JP2001144270A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2001144270A
JP2001144270A JP32711499A JP32711499A JP2001144270A JP 2001144270 A JP2001144270 A JP 2001144270A JP 32711499 A JP32711499 A JP 32711499A JP 32711499 A JP32711499 A JP 32711499A JP 2001144270 A JP2001144270 A JP 2001144270A
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film
semiconductor device
capacitor
dielectric
dielectric film
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Hiroyuki Ota
裕之 太田
Yukihiro Kumagai
幸博 熊谷
Isamu Asano
勇 浅野
Yuzuru Oji
譲 大路
Yoshitaka Nakamura
吉孝 中村
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】半導体装置を高集積化し、背の高いキャパシタ
を形成した場合においても、誘電体膜の比誘電率を低下
させることなく、歩留りや製品信頼性の向上を図ること
が可能な半導体装置を実現する。 【解決手段】シリコン基板2の表面に平行な方向の誘電
体膜9中の応力が圧縮応力の場合には下部電極8の中心
軸方向長の大きなキャパシタでは基板2に平行な部分の
面積より基板2に垂直な方向の誘電体膜9の面積が相対
的に大きく圧縮応力となっている面積が大で比誘電率が
急速に低下する。そこで、半導体装置1の高集積化が可
能である構造について、上部電極10、下部電極8共、
その膜厚方向に引張り応力を持つ膜を用いた。これによ
り、基板2の表面に対して垂直な誘電体膜9の膜厚方向
の応力を引張り応力とすることができ、高集積化のため
に背の高いキャパシタとした場合においても比誘電率の
低下を防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体集積回路装
置、特に半導体メモリの構造、応力分布等に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のDRAM等の半導体装置では、そ
の高集積化に伴い、蓄積電荷容量の維持のために、メモ
リセル構造の複雑化や、誘電体薄膜の膜厚の減少を行う
ことによって対応してきた。しかしながら、半導体装置
のさらなる高集積化により、これらの方法だけでは十分
な蓄積電荷容量を得ることが困難となった。
【0003】そこで、誘電率の大きな誘電体材料を用い
るための努力がなされてきている。これら誘電率の大き
な誘電体材料の一つとして、BSTすなわち(Ba,S
r)TiO3が挙げられている。
【0004】このBSTの比誘電率は、バルク値で15
00程度であるが、半導体デバイスに応用するために薄
膜化すると150程度に低下することが知られており、
この比誘電率の低下をいかに防ぐかということが適用に
あたっての課題となっている。この技術の一例として、
応用物理、1998年、第67巻、第11号、1246
ページに記載されたものが挙げられる。
【0005】また、誘電率低下の1つの原因として、圧
縮応力の存在が知られている。この圧縮応力を制御して
比誘電率の低下を防ぐという技術は、、特開平10−1
44884号公報に記載されている。
【0006】この公報に記載された技術は、容量体の下
部電極の取り扱いに言及したものであり、室温で成膜さ
れたルテニウム膜上でBST膜を結晶化させて収縮させ
ることでBST膜を膜厚方向に伸ばそうというものであ
る。
【0007】そして、この公知例では上部・下部電極の
応力はほとんど無視できる程度としており、BST膜自
体の収縮によって、BST膜内を引張り応力とするもの
である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の半導
体装置の集積度を向上させようとすると、従来の容量体
よりも、背の高い、長い柱状のキャパシタ構造、すなわ
ち、図11中の下部電極8、誘電体膜9、上部電極10
を有するキャパシタ構造の下部電極8の中心軸方向長L
の大きなキャパシタ構造となることが必至である。
【0009】しかしながら、本願の発明者らによる試作
