二
種以上の混合物等が使用される。
【0014】整泡剤としては、有機珪素界面活性剤が適
当で、例えば、日本ユニカー社製の、L-520、 L-532、
L-540、 L-544、 L-550、 L-3500、L-5305、L-3600、L
-36001、 L-5305、L-5307、L-5309、L-5710、L-5720、L
-5740M、 L-6202 、トーレ・シリコン社製のSH-190、
SH-192、 SH-194、 SH-200、 SRX-253、 SRX-2
74C 、 SF-2961、SF-2962、SRX-280A 、 SRX-294
A 、信越シリコーン社製の、F-114、 F-121、 F-122、
F-220、 F-230、 F-258、 F-260B 、 F-317、F-341、
F-601、 F-606、 X-20-200、X-20-201 、東芝シリコン
社製のTFA-4200、TFA-4202 、ゴールドシュミット
社製のB-4113 等がある。整泡剤の使用量は、活性水素
を持つ化合物とポリイソシアネートとの総量100重量
部に対して0.1〜5重量部である。必要に応じて公知
の安定剤、充填剤、着色剤などを使用する。通常、ポリ
オール、架橋剤、整泡剤、触媒、発泡剤、その他の助剤
を所定量混合したものをレジン成分とする。
当で、例えば、日本ユニカー社製の、L-520、 L-532、
L-540、 L-544、 L-550、 L-3500、L-5305、L-3600、L
-36001、 L-5305、L-5307、L-5309、L-5710、L-5720、L
-5740M、 L-6202 、トーレ・シリコン社製のSH-190、
SH-192、 SH-194、 SH-200、 SRX-253、 SRX-2
74C 、 SF-2961、SF-2962、SRX-280A 、 SRX-294
A 、信越シリコーン社製の、F-114、 F-121、 F-122、
F-220、 F-230、 F-258、 F-260B 、 F-317、F-341、
F-601、 F-606、 X-20-200、X-20-201 、東芝シリコン
社製のTFA-4200、TFA-4202 、ゴールドシュミット
社製のB-4113 等がある。整泡剤の使用量は、活性水素
を持つ化合物とポリイソシアネートとの総量100重量
部に対して0.1〜5重量部である。必要に応じて公知
の安定剤、充填剤、着色剤などを使用する。通常、ポリ
オール、架橋剤、整泡剤、触媒、発泡剤、その他の助剤
を所定量混合したものをレジン成分とする。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例を挙げて
説明する。結果をまとめて表−1に示す。例中の分析法
等は次の通りである。 水酸基価 :JIS K−1557を重合体濃度の高い
ポリマーポリオール用に一部変更 粘 度 :東京計器BM型粘度計による。 重合体濃度:使用したポリオールの水酸基価と得られた
ポリマーポリオールの水酸基価とから下記の計算式によ
り算出。 重合体濃度(%)={1−(ポリマーポリオールの水酸
基価÷ポリオールの酸基価)}×100 また、使用した原料等は次の通りである。 ポリオールA:グリセリンに酸化プロピレンと酸化エチ
レンを87:13(重量比)で付加した水酸基価が4
3.8mgKOH/gのポリエーテルポリオール L-1020 、L-5740M : 日本ユニカー社製有機珪素整
泡剤 U-28 :スタナスオクトエート N−MM :N−メチルモルホリン TDI−80/20:トリレンジイソシアネート(2,4-
体:2,6-体=80/20)
説明する。結果をまとめて表−1に示す。例中の分析法
等は次の通りである。 水酸基価 :JIS K−1557を重合体濃度の高い
ポリマーポリオール用に一部変更 粘 度 :東京計器BM型粘度計による。 重合体濃度:使用したポリオールの水酸基価と得られた
ポリマーポリオールの水酸基価とから下記の計算式によ
り算出。 重合体濃度(%)={1−(ポリマーポリオールの水酸
基価÷ポリオールの酸基価)}×100 また、使用した原料等は次の通りである。 ポリオールA:グリセリンに酸化プロピレンと酸化エチ
