JPH05319072A - 自動車用空調装置 - Google Patents
自動車用空調装置Info
- Publication number
- JPH05319072A JPH05319072A JP14618392A JP14618392A JPH05319072A JP H05319072 A JPH05319072 A JP H05319072A JP 14618392 A JP14618392 A JP 14618392A JP 14618392 A JP14618392 A JP 14618392A JP H05319072 A JPH05319072 A JP H05319072A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- vehicle
- deviation
- fan
- vehicle interior
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Air-Conditioning For Vehicles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 設定温度と車内温度の偏差が小さいとき、最
適なタインミングでファンを停止し、乗員のフィーリン
グを向上させる。 【構成】 車内温度Trと設定温度Tdの偏差(Td−
Tr)、及び車内温度の変化率d/dt・Trをそれぞ
れ求め(ステップ602、604)て、これら両因子に
基づいて車内温度の補正量ΔTrをファジィ推論する
(ステップ606、608、610)。次に、ファジィ
推論した結果により、車内温度を補正し(ステップ61
2)、その補正後の車内温度Tr’と設定温度Tdとの
偏差ΔTを求める(ステップ614)。そして、その偏
差ΔTに基づいてファンOFFの判定を行い(ステップ
616)、ファンOFFすべきと判定したときはファン
をOFFする(ステップ618)。
適なタインミングでファンを停止し、乗員のフィーリン
グを向上させる。 【構成】 車内温度Trと設定温度Tdの偏差(Td−
Tr)、及び車内温度の変化率d/dt・Trをそれぞ
れ求め(ステップ602、604)て、これら両因子に
基づいて車内温度の補正量ΔTrをファジィ推論する
(ステップ606、608、610)。次に、ファジィ
推論した結果により、車内温度を補正し(ステップ61
2)、その補正後の車内温度Tr’と設定温度Tdとの
偏差ΔTを求める(ステップ614)。そして、その偏
差ΔTに基づいてファンOFFの判定を行い(ステップ
616)、ファンOFFすべきと判定したときはファン
をOFFする(ステップ618)。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、条件に応じて送風量を
調節する機能を有した自動車用空調装置に関する。
調節する機能を有した自動車用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般の自動車用空調装置では、例えば実
公昭63−42649号公報に示されるように、車内温
度Trと目標温度(設定温度)Tdの偏差が大きいほど
ブロアファンの回転速度を大きくし、同偏差が小さくな
るに従ってファンの回転速度を小さくし、最終的には偏
差が小さいときに最小回転速度でファンを回すように制
御している。
公昭63−42649号公報に示されるように、車内温
度Trと目標温度(設定温度)Tdの偏差が大きいほど
ブロアファンの回転速度を大きくし、同偏差が小さくな
るに従ってファンの回転速度を小さくし、最終的には偏
差が小さいときに最小回転速度でファンを回すように制
御している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、特に春や秋
などの中間期において、目標温度と車内温度の偏差がほ
とんどないときには、むしろファンを止めた方がフィー
リング的に良好な場合がある。
などの中間期において、目標温度と車内温度の偏差がほ
とんどないときには、むしろファンを止めた方がフィー
リング的に良好な場合がある。
【0004】本発明は、上記事情を考慮し、乗員のフィ
ーリングをさらに良好なものにする自動車用空調装置を
提供することを目的とする。