実験の結果、背の高いキャパシタとなるとBST膜の平
均の比誘電率が急速に低下することが明らかとなった。
すなわち、図11に示す程度のL寸法の従来の構造のキ
ャパシタでは問題とならなかった比誘電率の低下が、L
寸法が大となり、背の高いキャパシタとなることによっ
て問題となるようになってきた。これは、キャパシタの
L寸法が大となればなるほど、比誘電率が低下するとい
うことである。
【0010】本発明の目的は、半導体装置を高集積化
し、背の高いキャパシタを形成した場合においても、誘
電体膜の比誘電率を低下させることなく、歩留りや製品
信頼性の向上を図ることが可能な半導体装置を実現する
ことである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、背の高さの
増加に伴って比誘電率が低下したキャパシタ構造につい
て、有限要素法による応力解析を用いて不良解析を行っ
た。その結果、BST膜内の応力が圧縮応力である領域
の面積が、キャパシタの背の高さの増加に伴って大幅に
増加していることが明らかとなった。
【0012】BST膜内の膜厚方向の応力とBST膜の
比誘電率との関係は定性的には知られており、BST膜
が膜厚方向に強い圧縮応力を有する場合に比誘電率が低
下することが知られている。
【0013】すなわち、Si基板表面に平行な方向のB
ST膜中の応力が圧縮応力となっており、下部電極の中
心軸方向長Lの大きなキャパシタの方が、Si基板に平
行な部分の面積よりSi基板に垂直な方向のBST膜の
面積が相対的に大きいために圧縮応力となっている面積
が増加し、比誘電率が急速に低下したものと判明した。
【0014】そこで、本願の発明者らは、半導体デバイ
スの高集積化が可能である構造について、上部電極、下
部電極とも、その膜厚方向に引張り応力を持つ膜を用い
た。これによって、Si基板表面に対して垂直なBST
膜の膜厚方向の応力を引張り応力とすることができ、さ
らなる高集積化のために背の高いキャパシタとした場合
においても比誘電率の低下を防止することができた。
【0015】すなわち、上記目的を達成するため、本発
明は次のように構成される。 (1)半導体基板と、この半導体基板上に形成されたト
ランジスタと、このトランジスタの上層に、ペロブスカ
イト構造を有する誘電体膜とこの誘電体膜を挟む上部電
極膜及び下部電極膜とから構成されるキャパシタを少な
くとも有し、このキャパシタの誘電体膜表面の半分以上
が上記半導体基板表面に対して垂直あるいは垂直から4
5度以内となっている半導体装置において、上部電極膜
及び下部電極膜ともにその膜厚方向に引張りの応力を有
する膜で構成する。
【0016】(2)半導体基板と、この半導体基板上に
形成されたトランジスタと、このトランジスタの上層
に、ペロブスカイト構造を有する誘電体膜とこの誘電体
膜を挟む上部電極膜及び下部電極膜とから構成されるキ
ャパシタを少なくとも有し、このキャパシタの誘電体膜
表面の半分以上が上記半導体基板表面に対して垂直ある
いは垂直から45度以内となっている半導体装置におい
て、上記下部電極膜はその膜厚方向に引張り応力を有す
る膜であり、上部電極膜は2層で構成され、この2層の
うち、上記誘電体膜に接する層をスパッタ膜で形成し、
上記誘電体膜に接しない他方の層をその膜厚方向に引張
り応力を有する膜で形成する。
【0017】(3)半導体基板と、この半導体基板上に
形成されたトランジスタと、このトランジスタの上層
に、ペロブスカイト構造を有する誘電体膜とこの誘電体
膜を挟む上部電極膜及び下部電極膜とから構成されるキ
ャパシタを少なくとも有し、このキャパシタの誘電体膜
表面の半分以上が上記半導体基板表面に対して垂直ある
いは垂直から45度以内の角度になるように配置されて
おり、キャパシタ間がシリコン酸化膜を主とする絶縁膜
で区切られた半導体装置において、上部電極膜及び下部
電極膜をこれらの膜厚方向に引張りの応力を有する膜で
形成し、キャパシタ間の上記シリコン酸化膜をこのシリ
コン酸化膜表面に平行な方向に引張りの応力を有する膜
で形成する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明におけ
る実施形態について説明する。なお、本発明の実施形態
中では誘電体材料にBSTを用いたが、ペロブスカイト
構造を持つ強誘電体膜および高誘電体膜では同様な効果
があることを確認しているので、これらのBST以外の
誘電体膜材料に本発明を適用しても良い。
【0019】図1は、本発明の第1の実施形態である半
導体装置1の断面構造を示す図である。図1に示した本
