JPH0531888B2 - - Google Patents

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JPH0531888B2
JPH0531888B2 JP12027086A JP12027086A JPH0531888B2 JP H0531888 B2 JPH0531888 B2 JP H0531888B2 JP 12027086 A JP12027086 A JP 12027086A JP 12027086 A JP12027086 A JP 12027086A JP H0531888 B2 JPH0531888 B2 JP H0531888B2
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diamine
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dicarboxylic acid
polymer
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Teijin Ltd
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は改良された芳香族ポリアミド及びその
製造方法に関するものである。更に詳細には、界
面重合法により製造される芳香族ポリアミド、及
び該芳香族ポリアミドの製造に際し生産性を向上
すると共に得られるポリマーの品質を向上させる
方法に関するものである。
従来技術 メタフエニレンジアミン(MPDA)及びイソ
フタル酸クロライド(IPC)を原料として、界面
重合法により、ポリ(メタフエニレンイソフタル
アミド)を製造しようとする試みは、古くから行
われており、例えば、特公昭35−13247号公報に
はMPDAの炭酸ソーダ水溶液に等モル量のIPCの
テトラヒドロフラン(THF)溶液を加える方法
が示されている。
しかし、この方法では、MPDA溶液を激しく
撹拌しておき、これにIPC溶液を瞬時に加えなけ
ればならないため、反応の際の添加速度や濃度に
よつて得られる重合体の品質(特に重合度)が大
きく変動し、また、重合度の高いものが得られな
いという問題がある。
かかる問題を解消する方法として、等モル量の
MPDAとIPCをTHF中で反応させて各々が片側
だけで縮合し反応活性を保持した中間体を得、次
いで、これを炭酸ソーダ水溶液と混合して顆粒状
の高重合体を得る方法が提案されている(特公昭
47−10863号公報参照)。
この方法は、原料のモル比が最初から保たれて
いるので、反応の際の添加速度や濃度の影響が少
なく、反応が2段に別れているので反応熱の除去
も容易となり、工業的に極めて有用な方法である
が、近年、芳香族ポリアミドの繊維、フイルム等
が種々の用途に広く使用されるにつれて、その特
性及びコストに対する市場の要求が高まり、従来
のものに比べてより品質の優れた全芳香族ポリア
ミド、及びそれをより高い生産性にて製造する方
法、の出現が期待されている。
発明の目的 本発明の第1の目的は、従来の方法では製造し
得ない高重合度で分子量分布がシヤープでかつ均
一な重合度を有する芳香族ポリアミド、特にポリ
(メタフエニレンイソフタルアミド)を提供する
ことにある。本発明の第2の目的は、従来の同種
ポリマーからなるものに比べて強伸度及び耐熱性
の良好な繊維、フイルム、その他の成形品となし
得る高重合度芳香族ポリアミドを提供することに
ある。本発明の第3の目的は前記芳香族ポリアミ
ドを高い生産性にて製造する方法を提供すること
にある。
発明の構成 本発明者らは、前述の諸目的を達成すべく特公
昭47−10863号で提案された方法の改良について
鋭意研究の結果、芳香族ジカルボン酸ハライドと
芳香族ジアミンとの反応(第1段反応)を行わせ
る場合、芳香族ジカルボンハライドをテトラヒド
ロフランに溶解した溶液中に芳香族ジアミンをテ
トラヒドロフランに溶解した溶液を滴下させ、し
かも反応系の温度を常に−3℃以下の温度に維持
すると、反応が順調かつ円滑に進行し、反応に要
する時間も大幅に短縮され、工業的に実施する場
合に生産性が著しく向上すること、更には、反応
