JPH05319634A - 手差し給紙装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 手差しテーブルと本体間を接続するハーネス
の変形量を小さくし、テーブル開閉の支障を無くし、か
つ美観を向上させることのできる手差し給紙装置を提供
する。 【構成】 本体側の構造体８に対し上下方向に開閉自在
に軸を介して手差しテーブル１が取り付けられ、この手
差しテーブル１上に手で差し込んだ用紙を本体へ給紙す
る手差し給紙装置において、手差しテーブル１の軸部を
中空にした回動軸１０を用い、その中空部内にハーネス
６を挿通し、ハーネス６に変形が生じ難いようにする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複写機などの画像形成
装置に対し手差しにより給紙を行うための手差し給紙装
置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、複写機においては、給紙カセ
ットからの自動給紙に対し、１枚づつユーザーが用紙挿
入口に用紙を挿入してコピーを行うことのできる手差し
給紙機構を備えている。このための機構としては、手差
し用の用紙挿入口に折りたたみ式の手差しテーブルを備
え、このテーブルから差し込まれた用紙の先端を検知
し、カセット側からの給紙を停止させ、さらに手差しし
た用紙の搬入を行うようになっている。

【０００３】複写機のデジタル化に伴い、センター基準
の給紙方式を用いた手差し給紙は、複数の用紙サイズに
書き込みのスタート位置が対応できるように、テーブル
内にサイズ検知用のセンサが内蔵されることが多い。ま
た、手差しテーブルは、複写機の省スペース化のため
に、通常は外装面に折りたたんであり、使用時に開くの
が一般的である。そして、センター基準であるために、
用紙サイズに合わせてその両サイドを規制するガイドが
手差しテーブルに設けられている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
技術にあっては、テーブルのサイズ検知用のセンサと本
体間との電気的な接続は、手差しテーブルが折りたたみ
式であるため、手差しテーブルと本体の両者に貫通孔を
開け、これらにハーネスを通すことにより行っている
が、ハーネスに方向性が無いために向きが一定になら
ず、本体とテーブル間に挟まったり、弾性が抵抗となっ
てテーブルの開閉に支障をきたすおそれがある。さら
に、ハーネスが露出するために保護チューブを必要と
し、美観を損なっている。

【０００５】また、手差し給紙部は、テーブル部、給紙
部、本体給紙部と共用のレジストローラへ用紙を導くた
めのガイド部材などから成るが、これらの全てを複写機
本体の構造体に組み込んでしまうのが一般的である。こ
の方式は部品点数は低減できるが組立性及びサービス性
が極端に悪くなる。

【０００６】一方、給紙部をユニット化し、本体を組み
付けた後にテーブルをブラケットを介して取り付ける構
成も用いられている。このようにすると、経済性は良好
であるが、テーブルとユニットを夫々脱着する必要があ
るためにサービス性に劣るほか、給紙位置とテーブル位
置の間に介在する部品点数が多くなり、両者の位置決め
のばらつきが大きくなり、スキューなどの発生を招くお
それがある。

【０００７】本発明は、手差しテーブルと本体間を接続
するハーネスの変形量を小さくし、テーブル開閉の支障
をなくし、かつ美観を向上させることのできる手差し給
紙装置を提供することを目的とする。

【０００８】また、本発明の他の目的は、組立性及びサ
ービス性を改善し、給紙部とテーブルの位置精度を向上
させることのできる手差し給紙装置を提供することを目
的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明は、本体に対し上下方向に開閉自在にし
て手差しテーブルが取り付けられ、このテーブル上に手
で差し込んだ用紙を本体へ給紙する手差し給紙装置にお
いて、前記手差しテーブルの開閉軸部を中空にし、この
中空内部にハーネスを挿通するようにしている。

【００１０】また、上記他の目的を達成するために、給
紙ロール及び入口ガイドを含んで構成されると共に本体
側に固定される給紙ユニットと、上下方向に開閉できる
ようにして前記給紙ユニットの前部に取り付けられると
共に用紙ガイドを備えた手差しテーブルとを設けるよう
にしている。

