JPH05317079A - 遺伝子操作により得られるヒト血清アルブミンの製造方法、およびそれにより得られるヒト血清アルブミン含有組成物 - Google Patents

遺伝子操作により得られるヒト血清アルブミンの製造方法、およびそれにより得られるヒト血清アルブミン含有組成物

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JPH05317079A
JPH05317079A JP4127673A JP12767392A JPH05317079A JP H05317079 A JPH05317079 A JP H05317079A JP 4127673 A JP4127673 A JP 4127673A JP 12767392 A JP12767392 A JP 12767392A JP H05317079 A JPH05317079 A JP H05317079A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ヒト血清アルブミンの産生宿主の培養上清
を、限外濾過、加熱処理、酸処理し、再び限外濾過した
後、陽イオン交換体、疎水性クロマト、陰イオン交換
体、塩析の各処理に供することにより精製することを特
徴とする遺伝子操作により得られるヒト血清アルブミン
の製造方法、ならびにそれにより得られるヒト血清アル
ブミン含有組成物。 【効果】 本発明によれば、遺伝子操作により得られる
ヒト血清アルブミンを効率よく精製することができ、か
つ、産生宿主関連成分あるいはその他の夾雑成分を含ま
ず、着色も充分に抑えられたヒト血清アルブミンを提供
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は遺伝子操作により得られ
るヒト血清アルブミンを特定の工程を組み合わせて、精
製することを特徴とする製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルブミン、特にヒト血清アルブミン
(以下、「HSA」ともいう。)は血漿の主要な蛋白構
成成分である。この蛋白は肝臓中で作られ、主に血流中
で正常な浸透圧を維持する責を負う。また種々の血清分
子のキャリアーとしての機能を持っている。HSAは種
々の臨床上の状況において投与される。例えば、ショッ
クや熱傷患者では血液量を元に戻し、それにより外傷に
関連するいくつかの症状を改善させるために、通常はH
SAの頻回投与を必要とする。低蛋白血症や胎児性赤芽
球症に罹っている患者にもHSAによる治療を必要とす
ることがある。従って、HSAを投与する基本的な治療
上の意義は、外科手術、ショック、火傷、浮腫を起こす
低蛋白血症におけるがごとく、血管からの液体の損失が
ある様な状態を治療する点に存する。
【0003】現在、HSAは、主として採取した血液の
分画からの産物として製造されている。この製造法の欠
点は不経済であることと、血液の供給が困難であるとい
うことである。また、血液は肝炎ウイルスのように好ま
しくない物質を含んでいることがある。従って、HSA
の代替の原料を開発することが有益となろう。
【0004】ところで、組換DNA技術の出現によっ
て、多種多様の有用なポリペプチドの微生物による生産
が可能となり、多くの哺乳動物ポリペプチド類が既に種
々の微生物により生産されている。HSAについても、
遺伝子操作の技術により大量生産し、それを高度精製す
る技術が確立されつつある。
【0005】HSAを血漿から単離、精製する方法とし
ては各種研究がなされ、実用化されている。例えば、コ
ーンのエタノール分画法、PEG分画法、硫安分画法等
が知られている。また最近では、陰イオン交換体処理と
60℃,10時間の加熱処理を組み合わせる方法(特開
平2−191226号公報)、陰イオン交換体処理、陽
イオン交換体処理および60℃,10時間の加熱処理を
組み合わせる方法(特開平3−17123号公報)等も
開発されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、遺伝子操作に
より得られるHSAを精製するには、上記の血漿由来の
HSAでの方法をそのまま適用することは適切とは言え
ない。なぜならば、除去すべき夾雑成分が血漿由来HS
Aと遺伝子操作由来HSAとでは全く異なっているから
である。また、着色物質の除去という遺伝子操作由来の
HSAに特有の問題も存在する。したがって、本発明の
課題は、遺伝子操作により得られ、かつ産生宿主関連成
分あるいはその他の夾雑成分を含まず、着色も充分に抑
えられたHSAを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記事情
に鑑みて、鋭意研究を進めた結果、遺伝子操作により得
