JPH05325341A - 速度検出装置および磁気記録再生装置 - Google Patents

速度検出装置および磁気記録再生装置

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JPH05325341A
JPH05325341A JP4128603A JP12860392A JPH05325341A JP H05325341 A JPH05325341 A JP H05325341A JP 4128603 A JP4128603 A JP 4128603A JP 12860392 A JP12860392 A JP 12860392A JP H05325341 A JPH05325341 A JP H05325341A
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Narimitsu Kakiwaki
成光 垣脇
Toru Okuda
徹 奥田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】磁気テープと磁気ヘッドの相対速度を磁気ヘッ
ドを用いて検出する磁気記録再生装置並びに速度検出法
であって、磁気ヘッドは記録部と再生部をもち、記録部
で書き込んだ信号が再生部で再生されるまでの通過時間
と前記磁気ヘッドの記録部、再生部間の距離とから速度
検出を行なう事を特徴とし、速度検出をローラなどの機
構部品を用いずに精度の高い検出を行う。 【構成】図において、11、12は等価な2つの磁気ギ
ャップであり、その間隔はLgだけ離れている。また、
13、14は消去ヘッドであって、いわゆるDC消去用
磁石またはAC消去用ヘッドである。11、12、1
3、14の各ヘッドは磁気テープ20上の同一トラック
(速度検出用トラック)に対して機能するように配置さ
れており、書き込み時から再生時までの時間を測定し、
これと既知の記録部、再生部間の距離を用いてテープと
ヘッドの相対速度を演算により求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、テープレコーダ、VT
R等をはじめとする磁気記録再生装置に関し、媒体と磁
気ヘッドの相対速度検出および相対速度制御に関する。
【0002】
【従来の技術】オーディオ用カセットテープレコーダー
やVTR等の磁気記録再生装置において、記録媒体であ
る磁気テープと記録再生を行うための磁気ヘッドの間の
相対速度制御は装置の性能を左右する重要な用件の一つ
である。従来、この速度制御はキャプスタンとピンチロ
ーラーと呼ばれる回転体によりテープを挟持してテープ
を走行させ、キャプスタン回転数を制御することによっ
て磁気テープの走行速度が制御されていた。
【0003】磁気テープの走行速度の他の制御方法とし
ては前記キャプスタン、ピンチローラーを用いずに、テ
ープを巻回したリールを直接駆動し、該リールの駆動力
を制御することでテープの走行速度を制御する方法があ
る。
【0004】一般に、テープ走行速度は一定速度となる
ように制御されるが、そのために走行速度の検出を行
い、この情報を用いて速度制御することになる。テープ
速度検出の方法としては従来より様々な方式があり例え
ば下記に示すような方法がある。
【0005】キャプスタンを用いた走行系では、キャプ
スタンの回転数を独立に一定回転数とするように制御
し、テープ速度がほぼ一定となるようにする方法があ
る。
【0006】また、VTRではテープ上にコントロール
トラックやトラッキング信号を設け、再生時にはこの情
報を検出してキャプスタンの回転速度制御を行う。
【0007】また、速度検出用のローラをテープに当接
させ、テープの走行に伴って回転する該ローラの回転数
をロータリーエンコーダなどを用いて検出し、テープ走
行速度に換算してこの情報を用いてテープ駆動手段の制
御を行なう方法がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の方法
では次のような問題点があった。
【0009】すなわち、キャプスタンを用いた走行系は
テープ速度そのものの検出は必ずしも必要ではないが、
テープ走行のためにキャプスタン、ピンチローラ、巻取
リール軸におけるスリップ機構などの複雑な機構要素を
必要としており、機構を簡略化には限界がある。
【0010】また、ローラを用いた検出法をもちいた走
行系では、ローラの形状誤差やロータリーエンコーダの
精度によって速度検出誤差が発生すると同時に、速度制
御系において外乱要素となり特性悪化の一原因としてサ
ーボ系構成において不利となっていた。また、ローラと
テープの間の滑りが存在し、誤差要素となっていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の問題点に
鑑み成されたものであり、磁気ヘッドを用いてテープの
走行速度を直接検出するように構成している。
【0012】該磁気ヘッドは、記録部と再生部を持ち、
これら2つの記録再生部を用いてテープ上に信号を記録
再生することによってテープ速度の検出を行う。テープ
上の信号を用い、磁気ヘッドの部分におけるテープ速度
を検出するため、誤差要素の入っていない速度情報を得
ることができる。また、本来記録再生される情報(例え