ーリングをさらに良好なものにする自動車用空調装置を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の自動車用空調装
置は、上記課題を解決するため、図1に示すように、車
内温度(Tr)を検出する車内温度センサ1と、車内の
設定温度(Td)を入力する温度設定器2と、少なくと
も前記車内温度センサ1の検出した車内温度(Tr)と
温度設定器2により入力された設定温度(Td)とに基
づいて車内への吹出風量を演算する吹出風量演算手段3
と、該演算風量に基づいてファンを駆動制御するファン
駆動制御手段4と、を有する車両用空調装置において、
前記温度設定器2により入力された設定温度(Td)と
車内温度センサ1の検出した車内温度(Tr)との偏差
(Td−Tr)を演算する第1偏差演算手段5と、前記
車内温度センサ1の検出した車内温度(Tr)の変化率
(d/dt・Tr)を演算する車内温度変化率演算手段
6と、前記第1偏差演算手段5の出力(Td−Tr)と
前記車内温度変化率演算手段6の出力(d/dt・T
r)とに基づいて車内温度の補正量(ΔTr)をファジ
ィ推論するファジィ推論手段7と、推論した補正量(Δ
Tr)に基づいて前記車内温度センサ1の検出した車内
温度(Tr)を補正する車内温度補正演算手段8と、車
内温度補正演算手段8の出力する補正後の車内温度(T
r’=Tr+ΔTr)と前記温度設定器の出力する設定
温度(Td)との偏差(ΔT=Td−Tr’)を求める
第2偏差演算手段9と、該第2偏差演算手段9の演算し
た偏差(Td−Tr’)に基づきファンを停止すべきか
否かを判断するファンOFF判定手段10と、を備え、
前記ファン駆動制御手段4が、ファンOFF判定手段1
0からファンOFF信号が出力されたときファンの駆動
を停止することを特徴としている。
置は、上記課題を解決するため、図1に示すように、車
内温度(Tr)を検出する車内温度センサ1と、車内の
設定温度(Td)を入力する温度設定器2と、少なくと
も前記車内温度センサ1の検出した車内温度(Tr)と
温度設定器2により入力された設定温度(Td)とに基
づいて車内への吹出風量を演算する吹出風量演算手段3
と、該演算風量に基づいてファンを駆動制御するファン
駆動制御手段4と、を有する車両用空調装置において、
前記温度設定器2により入力された設定温度(Td)と
車内温度センサ1の検出した車内温度(Tr)との偏差
(Td−Tr)を演算する第1偏差演算手段5と、前記
車内温度センサ1の検出した車内温度(Tr)の変化率
(d/dt・Tr)を演算する車内温度変化率演算手段
6と、前記第1偏差演算手段5の出力(Td−Tr)と
前記車内温度変化率演算手段6の出力(d/dt・T
r)とに基づいて車内温度の補正量(ΔTr)をファジ
ィ推論するファジィ推論手段7と、推論した補正量(Δ
Tr)に基づいて前記車内温度センサ1の検出した車内
温度(Tr)を補正する車内温度補正演算手段8と、車
内温度補正演算手段8の出力する補正後の車内温度(T
r’=Tr+ΔTr)と前記温度設定器の出力する設定
温度(Td)との偏差(ΔT=Td−Tr’)を求める
第2偏差演算手段9と、該第2偏差演算手段9の演算し
た偏差(Td−Tr’)に基づきファンを停止すべきか
否かを判断するファンOFF判定手段10と、を備え、
前記ファン駆動制御手段4が、ファンOFF判定手段1
0からファンOFF信号が出力されたときファンの駆動
を停止することを特徴としている。
【0006】
【作用】本発明の自動車用空調装置においては、車内温
度(Tr)と設定温度(Td)の偏差(Td−Tr)、
及び車内温度(Tr)の変化率(d/dt・Tr)に基
づいて、センサで検出した車内温度(Tr)を補正す
る。そして、その補正後の車内温度(Tr’)と設定温
度(Td)との偏差(Td−Tr’)を新たに求めて、
その偏差(ΔT)の大きさに基づいて、ファンをOFF
すべきか否かの判定を行う。したがって、単に車内温度
(Tr)と設定温度(Td)の偏差(Td−Tr)に基
づいてファンOFFを決定するのではなく、車内温度の
変化率をも因子としてファンOFFの決定を行うから、
車室内の温度状態の変化に即した制御が行われるように
なると共に、乗員に対して最適な時点でファンOFFが
行われるようになる。
度(Tr)と設定温度(Td)の偏差(Td−Tr)、
及び車内温度(Tr)の変化率(d/dt・Tr)に基
づいて、センサで検出した車内温度(Tr)を補正す