レンを87:13(重量比)で付加した水酸基価が4
3.8mgKOH/gのポリエーテルポリオール L-1020 、L-5740M : 日本ユニカー社製有機珪素整
泡剤 U-28 :スタナスオクトエート N−MM :N−メチルモルホリン TDI−80/20:トリレンジイソシアネート(2,4-
体:2,6-体=80/20)
【0016】(ポリマーポリオールの製造)
実施例1
攪拌機・加熱冷却装置・滴下装置・真空ラインのついた
反応器に、ポリエーテルポリオール(グリセリンに酸化
プロピレンと酸化エチレンを87:13(重量比)で付
加したもの;水酸基価43.8mgKOH/g/以下、ポリオ
ールAと略称)400部を装入し、充分攪拌しながら1
20℃に温度調節する。ポリエーテルA150部、アク
リロニトリル315部、メタクリル酸メチル135部、
n−ブタノール110部、AIBN2部を均一に混合
し、滴下装置から2時間かけて装入した。装入中は、反
応機の内温が120±5℃になるように温度調節を行っ
た。混合物の装入後、更に1時間120℃で攪拌した。
反応終了後、50℃迄冷却し、反応器内を20〜30
Torrに減圧し、真空ラインからn−ブタノールと未
反応のビニルモノマーを除去した。減圧を保ったまま内
温を徐々に上昇していき、真空ラインからモノマー等の
留出が確認されなくなってから更に120℃の温度で1
時間揮発分留去を続け、淡黄色の均一な分散液を得た。
これを粗ポリマーポリオールとする。得られた粗ポリマ
ーポリオールの分析値は、次の通りである。水酸基価:
25.7mgKOH/g、重合体濃度:41.3%(重量
%)、粘度(25℃):3,650cps。次に重合体
濃度を調製するため、粗ポリマーポリオールに、ポリオ
ールAを所定量加えて、重合体濃度約38%のポリマー
ポリオールを得た。分析値は、次の通りである。水酸基
価:27.1mgKOH/g、重合体濃度:38.1%、粘度
(25℃):2,920cps。電子顕微鏡写真(TE
M)で、このポリマーポリオール中の分散重合体の粒子
形状を調べたところ、直径が0.6−0.8μmの表面
の滑らかで形の整った球形をしていることがわかった。 比較例1 実施例1中のメタクリル酸メチルの代わりにスチレンを
用い、添加溶剤を使用せずに、ポリマーポリオールを調
製した。ポリマーポリオールの重合体濃度調製後の分析
値は、次の通りである。水酸基価:27.1mgKOH/g、
重合体濃度:38.1%、粘度(25℃):4,880
cps。電子顕微鏡写真(TEM)で、このポリマーポ
リオール中の分散重合体の粒子形状を調べたところ、
0.05〜5μmの粒度分布幅のある二次凝集した凹凸
形粒子であった。 比較例2 比較例1で得られたポリマーポリオール434部とポリ
オールA66部を均一に混合した。得られたものの分析
値は、次の通りである。水酸基価:29.4mgKOH/g、
重合体濃度:32.9%、粘度(25℃):2,980
cps。 実施例2 攪拌機・加熱冷却装置・滴下装置・真空ラインのついた
反応器に、ポリエーテルポリオール(グリセリンに酸化
プロピレンと酸化エチレンを87:13(重量比)で付
加したもの;水酸基価47.8mgKOH/g/以下、ポリオ
ールBと略)400部を装入し、充分攪拌しながら12
0℃に温度調節する。ポリエーテルA130部、アクリ
ロニトリル329部、メタクリル酸メチル141部、A
IBN2部を均一に混合し、滴下装置から2時間かけて
装入した。装入中は、反応機の内温が120±5℃にな
るように温度調節を行った。混合物の装入後、更に1時
間120℃で攪拌した。 反応終了後、50℃迄冷却
し、反応器内を20〜30Torrに減圧し、真空ライ
ンからn−ブタノールと未反応のビニルモノマーを除去
した。減圧を保ったまま内温を徐々に上昇していき、真
空ラインからモノマー等の留出が確認されなくなってか
ら更に120℃の温度で1時間揮発分留去を続け、淡黄
色の均一な分散液を得た。得られた粗ポリマーポリオー
ルに、ポリオールBを所定量加えて、重合体濃度を調節
して得たポリマーポリオールの分析値は、次の通りであ
る。水酸基価:27.2mgKOH/g、重合体濃度:43.
