JPH0532671Y2 - - Google Patents

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JPH0532671Y2
JPH0532671Y2 JP1987120717U JP12071787U JPH0532671Y2 JP H0532671 Y2 JPH0532671 Y2 JP H0532671Y2 JP 1987120717 U JP1987120717 U JP 1987120717U JP 12071787 U JP12071787 U JP 12071787U JP H0532671 Y2 JPH0532671 Y2 JP H0532671Y2
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drum
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sealing
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、内部への水、泥、塵埃等の侵入を防
止する密閉式ブレーキのシール部材に関する。
〔従来の技術〕
従来、荒地、泥濘地等を走行する車両のブレー
キは、内部への水、泥等の侵入を防止するため、
ブレーキドラムとバツクプレートとの間にシール
部材を配置して密閉式としている。このような従
来の密閉式ブレーキのシール部材は、例えば実公
昭54−25587号公報に示されるように、ゴムのよ
うな柔軟な部材のみからなるシール部材を、ドラ
ムとバツクプレートとの半径方向から当接させて
シールする構造とされている。
〔考案の解決しようとする問題点〕
このような従来のシール部材にあつては、単な
るゴム等から形成されるため、長期の使用によつ
てシール力が低下してくるから、シール部材の当
接状態を調節する必要があつた。
このため、本考案者らは、第5図に示されるよ
うに、ゴム等からなるシール本体211内に金属
板からなる芯体212を一体成形して補強したシ
ール部材210を案出し、このシール部材210
をブレーキドラム201の外周端部に圧入して使
用した。
しかし、このようなシール部材210にあつて
は、芯体212は完全にシール本体211内に埋
設されているため、シール部材210のブレーキ
ドラム201への圧入時、シール本体211に設
けられたリツプ211Aの内側端面211Bを押
圧することとなる。このため、端面211Bを傷
つけないように慎重に作業しなければならず、作
業性が悪いという問題点がある。また、ブレーキ
ドラム201をブレーキシユーに組付けるにあた
り、シール部材210には特にガイドとなる部分
がないため、組付けを慎重に行う必要があり、こ
の点からも作業性が悪いという問題点がある。
本考案の目的は、ブレーキドラムへの装着およ
びシール部材付きブレーキドラムのブレーキシユ
ー側への組付けの作業性が良い密閉式ブレーキの
シール部材を提供するにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本考案は、シール本体内に芯体を設けるととも
に、この芯体にブレーキドラム内面より外側へ当
該内面と略平行な筒状に突出する延設部を設け、
この芯体入りのシール本体をブレーキドラムの外
周端部にバツクプレートに対向して固定した密閉
式ブレーキのシール部材である。
〔作用〕
このような構成において、シール部材のブレー
キドラムへの装着は、芯体の延長部を押圧するこ
とにより行い、かつ、シール部材装着後のブレー
キドラムのブレーキシユー側への組付けは、この
芯体の延長部を案内して行う。これにより、前記
目的を達成するものである。
〔実施例〕
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。
第1図には密閉式ブレーキを装置した四輪バギ
ー車が示され、ハンドル11を有する車体12に
はエンジン13が取付けられるとともに、前輪1
4および後輪15が回転自在に支持され、これら
の前輪14および後輪15にはそれぞれ前輪用密
閉式ブレーキ20および後輪用密閉式ブレーキ1
20が設けられている。この前輪用密閉式ブレー
キ20には、左右の各輪毎にそれぞれブレーキオ
