JPH05318654A - 加飾金属製品 - Google Patents

加飾金属製品

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JPH05318654A
JPH05318654A JP14892992A JP14892992A JPH05318654A JP H05318654 A JPH05318654 A JP H05318654A JP 14892992 A JP14892992 A JP 14892992A JP 14892992 A JP14892992 A JP 14892992A JP H05318654 A JPH05318654 A JP H05318654A
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JP14892992A
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Masao Sawara
昌夫 佐原
Ikuo Mimura
育夫 三村
Yasuharu Habasaki
康晴 幅崎
Norihisa Hojo
典久 放生
Norimitsu Ebata
範充 江端
Tadanori Muramoto
唯憲 村本
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Nippon Carbide Industries Co Inc
Original Assignee
Nippon Carbide Industries Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は従来知られていなかった新規な加飾
金属製品であり、洗浄性、耐汚染性、耐久性、意匠性に
富んだ金属製品を提供するものであり、特に、部分的な
加飾や印刷模様位置と一致した加圧成形により従来にな
い、加飾性にすぐれた金属製品を提供するものである。 【構成】 少なくとも表面がフッ素樹脂含有フイルムに
より被覆された金属板を加飾成形したことを特徴とする
新規な加飾金属製品であり、上記加飾成形が圧縮成形機
による加飾成形である加飾金属製品である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧縮成形機等により成
形・加飾された新規な金属製品に関するものであり、更
に詳しくは少なくともその1表面に含フッ素樹脂系フイ
ルムが被覆、あるいはフイルム内面に印刷層を形成され
た金属板を圧縮成形機等にて成形・加飾した製品に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、内外装よ建築パネル、各種電気製
品、産業機械のハウジング・机など計器、容器などに金
属が加工されて広く使われている。又その材質しても、
鉄、ステンレス、アルミ、銅など様々なものがあり、そ
の表面は耐久性や意匠性な面より、メッキ、アルマイト
処理、塗装、印刷などの加工が行なわれている。更に意
匠性を持たせたものとしてはエンボス、型押し型成形な
どの立体感を付与することが行なわれている。
【0003】しかしながら、従来のメッキ、アルマイト
処理、塗装、印刷がされた板の場合、エンボスなどの模
様はけや成形時にその塗装はうすかったり脆いためエッ
ジ部にクラックが入り易く、大きな変形には耐えられな
かった。更にエッジ部の色も変化し、防錆外観ともに問
題があった。
【0004】逆にエンボス等模様付け後塗装する場合こ
のエンボス模様などのエッジ部は塗膜がうすくなる、一
方底部には塗料が厚くたまり模様がぼけたものになる
し、前記の塗膜の薄いエッジ部は防錆上問題があるのみ
ならず色もうすくなるなど外観的にも問題があった。一
方メッキやアルマイト処理の場合その色は金属色に限ら
れ色や図柄等の意匠は与えられない。又、前述の全ての
汚染に関しては汚染の量、除却性共に劣るものであっ
た。
【0005】さらに、特願平2−270127にはロ−
ルフォ−ミング成形機により連続的に加飾成形する方法
が示されている。しかし、この方法においては、連続的
・規則性のある模様の加飾には適せず、部分的な加飾や
印刷模様と同一部分に加圧成形し立体感を与える事は困
難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術の有していた前述の問題点を解決しようとするもの
であり、従来知られていなかった新規な洗浄性、耐汚染
性、耐久性、意匠性に富んだ金属製品を提供するもので
ある。
【0007】特に、部分的な加飾や印刷模様位置と一致
した加圧成形により従来にない、加飾性にすぐれた金属
製品を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題を
解決するべくなされたものであり、少なくとも表面がフ
ッ素樹脂含有フイルムにより被覆された金属板を加飾成
形したことを特徴とする新規な加飾金属製品を提供する
ものであり好ましくは上記加飾成形が圧縮成形機による
加飾成形である加飾金属製品であり、好ましくは、上記
フッ素樹脂フイルムと金属が熱融着法により接合された
ものである加飾金属製品であり、好ましくは、前記フッ
素樹脂フイルムが印刷層を有するものである加飾金属製
品を提供するものである。
【0009】本発明でいう「フッ素樹脂」とは樹脂の分
子量構造中にフッ素原子を含有する樹脂であれば、特別
に規制するものではないが、一般的には、樹脂の分子構
造式中に4個のフッ素原子を含有する四フッ化エチレン
系樹脂、さらに三フッ化エチレン系樹脂、二フッ化エチ
レン系樹脂、一フッ化エチレン系樹脂、及びこれら樹脂
を構成単位に含む共重合物、さらには混合物であり、中
でも四フッ化エチレン系樹脂及び二フッ化エチレン系樹
脂が好ましく、さらに四フッ化エチレン系樹脂、が好ま
しい。
【0010】ここで、四フッ化エチレン系樹脂とは、具
体的には、例えば四フッ化エチレン系樹脂(PTF
E)、四フッ化エチレン・パーフロロアルコシエチレン
共重合体(PFA)、 四フッ化エチレン・六フッ化プ
ロピレン・パーフロロアルコキシエチレン共重合体(E
PE)、四フッ化エチレン・六フッ化エチレン系共重合
体(FEP)及び四フッ化エチレン・エチレン共重合体
(ETFE)、四フッ化エチレン・シクロヘキシルビニ
リエ−テル・ヒドロキシビニルエ−テル共重合体等があ
り、中でもETFE、PFA、FEPが好ましい。
【0011】また、上記三フッ化エチレン系樹脂とは、
具体的には、例えば、三フッ化塩化エチレン樹脂(PC
TFE)及び三フッ化塩化エチレン・エチレン共重合体
(ECTFE)等であり、中でも、PCTFEが好まし
い。前記二フッ化エチレン系及び一フッ化エチレン系樹
脂とは、具体的には、例えば、フッ化ビニリデン樹脂
(PVF)である。
【0012】また本発明における外面に使用されるフッ
系樹脂フイルム層はピンホール等の損傷のないものであ
ることは言うまでもないが、その被覆方法はフッ素樹脂
系フイルムの接着剤によるラミネ−ト、フッ素樹脂系フ
イルムの金属への熱融着によるラミネ−ト、などがあり
いずれの方法によっても良いが、加工性、意匠性、更に
耐久性の点よりフイルムの熱融着によるラミネ−トが好
ましい。
【0013】その膜厚はいづれでも良いが、一般的に
は、5〜500μ、好ましくは10〜200μ、さらに好ましく
は20〜100μである。これら含フッ素系樹脂含有量フイ
ルムの製造方法は、従来行われている方法によって得る
ことができ、例えば、熱融溶押出法及びキャスティング
法等により適宜製膜することができ、必要に応じ、顔
料、染料、ガラス粉末、ガラスビーズ、ガラス繊維等の
無機充填剤、酸化アルミニウム、タルク、マイカ及びシ
リカ等を配合することができる。
【0014】さらに本発明でいう「金属板」とは、特に
限定されるものではなく、いずれの金属板でも使用でき
るが、一般的には、例えば、鉄系、アルミニウム系、銅
系、チタン系及びニッケル系等の金属板であり、中で
も、鉄系、アルミニウム系、銅系金属板が好ましい。
【0015】前記鉄系金属板とは、組成的に主に鉄が含
有されている金属板であればいづれの金属板でも良く、
具体的には、例えば、冷延鋼板、亜鉛メッキ鋼板、亜鉛
合金メッキ鋼板、アルミニウムメッキ鋼板、銅メッキ鋼
板、ステンレス鋼板、リン酸処理鋼板及びアルミニウム
−亜鉛合金メッキ鋼板等があり、中でも、、亜鉛メッキ
鋼板、亜鉛合金メッキ鋼板、アルミニウムメッキ鉛鋼
板、アルミニウム−亜鉛合金メッキ鋼板及びステンレス
鋼板が好ましい。
【0016】また、前記アルミニウム系金属板として
は、組成的に主にアルミニウム金属が含有されている金
属板であればいづれの金属板でも良いが、一般的には、
例えば、昭和57年9月30日、(社)軽金属協会発行「アル
ミニウムハンドブック(第2版)」第13〜22頁記載のア
ルミニウム板であり、
【0017】具体的には、純アルミニウム、(Al-Cu)
系、(Al-Mn)系、(Al-Si)系、(Al-Mg)系、(AL-Mg
-Si)系及び(Al-Zn-Mg)系板がある。本発明における
金属板の板厚は特に規定すべきものではないが、一般的
には、例えば、0.1〜10m/m、好ましくは0.2〜5m/mであ
る。また、フイルムの被覆法としては、接着剤による形
成法や熱融着ラミネ−ト法のいずれの方法でも良い。
【0018】次にフッ素樹脂層の好ましい形成法である
熱融着ラミネ−ト法につき説明する。フイルムを加熱溶
融接着するには従来行われている方法により接合するこ
とが出来るが、一般的には、例えば、前処理工程、加熱
工程、フイルム積層、加圧工程、再加熱工程及び冷却工
程等の工程により、得ることができる。以下上記工程に
ついて説明する。
【0019】(1) 前処理工程 本工程は、金属板と含フッ素樹脂系フイルムとを、より
強力に被覆するために、必要に応じ行う工程である。
【0020】 金属板の前処理工程 金属板の前処理工程の目的は、表面に付着している油状
物、異物、酸化被膜等を洗浄除去すること、また研磨等
により地金を表面に露出せしめるこ、また表面メッキ、
酸処理等の表面処理を施すこと、さらに必要に応じて、
表面に粗度をつけること等を行う。
【0021】a.表面洗浄 特に限定されるものではなく、従来、特定金属で行われ
ている洗浄方法が使用され、例えば脱脂溶液、界面活性
剤等により脱脂、洗浄する。
【0022】b.表面研磨 例えば機械的及び科学的研磨等により、表面研磨し、地
金を表面に露出させることができる。
【0023】c.表面処理 必要に応じ、フイルムを被覆する表面にメッキ処理、金
属酸化物膜層を設置する被膜処理、防錆処理等の化成処
理を行うことができる。例えば、鉄系金属の化成処理の
具体例としては、例えば、リン酸亜鉛、リン酸カルシウ
ム等のリン酸塩処理及び反応型クロメートや塗布型クロ
メート等によるクロメート処理等がある。
【0024】d.表面粗化 ブラッシング、サンドプラスト及びショットプラスト等
の物理的手段による表面粗化方法、あるいは化学的電気
化学的エッチング方法及びこれらの組み合わせによる表
面粗化方法により表面を粗化することができる。
【0025】 フイルムの前処理工程 フイルム面に付着している油状物、異物等がを除去する
こと、また、コロナ放電処理、薬材処理、イオンスパッ
タ法等により、酸化被膜等を付与すること、さらに、種
々の表面処理剤、例えば、アミノシラン、ビニルシラ
ン、メルカプトシラン等を付着すること等の処理を行う
ことができる。
【0026】(2)加熱工程 前処理を行った金属板を大気中もしくは実質的に酸素の
存在しない雰囲気下で加熱処理する工程であり、本発明
においては鉄系の場合は特に後者が好ましく、また必要
に応じ、フイルムをも同時に加熱処理する工程てある。
【0027】 加熱雰囲気 上記でいう「実質的に酸素の存在しない雰囲気」とは、
前記前処理工程を受けた金属板及びフイルムの表面状態
を、実質的に保持しつつ加熱できる雰囲気であれば、特
に制限するものではないが、具体的には、酸素含有量1
%以下にある雰囲気である。
【0028】この加熱雰囲気にするために、不活性ガス
で充満するか、もしくは真空状態にして加熱することが
できる。不活性ガスの種類は、いづれでも良いが、一般
的には、窒素ガス、アルゴンガス、ネオンガス及びヘリ
ウムガス等であり、中でも窒素ガス、アルゴンガスが好
ましい。また、真空状態とは、5Torr 以下、好ましくは
1Torr以下である。
【0029】 加熱温度 加熱温度は、被覆する含フッ素樹脂系フイルム及び金属
板の種類によって、適宜最適温度が決定されるが、一般
的には、含フッ素樹脂系フイルムの軟化点温度(mp)以
上、好ましくは(mp+30)℃以上、さらに好ましくは
(mp+50)℃以上、熱分解温度以下とすることが望まし
く、
【0030】具体的には、含フッ素樹脂系フイルムの場
合、四フッ素エチレン・パーフロロアルコシエチレン共
重合体では、一般的に280〜400℃、エチレン−テトラフ
ルオロエチレン系共重合体では、一般的に260〜370℃、
エチレン−クロロトリフルオロエチレン系共重合体で
は、一般的に220〜350℃、四フッ化エチレン・六フッ化
エチレン系共重合体では、一般的に300〜370℃及びポリ
フッ化ビニリデンでは250〜300℃である。
【0031】 加熱時間 加熱時間は、特に規定すべきものではなく、少なくとも
金属板の表面が、加熱温度に到達するまでの時間である
ことが必要で、金属板の種類及び板厚等によって決定さ
れるが、一般的に1〜20分、好ましくは3〜15分、さらに
好ましくは5〜10分程度である。
【0033】(3) 積層工程 本工程は、加熱された金属板上に含フッ素樹脂系フイル
ムを、積層・プレスにより被覆する工程である。
【0034】 積層雰囲気 積層雰囲気は、その前工程(2)、に準ずることが好まし
い。
【0035】 プレス 加熱金属板上に積層・載置されたフイルムを、例えば2
本のロール等により連続的にプレスして、強力に被覆す
る工程である。ここで、フイルムに接するロールは、ゴ
ムロールもしくは金属ロール等フイルムと粘着しないロ
ールが好ましく、加圧力は5〜30kg/cm2、好ましくは10
〜20kg/cm2である。
【0036】(4) 再加熱工程 本工程は、前工場で得られたフイルム被覆金属板の金属
板とフイルムとの融着力をさらに強力なものとするため
に、必要に応じて行う再加熱工程である。
【0037】 加熱雰囲気 加熱雰囲気は特に限定されたものではなく、大気下でも
良いが、好ましくは前工程(2)に準じた雰囲気である。
【0038】 加熱温度 加熱温度は、被覆する含フッ素樹脂系フイルム及び金属
板の種類によって適宜最適温度が決定されるが、一般的
には、含フッ素樹脂系フイルの軟化点温度(mp)以上、
好ましくは(mp+20)℃以上、さらに好ましくは(mp+
30)℃以上、熱分解温度以下とすることが望ましく、
【0039】具体的には、含フッ素樹脂系フイルの場
合、四フッ化エチレン・パーフロロアルコキシエチレン
共重合体では、一般的には280〜400℃、エチレン−テト
ラフルオロエチレン系共重合体では、一般的に260〜360
℃、四フッ化エチレン、六フッ化エチレン系共重合体で
は一般的に270〜390℃、エチレン−クロロトリフルオロ
エチレン系共重合体では、一般的に220〜350℃及びポリ
フッ化ビニリデンでは200〜300℃等である。
【0040】 加熱時間 加熱時間は、特に規定すべきものではなく、少なくとも
金属板にフイルムが充分なじむまでの時間であることが
必要で、金属板の種類及び板厚等によって適宜決定され
るが、一般的に1〜20分である。
【0041】(5) 冷却工程 本工程は、再加熱されたフイルム積層金属板を室温まで
に冷却する工程であり、例えば、風冷ファン、水等によ
り冷却することができる。ここで不均一な冷却を行なう
と板に変形が生じるので、均一に冷却することが望まし
い。得られた本発明フイルム被覆金属板は、金属板と含
フッ素樹脂系フイルムとが強力な融着力を示し、耐久性
の優れたものとなっている。
【0042】以上の工程によって得られた本発明フイル
ム被覆金属板は、金属板及び含フッ素樹脂系フイルムを
加熱し、融着・接合化するため、金属板と含フッ素樹脂
系フイルムとは強力な融着力を示し、かつ長時間の使用
可能なものになるものと思われる。
【0043】また、前記印刷層としては特願平1−73899
号、及び特願平1−139155号に記載されている印刷層を
設蹴ることが好ましい。例えば特願平1−73899号の印刷
層としては金属表面に熱融着されたフッ素樹脂層が形成
され、且つ最上層にはチキソトロピー指数(TI値)が2
〜8のフッ素系樹脂組成物からなるインキを用いて印刷
した印刷層が形成されている印刷層であり、特願平1−7
3899号の印刷層としては金属表面に、印刷層を有するフ
ッ素樹脂フイルムが、該印刷層を内側にして熱融着され
てなる印刷層が好ましい態様として挙げられる。
【0044】以上の様な方法により得られたフッ素樹脂
含有被覆層を有する金属板を加飾・成形された製品に加
工する工程は、従来行なわれている切断工程、成形工程
などがある。
【0045】フッ素樹脂系フイルム被覆層を有する金属
板の成形加工法は、シャ−リング、ソ−イングなどの方
法で所要の形状に切断後、圧縮成形機により加飾・成形
して仕上げる。
【0046】圧縮成形機としては、油圧式圧縮成形機、
機械プレス、NCパンチングプレス、トランスファ−プ
レス、ブレ−キプレスなどがあり、所望の意匠に応じ
て、いずれか、或いは併用するなど適宜選択すれば良
い。又その形状深さなどは特に制限されるものではない
が基本的に圧縮加工の時についていえば、外絞りの場合
板厚みの1.5倍以上、内絞りの場合1.0mm以上が好まし
い。
【0047】このようにして得られた本発明金属製品は
少なくともその表面にフッ素樹脂含有層を有し加工性が
良く様々な凹凸模様などが任意の場所に、部分的に付与
出来るとともに、洗浄に優れるとともに耐久性、耐防触
性も良く更に着色は言うに及ばず印刷層も設けられるた
めに従来得られなかった極めて意匠性に富んだものを作
れる。
【0048】さらに、印刷層を設けた本発明金属製品に
おいてはNCパンチングプレスを用いる事により印刷パ
タ−ンに合せた圧縮絞り加工を行なう事が可能であり、
意匠性の効果が極めて顕著である。また、圧縮絞り加工
に加えてバ−リング、カウンタシンク、ル−バ−、ダボ
などの成形加工や、ブランキング、ピアシング、スロッ
テイング、などの打抜加工法との組合せによりさらに意
匠性の富んだ製品を得る事も可能である。
【0049】
【実施例】以下、実施例により、さらに詳細に説明する
が本発明は実施例にのみ限定されるべきものではないこ
とは言うまでもない。
【0050】実施例1 先ず、アルミニウム基材として、JIS H4000に規定するA
−1100(厚さ1mm)のアルミニウム板を用い、該アルミ
ニウムいたの表面を、サンドブラスト処理(還元鉄粉80
メッシュ使用、ニュ−マ圧力3kg/1cm2)により、Ra(中
心線平均粗さ)を1.8μmに荒した後、4%塩化ナトリウ
ム水溶液中で電流密度3.3A/dm2の条件で電解エッチン
グしてRaが3.5μmの粗面を形成した。
【0051】このアルミニウム板を温度350℃に加熱
し、形成した上記粗面に厚さ50μmの酸化チタンを8重量
部含有する、白色のエチレンテトラフルオロエチレン共
重合体フイルムとを熱融着し、フッ素樹脂積層アルミニ
ウム板を得た。上記熱融着は、加熱された上記金属板と
上記フイルムを直径10cmのシリコンロ−ルを用いて加圧
力15kg/cmの条件で行った。
【0052】以上の如くして形成された樹脂積層アルミ
ニウム板を得、所定の形状に切断後、NCパンチングプ
レスを用いて絞り深さ6mm、絞り直径30mmの半球状凹凸
模様を形成し図1、図2のような外壁材を作成した。
【0053】実施例2 実施例1に記載の方法で電解エッチングしてRaが3.5μm
の粗面を形成したアルミニウム板を形成する。
【0054】このアルミニウム板に以下に方法で調整し
フッ素系インキを図2の円模様状に、面開き180メッシ
ュのスクリ−ンを用いて上記粗面上にスクリ−ン印刷し
た後、120℃10分間乾燥した。この印刷アルミニウム板
を温度350℃に加熱し、形成した上記印刷面に、厚さ50
μmのエチレン・四フッ化エチレン共重合体フイルムと
を熱融着した後、温度300℃10分間の条件で再加熱した
フッ素樹脂積層アルミニウム板を得た。
【0055】以上の如くして形成されたフッ素樹脂積層
アルミニウム板を所定の形状に切断後、NCパンチング
プレスを用いて、印刷された円模様に合せて絞り深さ6m
m、絞り直径30mmの半球状凹凸模様の図3、図4のよう
な加飾金属製品を形成した。
【0056】[印刷インキの調整法]本実施例では、印
刷インキとして、下記配合割合の配合物をインキミルに
よって分散、混練してインキ組成物を調製したものを用
いた。このインキ組成物におけるインキベ−ス樹脂とし
ては、カイナ−9301を用い、下記配合割合のようにイソ
ホロン/シクロヘキサノン(1/1)に溶解させ、更に、
エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体の微粒子
(アフロンCOP Z8820)を分散させたものをインキベ−
スとして用いた。
【0057】 アフロンCOP Z8820 :90重量部 カイナ−9301 :10重量部 イソホロン :75重量部 シクロヘキサノン :75重量部 コバルトブル− :50重量部
【0058】実施例3 市販のリン酸塩処理電機亜鉛めっき鋼板(新日本製鉄:
ボンデ鋼板EGC、厚さ0.6m/m)をルカリ性脱脂材(日本
パ−カライジング製、ファインクリ−ナ−301を使用)
で60℃3分間の条件で表面を洗浄した後水洗乾燥をし
た。
【0059】この鋼板を酸素濃度0.1%の窒素置換され
た加熱炉に入れて350℃で6分間加熱処理した後、やはり
同一酸素濃度の窒素雰囲気下に置かれた一対のシリコン
ロ−ルを用いて、実施例1で得られた白色の厚み50μの
エチレンテトラフルオロエチレン樹脂フイルムを7kg/c
m2の圧力で熱融着した。
【0060】さらに、この熱融着鋼板を酸素雰囲気中で
325℃7分間再加熱処理し、室内に放置することにより冷
却してエチレンテトラフルオロエチレン樹脂フイルム被
覆鋼板を得た。得られたフッ素フイルム被覆板を実施例
1と同様の図柄で凹凸模様をつけた。前記実施例1〜3
の各々について性能を評価しその結果を下記表1に示し
た。
【0061】
【表1】
【0062】(評価法) 1.加工適性 圧縮形成後の製品に於ける凸部のフイルム切断クラック
の有無、凹部に於けるフイルムのシワ、浮きの有無を目
視して判定上述の留意点がみられないものを○とした。
【0063】2.耐候性 各例で得られた製品を1部とり、JIS A1415−1977に示
されるWS型サンシャインカ−ボン(ソガ試験機製)を
用いて、5000時間の促進暴露試験を行い、その外観を保
存試験片と比較した。保存試験片の外観と殆ど変らない
場合を○とした。
【0064】3.耐触性 得られた、製品を用いJIS H−86815.キャス試験に準じ
てキャス試験を行った。なお試験時間は250時間とし
た。判定は目視によりおこないレ イティングナンバ−
で示した。
【0065】4.耐汚染性 得られた製品を屋外に3ケ月放置し汚れを雑巾にて拭き
とった。
【0066】5.外観 エッジ部の色変化、印刷図柄が鮮明で、加工による色変
化のないものを○とした。
【0067】
【発明の効果】従来知られていなかった新規な加飾金属
製品であり、洗浄性、耐汚染性、耐久性、意匠性に富ん
だ金属製品を提供するものであり、特に、部分的な加飾
や印刷模様位置と一致した加圧成形により従来にない、
加飾性にすぐれた金属製品を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた加飾金属の平面図の一部。
【図2】実施例1で得られた加飾金属の断面図の一部。
【図3】実施例2で得られた加飾金属の平面図の一部。
【図4】実施例2で得られた加飾金属の断面図の一部。
【符号の説明】
a 30mm b 20mm c 6mm d 0.05mm e 1mm f 印刷部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江端 範充 富山県下新川郡朝日町殿町597 (72)発明者 村本 唯憲 富山県黒部市萩生3546

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも表面がフッ素樹脂含有フイル
    ムにより被覆された金属板を加飾成形したことを特徴と
    する新規な加飾金属製品。
  2. 【請求項2】 該加飾成形が圧縮成形機による加飾成形
    である請求項1記載の加飾金属製品。
  3. 【請求項3】 該フッ素樹脂フイルムと金属が熱融着法
    により接合されたものである請求項1記載の加飾金属製
    品。
  4. 【請求項4】 該フッ素樹脂フイルムが印刷層を有する
    ものである請求項1記載の加飾金属製品。
  5. 【請求項5】 該フッ素樹脂が四フッ化樹脂である請求
    項1記載の加飾金属製品。
  6. 【請求項6】 該四フッ化樹脂がエチレン−テトラフロ
    ロエチレン共重合体である請求項5記載の加飾金属製
    品。
  7. 【請求項7】 該フッ素樹脂が二フッ化樹脂である請求
    項1記載の加飾金属製品。
  8. 【請求項8】 該フッ素樹脂が一フッ化樹脂である請求
    項1記載の加飾金属製品。
  9. 【請求項9】 該フッ素樹脂被覆の膜厚が5〜500μ
    である請求項1記載の加飾金属製品。
  10. 【請求項10】 該金属がアルミニウム系金属である請
    求項1記載の加飾金属製品。
  11. 【請求項11】 該金属が鉄系金属である請求項1記載
    の加飾金属製品。
  12. 【請求項12】 該鉄系金属がステンレス系金属である
    請求項1記載の加飾金属製品。
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