JP2001291217A - トラック幅測定方法及びトラック幅測定装置 - Google Patents

トラック幅測定方法及びトラック幅測定装置

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JP2001291217A
JP2001291217A JP2000111941A JP2000111941A JP2001291217A JP 2001291217 A JP2001291217 A JP 2001291217A JP 2000111941 A JP2000111941 A JP 2000111941A JP 2000111941 A JP2000111941 A JP 2000111941A JP 2001291217 A JP2001291217 A JP 2001291217A
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track width
recording
width
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JP2000111941A
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Shinichi Fukuda
伸一 福田
Tomohiro Ikegami
友浩 池上
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Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気ヘッドにおける実際に再生出力に寄与し
ているトラック幅を正確に測定する。 【解決手段】 未知のトラック幅を有する磁気ヘッドに
より記録トラックの信号を検出した際の出力特性で形成
される面積と同面積の台形を想定し、当該台形の高さの
1/2の幅をトラック幅とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、未知のトラック幅
を有する磁気ヘッドにおけるトラック幅を測定するトラ
ック幅測定方法及びトラック幅測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ハードディスク装置等の磁気
記録再生装置においては、所定の幅で記録トラックが書
き込まれた磁気記録媒体に対して、所定のトラック幅を
有する磁気ヘッドで再生が行われている。例えば、ハー
ドディスク装置では、磁気ヘッドのトラック幅よりも広
い幅の記録トラックを再生するため、磁気ヘッドのトラ
ック幅は厳密な制御を必要としない。すなわち、ハード
ディスク装置では、厳密なトラック幅を有さない磁気ヘ
ッドによっても正確な再生が可能となっている。
【0003】これに対して、例えば、ビデオテープレコ
ーダ装置等では、隣接する記録トラック間でアジマス方
向が異なり、先に書き込まれた記録トラックの幅方向の
一部を上書きしながら隣接する記録トラックを書き込む
記録方式、いわゆるアジマスベタ記録方式が採用されて
いる。このアジマスベタ記録方式では、磁気ヘッドのト
ラック幅よりもやや狭い幅の記録トラックを再生するこ
ととなる。
【0004】このため、磁気ヘッドのトラック幅が記録
トラックの幅よりも過剰に大きい場合、隣接する記録ト
ラックの磁界をノイズ成分としてトラック幅の両端から
検出することになる。このため、ビデオテープレコーダ
装置等においては、磁気ヘッドのトラック幅を厳密に規
定しなくてはならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、磁気ヘッ
ドにおけるトラック幅は、磁気ヘッドを製造する段階や
磁気ヘッドを記録再生装置に搭載する段階等で正確に測
定され、所定の値となっていることを確認される。具体
的には、非磁性ギャップ材料を一対の磁気コア半体で挟
み込んでなる磁気ヘッドでは、光学顕微鏡等で観察する
ことによりトラック幅を測定することができる。
【0006】しかしながら、例えば、磁気抵抗効果素子
(以下、MR素子と呼ぶ。)を感磁素子として備える磁
気ヘッドにおいては、光学顕微鏡等によりMR素子のト
ラック幅を観察することは困難である。また、MR素子
に限らず、光学顕微鏡等によりトラック幅を観察してト
ラック幅を測定したとしても、測定したトラック幅全体
に亘って再生出力に寄与しているか否かは測定できな
