JPH0532509A - ダニ駆除組成物 - Google Patents

ダニ駆除組成物

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JPH0532509A
JPH0532509A JP3190172A JP19017291A JPH0532509A JP H0532509 A JPH0532509 A JP H0532509A JP 3190172 A JP3190172 A JP 3190172A JP 19017291 A JP19017291 A JP 19017291A JP H0532509 A JPH0532509 A JP H0532509A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 屋内に生息するダニ類に対して優れた駆除効
果を示し、しかも人体に対する安全性が高いダニ駆除組
成物を提供すること。 【構成】 次の式(但し、X1 ,X2 は塩素及び/又は
メチル基を表わす)で表わされる化合物を有効成分とす
ることを特徴とするダニ駆除組成物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、いわゆるダニ駆除剤、
更に詳しくは人体に対する安全性が高く、屋内に生息す
るダニ類に対して優れた殺ダニ効果を有するダニ駆除組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】屋内に生息するダニ類(以下「ダニ類」
という)は、主に床面、畳、カーペット等の敷物、布
団、ソファー等の内部の湿度の高い所に生息、繁殖して
いる。このダニ類、特に屋内塵性ダニ類は、気管支喘
息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎等の重要な原
因と見られており、近年問題とされている。そして、ダ
ニ類の駆除には乾燥させることが最も有効であるが、最
近の住宅構造は気密性が高く、空気調整が行なわれてい
るため、ダニ類の繁殖に適した状態になっており、それ
に伴なってダニ類による被害は増大する傾向にある。
【0003】そこでかかるダニ類の駆除の目的で、各種
の薬剤が検討されてきた。例えばベンジルベンゾエート
と脂肪酸エステルの非水溶性殺ダニ組成物(特開昭55
−122702号)、N,N−ジエチル−m−トルアミ
ドを有効成分とした殺ダニ剤(特開平1−305005
号)、トリハロイミダゾール誘導体を有効成分とした殺
ダニ剤(特開平1−203305号)、ヒノキ、スギ及
びヒバの精油(特開平1−193204号)、L−メン
トンを有効成分とした殺ダニ剤(特開平1−49703
号)、キハダ類からの抽出物を有効成分とした殺ダニ剤
(特開昭64−13007号)、柑橘類の果皮、種子か
らの抽出物を有効成分とした殺ダニ剤(特開昭64−8
3006号)、芳香族スルフォンアミド及びその誘導体
を有効成分とした殺ダニ剤(特開昭63−230609
号)、水酸化トリシクロヘキシル錫、4,4′−ジブロ
ムベンジル酸イソプロピル及び2,3−ジヒドロ−2,
2−ジメチル−7−ベンゾ〔b〕フラニル=N−ジブチ
ルアミノチオ−N−メチルカーバメートを有効成分とし
た殺ダニ剤(特開昭63−130507号)等が挙げら
れる。
【0004】これらに加え従来より人体に安全性の高い
殺ダニ剤として用いられてきたピレスロイド系殺ダニ剤
についてもピレトリン、アレスリン、フタルスリン、レ
スメトリン、フラメトリン、フェノトリン及びペルメト
リンを有効成分とした樹脂組成物(特開昭59−227
802号)、ペルメトリン及びフェノトリン又はこれに
共力剤および害虫忌避剤からなる組成物(特開昭60−
142906号)、フェノトリン、ペルメトリン、レス
メトリン及び3′−フェノキシベンジル、2,2,3,
3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート又は
これに共力剤及び害虫忌避剤からなる組成物(特開昭6
