JPH05326313A - コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

コンデンサおよびその製造方法

Info

Publication number
JPH05326313A
JPH05326313A JP4131117A JP13111792A JPH05326313A JP H05326313 A JPH05326313 A JP H05326313A JP 4131117 A JP4131117 A JP 4131117A JP 13111792 A JP13111792 A JP 13111792A JP H05326313 A JPH05326313 A JP H05326313A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode layer
layer
substrate
dielectric layer
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4131117A
Other languages
English (en)
Inventor
Isao Nakamura
功 中村
Masanaga Kikuzawa
将長 菊沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Alps Electric Co Ltd filed Critical Alps Electric Co Ltd
Priority to JP4131117A priority Critical patent/JPH05326313A/ja
Publication of JPH05326313A publication Critical patent/JPH05326313A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 本発明は、小型で品質が安定であり、製造時
に不良品を生じにくく、製造が容易な薄膜コンデンサお
よびその薄膜コンデンサを製造する方法の提供を目的と
する。 【構成】 本発明は、少なくとも上面が低抵抗である半
導体基板20の上面に第1の電極層4と誘電体層3が形
成されるとともに、誘電体層上に第2の電極層5が形成
され、第2の電極層が誘電体層よりも小さく形成され、
第2の電極層の周囲の誘電体層上に第2の電極層が形成
されていない予備領域2d,2fが形成されてなるもの
である。 【効果】 第1の電極層と第2の電極層に電極線を接続
した際に、電極線がたるんで基板側に接近しても基板の
低抵抗層を絶縁性の誘電体層が覆っているので、電極線
が低抵抗層に接触して短絡を起こすことがなくなり、安
全な接続ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体基板を用いたコン
デンサおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電気機器の小型化と計量化、低コ
スト化に加え、電子回路の高度な集積化が進められてい
るので、各種の電気部品にあってはその小型化、軽量化
が進められている。このような背景にあって、コンデン
サにおいても、多くの技法により小型化と軽量化を行な
った種々の構造のコンデンサが提供されている。また、
周知のように、コンデンサの単位体積あたりの静電容量
は、誘電体の誘電率に比例し、誘電体の厚さの自乗に反
比例する。従ってコンデンサの小型化を図るためには、
誘電体層の誘電率を大きくするか、または誘電体層の厚
さを薄く形成する必要がある。
【0003】従来、誘電体層を薄く形成した構造のコン
デンサの一例として、真空蒸着法あるいはスパッタリン
グ法などの成膜法により、電極層と誘電体層とを交互に
積層してなる薄膜コンデンサが知られている。この薄膜
コンデンサにおいて、電極層は一般に、パラジウム、
金、銀、アルミニウムなどの導電体からなり、電極層は
一般に、酸化珪素、酸化チタン、チタン酸ストロンチウ
ムなどの誘電体からなるものである。
【発明が解決しようとする課題】
【0004】従来、この種の電極層や誘電体層を真空蒸
着法あるいはスパッタリング法などの成膜法で形成する
には、表面粗さの小さい無アルカリガラス基板、あるい
は、表面をグレーズド処理して表面粗さを小さくしたセ
ラミック基板を用い、これらの基板に電極層や誘電体層
を形成することで行なっていた。これらの基板を用いる
理由は、基板表面に凹凸、ポアなどが存在すると、成膜
法で形成する電極層や誘電体層の膜厚が凹凸やポアによ
り不均一になり、得られたコンデンサの耐電圧特性に異
常を来たすためである。ところが、前記無アルカリガラ
ス基板、あるいは、グレーズド処理を施して表面を滑ら
かに加工したセラミック基板は、それ自体が高価である
ので、コンデンサの低コスト化を進めるには、限界があ
る問題がある。
【0005】本発明は前記事情に鑑みてなされたもので
あり、小型で品質が安定するとともに、製造時に不良品
を生じにくく、製造が容易なコンデンサおよびその薄膜