られるHSAを効率良く精製する方法を開発するに至っ
た。
【0008】即ち、第一の発明は、遺伝子操作により得
られるヒト血清アルブミンを以下の〜を含む工程を
用いて精製することを特徴とするヒト血清アルブミンの
製造方法; ヒト血清アルブミンの産生宿主の培養上清を分画分
子量10万〜50万、及び1000〜5万の限外濾過膜
を用いて処理する。 50〜70℃で30分〜5時間加熱処理する。 pH3〜5で酸処理する。 分画分子量10万〜50万の限外濾過膜を用いて処
理する。 pH3〜5、塩濃度0.01〜0.2Mの条件下で
陽イオン交換体に接触させた後にpH8〜10、塩濃度
0.2〜0.5Mの条件下で溶出する。 pH6〜8、塩濃度0.01〜0.5Mの条件下で
疎水性クロマト用担体に接触させて、非吸着画分を回収
する、そして pH6〜8、塩濃度0.01〜0.1Mの条件下で
陰イオン交換体に接触させて、非吸着画分を回収する。
【0009】また、第二の発明は、前記第一の発明の工
程の代わりに、pH6〜8、塩濃度1〜3Mの条件下
で疎水性クロマト用担体に接触させた後に、pH6〜
8、塩濃度0.01〜0.5Mの条件下で溶出する工程
を含むヒト血清アルブミンの製造方法。
【0010】さらに、第三の発明は、前記第一の発明の
工程の代わりに、pH6〜8、塩濃度0.001〜
0.05Mの条件下で陰イオン交換体に接触させた後
に、pH6〜8、塩濃度0.05〜1Mの条件下で溶出
する工程を含むヒト血清アルブミンの製造方法。
【0011】さらに、第四の発明は、前記第一の発明の
工程との間、との間、またはの後で、pH3
〜5、塩濃度0.5〜3Mの条件下で塩析処理し、沈澱
画分を回収する工程をさらに含むヒト血清アルブミンの
製造方法。
【0012】(1)遺伝子操作による得られるHSA 本発明において用いられる遺伝子操作により調製された
HSA産生性宿主は、遺伝子操作を経て調製されたもの
であれば特に限定されず、既に公知文献記載のものの
他、今後開発されるものであっても適宜利用することが
できる。具体的には、遺伝子操作を経てHSA産生性と
された菌(例えば、大腸菌、酵母、枯草菌等)、動物細
胞などが挙げられる。特に、本発明においては、宿主と
して、酵母、就中サッカロマイセス属〔例えば、サッカ
ロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)
〕、もしくはピキア属〔例えば、ピキア・パストリス
(Pichia pastoris )〕が使用されることが好ましい。
また、栄養要求性株や抗生物質感受性株が使用できる。
さらにまた、サッカロマイセス・セレビシエAH22株
(a, his 4, leu 2, can 1) 、ピキア・パストリスGT
S115株 (his 4)等が好適に用いられる。
【0013】これらのHSA産生性宿主の調製方法およ
びその培養によるHSAの生産方法、培養物からのHS
Aの分離採取方法はすべて公知ならびにそれに準じた手
法を採用することによって実施される。例えば、HSA
産生性宿主(またはHSA産生株)の調製方法として
は、例えば通常のヒト血清アルブミン遺伝子を用いる方
法(特開昭58−56684、同58−90515、同
58−150517号公報)、新規なヒト血清アルブミ
ン遺伝子を用いる方法(特開昭62−29985、特開
平1−98486号公報)、合成シグナル配列を用いる
方法(特開平1−240191号公報)、血清アルブミ
ンシグナル配列を用いる方法(特開平2−167095
号公報)、組換えプラスミドを染色体上に組込む方法
(特開平3−72889号公報)、宿主同士を融合させ
る方法(特開平3−53877号公報)、メタノール含
有培地中で変異を起こさせる方法、変異型AOX2 プロ
モーターを用いる方法(特願平3−63598、同3−
63599号)、枯草菌によるHSAの発現(特開昭6
2−25133号公報)、酵母によるHSAの発現(特
開昭60−41487、同63−39576、同63−
74493号公報)、ピキア酵母によるHSAの発現
(特開平2−104290号公報)等が例示される。
【0014】このうち、メタノール含有培地中で変異を
起こさせる方法は具体的には以下のように行う。すなわ
ち、まず適当な宿主、好ましくはピキア酵母、具体的に
はGTS115株(NRRL寄託番号Y−15851)
のAOX1 遺伝子領域に常法によりAOX1 プロモータ
ー支配下にHSAが発現する転写ユニットを有するプラ
スミドを導入して形質転換体を得る(特開平2−104
290号公報を参照)。この形質転換体はメタノール培
地中での増殖能は弱い。そこで、この形質転換体をメタ
ノール含有培地中で培養して変異を起こさせ、生育可能
な菌株のみを回収する。この際、メタノール濃度として
は、0.0001〜5%程度が例示される。培地は人工
