JPH0532106B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は対象物の静電塗装に用いるスプレー
塗装装置に関するものである。

（従来技術） 上記のようなスプレ塗装装置としてはドイツ特
許第2851006号（アメリカ特許第4196465号）に提
案されたスプレーガンがあり、このものは銃身と
その下方に固定されたグリツプ状の支持体から構
成されている。

銃身にはストレートに導孔が形成されており、
これを介してスプレーノズルに粉体状の塗装材料
が供給されるようになつている。塗装材料を貫通
してストレートなプラスチツク製のパイプが延在
しており、後端において塗装材料供給用のホース
に連結されている。塗装材料の下側には銃身を貫
通して第２の塗装材料が平行に形成されており、
その前端は閉塞され後端もカバーにより簡単に閉
塞できるようになつている。またカバーを外すと
増幅カスケード、変圧器およびオシレーターなど
を内部に挿入でき全体としてユニツト状に構成さ
れている。これを塗装材料中に挿入するとこれら
の要素がプラグを介して相互に接続される。

グリツプには下側から上側に向けてアーチ状の
塗装材料が走つており、電圧ケーブルの電気的な
コンタクトがこの塗装材料を貫通してグリツプの
上部から突出してプラグ板に接続されている。こ
れにより上記のユニツトのプラグに接続される。
このグリツプを外して銃身を例えばロボツトなど
の器械的支持体に直接固定することもできる。

その他にもアメリカ特許第3617000号、第
3777981号および第3844477号にはスプレーガンが
開示されており、これにあつては可撓性のホース
により流体導孔が構成されており、これが塗装粉
体の供給源からスプレーガンに至りさらにこれを
貫通してスプレーノズルにまで延在している。

ドイツ特許第3402945号には増幅カスケードが
開示されており、その二次側には塗装材料の荷電
のための電極が接続されている。またランプによ
り電極の電圧が表示されるようになつている。

同じくヨーロツパ特許第164837B1号には液体
状塗装材料のためのスプレーガンが開示されてお
り、そのニードル弁がスプレーガン中に貫通形成
された塗装材料中に設けられている。このニード
ル弁はトリガーにより操作されて、スプレーノズ
ルの直前に設けられた弁座と協働するようになつ
ている。ここでも増幅カスケードが液体状塗装材
料荷電用電極のための高電圧を形成する。

ヨーロツパ特許第110753B1号には静電的な粉
体スプレーガンが開示されており、グリツプがそ
の上方後部において銃身と組合わされている。グ
リツプ中には変圧器が設けられており、銃身中に
は増幅器が内蔵されている。

（発明の要旨） この発明の基本的な目的は組立て、清掃および
修繕などが容易な塗装用スプレーガンを提供する
ことにある。

この発明の他の目的は作業の中断を容易に行え
るのみならず、ある塗装システムから他の塗装シ
ステムへの切換えが容易な塗装用スプレーガンを
提供することにある。

この発明のさらに他の目的は塗装材料への荷電
電圧の極性切換えが容易な塗装用スプレーガンを
提供することにある。

このためこの発明においては、銃身の長手方向
後端に切欠き部を設け、 第１の導孔を銃身の下側部分に形成するととも
にみされてこの下側部分を上側部分より後方向に
向けて短くし、 第２の導孔を高圧発生ユニツトとともに上側部
分内に設けてかつ切欠き部に相当する長さだけ後
方に延在せしめ、変圧器と増幅カスケードとを一
体構造で第２の導孔内に設け、高圧発生ユニツト
を第２の導孔内において少なくとも変圧器の長さ
の半分だけ後方第１の導孔上に延在させ、第２の
導孔を両端において液密にシールしてその中の液
体が高圧発生ユニツト中に入らないようにし、グ
リツプの頭部の一部を銃身の切欠き部内に嵌合さ
せ、グリツプ内を延在して連係片のための第３の
導孔を直線状に形成し、連結片が第３の導孔に挿
入されたときに低圧ケーブルから離れた方の連結
片のコンタクトと自動的に接触すべく高圧発生ユ
ニツトの一次側の電気的な接続要素を第３の導孔
の内端に対設させたことを要旨とするものであ
る。

（実施態様） 第１〜７図に示すのはこの発明の一実施態様で
あつて、粉体状の塗装材料により塗装を行うもの
である。すなわちこのスプレーガンは合樹脂から
なる銃身２と、同じく合成樹脂からなるスプレー
ノズル４とを主要な要素としており、後者の後方
のリング状の端面３は銃身２の前端部６の端面５
に気密に圧接されている。またスプレーノズル４
を囲むネジ付きの合成樹脂製スリーブ８はネジ７
を介して銃身２の前端部６に螺合されている。銃
身２はノズル開口１２を具えた第１の導孔１０が
形成されている。