コンデンサを製造する方法の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は前
記課題を解決するために、少なくとも上面が低抵抗であ
る半導体基板と、この半導体基板上面に形成された第1
の電極層および誘電体層と、この誘電体層上に形成され
た第2の電極層とからなるコンデンサであって、前記誘
電体層上に、第2の電極層の周囲の少なくとも一部に第
2の電極層が形成されていない予備領域を形成したもの
である。
【0007】請求項2記載の発明は前記課題を解決する
ために、請求項1記載の誘電体層を、前記半導体基板上
面において周辺部の全てに形成してなるものである。
【0008】請求項3記載の発明は前記課題を解決する
ために、少なくとも上面が低抵抗である半導体基板の上
面を複数の区域に区分けし、この各区域内にそれぞれ第
1の電極層と前記各区域の境界を覆うような誘電体層と
を形成するとともに、この誘電体層上に第2の電極層
を、この第2の電極層が形成されていない予備領域を有
するように形成した後、前記各区域の境界に沿って前記
半導体基板を切断するものである。
【0009】
【作用】半導体基板の少なくとも上面が低抵抗である半
導体基板の上面に第1の電極層が形成され、前記半導体
基板の上面に誘電体層と第2の電極層とが積層形成され
ているので、第1の電極層と第2の電極層との間に誘電
体層を設けた構造になり、コンデンサが構成される。ま
た、前記基板として半導体基板の少なくとも上面が低抵
抗である半導体基板を用い、前記上面に導電層と誘電体
層と電極層とを成膜して得られる構造としたため、半導
体製造用の成膜装置などをそのまま用いてコンデンサを
製造することができ、従来から安定した性能を有する半
導体製造用の成膜装置などにより製造できるので、安定
した品質のコンデンサが得られる。また、前記構造によ
れば、半導体製造装置用の成膜装置などの応用により、
特別な工程を行なわなくとも製造できる。
【0010】なお、前記基板としては、例えば、シリコ
ン基板表面にリンなどをイオン注入あるいは熱拡散させ
て、その表面を100Ωcm〜0.01Ωcmの固有抵
抗としたもの、あるいは、チョクラルスキー法により製
造して板状に切り出し、表面を鏡面加工して得られる1
00Ωcm〜0.01Ωcmの固有抵抗を有するシリコ
ン基板などが好適である。なおまた、ここで述べた固有
抵抗は、一例を示したもので、これらに限定されるもの
ではなく、その値前後で任意に選択することができる。
更に、前記基板上面に形成された第1の電極層を除くほ
ぼ全面を絶縁性の誘電体層が覆っているので、第1の電
極層と第2の電極層それぞれと外部端子とをボンディン
グワイヤなどの電極線で接続した場合、電極線の変形や
たるみなどにより、半導体層基板の上面側、即ち、低抵
抗層側に電極線が接近しても電極線が低抵抗層に接触す
ることがないので、電極線による短絡事故が生じない。
【0011】また、コンデンサの容量は、誘電体層の材
料選択と厚さの違いにより、あるいは、第1電極層と第
2電極層の面積の大小により適宜調整される。よって誘
電体層の材料を適宜選択し、第1電極層と第2電極層の
面積を適宜調節するならば、所望の容量のコンデンサが
得られる。特に本発明のコンデンサによれば、誘電体層
上に第2の電極層が形成されていない予備領域が形成さ
れているので、第2の電極層の面積を増減させるような
調節幅が大きく、従って容量の設定域も広い。
【0012】一方、少なくとも上面が低抵抗である半導
体基板の上面を複数の区域に区分けし、この各区域内に
それぞれ第1の電極層と前記各区域の境界を覆うような
誘電体層とを形成するとともに、この誘電体層上に第2
の電極層を、この第2の電極層が形成されていない予備
領域を有するように形成した後、前記各区域の境界に沿
って前記半導体基板を切断する方法にあっては、半導体
を製造する際に用いる成膜技術などを利用し、フォトレ
ジストとエッチング処理を組み合わせて行なうことによ
り、従来の半導体の製造方法の技術を応用することで実
施することができる。よって本発明の方法を採用するこ
とで、従来から知られている半導体製造方法の応用によ
り容易に本発明構造のコンデンサを製造することができ
る。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1と図2は、本発明の第1実施例のコン
デンサを示すものであり、この例のコンデンサ1は、平
面長方形状のシリコンなどの半導体からなる基板2と、
この基板2の上面のほぼ全部に被覆された誘電体層3
と、この誘電体層3に形成された正方形状の透孔3a内
の基板2の上面に形成された第1の電極層4と、前記誘
電体層3上であって前記第1の電極層4に隣接して設け
られた第2の電極層5を主体として構成されている。こ
の基板2は、少なくとも上面が低抵抗である半導体基板
である。
【0014】前記基板2は、シリコンなどの半導体基板
からなり、その上面部には例えば、リンなどのイオン注
入などにより形成された低抵抗層2aが形成され、この