培地、天然培地のいずれでもよい。培養条件としては1
5〜40℃、1〜1000時間程度が例示される。
【0015】また、HSA産生性宿主の培養方法(すな
わちHSAの産生方法)としては、上記の各公報に記載
された方法の他に、フェッドバッチ培養により、高濃度
のグルコースを適度に少量づつ供給し、産生菌体に対す
る高濃度基質阻害を避けて高濃度の菌体と産生物を得る
方法(特願平1−219561号)、培地中に脂肪酸を
添加してHSAの産生を増強する方法(特願平3−81
719号)等が例示される。さらにHSAの分離採取方
法としては、上記の各公報に記載された方法の他に加熱
処理によるプロテアーゼの不活化(特開平3−1031
88号公報)、陰イオン交換体、疎水性担体および活性
炭からなる群より選ばれた少なくとも一を用いてHSA
と着色成分を分離することによる着色抑制方法(特開平
4−54198号公報)等が例示される。
【0016】形質転換宿主の培養に用いられる培地は、
通常この分野で既知の培地に炭素数10〜26の脂肪酸
またはその塩を添加したものが使用され、培養条件は一
般的な常法に準じて実施される。培地は合成培地、天然
培地のいずれでもよく、液体培地が好ましい。例えば、
合成培地としては、一般に炭素源として各種糖類、窒素
源として尿素、アンモニウム塩、硝酸塩など、微量栄養
素として各種ビタミン、ヌクレオチドなどの他、無機塩
としてMg、Ca、Fe、Na、K、Mn、Co、Cu
などが例示される。YNB液体培地〔0.7%イースト
ナイトロジエンのベース(Difco 社製)、2%グルコー
ス〕などが挙げられる。また天然培地としては、YPD
液体培地〔1%イーストエキストラクト(Difco 社
製)、2%バクトペプトン(Difco 社製)、2%グルコ
ース〕が例示される。培地のpHは中性または弱塩基
性、弱酸性でよい。またメタノール資化性宿主の場合
は、メタノール含有培地を用いることができる。この場
合メタノール濃度は0.01〜5%程度である。
【0017】培養温度は、15〜43℃(酵母は20〜
30℃、細菌は20〜37℃)が好ましい。培養時間は
1〜1000時間程度であり、培養は静置または振盪、
攪拌、通気下に回分培養法や半回分培養法あるいは連続
培養法により実施される。なお、当該培養に先立って前
培養を行うことが好ましい。この際の培地としては、例
えばYNB液体培地やYPD液体培地が使用される。前
培養の培養条件は次の通りである。すなわち、培養時間
は10〜100時間、温度は酵母では30℃、細菌では
37℃程度が好ましい。
【0018】かくして培養終了後、HSAは培養濾液ま
たは菌体、細胞からそれぞれ公知の分離手段により採取
される。
【0019】(2)HSAの精製 (i) 限外濾過 本工程は、HSA産生宿主を分離した培養上清から、H
SA以外の高分子量物質および低分子量物質を限外濾過
法により分離除去する工程である。高分子量物質の除去
には分画分子量10万〜50万程度、好ましくは30万
程度の限外濾過膜を、低分子量物質の除去には分画分子
量1000〜5万程度、好ましくは1万〜3万程度の限
外濾過膜を使用する。高分子量物質の除去では残存する
HSA産生宿主の分離が、また、低分子量物質の除去で
は液量の濃縮が同時に行われる。
【0020】(ii) 加熱処理 (i) で得られた濃縮液を50〜70℃で30分〜5時間程度、
好ましくは60℃で1〜3時間程度加熱処理する。本工程
は安定化剤の存在下に行うことが好ましい。安定化剤と
しては、アセチルトリプトファン、炭素数6〜18の有
機カルボン酸またはその塩等が例示される。両者は併用
してもよい。アセチルトリプトファンの添加量としては
1〜100mM 程度が例示される。炭素数6〜18の有機カ
ルボン酸としては、カプロン酸(炭素数6)、カプリル
酸(炭素数8)、カプリン酸(炭素数10)、ラウリン
酸(炭素数12)、パルミチン酸(炭素数16)、オレ
イン酸(炭素数18)等が例示される。その塩として
は、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩、カリウム
塩等)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩
等)が例示される。炭素数6〜18の有機カルボン酸ま
たはその塩の添加量としては、1〜100mM程度が例
示される。また、加熱処理時にチオール系化合物(例え
ば、メルカプトエタノール、システイン、還元型グルタ
チオン等)を1〜100mM程度、好ましくは5〜30
mM、さらにアミノグアニジンを10〜1000mM添
加することにより加熱で生じる着色を抑制できる。本工
程は一部公知である(特開平3−103188号公
報)。
【0021】(iii) 酸処理 (ii)の処理液のpHを3〜5程度、好ましくは4〜4.