ば音楽、音声などのオーディオ信号)とは独立に速度情
報を得ることができるため、情報の記録時再生時を問わ
ず同様の速度検出、速度制御が可能となる。
【0013】
【作用】磁気ヘッドに設けられた2つの記録再生部は記
録、再生の機能を持っており、記録部によりパルス信号
などの位置検出のできる信号をテープ上に書き込む。テ
ープの移動に伴って該信号が再生部に到達し、該信号が
検出される。信号の書き込みから検出までの時間を測定
し、この時間情報とあらかじめわかっている前記記録部
と再生部の距離とからテープ速度を検出する。
【0014】
【実施例】以下図面を参照しながら本発明の1実施例に
ついて説明する。
【0015】図1は本発明の1実施例を示した説明図で
ある。11、12はそれぞれ磁気ヘッドの記録部、再生
部であり、これらの間隔は距離Lgだけ離れている。磁
気テープが図中のa方向に走行している場合を考える。
記録パルス制御回路50より記録回路51へ記録信号5
0sが発せられ、記録回路51より記録部11に記録パ
ルス電流が与えられ、磁気テープ20にパルス状記録が
行なわれる。このときの磁化パターンを模式的に示すと
図2(A)のようになる。磁気テープ20の走行に伴
い、磁化信号パターンは図2(B)、(C)の様に移動
し、図2(C)に至ったとき再生部12によって信号が
検出される。再生回路52によってこれが検出され、時
間計測回路53へ再生パルス信号52sが発せられる。
【0016】一方、記録パルス制御回路50によって記
録信号50sが与えられたとき同時に該信号50sは時
間計測回路53へも導かれており、時間計測回路53
は、該記録信号50sが与えられた時刻toより時間計
測を開始し、前記再生パルス信号52sが検出される時
刻t1までの時間を計測する。時間計測回路53は計測
されたパルス通過時間Tgを速度演算回路54へと出力
し、速度演算回路54により次式(1)にしたがってテ
ープ速度vが演算される。
【0017】v=Lg/Tg …(1) テープ速度vがサーボ回路55に与えられ、これに基づ
いて駆動部56にサーボ信号が与えられることにより図
示しない駆動機構によりテープ20が駆動されて、テー
プ速度が制御される。
【0018】さらに、再生回路52より発せられた再生
パルス信号52sは記録パルス制御回路50にも導かれ
ており、これをトリガ信号として記録パルス制御回路5
0より新たな記録パルス信号50sが発せられ、以下、
上記の動作が繰り返される。この繰り返し周期が速度検
出のサンプリング周期Tsである。
【0019】パルス通過時間Tgが計測され、速度vが
演算される周期すなわちサンプリング周期Tsは、検出
遅れなどの信号処理遅延時間TLとパルス通過時間Tg
和であり、次式(2)が成り立つ。
【0020】Ts=TL+Tg …(2) 信号処理遅延時間TLは、再生パルス信号52sが記録
パルス制御回路50へ伝えられてから記録パルス信号5
0aが生成されるまでの遅延時間と、書き込まれた磁化
信号パターンの再生信号処理方法によって生ずる再生回
路52における検出遅れの和である。
【0021】対象としているサーボ系のサーボ帯域周波
数をfcとすると、サンプリング周期Tsの基準値Tso
これに基づいて決定され、通常、例えば1/fcの数分
の1以下に設定される。以上のTso、TLと所望のテー
プ速度voより、Lgが次のように決定される。
【0022】Lg=vo・(Tso−TL) …(3) したがって、記録部と再生部の距離Lgを上式を満たす
ように定めれば良い。なお、意図的にTLを設定して式
(3)の成立する範囲でTsoとLgを所望の値とするこ
とも可能である。
【0023】上記の説明はテープ走行方向がaの場合に
ついて行ったが、これと逆方向に走行する場合はヘッド
11、12の接続または配置を入れ換えれば良い。
【0024】次に、本発明の第2の実施例を図3に示
す。第1の実施例と同様の機能を行なう部分には同じ符
号を付してある。この図において11、12は等価な2
つの磁気ギャップであり、その間隔はLgだけ離れてい
る。また、13、14は消去ヘッドであって、いわゆる
DC消去用磁石またはAC消去用ヘッドである。11、
12、13、14の各ヘッドは磁気テープ20上の同一
トラック(速度検出用トラック)に対して機能するよう
に配置されている。まず、テープが図3のa方向に走行
している場合を考える。
【0025】消去ヘッド13によりまず速度検出用トラ
ックの消去が行なわれる。尚、この消去動作は既に該ト
ラックが消去されている場合は必ずしも必要ではない。
【0026】記録パルス制御回路50より書き込み制御
信号50sが発せられ記録回路51に与えられる。一
方、記録パルス制御回路50から切り替え信号50sw
がスイッチ60に与えられ、スイッチ60はW側へと接
続される。記録回路51によってスイッチ60を介して
コイル15にパルス状電流を流すことによってヘッドコ
ア10に磁束が誘起され、ギャップ11、12は同時に
動作し、11、12の両者において磁気媒体である磁気
テープ20に記録が行われる。この時の磁化を模式的に
表すと図4(A)に示すように2つのパルス信号パター
ンとなっている。信号を記録した直後に記録パルス制御
回路50の信号50swによってスイッチ60はR側へ
と切り替えられ、コイル15への書き込み電流は切り離