い。言い換えると、従来より、磁気ヘッドにおいて、実
際に再生出力に寄与するトラック幅を測定する方法はな
いのが実情である。
【0007】そこで、本発明は、上述したような実情に
鑑みて案出されたものであり、磁気ヘッドにおける実際
に再生出力に寄与しているトラック幅を正確に測定する
トラック幅測定方法及びトラック幅測定装置を提供する
ことを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成した
本発明に係るトラック幅測定方法は、先ず、磁気ヘッド
のトラック幅よりも狭い幅で書き込まれた記録トラック
に対して、当該磁気ヘッドを、当該記録トラックに書き
込まれた信号を検出しない位置から、当該記録トラック
を横切り、その後、当該記録トラックに書き込まれた信
号を検出しなくなる位置までトラック幅方向に相対的に
移動させるとともに、上記磁気ヘッドが上記記録トラッ
クを横切る際の信号出力を測定する。そして、磁気ヘッ
ドが検出した信号出力値を縦軸とし、磁気ヘッドと記録
トラックとの相対的な位置を横軸として、上記磁気ヘッ
ドが記録トラックを検出し始めて信号出力値が上昇して
いる上昇部と、上記磁気ヘッドからの信号出力値が下降
している下降部と、これら上昇部及び下降部の間で得ら
れる最大値とを有するグラフを描く。上記信号出力の最
大値以下の第1の出力値と第1の出力値以下の第2の出
力値とを選定して、第1の出力値を通って横軸に平行な
第1の直線と第2の出力値を通って横軸に平行な第2の
直線とを、上記グラフの上昇部及び下降部で交わるよう
に引き、第1の直線及び上記グラフの上昇部の交点と第
2の直線及び上記グラフの上昇部の交点とを結んで第1
の斜辺を作製し、第1の直線及び上記グラフの下降部の
交点と第2の直線及び上記グラフの下降部の交点とを結
んで第2の斜辺を作製する。上記第1の斜辺、上記第2
の斜辺及び上記横軸を用いて、上記グラフと上記横軸と
からなる領域の面積値と同じ面積となる台形を描くよう
に上辺を規定する。そして、本手法は、上記第1の斜辺
及び上記第2の斜辺により挟まれる部分を上記台形の幅
としたときに上記台形の1/2の高さにおける上記台形
の幅を、上記磁気ヘッドのトラック幅とすることを特徴
とするものである。
【0009】以上のように構成された本発明に係るトラ
ック幅測定方法は、磁気ヘッドをトラック幅方向に移動
させながら検出した検出信号に基づいて、磁気ヘッドの
トラック幅を測定する。特に、本手法では、磁気ヘッド
の検出信号値を縦軸とし、磁気ヘッドと記録トラックと
の相対的な位置を横軸として、検出信号値を表すグラフ
を描き、このグラフからトラック幅を規定する。このた
め、本手法によれば、実際に再生出力に関与する実効的
なトラック幅を測定することとなる。
【0010】また、本発明に係るトラック幅測定装置
は、測定対象のトラック幅を有する磁気ヘッドと、上記
磁気ヘッドのトラック幅よりも狭い幅を有する記録トラ
ックが上記磁気ヘッドのトラック幅方向に対して平行な
方向に書き込まれてなる磁気記録媒体と、上記磁気記録
媒体を支持する支持部材と、上記磁気ヘッド及び/又は
上記支持部材を、上記磁気ヘッドのトラック幅が上記磁
気記録媒体上の記録トラックと直交する方向に横切るよ
うに移動させる移動手段と、上記磁気ヘッドが上記磁気
記録媒体の記録トラックを横切る際に検出した検出信号
が入力されるとともに、入力された信号に基づいて上記
磁気ヘッドのトラック幅を測定する演算部とを備えるこ
とを特徴とするものである。
【0011】以上のように構成された本発明に係るトラ
ック幅測定装置は、磁気ヘッドがトラック幅方向に記録
トラックを横切るときに検出する検出信号に基づいて、
演算部が磁気ヘッドのトラック幅を測定する。このトラ
ック幅測定装置によれば、実際に再生出力に関与する実
効的なトラック幅を測定することとなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るトラック幅測
定方法及びトラック幅測定装置の具体的に実施の形態に
ついて図面を参照して詳細に説明する。
【0013】先ず、本発明を適用したトラック幅測定装
置の構成について、図1を用いて説明する。トラック幅
測定装置は、測定対象のトラック幅を有する磁気ヘッド
1が搭載された磁気ヘッド支持部2と、磁気ヘッド支持
部2に搭載された磁気ヘッド1と対向する磁気記録媒体
3と、磁気記録媒体3を主面に巻回する回転ドラム4