イルチユーブ21Aの一端が接続されている。こ
の左右の前輪チユーブ21Aは、圧力調整バルブ
22を介して一本のアツパーブレーキチユーブ2
1Bにまとめられてハンドル11に設けられたマ
スタシリンダ23に接続され、前輪用ブレーキレ
バー24で操作されるようになつている。
一方、後輪用密閉式ブレーキ120には、手動
用ワイヤ121および足踏み用ワイヤ122が接
続され、手動用ワイヤ121はハンドル11の後
輪用ブレーキレバー123により操作されるとと
もに、足踏み用ワイヤ121はフツトブレーキペ
ダル124で操作されるようになつている。
また、各ブレーキ20,120には、ブレーキ
20,120内への外気の出入りを、泥、水等を
吸入することなく行わせるため、左右の各輪毎に
ブリーザチユーブ25A,125Aが接続されて
いる。これらの各2本のブリーザチユーブ25
A,125Aは、T字形の接続具26,126を
介して1本のアツパーブリーザチユーブ25B,
125Bにまとめられ、その先端は車体12の中
央上部において、大気に開放されている。
前記左右各輪毎の前輪用ブレーキオイルチユー
ブ21Aおよびブレーキザチユーブ25Aの下部
は、第4図に示されるように、ブラケツト27を
介して車体12に支持され、かつ、各2本のブレ
ーキオイルチユーブ21Aおよびブリーザチユー
ブ25Aが圧力調整バルブ22および接続具26
を介して1本にまとめられる部分は、ガイドプレ
ート28を介して車体12に支持されている。
第2図には、前輪用、すなわち操舵輪用の密閉
式ブレーキ20の詳細構造が示されている。この
図におして、前輪14のリム31はホイールプレ
ート32を備え、このプレート32にはブレーキ
ドラム41が複数本のホイールボルト42および
ナツト43により固定されている。この際、ホイ
ールボルト42のドラム41へのスプライン嵌合
部には予めシール材が被覆されており、スプライ
ン嵌合部のシールが完全になされている。
前記ドラム41の中心ボス部41Aには、2個
のベアリング44を介してナツクル45が回転自
在に支持され、このナツクル45は車体12側に
支持されている。車体外方側、図中左方に位置す
るベアリング44の外側位置において、ナツクル
45の外周と、ベアリング44のインナーレース
を押圧するカラー46との間にはOリング47が
介装されるとともに、このカラー46とドラム4
1との間にはシールリング48が被嵌され、ベア
リング44の部分からドラム41内に水、泥等が
侵入するのが有効に防止されている。
前記ナツクル45の車体内方側、図中右方のフ
ランジ部45Aには、外周縁49Aをドラム41
側に折曲されたバツクプレート49が複数本のボ
ルト50により固定されている。この際、ナツク
ル45のフランジ部45Aとバツクプレート49
との間にはOリング51が介装されるとともに、
前記ボルト50のねじ山部および頭部座面には予
めドライロツクシール材がコーテイングされてい
ることにより、ナツクル45とバツクプレート4
9との間からの水、泥等の侵入が有効に防止され
ている。この際、ボルト50の座面とバツクプレ
ート49との間にはシーリングワツシヤを介装し
てもよい。
前記ブレーキドラム41の内方には、通常のブ
レーキと同様に一対の半円状のブレーキシユー5
2がバツクプレート49に拡開可能に支持され、
これらの一対のブレーキシユー52間には一対の
引張ばね53が介装されるとともに、シユー拡開
用の一対のホイールシリンダ54が配置されてい
る。このシリンダ54は、板状パツキン形の成形
シーラント剤55を介してバツクプレート49に
ボルト止めされて気密が保持され、さらに、この
シリンダ54にはバツクプレート49を貫通して
ニツプル56が突設され、このニツプル56に前
記ブレーキオイルチユーブ21Aが接続されてい
る。また、シリンダ54にはブリーダパイプ57
も接続されている。
前記ブレーキドラム41の外周端部41Bに
は、リング状のシール部材60が適宜な圧接力を
もつて圧入、嵌合されている。このシール部材6
0は、ゴム様の弾性部材からなるシール本体61
と、このシール本体61内に一体成形されてシー
ル本体61を支承する芯体62とから構成されて
いる。シール本体61には、バツクプレート49
側、すなわち、軸方向(スラスト方向)に向つて
突出されるとともに外方に向つて拡開したテーパ