る。そして、その補正後の車内温度(Tr’)と設定温
度(Td)との偏差(Td−Tr’)を新たに求めて、
その偏差(ΔT)の大きさに基づいて、ファンをOFF
すべきか否かの判定を行う。したがって、単に車内温度
(Tr)と設定温度(Td)の偏差(Td−Tr)に基
づいてファンOFFを決定するのではなく、車内温度の
変化率をも因子としてファンOFFの決定を行うから、
車室内の温度状態の変化に即した制御が行われるように
なると共に、乗員に対して最適な時点でファンOFFが
行われるようになる。
【0007】ここで、本発明の空調装置では、車内温度
の補正量ΔTrをファジィ推論している。即ち、車内温
度補正量ファジィ推論手段7が、車内温度センサにより
検出した車内温度と設定温度との偏差(Td−Tr)
と、該センサで検出した車内温度の変化率(d/dt・
Tr)とに基づいて、車内温度の補正量ΔTrを推論す
る。つまりこの場合、ファジィ推論の前件部変数(入
力)を、偏差(Td−Tr)と車内温度変化率(d/d
t・Tr)とし、後件部変数(出力)を車内温度補正量
ΔTrとするファジィ推論を行うのである。
の補正量ΔTrをファジィ推論している。即ち、車内温
度補正量ファジィ推論手段7が、車内温度センサにより
検出した車内温度と設定温度との偏差(Td−Tr)
と、該センサで検出した車内温度の変化率(d/dt・
Tr)とに基づいて、車内温度の補正量ΔTrを推論す
る。つまりこの場合、ファジィ推論の前件部変数(入
力)を、偏差(Td−Tr)と車内温度変化率(d/d
t・Tr)とし、後件部変数(出力)を車内温度補正量
ΔTrとするファジィ推論を行うのである。
【0008】ファジィ推論は、経験則などに基づいて定
められたファジィルールに従って推論結果を出力するも
ので、そのやり方の手順は例えば次の通りである。
められたファジィルールに従って推論結果を出力するも
ので、そのやり方の手順は例えば次の通りである。
【0009】まず、各ファジィルールに従って、予め与
えられたメンバーシップ関数より前件部の変数のグレー
ド(ファジィラベルに対する所属度、あるいはメンバー
シップ値とも言う)を求め、次いで、残りの変数のグレ
ードを順次求め、全グレードの最小値をとる。この処理
を前件部処理と言う。次に、後件部処理として、上記の
各グレード毎に補正量を算出し、その重心を求めて重心
位置を推論結果つまり最終出力である「車内温度補正量
ΔTr」とする。
えられたメンバーシップ関数より前件部の変数のグレー
ド(ファジィラベルに対する所属度、あるいはメンバー
シップ値とも言う)を求め、次いで、残りの変数のグレ
ードを順次求め、全グレードの最小値をとる。この処理
を前件部処理と言う。次に、後件部処理として、上記の
各グレード毎に補正量を算出し、その重心を求めて重心
位置を推論結果つまり最終出力である「車内温度補正量
ΔTr」とする。
【0010】この推論手法自体は周知のものであるので
詳しい説明は略す。なお、推論手法は別に他の方法を採
用しても構わない。
詳しい説明は略す。なお、推論手法は別に他の方法を採
用しても構わない。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら説明する。図2は、実施例の空調装置の全体構成を示
す概略図である。この図において、Mで示すものは通風
ダクトであり、この通風ダクトMの上流端には、インテ
ークドア11によって切換えられる内気取入口12と外
気取入口13とが設けられ、下流端には、吹出口ドア1
4a、14bによって切換えられるVENT吹出口1
5、DEF吹出口16、及びFOOT吹出口17が設け
られている。
ら説明する。図2は、実施例の空調装置の全体構成を示
す概略図である。この図において、Mで示すものは通風
ダクトであり、この通風ダクトMの上流端には、インテ
ークドア11によって切換えられる内気取入口12と外
気取入口13とが設けられ、下流端には、吹出口ドア1
4a、14bによって切換えられるVENT吹出口1
5、DEF吹出口16、及びFOOT吹出口17が設け
られている。
【0012】また、この通風ダクトMの途中には、上流
側から下流側に向かって順に、ブロアファン18、エバ
ポレータ19、エアミックスドア20、ヒータ21が設
けられている。そして、エアミックスドア20の開度を
制御することにより、冷風と暖風の混合割合を調節し
