JP2995282B2 - 重合体ポリオール組成物および撥水性ポリウレタンの製造方法 - Google Patents

重合体ポリオール組成物および撥水性ポリウレタンの製造方法

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JP2995282B2 JP8040735A JP4073596A JP2995282B2 JP 2995282 B2 JP2995282 B2 JP 2995282B2 JP 8040735 A JP8040735 A JP 8040735A JP 4073596 A JP4073596 A JP 4073596A JP 2995282 B2 JP2995282 B2 JP 2995282B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は撥水性ポリウレタン
製造用活性水素化合物成分に適した重合体ポリオール組
成物、およびそれを用いた撥水性ポリウレタンの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、重合体ポリオール組成物はポ
リウレタンの製造に用いられており、物性改良の手段と
して有効に活用されている。しかし、汎用の分散型重合
体ポリオール組成物を用いてポリウレタンを製造した場
合、撥水性を与える因子である重合体がポリウレタン中
に均一分散するため、十分な撥水性能を付与することが
できず、吸水寸法変化の少ないことが求められるシール
材やロール材の分野では目標性能を満足することが困難
であった。この問題点を解決することを目的として、
パラフィン、ワックス、アスファルト、石油樹脂、ポリ
ブテン等の実質的に炭化水素よりなる物質をポリエーテ
ルポリオールに混合し、これと有機ポリイソシアネート
とを反応させたもの(例えば特公昭59−37036号
公報);ポリジエン系ポリオール、ダイマー酸系ポリ
オール、ヒマシ油系ポリオール等の疎水骨格ポリオール
と有機ポリイソシアネートとを反応させたもの(例えば
特公平2−55470号、特公平4−63912号各公
報);ポリオレフィンポリオール、水添ポリブタジエ
ンポリオール等と有機ポリイソシアネートとを反応させ
たもの(例えば特開昭63−27583号、特開平2−
298574号各公報);分子構造内にフッ素や珪素
原子を有する、ポリオールまたは有機ポリイソシアネー
トを反応させたもの(例えば特開昭62−115020
号、特開昭63−6025号各公報);ポリウレタン
フォームにアスファルト等の疎水性物質を含浸付着させ
たもの(例えば特開昭59−213786号、特開昭6
1−291673号、特開昭63−221186号各公
報)等が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
のものは硬化後経時的に疎水性物質のブリードアウト現
象が起きるために性能が低下する;のものはポリオー
ルの粘度が高く(数万〜十数万cP/25℃)取り扱い
が困難であり、また分子構造内に炭素−炭素二重結合を
有するために耐候性が悪い;のものはポリオールの結
晶性が高いため得られるポリウレタンが硬くなる;の
ものは材料コストが高く経済性に欠けるため用途が制限
される;のものは経時的に硬化して性能が低下する;
等の問題点をそれぞれ有していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、これらの問
題を解決し、経時においての性能低下がなく、撥水性の
優れたポリウレタンの製造に好適で、かつ低粘度で取り
扱いが容易である重合体ポリオール組成物および撥水性
ポリウレタンの製造方法について鋭意検討を重ねた結
果、本発明に到達した。すなわち本発明は、ポリエーテ
ルポリオール(a1)と、3以下の平均HLBおよび4
00〜5000の重量平均分子量を有するビニル(共)
重合体(a2)とから構成され、(a2)の含量が組成
物の重量に基づいて5〜80重量%であり、(a1)と
(a2)とが実質的に相溶してなることを特徴とする重
合体ポリオール組成物;ならびに該重合体ポリオール組
成物を必須ポリオール成分として用いることを特徴とす
る撥水性ポリウレタンの製造方法に関するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において使用するポリエー
テルポリオール(a1)は、下記の活性水素原子含有化
合物のアルキレンオキサイド付加物である。活性水素原
子含有化合物としては、例えば、多価アルコール類(エ
チレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブ
タンジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、
ペンタエリスリトール、ソルビトール、ショ糖等);ア
ンモニア;アミン類[モノアミン類(ブチルアミン
等)、脂肪族ポリアミン(エチレンジアミン、トリエチ
レンジアミン、ジエチレントリアミン等)、脂環式ポリ
アミン(ピペラジン、N−アミノエチルピペラジン
等)、芳香族ポリアミン(フェニレンジアミン、トリレ
ンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジ
アミン、ポリフェニルメタンポリアミン等)およびアル
カノールアミン類(モノエタノールアミン、ジエタノー
ルアミン、トリエタノールアミン等)];多価フェノー
ル類[多価フェノール(ピロガロール、ヒドロキノン
等)、ビスフェノール類(ビスフェノールA等)];ポ
リカルボン酸[脂肪族ポリカルボン酸(コハク酸、アジ
ピン酸等)、芳香族ポリカルボン酸(フタル酸、テレフ
タル酸、トリメリット酸等)]等;およびこれらの二種
以上の混合物が挙げられる。アルキレンオキサイドとし
ては、エチレンオキサイド(以下EOと略記)、プロピ
レンオキサイド(以下POと略記)、1,2−、1,4
−または2,3−ブチレンオキサイド、スチレンオキサ
イド、炭素数5〜30のα−オレフィンオキサイドおよ
びこれらの二種以上の併用が挙げられる。アルキレンオ
キサイドの付加方法は常法でよく、併用の場合の付加形
式はブロックもしくはランダムのいずれでもよい。
【0006】該(a1)として好ましいものは、多価ア
ルコールにPO単独または、POとEOとを併用して付
加させた化合物であり、特に好ましくは、エチレングリ
コール、プロピレングリコール、グリセリン、トリメチ
ロールプロパンおよびペンタエリスリトールのうちの少
なくとも一種に、PO単独または、POとEOとを併用
して付加させた化合物である。POとEOとを併用して
付加させる場合のEO含量は、通常20重量%以下、好
ましくは10重量%以下である。
【0007】(a1)の平均官能基数は通常2〜5、好
ましくは2〜4である。活性水素当量は通常200〜5
000、好ましくは1000〜3000である。平均官
能基数が2未満または活性水素当量が5000を超える
と、ポリウレタンフォームに用いた場合、圧縮残留ひず
み率および湿熱残留ひずみ率が大きくなり、ポリウレタ
ンエラストマーに用いた場合、反応性が低く硬化性が不
十分となる。一方、平均官能基数が5を超えまたは活性
水素当量が200未満では、ポリウレタンフォームに用
いた場合、フォームを形成するポリマーが剛直でポリウ
レタンフォームが脆くなり、ポリウレタンエラストマー
に用いた場合伸びが小さくなる。
【0008】本発明において使用するビニル(共)重合
体(a2)は、3以下の平均HLBとなるように、下記
のビニル単量体(b)のうちの少なくとも一種を(共)
重合することにより得られるものである。該(b)とし
ては、たとえばスチレン、炭素数4〜30のアルキル
(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロニトリルおよ
び2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが挙げら
れる。これらのうち好ましいものは、スチレン、炭素数
4〜30(好ましくは10〜30)のアルキル(メタ)
アクリレートおよび(メタ)アクリロニトリルである。
【0009】(a2)の平均HLB(HYDROPHI
LE−LIPOPHILE BALANCE)は通常3
以下、好ましくは0.5〜2.5である。平均HLBが
3を超えると、得られるポリウレタンに十分な撥水性を
持たせることができない。ここで用いる平均HLBは、
小田らの方法[小田、寺村共著「界面活性剤の合成とそ
の応用」501頁、槙書店発行(1957年)]により
算出される数値である。平均HLBは、親水性を表す数
値として用いられており、0〜40の範囲の数値で示
し、数値が大きいほど親水性が高いことを示す。
【0010】(a2)の重量平均分子量は通常400〜
5000、好ましくは500〜2000である。重量平
均分子量が400未満ではポリウレタンからのブリード
アウト現象が起こり易いため撥水性能が経時的に変化し
易く、5000を超えるとポリエーテルポリオール(a
1)との相溶性が低下する。
【0011】本発明の重合体ポリオール組成物における
(a2)の含量は、組成物の重量に基づいて5〜80重
量%、好ましくは10〜60重量%、特に好ましくは1
0〜40重量%である。(a2)の含量が5重量%未満
