JPH05319602A - 給紙装置 - Google Patents
給紙装置Info
- Publication number
- JPH05319602A JPH05319602A JP4132341A JP13234192A JPH05319602A JP H05319602 A JPH05319602 A JP H05319602A JP 4132341 A JP4132341 A JP 4132341A JP 13234192 A JP13234192 A JP 13234192A JP H05319602 A JPH05319602 A JP H05319602A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- stator
- paper
- sheet
- driving force
- supply
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- Paper Feeding For Electrophotography (AREA)
- Sheets, Magazines, And Separation Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 薄い紙でも厚い紙でも安定して送れる給紙装
置を提供する。 【構成】 固定子1内には複数の帯状電極4が配列して
ある。この固定子1の駆動力発生面1a を下側に向けて
配置し、該固定子1の下方位置にこの下側に向けた駆動
力発生面1a に接触するようにして供給用紙10を配置
する。この供給用紙10を移動子として構成される静電
アクチュエータの原理により供給用紙10を固定子1側
に吸引させながら横方向Xに移動させる。
置を提供する。 【構成】 固定子1内には複数の帯状電極4が配列して
ある。この固定子1の駆動力発生面1a を下側に向けて
配置し、該固定子1の下方位置にこの下側に向けた駆動
力発生面1a に接触するようにして供給用紙10を配置
する。この供給用紙10を移動子として構成される静電
アクチュエータの原理により供給用紙10を固定子1側
に吸引させながら横方向Xに移動させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機、プリンタ、あ
るいはファクシミリ等において用紙収容部から用紙を1
枚づつ送り出すための給紙装置に関する。
るいはファクシミリ等において用紙収容部から用紙を1
枚づつ送り出すための給紙装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、プリンタ、ファクシミリ
等では、記録紙あるいは原稿を用紙カセット又は用紙ト
レイ等の用紙収容部に積層して収容し、これらから1枚
づつ送り出すようにした給紙装置が設けられている。
等では、記録紙あるいは原稿を用紙カセット又は用紙ト
レイ等の用紙収容部に積層して収容し、これらから1枚
づつ送り出すようにした給紙装置が設けられている。
【0003】実公平2−45232によれば、このよう
な給紙装置の従来技術に関し、次のような説明がなされ
ている。
な給紙装置の従来技術に関し、次のような説明がなされ
ている。
【0004】即ち、このような給紙装置には、従来用
紙収容部に積層収容されている用紙の最上層にゴムロー
ラを圧接させ、該ゴムローラの回転による摩擦力で当該
最上層の用紙を送り出すようにしたもの、エア吸引式
の吸着部材で最上層の用紙を吸着して送り出すようにし
たもの、等が知られている。
紙収容部に積層収容されている用紙の最上層にゴムロー
ラを圧接させ、該ゴムローラの回転による摩擦力で当該
最上層の用紙を送り出すようにしたもの、エア吸引式
の吸着部材で最上層の用紙を吸着して送り出すようにし
たもの、等が知られている。
【0005】ところが、ゴムローラを用いた給紙装置で
は、ゴムローラの表面に紙粉、塵埃、機器の軸受に使用
されている油等が付着したり、あるいは長期間の使用や
コロナ放電によるイオンの影響を受けてゴムが変質した
り、更には温度や湿度の影響を受けてゴム硬度が変化し
たりして、用紙との間の摩擦係数が低下したりすること
が避けられない。そのため、該ゴムローラを時々交換し
なければならず、メインテナンスが面倒である。