6程度に調製し、1〜12時間程度静置する。
【0022】(iv) 限外濾過 本工程は、高分子化した夾雑物質を限外濾過法により分
離除去する工程である。高分子量物質の除去には、分画
分子量10万〜50万程度、好ましくは30万程度の限
外濾過膜を使用する。また、必要に応じて、分画分子量
1000〜5万程度、好ましくは1万〜3万程度の限外
濾過膜を用いて、次工程の陽イオン交換体処理のための
緩衝液交換を行うことができる。
【0023】(v) 陽イオン交換体処理 陽イオン交換体としては、スルホ基型、カルボキシル基
型等が例示される。スルホ基型としては、スルホ−アガ
ロース(商品名S−セファロース、ファルマシア社
製)、スルホプロピル−デキストラン(商品名SP−セ
ファデックス、ファルマシア社製)、スルホプロピル−
ポリビニル(商品名SP−トヨパール、東ソー社製)等
が例示される。また、カルボキシル基型としては、カル
ボキシメチル−デキストラン〔商品名CM−セファデッ
クス(ファルマシア社製)、商品名CM−セルロファイ
ン(生化学工業社製)〕等が例示される。接触、洗浄条
件としては、pH3〜5程度、好ましくは4〜4.6程
度、塩濃度0.01〜0.2M程度、好ましくは0.0
5〜0.1M程度が例示される。溶出条件としては、p
H8〜10程度、好ましくは8.5〜9.5程度、塩濃
度0.2〜0.5M程度、好ましくは0.3〜0.4M
程度が例示される。
【0024】(vi) 疎水性クロマト処理 疎水性クロマト用担体としては、炭素数4〜18のアル
キル基型(ブチル基型、オクチル基型、オクチルデシル
基型等)、フェニル基型等が例示される。ブチル基型と
しては、ブチル−アガロース、ブチル−ポリビニル(商
品名ブチル−トヨパール、東ソー社製)、オクチル基型
としては、オクチル−アガロース、オクチルデシル基型
としては、オクチルデシル−アガロース、フェニル基型
としては、フェニル−セルロース(商品名フェニルセロ
ファイン、生化学工業社製)等が例示される。本工程で
は、HSAを非吸着画分に回収することができる。その
場合、接触条件は、pH6〜8程度、好ましくは6.5
〜7程度、塩濃度0.01〜0.5M程度、好ましくは
0.05〜0.2M程度である。また、HSAを上記担
体に吸着させた後に溶出することができる。この場合、
接触、洗浄条件としては、pH6〜8程度、好ましくは
6.5〜7程度、塩濃度1〜3M程度、好ましくは1.
5〜2M程度である。溶出条件としては、pH6〜8程
度、好ましくは6.5〜7程度、塩濃度0.01〜0.