系の温度を−10℃よりも低い温度に維持すると、
驚くべきことに、得られるポリマーの分子量分布
がシヤープとなり、低重合物の含有率が顕著に低
下するとともに平均重合度が向上し、このポリマ
ーから得られた繊維、フイルム、その他の成形品
は、従来のものに比して強伸度、耐熱性の双方に
すぐれていることを見出し、本発明を完成したも
のである。
芳香族ジアミンと芳香族ジカルボン酸ハライド
とを反応せしめてなる芳香族ポリアミドであつ
て、ポリマー繰返し単位の85モル%以上がメタフ
エニレンイソフタルアミドであり、残りのポリマ
ー繰返し単位が、メタフエニレンジアミン、パラ
フエニレンジアミン、3,4−ジアミノジフエニ
ルエーテル、4,4′−ジアミノジフエニルエーテ
ル、パラキシリレンジアミン、ビフエニレンジア
ミンの群からなる芳香族ジアミン成分の少くとも
1種と、イソフタル酸クロライド、テレフタル酸
クロライド、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸
クロライド、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸
クロライドの群からなる芳香族ジカルボン酸ハラ
イド成分の少くとも1種より成る芳香族ポリアミ
ド(ポリメタフエニレンイソフタルアミドを除
く)であり、…特徴とする芳香族ポリアミドであ
る。本発明の今一つは、芳香族ジアミンと芳香族
ジカルボン酸ハライドとを…芳香族ジアミンと芳
香族ジカルボン酸ハライドとを反応せしめてなる
芳香族ポリアミドであつて、ポリマー繰返し単位
の85モル%以上がメタフエニレンイソフタルアミ
ドであり、残りのポリマー繰返し単位が、メタフ
エニレンジアミン、パラフエニレンジアミン、
3,4−ジアミノジフエニルエーテル、4,4′−
ジアミノジフエニルエーテル、パラキシリレンジ
アミン、ビフエニレンジアミンの群からなる芳香
族ジアミン成分の少くとも1種と、イソフタル酸
クロライド、テレフタル酸クロライド、ナフタレ
ン−2,6−ジカルボン酸クロライド、ナフタレ
ン−2,7−ジカルボン酸クロライドの群からな
る芳香族ジカルボン酸ハライド成分の少くとも1
種より成る芳香族ポリアミド(ポリメタフエニレ
ンイソフタルアミドを除く)であり、…特徴とす
る芳香族ポリアミドの製造方法である。
本発明で使用する芳香族ジアミンとしてはメタ
フエニレンジアミンが好ましい。また、このジア
ミン以外に少量(すなわち15モル%以下)のパラ
フエニレンジアミン、3,4−ジアミノジフエニ
ルエーテル、4,4′−ジアミノジフエニルエーテ
ル、パラキシリレンジアミン、ビフエニレンジア
ミン等の他の芳香族ジアミンを共重合成分として
使用することもできる。
一方、芳香族ジカルボン酸ハライドとしては、
イソフタル酸クロライドが好ましい。これを単独
で使用してもよいが、少量(すなわち15モル%以
下)の他の芳香族ジカルボン酸ハライド、例えば
テレフタル酸クロライド、ナフタレン−2,6−
ジカルボン酸クロライド、ナフタレン−2,7−
ジカルボン酸クロライド等を共重合成分として使
用することもできる。
また、これらの芳香族ジアミンあるいは芳香族
ジカルボン酸ハライドは、その芳香族の水素の一
部がハロゲンで置換されていてもよい。
本発明方法においては、反応を円滑に行いかつ
重合度の高いポリマーを得る為には、芳香族ジカ
ルボン酸ハライドの純度が特に重要であり、不純
物の含有量が1000ppm以下、特に400ppm以下が
好ましい。
一方、前記各反応成分を溶解する溶媒として
は、テトラヒドロフラン(THF)を使用する。
この溶媒は、反応成分は良く溶解するが生成ポリ
マーに対しては貧溶媒であつて、活性中間体をつ
くる第1段反応を効率的に行うことができるばか
りでなく、回収工程等における取扱い性も良いの
で好適である。
本発明方法を実施する場合、使用するTHFの
含有水分率を極力低くする必要があり、含有水分
率を500ppm以下、特に200ppm以下に調整するの
が好ましい。
本発明方法では、前述の如き芳香族ジアミンの
THF溶液と芳香族ジカルボン酸ハライドTHF溶
液とを接触させて、両成分を反応させるに当り、