0−163805号)、エアゾールを用いたカーペット
敷物の駆除方法において、有効成分としてエンペントリ
ンが挙げられている(特開昭60−172901号)。
【0005】一方、特開昭63−203649号には新
しいピレスロイド系殺虫剤として(+)1R,3S−ト
ランス−2,2−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビ
ニル)−シクロプロパンカルボン酸 2,3,5,6−
テトラフルオロベンジルが示されており、この薬剤は家
庭内で発生する又は衛生有害生物もしくは貯蔵製品の有
害生物としての有害動物、特に昆虫の防除に適している
ことが示され、有害生物としてシミ類としてレピスマ、
サッカリナ、直翅目としてコバネゴキブリ、ワモンゴキ
ブリ、レウコフェア・アデラエ、チャバネゴキブリ、ア
ケータ・ドメスチクス、ハサミムシ類としてはホルフィ
クラ・アウリクラリス、シロアリ類としはレチクリテル
メス種、シラミ類ではヒトジラミ、半翅目ではナンキン
ムシ、ロドニウム・プロリクスス、トリアトマ・インフ
ェスタンス、鱗翅目ではスジコナマダラメイガ、ハチミ
ツガ、甲虫目ではアノビウム・ブンクタトゥム、コナナ
ガシンクイムシ、ヒロトルペス・バジュルス、ノコギリ
ヒラタムシ、コクゾウムシ、カツオブシムシ、トゥロゴ
デルマ種、アントレヌス種、ヒラタキクイムシ種、ニプ
トゥス・ホロレウクス、セマルヒョウホンムシ、コクヌ
スストモドキ種、膜翅目ではイエヒメアリ、ラシウス・
ニゲル、スズメバチ、双翅目ではアエデス・エギプテ
イ、ハマダラカ種、アカイエカ種、イエバエ種、ヒメイ
エバエ種、オオクロバエ種、キンバエ種、オビキンバエ
種、サシバエ種およびアブ種、隠翅目ではネズミノミ、
ナガノミ種が挙げられているが、殺ダニ剤の作用はまっ
たく知られていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ダニ駆除剤としては、
その殺ダニ作用が強力である一方、その毒性が低いこと
が要求され、従来から知られているダニ駆除剤はこの性
質を同時に満足するものはきわめて少ない。これまでハ
エ、カなどに対する一般的な殺虫剤として知られている
ものの中ではピレスロイド化合物が低毒性であるとされ
ているが、この化合物はダニ類に対する効力が全般的に
不充分であるため、そのままダニ駆除剤として使用する
と効力があまり大きくなかった。このため、多数のピレ
スロイド化合物の中から屋内に生息するダニ類に対して
優れた効力を有する化合物を見出し、有用なピレスロイ
ド系ダニ駆除剤を開発することが望まれていた。
【0007】本発明は、屋内に生息するダニ類に対して
優れた効力を有するピレスロイド系ダニ駆除剤を提供す
ることを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、多数のピ
レスロイド化合物、特にピレスロイド系殺虫剤として知
られた化合物を含めてその殺ダニ効果を研究した結果、
本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明は、次の一般式(1)で
表わされる化合物を有効成分として含有することを特徴
とするダニ駆除組成物によって、上記の目的を達成し
た。 一般式(1)
【0010】
【化2】
【0011】(但し、X1 ,X2 は塩素及び/又はメチ
ル基を表わす) 本発明のダニ駆除組成物の有効成分である前記一般式
(1)で表わされる化合物は、X1 ,X2 がいずれも塩
素又はメチル基であるもの、あるいはいずれか一方が塩
素で、他方がメチル基であるものがあるが、その一つの
化合物についても多くの光学異性体、幾何異性体を有し
ているが、それらの中で特に好ましい化合物は、(+)
1R,3S−トランス−2,2−ジメチル−3(2,2
−ジクロロビニル)−シクロプロパンカルボン酸2,
3,5,6−テトラフルオロベンジル(以下「化合物
(1)」という)である。その外、(−)1R−シス/
トランス−2,2−ジメチル−3(2,2−ジクロロビ