発明の第1の実施形態では、シリコン基板2上に素子分
離膜13、ゲート酸化膜7およびゲート電極3が形成さ
れ、トランジスタを構成する。このトランジスタの上方
にキャパシタ下部電極8、ペロブスカイト構造を有する
誘電体膜9、キャパシタ上部電極10が形成され、電荷
を蓄積する。さらに、その周辺や上方には、層間絶縁膜
(図示せず)が形成され、上部や周囲には配線(図示せ
ず)が形成される。なお、下部電極8、誘電体膜9、上
部電極10によりキャパシタが形成される。そして、キ
ャパシタの誘電体膜9の表面の半分以上がシリコン基板
2の表面に対して垂直あるいは垂直から45度以内とな
っている。また、14はコンタクト、15はバリアメタ
ルである。
【0020】図1に示した半導体デバイス1は、以下に
示す製造方法によって形成される。まず、各トランジス
タを電気的に絶縁分離するため、局所的にシリコン基板
2の熱酸化を行い、素子分離膜13を形成する。さら
に、トランジスタを形成する領域にゲート酸化膜7を熱
酸化法により形成し、その上にゲート電極3をCVD法
およびこれに続くフォトリソグラフィ技術を用いて形成
する。
【0021】シリコン基板2の内部にpn接合を形成す
るためにイオン注入が行われ、イオン注入層が形成され
る。そして、ゲート電極3の上にゲート電極3を覆うよ
うに層間絶縁膜がCVD法を用いて形成される。この
際、層間絶縁膜の表面をできるだけ平坦化するために、
アニールによって層間絶縁膜をリフローさせたり、層間
絶縁膜を厚く堆積させてエッチバックすることが行われ
る。
【0022】さらに、層間絶縁膜の上面にスパッタ法お
よびこれに続くフォトリソグラフィ技術を用いて下層配
線5が形成される。その上方にシリコン窒化膜やシリコ
ン酸化膜を主成分とする層間絶縁膜が形成される。ま
た、キャパシタの下部電極8とシリコン基板2とを接続
するコンタクト14のためのコンタクトホールも形成さ
れる。
【0023】このコンタクトホールの上方にキャパシタ
が形成される。まず、図2に示すように、SiO2の厚
い酸化膜16を形成し、キャパシタを形成する位置にエ
ッチングで選択的に穴を形成する。その穴に下部電極8
を埋め込み、上部を平坦化することで図3のような構造
を得る。さらに、SiO2の酸化膜16の層を除去し、
下部電極8に誘電体膜9を成膜することで、図4に示す
ような構造を得る。
【0024】また、柱状の下部電極8が倒れないよう
に、図5に示すように、根本をSiN等の層17で挟ん
で補強する構造が望ましい。さらに、誘電体膜9に上部
電極10を厚く堆積させ、上部を平坦化することによっ
て、図1の構造を得る。よって、本発明の第1の実施形
態の構造においては、上部電極8、下部電極10とも、
膜の成長方向は、図3に矢印で示したようにSi基板2
の表面に対して平行方向となる。
【0025】誘電体膜9の比誘電率の低下に影響を及ぼ
す応力は、本発明の第1の実施形態の構造の場合にはS
i基板2の表面に対して平行方向の応力が主であるの
で、上部電極8の誘電体膜9の成長方向である膜厚方向
の応力が重要な意味を持つ。
【0026】なお、図1の上方にはフォトリソグラフィ
およびエッチング技術を用いて、層間絶縁膜や配線、お
よび配線間を電気的に接続するスルーホールが形成され
る。
【0027】本発明の第1の実施形態の構造において、
上部電極8と下部電極10とは両者とも膜厚方向に引張
りの応力を持つ膜とする。これにより、メモリマット内
部ではシリコン基板2と平行な方向の応力を引張り応力
とすることができる。すなわち、図1の構造において、
キャパシタの大部分の面積で誘電体膜9の膜厚方向の応
力を引張り応力とすることができるため、高集積化を行
う上において、背の高いキャパシタを形成した場合でも
誘電体膜9の比誘電率の低下を防ぐことができる。
【0028】これにより、BST等の高誘電率を持つ誘
電体膜9を使用し、高集積化を行った場合でも、半導体
デバイスの信頼性や歩留まりの向上が達成される。
【0029】つまり、本発明の第1の実施形態によれ
ば、半導体装置を高集積化し、背の高いキャパシタを形
成した場合においても、誘電体膜の比誘電率を低下させ
ることなく、歩留りや製品信頼性の向上を図ることが可
能な半導体装置を実現することができる。
【0030】なお、このときの膜の膜厚方向の応力値
は、図1の構造を全面に作り込んだチップの反りから概
算できる。まず、上部電極10が露出するように、エッ
チングやCMP、イオンミリング等を用いて処理し、そ
の後、キャパシタ構造を可能な限り均一に、エッチング
やミリングで除去する。
【0031】その除去の前後におけるチップの反りの変
