JPH053158Y2

JPH053158Y2 -

Info

Publication number: JPH053158Y2
Application number: JP1986141335U
Authority: JP
Priority date: 1986-09-17
Filing date: 1986-09-17
Publication date: 1993-01-26
Anticipated expiration: 2001-09-17
Also published as: JPS6348514U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、マスカラ、アイライナー、アイシ
ヤドー等の液状化粧料の容器における塗布部、容
器等の汚損防止に関する。

（従来の技術）従来、マスカラ、アイライナー等の液状化粧料
を容器内に収容し、蓋栓に固定する軸を容器中に
挿入して、軸先端に取付けた塗布具に上記液状化
粧料を含浸の上、引出して適宜化粧をするものは
知られており、容器内の化粧料を塗布具に含浸す
るに当り、軸外周に化粧料が付着して手指を汚損
するので、容器開口部にしごき部を設け、軸外周
に付着する化粧料をしごき落し、更には、軸の引
出しによりしごき孔外方に付着する化粧料を容器
中に押込むため、軸に膨大部もしくは弾性パツキ
ン等のピストン状部を設け、これにより外壁に付
着する化粧料を集め、しごき孔を拡開して、容器
内に化粧料を押込むものである。

（考案が解決しようとする課題）しかしながら、上記従来のものにおいて、軸に
設ける上記ピストン状部が、しごき孔を拡開する
までは、ピストン状部の押入れにより閉鎖してい
るしごき孔とピストン状部間の化粧料が加圧さ
れ、化粧料がピストン状部の外方に漏出するおそ
れがある。その上、マスカラの場合、化粧中しば
しば容器内に塗布具を押入れこれを引出すので、
軸がしごかれることが多く、しごき孔外方に化粧
料が付着することとなり、また、アイライナーの
場合も含浸する化粧料の量を容器開口部でならし
て調整するので、開口部内壁に付着停溜する化粧
料が多くなり、化粧料の固結変質又は容器開口部
の汚損を生ずる欠点がある。

そこで、この考案は上記従来のものの欠点を改
良するものであり、容器内壁、しごき孔の外方に
付着する化粧料を集めて完全に容器内に押し戻し
化粧料の固結等を防止しようとするものである。

（課題を解決するための手段）そのために、先端に塗布具を有する軸に、軸方
向に延びる径小部を設け、この径小部の径をしご
き孔の径より小さくするとともに、この径小部に
嵌合して軸方向に摺動できる可動パツキンを設
け、このパツキンの先端に開口部内壁に接する可
撓自在な頭部を設け、蓋体を容器本体に嵌合させ
た時、上記頭部がしごき片より突出して容器内方
に位置させてなるものである。

（作用）上記構成をもつので、容器本体内に蓋栓に固定
する軸を挿入し、その先端に設ける塗布具に化粧
料を含浸して、軸を引抜くに際し、従来のよう
に、軸の径小部に前端縁に当接する可動パツキン
はしごき孔を通り外方に引出され、しごき孔によ
り軸の外周に付着する化粧料は容器内にしごき落
され、一方、蓋栓を容器本体に嵌合する場合に
は、軸を容器内に挿入すると、軸の径小部に摺動
自在に嵌合する可動パツキンは、しごき孔の外方
に接すると、その位置に一時停止し、可動パツキ
ン後端が径小部後端縁に当接することにより、し
ごき孔を可動パツキンで拡開するが、その前に径
小部の前端縁がしごき孔より容器内に位置するの
で、しごき孔と可動パツキンとの間にかき集めら
れる化粧料は、可動パツキンの可撓自在の頭部に
より上記しごき孔と径小部の前端縁の間隙より容
器内に押し出され、可動パツキンと開口部内壁の
間隙より外方に漏出することがなく、容器開口部
に付着する化粧料によつて軸を汚すことがないば
かりか、容器開口部に付着する化粧料により手指
を汚すこともないものである。