低抵抗層2aの上に前記の如く誘電体層3と第1の電極
層4が形成されている。なお、半導体基板としてシリコ
ン基板を用いる場合、シリコン基板は現在、ICやLS
Iの原材料として大量に製造されているので、これらの
用途の基板をそのまま使用することができる。また、用
いるシリコン基板としては、単結晶のもの、多結晶のも
ののいずれでも適用することができる。なお、前記基板
2の上面の低抵抗層2aの形成方法は、イオン注入法に
限らず、リンやホウ素などを熱拡散法により熱拡散させ
て別途形成しても良い。また、前記基板としてチョクラ
ルスキー法により製造して板状に切り出したP型あるい
はn型のシリコン基板などを鏡面研摩して得られるもの
であっても良い。
【0015】前記誘電体層3は、酸化珪素、窒化珪素、
酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウ
ムなどの誘電体材料からなり、基板2の上面部の導電層
2aのほぼ全部を覆う層である。なお、この誘電体層3
は、基板2の上面に成膜法により前記絶縁材料を堆積さ
せて形成したものでも良いし、シリコンからなる基板2
の表面部を加熱し酸化させて形成したもの、あるいは、
窒化処理して形成したもののいずれでも良い。ここで、
シリコン基板を酸化また窒化処理することにより、シリ
コン基板表面に数μm以下の厚さの欠陥のない均質な酸
化シリコン層、酸窒化シリコン層、窒化シリコン層を形
成することが容易にできる。これは、LSI製造装置用
に開発されたクリーンルームおよび酸化装置、窒化装置
を使用することにより、数十オングストローム程度の厚
さまで均質な欠陥のない層の形成ができるためである。
【0016】前記第1の電極層4は、金、銀、アルミニ
ウムなどの導電体からなる例えば正方形状のものであ
り、図2に示す誘電体層3の右側中央部に形成されてい
て、図2に示す基板2の幅Bよりも小さい正方形状の透
孔3aの内部側に、基板2の低抵抗層2aに接触し、誘
電体層3から離間された状態で形成されている。なお、
前記透孔3aの平面形状と第1の電極層4の平面形状は
この実施例では正方形状としているが、円形状や多角形
状などのいずれの形状でも良いのは勿論である。
【0017】前記第2の電極層5は、金、銀、アルミニ
ウムなどの導電体からなり、例えば図2に示す基板2の
幅Bよりも幅の小さい長方形状のものであり、図2に示
す第2の電極層5の上下端部と基板2の上下端部との間
には、第1の予備領域2cがあけられ、第2の電極層5
の左側端部と基板2の左側端部との間には、第2の予備
領域2dがあけられている。また、前記第1の電極層4
の上下端部と基板2の上下端部との間には、第3の予備
領域2eがあけられ、第1の電極層4と誘電体層3との
間には第4の予備領域2fがあけられ、第1の電極層4
の右側端部と基板2の右側端部との間には第5の予備領
域2gがあけられている。更に、第1の電極層4にはボ
ンディングワイヤなどの電極線6が接続され、第2の電
極層5にはボンディングワイヤなどの電極線7が接続さ
れている。
【0018】前記構造のコンデンサ1にあっては、第1
の電極層4と導電層2aとが接続され、導電層2aと第
2の電極層5との間に静電容量を構成し得る誘電体層3
が設けられているので、コンデンサを構成することがで
きる。また、このコンデンサ1の容量は、第1の電極層
4と第2の電極層5と誘電体層3の面積を調節すること
で所望の値に調節することができる。なお、前記構造の
コンデンサ1においては、半導体基板2を用いている
が、半導体基板2はその上面の平滑性をサブミクロン単
位まで揃えることができるので、その上に形成される誘
電体層3と電極層4、5の膜厚に不均一性を与えること
がなく、絶縁耐圧を低下させることもない。
【0019】また、第1の電極層4には電極線6が接続
され、第2の電極層5には電極線7が接続されている
が、これらの電極線6、7を電極層4、5に接続した際
に、電極線6、7の変形やたるみなどにより基板2の端
部に接近した状態で接続される場合がある。このような
場合において、電極層6、7が基板2上の低抵抗層2a
に接触するおそれがあるが、第1の電極層4を除いて低
抵抗層2aのほぼ全面を絶縁性の誘電体層3が覆ってい
るので、電極線6、7が低抵抗層2aに接触して短絡を
生じてしまうことがない。従って電極線6、7の接続作
業上の難点も解決することができる。
【0020】次に前記構成のコンデンサ1の製造方法の
一例について説明する。コンデンサ1を製造するには、
まず、シリコンの基板の上面にイオン注入を行なって低
抵抗層を備えた図3に示す基板10を形成する。このイ
オン注入に使用するイオンはリン、ヒ素あるいはホウ素
などが好ましく、この注入により、抵抗0.01〜10
0Ωcm程度の低抵抗層を容易に形成することができ
る。なお、基板10としては、イオン注入を行なってそ
の表面に低抵抗層を形成するものの他に、熱拡散により
リンやホウ素などを熱拡散させたものであっても良い。
また、基板10として、チョクラルスキー法により製造
して板状に切り出したP型あるいはn型のシリコン基板
