JPH05320507A - ポリフェニレンサルファイド系樹脂組成物 - Google Patents

ポリフェニレンサルファイド系樹脂組成物

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JPH05320507A
JPH05320507A JP13505192A JP13505192A JPH05320507A JP H05320507 A JPH05320507 A JP H05320507A JP 13505192 A JP13505192 A JP 13505192A JP 13505192 A JP13505192 A JP 13505192A JP H05320507 A JPH05320507 A JP H05320507A
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polyphenylene sulfide
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resin composition
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JP13505192A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Mori
弘 森
Hideyuki Shigemitsu
英之 重光
Tadao Ikeda
忠生 池田
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Tonen Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Tonen Sekiyu Kagaku KK
Tonen Chemical Corp
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐衝撃性、耐熱性に優れ、しかも成形時の流動
性及びメッキ性に優れたポリフェニレンサルファイド系
熱可塑性樹脂組成物を提供する 【構成】(A)ナトリウム含有量が500ppm以下で
あるポリフェニレンサルファイド樹脂15〜80重量
部、(B)ABS樹脂10〜50重量部、及び(C)シ
アン化ビニル単量体15〜40重量%、芳香族ビニル単
量体60〜84.9重量%、エポキシ基含有ビニル単量
体0.1〜3.0重量%(これら単量体の合計量は10
0重量%)を重合して得られる共重合体10〜75重量
部〔但し、(A)、(B)及び(C)の合計量100重
量部〕並びに強化用充填材(D)0〜100重量部から
なるポリフェニレンサルファイド系樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱性、耐衝撃性が高
く、しかも成形時の流動性及びメッキ性に優れた熱可塑
性樹脂組成物に関し、さらに詳しくは特定の重合体を配
合したポリフェニレンサルファイド系樹脂組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ポリフェニレンサルファイド樹脂は耐熱
性、難燃性、耐薬品性に優れ、各種の用途で使用されて
いるが、衝撃強度が低いという欠点を有している。そこ
で、上記のポリフェニレンサルファイド樹脂の特徴を生
かしつつ、耐衝撃性を改良しようとする提案がいつくか
なされている。
【0003】例えば、ポリアリレンサルファイド樹脂に
ABS樹脂をブレンドする方法が特開昭51−6284
9号公報に開示されているが、相溶性が悪く、耐撃強度
向上効果は小さなものとなっている。衝撃強度を大幅に
上げる方法としては、ポリフェニレンサルファイド樹脂
にα−オレフィンとα、β不飽和酸のグリシジルエステ
ルの共重合体をブレンドする方法が特開昭58−154
757号公報に記載されており、更にポリフェニレンサ
ルファイド樹脂を酸あるいは熱湯で洗浄してα−オレフ
ィンとα、β不飽和酸のグリシジルエステルの共重合体