（実施例）この考案を図に示す実施例により更に説明す
る。第１図において、１は容器であり、容器１内
にはマスカラ、アイライナー、アイシヤドウー等
の液状化粧料を収容するとともに、その開口部に
は雄ネジ１５を設ける口ネジ２が密嵌して固着さ
れる。口ネジ２内にはしごき部４を設けるととも
に、しごき部４の適所に弾性あるしごき片１１に
より閉鎖されるしごき孔１７を設け、このしごき
孔１７を通り先端に塗布具３を具える軸１８が容
器１内に挿入される。軸１８は蓋栓を構成する内
キヤツプ７内に固定されるとともに先端に口ネジ
２の雄ネジ１５に螺合する雌ネジ１６を備え、更
に、内キヤツプ７は外キヤツプ８内に嵌合固定さ
れる。９は軸１８の後端にあつて内キヤツプ７と
嵌合する固定部である。軸１８の固定部９に接し
て軸方向に延びる径小部１９を設ける。径小部１
９は全外周径を小としたものだけではなく、軸方
向にのびるスリツトであつてもよく、後述の可動
パツキン５が径小部１９に沿い摺動できるもので
あればどのようなものでもよい。上記径小部１９
には、その軸方向の長さよりも短い長さをもつ可
動パツキン５が摺動自在に嵌合され、この可動パ
ツキン５先端には容器開口部内壁に接する可撓自
在な頭部１０を具え、可動パツキン５は軸１８の
容器１への出没に当り、径小部１９に沿い前後に
移動する。軸１８の先端には塗布具３を具える
が、塗布具３は毛筆状、ブラシ状等に形成され、
化粧部位により選ばれるものである。

第２図に示されるものは第１図のゴム等よりな
る弾性のあるパツキン６に代え、気密リブ１３を
具えるものであり。気密リブ１３は、容器１の開
口部に蓋栓による閉鎖に当り、容器開口部端面に
当接して化粧料の外部の漏出を防止するものであ
り、この点では第１図のパツキン６と同効部材で
ある。

第３図は可動パツキン５は短小にしたものであ
り、軸１８の径小部１９の長さを短くして、軸１
８の強度をより強くすることができる。

このように実施例は構成するので、前述のとお
り、軸１８を開口部より容器１内に挿入すると、
可動パツキン５は軸１８の後端に当接して軸１８
とともに容器１内に挿入され、開口部内壁に付着
する化粧料を頭部１０によりかき取り、しごき孔
１７がしごき片１１により閉じられた状態で可動
パツキン５の頭部１０との間に押圧されながら集
められるが、頭部１０がしごき孔１７の外方に達
すると、径小部１９の前端縁１２がしごき片１０
の先端より離れ、その間に間隙を形成し、この間
隙より頭部１０によつてかき集められ、押圧され
た化粧料が容器１内に押し戻されることとなる
（第１図）。更に、軸１８が容器１内に進入する
と、頭部１０は径小部１９の後端に接したままし
ごき片１１を変形させて。しごき孔１７を拡開
し、しごき孔１７を通り抜けて容器１内に挿入
し、しごき孔１７外方の開口部内壁に付着した化
粧料を容器１内に押し戻すものである（第２図）。
この状態で軸１８先端の塗布具３には必要な液状
化粧料が含浸され、蓋栓を容器により引出すと
（第３図）、軸１８の径小部１９の前端縁１２によ
り可動パツキン５の頭部１０を係止して、可動パ
ツキン５を同時に引出して、頭部１０はしごき孔
１７を拡開して外方に引出される。こうして、軸
１８の外周に付着する化粧料は、しごき片１１の
しごきによりかき落とされながら塗布具３が容器
１内より引出されるのである。

（考案の効果）以上の通り、軸の径小部に嵌合し軸方向に移動
できる可動パツキンの開口部内壁に接する可撓自
在な頭部により、容器開口部内壁に付着する化粧
料を外方に漏らすことなく容器内に戻すことがで
き、簡単な構成によつて手指あるいは容器の汚損
を完全に防止できる優れた効果をもつものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図はこの考案の実施例の縦断側
面図である。１……容器、２……口ネジ、３……塗布具、４
……しごき部、５……可動パツキン、８……外キ
ヤツプ、１０……頭部、１１……しごき片、１７
……しごき孔、１８……軸、１９……径小部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

開口部を具える容器本体とこの開口部に嵌合す
る蓋栓よりなり、容器本体の開口部にしごき孔を
有するしごき部を設け、上記蓋栓に、先端に塗布
具をもつ軸の後端を固定し、この軸に軸方向に延
びる径小部を設け、径小部の径をしごき孔の径よ
り小径とし、この径小部に、先端に開口部内壁に
接する可撓自在な頭部を具えるとともに、軸方向
に移動自在である可動パツキンを嵌合し、開口部
口縁からしごき孔までの長さより、蓋体の上記開
口部当接部から径小部に嵌合する可動パツキン先
端までの長さを長くして、蓋体を容器本体に嵌合
させ、上記頭部が、しごき片より突出して容器内
に位置する構成とした液状化粧料容器。