JPH0532350A - 用紙搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】第１，第２の用紙搬送路の合流部に駆動ロ−ラ
および従動ロ−ラからなる搬送ロ−ラ対を配置してなる
用紙搬送装置において、搬送される用紙の先端が滑りの
悪い駆動ロ−ラに突き当たることによる用紙の搬送遅れ
や用紙先端の破損を確実に防止し、安定した搬送状態を
保持し得るようにした。 【構成】合流部の手前側かつ第１の用紙搬送路５２と第
２の用紙搬送路５３ａ（５３ｂ）を隔別すべく設けられ
た搬送ガイド５４のの先端５４ｃを搬送ローラ対６０の
接点Ｘよりも従動ロ−ラ６０ｂ側に寸法ｔだけ変位して
設けることにより、搬送されてきた用紙Ｐの先端を搬送
ローラ対６０の摩擦力の小さな従動ロ−ラ６０ｂ側に導
くようにする。これにより、用紙Ｐは駆動ロ−ラ６０ａ
と従動ロ−ラ６０ｂとの接点Ｘ部にすんなりと噛込み、
用紙Ｐが一瞬止まって搬送が遅れたり、用紙Ｐの先端が
破損すること無く確実に搬送されるように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

［発明の目的］

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば電子写真複写機
やレ−ザプリンタ等の画像形成装置あるいはこれらの付
加装置としての多段給紙装置、自動両面複写用の給紙装
置等に適用し得る用紙搬送装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、電子写真複写機やレ−ザプリン
タ等の給紙装置として、複数の給紙カセットを上下方向
に複数段に配置し、サイズの異なる用紙を選択的に取出
して画像形成部側に送り込むようにしたものがある。通
常、この種給紙装置においては、各段の給紙カセットか
ら取出された用紙を画像形成部に送り込む用紙搬送装置
として、次のような構成のものが使われる。

【０００３】すなわち、最下段の給紙カセットから取出
した用紙を前記画像形成部側に送り込む第１の用紙搬送
路を形成するとともに、この第１の用紙搬送路の中途部
に上段の給紙カセットから取出した用紙を搬入する第２
の用紙搬送路を合流させることにより、下流側を１本の
共通搬送路とするようになっている。

【０００４】また、第２の搬送路の合流部の近傍に、曲
率の大きなガイド面を有する搬送ガイドを設けて用紙を
湾曲させるように用紙の一面を案内し、用紙が第１の用
紙搬送路にスム−スに搬入されるようになっているとと
もに、前記合流部に駆動ロ−ラおよびこれに転接して従
動回転する従動ロ−ラからなる搬送ロ−ラ対を配置して
搬送力を与えるようになっている。

【０００５】しかしながら、従来の装置は、合流部の手
前側において第１の用紙搬送路と第２の用紙搬送路を隔
別する搬送ガイドの先端が、搬送ローラ対の接点に向く
ように設置されていた。

【０００６】そして、第１，第２の用紙搬送路を搬送さ
れてきた用紙は、これらの合流部で用紙ガイドにより案
内され、搬送ローラ対の接点に向かって進み、駆動ロ−
ラと従動ロ−ラとの間に噛込まれ、その回転に伴って搬
送されるようになっていた。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかし、一般に、駆動
ロ−ラは、その周面がゴムなど摩擦力の大きい材質で構
成され、また、従動ロ−ラは、ポリアセタールなど摩擦
力の小さな材質でできている。

【０００８】そのため、用紙搬送路を搬送された用紙が
合流部で搬送ローラ対に噛込む時、用紙先端が従動ロー
ラに当たれば摩擦力が小さいため用紙とローラは滑って
搬送ローラ対にすんなりと噛込むが、駆動ローラに当た
ると摩擦力が大きいため用紙が一瞬止まり搬送が遅れた
り、用紙先端がローラの幅でやぶけるという問題があっ
た。

【０００９】本発明は、上記事情に基づきなされたもの
で、第１，第２の用紙搬送路の合流部に駆動ロ−ラおよ
び従動ロ−ラからなる搬送ロ−ラ対を配置してなる用紙
搬送装置において、搬送される用紙の先端が滑りの悪い
駆動ロ−ラに突き当たることによる用紙の搬送遅れや用
紙先端の破損を確実に防止し、安定した搬送状態を保持
し得るようにした用紙搬送装置を提供することを目的と
する。