5M程度、好ましくは0.05〜0.2M程度である。
【0025】(vii) 陰イオン交換体処理 陰イオン交換体としては、ジエチルアミノエチル(DE
AE)基型、四級アミノエチル(QAE)基型等が例示
される。DEAE基型としては、DEAE−アガロース
(商品名DEAE−セファロース、ファルマシア社
製)、DEAE−デキストラン(商品名DEAE−セフ
ァデックス、ファルマシア社製)、DEAE−ポリビニ
ル(商品名DEAE−トヨパール、東ソー社製)等が例
示される。また、QAE基型としては、QAE−アガロ
ース(商品名Q−セファロース、ファルマシア社製)、
QAE−ポリビニル(商品名QAE−トヨパール、東ソ
ー社製)等が例示される。本工程では、HSAを非吸着
画分に回収することができる。その場合、接触条件は、
pH6〜8程度、好ましくは6.5〜7程度、塩濃度
0.01〜0.1M程度である。また、HSAを上記担
体に吸着させた後に溶出することができる。この場合、
接触、洗浄条件としては、pH6〜8程度、好ましくは
6.5〜7程度、塩濃度0.001〜0.05M程度、
好ましくは0.01〜0.02M程度である。溶出条件
としては、pH6〜8程度、好ましくは6.5〜7程
度、塩濃度0.05〜1M程度である。
【0026】(viii) 塩析処理 本工程では、塩濃度が0.1〜3M、好ましくは0.5
〜1.5M程度になるように塩成分を添加し、pH3〜
5程度、好ましくは3.5〜4.5程度に調節すること
で、HSAを特異的に沈澱させ、これを分離することで
上清に存在しているHSA以外の不純物を分離すること
ができる。沈澱したHSAは、適当な緩衝液に溶解す
る。イオン強度を調整するための塩成分は、特に限定し
ないが、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸アンモニ
ウム、チオシアン酸ナトリウム(または、カリウム)、
硫酸ナトリウム等が適当である。また、HSA沈澱と上
清の分離方法は特に限定しないが、遠心分離、圧搾分
離、クロスフローによる膜分離等が適当である。本工程
は、(vii) の陰イオン交換体処理後に行うことは好まし
いが、(v) の陽イオン交換体処理と(vi)の疎水性クロマ
ト処理の間、あるいは (vi) の疎水性クロマト処理と(v
ii) の陰イオン交換体処理の間に行ってもよい。
【0027】(3)製剤化 得られたHSAは公知の手法(限外濾過、安定化剤の添
加、除菌濾過、分注、凍結乾燥等)により製剤化するこ
とができる。こうして調製されたHSA製剤は注射剤と
して血漿由来HSA製剤と同様に臨床上用いることがで
きる。また、医薬品の安定化剤あるいは担体、運搬体と
しても利用可能である。
【0028】(4)精製された遺伝子操作由来のHSA
の性状 本発明のHSAは分子量約67000,等電点4.7の
単一物質である。単量体のみから成り、二量体あるいは
重合体、分解物(分子量約43000)を実質的に含ま
ない。また、産生宿主に由来する夾雑成分、多糖類も実
質的に含まない。着色度がHSA25%溶液の場合でA
350 /A 280が0.01〜0.05、A 450/A 280
0.001〜0.02程度である。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、遺伝子操作により得ら
れるHSAを効率よく精製することができる。また、遺
伝子操作により得られ、かつ、産生宿主関連成分あるい
はその他の夾雑成分を含まず、着色も充分に抑えられた
HSAを提供することができる。
【0030】
【実施例】本発明をより詳細に説明するために、実施例
を挙げるが、本発明はこれらによって何ら限定されるも
のではない。
【0031】参考例1 (1) 使用菌株:Pichia pastoris GCP101株 特開平2−104290号公報に述べられている方法に
より、ピキアパストリス(Pichia pastoris)GTS11
5(his4)のAOX1 遺伝子領域に、AOX1 プロ
モーター支配下にHSAが発現する転写ユニットを持つ
プラスミドpPGP1のNot1で切断した断片を置換
して、PC4130が得られている。この株はAOX1
遺伝子が存在しないためにメタノールを炭素源とする培
地での増殖能が低くなっている(Mut−株)。
【0032】PC4130をYPD培地(1%イースト
エキストラクト、2%バクトペプトン、2%グルコー
ス)3mlに植菌し、24時間後に初期OD540 =0.1
となるようにYPD培地50mlに植菌した。3日間30
℃で培養後に初期OD540 =0.1となるようにYPD
培地50mlに植菌した。さらに3日毎に同様の継代を繰
り返した。継代毎に菌体を107 cells/plate になるよ
うに滅菌水で希釈して2%MeOH−YNBw/oa.