では得られるポリウレタンに十分な撥水性を持たせるこ
とができず、80重量%を超えると得られるポリウレタ
ンの伸び、圧縮永久ひずみ率等の諸物性に悪影響を及ぼ
し、また組成物が高粘度となり取り扱いが困難となる。
【0012】該重合体ポリオール組成物において、(a
1)と(a2)とは実質的に相溶していればよく、完全
溶解が特に好ましいが、(a2)の一部(通常40重量
%以下、好ましくは20重量%以下)が(a1)中に分
散した状態であってもよい。不溶物の量が40重量%を
超えると、ポリウレタンフォームに用いた場合に十分な
撥水性を得られず、ポリウレタンエラストマーに用いた
場合には十分な撥水性が得られないだけでなく、エラス
トマー成形品の表面の平滑性が悪くなりシール材やロー
ル材として適さない。該不溶物の量は、例えば遠心分離
法により測定可能である。(a1)と(a2)とが実質
的に相溶(溶解)していることにより、該組成物を用い
てポリウレタンを製造した場合、撥水性を与える因子で
ある(a2)がポリウレタンの表面に配向し、(a2)
の表面濃度が高くなり、目標性能を満足した撥水性ポリ
ウレタンを得ることができる。
【0013】本発明の重合体ポリオール組成物は、ビニ
ル単量体(b)を公知の方法(溶液重合、塊状重合等)
で(共)重合させて得られる(a2)と、(a1)とを
混合したものでもよく、また、(a1)中で(b)を
(共)重合して(a2)を形成させたもの(いわゆるポ
リマーポリオール型)であってもよい。該ポリマーポリ
オール型組成物の製造は、ラジカル重合開始剤および必
要により連鎖移動剤の存在下で通常の重合体ポリオール
の製造方法(たとえば米国特許第3383351号明細
書、特公昭39−24737号公報、特公昭47−47
999号公報および特開昭50−15894号公報記載
の方法)と同様にして行うことができる。
【0014】上記ラジカル重合開始剤としては遊離基を
生成して重合を開始させるタイプのものが使用でき、具
体例としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニト
リル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリ
ル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−アル
ボニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリ
メチルペンタン)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−
メチルプロピオネイト)、2,2’−アゾビス[2−
(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]、1,1’−
アゾビス(1−アセトキシ−1−フェニルエタン)等の
アゾ化合物;ジベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパ
ーオキサイド、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)
パーオキシジカーボネート、ベンゾイルパーオキサイ
ド、ラウロイルパーオキサイド等の過酸化物、過硫酸
塩、過ホウ酸塩、過コハク酸等が挙げられる。
【0015】上記重合開始剤の使用量は、(b)の重量
に基づいて通常5〜30重量%、好ましくは5〜20重
量%、特に好ましくは10〜20重量%である。重合開
始剤の使用量が5重量%未満では(a2)の平均分子量
が大きくなり(a1)と実質的に相溶しなくなるため、
有機ポリイソシアネートと反応させてなるポリウレタン
に十分な撥水性を付与することができず、30重量%を
越えると、重合開始剤が(b)に溶解せず、重合反応が
不均一系となる。また、重合開始剤の分解物の量が多く
なり、得られるポリウレタンの物性に悪影響を及ぼす。
【0016】上記重合反応は無溶媒でも行うことができ
るが、必要により有機溶媒の存在下に行うこともでき
る。該有機溶媒としてはベンゼン、トルエン、キシレ
ン、アセトニトリル、酢酸エチル、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクテン、ノネン、デセン、ジオキサン、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、イソプロピルアルコール、n−ブタノール等が挙げ
られる。
【0017】また、必要により連鎖移動剤[例えばアル
キルメルカプタン類(ドデシルメルカプタン、メルカプ
トエタノール等)、アルコール類(イソプロピルアルコ