は、ゴムローラの表面に紙粉、塵埃、機器の軸受に使用
されている油等が付着したり、あるいは長期間の使用や
コロナ放電によるイオンの影響を受けてゴムが変質した
り、更には温度や湿度の影響を受けてゴム硬度が変化し
たりして、用紙との間の摩擦係数が低下したりすること
が避けられない。そのため、該ゴムローラを時々交換し
なければならず、メインテナンスが面倒である。
【0006】一方、エア吸引式の給紙装置では、最上層
の用紙の位置を常に一定にしないと吸引ミスが生じてし
まうため、そのための機構がかなり複雑となってしまう
だけでなく、エア吸引式であるので、騒音が発生し、一
方これを解決するには消音機構が必要になる等装置が大
型化し、コストも高くなり易いという問題がある。
の用紙の位置を常に一定にしないと吸引ミスが生じてし
まうため、そのための機構がかなり複雑となってしまう
だけでなく、エア吸引式であるので、騒音が発生し、一
方これを解決するには消音機構が必要になる等装置が大
型化し、コストも高くなり易いという問題がある。
【0007】そこで、このような問題点を解決するため
に静電気による吸着力を利用した給紙装置が例えば特開
昭53−114424号公報において提案されている。
に静電気による吸着力を利用した給紙装置が例えば特開
昭53−114424号公報において提案されている。
【0008】この給紙装置を図4、図5に示す。
【0009】この給紙装置では給紙用回転体51の表面
に、導電体層52、絶縁体層53及びくし歯状の電極パ
ターン54からなる複合層を設け、導電体層52と電極
パターン54間に数ボルトの電圧を印加し、これにより
形成される静電電場56により用紙55を給紙用回転体
51に吸着するのである。吸着された用紙55は、該給
紙用回転体51の回転により送り出される。
に、導電体層52、絶縁体層53及びくし歯状の電極パ
ターン54からなる複合層を設け、導電体層52と電極
パターン54間に数ボルトの電圧を印加し、これにより
形成される静電電場56により用紙55を給紙用回転体
51に吸着するのである。吸着された用紙55は、該給
紙用回転体51の回転により送り出される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の給紙装置では、給紙用回転体51によって用
紙55をある程度送り出す必要があるため、積層してあ
る用紙間の摩擦力に打勝つだけの吸着力が給紙用回転体
51と用紙55の間に働くことが不可欠である。しかし
ながら、円筒状の給紙用回転体51で用紙55を吸着さ
せるため、両者の接触する部分は搬送方向と直角の一本
の線にしかすぎず、吸着力が発生する面積は非常に小さ
い。そのため用紙55に安定して十分な吸着力が発生せ
ず、そのため給紙装置としての信頼性に欠けるという問
題があった。
うな従来の給紙装置では、給紙用回転体51によって用
紙55をある程度送り出す必要があるため、積層してあ
る用紙間の摩擦力に打勝つだけの吸着力が給紙用回転体
51と用紙55の間に働くことが不可欠である。しかし
ながら、円筒状の給紙用回転体51で用紙55を吸着さ
せるため、両者の接触する部分は搬送方向と直角の一本
の線にしかすぎず、吸着力が発生する面積は非常に小さ
い。そのため用紙55に安定して十分な吸着力が発生せ
ず、そのため給紙装置としての信頼性に欠けるという問
題があった。
【0011】又、円筒状の給紙用回転体51が存在する
ことは、該給紙用回転体51の他にモータや動力伝達手
段等総合のスペースが必要な事を意味し、給紙装置のコ
ンパクト化、薄型化を目指す場合に、支障となるという
問題もあった。
ことは、該給紙用回転体51の他にモータや動力伝達手
段等総合のスペースが必要な事を意味し、給紙装置のコ
ンパクト化、薄型化を目指す場合に、支障となるという
問題もあった。
【0012】なお、実公平2−45232号公報には、
このような点に鑑み、静電力によって用紙全体を吸着す
る給紙装置が提案されている。この方法によれば吸着力
の不足についてはこれを解消することができる。しかし
ながら、用紙を吸着した部材を往復動させたりする機構
を必須とし、装置の複雑化、大型化が避けられなかっ
た。
このような点に鑑み、静電力によって用紙全体を吸着す
る給紙装置が提案されている。この方法によれば吸着力
の不足についてはこれを解消することができる。しかし