a.プレート(0.7%イーストナイトロジエンベース
ウイズアウトアミノアシッド、2%メタノール、1.5
%寒天末)に塗布し、30℃5日間培養してコロニーの
有無を判断した。その結果、12日間継代後に塗布した
2%MeOH−YNBw/oa.a.プレートから20
個のコロニーが生じた。このプレートではMut−株は
ほとんど生育できず、Mut+株は生育できる。すなわ
ち、このプレートではコロニーが生じるということはメ
タノールの資化性が上昇し、Mut+に変換した株が得
られたことを示している。生じたコロニーの内の1つを
適当に滅菌水で希釈して2%MeOH−YNBw/o
a.a.プレートに拡げシングルコロニーに単離した。
その1つをGCP101と名付けた。
【0033】(2) 菌株の培養 (前々培養)グリセロール凍結ストック菌株1mlを20
0mlのYPD培地(表1)を含むバッフル付1,000
ml容三角フラスコに植菌、30℃にて24時間振盪培養
した。
【0034】
【表1】
【0035】(前培養)YPD培地5Lを含む10L容
ジャーファーメンターに前々培養液を植菌し、24時間
通気攪拌培養した。培養温度は30℃、通気量は5L/
分とした。また、前培養においてはpHの制御は実施し
なかった。
【0036】(本培養)バッチ培養用培地(表2)25
0Lに前培養液を植菌し、1,200L容ファーメンタ
ーを用いて通気攪拌培養した。槽内圧は0.5kg/c
m2 、最大通気量を800N−L/min として溶存酸素濃
度が飽和溶存酸素濃度の50%〜30%程度を保持する
ように、攪拌速度を制御しながら回分培養を開始した。
回分培養において培地中のグリセロールが消費された時
点よりフィード培地(表3)の添加を開始した。このフ
ィード培地の添加にはコンピュータを使用し、培地中に
メタノールが蓄積しないように制御しながら高密度培養
を実施した。pHは28%アンモニア水を添加すること
により、pH5.85に定値制御した。消泡は消泡剤
(Adecanol、旭電化工業製) を回分培養開始時に0.3
0ml/L添加しておき、その後は必要に応じて少量添加
することで実施した。
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】参考例2 参考例1のGCP101株から単離したAOX2プロモ
ーター [変異型。天然型AOX2プロモーター(TEAST,
5, 167-177 (1988)またはMol. Cell, Biol.,9, 1316-1
323 (1989))中、開始コドン上流の255番目の塩基が
TからCに変異したもの] を用いてHSA発現用プラス
ミドpMM042を構築し、ピキアパストリス(Pichia
pastoris) GTT115株に導入し、形質転換体UHG
42−3株を得た(特願平3−63599号)。参考例
1に準じてこのUHG42−3株を培養し、HSAを産
生させた。
【0040】実施例1 [i] 培養上清の分離〜膜分画(II) 参考例1で得られた培養液約800Lを圧搾することに
より培養上清を分離した。培養上清を分画分子量が30
万の限外濾過膜で処理した。次いで、分画分子量が3万
の限外濾過膜を用いて液量を約80Lに濃縮した〔膜分
画(I)〕。続いて、60℃、3時間の加熱処理を行っ
た。加熱処理は5mMカプリル酸ナトリウム、10mM
システイン、100mMアミノグアニジンの共存下にp
H7.5で行った。加熱処理液を急速に約15℃に冷却
し、pH4.5に調整した後に、再度分画分子量が30
万の限外濾過膜を用いて処理した〔膜分画(II)〕。
次いで、分画分子量が3万の限外濾過膜を用いてアルブ
ミン溶液中の緩衝液を50mM塩化ナトリウムを含む5
0mM酢酸緩衝液,pH4.5に交換した。
【0041】[ii] 陽イオン交換体処理 50mM塩化ナトリウムを含む50mM酢酸緩衝液,p
H4.5で平衡化したS−セファロース充填カラムにア
ルブミンを吸着させ、同緩衝液で十分洗浄したのち、
0.3M塩化ナトリウムを含む0.1Mリン酸緩衝液、
pH9でアルブミンの溶出を行った。本処理前後の多糖
体含量をフェノール硫酸法で測定したところ、処理後の
サンプルでは処理前の1/20に低下した。