【００１０】

【発明の構成】

【００１１】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、用紙を搬送する第１の用紙搬送路と、この
第１の用紙搬送路に対して曲線状に合流する第２の用紙
搬送路と、前記第１，第２の用紙搬送路の合流部に配置
された駆動ロ−ラおよびこれに転接して従動回転する従
動ロ−ラからなる搬送ロ−ラ対と、前記合流部の手前側
かつ第１の用紙搬送路と第２の用紙搬送路を隔別すべく
設けられ先端が前記搬送ローラ対の接点よりも従動ロ−
ラ側に変位している搬送ガイドとを具備してなる構成と
したものである。

【００１２】

【作用】本発明の用紙搬送装置においては、合流部の手
前側かつ第１の用紙搬送路と第２の用紙搬送路を隔別す
べく設けられた搬送ガイドの先端が搬送ローラ対の接点
よりも従動ロ−ラ側に変位しているため、搬送路を搬送
されてきた用紙はその先端が搬送ローラ対の摩擦力の小
さな従動ロ−ラ側に確実に導かれ、用紙は搬送ローラ対
にすんなりと噛込むこととなり、用紙が一瞬止まって搬
送が遅れたり、用紙先端が破損すること無く確実に搬送
することが可能となる。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。

【００１４】第２図は本発明の搬送装置を給紙部に適用
したレ−ザプリンタの内部構成を概略的に示すもので、
図中１は、レ−ザプリンタの装置本体であり、この装置
本体１は、大別して上部が画像形成部２、下部が給紙部
３となっている。

【００１５】そして、この装置本体１内上部の画像形成
部２には、像担持体としての感光体ドラム１１が設けら
れており、この感光体ドラム１１の周囲には矢印Ａで示
す回転方向に沿って、帯電手段としてのスコロトロンか
らなる帯電チャ−ジャ１２、静電潜像形成手段としての
レ−ザ光学ユニット１３から出るレ−ザビ−ムを受ける
露光部１３ａ、現像手段としての非磁性一成分方式の現
像装置１４、転写手段としてのコロトロンからなる転写
チャ−ジャ１５、清掃手段としてのドラムクリ−ナ装置
１６、および前露光手段としての前露光装置１７が順次
配置されている。

【００１６】また、これらの内、感光体ドラム１１、帯
電チャ−ジャ１２、現像装置１４、およびドラムクリ−
ナ装置１６は、一体化されていて、装置本体１０内に着
脱可能としたプロセスカ−トリッジ（電子写真プロセス
ユニット）２０を構成している。

【００１７】さらに、装置本体１内には、感光体ドラム
１１と転写チャ−ジャ１５との間に形成される画像転写
部を通る被転写材搬送路としての搬送路２１が設けられ
ている。この搬送路２１の画像転写部よりも上流側に
は、アライニングロ−ラ対２２が配置されており、下流
側には定着装置２３、排紙ロ−ラ対２４、振分ゲ−ト２
５が配置されている。

【００１８】排紙ロ−ラ対２４の近傍には被転写材とし
ての用紙Ｐに接触する除電ブラシ２６が設けられた状態
となっている。さらに、アライニングロ−ラ対２２の入
口側近傍にはアライニングスイッチ２７が、排紙ロ−ラ
対２４の入口側近傍には排紙スイッチ２８がそれぞれ設
けられ、用紙Ｐを検出するようになっている。

【００１９】また、搬送路２１の上流側は、給紙部３か
ら自動給紙された用紙Ｐを画像形成部２側に導く用紙搬
送装置３０の後述する自動給紙路５０および手差しトレ
イ３１を介して送り込まれた用紙Ｐを案内する手差給紙
路３２に連通されている。

【００２０】一方、搬送路２１の下流側は、振分ゲ−ト
２５の配置部を起端部として上方に起立する反転排紙路
３３と連通している。反転排紙路３３の終端部には排紙
ロ−ラ対３４が配置され、反転集積部３５に用紙Ｐを排
出するようになっている。なお、反転集積が必要でない
ものは振分ゲ−ト２５で振分けられること無く、そのま
ま直進して排紙トレイ３６上に排出されるようになって
いる。