ながら、用紙を吸着した部材を往復動させたりする機構
を必須とし、装置の複雑化、大型化が避けられなかっ
た。
【0013】本発明はこのような従来の問題に鑑みてな
されたものであって、特開平2−285978号公報で
提案されている静電アクチュエータの機能に着目し、こ
の静電アクチュエータを用いて給紙装置を構成すること
により、上記課題を解決せんとしたものである。
されたものであって、特開平2−285978号公報で
提案されている静電アクチュエータの機能に着目し、こ
の静電アクチュエータを用いて給紙装置を構成すること
により、上記課題を解決せんとしたものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、絶縁体内に複
数の帯状電極を一定ピッチで配列してなるフィルム状の
固定子を、該固定子の駆動力発生面を下側に向けて配置
すると共に、該固定子の下方位置に、前記下側に向けた
駆動力発生面に接触するようにして供給用紙を配置し、
更に、前記固定子に対し、その個々の帯状電極への印加
電圧を切換えることにより該固定子と供給用紙との間に
順次切換わる静電気力を発生させ、該順次切換わる静電
気力によって供給用紙を移動させることを得る駆動回路
を付設したことにより、上記課題を解決したものであ
る。
数の帯状電極を一定ピッチで配列してなるフィルム状の
固定子を、該固定子の駆動力発生面を下側に向けて配置
すると共に、該固定子の下方位置に、前記下側に向けた
駆動力発生面に接触するようにして供給用紙を配置し、
更に、前記固定子に対し、その個々の帯状電極への印加
電圧を切換えることにより該固定子と供給用紙との間に
順次切換わる静電気力を発生させ、該順次切換わる静電
気力によって供給用紙を移動させることを得る駆動回路
を付設したことにより、上記課題を解決したものであ
る。
【0015】
【作用】本発明の作用を説明するに当り、まず、本発明
が利用する静電アクチュエータの基本的な作用を図6、
図7を用いて説明する。
が利用する静電アクチュエータの基本的な作用を図6、
図7を用いて説明する。
【0016】この静電アクチュエータは、固定子1と移
動子10とを有する。
動子10とを有する。
【0017】固定子1は、フィルム状の絶縁体2内に複
数の帯状電極4を一定ピッチで配列したものである。
又、移動子10は、絶縁体層11と高抵抗体層12とか
らなるもので、固定子1の上に載置されている。
数の帯状電極4を一定ピッチで配列したものである。
又、移動子10は、絶縁体層11と高抵抗体層12とか
らなるもので、固定子1の上に載置されている。
【0018】この静電アクチュエータは、図示しない駆
動制御回路によって帯状電極4への印加電圧を切り換え
ることにより、固定子1と移動子10との間に静電気力
を発生させ、それにより移動子10を、固定子1から浮
上させて動かすようになっている。
動制御回路によって帯状電極4への印加電圧を切り換え
ることにより、固定子1と移動子10との間に静電気力
を発生させ、それにより移動子10を、固定子1から浮
上させて動かすようになっている。
【0019】即ち、まず、図6(a )に示すように、固
定子1を構成する絶縁体2に埋め込まれた第1の電極群
(I相)である電極4a1、4a2、4a3に正電圧+Vを、
第2の電極群(II相)である電極4b1、4b2、4b3に負
電圧−Vを、第3の電極群(III 相)である電極4c1、
4c2、4c3に0Vを、それぞれ印加する。すると、始め
は電荷の存在していなかった高抵抗体層12内に電流が
流れ、高抵抗体層12と絶縁体層11の境界に電荷が誘
導され、平衡状態になる。この電荷は、図6(b )の点
線で示した位置の鏡像電荷(反対極性の電荷)で置き換
えることができる。この状態で、移動子10は固定子1
に吸引されている。この段階を充電ステップと言う。
定子1を構成する絶縁体2に埋め込まれた第1の電極群
(I相)である電極4a1、4a2、4a3に正電圧+Vを、
第2の電極群(II相)である電極4b1、4b2、4b3に負
電圧−Vを、第3の電極群(III 相)である電極4c1、
4c2、4c3に0Vを、それぞれ印加する。すると、始め
は電荷の存在していなかった高抵抗体層12内に電流が
流れ、高抵抗体層12と絶縁体層11の境界に電荷が誘
導され、平衡状態になる。この電荷は、図6(b )の点