とブレンドする方法が特開昭62−153343号公
報、特開昭62−153344号公報及び特開昭62−
153345号公報に提案されている。また特開平3−
122160号公報にはポリフェニレンサルファイド樹
脂にABS樹脂とスチレン、アクリロニトリル及びビニ
ルオキサゾリンの三元共重合体又はスチレン、アクリロ
ニトリル及びグリシジルアクリレ−トの三元共重合体を
ブレンドする方法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のα−オ
レフェンとα、β不飽和酸のグリシジルエステルの共重
合体とポリフェニレンサルファイド樹脂とのブレンド物
は衝撃強度に優れるもののメッキ性が悪く、ビニルオキ
サゾリンやグリシジルアクリレ−トを共重合したものを
通常のポリフェニレンサルファイド樹脂にブレンドした
ものは、衝撃強度、成形時の流動性とメッキ性のバラン
スが悪いものしか得られない。本発明は、耐衝撃性、耐
熱性に優れ、しかも成形時の流動性及びメッキ性に優れ
たポリフェニレンサルファイド系熱可塑性樹脂組成物を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ポリフェ
ニレンサルファイド樹脂とABS樹脂からなる樹脂組成
物について、衝撃強度、流動性並びにメッキ性のバラン
スのとれた材料を得る方法を鋭意検討したところ、ポリ
フェニレンサルファイド樹脂中のナトリウム含有量を特
定量以下にし、更に特定の共重合体並びに必要により強
化充填材を特定の割合で配合することにより目的を達成
できることを見出し本発明を完成した。
【0006】即ち、本発明は、下記成分(A)、(B)
及び(C)の合計量100重量部と強化用充填材(D)
0〜100重量部からなる衝撃強度が高く、流動性とメ
ッキ性に優れたポリフェニレンサルファイド系樹脂組成
物である。 (A)ナトリウム含有量が500ppm以下である ポリフェニレンサルファイド樹脂 15〜80重量部 (B)ABS樹脂 10〜50重量部 (C)シアン化ビニル単量体(1) 15〜40重量% 芳香族ビニル単量体(2) 60〜84.9重量% エポキシ基含有ビニル単量体(3) 0.1〜3.0重量% 〔これら(1)〜(3)の合計量は100重量%である。〕 を重合して得られる共重合体 10〜75重量部
【0007】本発明を詳しく説明する。まず各成分につ
いて説明する。 (A)ポリフェニレンサルファイド樹脂 本発明において用いられるポリフェニレンサルファイド
樹脂(A)は、例えば極性有機媒体中、ポリハロ芳香族
化合物とアルカリ金属の硫化物の反応によって得られ
る。かかる方法の詳細については、例えば特公昭45−
3368号公報に開示されている。現在、ポリフェニレ
ンサルファイド樹脂は(株)ト−プレン、フィリプル・
ペトロリアム(株)などから市場に供せられている。一
般に市販されているポリフェニレンサルファイド樹脂に
は1000〜1500ppmのナトリウムが含有されて
いるが、ナトリウム量が多いと衝撃強度発現性が悪く5
00ppm以下に落す必要がある。
【0008】ポリフェニレンサルファイド樹脂のナトリ
ウム含有量を500ppm以下に落す方法としては、酸
処理あるいは熱湯処理などを用いることができる。これ
らの方法の詳細については、特開昭62−153343
号公報や特開昭62−153344号公報に記載されて
いる。ポリフェニレンサルファイド樹脂(A)の使用量
は、(A)、(B)及び(C)成分の合計100重量部
のうち15〜80重量部である。
【0009】(B)ABS樹脂 本発明において用いられるABS樹脂(B)はブタジエ
ン単位から構成されるゴム質重合体に、シアン化ビニル
単量体、芳香族ビニル単量体をグラフト重合して得られ
るものである。ゴム質重合体としては、ポリブタジエン
単位を50重量%以上含有し、劣位量のスチレン単位、
アクリロニトリル単位等を含む共重合体、例えばスチレ
ン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエ
ン共重合体がある。