【0042】[iii] 疎水性クロマト処理 S−セファロース充填カラムから溶出されたアルブミン
溶液を0.15M塩化ナトリウムを含む50mMリン酸
緩衝液,pH6.8で平衡化したフェニルセルロファイ
ンを充填したカラムに添加した。この条件ではアルブミ
ンはフェニルセルロファインに吸着することなく、カラ
ムを通過した。カラムを通過したアルブミンは、分画分
子量3万の限外濾過膜を用いて液量を約50Lに濃縮す
るとともに、アルブミン溶液中の緩衝液を50mMリン
酸緩衝液、pH6.8に交換した。
【0043】[iv] 陰イオン交換体処理 疎水性クロマト処理後、濃縮及び緩衝液交換を行ったア
ルブミン溶液を50mMリン酸緩衝液,pH6.8で平
衡化したDEAE−セファロースを充填したカラムに添
加した。この条件ではアルブミンはDEAE−セファロ
ースに吸着することなく、カラムを通過した。
【0044】[v] HSAの塩析処理 5%濃度のHSAに塩化ナトリウムを添加して最終濃度
1Mとした溶液を、酢酸でpH3.5に調整し、HSA
を沈澱させた。この沈澱を遠心により上清と分離し、不
純物を除去した。沈澱したアルブミンは溶解させ、分画
分子量3万の限外濾過膜を用いて濃縮および緩衝液交換
を行い、必要に応じ安定化剤を添加したのち、除菌濾過
することにより、注射剤として使用することができる。
【0045】[vi] 精製工程のHPLC分析 疎水性クロマト処理までの精製工程を終了したHSAを
HPLCゲル濾過により分析した。ゲル濾過分析は下記
の条件で行った。 カラム:TSK gel G3000SW(東ソー社
製) 展開液:0.1M KH2PO4/0.3M NaCl 緩衝液 検出:波長280nmでの吸光度 図1に示すように、精製HSAはHSAモノマーのシン
グルピークとなった。
【0046】[vii] 酵母由来成分分析 アルブミン非産生酵母の培養上清を本法と同様の方法で
粗精製したものをウサギに免疫し、得られた抗血清を用
いて精製アルブミン溶液中に存在する酵母由来成分の検
出を行った。測定は酵素免疫測定法(EIA法)で行っ
た。表4に塩析処理後のサンプルについての酵母由来成
分の検出結果を示す。サンプルはアルブミン濃度として
250 mg/mlに調整したものを用いて測定した。
【0047】
【表4】
【0048】アルブミン濃度250 mg/ml 中の酵母由来成
分量は疎水性クロマト処理後のサンプルで1,360 ng/ml
、陰イオン交換体処理後のサンプルでは5.4 ng/ml と
なり、1/250に低下した。さらに、塩析処理後の精
製アルブミンでは、0.1 ng/mlの検出限界において、酵
母由来成分は検出されなかった。
【0049】実施例2 本発明の精製HSAの性状 (1)分子量 分子量測定は前述のHPLCゲル濾過法によった。本発
明の精製HSAの分子量は約67000であり、血漿由
来のHSAと同程度であった。 (2)等電点 等電点は薄層ポリアクリルアミドゲルを用い、Allen ら
の方法 [J. Chromatog., 146, 1 (1978)] に準じて測定
した。本発明の精製HSAの等電点は約4.6であり、
血漿由来のHSAと同程度であった。 (3)着色度 着色度は280nm、350nm、450nmでの吸光
度を測定し、A350 /A 280、A 450/A 280を算出し
た。本発明の精製HSAの着色度はA350 /A 280は約
0.02、A 450/A 280は約0.01であり、血漿由
来のHSAと同程度であった。
【0050】実施例3 参考例2で得た培養液を実施例1と同様に処理した。精
製されたHSAの性状は実施例2で開示した分子量・等
電点および着色度、実施例1で開示した多糖体含量、ゲ
ル濾過パターンおよび酵母由来成分量と同程度であっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】疎水性クロマト精製工程後のHPLC分析結果
を示す。
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】参考例2 参考例1のGCP101株から単離したAOX2プロモ
ーター〔変異型。天然型AOX2プロモーター(TEA
ST,5,167−177(1988)またはMol.