化の方向から、電極膜の応力の符号と大きさが概算でき
る。たとえば、上部電極10をエッチングした後のチッ
プの反りが、エッチング前と較べて、デバイス形成面を
上として上に凸になるように変化した場合には、上部電
極10は膜厚方向に引張りの応力を持っていたことにな
る。また、その変化量から応力の大きさを概算できる。
【0032】ただし、この方法での実測値は、従来から
行われている方法である、均一に成膜された膜の付いた
ウエハの反りから応力を求めた値と一致しないことが多
い。従来の方法では膜の表面に平行な方向の応力が測定
されるのに対し、この方法では膜厚方向の応力を測定し
ているためである。
【0033】また、この第1の実施形態では上部電極1
0には、Ruを用いたが、Pt、Pd、Ir、あるいは
これらの酸化物、およびシリサイド、TiN、WN、T
aNのいずれかならば同様な効果が期待できる。また、
誘電体膜9はBSTやSrTiO3などのペロブスカイ
ト系高誘電体材料で構成される。
【0034】また、この第1の実施形態では、シリコン
基板2に対して垂直にキャパシタが立ち上がっている
が、シリコン基板2に対して45度以内の範囲で傾いて
いても、角度によって効果が減少するものの本発明の第
1の実施形態の効果は有効である。
【0035】図6は、本発明の第2の実施形態である半
導体装置1の断面構造を示す図である。上部電極10を
引張り応力とすると、誘電体膜9と上部電極10との界
面で互いに剥離しやすいという問題がある。
【0036】そこで、上部電極10を10a、10bの
2層とし、誘電体膜9と接する側の第1層をスパッタ膜
で、第2層をCVD膜で形成する。
【0037】スパッタ膜は、成膜時に成膜原子が打ち込
まれることから界面での接着強度が高いが、原子を打ち
込むために膜応力が膜厚方向にも圧縮応力となりやす
い。これを引張り応力とするためには成膜イオンのエネ
ルギを下げてやらねばならず、密着性に問題が生じる。
【0038】そこで、図6に示すように、上部電極10
を第1の電極10aと第2の電極10bとの2層とし、
誘電体膜9に接する第1層10aはスパッタで成膜し、
応力的には圧縮であってもよいが、接着強度を上げる目
的で形成される。また、第1層10a上に形成される第
2層10bは、誘電体膜9の膜厚方向の応力を引張り応
力とするための膜であり、スパッタあるいはCVDで形
成される。
【0039】この第2の実施形態における他の構成は、
本発明の第1の実施形態と同様であるので、詳細な説明
は省略する。
【0040】本発明の第2の実施形態によれば、第1の
実施形態と同様に、誘電体膜9の比誘電率の低下を防ぐ
ことができるという効果を有する他、誘電体膜9と上部
電極10との界面での剥離を防止することができるとい
う効果がある。
【0041】また、CVD膜は成膜過程に由来して膜中
に炭素、水素、水分等を含んでいることから、誘電体膜
9の特性劣化をもたらす。一方、スパッタ膜はこれらの
含有量は非常に少ない。そこで、本発明の第2の実施形
態によれば、誘電体膜9にスパッタ膜である第1層10
aが接しているので、不純物が誘電体膜9中に拡散しに
くく、特性の劣化が起こりにくいという利点がある。
【0042】図7は、本発明の第3の実施形態である半
導体装置1の断面構造を示す図である。この図7の例
は、SiO2膜16中に形成した穴の中にキャパシタを
形成するトレンチ型の場合の例である。そして、キャパ
シタは、複数形成されており、キャパシタとキャパシタ
との間は、シリコン絶縁膜16により区切られている。
【0043】以下にキャパシタ部のみの製造方法を示
す。図8に示すように、SiO2の厚い膜16を形成
し、キャパシタを形成する位置にエッチングで選択的に
穴を形成する。その穴に下部電極8を成膜し、上部を平
坦化する。そして、下部電極8の上方に誘電体膜9を成
膜することで、図9に示すような構造を得る。さらに、
上部電極10を厚く堆積させて穴を埋め、上部を平坦化
することによって、図7の構造を得る。
【0044】よって、本構造においては第1の実施形態
と同様に、上部電極10、下部電極8とも、膜の成長方
向は図7に矢印で示したようにSi基板2の表面に対し
て平行方向となる。
【0045】基本的には、第3の実施形態の構造も第1
の実施形態と変わりなく、上部電極10及び下部電極8
の膜厚方向の応力を引張り応力とすればよい。同様に、
SiO2膜16は膜16の表面と平行な方向の応力が引
張り力になるようにする。
【0046】ここで、上部電極10、下部電極8、シリ
コン酸化膜16を膜厚方向に引っ張り力を有するように
するには、スパッタ法の場合には、スパッタガス圧力を