と、回転ドラム4を介して磁気ヘッド1と対向する位置
に配設された記録ヘッド5とを備える。また、このトラ
ック幅測定装置は、磁気ヘッド支持部2を磁気ヘッド1
のトラック幅方向に移動させるステッピングモータを有
する移動制御部10と、磁気ヘッド1から出力された検
出信号が入力されるとともにこの検出信号に基づいてト
ラック幅を測定する演算部11と、回転ドラム4を所定
の回転速度で回転させる回転制御部12と、記録ヘッド
5を駆動制御する記録制御部13とを備える。
【0014】磁気ヘッド1は、感磁素子として磁気抵抗
効果素子(以下、MR素子と呼ぶ。)を有し、磁気記録
再生装置に搭載されて再生専用として用いられるもので
ある。磁気ヘッド1は、図2に示すように、再生時に磁
気記録媒体に摺動する摺動面15にMR素子16の一端
面を露出させており、露出する一端面におけるMR素子
16の長手方向をトラック幅Trとしている。なお、本
例では、アジマス角が0°、すなわち磁気記録媒体3上
に書き込まれる記録トラックの幅と摺動面15における
MR素子16の長手方向とを直交させた状態で再生を行
う磁気ヘッド1を用いている。
【0015】磁気ヘッド支持部2は、磁気ヘッド1を取
り付ける取付部17と、取付部17に螺合された回転軸
18とを備えている。磁気ヘッド1は、トラック幅Tr
方向と回転軸18の軸方向とが平行となるように取付部
17に取り付けられる。磁気ヘッド支持部2は、磁気ヘ
ッド1を取り付けた状態でMR素子16の一端面を磁気
記録媒体3に当接させ得る位置に配設されている。
【0016】また、磁気ヘッド支持部2の回転軸18
は、移動制御部10のステッピングモータと接続されて
おり、ステッピングモータの回転に伴って回転すること
ができる。回転軸18は、取付部17と螺合しているた
め、所定の方向に回転すると、取付部17を軸方向に移
動させることができる。このため、磁気ヘッド支持部2
では、ステッピングモータの回転により回転軸18が回
転することによって、取付部17とともに磁気ヘッド1
を回転軸18の軸方向に移動させることができる。言い
換えると、磁気ヘッド1は、トラック幅Tr方向と回転
軸18の軸方向とが平行となっているため、移動制御部
10によりトラック幅Tr方向に移動することができ
る。
【0017】回転ドラム4は、円筒形に形成されるとと
もに、回転制御部12と接続されている。回転制御部1
2は、モータを有しており、モータからの回転力を回転
ドラムに伝達することができる。この回転ドラム4の周
面には、トラック幅を測定する際に使用される磁気記録
媒体3が巻回されている。この磁気記録媒体3は、ポリ
エチレンテレフタレート等からなる非磁性支持体上に磁
性層が形成されてなるものである。
【0018】記録ヘッド5は、一対の磁気コア半体が非
磁性ギャップ材を介して付き合わされてなる磁気ギャッ
プを有し、回転ドラム4に巻回された磁気記録媒体3の
磁性層と対向する位置に配設されている。また、記録ヘ
ッド5は、記録制御部13と接続されており、記録制御
部13から出力された信号に基づいて磁気記録媒体3上
に所定の幅を有する記録トラック20を形成することが
できる。
【0019】次に、このトラック幅測定装置を用いて磁
気ヘッド1のトラック幅Trを測定する手法について説
明する。
【0020】磁気ヘッド1のトラック幅Trを測定する
際には、先ず、上述したトラック幅測定装置において、
記録ヘッド5を用いて磁気記録媒体3に所定の幅を有す
る記録トラック20を形成する。記録ヘッド5は、回転
制御部12により回転ドラム4を所定の速度で回転させ
た状態で、記録制御部13から出力された信号に基づい
て記録トラック20を形成することができる。これによ
り、記録トラック20は、回転ドラム4の周方向と平行
な方向に形成されることとなる。このとき、記録トラッ
ク20は、測定対象であるトラック幅Trより狭い幅に
形成される。
【0021】次に、移動制御部10により磁気ヘッド1
を記録トラック20の下方に完全に外れる位置とし、そ
の後、回転ドラム4を回転させて磁気ヘッド1を駆動さ
せた状態で、移動制御部10により回転軸18を回転さ
せて磁気ヘッド1を記録トラック20を横切らせ、記録
トラック20の上方に完全に外れる位置にまで移動させ
る。そして、磁気ヘッド1が検出した検出出力を演算部
11に入力する。
【0022】すなわち、磁気ヘッド1のMR素子16
を、図3に示すように、第1の位置31、第2の位置3
2、第3の位置33、第4の位置34、第5の位置3