ール、メタノール、2−ブタノール、アリルアルコール
等)、ハロゲン化炭化水素(四塩化炭素、四臭化炭素、
クロロホルム等)、特開昭55−31880号公報記載
のエノールエーテル類等]の存在下に重合を行うことが
できる。
【0018】重合はバッチ式でも連続式でも行うことが
できる。重合反応は重合開始剤の分解温度以上、通常6
0〜180℃、好ましくは90〜160℃、特に好まし
くは100〜150℃で行われ、常圧下または加圧下さ
らには減圧下においても行うことができる。かくして得
られる重合体ポリオール組成物は何ら後処理を加えるこ
ともなくそのままポリウレタンの製造に使用してもよい
が、重合反応終了後、有機溶媒、重合開始剤の分解生成
物、未反応モノマー等の不純物を慣用手段(例えばスト
リッピング等)により除くのが望ましい。
【0019】ポリオール(A)と有機ポリイソシアネー
ト(B)とを反応させて撥水性ポリウレタンを製造する
本発明の方法において、(A)として本発明の重合体ポ
リオール組成物と共に、必要により他の公知のポリオー
ルを併用してもよい。併用できる他のポリオールとして
は、ポリウレタンに通常使用される公知のものが挙げら
れ、具体例には分子末端に2個以上の水酸基を有する高
分子量ポリオール(ポリエーテルポリオール、ポリエス
テルポリオール、ポリエステルポリアミドポリオール、
ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリ
エステルポリオール、ポリジエン系ポリオール、水添ポ
リジエン系ポリオール、ダイマー酸系ポリオール、ヒマ
シ油系ポリオール等);低分子量ポリオール(トリメチ
ロールプロパン、グリセリン、ソルビトール、マンニト
ール、ズルシトール等)が挙げられる。これらのうち好
ましいものは、ポリエーテルポリオール、ポリエステル
ポリオール、ポリジエン系ポリオール、水添ポリジエン
系ポリオール、ダイマー酸系ポリオールおよびヒマシ油
系ポリオールである。これら他のポリオールは、全ポリ
オール成分の平均官能基数が通常2〜5、好ましくは2
〜4となるように組み合わせて用いる。
【0020】また、本発明の組成物と共に、必要により
公知の分散型重合体ポリオールを併用してもよい。併用
できる重合体ポリオールとしては、上記のポリエーテル
ポリオール(a1)またはその他のポリオールの少なく
とも一種中で、ラジカル重合開始剤存在下、アクリロニ
トリル、スチレン等のビニル単量体を重合し安定分散さ
せたものが挙げられる。該分散型重合体ポリオール中の
重合体の含量は、通常20〜50重量%である。
【0021】ポリウレタンの製造に使用される有機ポリ
イソシアネートとしては、ポリウレタンに通常使用され
る公知のもの、例えば炭素数(NCO基中の炭素数を除
く)6〜20の芳香族ポリイソシアネート[2,4−ま
たは2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗
製TDI、2,4’−または4,4’−ジフェニルメタ
ンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI、ポリアリ
ールポリイソシアネート(PAPI)等];炭素数2〜
18の脂肪族イソシアネート(ヘキサメチレンジイソシ
アネート、リジンジイソシアネート等);炭素数4〜1
8の脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシア
ネート、ジシクロヘキシルジイソシアネート等);これ
らのポリイソシアネートの変性物(ウレタン基、カルボ
ジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ウレトジオ
ン基、ビュウレット基、ウレトンイミン基、イソシアヌ
レート基、オキサゾリドン基含有変性物等);およびこ
れらの二種以上の混合物が挙げられる。
【0022】本発明において、ポリウレタンの製造に際
してのイソシアネート指数[NCO基/活性水素原子含
有基の当量比×100]は、通常70〜140、好まし
くは85〜120、とくに好ましくは95〜115であ
る。またイソシアネート指数を上記範囲より大幅に高く
して(例えば300〜1000またはそれ以上)ポリウ
レタン中にポリイソシアヌレートを導入することもでき
る。
【0023】本発明の方法による撥水性ポリウレタンの
製造に際しては、鎖伸長剤として下記一般式 [式中、Rは炭素数6〜40のアルキル基を表す。]で
表される1,2−アルカンジオール(C)を用いること
が好ましい。上記(C)は、例えば、1−アルケンに過
酢酸等を作用させてエポキサイドとし、さらに加水分解