【００２１】また、第１図に示すように、給紙部３は、
用紙Ｐを収納した２つの給紙カセット４０，４１が着脱
自在かつ上下に装着されているとともに、これら給紙カ
セット４０，４１の装着位置に対向して給紙ロ−ラ４
２，４３が配設され、給紙カセット４０，４１内の用紙
Ｐを選択的かつ一枚ずつ取出すことができるようになっ
ている。給紙カセット４０，４１内の用紙Ｐを選択的か
つ一枚ずつ取出された用紙Ｐは自動給紙路５０を介して
画像形成部２側に送り込まれるようになっている。

【００２２】なお、上段の給紙カセット４０と下段の給
紙カセット４１との間には、装置本体１内に設けられた
各電気装置を制御して、電子写真プロセスを完遂する動
作を制御するエンジン制御回路を搭載したエンジン制御
基板や、このエンジン制御基板の動作を制御するプリン
タ制御回路を搭載したプリンタ制御基板を配置した制御
部４５となっている。

【００２３】しかして、画像形成動作にあたっては、感
光体ドラム１１が回転されるとともに前露光装置１７の
働きにより感光体ドラム１１の表面電位を一定に保ち、
ついで帯電チャ−ジャ１２の働きで一様に帯電され、レ
−ザビ−ムＲを光学ユニット１３を用いて前記感光体ド
ラム１１上に走査露光し、画像信号に対応した静電潜像
を成形する。

【００２４】この感光体ドラム１１上の静電潜像は、ト
ナ−からなる一成分現像剤を使用する現像装置１４によ
り現像され、粉体像であるトナ−像として顕像化され画
像転写部に送り込まれる。

【００２５】一方、このトナ−像の形成動作に同期して
用紙カセット４０，４１から自動的に取出されたり、手
差トレイ３１から手差された用紙Ｐが、アライニングロ
−ラ対２２を経て画像転写部に送り込まれ、予め感光体
ドラム１１上に形成された前記トナ−像が転写用帯電チ
ャ−ジャ１５の働きにより用紙Ｐに転写される。

【００２６】ついで、用紙Ｐは搬送路２１を通過して定
着装置２３に送り込まれ、前記トナ−像が用紙Ｐに溶融
定着される。そして、この後、排紙ロ−ラ対２４を介し
て排紙トレイ３６に排出されることになる。また、反転
状態で集積したい場合には、振分ゲ−ト２５を切換える
ことにより反転排紙路３３側に導き反転集積部３５に用
紙Ｐを排出することになる。なお、用紙Ｐにトナ−像を
転写した後、感光体ドラム１１上に残った残留トナ−
は、ドラムクリ−ナ装置１６により除去されることにな
る。

【００２７】つぎに、給紙カセット４０，４１から選択
的に取出された用紙Ｐを画像形成部２に送り込む用紙搬
送装置３０について、第１図、および第３図を加えて説
明する。給紙カセット４０，４１の配設位置の右方向に
は、前述の自動給紙路５０が形成されている。

【００２８】自動給紙路５０は、側面カバ−５１に沿っ
てほゞ垂直に起立する第１の搬送路５２と、この第１の
搬送路５２に対して曲線状に合流する第２の搬送路５３
ａ，５３ｂからなる。

【００２９】第２の搬送路５３ａ，５３ｂの第１の搬送
路５２への合流部の近傍には、それぞれ、用紙を湾曲さ
せるように用紙Ｐの一面を案内する曲率の大きな第１ガ
イド部５４ａを有する搬送ガイドとしての第１のガイド
５４，５４が配置されている。

【００３０】第１の搬送路５２は、側面カバ−５１に形
成された第２のガイド５５と前記第１のガイド５４，５
４の第２ガイド部５４ｂ，５４ｂとの相互対向面部、お
よび第１のガイド５４，５４の間に配設された第３のガ
イド部５６と第２のガイド５５との相互対向面部、およ
び上の第１のガイド５４より下流側に配置された第４の
ガイド部５７と第２のガイド５５との相互対向面部等で
形成されている。