【００１１】そして、最少の部品数で位置決めばらつき
を小さくするために、前記入口ガイドを構成する下ガイ
ド板を前記給紙ユニットの本体取付用の構造体に一体化
し、開いた状態の前記手差しテーブルの後端面が前記下
ガイド板の前面垂直面に当接するようにしている。

【００１２】

【作用】上記した手段によれば、手差しテーブル側から
のハーネスは、表面に露出することなく手差しテーブル
と本体側の構造体とを結合する中空の軸部内を通して本
体側へ引き出される。したがって、ハーネスの変形量の
影響を受けず、手差しテーブルの開閉に支障を及ぼすこ
とがないと共に美観を損なうこともない。

【００１３】また、給紙ユニットを本体側にねじ固定
し、この給紙ユニットに回転軸を介して開閉自在に一体
的に取り付けることで、組立性、サービス性を両立させ
ながら、給紙部とテーブルの位置精度を向上させること
ができる。

【００１４】そして、手差しテーブルを開いた時の後端
が、入口ガイドを構成する下ガイド板の前面の垂直面に
当接させて手差しテーブルの位置決めを行うようにする
ことで、最少の部品数で位置決めばらつきを小さくする
ことが可能になる。

【００１５】

【実施例】図１は本発明による手差し給紙装置の一実施
例を示す斜視図である。

【００１６】平板状の手差しテーブル１には、通紙方向
に対して直交する方向にスライド可能なサイドフェンス
２が取り付けられ、その下面にはラックギア３が固定さ
れており、サイドフェンス２と一体に移動する。ラック
ギア３に隣接させてサイズ検知板４が設けられており、
このサイズ検知板４とラックギア３に設けられたシュー
５とにより用紙サイズの検知が行われる。サイズ検知板
４にはハーネス６が接続されており、このハーネス６は
手差しテーブル１内部を通し、手差しテーブル１の側壁
に設けられた外軸を兼ねる貫通孔７を通して外部に引き
出される。

【００１７】一方、給紙装置の構造体８の側板には貫通
孔９が設けられ、この貫通孔９に内部が中空にされた回
動軸１０の軸部が嵌入され、固定部はねじ１１によって
構造体８の側板に取り付けられる。回動軸１０の中空軸
部内には手差しテーブル１からのハーネス６が挿通さ
れ、その端部は本体内のコネクタに挿入接続される。

【００１８】手差しテーブル１の構造体８に対する取り
付けは、貫通孔７を貫通孔９に位置合わせをし、回動軸
１０の軸部を貫通孔９及び貫通孔７に挿入する。この状
態のまま回動軸１０をねじ１１によって構造体８の側板
に固定する。これにより、手差しテーブル１は自在に開
閉することができる。しかも、ハーネス６は回動軸１０
内を通して配線されるので、全く外部に露出することが
なく、ハーネスの変形量の影響がなくなり、テーブル開
閉の支障をなくし、かつ美観を損なうことがない。

【００１９】図２は本発明の他の実施例を示す斜視図で
ある。また、図３及び図４は図２の実施例で手差しテー
ブルを閉めた状態及び開いた状態を示す正面図（一部は
断面図で示している）である。

【００２０】この実施例では、手差しテーブル１２が軸
１３によって給紙ユニット１４の筐体をなす構造体１５
に一体化されている。この構造体１５は複写機本体の構
造体１６にビス１７によって固定される。なお、１８は
用紙ガイドであり、搬入方向に対し直交する方向にスラ
イドすることができる。ここで、手差しテーブル１２、
軸１３、給紙ユニット１４（給紙ローラ１４ａ、１４
ｂ、ガイド１４ｃを備えて構成される）、構造体１５、
用紙ガイド１８の各々によって給紙ユニット１９が形成
される。

【００２１】この実施例では、手差しテーブル１２を閉
じると（垂直位置）図３に示す如くになる。この状態か
ら手差しテーブル１２を開ける（水平位置）と、図４に
示すように、給紙ユニット１４の給紙ロールの幾つかが
手差しテーブル１２と共に移動する。このとき、手差し
テーブル１２の先端部２０は、構造体１５の入口ガイド
板２１に突き当たって静止する。