1%(重量%)、粘度(25℃):4,050cps。
電子顕微鏡写真(TEM)で、このポリマーポリオール
中の分散重合体の粒子形状を調べたところ、直径が0.
6〜1.0μmの表面の滑らかで形の整った球形をして
いることがわかった。 比較例3 実施例2中のメタクリル酸メチルの代わりにスチレンを
用い、添加溶剤を使用せずに、ポリマーポリオールを調
製した。ポリマーポリオールの重合体濃度調製後の分析
値は、次の通りである。水酸基価:27.0mgKOH/g、
重合体濃度:43.5%、粘度(25℃):6,700
cps。電子顕微鏡写真(TEM)で、このポリマーポ
リオール中の分散重合体の粒子形状を調べたところ、
0.1〜10μmの粒度分布幅のある二次凝集した凹凸
形粒子であった。
反応器に、ポリエーテルポリオール(グリセリンに酸化
プロピレンと酸化エチレンを87:13(重量比)で付
加したもの;水酸基価43.8mgKOH/g/以下、ポリオ
ールAと略称)400部を装入し、充分攪拌しながら1
20℃に温度調節する。ポリエーテルA150部、アク
リロニトリル315部、メタクリル酸メチル135部、
n−ブタノール110部、AIBN2部を均一に混合
し、滴下装置から2時間かけて装入した。装入中は、反
応機の内温が120±5℃になるように温度調節を行っ
た。混合物の装入後、更に1時間120℃で攪拌した。
反応終了後、50℃迄冷却し、反応器内を20〜30
Torrに減圧し、真空ラインからn−ブタノールと未
反応のビニルモノマーを除去した。減圧を保ったまま内
温を徐々に上昇していき、真空ラインからモノマー等の
留出が確認されなくなってから更に120℃の温度で1
時間揮発分留去を続け、淡黄色の均一な分散液を得た。
これを粗ポリマーポリオールとする。得られた粗ポリマ
ーポリオールの分析値は、次の通りである。水酸基価:
25.7mgKOH/g、重合体濃度:41.3%(重量
%)、粘度(25℃):3,650cps。次に重合体
濃度を調製するため、粗ポリマーポリオールに、ポリオ
ールAを所定量加えて、重合体濃度約38%のポリマー
ポリオールを得た。分析値は、次の通りである。水酸基
価:27.1mgKOH/g、重合体濃度:38.1%、粘度
(25℃):2,920cps。電子顕微鏡写真(TE
M)で、このポリマーポリオール中の分散重合体の粒子
形状を調べたところ、直径が0.6−0.8μmの表面
の滑らかで形の整った球形をしていることがわかった。 比較例1 実施例1中のメタクリル酸メチルの代わりにスチレンを
用い、添加溶剤を使用せずに、ポリマーポリオールを調
製した。ポリマーポリオールの重合体濃度調製後の分析
値は、次の通りである。水酸基価:27.1mgKOH/g、
重合体濃度:38.1%、粘度(25℃):4,880
cps。電子顕微鏡写真(TEM)で、このポリマーポ
リオール中の分散重合体の粒子形状を調べたところ、
0.05〜5μmの粒度分布幅のある二次凝集した凹凸
形粒子であった。 比較例2 比較例1で得られたポリマーポリオール434部とポリ
オールA66部を均一に混合した。得られたものの分析
値は、次の通りである。水酸基価:29.4mgKOH/g、
重合体濃度:32.9%、粘度(25℃):2,980
cps。 実施例2 攪拌機・加熱冷却装置・滴下装置・真空ラインのついた
反応器に、ポリエーテルポリオール(グリセリンに酸化
プロピレンと酸化エチレンを87:13(重量比)で付
加したもの;水酸基価47.8mgKOH/g/以下、ポリオ
ールBと略)400部を装入し、充分攪拌しながら12
0℃に温度調節する。ポリエーテルA130部、アクリ
ロニトリル329部、メタクリル酸メチル141部、A
IBN2部を均一に混合し、滴下装置から2時間かけて
装入した。装入中は、反応機の内温が120±5℃にな
るように温度調節を行った。混合物の装入後、更に1時
間120℃で攪拌した。 反応終了後、50℃迄冷却
し、反応器内を20〜30Torrに減圧し、真空ライ
ンからn−ブタノールと未反応のビニルモノマーを除去
した。減圧を保ったまま内温を徐々に上昇していき、真
空ラインからモノマー等の留出が確認されなくなってか
ら更に120℃の温度で1時間揮発分留去を続け、淡黄
色の均一な分散液を得た。得られた粗ポリマーポリオー
ルに、ポリオールBを所定量加えて、重合体濃度を調節
して得たポリマーポリオールの分析値は、次の通りであ