より高くして、スパッタ粒子の平均自由行程を小さくす
ることや、成膜温度を高くすることで達成される。ま
た、CVD膜の場合には、成膜温度を高くすることで達
成される。
【0047】また、キャパシタ形成後に、成膜温度より
高い温度でアニールすると、さらに有効となる。ただ
し、成膜温度の上昇は、キャパシタの下層に配置される
バリアメタル等の酸化や、シリコン基板2中の拡散層の
変化が引き起こされる危険性があるため、実用上、成膜
温度、アニール温度の上限は、700℃程度となる。
【0048】図10は、上述した本発明の実施形態によ
る引っ張り応力を有する上部電極10及び下部電極8を
使用した場合による比誘電率の優位性を説明するための
図である。
【0049】図10において、縦軸は、図11に示した
ような平坦キャパシタの比誘電率を1とし、アスペクト
比が5である背の高いキャパシタの比誘電率との比を示
す。また、図10の横軸は、膜厚方向の膜応力(引っ張
り応力)を示す。
【0050】この図10から、膜応力に比例して比誘電
率の比が増加する。したがって、膜応力を膜厚方向に圧
縮力となることを防止することによって、背の高いキャ
パシタであっても、比誘電率の低下を防止することが可
能なことがわかる。
【0051】以上のように、本発明によれば、キャパシ
タの大部分の面積において、誘電体膜9の膜厚方向の応
力を引張り応力にすることができるため、高集積化を行
うために、背の高いキャパシタを形成した場合でも誘電
体膜9の比誘電率の低下を防ぐことができる。
【0052】これにより、BST等の高誘電率を持つ誘
電体膜9を使用し、高集積化を行った場合でも、半導体
デバイスの信頼性や歩留りの向上が達成される。
【0053】
【発明の効果】本発明は、以下のような効果を有する。
シリコン基板と、シリコン基板上に形成されたトランジ
スタと、その上層に、ペロブスカイト構造を有する誘電
体膜と、この誘電体膜を挟む上部電極と下部電極から構
成されるキャパシタ構造を少なくとも有する半導体デバ
イスにおいて、電極膜の膜厚方向に引張りの残留応力を
有する上部電極、下部電極を用いる。
【0054】これにより、誘電体膜にも引張りの応力が
働くために、シリコン(Si)基板表面に対して垂直な
部分の誘電体膜の誘電率を上昇させることができ、その
結果、高集積化のために背が高くなった場合にも誘電率
を低下させることなく、歩留りや製品信頼性の向上を図
ることが可能な半導体装置を実現することができる。
【0055】また、電極膜の膜厚方向に引張りの残留応
力を有する上部電極、下部電極を用いるとともに、上部
電極を2層の膜に分割し、この2層の膜のうち、誘電体
膜と接する一方の膜はスパッタ法で形成し、膜の応力は
規定しない。一方、誘電体膜と接しない他方の膜はスパ
ッタ法あるいはCVD法で膜厚方向に引張りの応力を持
つように形成する。
【0056】誘電体膜と接する膜をスパッタ法で形成す
るために、誘電体膜と上部電極との界面で互いに剥離す
ることが防止され、誘電体膜が接しない膜を引張りの応
力を持つように形成することによって、誘電体膜に引張
りの応力が働くために、シリコン基板表面に対して垂直
な部分の誘電体膜の誘電率を上昇させることができる。
【0057】これにより、高集積化のために背が高くな
った場合にも誘電率を低下させることなく、また、誘電
体膜と上部電極との界面で互いに剥離することが防止さ
れ、歩留りや製品信頼性の向上を図ることが可能な半導
体装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態である半導体装置の断
面構造を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における半導体装置の
製造方法の説明図である。
【図3】本発明の第1の実施形態における半導体装置の
製造方法の説明図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における半導体装置の
製造方法の説明図である。
【図5】本発明の第1の実施形態の変形例を示す図であ
る。
【図6】本発明の第2の実施形態である半導体装置の断
面構造を示す図である。
【図7】本発明の第3の実施形態である半導体装置の断
面構造を示す図である。
【図8】本発明の第3の実施形態における半導体装置の
製造方法の説明図である。
【図9】本発明の第3の実施形態における半導体装置の
製造方法の説明図である。
【図10】本発明の実施形態による引っ張り応力を有す
る上部電極及び下部電極を使用した場合による比誘電率
の優位性を説明するための図である。
【図11】従来技術における半導体装置の構造を説明す
