JPH05319968A - 土壌改良剤の製造方法 - Google Patents

土壌改良剤の製造方法

Info

Publication number
JPH05319968A
JPH05319968A JP2414164A JP41416490A JPH05319968A JP H05319968 A JPH05319968 A JP H05319968A JP 2414164 A JP2414164 A JP 2414164A JP 41416490 A JP41416490 A JP 41416490A JP H05319968 A JPH05319968 A JP H05319968A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
soil
fermentation
yeast
culture medium
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2414164A
Other languages
English (en)
Inventor
Keijiro Nakamura
中村啓次郎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2414164A priority Critical patent/JPH05319968A/ja
Publication of JPH05319968A publication Critical patent/JPH05319968A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/20Fertilizers of biological origin, e.g. guano or fertilizers made from animal corpses

Landscapes

  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)
  • Fertilizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 〔目的〕 濃稠なアミノ酸溶液中で土壌菌を増殖させ、
生活力旺盛な土壌菌を含んだ土壌改良剤を製造する。 〔構成〕 動物の肝臓、膵臓等の臓物を潰したものと、
穀粉及び酵母とを混ぜ合わせ、醗酵後に加熱する工程
と、前記工程で得た焼成物を細裁し、これに麹、酵母を
加えて分解醗酵させる工程と、前記工程で得た培養基に
土壌菌培養液を加える工程、よりなる土壌改良剤を製造
方法。必要により前記分解醗酵の後、再度酵母を加えて
分解醗酵させてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は土壌菌の働きを活用し
た土壌改良剤の製造方法に関するものである。
【0002】の第三の工程は存在しない。 前記工程で得た培養基に土壌菌培養液を加える第四の
工程。培養基を中和した後に土壌菌培養液を加え(請求
項6)、また培養基に土壌菌培養液を加えた後給気する
こと(請求項7)により、土壌菌の増殖が一層促進され
る。
【0006】この発明において使用する動物の臓物、特
に肝臓及び膵臓を使用する理由は、これらが蛋白質を多
量に含み、醗酵分解により土壌菌の増殖に不可欠な必須
アミノ酸を構成する蛋白質が多量に得られるためであ
る。そして更に膵臓は動物性蛋白質の分解酵素を含有し
ており、醗酵分解に寄与する。また、これらの動物臓器
には土壌菌の栄養源となる各種ビタミン、ホルモン等も
含まれている。このような特性をもつ動物の肝臓、膵臓
又はその他の臓物をすり潰し、これに各種ビタミンを含
有する栄養源、醗酵源としての酵母、そして必要により
脱脂乳、醗酵性糖分を混ぜ合わせて、これらの原料物質
に穀粉を加えて生地を作り、これを所定時間醗酵させ
る。醗酵時間は、通常常温で17〜24時間程度である
が、醗酵時間は長い程よい結果が得られる。
【0007】醗酵後、醗酵した生地に適量の穀粉、酵母
及び醗酵性糖分を加えて更に醗酵を促すことが望まし
い。醗酵の後、前記生地を加熱する。加熱温度は、表面