高電圧発生ユニツト１４はユニツト状であつて
第２の導孔１６に後方から挿入されるようになつ
ている。またグリツプ頭部１８は銃身２の下側に
形成された切欠き部２０に挿入されるようになつ
ていてグリツプ２２を具えている。頭部１８とグ
リツプ２２とは合成樹脂の一体構造でこれらを貫
通して第３の導孔２４および第４の導孔２５が平
行に形成されている。これらの導孔２４，２５は
第１の導孔１０に対して90〜高電圧発生ユニツト
140度の角度１をなしている。

さらに同様の角度で曲成された合成樹脂製のパ
イプ２６は第１の導孔１０のほぼ全長に亙るシヤ
ンク２７と第４の導孔２５のほぼ全長に亙るシヤ
ンク２８とから構成されている。

後方のカバー３０はネジ３２により銃身２の後
部に螺合されるもので、銃身２との係合のための
フツク３４を上部に具えている。このカバーとフ
ツク３４とは合成樹脂で一体に構成されている。

以上の各要素は簡単に組立てられる。すなわち
矢印３５で示すようにパイプ２６の下側にシヤン
ク２８はグリツプ頭部１８の第４の導孔２５に挿
入される。またパイプ２６のシヤンク２７は銃身
２の後方から第１の導孔１０中に挿入される。こ
のためには矢印３７で示すようにグリツプ頭部１
８の頭３６を銃身２の切欠き部２０に押込めばよ
い。

高電圧発生ユニツト１４は後方から第２の導孔
１６内に延在する。その位置はパイプ２６の前後
に設定できる。ついでカバー３０を取付けてネジ
３２により固定する。さらに矢印４２で示すよう
に低圧ケーブル４１の連結片４０を第３の導孔２
４に挿入し、矢印４３で示すように90度程回転さ
せる。すると連結片４０前部のコタクト４４が銃
身２の中底４８に設けられた端子４６に押圧され
る。

中底４８の上方には端子４６の近くに高電圧発
生ユニツト１４の一時側結線の電気的コンタクト
５０が設けられており、これらのコンタクト４４
と５０はピン状に構成されている。連結片４０が
矢印４２，４３で示すように動くとその半径方向
の突起５１が第３の導孔２４に入つてナツト５２
と係合し、さらに円周方向のナツト５３に係合す
る。かくして連結片４０は第３の導孔２４内に最
終的に位置されるのである。粉液状塗装材料の供
給のためのホース５４は第４の導孔２５の連結片
５５に連結される。

スプレーガンの清掃またはパイプ２６の交換の
場合などのスプレーガンの分解は以上と逆の手順
で行われる。

高電圧発生ユニツト１４は少なくとも１個の変
圧器５７とその二次側に接続された増幅カスケー
ド５９とを有しており、これら両者は合成樹脂製
のブロツク６０に収容されており、高電圧発生ユ
ニツト１４が全体として交換できるようになつて
いる。第３図中左端に示すようにブロツク６０の
後側８８には小部材９０が固定されている。この
小部材９０からは高電圧発生ユニツト１４の一次
側電気的接続のために電気的なコンタクト５０が
突出している。高電圧発生ユニツト１４は小部材
９０と一体に構成されている。

増幅カスケード５９の二次側端部は接続ピン６
１に連結されている。このピン６１は、スプレー
ガン２の前端部６を貫通する導線６２とスプレー
ノズル４の後端面上のガイド６３とを介して、ス
プレーノズル４中にあつて粉体状塗装材料の荷電
を行う電極６４に電気的に接続されている。

端子４６に電圧を供給するに際してはグリツプ
２２に設けられたトリガー７０により磁気的に作
動されるスイツチ６８をオンオフする。第２の導
孔１６の後端はきつちりと閉塞されるから高電圧
発生ユニツト１４に液体、特に溶剤が流れること
はない。第２の導孔１６とその中に収容された高
電圧発生ユニツト１４と小部材９０と第１の導孔
１０と実質的に平行に延在し、かつ後方に突出し
ている。これは銃身２の後端部７２が切欠き部２
０の中底４８の下側に位置し、第２の導孔１６が
切欠き部２０の上方を後端面７４まで延在してお
り、しかも第１の導孔１０は後端面７５において
終つているからである。この後端面７５は第１図
中切欠き部２０の左端を画定しかつ中定４８に上
端でつながつている。

かくして第１の導孔１０は後端面７５において
終り後端面７４において終つたとした場合の20〜
50％位短くなつている。後端面７４と７５との軸
方向距離７１は切欠き部２０の軸方向長さに相当
し、変圧器５７の長さの50〜300％、好ましくは
約150％程である。軸方向距離７１は高電圧発生
ユニツト１４の軸方向長の30〜70％、好ましくは
50％位でもよい。

