JPH0531553B2 - - Google Patents

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JPH0531553B2
JPH0531553B2 JP27514385A JP27514385A JPH0531553B2 JP H0531553 B2 JPH0531553 B2 JP H0531553B2 JP 27514385 A JP27514385 A JP 27514385A JP 27514385 A JP27514385 A JP 27514385A JP H0531553 B2 JPH0531553 B2 JP H0531553B2
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JP
Japan
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pamamycin
antibiotic
alboniger
ethyl acetate
aerial
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JP27514385A
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JPS62135476A (ja
Inventor
Shingo Marumo
Satoshi Kondo
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Hokko Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Hokko Chemical Industry Co Ltd
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明はストレプトミセス属の菌株によつて生
産されて気菌糸誘導活性、抗菌活性、抗ウイルス
活性を有する新規抗生物質パママイシン−607並
びにその製造方法に関する。 また、本発明は抗生物質パママイシン−607を
有効成分とする抗菌、抗ウイルス剤に関する。 〔従来の技術〕 ストレプトミセス・アルボニガー
(Streptomyces alboniger)(以下、S.アルボニ
ガーと略す)の生産する抗生物質としては、構造
未決定であるが分子量621を示すパママイシン
(Pamamycin)がB.M.POGELらにより「ジヤー
ナル、オブ、アンテイビオテイクス」32巻673頁
(1979年)及び米国特許第4283391号明細書に報告
されている。また同時に、S.アルボニガーで生産
される抗生物質として、分子量635、649、663の
メチレン付加類縁体の存在がFDマススペクトル
の分子イオンピークから示唆されている。パママ
イシンはグラム陽性陰性の細菌類および糸状菌に
対して抗菌活性を示し、その作用機作はリン酸お
よび核酸塩基類のトランスポートシステムの阻害
にあることが報告されている。 〔発明が解決しようとする問題点〕 以上の如くS.アルボニガーは4種のパママイシ
ン群(分子量621、635、649および663)を生産し
ていることが報告されているが、これら本菌生産
物質の解明はまだ充分にされてなく、それらの化
学構造も未決定のままであり、生理活性について
も十分に知られていない。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、S.アルボニガーの生産する各種
の抗生物質の探求を、発酵研究所(大阪市淀川区
十三本町2丁目17番85号)に保存されこゝから分
譲されたストレプトミセス・アルボニガー
IFO12738株(タイプカルチユアATCC12462)を
用い、同菌の液体培養液を使つて詳細に行つた。
このことにより、今回、本発明者は、明らかに新
化合物であるパママイシン−607を見出し、その
化学構造を解明することに成功した。しかも、こ
の新規な抗生物質パママイシン−607は、下記に
示す構造と物理化学的性質を有するものであつ
て、放線菌に対して気菌糸誘導活性を、また細菌
及びカビに対して抗菌活性をもち、しかも抗ウイ
ルス活性もあることを知見した。 従つて、第1の本発明の要旨とするところは下
記の構造式 で示される抗生物質パママイシン−607にある。 本発明のパママイシン−607の立体構造の詳細
は次式に示す通りである。 本発明によるパママイシン−607は前記の式に
示した如く、側鎖に三級のアミノ基とテトラヒド
ロフラン環を有する新しいタイプの16員環マクロ
ジオライド化合物であり、以下に示す物理化学的
性質および生物学的性質により特徴づけられるも
のである。 (A) 融点:油状物質 (B) 溶液を調製した直後に測定した旋光度: 〔α〕D=+22.8°(c=0.26、メタノール) (C) 溶解性: アセトン、メタノール、エタノール、酢酸エ
チル、クロロホルムに易溶、水に難溶。 (D) 呈色反応: TLC上ヨウ素、バニリン硫酸、リンモリブ
デン酸で検出できる。 (E) 紫外線吸収スペクトル: 極く弱い吸収;215nm(ε470) (F) 赤外線吸収スペクトル:添付図面の第1図に
示す通りである。 溶液法(CHCl3)による赤外線吸収スペクト
ルは下記の特性極大吸収波長を示す。 1740cm-1:ラクトン 2880〜2960cm-1:メチレン、メチル (G) パママイシン−607・CF3COOD(CDCl3)の
1H−NMRスペクトル:添付図面第2図に示
す。 (H) パママイシン−607・CF3COOD(CDCl3)の
13C−NMRスペクトル:添付図面第3図に示
す。 (I) パママイシン−607の薄層クロマトグラフイ
ー:次表に示す。
【表】 (J) パママイシン−607の高速液体クロマトグラ
フイー: 充填剤:ゾルバツクスNH2 4φ×250mm 溶媒:n−ヘプタン−メタノール−n−ブチル
アミン(200:1:1) 流量:1ml/分 検出器:UV230nm 温度:37℃ 保持時間:6.8分 以上、本発明のパママイシン−607は、先にB.