5、第6の位置36、及び第7の位置37の順に移動さ
せ、磁気ヘッド1が記録トラック20を検出してなる検
出信号を演算部11に対して出力させる。なお、この図
3は、記録トラック20とMR素子16との位置関係を
模式的に示している。
【0023】第1の位置31は、MR素子16が記録ト
ラック20から下方に完全に外れる位置であり、MR素
子16が記録トラック20を検出しない位置である。第
2の位置32は、MR素子16の一方端部16aが記録
トラック20の一方端部20aと一致する位置であり、
MR素子16が記録トラック20を検出し始める位置で
ある。第3の位置33は、MR素子16の一方端部16
aが記録トラック20の他方端部20bと一致する位置
であり、MR素子16が記録トラック20全体を検出し
始める位置である。第4の位置34は、MR素子16の
トラック幅Tr方向の中心と記録トラック20の幅方向
の中心とが一致する位置であり、MR素子16が記録ト
ラック20全体を検出する位置である。第5の位置35
は、MR素子16の他方端部16bと記録トラック20
の一方端部20aとが一致する位置であり、MR素子1
6が記録トラック20の全体を検出し終わる位置であ
る。第6の位置36は、MR素子16の他方端部16b
と記録トラック20の他方端部20bとが一致する位置
であり、MR素子16が記録トラック20を検出しなく
なり始める位置である。第7の位置37は、MR素子1
6が記録トラック20から上方に完全に外れる位置であ
り、MR素子16が記録トラック20を検出しない位置
である。
【0024】さらに、MR素子16が第2の位置32か
ら第3の位置33まで移動する際には、MR素子16が
記録トラック20の一方端部20a付近を徐々に覆うた
め、MR素子16からの出力が徐々に増加することとな
る。逆に、MR素子16が第5の位置35から第6の位
置36まで移動する際には、MR素子16により覆われ
る領域が徐々に減少するため、MR素子16からの出力
が徐々に減少することとなる。
【0025】このように、MR素子16を第1の位置3
1から第7の位置37にまで移動させた場合、磁気ヘッ
ド1からの出力特性は、検出信号値を縦軸とし、MR素
子16と記録トラック20との相対的な位置を横軸とし
た場合、理想的には図4に示すように、等脚台形のグラ
フDとなる。図4に示すグラフにおいて、第1の位置3
1での出力特性が第1の点aに対応し、第2の位置32
での出力特性が第2の点bに対応し、第3の位置33で
の出力特性が第3の点cに対応し、第4の位置34での
出力特性が第4の点dに対応し、第5の位置35での出
力特性が第5の点eに対応し、第6の位置36での出力
特性が第6の点fに対応し、第7の位置37での出力特
性が第7の点gに対応している。
【0026】ここで、図4に示すような出力特性のグラ
フDにおいて、第2の点bから第3の点cまでの領域を
上昇部40、第5の点eから第6の点fまでの領域を下
降部41と称する。また、ここで、理想的とは、図4中
感度分布Eとして示したMR素子16の検出感度が一端
面15上に於いて完全に均一であること及びMR素子1
6のトラック幅Trの外側では信号を全く検出しないこ
と、図4中磁界強度分布Fとして示す記録トラック20
の信号強度が完全に均一であること及び記録トラック2
0の幅方向の外側に全く磁界が無いこと等の条件を仮定
した場合のことである。
【0027】図4に示すように等脚台形のグラフDとな
る出力特性を示す場合、このグラフDに磁気ヘッド1の
トラック幅Tr及び記録トラック20の幅が反映され
る。すなわち、トラック幅Trは、第2の点bと第5の
点eとの間の横軸の寸法、第3の点cと第6の点fとの
間の横軸の寸法、或いは、上昇部40の中点と下降部4
1の中点とを結んだ寸法として表れる。
【0028】しかしながら、実際に、磁気ヘッド1を用
いて記録トラック20を検出する場合には、MR素子1
6の検出感度が一端面15上に於いて完全に均一ではな
く、MR素子16のトラック幅Trの外側でも微弱な信
号を検出すること、記録トラック20の信号強度が完全
に均一ではないこと、記録トラック20の幅方向の外側
にも微弱な磁界が存在すること等によって、出力特性が
等脚台形のグラフDを示さない。
【0029】例えば、記録トラック20の他方端部20
bの磁界強度分布がだれている場合、その出力特性は図
5に示すように、図4における第3の点c及び第6の点