ニル)−シクロプロパンカルボン酸2,3,5,6−テ
トラフルオロベンジルや、(+−)1R,S−シス/ト
ランス−2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プ
ロペニル)−シクロプロパンカルボン酸2,3,5,6
−テトラフルオロベンジル(以下「化合物2」という)
も使用できる。
【0012】本発明のダニ駆除組成物には、有効成分と
して前記一般式(1)で表わされる化合物の1種、又は
2種以上を組み合わせたものを用い、場合によってはこ
の化合物単独でそのまま用いることができるが、通常は
固体担体又は液体担体に保持させた後、必要に応じ塗膜
形成剤、乳化剤、固着剤、分散剤、湿潤剤、安定剤、噴
射剤、揮散調整剤等を適宜添加することにより、油剤、
乳剤、水和剤、噴霧剤、エアゾール剤、燻煙剤、塗布
剤、洗浄剤、シャンプー、粉剤、粒剤、カプセル剤等の
製剤として用いる。
【0013】ここで製剤に用いられる固体担体として
は、例えば、ケイ酸、カオリン、活性炭、ベントナイ
ト、ケイソウ土、タルク、炭酸カルシウム等の鉱物性粉
末;小麦粉、澱粉等の植物性粉末;ポリ塩化ビニル粉末
等の合成ポリマーの粉末などが挙げられ、また液体担体
としては、例えば、水;ヘキサン、ケロシン、灯油等の
脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の
芳香族炭化水素類;ジクロロエタン、四塩化炭素等のハ
ロゲン化炭化水素類;エタノール、イソプロピルアルコ
ール、エチレングリコール等のアルコール類;アセト
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン
類;テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエチル
エーテル等のエーテル類;酢酸エチル等のエステル類;
アセトニトリル等のニトリル類;ジメチルホルムアミド
等の酸アミド類;大豆油、綿実油等の植物油などが挙げ
られる。
【0014】又、塗膜形成剤としては、例えば、セルロ
ース誘導体、ビニル系樹脂、アルキッド系樹脂、ユリア
系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタ
ン系樹脂、シリコン系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ゴ
ム、ポリビニルアルコール等が挙げられ、乳化剤、固着
剤、分散剤としては、例えば、石けん類、ポリオキシエ
チレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレン脂
肪酸エステル、脂肪酸グリセリド、ソルビタン脂肪酸エ
ステル、高級アルコールの硫酸エステル、アルキルアリ
ルスルホン酸塩等の界面活性剤が挙げられ、噴射剤とし
ては、例えば、液化石油ガス、フロンガス、ジメチルエ
ーテル、窒素ガス、液化炭酸ガス等が挙げられ、揮散調
整剤としては、例えば、トリシクロデカン、シクロドデ
カン、2,4,6−トリイソプロピル−1,3,5−ト
リオキサン、トリメチレンノンボルネン等が挙げられ
る。
【0015】また、上述の有効成分をパラジクロロベン
ゼン、ナフタリン又は樟脳等の昇華性防虫剤と併用する
ことにより、昇華性固剤とすることもできる。更に本発
明のダニ駆除組成物には従来より用いられている各種殺
虫剤、殺ダニ剤、共力剤、害虫およびげっ歯類忌避剤、
殺菌剤、防黴剤、消臭剤、芳香剤、着色料等を配合する
こともできる。例えば共力剤又は殺ダニ剤としてピペロ
ニルブトキサイド、オクタクロロジプロピルエーテル、
N−(2−エチルヘキシル)−1−イソプロピル−4−
メチルビシクロ〔2,2,2〕オクト−5−エン−2,
3−ジカルボキシイミド、イソボニルチオシアノアセテ
ート、N−(2−エチニル)−ビシクロ〔2,2,1〕
−ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボキシイミドなど
が用いることができ、害虫およびげっ歯類忌避剤として
2,3,4,5−ビス(△−ブチレン)−テトラヒドロ
フルフラール、N,N−ジエチル−m−トルアミド、ジ
−n−プロピルイソシンコロメート、ジ−n−ブチル酢
酸、2−ハイドロキシエチルオクチル硫酸、2−t−ブ
チル−4−ヒドロキシアニソール、3−t−ブチル−4
−ヒドロキシアニソール、シクロヘキシミド、β−ニト
ロスチレンシアノアクリルニトリル、トリブチル錫塩酸
塩、トリニトロベンゼン−アニリン複合体、ナフタリン
等を用いることができる。
【0016】そして、各種殺虫剤、殺ダニ材としてはフ
ェノトリン(3−フェノキシベンジルd−シス/トラン
ス−クリサンテマート)、ペルメトリン(3−フェノキ
シベンジルd1−シス/トランス−2,2−ジメチル−
3−(2′,2′−ジクロロビニル)−シクロプロパン
カルボキシレート)、レスメトリン((5−ベンジル−
3−フリル)メチルd1−シス/トランス−クリサンテ
マート)、アレスリン(d1−3−アリル−2−メチル
−4−オキソ−2−シクロペンテニルd1−シス/トラ
ンス−クリサンテマート)、フタルスリン((N−3,
4,5,6,7−テトラヒドロ−フタルイミド)メチル
d1−シス/トランス−クリサンテマート)、エムペン
トリン(1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニルd
1−シス/トランス−クリサンテマート)、1−エチニ
ル−2−メチル−2−ペンテニル−2,2,3,3,−
テトラメチル−シクロプロパンカルボキシレート、1−
エチニル−2−メチル−2−ペンテニル−2,2−ジメ
チル−3−(2′,2′−ジクロロビニル)−シクロプ
ロパンカルボキシレート、1−エチニル−2−メチル−
2−ペンテニル2,2−ジメチル−3−(2′,2′−
ジクロニビニル)シクロプロパンカルボキシレート、d
−2−メチル−4−オキソ−3−プロパルギルシクロペ
ント−2−エニル d−シス/トランス−クリサンテマ
ート(一般名d,dT80プラレトリン、商品名エトッ
ク;住友化学工業株式会社製)、2,3,5,6−テト
ラフルオロ−4−メチルベンジル−3−(2′−クロロ
−3′,3′,3′−トリフルオロ−1−プロペニル)
−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート
(一般名テフルスリン)等が用いられる。
【0017】更に従来より用いられている殺ダニ剤とし
て、前記従来技術に記載の化合物以外にイソボニルチオ
シアノアセテート、パラオキシ安息香酸エステル、ヨウ
素化ホルマール、フェノール類、フタル酸エステル、3
−ブロモ−2,3−ヨード−2−プロペニル−エチルカ
ルボナート、モノテルペン系ケトン類、モノテルペン系
アルデヒド類、モノテルペン系エポキサイド類、サリチ
ル酸フェニル等が用いられる。
【0018】そして、殺菌剤、防黴剤としては、2,
4,4′−トリクロロ−2′−ハイドロキシジフェニル
エーテル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチ
ルスルホニル)ピロジン、アルキルベンジルメチルアン
モニウムクロライド、ベンジルメチル−{2−〔2−
(p−1,1,3,3−テトラメチルブチルフェノキ
シ)エトキシ〕エチル}アンモニウムクロライド、4−
イソプロピルトロポロン、N,N−ジメチル−N′−フ
ェニル−N′−(フルオロジクロロメチルチオ)スルフ
ォンアミド、2−(4′−チアゾリル)ベンズイミダゾ
ール、N−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイ
ミド、6−アセトキシ−2,4−ジメチル−m−ジオキ
シン、イソプロピルメチルフエノール、O−フエニルフ
エノール、p−クロロ−m−キシレノール等が用いら
れ、消臭剤としては、ラウリル酸メタアクリレートな
ど、そして、芳香剤としてはイグサの精油成分、シトロ
ネラ、レモン、レモングラス、オレンジ、ユーカリ、ラ
ベンダー等が用いられる。