ネジ７を具えた銃身２の前端部６は第１の導孔
１０と同心状であり、かつネジ７と導線６２を収
容するのに必要な最小の直径を有している。この
結果導孔１０は非常に短いものとなり銃身２の形
成に必要な合成樹脂材料も少なくて済む。そして
製造に当つても材料の好ましくない変形少なくで
きるのである。すなわち下側部分７６は第１の導
孔１０、後端７５およびネジ７を施した前端部６
などから構成されている。また上側部分７８は後
端７４から前方の段部８０にまで延在しており、
これにより第２の導孔１６、高電圧発生ユニツト
１４および小部材９０を収容している。

第２図に示すパイプ２６はもつと多数の部品か
ら構成してもよく、好ましくは合成樹脂から形成
される。

第３図に示すように低圧ケーブル４１の連結片
４０はホース状の電気的に絶縁されたスリーブ８
２を有しており、その中にスイツチ６８が収容さ
れている。トリガー７０は合成樹脂製バネ８４に
抗してスイツチ６８をオンオフする。上記の連結
片４０は中底４８に形成された凹孔８９迄延在し
ており、これによりコンタクト４４が端子４６と
接続されている限りは頭部１８が銃身２から離脱
するのを防止している。また連係片４０の後端９
５はグリツプ２２から外部に突出しているので手
で握ることができる 小部材９０はブロツク６０に対して組付けるよ
うになつているから、ブロツク６０は変圧器５７
や増幅カスケードの接合に好都合な溶剤に対して
抵抗のない合成樹脂から形成できる。こるれに対
して小部材９０は溶剤に抵抗性のある合成樹脂か
ら形成される。小部材９０はさらにランプ９４を
有しており、これにより高電圧発生ユニツト１４
の一次側に電圧が存在するか否かが表示される。
小部材９０と第２の導孔１６の内壁との間にはシ
ール９２が介在している。

第５図に示すように導線６２中には高電圧発生
ユニツト１４と電極６４との間に導孔９６とバネ
９７および抵抗９８が介装されている。

第３，６図に示すようにカバー３０のネジ３２
は中底４８のネジ９９に螺合されている。このネ
ジ３２は合成樹脂からなるものである。

特に第６図に明らかなように、グリツプ頭部１
８と銃身２との間には後者の長手方向に延在して
接続プラグ１００が形成されている。第１図にお
いて切欠き部２０内において矢印３７で示すよう
に頭部１８が右から左に埋込まれたときにこれら
２個の部分が相互に接続されるのである。接続プ
ラグは中底４８の互いに対向した舌片１０１，１
０２を有しており、頭部１８の舌片１０３，１０
４がこれらに係合している。また下方に突出する
壁部分１０５，１０６は頭部１８の外端１０７，
１０８と係合している。

第６，７図には第４図のバイオネツト連結５１
〜５３がより詳細に示されている。すなわち連結
片４０の突起５１はネジによつて構成してもよ
い。またこの連結片４０はネジ１１０によつても
締結できる。さらにこのネジによりアースメタル
１１２をグリツプ２２の背面に固定することもで
きる。

高圧発生ユニツト１４は少なくともその変圧器
５７の長さの半分、より好ましくは全長分、だけ
切欠き部２０の上に位置するように後端７５より
後方に延在している。上記の電気的諸要素および
アースメタル１１２は別としてその他の部分は全
て電気絶縁性の合成樹脂から形成されている。

第８図に示すのはこの発明のさらに他の実施態
様であつて、ラツカーなどの粉体塗２材料を用い
た塗装に用いるものである。図中前出の実施態様
と実質的に同一の要素については「／２」という
記号で示す。

前出の実施態様のものと主たる相違点は以下の
とおりである。塗装材料は導孔10／２の上流端に
供給されるのでなく、導孔１２０と下側部分76／
２を貫通する導孔１２２と導孔10／２の前端部
６／２に形成された弁座１２４を介して供給され
るのである。第１の導孔10／２内には弁座１２４
に協働する弁針１２６が延在しており、トリガー
70／２に作用する。このトリガー70／２は銃身
２／２に対して揺動可能に連結されている。

高圧発生ユニツト１４は第２の導孔16／２中に
配置されており、第１の導孔10／２の上に位置し
ている。第２の導孔16／２はその前半分だけが直
接第１の導孔10／２の上にあるが、その後半分ま
たは１／３は第１の導孔10／２から後方に突出し
ている。

連結片40／２は第３の導孔24／２内を延在して
おり、第８図に示すように一部外部に突出してい
て手で握ることができる。グリツプ22／２および
その頭部18／２内には第４の導孔25／２が形成さ
れており、これを経て液状の塗装材料のスプレー
のための空気が供給される。もつともこのように
空気を用いなくともノズル４／２から塗装材料を
スプレーできる。