により水酸基を2個導入することによって得られる化合
物である。上記一般式(1)におけるRは炭素数が通常
6〜40、好ましくは6〜20のアルキル基である。R
の炭素数が下限未満では得られるポリウレタンにさらな
る撥水性を付与する効果に乏しく、40を超えるとポリ
エーテルポリオールに溶解ぜず不均一になるため好まし
くない。
【0024】該(C)を用いずに、上記重合体ポリオー
ル組成物のみを必須ポリオール成分に用いてもポリウレ
タンに一定の撥水性を付与することが可能であるが、該
(C)を鎖伸長剤に用いることにより、さらに撥水性付
与効果を高めることができ高水準の撥水性能を発現する
ことが可能となる。
【0025】該(C)を用いる場合のポリオール(A)
中の(C)の量は、通常1〜30重量%、好ましくは3
〜20重量%である。(C)の量が1重量%未満では得
られるポリウレタンにさらなる撥水性を付与する効果に
乏しく、30重量%を超えると圧縮残留ひずみ率および
湿熱残留ひずみ率が大きくなる。
【0026】さらに必要により上記(C)と共にポリウ
レタンに通常使用される鎖延長剤および/または架橋剤
(エチレングリコール、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、グリセリン、トリメチロールプロパン、
D−ソルビット等、または、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、ジエチレントリアミン等のPOおよ
び/またはEO付加物等)を併用してもよい。
【0027】本発明において、必要によりポリウレタン
の製造に通常使用される公知の触媒を用いることができ
る。該触媒としては、カルボン酸の金属塩[酢酸ナトリ
ウム、オクチル酸カリウム、オクチル酸鉛、オクチル酸
亜鉛、ナフテン酸コバルト、スタナスジオクトエート、
ジブチルチンジラウレート等];アルカリ金属もしくは
アルカリ土類金属のアルコキシドもしくはフェノキシド
[ナトリウムメトキシド、ナトリウムフェノキシド
等];3級アミン類[トリエチルアミン、トリエチレン
ジアミン、N−メチルモルホリン、ジメチルアミノメチ
ルフェノール等];4級アンモニウム塩[テトラエチル
アンモニウムハイドロオキサイド等];イミダゾール類
[イミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール
等];スズ、アンチモン等の金属を含有する有機金属化
合物[テトラフェニルスズ、トリブチルアンチモンオキ
サイド等]等が挙げられる。これらのうち好ましいもの
は3級アミン類、スズまたは鉛を含有するカルボン酸の
金属塩もしくは有機金属化合物およびこれらの二種以上
の併用である。
【0028】本発明において、必要により整泡剤を使用
することができる。具体例としては、日本ユニカー
(株)製の「SZ−1306」、「L−5309」、
「L−520」、「L−540」、「L−5420」、
「L−580」、「SZ−1127」等;東レ・ダウコ
ーニング・シリコーン(株)製の「SH−190」、
「SH−193」、「SF−8427」、「SRX−2
94A」、「SRX−274C」等のジメチルシロキサ
ン系整泡剤が挙げられる。
【0029】本発明において、必要により発泡剤を使用
することができる。発泡剤としては主に水単独が使用さ
れるが、必要により塩化メチレン等の低沸点ハロゲン化
炭化水素などを併用することができる。
【0030】本発明において、必要により難燃剤を使用
できる。難燃剤としてはメラミン類、リン酸エステル
類、ハロゲン化リン酸エステル類、ホスファゼン誘導体
類等が挙げられる。その他本発明において必要により使
用できる添加剤としては、反応遅延剤、着色剤、内部離
型剤、老化防止剤、抗酸化剤、可塑剤、殺菌剤、カーボ
ンブラック、充填剤等の公知の添加剤が挙げられる。
【0031】ポリウレタンを製造する方法は従来から公
知の方法でよく、ワンショット法、プレポリマー法また
は準プレポリマー法のいずれの方法も適用できる。生産
方式も従来から公知の方法でよく、スラブ方式、ホット
キュアー方式、コールドキュアー方式、RIM方式、開
放モールドによる成形、複合材との一体成形、現場施工
方式、スプレー方式、キャスティング方式、注入、塗
布、含浸等のいずれも適用できる。具体的には、特公昭
39−24737号、特公昭47−15108号、特開
昭46−5750号、特開昭55−133417号各公
報等に記載のフォームの製造法;特開昭49−9959
7号、特開昭50−23497号、特開昭53−167
96号、特開昭53−42294号各公報等に記載のエ
ラストマー、シートまたはシーラントの製造法が使用で