て、車内へ吹出す空気の温度を調節するようになってい
る。
側から下流側に向かって順に、ブロアファン18、エバ
ポレータ19、エアミックスドア20、ヒータ21が設
けられている。そして、エアミックスドア20の開度を
制御することにより、冷風と暖風の混合割合を調節し
て、車内へ吹出す空気の温度を調節するようになってい
る。
【0013】なお、22はインテークドア用アクチュエ
ータ、23はエバポレータとともに冷却系を構成するコ
ンプレッサ、24はエアミックスドア用アクチュエー
タ、25はヒータ用ウォータバルブ、26はモードドア
用アクチュエータである。
ータ、23はエバポレータとともに冷却系を構成するコ
ンプレッサ、24はエアミックスドア用アクチュエー
タ、25はヒータ用ウォータバルブ、26はモードドア
用アクチュエータである。
【0014】上記アクチュエータ類は、コントロールユ
ニット30により制御される。コントロールユニット3
0はマイクロコンピュータを中心にして構成されてお
り、少なくとも車内温度センサ31、外気温度センサ3
2、温度設定器33からの入力情報に基づいて目標吹出
温度を演算する。そして、その演算値に基づいてエアミ
ックスドア20の目標位置、及びブロアファン18の目
標送風量を算出し、その算出値に基づいてエアミックス
ドア20の開度、及びブロアファン18の送風量を制御
する。また、同様にしてインテークドア11、エバポレ
ータ19、ヒータ21も制御する。
ニット30により制御される。コントロールユニット3
0はマイクロコンピュータを中心にして構成されてお
り、少なくとも車内温度センサ31、外気温度センサ3
2、温度設定器33からの入力情報に基づいて目標吹出
温度を演算する。そして、その演算値に基づいてエアミ
ックスドア20の目標位置、及びブロアファン18の目
標送風量を算出し、その算出値に基づいてエアミックス
ドア20の開度、及びブロアファン18の送風量を制御
する。また、同様にしてインテークドア11、エバポレ
ータ19、ヒータ21も制御する。
【0015】また、このコントロールユニット30は、
車内温度と設定温度の偏差に応じてブロアファン18の
駆動を停止する機能を有している。すなわち、この実施
例では、コントロールユニット30が所定のプログラム
に従って処理を進めることにより、図1に示した各手段
(第1偏差演算手段5、車内温度変化率演算手段6、車
内温度補正量ファジィ推論手段7、車内温度補正演算手
段8、第2偏差演算手段9、ファンOFF判定手段1
0)を達成する。
車内温度と設定温度の偏差に応じてブロアファン18の
駆動を停止する機能を有している。すなわち、この実施
例では、コントロールユニット30が所定のプログラム
に従って処理を進めることにより、図1に示した各手段
(第1偏差演算手段5、車内温度変化率演算手段6、車
内温度補正量ファジィ推論手段7、車内温度補正演算手
段8、第2偏差演算手段9、ファンOFF判定手段1
0)を達成する。
【0016】次に、コントロールユニット30内のマイ
クロコンピュータによって行われる空調制御の内容を、
図3及び図4を参照して説明する。
クロコンピュータによって行われる空調制御の内容を、
図3及び図4を参照して説明する。
【0017】この空調制御では、図3に示すメインルー
チンの処理を所定時間ごとに繰り返し実行する。メイン
ルーチンにおいては、まず、最初のステップ100で車
内温度センサ31を始めとする各種センサ、温度設定
器、スイッチ等の信号を入力する。ついで、ステップ2
00で、各種センサ等の信号に基づいて目標吹出温度を
演算し、ステップ300でその演算した目標吹出温度に
関連して目標吹出風量を演算する。
チンの処理を所定時間ごとに繰り返し実行する。メイン
ルーチンにおいては、まず、最初のステップ100で車
内温度センサ31を始めとする各種センサ、温度設定
器、スイッチ等の信号を入力する。ついで、ステップ2
00で、各種センサ等の信号に基づいて目標吹出温度を
演算し、ステップ300でその演算した目標吹出温度に
関連して目標吹出風量を演算する。
【0018】そして、これらの演算結果に基づいて、ス
テップ400でエアミックスドアを制御し、ステップ5
00で吹出モードドアを制御し、ステップ600で送風
制御を実行し、ステップ700でインテークドアを制御
し、ステップ800でコンプレッサ制御を実行し、1回
の処理を終了する。