などを鏡面研摩して得られるものを用いても良い。
【0021】次に基板10の上面全部に図4に示すフォ
トレジスト11を塗布し、このフォトレジスト11の一
部分11aを残してエッチングにより図5に示すように
他の部分を除去する。次に基板10の上面と前記フォト
レジストの一部分11aの上面に誘電体層を形成し、フ
ォトレジストの一部分11aとその上の誘電体層を除去
して図6に示すように透孔12aが形成された誘電体層
12を形成する。
【0022】次いで前記誘電体層12の上に図7に示す
ようにフォトレジスト13を形成し、続いて図8に示す
ようにフォトレジスト13の一部分を除去して透孔13
aと透孔13bを形成する。続いてそれらの上面全部に
低抵抗層を堆積させてフォトレジスト13を除去する
と、図9に示すように透孔3a中に第1の電極層4が形
成されるとともに、誘電体層3上に第2の電極層5が形
成されたコンデンサ1が得られる。
【0023】以上説明した方法によりコンデンサ1を製
造するならば、一般の半導体を製造する際に用いるフォ
トレジスト形成工程とそれを除去するエッチング工程を
含むプロセスを実行することでコンデンサ1を製造する
ことができるので、半導体の製造工程と同様の信頼性の
高い技術でもってコンデンサ1を製造することができ
る。
【0024】図10は、図3〜図9を基に説明した方法
でコンデンサ1を製造する場合、同時に多量のコンデン
サ1を製造するために、円盤状のシリコンの基板20を
用いた例を示すものである。図3〜図9を基に先に説明
した方法でコンデンサ1を製造する場合、円盤状の基板
20の上面全部に低抵抗層を形成し、基板20の上面を
多数の矩形状の区画に区分してそれぞれの区画に対して
先に説明したように前記誘電体層3、第1の電極層4、
第2の電極層5を形成し、基板20上に同時に多数のコ
ンデンサ1を形成する。そして、各コンデンサ1を図1
0の切断ライン20a…と切断ライン20b…に沿って
切断することで図1に示す構造のコンデンサ1を同時に
多数製造することができる。
【0025】また、基板20に形成された多数のコンデ
ンサ1の個々の検査は、一般の半導体基板の検査装置を
用い、基板上に形成した半導体素子個々の検査を行なう
場合と同様の手段により行なえば良い。この方法とし
て、例えば、多数のプローブ端子を備えた通電装置を端
子ごとに接触させて測定する方法を利用し、各コンデン
サ1の電極層4、5にプローブ端子を接触させて通電試
験することで多数のコンデンサ1を同時に検査すること
ができる。
【0026】なお、前記コンデンサ1の構造を採用し、
前記方法を採用して基板20を切断することにより多数
のコンデンサ1を製造する場合、各コンデンサ1の切断
ライン20aと20bとの間に第1の電極層4と第2の
電極層5が設けられているので、切断装置が第1の電極
層4と第2の電極層5に接触してこれらを損傷させる危
険性がある。ところが、第1の電極層4の周囲には、図
2に拡大して示すように、予備領域2e、2e、2gが
設けられるとともに、第2の電極層5の周囲には予備領
域2c、2c、2dが設けられているので、これらの予
備領域の存在によって切断装置と電極層4、5との接触
を避けることができる。
【0027】また、第1の電極層4と第2の電極層5を
アルミニウムなどの延性の高い金属材料で形成した場
合、仮に、第1の電極層4と第2の電極層5の周囲に予
備領域が存在しないと、電極層を構成するアルミニウム
を切断装置が直接切断することになるが、この場合は、
電極層を形成するアルミニウムが切断時に伸びて、その
部分にばりや突起部分を生じることになり、この部分が
導電層2aと接触すると短絡欠陥を生じるが、この短絡
欠陥の発生を前記予備領域2c、2d、2e、2gを設
けることで防止している。
【0028】(実施例1)直径4インチ、厚さ0.4m
mのシリコン基板を用い、このシリコン基板上に10-5
Torrの真空中においてリンのイオン注入を行なってシリ
コン基板表面に抵抗値0.1Ωcmの低抵抗層を形成し
た。次いでこの低抵抗層上に、スパッタリングにより厚
さ0.1μmの窒化シリコンからなる誘電体層を形成し
た。この層上に、縦2mm、横4mmの領域を想定して
図10に示すように多数に区分けし、それらの各区分け
領域の右側の誘電体層に縦1.2mm、横1.2mmの透
孔を形成し、この透孔の内部側に、縦1mm、横1m
m、厚さ1μmのアルミニウムからなる第1電極層を形
成した。
【0029】次いで前記第1の電極層の側方に、誘電体
層の上に被さるように、縦1mm、横1mm、厚さ1μ
mの第2電極層を形成した。次に前記区分けした領域の
境界部分に沿って基板を切断し、同時に複数個のコンデ
ンサを得ることができた。この切断の際に、いずれのコ
ンデンサにおいても第1電極層と第2電極層を損傷させ
ることなく切断することができ、不良品を生じることは
なかった。また、得られたコンデンサの1つの容量は1
nF(1MHz)、tanδは0.4%であり、優秀な特性
の小型のコンデンサが得られた。
【0030】なお、本実施例では、基板としてシリコン