き、用いる触媒、界面活性剤その他の助剤、当量比、添
加量等もこれらに記載のものが使用できる。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれにより限定されるものではない。な
お、製造例中の「部」、実施例および比較例中の発泡処
方欄の数値はそれぞれ重量部を示す。
【0033】[使用原料の記号の説明] ポリエーテルポリオール(a1) a1−1:グリセリンのPO付加物、水酸基価=42 ビニル重合体(a2) a2−1:三洋化成工業(株)製「ハイマーSB−7
5」(ポリスチレンオリゴマー、重量平均分子量200
0) 有機ポリイソシアネート(B) B−1 :日本ポリウレタン工業(株)製「コロネート
T−80」(TDI−80、イソシアネート基含量=4
8.3重量%) 1,2−アルカンジオール(C) C−1 :1,2−ドデカンジオール その他の助剤類 触媒−1:活材ケミカル(株)製「ミニコL−102
0」(トリエチレンジアミンの33%ジプロピレングリ
コール溶液) 触媒−2:日東化成(株)製「ネオスタンU−28」
(スタナスジオクトエート) 整泡剤 :日本ユニカー(株)製「L−520」(ジメ
チルシロキサン系整泡剤) 架橋剤 :グリセリン
【0034】実施例1 温度調節器、バキューム攪拌翼、滴下ポンプ、減圧装
置、ジムロート、窒素流入および流出口を備えた1L容
量の四つ口フラスコに、ポリエーテルポリオール(a1
−1)600部とキシレン600部とを仕込み、攪拌下
還流温度(約140℃)まで加熱した。次いで、滴下ポ
ンプにより原料配合液[(a1−1)700部、キシレ
ン700部、スチレン250部、2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)(AMVN)3
7.5部およびドデシルメルカプタン(DM)3部の均
一溶解混合液]を2時間かけて連続的に滴下し、滴下終
了後還流を続けながらAMVN5部を追加し1時間熟成
し、さらにAMVN5部を追加し1時間熟成した後、キ
シレンを溜去して本発明の重合体ポリオール組成物(A
−1)[均一透明、水酸基価33.5、粘度1500c
P/25℃、重合体の平均HLB0.9、重合体の重量
平均分子量1300]を得た。なお、重量平均分子量は
GPC装置[東ソー(株)製高速GPC装置HLC−8
120GPC型]にて測定した(以下同様)。
【0035】実施例2 実施例1と同様の反応容器に、ポリエーテルポリオール
(a1−1)600部とキシレン600部とを仕込み、
攪拌下還流温度(約140℃)まで加熱した。次いで、
滴下ポンプにより原料配合液[(a1−1)700部、
キシレン700部、スチレン200部、メチルメタクリ
レート50部、AMVN37.5部およびDM3部の均
一溶解混合液]を2時間かけて連続的に滴下し、滴下終
了後還流を続けながらAMVN5部を追加し1時間熟成
し、さらにAMVN5部を追加し1時間熟成した後、キ
シレンを溜去して本発明の重合体ポリオール組成物(A
−2)[均一透明、水酸基価33.5、粘度1800c
P/25℃、重合体の平均HLB1.6、重合体の重量
平均分子量1100]を得た。
【0036】実施例3 実施例1と同様の反応容器に、ポリエーテリポリオール
(a1−1)1000部および粗砕したポリスチレンオ
リゴマー(a2−1)250部を仕込み、100℃で1
時間攪拌混合し、本発明の重合体ポリオール組成物(A
−3)[均一透明、水酸基価33.5、粘度1900c
P/25℃、重合体の平均HLB0.9、重合体の重量
平均分子量2000]を得た。
【0037】比較例1 実施例1と同様の反応容器に、ポリエーテルポリオール
(a−1)300部を入れ、攪拌下125℃まで加熱し
た。次いで、滴下ポンプにより原料配合液[(a−1)
700部、スチレン250部、AVN2.5部およびD
M1.3部の均一溶解混合液]を4時間かけて連続的に
滴下し、その後同温度で1時間熟成したのち、未反応モ
ノマーをストリッピングして比較の重合体ポリオール組
成物(A−4)[均一分散(不溶解分約100%)、水
酸基価33.5、粘度2500cP/25℃、重合体の
平均HLB0.9、重合体の重量平均分子量約1000
00]を得た。
【0038】実施例4〜7および比較例2〜3 表1に示した発泡処方に従って低圧発泡機を用いてスラ
ブ発泡を行った。一昼夜放置後、得られた各ポリウレタ
ンフォームを切断して、その物性を測定した。その結果
を表1に示す。 [物性測定方法] ・密度 :ポリウレタンフォームの見かけ密度を示す
(単位はkg/m3)。 ・止水性:10mm幅15mm厚みのU字型ウレタンフ
ォームサンプルを、一方のアクリル板上にセットし、更