温度200度程度が目安である。加熱の手段は、通常の
パン製造に用いられる手法を採用し、乾熱であれば熱源
は火力、電力の他、高周波等を使用してもよい。この加
熱工程の最大の目的は、動物臓器に寄生している寄生虫
及び種々の病原菌を熱により減殺することである。ま
た、生地の長時間醗酵によって醸成された乳酸、酒精、
酢酸と動物蛋白醸成物中の臭気源とが結合してエステル
化され、臭気が僅少となり、併せて肉繊維をマーセライ
ズして、以後の醗酵分解が容易となる。
【0008】
【従来の技術】従来、土壌菌の働きを利用した土壌改良
剤は知られている。そしてこの種の土壌改良剤の製造に
おいては土壌菌を増殖させるために蛋白質が豊富な培養
基に土壌菌培養液を加え方法が採られている。そして、
従来は培養基としてホエーや脱脂乳等の乳酸菌を利用し
たものが使用されている。
【0003】
【発明により解決しようとする課題】しかしながら、上
記従来利用されていた培養基は土壌菌を十分に増殖させ
るためには未だ蛋白濃度が低く、その為に従来の製法で
製造された土壌改良剤においては、単位量当たりに含ま
れる土壌菌の量が少なく、しかも土壌菌の生存期間、生
活力において満足できるものとはなっていない。
【0004】この発明は、動物の臓物という動物性蛋白
質を利用した培養基を用いて土壌菌を増殖させることに
より、生存期間が長く生活力の旺盛な土壌菌を高密度に
含んだ土壌改良剤の製造を可能としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の方法は以下の
工程より構成されている。 動物の臓物を潰したものと、穀粉及び酵母を混ぜ合わ
せ、醗酵後に加熱する第一の工程。前記臓物としては、
肝臓、膵臓の他、脳髄、血液、脊髄等を利用することが
できる。また、麹、酵母と合わせて麹及び栄養源として
の脱脂乳、醗酵性糖分を加えてもよい。 前記工程で得た焼成物を細裁し、これに麹、酵母を加
えて分解醗酵させる第二の工程。 前記工程で得た醗酵液に再度酵母を加えて分解醗酵さ
せる第三の工程。第二及び第三の工程における分解醗酵
に際して、必要により乳酸菌又は枯草菌も加える(請求
項4)。また、前記分解醗酵させる工程において液中に
給気する(請求項5)ことにより醗酵が促進される。
尚、請求項1の発明においては、ここの加熱工程により
得られる焼成物は、表面部分においてはビタミン、ホル
モン、酵素類の一部が熱により破壊されるが、内部にお
いてはビタミン、ホルモン、酵素類、諸蛋白は比較的安
全に保存される。これは、内部においては炭酸ガスの迅
速な熱伝導と急散する水蒸気により、熱は比較的速やか
に発散されて冷却されるためである。以上のようにして
得られた焼成物は、細裁して乾燥のうえ保存することが
できる。
【0009】次に第二の工程として、前記焼成物を細裁
し、麹、酵母そして必要であれば更に乳酸菌培養液、枯
草菌培養液、を添加して十分に攪拌し、醗酵分解させ
る。この工程により穀粉中の澱粉が麹中の酵素により分
解されて葡萄糖になり、また一部は麹の酵母或いは別に
加えたパン酵母によって酒精となり、更に乳酸菌を加え
た場合には、一部は乳酸菌により分解されて乳酸にな
り、醗酵液の腐敗が防止される。
【0010】また、膵臓中の膵液、麹及び枯草菌に含ま
れる蛋白分解酵素の働きにより、臓物中の動物蛋白は次
第にアミノ酸に分解される。そして該アミノ酸は酵母、
そしてまた乳酸菌、枯草菌等の栄養源となるので、これ
らの分解醗酵作用は一層活性化される。尚、酵母等は好
気性菌であるから、前記醗酵の全期間に亘りコンプレッ
サーにより給気すると、酵母、枯草菌等の増殖を促し、
活性化することができる。そしてまた、コンプレッサー
での給気により醗酵液の攪拌が促進される。
【0011】請求項2の発明においては、上記第二の工
程における醗酵の結果、醗酵液が初期の濃稠さを失って
ある程度希薄になった後、第三の工程として、更に焼成
物、酵母、必要により乳酸菌、枯草培養液を加えて醗酵
液を濃稠にして酪酵を継続させる。このときもコンプレ
ッサーによって給気することが好ましい。約1か月間密
閉保存して、その間、醗酵分解、酸醗酵、酒精醗酵等の