第９図に示す実施態様にあつてはグリツプ２２
の代りに固定座１３０を用いて機械部品、例えば
ロボツトなどに装置を固定する。図中第１〜７図
の実施態様中の構成要素と同じかまたは対応する
要素には「／３」を付けて表わす。上記の固定座
１３０は装置後端のカバー30／２を一体に構成し
てもよい。第１のグリツプ10／３およびその上方
の高圧発生ユニツト14／３のための第３のグリツ
プ16／３その他銃身２／３の各部は前出の実施態
様の場合と同じ構成である。頭部18／３内には第
２のグリツプ16／３と第４のグリツプ25／３とが
それぞれ形成されている。高圧発生ユニツト14／
３の端子46／３は中底48／３中ではなく高圧発生
ユニツト14／３の後端に位置している。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施態様を示す一部断面
側面図、第２〜５図はその各部を示す拡大断面側
面図、第６図は第３図中線−に沿つてとつた
断面図、第７図は第６図中線−に沿つてとつ
た断面図、第８，９図はこの発明の他の実施態様
を示す断面図である。 ２……銃身、４……スプレーノズル、１０，１
６，２４，２５……導孔、１４……高圧発生ユニ
ツト、２２……グリツプ、２６……パイプ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 銃身２と、銃身の前端に固定されたスプレー
   ノズル４と、軸方向に銃身を貫通してスプレーノ
   ズルまで延在してそれに連通する直線状の第１の
   導孔１０と、この第１の導孔と平行に銃身の後端
   から前端に向けて延在する直線状の第２の導孔１
   ６と、後方から第２の導孔内に引出し可能に挿入
   されかつ後端７４近くに設けられた変圧器５７と
   これより前方に設けられた増幅力スケード５９と
   を含んでなりかつ塗装対象物の荷電のための電極
   ６４に接続ピン６１と導線６２とを介して接続さ
   れた高圧発生ユニツト１４と、銃身に取外し可能
   に連結されたグリツプ２２と、このグリツプを貫
   通しかつ高圧発生ユニツトの一次側端子４６，５
   ０に着脱可能に電気的に接続するべく低圧ケーブ
   ル４１の連結片４０を挿入できる第３の導孔２４
   とを具えた形式であつて、 銃身２の長手方向後端７４，７５に切欠き部２
   ０が設けられており、 第１の導孔１０が銃身の下側部分７６に形成さ
   れて、かつこの下側部分が上側部分７８より後方
   に向けて短く、 第２の導孔１６は高圧発生ユニツト１４ととも
   に上側部分内に設けられてかつ切欠き部２０相当
   長さだけ後方に延在し、 変圧器５７と増幅カスケード５９とが一体構造
   で第２の導孔内に設けられており、 高圧発生ユニツトが第２の導孔内において少な
   くとも変圧器の長さの半分だけ後方第１の導孔上
   に延在しており、 第２の導孔が両端において液密にシールされて
   いてその中の液体が高圧発生ユニツト中に入らな
   いようになつており、 グリツプ２２の頭部１８の一部３６が銃身の切
   欠き部内に嵌合されており、 グリツプ内を延在する連結片のための第３の導
   孔が直線状であり、 連結片が第３の導孔に挿入されたときに低圧ケ
   ーブルから離れた方の連結片のコンタクト４４と
   自動的に接触すべく、高圧発生ユニツトの一次側
   の電気的な接続要素４６，５０が第３の導孔の内
   端に対設されている ことを特徴とするスプレー塗装装置。 ２ グリツプが第３の導孔内に螺合手段５２，５
   ３を有しており、 連結片４０が第３の導孔内にバイオネツト式に
   係合してかつ回転により位置付けされ、 この回転位置付けにより連結片のコンタクト４
   ４も高圧発生ユニツトの一次側に接続された端子
   ４６に自動的に接続される ことを特徴とする請求項１に記載の装置。 ３ グリツプ２２と銃身２との間に後者の長手方
   向に延在する接続プラグが形成されている ことを特徴とする請求項１または２に記載の装
   置。 ４ グリツプ２２の内部に直線状の第４の導孔２
   ５が形成されており、 この第４の導孔が90〜140度の角度で導孔銃身
   中の第１の導孔に向つて延在し、 これと同じ角
   度で曲成されたパイプ２６がその一方のシヤンク
   ２８を第４の導孔内にまた他方のシヤンク２７を
   第１の導孔内に収容されるように有しており、か
   つ 第４の導孔の外端には塗装材料のためのホース
   ５４との接続のための連結子５５を有している ことを特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載
   の装置。 ５ 連結片４０が絶縁材料からなるスリーブ８２
   を有しており、 このスリーブ内に低圧ケーブル４１とコンタク
   ト４４との接離のためのスイツチ６８が設けられ
   ている ことを特徴とする請求項１〜４のいずれかに記載
   の装置。