リング状の2重のリツプ部61A,61Bが一体
に形成され、かつ、バツクプレート49のシール
部材60側に折曲された外周縁49A側に向つて
半径方向に延長された突壁61Cが一体に形成さ
れている。この突壁61Cとバツクプレート49
の外周縁49Aとの間には寸法d1の隙間が形成さ
れている。この際、2重のリツプ部61A,61
Bは、外周側のリツプ部61Aの方が内周側のリ
ツプ部61Bより長く形成され、外周側でのシー
ルがより良好にされている。これらの両リツプ部
61A,61B間にはグリス65が封入され、リ
ツプ部61A,61Bとバツクプレート49との
摺動抵抗の低減と、シール性の向上とが図られて
いる。また、芯体62には、シール本体61のリ
ツプ部61A,61Bの内周側に沿つて、ブレー
キドラム41内面より外側へ当該内面41と略平
行な筒状に突出された延設部62Aが内側折曲部
62Bを介して設けられている。
前記ブレーキドラム41の底板部41Cには、
段付き貫孔71が形成され、この貫孔71からシ
リンダ54のピストン初期位置調整、すなわちシ
ユー間隔調整が行なえるようになつている。ま
た、貫孔71には、常時は、ゴム、プラスチツク
等からなるプラグ72が嵌合されて密封されてい
る。
前記リム31のホイールプレート32の中心部
には、ゴム製のセンターキヤツプ35が取付けら
れ、ナツクル45の端部を保護している。このキ
ヤツプ35のブレーキドラム41側の端面にはシ
ール用突縁35Aが全周に設けられ、この突縁3
5Aがドラム41の底板部41Cの外面に当接さ
れることにより、キヤツプ35内への水、泥等の
侵入が防止されている。
このような構成において、密閉式ブレーキ20
を組立てるにあたり、ブレーキドラム41の外周
端部41Bにシール部材60を取付けるには、芯
金62の延設部62Aを押圧することにより行な
う。
このようにしてシール部材60が取付けられた
ドラム41をナツクル45側に組込むには、前記
シール部材60のリツプ部61A,61B間にグ
リス65を塗付したのち、第3図に示されるよう
に、ブレーキシユー52に沿つて芯金62の延設
部62Aをガイドとして挿入する。この際、シユ
ー52の外周面と、延設部62Aの内周面との間
には寸法d2の隙間が形成されているため、シユー
52と延設部62Aとが接触することはない。
前述のような本実施例によれば、シール部材6
0のシール本体61内に芯金62を設けたから、
シール本体61の補強ができる。また、芯金62
にリツプ部61A,61Bの内周側に沿つて、ブ
レーキドラム41内面より外側へ当該内面41と
略平行な筒状に突出される延設部62Aを設けた
から、ブレーキドラム41を車両側すなわちナツ
クル45側に組込むのにあたり、芯金62の延設
部62Aがシユー52へのガイドとなつてシユー
52に対するドラム41の位置決めを容易にで
き、作業性の向上を図れる。さらに、芯金62の
延設部62Aは、シール部材60のドラム41へ
の取付時に圧入荷重の入力位置とできるから、圧
入作業時に圧入治具等でシール部材60のシール
本体61を損傷するおそれがない。この際、圧入
治具が延設部62Aに対し、半径方向に多少ずれ
て内方のリツプ部61Bに当接したとしても、リ
ツプ部61Bの根元の部分ではなく、柔軟な先端
近傍に当たることとなつて何ら問題とはならな
い。
また、シール部材60によるシールは、リツプ
部61A,61Bのバツクプレート49への軸方
向(スラスト方向)の当接により行なわれるか
ら、リツプ部61A,61Bの初期の変形量を適
宜に設定しておけば、長期間の使用によつてもシ
ール力が低下することはない。また、シール部材
61Aが圧入されるドラム41の外周端部41A
の外形DOを等しいとした場合、第5図に示され
る既案出の例に比べ、芯金62の内側折曲部62
Bが設けられている分だけシール部材60の外径
D1を、第5図のシール部材210の外径D2に比
べ小さくでき、ブレーキ全体を小型、軽量化でき
る。さらに、シール部材60の半径方向外方に
は、バツクプレート49の外周端49Aが設けら
れているから、シール部材60の保護を行なえ
る。また、シール部材60のシール本体61に
は、突壁61Cが設けられているから、リツプ部
61A,61Bの保護を行なえ、一方、この突壁
61Cと外周端49Aとの間に寸法d1の隙間が形