基板にリンをイオン注入することによりその表面に低抵
抗層を形成した半導体基板を用いたが、例えば、熱拡散
法によりリンなどを熱拡散させた半導体基板であっても
良く、また、チョクラルスキー法により製造して板状に
切り出したP型あるいはn型のシリコン基板などを鏡面
研摩して得られた全体が低抵抗である半導体基板を用い
ても良いのは勿論である。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、少なくと
も上面が低抵抗である半導体基板の上面に第1の電極層
と誘電体層を形成するとともに、前記誘電体層上に第2
の電極層を形成し、前記第2の電極層を誘電体層よりも
小さく形成し、第2の電極層の周囲の誘電体層上に第2
の電極層が形成されていない予備領域を形成したので、
第1の電極層と第2の電極層との間に静電容量を形成す
る誘電体層を介在させた構造になり、容量を任意に設定
したり、容量調節が容易にできるコンデンサを構成する
ことができる。また、前記誘電体層が、前記半導体層上
面においてその周辺部の全てに形成された構造であるた
めに、第1の電極層と第2の電極層それぞれと外部電極
とをボンディングワイヤなどの電極線で接続した際に、
電極線の変形やたるみなどで電極線が基板側に接近して
も基板の低抵抗層を絶縁性の誘電体層が覆っているの
で、電極線が低抵抗層に接触して短絡を起こすことがな
くなり、安全な接続ができる。 更に、半導体基板を用
いることでその上面の平滑性を確保することが容易にで
き、その上に形成する誘電体層や電極層の膜厚に不均一
性を生じないので、絶縁耐圧を低くすることがない。
【0032】一方、少なくとも上面が低抵抗である半導
体基板の上面を複数の区域に区分けし、この各区域内に
それぞれ第1の電極層と前記各区域の境界を覆うような
誘電体層とを形成するとともに、この誘電体層上に第2
の電極層を、この第2の電極層が形成されていない予備
領域を有するように形成した後、前記各区域の境界に沿
って前記半導体基板を切断するならば、同時に多数のコ
ンデンサを製造することができる。そして、この切断時
において、電極層の周囲に設けた予備領域に沿って切断
することで、切断時に電極層を損傷させることなくコン
デンサを多数同時に、しかも品質を安定させて製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1実施例の要部を示す断面図
である。
【図2】図2は図1に示す実施例の平面図である。
【図3】図3は半導体基板を示す断面図である。
【図4】図4は図3に示す基板にフォトレジストを形成
した状態を示す断面図である。
【図5】図5は図4に示すフォトレジストの一部を除去
した状態を示す断面図である。
【図6】図6は基板上に誘電体層を形成した状態を示す
断面図である。
【図7】図7は誘電体層上に形成したフォトレジストを
示す断面図である。
【図8】図8は図7に示すフォトレジストの一部を除去
した状態を示す断面図である。
【図9】図9はコンデンサの断面図である。
【図10】図10は基板からコンデンサを切り出して製
造する場合の切断ラインとコンデンサの位置関係を示す
平面図である。
【符号の説明】
1 コンデンサ、 2 基板、 3 誘電体層、 3a 透孔、 4 第1の電極層、 5 第2の電極層、 6、7 電極線、 2c、2d、2e、2f、2g 予備領域、 20 半導体基板、 20a、20b 切断ライン、

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも上面が低抵抗である半導体基
    板と、この半導体基板上面に形成された第1の電極層お
    よび誘電体層と、この誘電体層上に形成された第2の電
    極層とからなるコンデンサであって、前記誘電体層上に
    は、第2の電極層の周囲の少なくとも一部に第2の電極
    層が形成されていない予備領域が形成されてなることを
    特徴とするコンデンサ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の誘電体層が、前記半導体
    基板上面において周辺部の全てに形成されてなることを
    特徴とするコンデンサ。
  3. 【請求項3】 少なくとも上面が低抵抗である半導体基
    板の上面を複数の区域に区分けし、この各区域内にそれ
    ぞれ第1の電極層と前記各区域の境界を覆うような誘電
    体層とを形成するとともに、この誘電体層上に第2の電
    極層を、この第2の電極層が形成されていない予備領域
    を有するように形成した後、前記各区域の境界に沿って
    前記半導体基板を切断することを特徴とするコンデンサ
    の製造方法。