酸化還元の諸作用を同時に平行して有機的に進行させる
と、アミノ酸、ビタミン等の栄養諸成分、芳香味成分、
並びに適量の糖分が生成される。原料となった動物蛋白
質は完全にアミノ酸に分解されている。尚、この時期に
おいては非常に増殖した酵母等は自己消化して各種のビ
タミン、アミノ酸となって液中に残る。
【0012】第四の工程として、以上のようにして生成
されたアミノ酸及びビタミンを豊富に含む液(培養基)
中に、土壌菌培養液を加える。このとき前記培養基中に
炭酸石灰、苛性曹達等を加えて中和しておくと土壌菌の
生活環境がよい。土壌菌は培養基中の有機物を分解して
増殖し、2週間程度貯蔵すると土壌改良剤が得られる。
前記土壌菌は好気性菌であるから、コンプレッサーで給
気すると土壌菌の増殖が活発化する。
【0013】
【作用】この発明において、第一乃至第三の工程によ
り、アミノ酸、ビタミン等を豊富に含んだ、土壌菌増殖
に適した溶液(培養基)が得られる。この培養基は動物
性蛋白質を原料としたものなので、アミノ酸の濃度が高
い。したがって、第四の工程において増殖される土壌菌
は活発であり生活力に富み、増殖性が高く、生存期間も
長いので、極めて効果の高い土壌改良剤が得られる。特
に、第一の工程により原料を加熱するので、臓物中の病
原菌が減殺され、併せて臭気も除去されるので、従来高
蛋白でありながら栄養源としての利用が困難とされてい
た、動物性蛋白質を有効に利用することができる。
【0014】
【実施例】肝臓、膵臓を9:1(重量比、以下同じ)に
混合し、潰し器にかけて潰し、これに粉乳液を等量まぜ
たものを20kg、小麦粉50kg、酵母1kg、蔗糖
3kgと合わせて捏ね混ぜ、常温で20時間放置する。
その間醗酵が進み生地は膨化するが次第に収縮し、乳
酸、酒精、酢酸等が醸成される。次に収縮した生地に、
更に小麦粉20kg、酵母500g、蔗糖2kgを加え
て捏ね混ぜ、箱型に入れて常温に保温する。再度膨化し
た後これを予熱窯で燻焼する。
【0015】このようにして得た焼成物(パン)を細裁
したもの20kgと、麹8kg、乳酸菌培養液17k
g、枯草菌培養液15kg、酵母1kgを加えてよく攪
拌混合して混合液とする。4〜5日経過すると次第に醗
酵が始まり、発泡する。この醗酵の全期間に亘りエアコ
ンプレッサーによって液中に給気し、好気性菌である酵
母、枯草菌群に酸素を供給し、併せてコンプレッサーの
加圧空気により攪拌を行い、増殖を活性化させる。
【0016】前記混合液は当初濃稠であるが1か月程度
経過して醗酵分解が進行すると次第に希薄になる。そこ
で更に前記焼成物(パン)12kg、麹8kg、酵母5
00gを加え、混合攬拌して濃稠にする。この濃稠な混
合液を密封し1か月程度貯蔵すると、分解醗酵が進み、
酵母等も自己消化するので、液中のアミノ酸が高密度と
なる。
【0017】次いで、前記濃稠密混合液を等量の水で希
釈し、炭酸石灰、苛性曹達で中和した後、これに土壌菌
培養液20kgを加えて攪拌し、コンプレッサーで給気
する。このようにすると、土壌菌は混合液中のアミノ酸
等の有機物を分解して増殖し、15日経過すると土壌菌
の密度は高まり、土壌改良剤が得られる。
【0018】
【発明の効果】この発明の土壌改良剤の製造方法によれ
ば、動物の肝臓、膵臓等の臓物を原料として土壌菌増殖
用の培養基を得るので、培養基中のアミノ酸濃度が高
く、土壌菌の増殖が促進される。また、培養基は栄養分
に富んでいるので、土壌菌は極めて活性化され生活力が
旺盛であり、生存期間も長い。したがって、この発明に
より製造された土壌改良剤は多量のアミノ酸等を含むの
で、従来のホエー、脱脂乳等からアミノ酸を醸成した溶
液中で土壌菌を増殖させたものと較べて、地中における
土壌菌の環境もよく、生活力が旺盛で生存期間も長く、
土壌改良効果が極めて高い。また、製造過程において土
壌菌は高度に増殖されるので、土壌改良剤原液中の土壌
菌密度が高く、使用に際して高倍率の希釈が可能である
から、経済的である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成2年12月13日