線で示した位置の鏡像電荷(反対極性の電荷)で置き換
えることができる。この状態で、移動子10は固定子1
に吸引されている。この段階を充電ステップと言う。
【0020】次に、図6(c )に示すように、各電極へ
の印加電圧を切り換える。つまり第1の電極群(I相)
である電極4a1、4a2、4a3に負電圧−Vを、第2の電
極群(II相)である電極4b1、4b2、4b3に正電圧+V
を、第3の電極群(III 相)である電極4c1、4c2、4
c3に負電圧−Vを、それぞれ印加する。すると、各電極
内の電荷は瞬時に移動するが、高抵抗体層12に誘導さ
れた鏡像電荷は、同層材料の抵抗値が高いためにすぐに
は移動しない。
の印加電圧を切り換える。つまり第1の電極群(I相)
である電極4a1、4a2、4a3に負電圧−Vを、第2の電
極群(II相)である電極4b1、4b2、4b3に正電圧+V
を、第3の電極群(III 相)である電極4c1、4c2、4
c3に負電圧−Vを、それぞれ印加する。すると、各電極
内の電荷は瞬時に移動するが、高抵抗体層12に誘導さ
れた鏡像電荷は、同層材料の抵抗値が高いためにすぐに
は移動しない。
【0021】従って、電極4a1、4b1、4a2、4b2上の
電荷と、その直上の移動子10上の鏡像電荷とが同極性
(同符号)となることにより、反発力が発生し、移動子
10は固定子1の表面から浮上する。又、電極4c1上の
負電荷と、隣接する電極4b1の直上の鏡像正電荷とが異
極性(異符号)となることにより互いに吸引し、同時に
電極4c1上の負電荷と、電極4a2の直上の鏡像負電荷と
が同極性(同符号)となることにより互いに反発するの
で、移動子10は右方向の駆動力を受け、右に移動す
る。この段階を駆動ステップと言う。
電荷と、その直上の移動子10上の鏡像電荷とが同極性
(同符号)となることにより、反発力が発生し、移動子
10は固定子1の表面から浮上する。又、電極4c1上の
負電荷と、隣接する電極4b1の直上の鏡像正電荷とが異
極性(異符号)となることにより互いに吸引し、同時に
電極4c1上の負電荷と、電極4a2の直上の鏡像負電荷と
が同極性(同符号)となることにより互いに反発するの
で、移動子10は右方向の駆動力を受け、右に移動す
る。この段階を駆動ステップと言う。
【0022】移動子10が右方向に1ピッチ移動する
と、図6(d )に示すように、電極4b1、4c1、4b2、
4c2の電荷と、それらの上の鏡像電荷とが異極性となる
ので、吸引力が働き、移動子10はその位置で位置決め
されて停止する。移動子10が移動する間に鏡像電荷は
拡散するが、引き続いて図6(e )に示すように、第1
の電極群(I相)である電極4a1、4a2、4a3に0V
を、第2の電極群(II相)である電極4b1、4b2、4b3
に正電圧+Vを、第3の電極群(III 相)である電極4
c1、4c2、4c3に負電圧−Vを、それぞれ印加すること
により、移動子10上に再び鏡像電荷を誘導(充電)す
る。この段階も充電ステップと言う。
と、図6(d )に示すように、電極4b1、4c1、4b2、
4c2の電荷と、それらの上の鏡像電荷とが異極性となる
ので、吸引力が働き、移動子10はその位置で位置決め
されて停止する。移動子10が移動する間に鏡像電荷は
拡散するが、引き続いて図6(e )に示すように、第1
の電極群(I相)である電極4a1、4a2、4a3に0V
を、第2の電極群(II相)である電極4b1、4b2、4b3
に正電圧+Vを、第3の電極群(III 相)である電極4
c1、4c2、4c3に負電圧−Vを、それぞれ印加すること
により、移動子10上に再び鏡像電荷を誘導(充電)す
る。この段階も充電ステップと言う。
【0023】そして、以下同様に、各電極群への印加電
圧を順次切り換えていくことにより、移動子10を1ピ
ッチずつ移動させる。
圧を順次切り換えていくことにより、移動子10を1ピ
ッチずつ移動させる。
【0024】図7は、この例での各相へ印加する電圧の
時間変化を示す。駆動制御回路は、充電ステップと駆動
ステップを交互に実行することにより、充電と駆動を制
御する。
時間変化を示す。駆動制御回路は、充電ステップと駆動
ステップを交互に実行することにより、充電と駆動を制
御する。
【0025】なお、この静電アクチュエータ自体の基本
的構成は、前述したように、特開平2−285978号