JP4131117A 1992-05-22 1992-05-22 コンデンサおよびその製造方法 Withdrawn JPH05326313A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4131117A JPH05326313A (ja) 1992-05-22 1992-05-22 コンデンサおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4131117A JPH05326313A (ja) 1992-05-22 1992-05-22 コンデンサおよびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05326313A true JPH05326313A (ja) 1993-12-10

Family

ID=15050386

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4131117A Withdrawn JPH05326313A (ja) 1992-05-22 1992-05-22 コンデンサおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05326313A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015195337A (ja) * 2014-03-28 2015-11-05 ローム株式会社 ディスクリートキャパシタおよびその製造方法
JP2019071468A (ja) * 2014-03-28 2019-05-09 ローム株式会社 ディスクリートキャパシタおよびその製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015195337A (ja) * 2014-03-28 2015-11-05 ローム株式会社 ディスクリートキャパシタおよびその製造方法
JP2019071468A (ja) * 2014-03-28 2019-05-09 ローム株式会社 ディスクリートキャパシタおよびその製造方法
US10319718B2 (en) 2014-03-28 2019-06-11 Rohm Co., Ltd. Discrete capacitor and manufacturing method thereof
JP2021007184A (ja) * 2014-03-28 2021-01-21 ローム株式会社 ディスクリートキャパシタおよびその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0684643B1 (en) Method of manufacturing semiconductor devices in an active layer on an support substrate
US3898541A (en) Capacitors and method of adjustment
US9054225B2 (en) Integrated capacitor having a non-uniform thickness
JP2004095638A (ja) 薄膜デカップリングキャパシタとその製造方法
US4315239A (en) Process for producing a calibrated resistance element and integrated circuitry incorporating same
KR100237666B1 (ko) 반도체장치의 제조방법
JPH05326313A (ja) コンデンサおよびその製造方法
KR100264368B1 (ko) 집적회로 메모리 엘레멘트가 되는 pzt 캐패시터 및 그의 제조방법
JPS5890755A (ja) 半導体装置
US4017769A (en) Integrated circuits and method of producing the same
US6627936B2 (en) Semiconductor device and method of producing the same
JPH05235275A (ja) 集積回路装置
JP3996765B2 (ja) 薄膜コンデンサの製造方法
JPS60262443A (ja) 多層配線の形成方法
JP2712410B2 (ja) キャパシタの製造方法
JPH0555459A (ja) 半導体集積回路装置とその製造方法
JP4183200B2 (ja) 薄膜コンデンサの製造方法
JPS6347952A (ja) 半導体装置
JPS6149439A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2001144270A (ja) 半導体装置
JPH0883891A (ja) 半導体装置の製造方法
JPS59175154A (ja) モノリシツク集積回路用コンデンサ−
JPH06302466A (ja) チップ形シリコンコンデンサ
JPH02238658A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH06188366A (ja) 半導体集積回路用受動素子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990803