【0019】本発明のダニ駆除組成物中の前記有効成分
の配合量はその剤型、適用方法及び適用場所等に応じて
適宜決定することができるが、全組成中に有効成分を合
計で、水和剤や乳剤の場合は0.1〜50重量%、油剤
やエアゾール剤の場合は0.1〜30重量%配合するの
が好ましく、この収納容器も適用にあった形式が好まし
い。例えば、エアゾール剤においては適用場所に噴霧・
塗布し易いよう、針状あるいは小径のチューブ状のノズ
ルを採用したり、微細な粉剤においてはその飛散を押さ
えうる形状が好ましい。
【0020】斯くして、調製された本発明のダニ駆除組
成物は床面、畳、カーペット、布団、ソファー、枕、押
し入れなどには散布、噴霧、塗布、蒸散又は設置した
り、あるいは人やペットなどの洗浄剤等として用いられ
る。また、寝具類、ソファーに本発明のダニ駆除組成物
で処理した繊維もしくはウレタンの充填物を入れて使用
することもできる。
【0021】また、本発明のダニ駆除組成物は上述の剤
型の他に、有効成分を適当な基材に保持させることによ
って、殺ダニ成分を有するフィルム、シート、建築、構
築材料などのダニ駆除材とすることも可能である。ここ
で用いられる基材としては例えば、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、ポリエステ
ル等の合成樹脂シート:動植物繊維又は無機質繊維体
(紙、布、不織布、皮革等):上記合成樹脂と動植物繊
維体又は無機質繊維との混合シート、混紡布、又は、不
織布:アルミニウム、ステンレス鋼、亜鉛などの金属の
箔又はフィルム:上記各種シートの積層物:及び建築・
構築材料とする各種天然木材やプラスチックの成型物な
どが挙げられる。これらの基材に、本発明のダニ駆除組
成物を塗布、含浸、滴下、混練等により保持させればダ
ニ駆除材が得られる。基材中の保持量は特に制限はなく
適宜決定でき、上記基材への含浸による場合は、通常飽
和含浸量となる量で用いることがこのましい。
【0022】斯くして得られたダニ駆除材の好ましい実
施態様としては、例えば本発明の有効成分をポリプロピ
レン等のポリマーに含浸させたシートを、畳、カーペッ
ト、ソファー、寝具、ぬいぐるみ等の下に設置する方法
が挙げられる。この場合設置面積に当たり有効成分を約
0.5〜20g保持させることによって、有効成分の徐
放化が可能となり、ダニ駆除効果長持ちさせることがで
きる。
【0023】本発明のダニ駆除組成物の対象となるダニ
類は屋内に生息・繁殖するダニ類の全般にわたり、例え
ば、コナヒョウヒダニ、ヤケヒョウヒダニ等のヒョウヒ
ダニ類、ケナガコナダニ、ムギコナダニ等のコナダニ
類、チリニクダニ、イエニクダニ等のニクダニ類、クワ
ガタツメダニ、フトツメダニ、ミナミツメダニ等のツメ
ダニ類、ホコリダニ類、イエダニ、トリサシダニ、マダ
ニ類、ワクモ類等の動物寄生性ダニ類などが挙げられ
る。
【0024】
【作用】本発明で用いる前記の一般式(1)で表わされ
る化合物は、優れた殺ダニ作用を有することが見出され
た。また、この化合物はピレスロイド化合物に共通な低
毒性も併せもつものである。
【0025】
【実施例】以下、試験例及び実施例により本発明を具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例などに限定さ
れるものではない。 試験例 屋内塵性ダニ類の大多数を占めるコナヒョウヒダニ(De
rmatophagoides fari-nae 、以下「D.f.」という)と、
ケナガコナダニ(Tyrophagus putrescentiae、以下「T.
p.」という)を用いて本発明のダニ駆除組成物の有効成
分の効力を調べた。
【0026】a.供試薬剤 本発明薬剤:(+)1R,3S−トランス−2,2−ジ
メチル−3−(2,2−ジクロロビニル)−、シクロプ
ロパンカルボン酸2,3,5,6−テトラフルオロベン
ジル(一般名ベンスルスリン)(化合物(1)) 比較薬剤:フェノトリン(3−フェノキシベンジルd−
シス/トランス−クリサンテマート)90.0%(a.