に、U字型ウレタンフォームサンプルを所定の圧縮率に
保持するためのスペーサーをかませ、他方のアクリル板
を重ねた後、ボルトナットを用いて2枚のアクリル板を
締め合わせ、U字型ウレタンフォームサンプルを所定の
圧縮率に圧縮固定する。次に、水を両アクリル板の間の
隙間からU字型ウレタンフォームサンプルの内側に所定
の水の高さになる様に注入し放置する。注入直後をテス
ト開始とし、U字型ウレタンフォームサンプルより水の
漏れ出すまでの時間を測定した。また、100℃にて一
定時間加熱した後のU字型ウレタンフォームサンプルで
止水性を測定することにより、熱経時変化を測定した
(単位は分)。なお、表1に示した結果は、圧縮率65
%、水の高さ100mmにて測定したものである。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明の重合体ポリオール組成物は、低
粘度で取り扱いが容易である。また、該組成物を必須ポ
リオール成分に用いることにより、撥水性に優れ、しか
も経時においての性能低下が少ないポリウレタンを製造
することが可能となる。上記効果を奏することから、本
発明の重合体ポリオール組成物を用いて得られる撥水性
ポリウレタン、特に、防水シーリング材用ポリウレタン
フォーム、ロール材やシール材用ポリウレタンエラスト
マー等の工業用途に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 33/02 C08L 33/02 33/20 33/20 (56)参考文献 特開 昭53−13700(JP,A) 特開 昭59−58021(JP,A) 特開 昭63−66218(JP,A) 特開 平1−259023(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 1/00 - 101/14 C08G 18/00 - 18/87

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエーテルポリオール(a1)と、3
    以下の平均HLBおよび400〜5000の重量平均分
    子量を有するビニル(共)重合体(a2)とから構成さ
    れ、(a2)の含量が組成物の重量に基づいて5〜80
    重量%であり、(a1)と(a2)とが実質的に相溶し
    てなることを特徴とする重合体ポリオール組成物。
  2. 【請求項2】 (a2)を構成するビニル単量体(b)
    が、スチレン、炭素数4〜30のアルキル(メタ)アク
    リレート、(メタ)アクリロニトリルおよび2−ヒドロ
    キシエチル(メタ)アクリレートからなる群より、3以
    下の平均HLBを有するビニル(共)重合体を与えるよ
    うに選ばれる少なくとも一種である請求項1に記載の組
    成物。
  3. 【請求項3】 (a2)が、(a1)中で(b)を
    (共)重合してなる(共)重合体である請求項2に記載
    の組成物。
  4. 【請求項4】 (a1)が、多価アルコールにプロピレ
    ンオキサイド単独または、プロピレンオキサイドとエチ
    レンオキサイドとを併用して付加させた化合物であり、
    プロピレンオキサイドとエチレンオキサイドとを併用し
    て付加させる場合のエチレンオキサイド含量が10重量
    %以下である請求項1〜3のいずれかに記載の組成物。
  5. 【請求項5】 ポリオール(A)と有機ポリイソシアネ
    ート(B)とを反応させてポリウレタンを製造する方法
    において、(A)の少なくとも一部として請求項1〜4
    のいずれかに記載の組成物を使用することを特徴とする
    撥水性ポリウレタンの製造方法。
  6. 【請求項6】 ポリオール(A)と有機ポリイソシアネ
    ート(B)とを、必要により触媒、整泡剤、発泡剤およ
    びその他の助剤類の存在下で反応させてポリウレタンフ
    ォームを製造する方法において、(A)の少なくとも一
    部として請求項1〜4のいずれかに記載の組成物を使用
    することを特徴とする撥水性ポリウレタンフォームの製
    造方法。
  7. 【請求項7】 さらに鎖伸長剤として、下記一般式 [式中、Rは炭素数6〜40のアルキル基を表す。]で
    表される1,2−アルカンジオール(C)を用いる請求
    項5または6記載の方法。
  8. 【請求項8】 (A)中の(C)の量が1〜30重量%
    である請求項7に記載の方法。
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