成されているから、万一突壁61C内に泥等が入
つた場合にも、寸法d1の隙間により泥ぬけ性を良
好にできる。さらに、各部材の合せ面には、Oリ
ング47,51、シールリング48、シーラント
剤55、その他のシール処理が施されているか
ら、ドラム41内の密閉性を良好にできる。
また、密閉状のドラム41内の息抜きをするた
めに必要な左右の各輪のブリーザチユーブ21A
は、接続具26を介して1本のアツパーブリーザ
チユーブ21Bにまとめられているから、従来の
ように各輪毎にそれぞれ大気開放端まで配管する
ものに比べ、組立工数を大幅に低減できる。
なお、本考案は、前記実施例に限定されるもの
ではなく、本考案の目的を達成しうる範囲の変形
は、本考案に含まれるものである。例えば、シー
ル部材60の全体形状は、前記図示形状に限ら
ず、ドラム41の圧入形状に対応した他の形状で
もよい。また、リツプ部61A,61Bも2重に
限らず、1重あるいは3重以上でもよいが、グリ
ス65の挿入、製作コスト等を考慮すると2重が
最適である。このリツプ部61A,61Bの形状
も両者共外方に拡開し、かつ、外方のリツプ部6
1Aが長いものに限らず、他の形状としてもよい
が、外方からの異物侵入の防止性、グリス65の
保持性、リツプ部61A,61Bとバツクプレー
ト49との摺動抵抗等を考慮すると、前記実施例
の図示形状が最適である。
〔考案の効果〕
本考案によれば、芯金により強度を向上できる
とともに、芯金の延設部によりブレーキドラムへ
の圧入を容易にでき、さらに、この延設部によつ
てブレーキシユーに対する位置決めも容易になる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の密閉式ブレーキの一実施例が
適用された四輪バギー車の概略構成を示す全体
図、第2図は前輪用密閉式ブレーキの全体を示す
断面図、第3図はブレーキドラムの組込み状態を
示す説明図、第4図はブリーザパイプの要部を示
す斜視図、第5図は既案出シール部材の一部を示
す断面図である。 20……密閉式ブレーキ、25A……ブリーザ
チユーブ、25B……アツパーブリーザチユー
ブ、26……接続具、41……ブレーキドラム、
41B……外周端部、49……バツクプレート、
49A……外周縁、60……シール部材、61…
…シール本体、61A,61B……リツプ部、6
2……芯体、62A……延設部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. リツプ部を有するゴム様弾性部材からなるシー
    ル本体と、このシール本体を支承する芯体とを備
    え、ブレーキドラム外周端部にバツクプレートに
    対向して固定されるとともに、前記芯体は前記ブ
    レーキドラム内面より外側へ当該内面と略平行な
    筒状に突出された延設部を有することを特徴とす
    る密閉式ブレーキのシール部材。
JP1987120717U 1987-08-06 1987-08-06 Expired - Lifetime JPH0532671Y2 (ja)

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JP1987120717U JPH0532671Y2 (ja) 1987-08-06 1987-08-06

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JP1987120717U JPH0532671Y2 (ja) 1987-08-06 1987-08-06

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JPS6425537U JPS6425537U (ja) 1989-02-13
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JPH0755412Y2 (ja) * 1989-03-30 1995-12-20 内山工業株式会社 組合せシール
JP5100056B2 (ja) * 2006-08-17 2012-12-19 Ntn株式会社 車輪用軸受装置
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