芳香族ジカルボン酸ハライドのTHF溶液中に芳
香族ジアミンのTHF溶液を滴下する必要がある。
これを逆にして、芳香族ジアミン溶液中に芳香
族ジカルボン酸ハライド溶液を添加又は滴下する
と、活性中間体が均一粒子の乳化液とならず得ら
れる重合体の固有粘度が低く、また固有粘度のバ
ラツキが大きくなるという問題があり、好ましく
ない。
この滴下により生ずる両成分の反応で著しい反
応熱が発生するが、シヤワー(噴霧)状に滴下す
ることにより、反応熱が局在化せず全体の系の温
度が均一化するので好ましい。この場合、液滴の
大きさを直径5mm以下とするのが最適である。
本発明方法では、この反応において、反応開始
から反応終了までの間、反応系の温度を常に−3
℃以下に維持することが必要である。反応系の温
度が−3℃よりも高いと、活性中間体の分子量が
大きくならず、また、THFと反応試薬との副反
応が優先して充分な重合度のポリマーが得られに
くい。
これに対し、反応系の温度を−3℃〜−10℃に
維持すると、従来に比べ反応時間を大幅に短縮す
ることが可能となり、重合工程の生産性を向上さ
せることができる。
また、反応系の温度を−10℃より低温に維持す
ると、前述の効果に加え、生成ポリマーにおける
重合度分布がシヤープとなり、低重合物の含有量
が顕著に少なくなり、ポリマーの高重合度化が達
成される。例えば、従来の方法では固有粘度
(ηinh)にして高々1.8未満のものしか得られない
が、この方法では2.7に達するものも得られる。
この反応は、前述の如く発熱反応であるから、
反応系を前記温度に維持するには、供給する溶液
の温度をあらかじめ−15〜−25℃に調整しておく
とともに、反応器内外の冷媒のジヤケツトや配管
を設けて、系を積極的に冷却し反応熱を効率的に
除去することが必要である。
反応中は、系を激しく撹拌するのが好ましい。
反応時間は反応系の容量によつて異なるが、工業
的規模で実施する場合は通常10分〜3時間程度で
ある。
かくして、芳香族ジアミンと芳香族ジカルボン
酸ハライドとが反応して結合した活性中間体が
THF中に分散した液が得られる。
本発明方法では、この分散液を酸受容剤の水溶
液と接触させて反応(第2段反応)させることに
より、芳香族ポリアミドが生成する。
酸受容剤としては、炭酸ソーダが好適であり、
通常、濃度1〜18重量%の水溶液として使用され
る。
この第2段反応においては、活性中間体の分散
液を酸受容剤水溶液中に活性するのが好ましく、
この際の反応系の温度は5〜15℃が好ましく、系
は撹拌するのが好ましい。
なお、この反応はきわめて短時間に行われるの
で添加開始から2〜5分後には、芳香族ポリアミ
ドの粒子が析出、沈澱する。
かくして得られた芳香族ポリアミドは、その固
有粘度が1.80以上であり、かつ全末端基中に占め
るアミノ末端基数の割合が9〜48モル%であり、
しかもポリマー中のオリゴマー量が1〜5%であ
るという、従来の同種芳香族ポリアミドにはみら
れないすぐれた性質を有する。
前記芳香族ポリアミドの有するポテンシヤル
を、繊維、フイルム、フイブリツド、その他の成
形物において充分発揮し、従来のものに比べて良
好な物性の製品を得るためには、固有粘度にして
1.80以上、好ましくは1.85以上の高い重合度を有
することが必要である。また、前記芳香族ポリア
ミドの場合、高分子量物の末端はカルボ末端であ
つてアミノ末端基が多いということは分子量の低
い分子が多いということであり、この点からはア
ミノ末端基が少ないほど好ましいが、該芳香族ポ
リアミドをアミド系溶媒に溶解する場合アミノ末
端基が多い方が溶解度が増大し、溶液の熱安定性
も良好である。従つて、本発明では全末端基数に
対するアミノ末端基数の割合が8〜48%の範囲内
にあることが要求される。更に、オリゴマー量は
一般に少なければ少ないほど良いが、若干量のオ
リゴマーを含む方が、紡糸、製膜、延伸等の成形
性が向上する。このため本発明のポリマーにあつ
ては1〜5%のオリゴマーを含むことが必要であ
る。
発明の効果 上述の如き本発明の芳香族ポリアミドは、紡糸
性、製膜性等が良好であり、該芳香族ポリアミド
を用いて繊維、フイルム、その他の成形物を製造
すると、従来のものに比べ強伸度物性がすぐれ、