fに相当する位置が曲率を持ってしまう。また、図6に
示すように、MR素子16の感度分布が一方端部16a
でだれている場合、その出力特性は、図4における第2
の点b及び第3の点cに相当する位置が曲率を持ってし
まう。
【0030】このように、実際に磁気ヘッド1を用いて
記録トラック20を検出する場合には、出力特性が等脚
台形とはならず、第2の点b乃至第6の点fに相当する
部分が曲率を持ってしまったり、第3の点cから第5の
点eにかけて曲線状となってしまったり、斜台形状とな
ってしまったりする。具体的に、実際に磁気ヘッド1を
用いて記録トラック20を検出して演算部11で得られ
る出力特性を図7に示す。
【0031】図7に示すような出力特性が得られた場合
には、図4に示す第1の点a乃至第7の点gが明瞭でな
く、等脚台形でもないため、トラック幅Trを、第2の
点bと第5の点eとの間の横軸の寸法、第3の点cと第
6の点fとの間の横軸の寸法、或いは、上昇部40の中
点と下降部41の中点とを結んだ寸法として測定するこ
とができない。
【0032】したがって、本手法では、以下に説明する
ように、図8に示すような出力特性のグラフHが得られ
た場合に、演算部11でその出力特性に基づいてトラッ
ク幅Trを測定する。
【0033】すなわち、先ず、演算部11では、磁気ヘ
ッド1の検出出力に基づいて作製した出力特性のグラフ
Hにおける信号出力の最大値(図8中Aで示す値。)及
び当該グラフHと横軸とで構成される領域の面積値を求
める。そして、信号出力の最大値Aを基準として、予め
設定されている第1の出力値及び第2の出力値を通って
横軸に平行な第1の直線50及び第2の直線51を、上
昇部40及び下降部41と交わるように引く。
【0034】ここで、第1の出力値は、最大値A以下の
値であって第1の直線50が上昇部40及び下降部41
と必ず交わるような値に設定される。具体的に、第1の
出力値は、最大値Aの70%としている。また、第2の
出力値は、第1の出力値以下の値であって第2の直線5
1が上昇部40及び下降部41と必ず交わるような値に
設定される。具体的に、第2の出力値は、最大値Aの2
0%としている。なお、第1の出力値及び第2の出力値
は、それぞれ70%及び20%限定されず、如何なる値
であっても良い。
【0035】これにより、第1の直線50と上昇部40
とが交わる点(第1の交点h)、第2の直線51と上昇
部40とが交わる点(第2の交点i)、第1の直線50
と下降部41とが交わる点(第3の交点j)及び第2の
直線51と下降部41とが交わる点(第4の交点k)と
を求めることができる。
【0036】次に、第1の交点h及び第2の交点iを通
る直線を引き、これを第1の斜辺52とし、第3の交点
j及び第4の交点kを通る直線を引き、これを第2の斜
辺53とする。そして、演算部11では、これら第1の
斜辺52、第2の斜辺53及び横軸を用いて、グラフH
と横軸とで構成される領域の面積値と同じ面積となる台
形を描くように、横軸と平行な上辺54を規定する。こ
れにより、演算部11において、グラフHと横軸とで構
成される領域の面積値と同じ面積であり、第1の斜辺5
2と第2の斜辺53と横軸と上辺54とで構成される台
形を作製することができる。
【0037】次に、第1の斜辺52及び第2の斜辺53
により挟まれる部分を台形の幅としたときに、得られた
台形の1/2高さにおける台形の幅を算出し、その値を
磁気ヘッド1のトラック幅Trとする。このようにし
て、磁気ヘッド1のトラック幅Trが測定されることと
なる。
【0038】本手法によれば、磁気ヘッド1のトラック
幅Trを磁気ヘッド1の出力特性に基づいて測定してい
るため、例えば光学顕微鏡等によりトラック幅Trを観
察できないような磁気ヘッド1に対しても、トラック幅
Trを測定することが可能となる。
【0039】また、本手法では、磁気ヘッド1のトラッ
ク幅Trを磁気ヘッド1の出力特性に基づいて測定して
いるため、実際に磁気ヘッド1が記録再生装置に用いら
れた際に再生に寄与する実効的なトラック幅Trを測定
していることとなる。したがって、本手法によれば、光
学顕微鏡等によりトラック幅Trを観察できるような磁
気ヘッド1に対しても、再生に寄与する実効的なトラッ
ク幅Trを測定するが可能となる。
【0040】さらに、本手法によれば、高密度記録に対
応する磁気記録再生装置に用いられ、非常に狭いトラッ
ク幅Trを有するような磁気ヘッドに対しても正確にト
ラック幅Trを測定することが可能となる。このとき、