【００３１】また、第２の搬送路５３ａは、第１のガイ
ド５４の第１ガイド部５４ａと第４のガイド部５７に一
体的に形成された湾曲部５７ａとの相互対向面部で形成
され、また、第２の搬送路５３ｂは、第１のガイド５４
の第１ガイド部５４ａと第３のガイド部５６に一体的に
形成された湾曲部５６ａとの相互対向面部で形成され
る。

【００３２】前記第２の搬送路５３ａ，５３ｂの第１の
搬送路５２への合流部には、用紙幅方向に長さの短い複
数のロ−ラ部よりなる搬送手段として搬送ロ−ラ対６０
が配置されている。搬送ロ−ラ対６０は、装置本体１側
に取り付けられたゴムローラからなる駆動ロ−ラ６０ａ
と側面カバ−５１側に取り付けられたポリアセタールロ
ーラからなる従動ロ−ラ６０ｂからなる。

【００３３】そして、用紙Ｐの紙詰まり時（ジャム時）
などにおいて、第２図中、二点鎖線で示すように、側面
カバ−５１を支軸６１を回動支点として開いたとき、従
動ロ−ラ６０ｂおよび第２のガイド５５が側面カバ−５
１と一体に移動し、第１の搬送路５２を開放できるよう
になっている。

【００３４】また、合流部の手前側かつ第１の用紙搬送
路と第２の用紙搬送路を隔別すべく設けられた搬送ガイ
ドとしての第１のガイド５４は、図１に示すように、そ
の先端５４ｃが搬送ローラ対６０の接点Ｘよりも従動ロ
−ラ６０ｂ側に寸法ｔだけ変位して設けられている。

【００３５】そして、第１の搬送路５２、第２の搬送路
５３ａ（５３ｂ）を搬送されてきた用紙Ｐは、その先端
が搬送ローラ対６０の摩擦力の小さな従動ロ−ラ６０ｂ
側に確実に導かれ、用紙Ｐは駆動ロ−ラ６０ａと従動ロ
−ラ６０ｂとの接点Ｘ部にすんなりと噛込むこととな
り、用紙Ｐが一瞬止まって搬送が遅れたり、用紙Ｐの先
端が破損すること無く確実に搬送されるようになってい
る。

【００３６】なお、上述の一実施例において、本発明の
用紙搬送装置をレ−ザプリンタの給紙装置に適用したも
のについて説明したが、これに限るものでなく、要旨を
変えない範囲で種々変形実施可能なことは勿論である。

【００３７】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、第
１，第２の用紙搬送路の合流部に駆動ロ−ラおよび従動
ロ−ラからなる搬送ロ−ラ対を配置してなる用紙搬送装
置において、搬送される用紙の先端が滑りの悪い駆動ロ
−ラに突き当たることによる用紙の搬送遅れや用紙先端
の破損を確実に防止し、安定した搬送状態を保持し得る
ようにした用紙搬送装置を提供すること用紙搬送装置を
提供できるといった効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の要部を示す概略的側面図

【図２】本発明を適用した給紙装置を備えたレ−ザプリ
ンタの概略的断面図。

【図３】図２の一部拡大図。

【符号の説明】

Ｐ…用紙（被転写材）、５２…第１の搬送路、５３ａ，
５３ｂ…第２の搬送路、５４…第１のガイド（搬送ガイ
ド）、５４ａ…第１ガイド部、５４ｂ…第２ガイド部、
５４ｃ…先端、６０…搬送ロ−ラ対、６０ａ…駆動ロ−
ラ、６０ｂ…従動ロ−ラ、Ｘ…接点。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】 用紙を搬送する第１の用紙搬送路と、 この第１の用紙搬送路に対して合流する第２の用紙搬送
   路と、 前記第１，第２の用紙搬送路の合流部に配置された駆動
   ロ−ラおよびこれに転接して従動回転する従動ロ−ラか
   らなる搬送ロ−ラ対と、 前記合流部の手前側かつ第１の用紙搬送路と第２の用紙
   搬送路を隔別すべく設けられ先端が前記搬送ローラ対の
   接点よりも従動ロ−ラ側に変位している搬送ガイドと、
   を具備してなることを特徴とする用紙搬送装置。