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 土壌改良剤の製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は土壌菌の働きを活用し
た土壌改良剤の製造方法に関するものである。
【0002】
従来の技術従来、土壌菌の働きを利用した土壌改良
剤は知られている。そしてこの種の土壌改良剤の製造に
おいては土壌菌を増殖させるために蛋白質が豊富な培養
基に土壌菌培養液を加え方法が採られている。そして、
従来は培養基としてホエーや脱脂乳等の乳酸菌を利用し
たものが使用されている。
0003
発明により解決しようとする課題しかしながら、上
記従来利用されていた培養基は土壌菌を十分に増殖させ
るためには未だ蛋白濃度が低く、その為に従来の製法で
製造された土壌改良剤においては、単位量当たりに含ま
れる土壌菌の量が少なく、しかも土壌菌の生存期間、生
活力において満足できるものとはなっていない。
0004この発明は、動物の臓物という動物性蛋白
質を利用した培養基を用いて土壌菌を増殖させることに
より、生存期間が長く生活力の旺盛な土壌菌を高密度に
含んだ土壌改良剤の製造を可能としたものである。
0005
課題を解決するための手段】この発明の方法は以下の
工程より構成されている。 動物の臓物を潰したものと、穀粉及び酵母を混ぜ合わ
せ、醗酵後に加熱する第一の工程。前記臓物としては、
肝臓、膵臓の他、脳髄、血液、脊髄等を利用することが
できる。また、麹、酵母と合わせて麹及び栄養源として
の脱脂乳、醗酵性糖分を加えてもよい。 前記工程で得た焼成物を細裁し、これに麹、酵母を加
えて分解醗酵させる第二の工程。 前記工程で得た醗酵液に再度酵母を加えて分解醗酵さ
せる第三の工程。第二及び第三の工程における分解醗酵
に際して、必要により乳酸菌又は枯草菌も加える(請求
項4)。また、前記分解醗酵させる工程において液中に
給気する(請求項5)ことにより醗酵が促進される。
尚、請求項1の発明においては、この第三の工程は存在
しない。前記工程で得た培養基に土壌菌培養液を加える第四の
工程。培養基を中和した後に土壌菌培養液を加え(請求
項6)、また培養基に土壌菌培養液を加えた後給気する
こと(請求項7)により、土壌菌の増殖が一層促進され
る。
0006この発明において使用する動物の臓物、特
に肝臓及び膵臓を使用する理由は、これらが蛋白質を多
量に含み、醗酵分解により土壌菌の増殖に不可欠な必須
アミノ酸を構成する蛋白質が多量に得られるためであ
る。そして更に膵臓は動物性蛋白質の分解酵素を含有し
ており、醗酵分解に寄与する。また、これらの動物臓器
には土壌菌の栄養源となる各種ビタミン、ホルモン等も
含まれている。このような特性をもつ動物の肝臓、膵臓
又はその他の臓物をすり潰し、これに各種ビタミンを含
有する栄養源、醗酵源としての酵母、そして必要により
脱脂乳、醗酵性糖分を混ぜ合わせて、これらの原料物質
に穀粉を加えて生地を作り、これを所定時間醗酵させ
る。醗酵時間は、通常常温で17〜24時間程度である
が、醗酵時間は長い程よい結果が得られる。
0007醗酵後、醗酵した生地に適量の穀粉、酵母
及び醗酵性糖分を加えて更に醗酵を促すことが望まし
い。醗酵の後、前記生地を加熱する。加熱温度は、表面
温度200度程度が目安である。加熱の手段は、通常の
パン製造に用いられる手法を採用し、乾熱であれば熱源
は火力、電力の他、高周波等を使用してもよい。この加
熱工程の最大の目的は、動物臓器に寄生している寄生虫
及び種々の病原菌を熱により減殺することである。ま
た、生地の長時間醗酵によって醸成された乳酸、酒精、
酢酸と動物蛋白醸成物中の臭気源とが結合してエステル
化され、臭気が僅少となり、併せて肉繊維をマーセライ
ズして、以後の醗酵分解が容易となる。
0008】この加熱工程により得られる焼成物は、表
面部分においてはビタミン、ホルモン、酵素類の一部が
熱により破壊されるが、内部においてはビタミン、ホル
モン、酵素類、諸蛋白は比較的安全に保存される。これ
は、内部においては炭酸ガスの迅速な熱伝導と急散する
水蒸気により、熱は比較的速やかに発散されて冷却され