公報に詳細な開示がある。
的構成は、前述したように、特開平2−285978号
公報に詳細な開示がある。
【0026】本発明では、この「移動子」として「供給
用紙」を当てはめることを考えた。
用紙」を当てはめることを考えた。
【0027】即ち、本発明では、固定子1を、該固定子
1の駆動力発生面1a を下側に向けて配置すると共に、
この固定子1の下方位置に該下側に向けた駆動力発生面
1aに接触するように移動子である供給用紙10を配置
し、その上で、固定子1の帯状電極4への印加電圧を切
替え、該固定子1と移動子である供給用紙10との間に
静電気力を発生させ、該静電気力によって移動子(供給
用紙)を移動させるようにしたものである。
1の駆動力発生面1a を下側に向けて配置すると共に、
この固定子1の下方位置に該下側に向けた駆動力発生面
1aに接触するように移動子である供給用紙10を配置
し、その上で、固定子1の帯状電極4への印加電圧を切
替え、該固定子1と移動子である供給用紙10との間に
静電気力を発生させ、該静電気力によって移動子(供給
用紙)を移動させるようにしたものである。
【0028】この静電アクチュエータは、移動子10は
基本的に電極を必要とせず、充電操作によって固定子1
側の帯状電極4のパターンを移動子10側に転写するよ
うにしている。従って移動子10として供給用紙を直接
移動させることができる。
基本的に電極を必要とせず、充電操作によって固定子1
側の帯状電極4のパターンを移動子10側に転写するよ
うにしている。従って移動子10として供給用紙を直接
移動させることができる。
【0029】この場合、固定子1と移動子10の位置合
せも不要であり、帯状電極4を高精度に加工する必要も
ないため、非常に実用的でもある。
せも不要であり、帯状電極4を高精度に加工する必要も
ないため、非常に実用的でもある。
【0030】又、固定子1の駆動力発生面1a を下側に
向け、該駆動力発生面1a と移動子10とを接触させる
ことで、固定子1と移動子10間の距離(ギャップ)を
安定して保持できるため、その距離を極めて小さくする
ことができ、よって、薄型でコンパクトな構造にするこ
とができる上、大きな力密度(単位当りに発生する力)
を得ることができる。
向け、該駆動力発生面1a と移動子10とを接触させる
ことで、固定子1と移動子10間の距離(ギャップ)を
安定して保持できるため、その距離を極めて小さくする
ことができ、よって、薄型でコンパクトな構造にするこ
とができる上、大きな力密度(単位当りに発生する力)
を得ることができる。
【0031】本発明では、送り出すべき用紙以外に動く
ものが基本的に存在せず、従って、小型化が容易に実現
できるようになると共に、メインテナンスも非常に容易
となる。
ものが基本的に存在せず、従って、小型化が容易に実現
できるようになると共に、メインテナンスも非常に容易
となる。
【0032】
【実施例】以下図面に基づいて本発明の実施例を詳細に
説明する。
説明する。
【0033】図1〜図3に本発明が適用させた給紙装置
を示す。
を示す。
【0034】図1は静電アクチュエータSA(の固定子
1)の外観である。この静電アクチュエータSAの構造
及び機能自体は作用の項で詳述した通りである。従って
図の符号も同一にしてある。静電アクチュエータSA
は、図2に示されるように、その固定子1の駆動力発生
面1a が下側に向けて配置され、この固定子1の下方位
置に該下側に向けた駆動力発生面1a に接触するように
して供給用紙(移動子に相当)10が配置される。
1)の外観である。この静電アクチュエータSAの構造
及び機能自体は作用の項で詳述した通りである。従って
図の符号も同一にしてある。静電アクチュエータSA
は、図2に示されるように、その固定子1の駆動力発生
面1a が下側に向けて配置され、この固定子1の下方位
置に該下側に向けた駆動力発生面1a に接触するように
して供給用紙(移動子に相当)10が配置される。
【0035】前述したように、固定子1は、フィルム状
の絶縁体2内に複数の帯状電極4を一定ピッチで配列し
たものである。この固定子1の帯状電極4は、駆動回路
20によってその印加電圧が図7に示されるように切換
えられるようになっており、その結果固定子1と供給用
紙10との間に静電気力が発生させられ、該静電気力に
よって供給用紙10がX方向に移動させられるようにな