テップ400でエアミックスドアを制御し、ステップ5
00で吹出モードドアを制御し、ステップ600で送風
制御を実行し、ステップ700でインテークドアを制御
し、ステップ800でコンプレッサ制御を実行し、1回
の処理を終了する。
【0019】ここで、前記送風制御600は、図4のフ
ローチャートに示すように、具体的な処理が進められ
る。
ローチャートに示すように、具体的な処理が進められ
る。
【0020】まず、最初のステップ602において、温
度設定器33により入力される設定温度Tdと車内温度
センサ31により検出された車内温度Trの偏差Td−
Trを求め、それをE1と置く。ついで、ステップ60
4で、車内温度センサ31の検出した車内温度Trの変
化率d/dt・Trを求め、それをE2と置く。
度設定器33により入力される設定温度Tdと車内温度
センサ31により検出された車内温度Trの偏差Td−
Trを求め、それをE1と置く。ついで、ステップ60
4で、車内温度センサ31の検出した車内温度Trの変
化率d/dt・Trを求め、それをE2と置く。
【0021】そして、前件部変数をE1(設定温度と車
内温度の偏差=Td−Tr)、E2(車内温度Trの変
化率=d/dt・Tr)とし、後件部変数を車内温度補
正量ΔTrとして、ステップ606、608、610に
てファジィ推論を実行する。このファジィ推論では、経
験則あるいは実験などで得られた実績により、図5に表
で示すような28個のファジィルールが設定されてい
る。この表においては、縦列がE1、横列がE2であ
り、縦横の交差する位置に縦横の条件における補正量Δ
Trのラベルが表示されている。ここで、各符号(ファ
ジィラベル)は、次の意味で用いられている。 PL … 正方向に大きい PM … 正方向に中位 PS … 正方向に小さい ZR … ほとんど「0」 NS … 負方向に小さい NM … 負方向に中位 NL … 負方向に大きい
内温度の偏差=Td−Tr)、E2(車内温度Trの変
化率=d/dt・Tr)とし、後件部変数を車内温度補
正量ΔTrとして、ステップ606、608、610に
てファジィ推論を実行する。このファジィ推論では、経
験則あるいは実験などで得られた実績により、図5に表
で示すような28個のファジィルールが設定されてい
る。この表においては、縦列がE1、横列がE2であ
り、縦横の交差する位置に縦横の条件における補正量Δ
Trのラベルが表示されている。ここで、各符号(ファ
ジィラベル)は、次の意味で用いられている。 PL … 正方向に大きい PM … 正方向に中位 PS … 正方向に小さい ZR … ほとんど「0」 NS … 負方向に小さい NM … 負方向に中位 NL … 負方向に大きい
【0022】例えば一つのルールは、偏差(E1=Td
−Tr)が小さく(PS)、かつ車内温度の変化率(E
2=d/dt・Tr)が正方向に大きい(PL)ときに
は、車内温度補正量ΔTrを大(PL)にするというも
のである。
−Tr)が小さく(PS)、かつ車内温度の変化率(E
2=d/dt・Tr)が正方向に大きい(PL)ときに
は、車内温度補正量ΔTrを大(PL)にするというも
のである。
【0023】そして、各変数毎に上記のラベルを表現す
るメンバーシップ関数として、図6の(a)、(b)、
(c)に示すものが用いられている。(a)の関数は入
力変数E1(設定温度と車内温度の偏差=Td−Tr)
のメンバーシップ関数、(b)の関数は入力変数E2
(車内温度の変化率=d/dt・Tr)のメンバーシッ
プ関数、(c)の関数は出力変数ΔTr(車内温度補正
量)のメンバーシップ関数である。なお、前件部の入力
変数E1の単位は〔℃〕、またE2の単位は〔℃/sec
〕、さらに出力変数ΔTrの単位は〔℃〕となってい
る。
るメンバーシップ関数として、図6の(a)、(b)、
(c)に示すものが用いられている。(a)の関数は入
力変数E1(設定温度と車内温度の偏差=Td−Tr)
のメンバーシップ関数、(b)の関数は入力変数E2
(車内温度の変化率=d/dt・Tr)のメンバーシッ
プ関数、(c)の関数は出力変数ΔTr(車内温度補正
量)のメンバーシップ関数である。なお、前件部の入力
変数E1の単位は〔℃〕、またE2の単位は〔℃/sec
〕、さらに出力変数ΔTrの単位は〔℃〕となってい
る。
【0024】ファジィ推論のステップ606、608、
610では、上記のファジィルールに従い、特開平2−