i.)以上 b.試験方法 上記供試薬剤の原液をアセトンで希釈し、黒紙(10×
5cm)に薬剤の濃度が各0.5g/m2 、2.5g/
2 になるよう均一に滴下処理した後、室内に数分間放
置した。この黒紙を二つ折りにして5×5cmの大きさ
にして折り目以外の二方をクリップで留めた。折った中
に生ダニのみを50頭程入れ、残り一方をクリップで留
め完全に密封し、24時間後にこのクリップをはずし、
実体顕微鏡(オリンパス社製)下でダニの生死を判定し
た。なお、対照として薬剤を含まないアセトンで処理し
た黒紙を用いて同様に試験した。
【0027】c.試験結果 致死率を下式により求め、結果を表1に2連の平均値で
示した。 致死率(%)=〔(致死ダニ数)/(総ダニ数)〕×1
00
【0028】
【表1】
【0029】実施例1 油剤 化合物(1)2wt%、溶剤としてイソプロピルアルコ
ール98wt%を混合して均一な油剤を調整した。 実施例2 乳剤 化合物(2)20wt%、乳化剤としてソルビタンモノ
ステアレート10wt%そして溶剤としてキシレン70
wt%を混合して均一な乳剤を調整した。 実施例3 粉剤 化合物(1)1wt%、基材として無水ケイ酸1wt%
及びタルク98wt%を混合して、均一な粉剤を調整し
た。 実施例4 粉剤 化合物(1)2wt%、基材として軟質ポリ塩化ビニル
粉末98wt%を室温下で一昼夜攪拌し、化合物をポリ
塩化ビニル粉末に吸着させて粉剤を調製した。 実施例6 エアゾール剤 化合物(1)0.3gおよびサリチル酸フェニル12g
をジメトキシエタン200mlに混合攪拌して原液を調
製し、エアゾール容器に充填して、バルブ部分を取付け
た後、該バルブ部分を通してジメチルエーテル60ml
及び液化炭酸ガス30mlを加圧充填してエアゾール剤
を調製した。 実施例7 エアゾール剤 化合物(1)3gをキシレン25mlに溶解した後、更
に灯油220mlに溶解して原液を調製し、エアゾール
容器に充填して、バルブ部分を取付けた後、該バルブ部
分を通して液化石油ガス・ジメチルエーテル(容積比=
1:1)混合溶液50mlを加圧充填してエアゾール剤
を調製した。 実施例8 シート材 化合物(1)20wt%とオクタクロロジプロピルエー
テル60wt%及びキシレン20wt%を混合攪拌し
て、化合物が0.2g/m2 の割合になるようにクラフ
ト紙に均一に塗布してシート材を調製した。 実施例9 シート材 化合物(1)20wt%、ポリオキシエチレン(20モ
ル付加)ラウリルエーテル30wt%、オクタクロロジ
プロピルエーテル20wt%および灯油30wt%を混
合攪拌して、化合物が0.2g/m2 の割合になるよう
にポリエチレン−パルプ製の不織布に均一に塗布してシ
ート材を調製した。 実施例10 加熱蒸散剤 化合物(1)600mgを適量のアセトンに溶解し、1
0×15cmの濾紙に均一に吸着させた後、アセトンを
風乾し加熱蒸散剤を調製した。 実施例11 樹脂蒸散材 加熱して液状にした熱可塑性樹脂95wt%に化合物
(1)5wt%を混合練合し、これを冷却後5×6.5
cm厚み0.5cmの板状に加工して樹脂蒸散材を調製
した。 実施例12 吸液芯用殺ダニ組成物 化合物(2)1.5(v/v)%及び有機溶剤(沸点2
50−310℃)98.5(v/v)%を混合し、円柱
上の吸液芯を有するポリ塩化ビニル製容器に充填して吸
液芯用殺ダニ組成物を調製した。 実施例13 吸液芯用殺ダニ組成物 化合物(1)3(v/v)%及び有機溶剤(沸点320
−360℃)97(v/v)%を混合し、円柱上の吸液
芯を有するポリ塩化ビニル製容器に充填して吸液芯用殺
ダニ組成物を調製した。 実施例14 風揮散性殺ダニ組成物 化合物(1)5(v/v)%及び有機溶剤95(v/
v)%を混合し、パルプ製のハニカム状担体に含浸し、
送風機にて風を当てることで殺ダニ成分を揮散させうる
風揮散性殺ダニ組成物を調製した。
【0030】
【発明の効果】本発明のダニ駆除組成物は、従来のピレ
スロイド系殺ダニ剤に比して屋内に生息するダニ類に対
して優れた駆除効果を示し、しかも人体に対する安全性
が高く、家庭内で手軽に適用できる優れたものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 次の一般式(1)で表わされる化合物を
    有効成分として含有することを特徴とするダニ駆除組成
    物。 一般式(1) 【化1】 (但し、X1 ,X2 は塩素及び/又はメチル基を表わ
    す)
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