る。水酸基価:27.2mgKOH/g、重合体濃度:43.
1%(重量%)、粘度(25℃):4,050cps。
電子顕微鏡写真(TEM)で、このポリマーポリオール
中の分散重合体の粒子形状を調べたところ、直径が0.
6〜1.0μmの表面の滑らかで形の整った球形をして
いることがわかった。 比較例3 実施例2中のメタクリル酸メチルの代わりにスチレンを
用い、添加溶剤を使用せずに、ポリマーポリオールを調
製した。ポリマーポリオールの重合体濃度調製後の分析
値は、次の通りである。水酸基価:27.0mgKOH/g、
重合体濃度:43.5%、粘度(25℃):6,700
cps。電子顕微鏡写真(TEM)で、このポリマーポ
リオール中の分散重合体の粒子形状を調べたところ、
0.1〜10μmの粒度分布幅のある二次凝集した凹凸
形粒子であった。
【0017】(ポリウレタン発泡体の製造)
実施例3、4、比較例4〜6
ポリオールA236部、実施例1、2及び比較例1〜3
で調製したポリマーポリオール各194部、L-1020
1.2部、N−MM1.7部、L-5740M4.7部を予め
混合し、これに、U-28 0.4部を加え、高速混合後、
直ちに所定のTDI−80/20を加え、更に高速混合
し、予め40℃に保った内寸400×400×70mmの
金型に注入し、更に160℃で15分間キュアを行う。
しかる後に、金型より取り出し、1昼夜放置後、ウレタ
ンフォームの物性を測定する。得られたウレタンフォー
ムの物性は、表−1の通りで実施例3と比較例4との比
較、または実施例4と比較例6との比較より、球状粒子
分散ポリマーポリオールを使用した場合(実施例3、
4)は、従来品を使用した場合(比較例4、6)に比
べ、成形時の粘度が低いのにもかかわらず、得られるウ
レタン成形物の物性は同等である。 実施例3と比較例
5との比較より、球状粒子分散ポリマーポリオールを使
用した場合(実施例3)は、従来品を使用した場合(比
較例5)と成形時の粘度が同等であるが、より高い硬度
(25%ILD)が達成される。実施例4と比較例4と
の比較より、球状粒子分散ポリマーポリオールを使用し
た場合(実施例4)は、従来品を使用した場合(比較例
4)に比べ、成形時の粘度が低いのにもかかわらず、硬
度の高い成形物が得られる。
で調製したポリマーポリオール各194部、L-1020
1.2部、N−MM1.7部、L-5740M4.7部を予め
混合し、これに、U-28 0.4部を加え、高速混合後、
直ちに所定のTDI−80/20を加え、更に高速混合
し、予め40℃に保った内寸400×400×70mmの
金型に注入し、更に160℃で15分間キュアを行う。
しかる後に、金型より取り出し、1昼夜放置後、ウレタ
ンフォームの物性を測定する。得られたウレタンフォー
ムの物性は、表−1の通りで実施例3と比較例4との比
較、または実施例4と比較例6との比較より、球状粒子
分散ポリマーポリオールを使用した場合(実施例3、
4)は、従来品を使用した場合(比較例4、6)に比
べ、成形時の粘度が低いのにもかかわらず、得られるウ
レタン成形物の物性は同等である。 実施例3と比較例
5との比較より、球状粒子分散ポリマーポリオールを使
用した場合(実施例3)は、従来品を使用した場合(比
較例5)と成形時の粘度が同等であるが、より高い硬度
(25%ILD)が達成される。実施例4と比較例4と
の比較より、球状粒子分散ポリマーポリオールを使用し
た場合(実施例4)は、従来品を使用した場合(比較例
4)に比べ、成形時の粘度が低いのにもかかわらず、硬
度の高い成形物が得られる。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】本発明により、従来技術では不可能であ
った、ポリウレタン発泡体製造時の作業性改良及び発泡
体の物性改良が可能となる。
った、ポリウレタン発泡体製造時の作業性改良及び発泡
体の物性改良が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の分散粒子構造を示す電子顕微鏡写真
(TEM)である。
(TEM)である。
【図2】比較例1の分散粒子構造を示す電子顕微鏡写真
(TEM)である。
(TEM)である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所
C08L 75:04