かつ耐熱性の良好な製造を得ることができる。
また、上述の如き本発明方法によれば、界面重
合工程、とりわけ第1段反応に要する時間が大幅
に短縮され、生産性が著しく向上する。
さらに、第1段反応において反応系の温度を−
10℃より低い温度に維持すると、生成ポリマーの
重合度のバラツキが少なくなり、しかも平均重合
度が大となる。
各指標の測定法 本明細書で言う各指標の測定法は次の通りであ
る。
(a) 全芳香族ポリアミドのアミノ末端基数の割合 自動電位滴定法により末端基の定量を行い、
(A.Kpewkobら、“racm.Maccbi1968(10)52
参照)、下記式より算出する。
[NH2末端基]数の割合=[−NH2末端基]
数/[カルボ末端基]数+[−NH2末端基]数 (b) オリゴマー量 高速液体クロマトグラフイー(HLC)のチ
ヤートから算出する。
測定条件: HLC機器…東洋ソーダHLC802UR カラム…Zorbax PSM60S〜1000S キヤリヤー…DMF 算出条件: 上記条件で測定したHLCチヤート(添付図
面)より、ピークA、B、C、Dをそれぞれ算
出し、 オリゴマー量(%)=D/A+B+C+D×100 (%) により算出する。
(c) 固有粘度 重合体の重合度は濃硫酸100ml中0.5gを溶解
した溶液の30℃における固有粘度(ηinh)で表
わす。
実施例 次に、本発明の実施例及び比較例を詳述する
が、本発明はこれにより限定されるものではな
い。
実施例 1 イソフタル酸クロライド(IPC)(純度99.95%)
213.18Kgを脱水してテトラヒドロフラン(THF)
(水分率100ppm)750に溶解し、これを撹拌機、
冷却コイル、冷却ジヤケツトを有する容量2m2
反応槽に入れ、毎分約300回転の撹拌を行いなが
ら−10℃迄冷却した。一方、撹拌機、冷却コイ
ル、冷却ジヤケツトを有する容量1m3の溶解槽で
メタフエニレンジアミン(MPDA)(純度99.93
%)を750の脱水したTHF(水分率100ppm)に
溶解し−15℃迄冷却した。冷却されたMPDAの
THF溶液を8.5/分の添加速度でノズル口より
粒径0.1mm以下の噴霧状でIPCのTHF溶液中に120
分間で撹拌下に添加すると白濁した乳化液が得ら
れた。このときの反応槽の内温は−4℃であつ
た。添加終了後約5分間撹拌を継続した。高速撹
拌機を有する容量5m3の反応槽に炭酸ソーダ156
Kgを水1750に溶解した水溶液を加え、毎分1700
回転に撹拌後、速やかに前記の白濁した乳化液を
加え、約5分間撹拌を継続した。反応系は数秒後
に粘度が増大し、再び低下して白色の懸濁系が得
られた。過により白色粉末を別し、水洗後乾
燥し、248.7Kg(収率99.5%)の白色ポリマーが
得られた。このポリマーの固有粘度は2.05、[−
NH2末端基]数の割合38%、オリゴマー量3.5%
であつた。
また、この重合条件でそれぞれ10回重合を繰返
し得られるポリマーの固有粘度の平均()は
2.05、固有粘度のバラツキ(σ)は0.03であり、
固有粘度が高くかつバラツキも小さかつた。
比較例 1 イソフタル酸クロライド(IPC)(純度99.95%)
213.18Kgを脱水したテトラヒドロフラン(THF)
(水分率100ppm)750に溶解し、これを撹拌機、
冷却コイル、冷却ジヤケツトを有する容量2m3
反応槽に入れ、毎分約300回転の撹拌を行いなが
ら0℃迄冷却した。一方、撹拌機、冷却コイル、
冷却ジヤケツトを有する容量1m3の溶解槽でメタ
フエニレンジアミン(MPDA)(純度99.93%)
を脱水したTHF(水分率100ppm)760に溶解
し、−7℃迄冷却した。冷却されたMPDAの
THF溶液を4.3/分の添加速度でノズル口より
粒径0.1m/m以下の噴霧状でIPCのTHF溶液に
200分間で撹拌下に添加すると白濁した乳化液が
得られ、このときの内温は0℃であつた。添加終
了後約5分間撹拌を継続した。
高速撹拌機を有する容量5m3の反応槽に炭酸ソ
ーダ156Kgを水1750に溶解した水溶液を加え、
毎分1700回転に撹拌後速やかに前記の白濁した乳
化液を加え約5分間撹拌を継続した。反応系は数
秒後に粘度が増大し、再び低下し白色の懸濁系が
得られた。過により白色粉末を過し水洗後乾