っている。なお、供給用紙10は、所定の位置まで搬送
された状態で図6におけるいずれかの「反発」の状態と
なるように帯状電極4への印加電圧を制御すると搬送し
た供給用紙10a を容易に固定子1から離すことができ
る。
の絶縁体2内に複数の帯状電極4を一定ピッチで配列し
たものである。この固定子1の帯状電極4は、駆動回路
20によってその印加電圧が図7に示されるように切換
えられるようになっており、その結果固定子1と供給用
紙10との間に静電気力が発生させられ、該静電気力に
よって供給用紙10がX方向に移動させられるようにな
っている。なお、供給用紙10は、所定の位置まで搬送
された状態で図6におけるいずれかの「反発」の状態と
なるように帯状電極4への印加電圧を制御すると搬送し
た供給用紙10a を容易に固定子1から離すことができ
る。
【0036】なお、図3に積層してある供給用紙10と
固定子1との関係を示す。図から明らかなように、固定
子1の駆動力発生面1a は下側に向けて配置されてお
り、この駆動力発生面1a に接触するようにして最も上
にある供給用紙10が接触させられている。供給用紙1
0が供給されることによって次に最上部に現われるよう
になった供給用紙10と固定子1とは、その間隔が若干
空くことになるが、これについては、例えば従来ローラ
を供給用紙に接触させていたのと同様な方法で供給用紙
10又は固定子1のいずれかを上下方向に順次移動させ
ることにより、常に略同じ接触圧(ほぼ零)で両者が接
触できるような構成とすることで対応できる。
固定子1との関係を示す。図から明らかなように、固定
子1の駆動力発生面1a は下側に向けて配置されてお
り、この駆動力発生面1a に接触するようにして最も上
にある供給用紙10が接触させられている。供給用紙1
0が供給されることによって次に最上部に現われるよう
になった供給用紙10と固定子1とは、その間隔が若干
空くことになるが、これについては、例えば従来ローラ
を供給用紙に接触させていたのと同様な方法で供給用紙
10又は固定子1のいずれかを上下方向に順次移動させ
ることにより、常に略同じ接触圧(ほぼ零)で両者が接
触できるような構成とすることで対応できる。
【0037】この静電アクチュエータSAを利用した給
紙装置には以下のような特徴がある。
紙装置には以下のような特徴がある。
【0038】給紙機構は電極と駆動回路のみで構成さ
れており、ローラ等の機械的可動部がないため構造が簡
単で小型化に適している。
れており、ローラ等の機械的可動部がないため構造が簡
単で小型化に適している。
【0039】駆動する材料の全面に直接移動力を与え
ているため、ごく薄い紙でもしわを寄せることなく搬送
することができる。
ているため、ごく薄い紙でもしわを寄せることなく搬送
することができる。
【0040】本体と供給用紙との間には反発力と吸引力
が交互に働くが、その時間的比率は吸引力の方が長く、
従って全体的に供給用紙を固定子1に保持する力が働く
ことになる。そのため、固定子1を本発明のように供給
用紙10の上側においても該供給用紙10を落下させる
ことなく搬送することができる。
が交互に働くが、その時間的比率は吸引力の方が長く、
従って全体的に供給用紙を固定子1に保持する力が働く
ことになる。そのため、固定子1を本発明のように供給
用紙10の上側においても該供給用紙10を落下させる
ことなく搬送することができる。
【0041】これらの結果、従来の静電給紙装置に比べ
てコンパクト化、薄型化が実現でき、又用紙全体で吸着
力を受けるため安定した駆動力が得られ、高い信頼性を
得ることができる。
てコンパクト化、薄型化が実現でき、又用紙全体で吸着
力を受けるため安定した駆動力が得られ、高い信頼性を
得ることができる。
【0042】なお、本発明では、供給用紙自体を静電ア
クチュエータの移動子として直接搬送させるようにして
いるため、当然に例えば当該移動する用紙の電気抵抗等
は移動性能に影響を与える。従って、より良好な移動性
能を確保するために、例えば用紙の電気抵抗を管理・制
御したりするのは有効である。本発明ではこのような種
々の工夫を付加することを禁止するものではない。
クチュエータの移動子として直接搬送させるようにして
いるため、当然に例えば当該移動する用紙の電気抵抗等
は移動性能に影響を与える。従って、より良好な移動性