92763号公報などで公知のMIN−MAXルールを
用いて、車内温度補正量ΔTrを演算する。その流れ
は、まず最初にルール毎の入力側メンバーシップ関数に
より、前件部変数E1、E2のグレードを求め(ステッ
プ606)、次いで、出力側メンバーシップ関数によ
り、各ルールのグレード毎に、後件部出力である車内温
度補正量ΔTrを算出する(ステップ608)。そし
て、各ルール毎に得た後件部出力を論理和して、その重
心を求め、その重心位置を最終的な推論結果である車内
温度補正量ΔTrとする(ステップ610)。
610では、上記のファジィルールに従い、特開平2−
92763号公報などで公知のMIN−MAXルールを
用いて、車内温度補正量ΔTrを演算する。その流れ
は、まず最初にルール毎の入力側メンバーシップ関数に
より、前件部変数E1、E2のグレードを求め(ステッ
プ606)、次いで、出力側メンバーシップ関数によ
り、各ルールのグレード毎に、後件部出力である車内温
度補正量ΔTrを算出する(ステップ608)。そし
て、各ルール毎に得た後件部出力を論理和して、その重
心を求め、その重心位置を最終的な推論結果である車内
温度補正量ΔTrとする(ステップ610)。
【0025】次いで、車内温度補正量ΔTrの推論を終
えたら、ステップ612に進んで、車内温度センサ31
の検出した車内温度Trに補正量ΔTrを加えて、補正
後の車内温度Tr’を求め、ステップ614にて,この
補正後の車内温度Tr’を用いて、新たに設定温度Td
と車内温度Tr’の偏差ΔTを求める。
えたら、ステップ612に進んで、車内温度センサ31
の検出した車内温度Trに補正量ΔTrを加えて、補正
後の車内温度Tr’を求め、ステップ614にて,この
補正後の車内温度Tr’を用いて、新たに設定温度Td
と車内温度Tr’の偏差ΔTを求める。
【0026】そして、この偏差ΔTの大きさに応じて、
ステップ616でファンOFF制御を行うか否かを判定
する。ΔTの判定基準値としては、増加側が+1℃、減
少側が−1℃として、ヒステリシスを持って設定されて
いる。そして、判定基準よりΔTが大きいときは、判断
がAとなってステップ620に進み、通常通り目標吹出
風量値に従ってファン回転速度が制御される。また、判
定基準よりΔTが小さいときは、判断がBとなってステ
ップ618に進み、ファンをOFFする。即ちこの実施
例では、設定温度Tdより車内温度Tr’がほぼ小さく
なった時点でファンがOFFされる。以下メインルーチ
ンに戻る。
ステップ616でファンOFF制御を行うか否かを判定
する。ΔTの判定基準値としては、増加側が+1℃、減
少側が−1℃として、ヒステリシスを持って設定されて
いる。そして、判定基準よりΔTが大きいときは、判断
がAとなってステップ620に進み、通常通り目標吹出
風量値に従ってファン回転速度が制御される。また、判
定基準よりΔTが小さいときは、判断がBとなってステ
ップ618に進み、ファンをOFFする。即ちこの実施
例では、設定温度Tdより車内温度Tr’がほぼ小さく
なった時点でファンがOFFされる。以下メインルーチ
ンに戻る。
【0027】以上のように実施例の自動車用空調装置に
おいては、車内温度と設定温度の偏差Td−Tr、及び
車内温度の変化率d/dt・Trに基づいて、車内温度
Trが補正され、その補正後の車内温度Tr’と設定温
度Tdとの偏差ΔTに基づいてファンがOFFされる。
したがって、単に車内温度と設定温度の偏差Td−Tr
に基づいてファンOFFが決定されるのではなく、車内
温度の変化率をも因子としてファンOFFの決定が行わ
れるから、車室内の温度状態の変化に即した制御が行わ
れるようになると共に、乗員に対して最適な時点でファ
ンOFFが行われるようになる。よって、乗員のフィー
リングをより向上させることができる。
おいては、車内温度と設定温度の偏差Td−Tr、及び
車内温度の変化率d/dt・Trに基づいて、車内温度
Trが補正され、その補正後の車内温度Tr’と設定温
度Tdとの偏差ΔTに基づいてファンがOFFされる。
したがって、単に車内温度と設定温度の偏差Td−Tr
に基づいてファンOFFが決定されるのではなく、車内
温度の変化率をも因子としてファンOFFの決定が行わ
れるから、車室内の温度状態の変化に即した制御が行わ
れるようになると共に、乗員に対して最適な時点でファ
ンOFFが行われるようになる。よって、乗員のフィー