【0010】グラフト重合体中のゴム質重合体の含有量
は50〜80重量%であることが好ましい。50重量%
未満の場合、グラフト重合していない重合体成分の含有
量が増加する傾向にあり、また80重量%を超える場合
にはグラフト重合体を粉体として得ることが困難とな
る。ゴム質重合体にグラフト重合していない重合体成分
の含有量がABS樹脂中30重量%以下にすることが特
に好ましい。30重量%を超える場合にはポリフェニレ
ンサルファイド樹脂との相溶性に劣るアクリロニトリル
−スチレン共重合体(AS樹脂)が増加する傾向にあ
る。
【0011】グラフト重合に用いられるシアン化ビニル
単量体としてはアクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、エチルアクリロニトリル、フマロニトリルなどが挙
げられ、これらは単独で又は併用して使用することがで
きる。グラフト単量体中のシアン化ビニル単量体の割合
は好ましくは15〜40重量%である。15重量%未満
では得られる樹脂組成物の耐衝撃性や耐薬品性に劣る傾
向となり、また40重量%を超える場合は得られる樹脂
組成物を形成する際の着色が大きくなる。
【0012】また、グラフト重合に用いる芳香族ビニル
単量体としてはスチレン、α−メチルスチレン、o−メ
チルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−メチル
スチレン、t−ブチルスチレン、ハロゲン化スチレン、
p−エチルスチレン等が挙げられ、これらは単独又は2
種以上を併用することができる。芳香族ビニル単量体の
グラフト単量体に占める割合は好ましくは25〜85重
量%であり、これらの範囲をはずれる場合は耐衝撃性、
成形性の少なくとも1つが劣る。
【0013】また、グラフト重合時には劣位量の共重合
可能な他のビニル単量体を共重合できる。共重合可能な
他のビニル単量体としてはメタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル等のメタクリル酸エステルやN−フェニル
マレイミドのようなマレイミド単量体が挙げられるが、
特にこれらに限定されるものではない。これらの共重合
可能な他のビニル単量体はグラフト単量体中35重量%
までの範囲で必要に応じて使用される。
【0014】このABS樹脂(B)の使用量は、
(A)、(B)及び(C)成分の合計量100重量部の
うち10〜50重量部であり、好ましくは10〜35重
量部である。10重量〜50重量部の範囲を外れる場合
は、耐衝撃性、耐熱性及び流動性の少なくとも1つが劣
るため好ましくない。
【0015】なお、グラフト結合していないフリ−の樹
脂成分の含有量は次のようにして求めたものである。即
ち、グラフト重合体2.5gをアセトン90ml中に浸
漬し、65℃で3時間加熱後、遠心分離機を用い150
0rpmにて30分間遠心分離する。しかる後、上澄み
液を除去し、残分を真空乾燥機にて65℃で12分間乾
燥し、乾燥後の試料を精秤し、その重量をG(g)とす
る。グラフト重合していないフリ−の樹脂成分の含有量
X(%)(グラフト重合体に対して)は、次式により求
めることができる。 X(%)={〔2.5−G(g)〕/2.5}×100
【0016】(C)共重合体 本発明における共重合体(C)は、シアン化ビニル単量
体15〜40重量%、芳香族ビニル単量体60〜84.
9重量%、エポキシ基含有ビニル単量体0.1〜3.0
重量%を重合して得られるものである。シアン化ビニル
単量体や芳香族ビニル単量体は、ABS樹脂(B)のグ
ラフト重合で用いられるものと同じものが使用できる。
【0017】シアン化ビニル単量体の含有量は、共重合
体(C)に用いる単量体の合計量に対して15〜40重
量%、好ましくは15〜30重量%である。この範囲を
はずれる場合は耐衝撃性、耐薬品性あるいは成形品の着
色性の少なくとも1つが劣るものとなる。また、芳香族
ビニル単量体の含有量は、共重合体(C)に用いる単量
体の合計量に対して60〜84.9重量%であり、この