されて、コイル15は再生回路52へと接続される。テ
ープ走行に伴い図4(B)に示すようにテープが移動
し、磁化パターンが図4(C)に至った所でギャップ1
2により該磁化パターンによる信号が検出される。再生
回路52により信号処理が行われ、再生パルス信号52
sが発せられて、時間計測回路53によって記録パルス
制御回路50の書き込み信号50sが発せられた時刻t
oより、再生信号52sが検出された時刻t1までの時間
gが計測される。前記の第1の実施例で示した式
(1)によりテープ速度vが速度演算回路54で計算さ
れ、前記と同様にサーボ回路55、駆動部56を経てテ
ープが駆動制御される。本実施例では、速度情報vを基
準速度voと比較し速度誤差信号を得、これをテープ駆
動用モータへフィードバックするように構成されてお
り、テープ速度が一定となる様に制御が行われる。
【0027】図4(C)で信号検出が行われ、時間Tg
が計測されると同時に、前記再生信号パルス52sをト
リガ信号として、記録パルス制御回路50より再び書き
込み信号50sが発せられ、コイル15に記録電流パル
スが流され、図4(A)に立ち返る。以下、これを繰り
返すことで、繰り返し周期(サンプリング周期)Ts
に速度vが検出される。
【0028】なお、テープの走行に伴い、図4(C)で
検出された後の記録磁化パターンは消去ヘッド14で消
去される。
【0029】また、サンプリング周期Ts、信号処理遅
延時間TL、基準速度voおよびギャップ間距離Lgは、
前記と同様であり式(2)、(3)に従う。例えば、基
準速度vo=50mm/s、Ts=650μs、TL=5
0μsの場合、Lg=30μmとなる。
【0030】以上、テープ走行方向が図3のa方向の場
合について述べたが、走行方向がこれと逆なb方向とな
った場合は、結果としてヘッドの11と12、および1
3と14がそれぞれの役割を交換したことになるのみで
あって、回路上あるいは配置上の変更を一切しないで逆
方向走行(b方向)の速度検出を行う事ができる。すな
わち、速度検出部分の切り替えなどの変更なしで、駆動
制御系の切り替えのみを行うことで逆方向の走行が可能
となるのである。
【0031】また、本発明は、上記の実施例に制限され
るものではなく、例えばキャプスタン走行系に適用して
も良く、本発明の範囲を満たすものであれば、適用可能
であることは言うまでもない。
【0032】
【発明の効果】以上詳細に説明した様に、本発明によれ
ば、磁気記録媒体の走行速度を磁気ヘッドの部分で検出
できるため、他の方法と比較して非常に外乱(誤差要
素)の少ない精度の良い速度測定が行え、また、回転ロ
ーラなどの機構部品を必要としないためテープ走行系に
対しても外乱を与える事なく、精度良く走行速度を検出
することができるので、非常に構造が簡単でかつ精度の
高い走行制御の行える磁気記録再生装置を提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す説明図である。
【図2】本発明の実施例における速度検出用信号の動作
を説明する図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す説明図である。
【図4】本発明の他の実施例における速度検出用信号の
動作を説明する図である。
【符号の説明】
10 ヘッドコア 11,12 磁気ヘッド(記録,再生ギャップ) 13,14 消去ヘッド 15 コイル 20 磁気テープ 50 記録パルス制御回路 50s 書き込み制御信号 50sw 切り替え信号 51 記録回路 52 再生回路 52s 再生パルス信号 53 時間計測回路 54 速度演算回路 55 サーボ回路 56 駆動部 60 スイッチ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッドにより磁気記録媒体へ記録、
    再生を行なう磁気記録再生装置において、磁気ヘッド
    は、記録部と再生部を具備し、記録部で情報を記録し、
    再生部で前記情報を再生し、記録から再生までに要した
    時間と前記記録部、再生部間の距離とを用いて前記相対
    速度の検出を行なう事を特徴とする速度検出装置およ
    び、該速度検出装置を用いて磁気ヘッドと磁気記録媒体
    との相対速度を検出し、この速度情報を利用して前記相
    対速度の制御を行なう事を特徴とする磁気記録再生装
    置。
  2. 【請求項2】 記録部と再生部は、同一ヘッドの上に構
    成されていることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の磁気記録再生装置。
  3. 【請求項3】 等価な2つの記録再生部が、記録回路と
    再生回路の切り替えによって記録部または再生部として
    動作し、前記記録回路と前記再生回路を交互に切り替え
    て記録部、再生部を構成したことを特徴とする特許請求
    の範囲第1項または第2項記載の磁気記録再生装置。
  4. 【請求項4】 等価な2つの記録再生部が、同一ヘッド
    内の同時に機能する2つの磁気ギャップであることを特
    徴とする特許請求の範囲第3項記載の磁気記録再生装
    置。
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