【００２２】手差し給紙を行う場合、図４の状態で給紙
する用紙の幅に合わせて用紙ガイド１８を左右に移動さ
せて調整し、用紙ガイド１８内に用紙を奥側へ挿入す
る。用紙先端が給紙ローラ１４ａに挟み込まれると、給
紙ローラ１４ａの回転に伴って用紙はガイド１４ｃ方向
へ送り込まれ、ついで上下一対の給紙ローラ１４ｂに挟
み込まれ、ガイド１４ｃ内へ送り込まれ、最終的にはレ
ジストローラ（不図示）へ搬送される。

【００２３】このような構成により、組立性、サービス
性を両立させながら、給紙部とテーブルの位置精度を向
上させ、ばらつきの少ない手差し給紙装置を構成するこ
とができる。

【００２４】

【発明の効果】本発明は上記の通り構成されているの
で、次に記載する効果を奏する。

【００２５】請求項１記載の手差し給紙装置において
は、本体に対し上下方向に開閉自在にして手差しテーブ
ルが取り付けられ、このテーブル上に手で差し込んだ用
紙を本体へ給紙する手差し給紙装置において、前記手差
しテーブルの開閉軸部を中空にし、この中空内部にハー
ネスを挿通するようにしたので、ハーネスの変形量の影
響を受けず、手差しテーブルの開閉に支障を及ぼすこと
がないと共に美観を損なうこともない。

【００２６】請求項２記載の手差し給紙装置において
は、給紙ロール及び入口ガイドを含んで構成されると共
に本体側に固定される給紙ユニットと、上下方向に開閉
できるようにして前記給紙ユニットの前部に取り付けら
れると共に用紙ガイドを備えた手差しテーブルとを設け
るようにしたので、組立性、サービス性を両立させなが
ら、給紙部とテーブルの位置精度を向上させることがで
きる。

【００２７】請求項３記載の手差し給紙装置において
は、前記入口ガイドを構成する下ガイド板を前記給紙ユ
ニットの本体取付用の構造体に一体化し、開いた状態の
前記手差しテーブルの後端面が前記下ガイド板の前面垂
直面に当接するように構成したので、最少の部品数で位
置決めばらつきを小さくすることが可能になる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による手差し給紙装置の一実施例を示す
斜視図である。

【図２】本発明の他の実施例を示す斜視図である。

【図３】図２の実施例で手差しテーブルを閉じた状態を
示す正面断面図である。

【図４】図２の実施例で手差しテーブルを開いた状態を
示す正面断面図である。

【符号の説明】

１ 手差しテーブル ２ サイドフェンス ３ ラックギア ４ サイズ検知板 ５ シュー ６ ハーネス ７，９ 貫通孔 ８ 構造体 １０ 回動軸 １１ ねじ １２ 手差しテーブル １３ 軸 １４ 給紙ユニット １４ａ 給紙ローラ １４ｂ 給紙ローラ １４ｃ ガイド １５，１６ 構造体 １７ ビス １８ 用紙ガイド １９ 給紙ユニット ２０ 先端部 ２１ 入口ガイド板

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 本体に対し上下方向に開閉自在にして手
   差しテーブルが取り付けられ、このテーブル上に手で差
   し込んだ用紙を本体へ給紙する手差し給紙装置におい
   て、前記手差しテーブルの開閉軸部を中空にし、この中
   空内部にハーネスを挿通することを特徴とする手差し給
   紙装置。
2. 【請求項２】 給紙ロール及び入口ガイドを含んで構成
   されると共に本体側に固定される給紙ユニットと、上下
   方向に開閉できるようにして前記給紙ユニットの前部に
   取り付けられると共に用紙ガイドを備えた手差しテーブ
   ルとを具備することを特徴とする手差し給紙装置。
3. 【請求項３】 前記入口ガイドを構成する下ガイド板を
   前記給紙ユニットの本体取付用の構造体に一体化し、開
   いた状態の前記手差しテーブルの後端面が前記下ガイド
   板の前面垂直面に当接するように構成したことを特徴と
   する請求項２記載の手差し給紙装置。