るためである。以上のようにして得られた焼成物は、細
裁して乾燥のうえ保存することができる。
【0009】次に第二の工程として、前記焼成物を細裁
し、麹、酵母そして必要であれば更に乳酸菌培養液、枯
草菌培養液、を添加して十分に攪拌し、醗酵分解させ
る。この工程により穀粉中の澱粉が麹中の酵素により分
解されて葡萄糖になり、また一部は麹の酵母或いは別に
加えたパン酵母によって酒精となり、更に乳酸菌を加え
た場合には、一部は乳酸菌により分解されて乳酸にな
り、醗酵液の腐敗が防止される。
【0010】また、膵臓中の膵液、麹及び枯草菌に含ま
れる蛋白分解酵素の働きにより、臓物中の動物蛋白は次
第にアミノ酸に分解される。そして該アミノ酸は酵母、
そしてまた乳酸菌、枯草菌等の栄養源となるので、これ
らの分解醗酵作用は一層活性化される。尚、酵母等は好
気性菌であるから、前記醗酵の全期間に亘りコンプレッ
サーにより給気すると、酵母、枯草菌等の増殖を促し、
活性化することができる。そしてまた、コンプレッサー
での給気により醗酵液の攪拌が促進される。
【0011】請求項2の発明においては、上記第二の工
程における醗酵の結果、醗酵液が初期の濃稠さを失って
ある程度希薄になった後、第三の工程として、更に焼成
物、酵母、必要により乳酸菌、枯草培養液を加えて醗酵
液を濃稠にして醗酵を継続させる。このときもコンプレ
ッサーによって給気することが好ましい。約1か月間密
閉保存して、その間、醗酵分解、酸醗酵、酒精醗酵等の
酸化還元の諸作用を同時に平行して有機的に進行させる
と、アミノ酸、ビタミン等の栄養諸成分、芳香味成分、
並びに適量の糖分が生成される。原料となった動物蛋白
質は完全にアミノ酸に分解されている。尚、この時期に
おいては非常に増殖した酵母等は自己消化して各種のビ
タミン、アミノ酸となって液中に残る。
【0012】第四の工程として、以上のようにして生成
されたアミノ酸及びビタミンを豊富に含む液(培養基)
中に、土壌菌培養液を加える。このとき前記培養基中に
炭酸石灰、苛性曹達等を加えて中和しておくと土壌菌の
生活環境がよい。土壌菌は培養基中の有機物を分解して
増殖し、2週間程度貯蔵すると土壌改良剤が得られる。
前記土壌菌は好気性菌であるから、コンプレッサーで給
気すると土壌菌の増殖が活発化する。
【0013】
【作用】この発明において、第一乃至第三の工程によ
り、アミノ酸、ビタミン等を豊富に含んだ、土壌菌増殖
に適した溶液(培養基)が得られる。この培養基は動物
性蛋白質を原料としたものなので、アミノ酸の濃度が高
い。したがって、第四の工程において増殖される土壌菌
は活発であり生活力に富み、増殖性が高く、生存期間も
長いので、極めて効果の高い土壌改良剤が得られる。特
に、第一の工程により原料を加熱するので、臓物中の病
原菌が減殺され、併せて臭気も除去されるので、従来高
蛋白でありながら栄養源としての利用が困難とされてい
た、動物性蛋白質を有効に利用することができる。
【0014】
【実施例】肝臓、膵臓を9:1(重量比、以下同じ)に
混合し、潰し器にかけて潰し、これに粉乳液を等量まぜ
たものを20kg、小麦粉50kg、酵母1kg、蔗糖
3kgと合わせて捏ね混ぜ、常温で20時間放置する。
その間醗酵が進み生地は膨化するが次第に収縮し、乳
酸、酒精、酢酸等が醸成される。次に収縮した生地に、
更に小麦粉20kg、酵母500g、蔗糖2kgを加え
て捏ね混ぜ、箱型に入れて常温に保温する。再度膨化し
た後これを予熱窯で燻焼する°
【0015】このようにして得た焼成物(パン)を細裁
したもの20kgと、麹8kg、乳酸菌培養液17k
g、枯草菌培養液15kg、酵母1kgを加えてよく攪
拌混合して混合液とする。4〜5日経過すると次第に醗
酵が始まり、発泡する。この醗酵の全期間に亘りエアコ
ンプレッサーによって液中に給気し、好気性菌である酵
母、枯草菌群に酸素を供給し、併せてコンプレッサーの
加圧空気により攪拌を行い、増殖を活性化させる。
【0016】前記混合液は当初濃稠であるが1か月程度
経過して醗酵分解が進行すると次第に希薄になる。そこ
で更に前記焼成物(パン)12kg、麹8kg、酵母5
