JPH053192Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、携帯時に嵩張らないでケースに収納
できると共に、使用時には通常の剃刀と同様にし
て使用できる安全剃刀に関するものである。

〔従来の技術〕

柄部の先端に該柄部に対して僅かに内側に傾斜
して首部が設けられ、この首部の先端に剃刃を備
えたヘツドが取付けられた構成の従来の安全剃刀
は、柄部と首部とが一体に成形され一方が他方に
対して動かない構造である。

〔考案が解決しようとする問題点〕

このように、従来の安全剃刀は、柄部に対して
首部が内側に傾斜して設けられ、しかも柄部と首
部とが一体に成形され一方が他方に対して動かな
い構造であるので、携帯時にケースに収納すると
嵩張るという問題がある。

本考案は、このような問題点に鑑み、携帯時に
ケースに収納した場合には嵩張ることがなく、し
かも使用時においては一般の安全剃刀と同様にし
て使用できる安全剃刀を提供することを目的とし
てなされたものである。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、柄部の先端に該柄部に対して僅かに
内側に傾斜して首部が設けられ、この首部の先端
に剃刃を備えたヘツドが取付けられた構成の安全
剃刀に於いて、前記柄部と首部との接続部分にヒ
ンジ部が設けられ、しかもこのヒンジ部に設けら
れた柄部及び首部の各当接面が互いに当接したと
き剃刀の使用状態となるように柄部と首部とを樹
脂で一体成形し、レバー部材の先端を前記首部の
内側に固着すると共に、このレバー部材の後端部
に設けた引張り片にロツク部を設け、柄部に前記
引張り片に設けたロツク部を挿入してロツクする
ためのロツク溝を設けたことを特徴とする安全剃
刀である。

〔考案の作用〕

レバー部材を引張つて引張り片のロツク部をロ
ツク溝に挿入してロツクすることによりヒンジ部
に設けられた各当接面を互いに当接させて剃刀の
使用状態とすると共に、レバー部材の引張りを解
くことにより前記ヒンジ部及びレバー部材の弾性
復元力により首部を柄部とほぼ同一直線上に位置
させて剃刀の非使用状態にする。

〔実施例〕

第１図ないし第４図に本考案の実施例が示され
ている。

第１図イ，ロは、それぞれ本考案に係わる安全
剃刀Ｒの使用状態及び非使用状態の正面図、第２
図は、非使用状態において内側を上方へ向けた安
全剃刀Ｒの斜視図、第３図イ，ロは、それぞれ第
１図のＸ−Ｘ線及びＹ−Ｙ線拡大断面図、第４図
イ，ロは、それぞれ使用状態及び非使用状態にお
ける安全剃刀Ｒの斜視図を示す。

柄部１と首部２とは樹脂で一体成形されてお
り、成形時に柄部１と首部２との接続部分にヒン
ジ部３が成形される。このヒンジ部３には柄部１
及び首部２の各当接面４，５が相対向して設けら
れている。柄部１及び首部２の各当接面４，５が
当接したときに安全剃刀Ｒの使用状態となるよう
に各寸法を定めてある。このヒンジ部３は弾性変
形し、柄部１及び首部２に設けられた各当接面
４，５を互いに当接させて力を取り去つた場合、
ヒンジ部３の弾性復元力により各当接面４，５は
互いに離反するようになつている。

首部２の内側には樹脂棒から成るレバー部材６
の先端部が固着されており、このレバー部材６の
後端は柄部１に設けられたレバー部材挿通孔１３
を通つて柄部１の外側に達している。このレバー
部材６は柄部１及び首部２の成形時に一体に樹脂
成形され、途中で折曲されているため引張つた場
合弾性変形すると共に、この引張り力を解くと原
形状に復元する。レバー部材６の後端部にはロツ
ク部７を備えた引張り片８が取付けられている。

柄部１の外側には、レバー部材６に取付けられ
た引張り片８のロツク部７を挿入してロツクする
ためのロツク溝９が設けられていると共に、柄部
１における前記ロツク溝９よりも先端側には凹陥
部１０が設けられている。