能を確保するために、例えば用紙の電気抵抗を管理・制
御したりするのは有効である。本発明ではこのような種
々の工夫を付加することを禁止するものではない。
【0043】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、静
電アクチュエータを利用し、その移動子として供給用紙
を直接的に搬送するようにしているため、コンパクト
化、薄型化が実現できると共に、安定した駆動力を得る
ことができ、高い信頼性を長期に亘って維持することが
できるようになるという優れた効果が得られる。
電アクチュエータを利用し、その移動子として供給用紙
を直接的に搬送するようにしているため、コンパクト
化、薄型化が実現できると共に、安定した駆動力を得る
ことができ、高い信頼性を長期に亘って維持することが
できるようになるという優れた効果が得られる。
【図1】本発明に係る静電アクチュエータの外観を示す
斜視図
斜視図
【図2】図1のII−II線に沿う断面図
【図3】固定子と供給用紙(移動子)との配置関係を示
す断面図
す断面図
【図4】従来の静電気力を利用した供給装置の一例を示
す断面図
す断面図
【図5】上記従来例の静電気力発生のメカニズムを説明
するための部分断面図
するための部分断面図
【図6】本発明で利用する静電アクチュエータの基本動
作を順をおって示す図
作を順をおって示す図
【図7】上記静電アクチュエータに印加する電圧パター
ンを示す線図
ンを示す線図
1…固定子 1a …駆動力発生面 3…ベース層 4…導電体層 5…帯状電極 10…移動子(供給用紙)
Claims (1)
- 【請求項1】絶縁体内に複数の帯状電極を一定ピッチで
配列してなるフィルム状の固定子を、 該固定子の駆動力発生面を下側に向けて配置すると共
に、 該固定子の下方位置に、前記下側に向けた駆動力発生面
に接触するようにして供給用紙を配置し、更に、 前記固定子に対し、その個々の帯状電極への印加電圧を
切換えることにより該固定子と供給用紙との間に順次切
換わる静電気力を発生させ、該順次切換わる静電気力に
よって供給用紙を移動させることを得る駆動回路を付設
したことを特徴とする給紙装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4132341A JPH05319602A (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 給紙装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4132341A JPH05319602A (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 給紙装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05319602A true JPH05319602A (ja) | 1993-12-03 |
Family
ID=15079076
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4132341A Pending JPH05319602A (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 給紙装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05319602A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105102359A (zh) * | 2013-04-12 | 2015-11-25 | 佳能株式会社 | 片材供给装置和成像设备 |
-
1992
- 1992-05-25 JP JP4132341A patent/JPH05319602A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105102359A (zh) * | 2013-04-12 | 2015-11-25 | 佳能株式会社 | 片材供给装置和成像设备 |
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