燥し、247.4Kg(収率99.0%)の白色ポリマーが
得られた。このポリマーの固有粘度は1.85であ
り、[−NH2末端基]数の割合は57%、オリゴマ
ー量は5.2%であつた。
また、実施例1と同様にして求めた固有粘度の
バラツキ(σ)は0.06であつた。
比較例 2 メタフエニレンジアミン(MPDA)(純度
99.93%)113.55Kgを脱水したテトラヒドロフラ
ン(THF)(水分率100ppm)750に溶解し、こ
れを撹拌機、冷却コイル、冷却ジヤケツトを有す
る容量2m3の反応槽に入れ、毎分300回転の撹拌
を行いながら−10℃迄冷却した。一方、撹拌機、
冷却コイル、冷却ジヤケツトを有する容量1m3
溶解槽でイソフタル酸クロライド(IPC)(純度
99.95%)213.18Kgを脱水したTHF(水分率
100ppm)750に溶解し−15℃迄冷却した。冷却
されたIPCのTHF溶液を8.5/分の添加速度で
ノズル口より0.1mm以下の噴霧状でMPDAのTHF
溶液中に120分間で撹拌下に添加すると初期には、
白濁した乳化液が得られ、約40分後からは、乳化
液中にガム状の沈澱物が発生しはじめた。このと
きの反応槽の内温は−4℃であつた。添加終了後
約5分間撹拌を継続した。
高速撹拌機を有する容量5m3の反応槽に炭酸ソ
ーダ156Kgを水1750に溶解した水溶液を加えて、
毎分1700回転に撹拌後速やかに前記の白濁したガ
ム状沈澱物の混在した乳化液を加え約5分間撹拌
を継続した。
反応系は、数秒後に粘度が増大し、再び低下、
白色の懸濁系が得られた。過により白色粉末を
別し、水洗後乾燥し、246.7Kg(収率98.7%)
の白色ポリマーが得られた。
このポリマーは固有粘度1.67、[−NH2末端基]
数の割合70%、オリゴマー量7.1%であつた。
実施例 2 イソフタル酸クロライド(IPC)(純度99.95%)
213.18Kgを脱水したテトラヒドロフラン
(THF)、(水分率100ppm)750に溶解し、これ
を撹拌機、冷却コイル、冷却ジヤケツトを有した
容量2m3の反応槽に入れ、毎分300回転の撹拌を
行いながら−22℃迄冷却した。一方、撹拌機、冷
却コイル、冷却ジヤケツトを有する容量1m3の溶
解槽で、メタフエニレンジアミン(MPDA)(純
度99.93%)113.55Kgを750のTHF(水分率
100ppm)に溶解し−22℃迄冷却した。冷却され
たMPDAのTHF溶液を4.3/分の添加速度で多
数のノズル口より粒径0.1mm以下の噴霧状でIPCの
THF溶液に200分間で撹拌下に添加すると白濁し
た乳化液が得られ、このときの反応槽の内温は−
15℃であつた。添加終了後約5分間撹拌を継続し
た。
高度撹拌機を有する容量5m3の反応槽に炭酸ソ
ーダ156Kgを水1750に溶解した水溶液を加え毎
分1700回転に撹拌後速やかに前記の白濁した乳化
液を加え約5分間撹拌を継続した。
反応系は数分後に粘度が増大し、再び低下、白
色の懸濁液が得られた。過により白色粉末を
別水洗後乾燥し249.4Kg(収率99.8%)の白色ポ
リマーが得られた。
このポリマーは、固有粘度2.53、[−NH2末端
基]数の割合12%、オリゴマー量3.1%であつた。
このポリマーを用いて公知の方法で湿式紡糸、
延伸、熱処理をして得られた糸の物性は以下のと
おりであつた。
繊度 2.02de 強度 6.8g/de 伸度 29% 初期ヤング率 1160Kg/mm2
【図面の簡単な説明】
図面は全芳香族ポリアミドの高速液体クロマト
グラフイー(HLC)チヤートであり、図中のA,
Bがそれぞれ高分子量物のピーク、Cが低分子量
物のピーク、Dがオリゴマーのピークである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 芳香族ジアミンと芳香族ジカルボン酸ハライ
    ドとを反応せしめてなる芳香族ポリアミドであつ
    て、ポリマー繰返し単位の85モル%以上がメタフ
    エニレンイソフタルアミドであり、残りのポリマ
    ー繰返し単位が、メタフエニレンジアミン、パラ
    フエニレンジアミン、3,4−ジアミノジフエニ
    ルエーテル、4,4′−ジアミノジフエニルエーテ