トラック幅Trよりも更に狭い幅を有する記録トラック
20を磁気記録媒体上に形成する必要がある。このよう
な幅狭の記録トラック20を形成する際には、図9に示
すように、先ず、記録ヘッド5により幅広な第1の記録
トラック60を形成し、その後、記録ヘッド5の下流に
配設された消去ヘッドにより第1の記録トラック60の
幅方向の一部を消去するような第2の記録トラック61
を形成すればよい。これにより、第1の記録トラック6
0において、第2の記録トラック61により上書きされ
ずに残った領域が幅狭な記録トラック20となる。
【0041】ところで、本発明において、磁気ヘッドと
しては如何なるものを使用しても良い。すなわち、磁気
ヘッドとしては、一対の磁気コア半体を非磁性ギャップ
材を介して付き合わせてなる磁気ヘッドや、軟磁性薄膜
からなる磁気コアを有する薄膜型磁気ヘッド、トンネル
型磁気抵抗効果素子(以下、TMR素子と呼ぶ)を感磁
素子として有するトンネル磁気抵抗効果型磁気ヘッド
(以下、TMRヘッドと呼ぶ。)を例示することができ
る。上述したトラック幅測定方法及びトラック幅測定装
置によれば、これらいずれの磁気ヘッドに対しても、再
生出力に関与する実効的なトラック幅を正確に測定する
ことができる。
【0042】特に、MRヘッド及びTMRヘッドにおい
ては、MR素子及びTMR素子を光学顕微鏡等により直
接観察することが困難であるため、上述したトラック幅
測定方法及びトラック幅測定装置によれば、実際に再生
に関与する実効的なトラック幅Trを確実に測定するこ
とができる。
【0043】また、磁気ヘッドとしては、隣接する記録
トラック間でアジマス方向が異なり、先に書き込まれた
記録トラックの幅方向の一部を上書きしながら隣接する
記録トラックを書き込む記録方式、いわゆるアジマスベ
タ記録方式が採用された記録再生装置に用いられるもの
であってもよい。この場合、図10に示すように、摺動
面15上に一端面を傾斜させてなるMR素子16を有す
るような再生専用の磁気ヘッド65が用いられる。
【0044】この磁気ヘッド65では、走向方向Sと直
交する方向におけるMR素子16の幅がトラック幅Tr
となる。したがって、この磁気ヘッド65におけるトラ
ック幅Trを測定する際には、図11に示すように、磁
気記録媒体3上に所定の角度で傾斜した信号を書き込み
記録トラック20を形成する。また、この場合、MR素
子16は、図11中矢印Tで示すように、一端面におけ
る長手方向が信号の傾斜角度と平行となり、記録トラッ
ク20に対して所定の角度傾斜した状態で移動しながら
信号を検出することとなる。この場合でも、本手法によ
れば、上述した場合と同様に、磁気ヘッド65におけ
る、信号の再生に寄与する実効的なトラック幅Trを正
確に測定することができる。
【0045】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
るトラック幅測定装置では、磁気ヘッドの出力に基づい
てトラック幅を測定するため、磁気ヘッドのトラック幅
を正確に測定することができる。
【0046】また、本発明に係るトラック幅測定方法に
よれば、磁気ヘッドの信号出力値に従ってトラック幅を
測定するため、観察が不可能なトラック幅を有する磁気
ヘッドに対しても、再生に寄与する実効的なトラック幅
を正確に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトラック幅測定装置の概略構成図
である。
【図2】一例として示す磁気ヘッドの概略斜視図であ
る。
【図3】本発明に係るトラック幅測定方法において、信
号を検出する際の磁気ヘッドと記録トラックとの位置関
係を示す模式図である。
【図4】理想的な条件で信号を検出した際の出力特性等
を示す特性図である。
【図5】所定の条件下で信号を検出した際の出力特性等
を示す特性図である。
【図6】所定の条件下で信号を検出した際の出力特性等
を示す特性図である。
【図7】磁気ヘッドを用いて実際に記録トラックを検出
した際に表れる出力特性を示す特性図である。
【図8】本発明に係るトラック幅測定方法において、出
力特性に基づいてトラック幅を測定する手法を説明する
ための模式図である。
【図9】幅狭な記録トラックを形成する手法を説明する
ための模式図である。
【図10】アジマスベタ記録方式に用いられる磁気ヘッ
ドの一例を示す要部斜視図である。
【図11】図10に示す磁気ヘッドを用いた場合の記録