る図である。
【符号の説明】
1 半導体デバイス 2 シリコン基板 3 ゲート電極 5 下層配線 7 ゲート酸化膜 8 下部電極 9 誘電体膜 10 上部電極 10a 第1の電極 10b 第2の電極 13 素子分離膜 14 コンタクト 15 バリアメタル 16 酸化膜 17 SiN等の層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅野 勇 東京都青梅市新町六丁目16番地の2 株式 会社日立製作所デバイス開発センタ内 (72)発明者 大路 譲 東京都青梅市新町六丁目16番地の2 株式 会社日立製作所デバイス開発センタ内 (72)発明者 中村 吉孝 東京都青梅市新町六丁目16番地の2 株式 会社日立製作所デバイス開発センタ内 Fターム(参考) 5F038 AC05 AC09 AC10 AC15 DF05 EZ14 5F083 AD31 AD42 AD48 AD49 GA25 JA13 JA14 JA38 JA39 JA40 MA06 MA17 PR21 PR22 PR33

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】半導体基板と、この半導体基板上に形成さ
    れたトランジスタと、このトランジスタの上層に、ペロ
    ブスカイト構造を有する誘電体膜とこの誘電体膜を挟む
    上部電極膜及び下部電極膜とから構成されるキャパシタ
    を少なくとも有し、このキャパシタの誘電体膜表面の半
    分以上が上記半導体基板表面に対して垂直あるいは垂直
    から45度以内となっている半導体装置において、 上部電極膜及び下部電極膜ともにその膜厚方向に引張り
    の応力を有する膜で構成したことを特徴とする半導体装
    置。
  2. 【請求項2】半導体基板と、この半導体基板上に形成さ
    れたトランジスタと、このトランジスタの上層に、ペロ
    ブスカイト構造を有する誘電体膜とこの誘電体膜を挟む
    上部電極膜及び下部電極膜とから構成されるキャパシタ
    を少なくとも有し、このキャパシタの誘電体膜表面の半
    分以上が上記半導体基板表面に対して垂直あるいは垂直
    から45度以内となっている半導体装置において、 上記下部電極膜はその膜厚方向に引張り応力を有する膜
    であり、上部電極膜は2層で構成され、この2層のう
    ち、上記誘電体膜に接する層をスパッタ膜で形成し、上
    記誘電体膜に接しない他方の層をその膜厚方向に引張り
    応力を有する膜で形成することを特徴とする半導体装
    置。
  3. 【請求項3】半導体基板と、この半導体基板上に形成さ
    れたトランジスタと、このトランジスタの上層に、ペロ
    ブスカイト構造を有する誘電体膜とこの誘電体膜を挟む
    上部電極膜及び下部電極膜とから構成されるキャパシタ
    を少なくとも有し、このキャパシタの誘電体膜表面の半
    分以上が上記半導体基板表面に対して垂直あるいは垂直
    から45度以内の角度になるように配置されており、キ
    ャパシタ間がシリコン酸化膜を主とする絶縁膜で区切ら
    れた半導体装置において、 上部電極膜及び下部電極膜をこれらの膜厚方向に引張り
    の応力を有する膜で形成し、キャパシタ間の上記シリコ
    ン酸化膜をこのシリコン酸化膜表面に平行な方向に引張
    りの応力を有する膜で形成したことを特徴とする半導体
    装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6773979B2 (en) 2001-02-06 2004-08-10 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Method for fabricating semiconductor device
US11621318B2 (en) 2021-06-25 2023-04-04 Nanya Technology Corporation Capacitor, semiconductor device, and method for preparing capacitor

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TWI825494B (zh) * 2021-06-25 2023-12-11 南亞科技股份有限公司 電容器、半導體元件及該電容器的製備方法

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