JPH0532051Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は一般家庭において使用されるビルトイ
ンタイプの食器洗い機の排気装置に関するもので
ある。

従来の技術 従来の食器洗い機は第３図に示すようなもの
で、１は食器洗い機の本体、２は本体１内に設置
された洗浄槽、３は洗浄槽２内の洗浄水を循環さ
せる洗浄ポンプで、洗浄ポンプモータ４により回
転駆動される。残菜フイルター５を通して吸い込
まれた洗浄水は、洗浄ポンプ３によりノズル６へ
と送り出され噴射穴７より噴射され、ノズル６の
上方に設置されたカゴ８に整然と配置された食器
９を洗浄するのである。また前面パネル１０の上
部には、洗浄工程の後に行われる乾燥工程時の乾
燥性能を向上させるために、洗浄槽２内に発生し
た蒸気を庫外に逃がす排気口１１が設けられてい
る。

考案が解決しようとする問題点 上記従来の構成によれば、食器洗い機が設置さ
れる流し台天板の先端１２が排気口１１から発生
した蒸気によつてぬれ、天板の材質によつては腐
食する恐れがあるという問題があつた。天板の先
端１２に蒸気がかからなくするには排気口１１を
ふさぐか、流し台天板の先端１２を排気口１１よ
り突出させなければよいが、排気口１１をふさぐ
と乾燥性能が低下し、また設置時のバラツキ、バ
ランスの点から見て流し台天板が突出する例が多
く、天板の先端１２に蒸気がかかりやすい状態に
なつている。

本考案はこのような問題点を解決するもので、
食器洗い機がビルトインされた流し台天板に食器
洗い機から発生した蒸気がかかることを防止する
ことも目的とする。

問題点を解決するための手段 上記目的を達成するために本考案は、前面パネ
ル上部に形成された排気口に着脱自在に挿入され
る排気口カバーを備え、前記排気口カバーは、排
気口より前方に延びるとともに斜め上方に指向す
るひさし部と、前記ひさし部の両側を下方向に延
設した壁部と、前記ひさし部および壁部の後方を
延設し、前記排気口の上部および側部内壁に沿つ
て挿入される挿入部と、前記挿入部の両側に設け
られ、前記排気口の内側壁と嵌合する突起部を有
し、前記ひさし部の前方先端を食器洗い機の上方
に位置する天板の先端より突出させたものであ
る。

作 用 上記構成によれば、排気口から排出される蒸気
はひさし部の裏面に沿つて斜め上方に流れ、ひさ
し部の前方先端から排出されるが、ひさし部の前
方先端が天板の先端より突出しているので、ひさ
し部の前方先端から上方に流れる蒸気が直接天板
にかかることがない。また、ひさし部の裏面に発
生した結露水は、ひさし部が斜め上方に傾斜して
いるので、ひさし部裏面に沿つて、排気口側に流
れこみ、ひさし部裏面に発生した結露水がそのま
ま床面に滴下することがない。

実施例 以下に本考案の一実施例について図面に基づい
て説明する。第１図において、排気口カバー１３
は前面パネル上部１４に形成された排気口１５に
着脱自在に挿入される。排気口カバー１３は、排
気口１５より前方に延びるとともに斜め上方に指
向するひさし部１６と、前記ひさし部１６の両側
を下方向に延設した壁部１７と、前記ひさし部１
６および壁部１７の後方を延設し、前記排気口１
５の上部および側部内壁に沿つて挿入される挿入
部１９と、前記挿入１９の両側に設けられ、前記
排気口１５の内側壁と嵌合する突起部１８を有
し、前記ひさし部１６の前方先端を食器洗い機の
上方に位置する天板の先端２４より突出させてい
る。また挿入部１９には、排気口１５に形成され
たリブ２０に対応する切欠き部２１を有し、挿入
後の位置規制のためのひつかかり部２２を有して
いる。

以下、上記構成における作用について説明す
る。第２図において、各部の説明は従来例の第３
図と同じであるので省略する。運転中に発生した
蒸気は排気口１５から機外に排出されるが、排気
口１５に挿入された排気口カバー１３によつて斜
め上方向へと方向が変わる。さらに排気口カバー
の先端２３は食器洗い機がビルトインされた流し
台天板の先端２４よりも突出させているため、流
し台天板に蒸気がつくことを防止でき、腐食等の
恐れもなくなる。また、ひさし部１６の裏面に発
生した結露水は、ひさし部１６が斜め上方に傾斜
しているので、ひさし部１６裏面に沿つて、排気
口１５側に流れこみ、ひさし部１６裏面に発生し
た結露水がそのまま床面に滴下することがない。
またひさし部１６の両端に形成された壁部１７に
よつて、排気口１５より排出される蒸気はもれる
ことなく斜め上方向へと向けられる。なお、食器
洗い機をビルトインした時に流し台天板の先端２
４が排気口１５よりも突出していなければ、排気
口カバー１３は必要ない。よつて使用者が必要な
時に簡単に取付けられるように、排気口１５の両
端に形成された壁部２５に嵌合される突起部１８
により排気口１５に着脱自在に挿入される構成と
なつている。

考案の効果 以上のように本考案によれば、排気口カバーの
ひさし部を斜め上方に指向させているので、排気
口から排出される蒸気をひさし部の前方先端から
排出することができ、ひさし部の前方先端より後
方の天板に蒸気がかかることを防止できる。ま
た、ひさし部の裏面に発生した結露水は、ひさし
部が斜め上方に傾斜しているので、ひさし部裏面
に沿つて、排気口側に流れこみ、ひさし部裏面に
発生した結露水がそのまま床面に滴下するのを防
止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例における食器洗い機
を示す要部拡大斜視図、第２図は同食器洗い機の
縦断面図、第３図は従来の食器洗い機を示す縦断
面図である。 １３……排気口カバー、１５……排気口、１６
……ひさし部、１７……ひさし部の両端に形成さ
れた壁部、１８……突起部、２４……流し台天
板、２５……排気口の両端に形成された壁部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 前面パネル上部に形成された排気口に着脱自在
   に挿入される排気口カバーを備え、前記排気口カ
   バーは、排気口より前方に延びるとともに斜め上
   方に指向するひさし部と、前記ひさし部の両側を
   下方向に延設した壁部と、前記ひさし部および壁
   部の後方を延設し、前記排気口の上部および側部
   内壁に沿つて挿入される挿入部と、前記挿入部の
   両側に設けられ、前記排気口の内側壁と嵌合する
   突起部を有し、前記ひさし部の前方先端を食器洗
   い機の上方に位置する天板の先端より突出させた
   食器洗い機の排気装置。