    ル、パラキシリレンジアミン、ビフエニレンジア
    ミンの群からなる芳香族ジアミン成分の少くとも
    1種と、イソフタル酸クロライド、テレフタル酸
    クロライド、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸
    クロライド、ナフタレン−2,7−ジカルボン酸
    クロライドの群からなる芳香族ジカルボン酸ハラ
    イド成分の少くとも1種より成る芳香族ポリアミ
    ド(ポリメタフエニレンイソフタルアミドを除
    く)であり、濃硫酸100mlにポリマー0.5gを溶解
    した溶液の30℃におけるポリマーの固有粘度が
    1.80以上、全末端基数中に占めるアミノ末端基数
    の割合が9〜48%であり、かつポリマー中のオリ
    ゴマー量が1〜5%であることを特徴とする芳香
    族ポリアミド。 2 ポリマー繰返し単位の95モル%以上がポリ
    (メタフエニレンイソフタルアミド)である特許
    請求の範囲第1項記載の芳香族ポリアミド。 3 芳香族ジアミンと芳香族ジカルボン酸ハライ
    ドとを生成ポリアミドに対して良溶媒でない有機
    溶媒中で反応せしめて活性中間体を含む分散液を
    つくり、しかる後該分散液を酸受容剤の水溶液と
    接触せしめて反応を行うことにより、芳香族ポリ
    アミドを製造するに際し、 (a) 芳香族ジカルボン酸ハライドをテトラヒドロ
    フランに溶解した溶液中に芳香族ジアミンをテ
    トラヒドロフランに溶解した溶液を滴下して反
    応させるとともに、 (b) その系を、反応開始から実質上の反応終了ま
    での間、−3℃以下の温度に維持して活性中間
    体を含む分散液をつくることを特徴とする芳香
    族ジアミンと芳香族ジカルボン酸ハライドとを
    反応せしめてなる芳香族ポリアミドであつて、
    ポリマー繰返し単位の85モル%以上がメタフエ
    ニレンイソフタルアミドであり、残りのポリマ
    ー繰返し単位が、メタフエニレンジアミン、パ
    ラフエニレンジアミン、3,4−ジアミノジフ
    エニルエーテル、4,4′−ジアミノジフエニル
    エーテル、パラキシリレンジアミン、ビフエニ
    レンジアミンの群からなる芳香族ジアミン成分
    の少くとも1種と、イソフタル酸クロライド、
    テレフタル酸クロライド、ナフタレン−2,6
    −ジカルボン酸クロライドの群からなる芳香族
    ジカルボン酸ハライド成分の少くとも1種より
    成る芳香族ポリアミド(ポリメタフエニレンイ
    ソフタルアミドを除く)であり、濃硫酸100ml
    にポリマー0.5gを溶解した溶液の30℃におけ
    るポリマーの固有粘度が1.80以上、全末端基数
    中に占めるアミノ末端基数の割合が9〜48%で
    あり、かつポリマー中のオリゴマー量が1〜5
    %である芳香族ポリアミドの製造方法。 4 反応系を、反応開始から反応終了までの間、
    常に−3℃〜−10℃に維持する、特許請求の範囲
    第3項記載の芳香族ポリアミドの製造方法。 5 反応系を、反応開始から反応終了までの間常
    に−10℃より低い温度に維持する、特許請求の範
    囲第3項記載の芳香族ポリアミドの製造方法。 6 芳香族ジカルボン酸ハライドのテトラヒドロ
    フラン溶液に芳香族ジアミンのテトラヒドロフラ
    ン溶液をシヤワー状で滴下する特許請求の範囲第
    3項記載の芳香族ポリアミドの製造方法。 7 芳香族ジカルボン酸ハライドとして、不純物
    含有量が1000ppm以下のものを使用する特許請求
    の範囲第3項記載の芳香族ポリアミドの製造方
    法。 8 テトラヒドロフランとして、含有水分率が
    500ppm以下のものを使用する特許請求の範囲第
    3項記載の芳香族ポリアミドの製造方法。 9 酸受容剤が炭酸ソーダ水溶液である特許請求
    の範囲第3項記載の芳香族ポリアミドの製造方
    法。
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