00gを加え、混合攪拌して濃稠にする。この濃稠な混
合液を密封し1か月程度貯蔵すると、分解醗酵が進み、
酵母等も自己消化するので、液中のアミノ酸が高密度と
なる。
【0017】次いで、前記濃稠密混合液を等量の水で希
釈し、炭酸石灰、苛性曹達で中和した後、これに土壌菌
培養液20kgを加えて攪拌し、コンプレッサーで給気
する。このようにすると、土壌菌は混合液中のアミノ酸
等の有機物を分解して増殖し、15日経過すると土壌菌
の密度は高まり、土壌改良剤が得られる。
【0018】
【発明の効果】この発明の土壌改良剤の製造方法によれ
ば、動物の肝臓、膵臓等の臓物を原料として土壌菌増殖
用の培養基を得るので、培養基中のアミノ酸濃度が高
く、土壌菌の増殖が促進される。また、培養基は栄養分
に富んでいるので、土壌菌は極めて活性化され生活力が
旺盛であり、生存期間も長い。したがって、この発明に
より製造された土壌改良剤は多量のアミノ酸等を含むの
で、従来のホエー、脱脂乳等からアミノ酸を醸成した溶
液中で土壌菌を増殖させたものと較べて、地中における
土壌菌の環境もよく、生活力が旺盛で生存期間も長く、
土壌改良効果が極めて高い。また、製造過程において土
壌菌は高度に増殖されるので、土壌改良剤原液中の土壌
菌密度が高く、使用に際して高倍率の希釈が可能である
から、経済的である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動物の臓物を潰したものと、穀粉及び酵
    母とを混ぜ合わせ、醗酵後に加熱する工程と、前記工程
    で得た焼成物を細裁し、これに麹、酵母を加えて分解醗
    酵させる工程と、前記工程で得た培養基に土壌菌培養液
    を加える工程、とよりなる土壌改良剤の製造方法
  2. 【請求項2】 動物の臓物を潰したものと、穀粉及び酵
    母とを混ぜ合わせ、醗酵後に加熱する工程と、前記工程
    で得た焼成物を細裁し、これに麹、酵母を加えて分解醗
    酵させる工程と、前記工程で得た醗酵液に再度酵母を加
    えて分解醗酵させる工程と、前記工程で得た培養基に土
    壌菌培養液を加える工程、とよりなる土壌改良剤の製造
    方法
  3. 【請求項3】 動物の臓物として肝臓及び膵臓を使用し
    た、請求項1又は2記載の土壌改良剤の製造方法
  4. 【請求項4】 分解醗酵させる工程において、乳酸菌又
    は枯草菌も加えることとした、請求項1又は2記載の土
    壌改良剤の製造方法
  5. 【請求項5】 分解醗酵させる工程において液中に給気
    することとした、請求項1又は2記載の土壌改良剤の製
    造方法
  6. 【請求項6】 培養基を中和した後に土壌菌培養液を加
    えることとした、請項1又は2記載の土壌改良剤の製造
    方法
  7. 【請求項7】 培養基に土壌菌培養液を加えた後給気す
    ることとした、請求項1又は2記載の土壌改良剤の製造
    方法
JP2414164A 1990-12-07 1990-12-07 土壌改良剤の製造方法 Pending JPH05319968A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2414164A JPH05319968A (ja) 1990-12-07 1990-12-07 土壌改良剤の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2414164A JPH05319968A (ja) 1990-12-07 1990-12-07 土壌改良剤の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05319968A true JPH05319968A (ja) 1993-12-03

Family

ID=18522671