範囲をはずれる場合は耐衝撃性、射出成形時の流動加工
性が低下する。
【0018】エポキシ基含有ビニル単量体としてはグリ
シジルメタクリレ−ト、グリシジルアクリレ−ト等が挙
げられるが、グリシジルメタクリレ−トが特に好まし
い。エポキシ基含有ビニル単量体の含有量は、共重合体
(C)に用いる単量体の合計量に対して0.1〜3.0
重量%である。0.1重量%未満では耐衝撃性の改良効
果が劣り、3.0重量%を超える場合は成形時の流動性
が低下したり、耐衝撃性が低下する傾向にある。
【0019】共重合体(C)には、上記単量体の他に劣
位量の共重合可能な他のビニル単量体を用いることがで
きる。これらの単量体としてはメタクリル酸メチル等の
メタクリル酸エステルや2−ビニルピリジン、4−ビニ
ルピリジンやN−フェニルマレイミドのようなマレイミ
ド単量体が挙げられるが、特にこれらに限定されるもの
ではない。これらの共重合可能な他の単量体は共重合体
(C)中35重量%までの範囲で必要に応じて使用され
る。
【0020】共重合体(C)の使用量は、(A)、
(B)及び(C)成分の合計量100重量部のうち10
〜75重量部であり、10重量部未満では流動性や耐衝
撃性の改良効果が劣り、75重量部を超える場合は耐熱
性や耐衝撃性の少なくとも1つが劣るものとなる。
【0021】(D)強化用充填材 本発明の樹脂組成物は、さらに必要に応じて強化用充填
材(D)を配合することによって耐熱性、剛性、寸法安
定性を向上させることができる。強化用充填材(D)と
してはガラス繊維、カ−ボン繊維等の無機繊維やウオラ
ストナイト、タルク、タイカ粉、ガラス箔、チタン酸カ
リ等の無機フィラ−の少なくとも1種であるが、特にこ
れらに限定されるものではない。また得られる樹脂組成
物による成形品の外観向上を目的にしてこれらの粉砕品
も好ましく用いられる。強化用充填材(D)の使用量は
(A)、(B)及び(C)成分の合計量100重量部に
対して0〜100重量部、好ましくは10〜70重量部
である。10重量部未満では補強効果が小さく、70重
量部を超えると強度の上昇効果が下がって来る。更に1
00重量部を超える場合は、得られる樹脂組成物の耐衝
撃性や表面外観が劣るため、本発明の目的とするものに
ならない。
【0022】さらに、本発明の樹脂組成物には必要に応
じて改質剤、離型剤、光や熱に対する安定剤、染料、顔
料等の添加剤を適宜加えることができる。本発明の熱可
塑性樹脂組成物の調整方法としては、通常の樹脂のブレ
ンドで用いられるヘンシェルミキサ−、タンブラ−など
の装置を使用することができる。また、賦型についても
単軸押出機、二軸押出機、射出成形機等の通常の賦型に
用いられる装置を使用することができる。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。なお、実施例中「部」、「%」とあるのはそれ
ぞれ「重量部」、「重量%」を表す。なお、実施例中の
各物性の評価は下記の方法によった。 (1)アイゾット衝撃強度 ASTM D−256に準じて6.3mm厚みのノッチ
付き試片を使用して測定した。
【0024】(2)メッキつきまわり性、密着強度 金型温度80℃、射出速度最小、シリンダ−温度300
℃で成形した50mm×90mm×3mm厚みの成形品
に下記条件でメッキした。メッキ後室温で24時間放置
した後、ニチバン(株)製のセロテ−プCT−18にて
剥離テストを行った。メッキが剥離しテ−プに付着した
ものを密着強度×、まったく剥離しないものを○とし
た。また、試片全面にメッキが析出したものをメッキつ
きまわり性○、未着の部分があるものをつきまわり性×
とした。 〔メッキ条件〕エッチング(CrO3400g/1、H2
SO420容量%)60℃、15分間、 酸処理(HC
l 10容量%)室温、1分間 キャタライザ−〔奥野製薬工業(株)製:キャタリスト
A−30)20℃、2分間 アクセラレ−タ−(H2SO4 10容量%)40℃、3
分間 無電解ニッケルメッキ〔奥野製薬工業(株)製:TM
P〕35℃、5分間