首部２の先端には剃刃を備えたヘツド１１が取
付けられている。

そして、この安全剃刀Ｒを使用するには、引張
り片８を指先でつかんでレバー部材６を引張ると
共に、この引張り片８に設けられたロツク部７を
ロツク溝９に挿入してロツクすると、ヒンジ部３
を中心にして首部２が柄部１に対して僅かに内側
に回動して柄部１及び首部２の各当接面４，５が
互いに当接し、第１図イ及び第４図イに示される
ように首部２が柄部１に対して僅かに内側に傾斜
して使用状態となる。この使用状態においては、
首部２は柄部１と一体となつていると共に、使用
時にヘツド１１に加わる力はロツク部７がロツク
溝９に入り込むように作用するので、通常の剃刀
と同様に安定した状態で使用することができる。

また、非使用状態において安全剃刀Ｒをケース
１２に収納しておくには、レバー部材６の後端に
取付けた引張り片８のロツク部７をロツク溝９か
ら抜き出すと、前記したヒンジ部３及び弾性変形
されているレバー部材６の復元力により首部２が
僅かに外側に回動して柄部１とほぼ同一直線上に
位置するように原位置に復元する。

引張り片８のロツク部７をロツク溝９から抜き
出すと、この引張り片８は、第１図ロ及び第４図
ロに示されるように、凹陥部１０に入り込んだ状
態となる。この状態では、首部２は柄部１とほぼ
同一直線上に位置しているので、第５図に示され
るように、ケース１２に収納した場合にも嵩張る
ことはない。

尚、安全剃刀Ｒの非使用状態において、引張り
片８に設けたロツク部７を挿入するための別のロ
ツク溝を柄部１に設けることも可能であると共
に、柄部１の外側に設けたロツク溝９を柄部１の
内側に設けることも可能である。

〔考案の効果〕

本考案に係わる安全剃刀は、レバー部材の操作
により首部を柄部に対して僅かに内側に傾斜させ
たり、或いは首部を柄部とほぼ同一直線上に位置
させたりすることができるので、携帯時にケース
に収納した場合には嵩張ることがなく、しかも使
用時においては首部が柄部に強固に固定されて両
者がロツクされるため一般の安全剃刀と同様にし
て使用できる。

【図面の簡単な説明】

第１図イ，ロは、それぞれ本考案に係わる安全
剃刀Ｒの使用状態及び非使用状態の正面図、第２
図は、非使用状態において内側を上方へ向けた安
全剃刀Ｒの斜視図、第３図イ，ロは、それぞれ第
１図のＸ−Ｘ線及びＹ−Ｙ線拡大断面図、第４図
イ，ロは、それぞれ使用状態及び非使用状態にお
ける安全剃刀Ｒの斜視図、第５図は、非使用状態
において安全剃刀Ｒをケース１２に収納した状態
の図である。 主要部分の符号の説明、Ｒ……安全剃刀、１…
…柄部、２……首部、３……ヒンジ部、４，５…
…当接面、６……レバー部材、７……ロツク部、
８……引張り片、９……ロツク溝、１０……凹陥
部、１１……ヘツド、１２……ケース、１３……
レバー部材挿通孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 柄部の先端に該柄部に対して僅かに内側に傾斜
   して首部が設けられ、この首部の先端に剃刃を備
   えたヘツドが取付けられた構成の安全剃刀に於い
   て、前記柄部と首部との接続部分にヒンジ部が設
   けられ、しかもこのヒンジ部に設けられた柄部及
   び首部の各当接面が互いに当接したとき剃刀の使
   用状態となるように柄部と首部とを樹脂で一体成
   形し、レバー部材の先端を前記首部の内側に固着
   すると共に、このレバー部材の後端部に設けた引
   張り片にロツク部を設け、柄部に前記引張り片に
   設けたロツク部を挿入してロツクするためのロツ
   ク溝を設け、レバー部材を引張つて引張り片のロ
   ツク部をロツク溝に挿入してロツクすることによ
   りヒンジ部に設けられた各当接面を互いに当接さ
   せて剃刀の使用状態とすると共に、レバー部材の
   引張りを解くことにより前記ヒンジ部及びレバー
   部材の弾性復元力により首部を柄部とほぼ同一直
   線上に位置させて剃刀の非使用状態にすることを
   特徴とする安全剃刀。