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2414164A Pending JPH05319968A (ja) 1990-12-07 1990-12-07 土壌改良剤の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05319968A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003095775A (ja) * 2001-09-20 2003-04-03 Okawara Mfg Co Ltd 機能性コンポストの製造方法並びにコンポスト製品
CN107500893A (zh) * 2017-09-19 2017-12-22 阿米巴南京生物技术有限责任公司 一种土壤调节剂及其制备方法
JP6310106B1 (ja) * 2017-02-21 2018-04-11 株式会社イノス 酵素含有液体培養方法及び酵素含有粉末の製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003095775A (ja) * 2001-09-20 2003-04-03 Okawara Mfg Co Ltd 機能性コンポストの製造方法並びにコンポスト製品
JP6310106B1 (ja) * 2017-02-21 2018-04-11 株式会社イノス 酵素含有液体培養方法及び酵素含有粉末の製造方法
JP2018134029A (ja) * 2017-02-21 2018-08-30 株式会社イノス 酵素含有液体培養方法及び酵素含有粉末の製造方法
CN107500893A (zh) * 2017-09-19 2017-12-22 阿米巴南京生物技术有限责任公司 一种土壤调节剂及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
ES2142920T5 (es) Procedimiento de obtencion de una biomasa y fermento de panificacion.
JPH0757179B2 (ja) 支持細菌組成物とその製造方法及び使用方法
CN101019623A (zh) 植物纤维蛋白发酵食品的制作方法
US4216235A (en) Elimination of flatulent sugars from soy
KR102106441B1 (ko) 귀뚜라미 분말을 포함하는 가축 사료용 조성물 및 이의 제조방법
JPH03505158A (ja) 特定の乳酸菌種と,サッカロミセス種との混合物を含有する乾燥形態の発酵酵母の調製
CN108315163A (zh) 藜麦酒曲、藜麦原浆酒及其制备方法
KR101394009B1 (ko) 액체국의 제조 방법
EP0640294A1 (en) Production of a seasoning
CN112471325A (zh) 一种秸秆生物发酵饲料及其制备方法和应用
KR920003864A (ko) 빵품질개선과 저장성증대를 위한 종(sour dough), 그 제조방법 및 그 종을 이용한 빵(sour dough bread)의 제조방법
JPH05319968A (ja) 土壌改良剤の製造方法
JP3514504B2 (ja) 植物性廃棄物の微生物処理及びその生成物の有効利用法
JP4923084B2 (ja) 大豆発酵液
US2505360A (en) Fungus enzyme production
JP3691808B2 (ja) 糸状菌を使ったサイレージ調製方法
JP4069165B2 (ja) 酒粕麹の製造方法および酒粕醤油の製造方法
JPH06319464A (ja) 魚粉発酵飼料の製造方法
JP3327943B2 (ja) 生物活性化剤の製造方法
KR910008731B1 (ko) 파인세라믹(fine ceramics)을 첨가한 퇴비의 제조방법
CN1083671A (zh) 棉籽饼粕脱毒方法
CZ285036B6 (cs) Způsob výroby kořeněné omáčky z chleba
JP4723325B2 (ja) 純芋焼酎の製造方法
KR810001482B1 (ko) 균체 단백질사료 첨가물의 제조방법
US20190059235A1 (en) Bokashi Mushroom Growth Substrate