【0025】(3)ショ−トショット圧(SS圧) SS圧は、M−100〔(株)名機製作所〕を用いて厚
さ3mmの100mm角板をシリンダ−温度240℃で
成形する時の成形可能な最小圧力を成形機の最大圧力
(2000Kg・f/cm2)に対する百分率で表示し
た。
【0026】参考例 本実施例に使用する各成分は下記の方法により製造し
た。 (1)ナトリウム含有量の少ないポリフェニレンサルフ
ァイド樹脂(A)の調製 (株)ト−プレン社製のポリフェニレンサルファイド樹
脂であるト−プレンPPS樹脂T−4を3Kg、70℃
に加熱された0.1%酢酸水溶液201中に入れ、所定
の時間撹拌した後、濾過した。濾液のpHが7になるま
で80℃の脱イオン水で洗浄し、120℃で24時間真
空乾燥した。処理する前のポリフェニレンサルファイド
樹脂のナトリウム含有量は1300ppmであった。3
分間の撹拌時間でナトリウム含有量は700ppmとな
り20分間の撹拌時間でナトリウム含有量は300pp
mとなった。
【0027】(2)ABS樹脂(B−1)の製造 固形分が35%平均粒径が0.08μmのポリブタジエ
ンラテックス63.5部(固形分として)に、アクリル
酸n−ブチル単位85%、メタクリル酸単位15%から
なる平均粒径0.08μmの共重合体ラテックス1.5
部(固形分として)を撹拌しながら添加し、30分間撹
拌して得た平均粒径0.28μmの肥大化ジエン系ゴム
ラテックスを得た。得られた肥大化ゴムラテックスを反
応容器に取り、イオン交換水20部を加え、60℃に昇
温した。更に、アクリロニトリル11部、スチレン24
部からなるビニル単量体混合物を35部調製し、ベンゾ
イルパ−オキサイド0.3部を溶解した後、窒素置換し
た。このビニル単量体混合物を、90分間かけて上記反
応系内に連続滴下し、適下終了後、80℃に昇温、撹拌
保持を30分間実施した。重合率は、99%で、平均粒
径は0.31μmであった。得られたラテックスを希硫
酸で凝析した後、洗浄、濾過、乾燥して、ABS樹脂
(B−1)を得た。なお、グラフト結合していないフリ
−の重合体の含有量は15%であった。
【0028】(3)ABS樹脂(B−2)の製造 固形分が35%、平均粒径が0.08μmのポリブタジ
エンラテックス39部(固形分として)に、アクリル酸
n−ブチル単位85%、メタクリル酸単位15%からな
る平均粒径0.08μmの共重合体ラテックス1.0部
(固形分として)を撹拌しながら添加し、30分間撹拌
して得た平均粒径0.28μmの肥大化ジエン系ゴムラ
テックスを得た。得られた肥大化ゴムラテックスを反応
容器に取り、イオン交換水50部を加え、60℃に昇温
した。更に、アクリロニトリル17部、スチレン43部
からなるビニル単量体混合物を60部調整し、ベンゾイ
ルパ−オキサイド0.3部を溶解した後、窒素置換し
た。このビニル単量体混合物を、90分間かけて上記反
応系内に連続滴下し、適下終了後、80℃に昇温、撹拌
保持を30分間実施した。重合率は、99%で、平均粒
径は0.31μmであった。得られたラテックスを希硫
酸で凝析した後、洗浄、濾過、乾燥して、ABS樹脂
(B−2)を得た。なお、グラフト結合してないフリ−
の重合体の含有量は40%であった。
【0029】(4)共重合体(C−1)の製造 蒸留水115部に第三燐酸カルシウム1部、デモ−ルP
〔花王(株)製〕0.001部を反応釜に仕込み撹拌し
た。これにアクリロニトリル28部、スチレン71.5
部、グリシジルメタクリレ−ト0.5部、t−ドデシル
メルカプタン0.6部、アゾビスイソブチロニトリル
0.17部、及びガファックGB−520〔東邦化学工
業(株)製〕0.003部の混合物を加え懸濁液状にし
た後75℃に昇温し、240分間保持し重合を完結し、
共重合体(C−1)を得た。
【0030】(5)共重合体(C−2)の製造 蒸留水115部に第三燐酸カルシウム1部、デモ−ルP
0.001部を反応釜に仕込み撹拌した。これにアクリ
ロニトリル18部、スチレン81.5部、グリシジルメ
タクリレ−ト0.5部、t−ドデシルメルカプタン0.
6部、アゾビスイソブチロニトリル0.17部、及びガ
ファックGB−520、0.003部の混合物を加え懸
濁液状にした後75℃に昇温、240分間保持し重合を
完結し、共重合体(C−2)を得た。
【0031】(6)共重合体(C−3)の製造 蒸留水115部に第三燐酸カルシウム1部、デモ-ルP
0.001部を反応釜に仕込み撹拌した。これにアクリ
ロニトリル28部、スチレン70部、グリシジルメタク
リレ−ト2.0部、t−ドデシルメルカプタン0.6
部、アゾビスイソブチロニトリル0.17部、及びガフ
ァックGB−520、0.003部の混合物を加え懸濁
状態にした後75℃に昇温し、240分間保持し重合を
完結し、共重合体(C−3)を得た。
【0032】(7)共重合体(C−4)の製造 蒸留水115部に第三燐酸カルシウム1部、デモ−ルP
0.001部を反応釜に仕込み撹拌した。これにアクリ
ロニトリル28部、スチレン72部、t−ドデシルメル
カプタン0.6部、アゾビスイソブチロニトリル0.1
7部、及びガファックGB−520、0.003部の混
合物を加え懸濁液状にした後75℃に昇温し、240分
間保持し重合を完結し、共重合体(C−4)を得た。
【0033】(8)共重合体(C−5)の製造 蒸留水115部に第三燐酸カルシウム1部、デモ−ルP
0.001部を反応釜に仕込み撹拌した。これにアクリ
ロニトリル28部、スチレン71.95部、グリシジル
メタクリレ−ト0.05部、t−ドデシルメルカプタン
0.6部、アゾビスイソブチロニトリル0.17部、及
びガファックGB−520、0.003部の混合物を加
え懸濁液状にした後75℃に昇温し、240分間保持し
重合を完結し、共重合体(C−5)を得た。
【0034】(9)共重合体(C−6)の製造 蒸留水115部に第三燐酸カルシウム1部、デモ−ルP
0.001部を反応釜に仕込み撹拌した。これにアクリ
ロニトリル28部、スチレン67部、グリシジルメタク
リレ−ト5.0部、t−ドデシルメルカプタン0.6
部、アゾビスイソブチロニトリル0.17部、及びガフ
ァックGB−520、0.003部の混合物を加え懸濁
液状にした後75℃に昇温し、240分間保持し重合を
完結し、共重合体(C−6)を得た。
【0035】(10)強化用充填材(D) ガラス繊維としてECS03T−34〔日本電気硝子
(株)製〕、炭素繊維としてパイロフィルTR−06N
〔三菱レイヨン(株)製〕、タルクとしてマイクロタル
クMP10−52〔ファイザ−MSP(株)製〕をそれ
ぞれ使用した。
【0036】実施例1〜10及び比較例1〜12 上記の(A)〜(D)の各成分を表1及び表2に示す割
合で配合し、ス−パ−ミキサ−〔(株)カワタ製〕にて
5分間混合した後、スクリュ−の直径37mmの2軸押
出機でペレット化した。得られたペレットを用いて射出
成形して試片を得た後、各種物性を前記方法により評価
した。その結果を表1及び表2に示す。なお、表中でA
Sはアクリロニトリル−スチレン共重合体、ANはアク
リロニトリル、GMAはグリシジルメタクリレ−トを表
す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、耐熱
性、耐衝撃性が高く、しかも射出成形時の流動加工性並
びにメッキ性に優れたものであるので、自動車部品や電
気部品等の広範な分野で極めて有用であり、その工業的
意義は大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 忠生 埼玉県大宮市大字指扇領別所109番地32

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記成分(A)、(B)及び(C)の合計
    量100重量部と強化用充填材(D)0〜100重量部
    からなる衝撃強度が高く、流動性とメッキ性に優れたポ
    リフェニレンサルファイド系樹脂組成物。 (A)ナトリウム含有量が500ppm以下である ポリフェニレンサルファイド樹脂 15〜80重量部 (B)ABS樹脂 10〜50重量部 (C)シアン化ビニル単量体(1) 15〜40重量% 芳香族ビニル単量体(2) 60〜84.9重量% エポキシ基含有ビニル単量体(3) 0.1〜3.0重量% 〔これら(1)〜(3)の合計量は100重量%である。〕 を重合して得られる共重合体 10〜75重量部
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006328291A (ja) * 2005-05-30 2006-12-07 Polyplastics Co ポリアリーレンサルファイド樹脂組成物および射出成形品
JP2018065966A (ja) * 2016-10-21 2018-04-26 Dic株式会社 ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、成形品およびそれらの製造方法

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