リングをより向上させることができる。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自動車用
空調装置によれば、設定温度と車内温度の偏差、及び車
内温度の変化率の両方を因子として車内温度を補正し、
補正後の車内温度と設定温度の偏差に基づいてファンO
FFの決定を行うので、乗員に対して最適な時点でファ
ンOFFが行われるようになり、乗員のフィーリングを
より向上させることができる。
空調装置によれば、設定温度と車内温度の偏差、及び車
内温度の変化率の両方を因子として車内温度を補正し、
補正後の車内温度と設定温度の偏差に基づいてファンO
FFの決定を行うので、乗員に対して最適な時点でファ
ンOFFが行われるようになり、乗員のフィーリングを
より向上させることができる。
【図1】本発明の要旨を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例の概略構成を示すブロック図
である。
である。
【図3】同実施例の空調制御のメインルーチンを示すフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図4】同実施例の空調制御のうちの送風制御の内容を
示すフローチャートである。
示すフローチャートである。
【図5】前記送風制御の中の車内温度補正量のファジィ
推論に用いられるファジィルールを示す表でる。
推論に用いられるファジィルールを示す表でる。
【図6】前記ファジィ推論に用いるメンバーシップ関数
を示し、(a)は前件部変数E1(偏差Td−Tr)の
メンバーシップ関数、(b)は前件部変数E2(車内温
度変化率d/dt・Tr)のメンバーシップ関数、
(c)は後件部変数(車内温度補正量ΔTr)のメンバ
ーシップ関数である。
を示し、(a)は前件部変数E1(偏差Td−Tr)の
メンバーシップ関数、(b)は前件部変数E2(車内温
度変化率d/dt・Tr)のメンバーシップ関数、
(c)は後件部変数(車内温度補正量ΔTr)のメンバ
ーシップ関数である。
1 車内温度センサ 2 温度設定器 3 吹出風量演算手段 4 ファン駆動制御手段 5 第1偏差演算手段 6 車内温度変化率演算手段 7 車内温度補正量ファジィ推論手段 8 車内温度補正演算手段 9 第2偏差演算手段 10 ファンOFF判定手段 31 車内温度センサ 33 温度設定器
Claims (1)
- 【請求項1】車内温度を検出する車内温度センサと、 車内温度を設定する温度設定器と、 少なくとも前記車内温度センサの検出した車内温度と温
度設定器により入力された設定温度とに基づいて車内へ
の吹出風量を演算する吹出風量演算手段と、 該演算風量に基づいてファンを駆動制御するファン駆動
制御手段と、 を有する車両用空調装置において、 前記温度設定器により入力された設定温度と車内温度セ
ンサの検出した車内温度との偏差を演算する第1偏差演
算手段と、 前記車内温度センサの検出した車内温度の変化率を演算
する車内温度変化率演算手段と、 前記第1偏差演算手段の出力と前記車内温度変化率演算
手段の出力とに基づいて車内温度の補正量をファジィ推
論するファジィ推論手段と、 推論した補正量に基づいて前記車内温度センサの検出し
た車内温度を補正する車内温度補正演算手段と、 車内温度補正演算手段の出力する補正後の車内温度と前
記温度設定器の出力する設定温度との偏差を求める第2
偏差演算手段と、 該第2偏差演算手段の演算した偏差に基づきファンを停
止すべきか否かを判断するファンOFF判定手段と、 を備え、 前記ファン駆動制御手段は、ファンOFF判定手段から
ファンOFF信号が出力されたときファンの駆動を停止
することを特徴とする自動車用空調装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14618392A JP3416169B2 (ja) | 1992-05-13 | 1992-05-13 | 自動車用空調装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14618392A JP3416169B2 (ja) | 1992-05-13 | 1992-05-13 | 自動車用空調装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05319072A true JPH05319072A (ja) | 1993-12-03 |