トラックと磁気ヘッドとの位置関係を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
1 磁気ヘッド、2 磁気ヘッド支持部、3 磁気記録
媒体、4 回転ドラム、5 記録ヘッド

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッドのトラック幅よりも狭い幅で
    書き込まれた記録トラックに対して、当該磁気ヘッド
    を、当該記録トラックに書き込まれた信号を検出しない
    位置から、当該記録トラックを横切り、その後、当該記
    録トラックに書き込まれた信号を検出しなくなる位置ま
    でトラック幅方向に相対的に移動させるとともに、上記
    磁気ヘッドが上記記録トラックを横切る際の信号出力を
    測定し、 磁気ヘッドが検出した信号出力値を縦軸とし、磁気ヘッ
    ドと記録トラックとの相対的な位置を横軸として、上記
    磁気ヘッドが記録トラックを検出し始めて信号出力値が
    上昇している上昇部と、上記磁気ヘッドからの信号出力
    値が下降している下降部と、これら上昇部及び下降部の
    間で得られる最大値とを有するグラフを描き、 上記信号出力の最大値以下の第1の出力値と第1の出力
    値以下の第2の出力値とを選定して、第1の出力値を通
    って横軸に平行な第1の直線と第2の出力値を通って横
    軸に平行な第2の直線とを、上記グラフの上昇部及び下
    降部で交わるように引き、 第1の直線及び上記グラフの上昇部の交点と第2の直線
    及び上記グラフの上昇部の交点とを結んで第1の斜辺を
    作製し、第1の直線及び上記グラフの下降部の交点と第
    2の直線及び上記グラフの下降部の交点とを結んで第2
    の斜辺を作製し、 上記第1の斜辺、上記第2の斜辺及び上記横軸を用い
    て、上記グラフと上記横軸とからなる領域の面積値と同
    じ面積となる台形を描くように上辺を規定し、 上記第1の斜辺及び上記第2の斜辺により挟まれる部分
    を上記台形の幅としたときに上記台形の1/2の高さに
    おける上記台形の幅を、上記磁気ヘッドのトラック幅と
    することを特徴とするトラック幅測定方法。
  2. 【請求項2】 上記第1の出力値を上記信号出力の最大
    値の70%とし、上記第2の出力値を上記信号出力の最
    大値の20%とすることを特徴とする請求項1記載のト
    ラック幅測定方法。
  3. 【請求項3】 測定対象のトラック幅を有する磁気ヘッ
    ドと、 上記磁気ヘッドのトラック幅よりも狭い幅を有する記録
    トラックが上記磁気ヘッドのトラック幅方向に対して平
    行な方向に書き込まれてなる磁気記録媒体と、 上記磁気記録媒体を支持する支持部材と、 上記磁気ヘッド及び/又は上記支持部材を、上記磁気ヘ
    ッドのトラック幅が上記磁気記録媒体上の記録トラック
    と直交する方向に横切るように移動させる移動手段と、 上記磁気ヘッドが上記磁気記録媒体の記録トラックを横
    切る際に検出した検出信号が入力されるとともに、入力
    された信号に基づいて上記磁気ヘッドのトラック幅を測
    定する演算部とを備えることを特徴とするトラック幅測
    定装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6842304B2 (en) 2003-01-08 2005-01-11 International Business Machines Corporation Measurement of write track width for magnetic tape head
JP2008226348A (ja) * 2007-03-13 2008-09-25 Fujitsu Ltd 磁気リードヘッドのコア幅測定方法、これを行う磁気記録媒体、磁気リードヘッド、および磁気記録装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008226348A (ja) * 2007-03-13 2008-09-25 Fujitsu Ltd 磁気リードヘッドのコア幅測定方法、これを行う磁気記録媒体、磁気リードヘッド、および磁気記録装置

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