Claims (2)
- 【請求項1】 ポリイソシアネート、ポリオール、架橋
剤及びその他の助剤からポリウレタン発泡体を製造する
方法において、ポリオール成分として一般式(I) CH2 =CR’COOR (I) (式中、Rは炭素数1から5のアルキル基、R’は水素
原子またはメチル基を示す)で表わされるα、β−不飽
和脂肪酸エステルと、α、β−不飽和ニトリルよりな
る、球形の重合体粒子をポリオール中に均一分散させた
ポリマーポリオールを使用することを特徴とするポリウ
レタン発泡体の製造方法。 - 【請求項2】 α、β−不飽和脂肪酸エステルがメタク
リル酸メチルで、α、β−不飽和ニトリルがアクリロニ
トリルであり、メタクリル酸メチルとアクリロニトリル
との組成比が、15:85から90:10(重量比)の
範囲である請求項1記載のポリウレタン発泡体の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3214150A JPH0532752A (ja) | 1991-08-01 | 1991-08-01 | ポリウレタン発泡体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3214150A JPH0532752A (ja) | 1991-08-01 | 1991-08-01 | ポリウレタン発泡体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0532752A true JPH0532752A (ja) | 1993-02-09 |
Family
ID=16651055
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3214150A Pending JPH0532752A (ja) | 1991-08-01 | 1991-08-01 | ポリウレタン発泡体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0532752A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002083757A1 (fr) * | 2001-04-09 | 2002-10-24 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Composition de polyurethanne et tampon a polir |
US8770157B2 (en) | 2010-10-26 | 2014-07-08 | Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha | Cylinder cooling apparatus for air-cooled engine |
-
1991
- 1991-08-01 JP JP3214150A patent/JPH0532752A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002083757A1 (fr) * | 2001-04-09 | 2002-10-24 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | Composition de polyurethanne et tampon a polir |
KR100790427B1 (ko) * | 2001-04-09 | 2008-01-02 | 도요 고무 고교 가부시키가이샤 | 폴리우레탄 조성물 및 연마 패드 |
US7378454B2 (en) | 2001-04-09 | 2008-05-27 | Toyo Tire & Rubber Co., Ltd. | Polyurethane composition and polishing pad |
US8770157B2 (en) | 2010-10-26 | 2014-07-08 | Kawasaki Jukogyo Kabushiki Kaisha | Cylinder cooling apparatus for air-cooled engine |
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