Cell.Biol.,9,1316−1323(19
89))中、開始コドン上流の255番目の塩基がTか
らCに変異したもの〕を用いてHSA発現用プラスミド
pMM042を構築し、ピキアパストリス(Pichi
a pastoris)GTS115株に導入し、形質
転換体UHG42−3株を得た(特願平3−63599
号)。参考例1に準じてこのUHG42−3株を培養
し、HSAを産生させた。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年9月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 遺伝子操作により得られるヒト血清ア
ルブミンの製造方法、およびそれにより得られるヒト血
清アルブミン含有組成物
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
請求項5遺伝子操作により得られる(i)分子量
約6万7千(ii)等電点4.6〜4.7のヒト血清ア
ルブミンを含有し、以下の特徴を有するヒト血清アルブ
ミン含有組成物; (1)ヒト血清アルブミンの単量体のみからなり、二量
体、重合体または分解物を実質的に含まない (2)産生宿主に由来する夾雑成分あるいは多糖類を実
質的に含まない (3)着色度は当該アルブミン25%溶液の場合でA
350/A280が0.01〜0.05、A450/A
280が0.001 〜0.02。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は遺伝子操作により得られ
るヒト血清アルブミンを特定の工程を組み合わせて、精
製することを特徴とする製造方法、ならびにそれにより
得られるヒト血清アルブミン含有組成物に関する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】さらに、第四の発明は、前記第一の発明の
工程との間、との間、またはの後で、pH3
〜5、塩濃度0.5〜3Mの条件下で塩析処理し、沈澱
画分を回収する工程をさらに含むヒト血清アルブミンの
製造方法。また、上記第一から第四いずれかの発明の製
造方法により得られる、遺伝子操作により得られる
(i)分子量約6万7千(ii)等電点4.6〜4.7
のヒト血清アルブミンを含有し、以下の特徴を有するヒ
ト血清アルブミン含有組成物; (1)単量体のみからなり、二量体、重合体または分解
物を実質的に含まない (2)産生宿主に由来する夾雑成分あるいは多糖類を実
質的に含まない (3)着色度は当該アルブミン25%溶液の場合でA
350/A280が0.01〜0.05、A450/A
280が0.001 〜0.02。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古畑 直人 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 竹島 一哉 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 上出 佳永子 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 野田 宗宏 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 近藤 雅英 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 石川 昭一 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 大原 和宏 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内 (72)発明者 横山 和正 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 遺伝子操作により得られるヒト血清アル
    ブミンを以下の〜を含む工程を用いて精製すること
    を特徴とするヒト血清アルブミンの製造方法; ヒト血清アルブミンの産生宿主の培養上清を分画分
    子量10万〜50万、及び1000〜5万の限外濾過膜
    を用いて処理する。 50〜70℃で30分〜5時間加熱処理する。 pH3〜5で酸処理する。 分画分子量10万〜50万の限外濾過膜を用いて処
    理する。 pH3〜5、塩濃度0.01〜0.2Mの条件下で
    陽イオン交換体に接触させた後にpH8〜10、塩濃度
    0.2〜0.5Mの条件下で溶出する。 pH6〜8、塩濃度0.01〜0.5Mの条件下で
    疎水性クロマト用担体に接触させて、非吸着画分を回収
    する、そして pH6〜8、塩濃度0.01〜0.1Mの条件下で
    陰イオン交換体に接触させて、非吸着画分を回収する。
  2. 【請求項2】 請求項1の工程の代わりに、pH6〜
    8、塩濃度1〜3Mの条件下で疎水性クロマト用担体に
    接触させた後に、pH6〜8、塩濃度0.01〜0.5
    Mの条件下で溶出する工程を含むヒト血清アルブミンの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1の工程の代わりに、pH6〜
    8、塩濃度0.001〜0.05Mの条件下で陰イオン
    交換体に接触させた後に、pH6〜8、塩濃度0.05
    〜1Mの条件下で溶出する工程を含むヒト血清アルブミ
    ンの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1の工程との間、との
    間、またはの後で、pH3〜5、塩濃度0.5〜3M
    の条件下で塩析処理し、沈澱画分を回収する工程をさら
    に含むヒト血清アルブミンの製造方法。
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