JP3416169B2 JP3416169B2 (ja) | 2003-06-16 |
Family
ID=15402017
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14618392A Expired - Fee Related JP3416169B2 (ja) | 1992-05-13 | 1992-05-13 | 自動車用空調装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3416169B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7556090B2 (en) | 2004-03-03 | 2009-07-07 | Denso Corporation | Vehicular air-conditioner providing a comfortable condition for a passenger |
KR101628553B1 (ko) * | 2014-12-03 | 2016-06-08 | 현대자동차주식회사 | 온도 제어 장치 및 그 제어 방법 |
-
1992
- 1992-05-13 JP JP14618392A patent/JP3416169B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7556090B2 (en) | 2004-03-03 | 2009-07-07 | Denso Corporation | Vehicular air-conditioner providing a comfortable condition for a passenger |
KR101628553B1 (ko) * | 2014-12-03 | 2016-06-08 | 현대자동차주식회사 | 온도 제어 장치 및 그 제어 방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3416169B2 (ja) | 2003-06-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH1134637A (ja) | 車両用空調装置 | |
JP3416169B2 (ja) | 自動車用空調装置 | |
JPH0632136A (ja) | ゆらぎ送風機能を持つ自動車用空調装置 | |
JPH05330328A (ja) | 車両用空調装置 | |
JP3197322B2 (ja) | 車両用空調装置の吹出制御装置 | |
JP3411314B2 (ja) | 自動車用空調装置のインテークドア駆動制御装置 | |
JP3322692B2 (ja) | 車両用空調装置 | |
JP3210393B2 (ja) | 自動車用空調装置 | |
JPH0585153A (ja) | 車両用空調装置 | |
JPH05278433A (ja) | 車両用空調装置 | |
JPS61215111A (ja) | 車両用空気調和装置 | |
JP3214331B2 (ja) | ファジィ演算装置及び車両用空調装置 | |
JPH0632135A (ja) | 車両用空調装置 | |
JP2709835B2 (ja) | 車両用空調制御装置 | |
JP2944808B2 (ja) | 車両用空気調和機の制御装置 | |
JPH06171351A (ja) | 車両用空調装置 | |
JPS6157423A (ja) | カ−エアコン制御装置 | |
JP2549014Y2 (ja) | 自動車用空気調和装置 | |
JPH06127259A (ja) | 車両用空調装置 | |
JPH04231208A (ja) | 自動車用空調装置 | |
JPH06156046A (ja) | 車両用空調装置 | |
JPH0537846Y2 (ja) | ||
JPH0687322A (ja) | 車両用空調装置 | |
JPH06127255A (ja) | 車両用空調装置 | |
JPH05116525A (ja) | 車両用空調装置の吹出制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |