JPH05318241A - 多軸ナットランナ装置のピッチチェンジ機構 - Google Patents

多軸ナットランナ装置のピッチチェンジ機構

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JPH05318241A
JPH05318241A JP14858392A JP14858392A JPH05318241A JP H05318241 A JPH05318241 A JP H05318241A JP 14858392 A JP14858392 A JP 14858392A JP 14858392 A JP14858392 A JP 14858392A JP H05318241 A JPH05318241 A JP H05318241A
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cam
pitch
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shaft
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Kenji Nanba
健志 難波
Shungo Takahashi
俊吾 高橋
Koki Inohara
光喜 猪原
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Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数のナットランナ軸を有する装置におい
て、各ナットランナ軸のピッチを可変とし、極小ピッチ
の多軸ナットランナの強度を確保する。 【構成】 先端にソケット2を具備する複数のナットラ
ンナ軸3を摺動体6に組み込んだ軸受を介して回転可能
に支持する。この摺動体6の半径方向の移動を案内する
案内部12を本体1のハウジング4に設ける。さらに該
摺動体6に従動子17を設ける。この従動子17を摺動
体6の半径方向の移動ストロークを規定するカム8に係
合させる。このカム8を揺動させて、摺動体6を半径方
向に移動させることによって所定のピッチを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のボルト若しくは
ナットを同時に締めつける多軸ナットランナ装置のピッ
チチェンジ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より複数のボルトを同時に締めつけ
ることにより作業時間の短縮を図る多軸のナットランナ
装置は公知である。この種の装置は、例えば特開昭62
−130141号に示すように、ナット締め付け用のソ
ケットを自在継ぎ手を介して駆動軸に連結すると共に、
該ソケットを支持する支持部間を夫々前記締め付けよう
ナットピッチ間隔に対応させて一体的に固定して構成し
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記の様
にピッチ間隔が固定されたナットランナ装置では締め付
けワークに対し専用的にならざるを得ず、特に近年多く
採用している複数車種混載型の多種混流ラインにおいて
は各車種毎に夫々専用的なナットランナ装置を配設せね
ばならず、空間の有効利用の面でも安全性の面でも好ま
しいものではなかった。この為前記ナットランナ装置に
前記ソケットの配設間隔を異ならせる機構、即ちピッチ
チェンジ機構を組込むことが検討されているが、特にハ
ブボルトの締め付けやクランクシャフトにフライホイー
ルを取り付ける場合のように、狭小ピッチの複数のボル
トやナットを締めつけるナットランナ装置にピッチチェ
ンジ機構を組み付けることは、強度性及びピッチ精度性
の面より好ましいものが得られなかった。本発明はかか
る従来技術の欠点に鑑み、狭小ピッチの複数のボルトや
ナットを締めつける場合においても強度性よく且つピッ
チ精度よくピッチチェンジを可能にしたナットランナ装
置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、先端にソケッ
トを具備する複数のナットランナ軸と、各ナットランナ
軸を回転可能に支承する軸受を組み込んだ複数の摺動体
と、該摺動体に対向して係合配置され、その揺動により
各摺動体を半径方向に所定ストローク移動可能に構成し
たカムとを具え、前記カムの揺動により前記摺動体を介
して前記複数のナットランナ軸間を縮径若しくは拡径さ
せ、ピッチチェンジを行なうように構成したことを特徴
とするもので、より具体的には、先端にソケットを具備
する複数のナットランナ軸と、各ナットランナ軸を回転
可能に支承する軸受を組み込んだ複数の摺動体と、該摺
動体に対向して配置され各摺動体の半径方向の移動スト
ロークを規定するカムとをハウジングに収納し、さらに
ハウジングには摺動体の移動案内部を設け、該摺動体に
は前記カムと係合する従動子を設けたことにより、小さ
いピッチ間隔で多数のナットランナを内蔵した多軸ナッ
トランナ装置であっても、カムの揺動運動によって簡便
且つ精度よくピッチチェンジが可能となり、十分なる強
度が確保できる。
【0005】更に、本体に設けられたハウジングを円筒
形状にし、その内部に隔壁部を設けてカムと対向させる
と共に、全ナットランナ軸を少なくとも2組に区分し、
各組の軸数に対応する複数の案内部を前記隔壁の両面に
等配し、さらに各組毎に位相を異ならせて摺動体及びカ
ムを配置することにより、ナットランナ軸数が多くても
該ランナ軸数を群単位で分割して制御可能であるため
に、一層の狭小ピッチにも対応できる。又、ハウジング
内において各ナットランナ軸の先後端部を一対の摺動体
で支承することにより、ナットランナ軸の安定的な保持
を行って強度確保を一層確実なものとする事が出来る。
【0006】
【作用】かかる技術手段によれば、ワークの変更等によ
りナットランナ軸のピッチ円径(PCD)の変更の必要
が生じると、カム駆動装置を作動させてカムを揺動させ
る。すると、カム溝に係合している従動子は、カムの揺
動運動に伴ってカム溝の軌跡に従って摺動体を半径方向
に移動させる。このため、摺動体に軸受を介して組み込
まれたナットランナ軸は相互に接近したり、離隔したり
して夫々のワークに対応するピッチ円径を迅速かつ簡単
に変更する事が出来、所定のピッチが得られる。
【0007】
【実施例】つぎに、この発明の実施例を図面について説
明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品
の寸法、材質、形状、その相対位置などは特に特定的な
記載がない限りは、この発明の範囲をそれのみに限定す
る趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。図1はこの
発明に係る多軸ナットランナ装置のピッチチェンジ機構
1を示す断面図であって、図示していないが、本体は例
えば産業用ロボットに組み込まれた駆動モータにより駆
動されて、作業ステーションに搬送されたワークの所定
位置にボルトを締めつけるものである。
【0008】ピッチチェンジ機構1は円筒形をなしてい
て、該ピッチチェンジ機構の先端部に設けられた円筒形
のハウジング4内には先端にソケット2をばね18によ
り先端側に付勢した状態で取り付けた多数のナットラン
ナ軸3(本実施例では総数が5本であるが、図面には便
宜上2本だけが示されている)が、ニードル軸受5を介
して回転自在に収納されている。該ニードル軸受5は図
2〜図4において詳細に示すように短冊形をした摺動体
6に組み込まれている。さらに、ナットランナ軸3の後
端は自在継ぎ手7aを介して駆動軸10とスプライン結
合すると共に、駆動軸10は自在継ぎ手7bを介してサ
ーボ機構を組込んだ駆動軸11と接続していて、該サー
ボ機構により所定の位置、所定のトルクでナットランナ
がねじ締めを行えるように、フィードバック制御され
る。
【0009】上述のように、ピッチチェンジ機構1の先
端に形成された円筒状のハウジング4の先端側及び後端
側には各々ドーナツ形状をした底部19a、19bを有
し、かつ両底部の間に隔壁部13、14が設けられてい
る。また該隔壁部13、14には複数の案内溝12a〜
12eが半径方向に形成されており、各案内溝にはニー
ドル軸受5を組み込んだ摺動体6が摺動可能に装入され
ている。本実施例においては案内溝12の底にさらに幅
狭のもう一つの案内溝24が設けてあり、摺動体6の下
部に設けた突起部25を該案内溝24に係合させて摺動
体6の半径方向の移動をより一層正確に案内している。
ピッチチェンジ機構1の底部19a,b及び隔壁13、
14の中心穴15にはカム8の揺動運動を可能にするカ
ム回転軸20が挿入されている。なお、各ナットランナ
軸3は、ハウジング4内においてその先端部及び後端部
が各々一対の摺動体6a、6bによって支承されてい
る。このために、各ナットランナ軸3はねじ締め加工中
に振れ回りなどの問題を生ずることがなく、きわめて安
定したねじ締めが可能になる。
【0010】本実施例では、ナットランナ装置に組み込
まれたナットランナ軸は5本あり、これを3本の組と2
本の組に区分している。隔壁部13、14には、その片
面13aに図2に示すように3本の半径方向の案内溝1
2a、12b、12cを設けると同時に、図3に示すよ
うにその反対面13bに残りの2本の半径方向の案内溝
12d、12eが設けられている。なお、他方の隔壁部
14も同一構造をしているので、説明は省略する。隔壁
部13、14において、摺動体6にニードル軸受5を介
して組み込まれたナットランナ軸3は、後述するカム8
の揺動運動に伴って半径方向に移動して相互のピッチを
変えることができる。なお、ハウジング4には上記のよ
うな摺動体6の半径方向の移動を許容する5本の長穴1
6が穿設されており、該長穴16を貫通してナットラン
ナ軸が組み込まれている。さらに、各摺動体6にはロー
ラ17が突設されていて、該ローラがカム8に設けられ
たカム溝21に係合する従動子を構成している。
【0011】カム8は、図2乃至図4から明らかなよう
にハウジングの隔壁部13あるいは14を挟んで対置す
る2枚のドーナツ形の円板8a及び8bから構成され、
これの2組がピッチチェンジ機構1の円筒状のハウジン
グ4内に揺動可能に組み込まれている。前記各円板状カ
ム8a、8bは連結部22において一体に構成されてい
る。本実施例では5本のナットランナ軸のうち3本の組
と2本の組に区分してあるので、カム円板8aには3本
の摺動体6aの半径方向の移動を規定する軌跡を形成し
た3個のカム溝21が凹設されている。各カム溝21に
は図2から明らかなように、ナットランナ軸3を支承す
る摺動体6に突設されたローラが従動子17としてカム
溝21に係合している。さらに円板状カム8aに対して
ケーシング4に設けられた隔壁部13を介して対向する
反対側の円板状カム8bに、図3に示すように2本の組
のナットランナ軸3を半径方向に移動させる2個のカム
溝21が形成されており、同じく摺動体6に突設された
ローラ17が該カム溝21に係合している。なお、カム
8a、8bには夫々カム駆動用シリンダ23が設けられ
ていて、カム回転軸20を中心として夫々のカム8a、
8bの揺動運動を行わせ、これによりPCD(ピッチ円
径)54mmと44mmのピッチチェンジが可能とな
る。
【0012】図2及び図3に示す状態は、例えばPCD
(ピッチ円径)が54mmの場合を示す。この状態から
図4に示すように例えばPCD44mmに小さくする必
要がおきたら、カム駆動シリンダ23を矢印Aaの方向
に移動させる。するとカム8は矢印Bbの方向に移動す
る。(揺動範囲は図2にθで示している。)すると、カ
ム溝21に係合しているローラ(従動子)17は、カム
8の揺動運動に伴ってカム溝21の軌跡に従って回転し
ながら摺動体6を強制的に半径方向内方に移動させる。
又図4に示す位置より、カム駆動シリンダ23を矢印A
の方向に移動させることにより、前記と同様にカム8a
を矢印B方向に揺動させて、カム溝21に係合するロー
ラ(従動子)を介して摺動体6を拡径させる事により図
2に示すPCD54mmにピッチチェンジを行なうこと
が出来る。そして前記の様に所定のピッチが定まると、
駆動源から駆動軸10を経て回転トルクがナットランナ
軸3に伝わる。この状態でピッチチェンジ機構1をワー
クのねじ締め部位に降下させて作業を行うのであるが、
ねじ締め作業が進行して所定の回転トルクに達すると、
駆動軸の回転が停止して締めつけ作業が完了する。また
ピッチを変える必要が生じたら、カム8を揺動させて所
定ピッチになるまでナットランナ軸3を半径方向に移動
させる。これらの作業の駆動伝達はサーボ機構などによ
ってなされる。ナットランナ軸が所定のピッチに達した
ら、カムの揺動を停止させて再び駆動軸に回転が伝えら
れてねじ締め作業が再開する。
【0013】従って本実施例においては、図2乃至図5
に示すように、摺動体6にニードル軸受5を介して組み
込まれたナットランナ軸3は相互に接近してピッチ円径
(PCD)を小さくしたり、あるいは相互に離隔して大
きくすることになる。なお、本実施例において5本のナ
ットランナ軸を有する装置を示したが、6本を越える多
数のナットランナ軸を具備する装置では、ナットランナ
軸数に応じて3組以上に区分し、隔壁部13もこれに従
って増加してこれに対処することも可能である。 又、
本発明の実施例において、カム溝21が規定するピッチ
は、大小の2種類の場合を示したが、これを3種類以上
のピッチに対応させるてカム溝形状を定めることも可能
であることは言うまでもない。
【0014】この発明にかかる多軸ナットランナ装置
は、上記のような構造を有するのであるから、所定のピ
ッチでワークにねじ締めを行っている場合に、ピッチの
異なるワークのねじ締めの必要が生じたら、カム駆動シ
リンダ23を駆動してカム8を揺動させだけで、ピッチ
チェンジ機構の隔壁部13に形成された案内溝12に挿
入されている摺動体6がカム溝21に沿って半径方向に
移動するのであり、ナットランナ軸の所定のピッチが簡
単かつ迅速に得られ、ナットランナ軸の強度も十分に確
保されるのである。
【0015】
【発明の効果】以上記載した如く本発明によれば、ナッ
トランナ軸の相互のピッチ円径がカムの形状に従ってき
わめて小さいピッチをも容易に設定することが可能とな
り、クランクシャフトにフライホイールを締めつけるよ
うな狭小ピッチの場合でも十分な強度を確保することが
できる。又各ナットランナ軸組毎にカムを相互に位相を
異ならせて配置して、全ナットランナ軸の案内部をハウ
ジング内に等配すれば、狭いスペースにもかかわらず多
数の摺動体を半径方向に移動させることができる。更に
各ナットランナ軸をその先後端部において一対の摺動体
を介して支承すれば、各ナットランナ軸は振れ回ること
がなくきわめて安定なねじ締めが可能となる。等の種々
の著効を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る多軸ナットランナ装置の実施例
の断面図である。
【図2】図1のA−A線による拡大断面図であって、こ
の発明の本体のケーシングに設けられた隔壁部の一方の
面を示す。
【図3】図1のB−B線による拡大断面図であって、こ
の発明の本体のケーシングに設けられた隔壁部の他方の
面を示す。
【図4】図2と同一部分を示す拡大断面図であるが、図
2よりもナットランナ軸相互のピッチが小さくなった状
態を示す。
【図5】対向する他のカムを点線で示したカムの正面図
である。
【符合の説明】
2 ソケット 3 ナットランナ軸 4 ハウジング 5 軸受 6 摺動体 8 カム 17 従動子 21 カム溝

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端にソケットを具備する複数のナット
    ランナ軸と、各ナットランナ軸を回転可能に支承する軸
    受を組み込んだ複数の摺動体と、該摺動体に対向して係
    合配置され、その揺動により各摺動体を半径方向に所定
    ストローク移動可能に構成したカムとを具え、 前記カムの揺動により前記摺動体を介して前記複数のナ
    ットランナ軸間を縮径若しくは拡径させ、ピッチチェン
    ジを行なうように構成したことを特徴とする多軸ナット
    ランナ装置のピッチチェンジ機構
  2. 【請求項2】 前記複数のナットランナ軸を、少なくと
    も二組以上の複数群に区分けし、夫々のランナ軸群単位
    で、該ランナ軸間を縮径若しくは拡径させる摺動体とカ
    ムの位相を異ならせて配置した事を特徴とする請求項1
    記載の多軸ナットランナ装置のピッチチェンジ機構。
JP4148583A 1992-05-15 1992-05-15 多軸ナットランナ装置のピッチチェンジ機構 Expired - Lifetime JP2773548B2 (ja)

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