M.POGELらによつて発見され我々が構造決定し
たパママイシン(分子量621)に比べて、メチル
基が1個少ない新規物質であることが明らかにさ
れた。 本発明のパママイシン−607の生物学的性質は
後記の通りである。 (1) 抗菌スペクトル 抗生物質パママイシン−607の普通栄養寒天
平板上での各種細菌および糸状菌に対する最小
発育阻止濃度は次の表−2に示すとおりであ
る。
【表】
【表】 (2) 植物病害防除効果 抗生物質パママイシン−607は植物病害菌及
びウイルスに対して卓効を示すが後記の試験例
1および2にその効果の例証を示す。 (3) 気菌糸誘導活性 放線菌は適切な条件下で基中菌糸から気菌糸
を形成する。この気菌糸の形成と二次代謝産物
生産との間に相関関係があることはすでにいく
つかの菌で知られている。放線菌の細胞分化と
二次代謝の制御機構を化学的に明らかにする上
で気菌系誘導物質は有用である。 抗生物質パママイシン−607のS.アルボニガ
ー気菌糸欠損菌株に対する気菌糸誘導活性は後
記の表−3に示したとおりである。 気菌糸欠損菌株に対する気菌糸誘導活性は次
の検定法で測定した。即ち、S.アルボニガーの
正常株より単胞子分離により得た本菌の気菌糸
欠損菌株をヒツキー・トレスナー寒天培地のプ
レート上に白金耳で全面に接種し、その上にサ
ンプルを含むペーパーデイスク(径8mm)を置
いた。このプレートを30℃で3日間培養後、ペ
ーパーデイスク周辺に誘導された白色の気菌糸
誘導円の直径を測り、その気菌糸誘導活性とし
た。
〔実施例〕
実施例 1 抗生物質パママイシン−607の製造 下記の表−4に記載した液体培地200を500ml
容の坂口フラスコに125mlずつ分注し、常法によ
り120℃20分間滅菌した培地に、寒天斜面培地で
培養した気菌糸形成の良好なS.アルボニガー
IFO12738株(醗酵研から入手した菌株)を接種
し30℃で168時間振盪培養(毎分120往復)する。
【表】 培養液を過助剤を用いて吸引過し、185
の液を得た。この培養液(PH7.0)を酢酸エチ
ル100で3回抽出した。一方菌体はメタノール
で抽出後、抽出液を減圧下濃縮し水に懸濁させPH
7.0で酢酸エチル抽出した。両方の酢酸エチル抽
出物を合せ濃縮後、酢酸エチル5に再溶解し、
飽和重炭酸ナトリウム水溶液2で洗浄し酸性物
質を除去した残液をNa2SO4で乾燥後、減圧下濃
縮乾固した。 乾固物をシリカゲルBW820MHのカラムにか
け50%酢酸エチル−n−ヘキサン、100%酢酸エ
チル、1%ジエチルアミン−酢酸エチル、1%ジ
エチルアミン−5%メタノール−酢酸エチルおよ
び1%ジエチルアミン−50%メタノール−酢酸エ
チルで順次溶出した。このうち1%ジエチルアミ
ン−酢酸エチル溶出区分を減圧下で濃縮したの
ち、再度シリカゲルカラムクロマトグラフイを行
つた。まず1%ジエチルアミン−n−ヘキサンで
洗浄し、次いで5%酢酸エチル−1%ジエチルア
ミン−n−ヘキサンで溶出することによりパママ
イシン複合体を239.6mg得た。この複合体からの
パママイシン−607の単離はTLCキーゼルゲル
(Kieselgel)60H(Merck)カラムクロマトを用
い、3%ジイソプロピルアミン−n−ヘキサンに
酢酸エチル含量を5〜30%の範囲で段階的に上昇
させた溶媒系で溶出することにより行つた。パマ
マイシン−607は主成分であるパママイシン(分
子量621)より少し遅くれて酢酸エチル含量15%
前後の区分に溶出された。この区分をゾルバツク
スNH2を充填剤とする高速液体クロマトグラフ
イー〔溶媒系:n−ヘプタン−メタノール−n−
ブチルアミン(10.0:0.05:0.05)〕により無色油
状のパママイシン−607の純品の55.0mgを単離し
た。〔α〕D+22.8°(c0.26、メタノール)。 試験例 1 キユウリモザイクウイルス病防除効果試験 播種後14日の鉢植えササゲ苗(品種、黒種三
尺)の初生葉にパママイシン−607を20%アセト
ン水に懸濁させた液を20ml/ポツトの割で散布し
た。風乾後、キユウリモザイクウイルス(CMV)
を常法によりカーボランダムで汁液接種し、5日
後に局部病斑を調査して、次式により病斑阻止率
(%)算出した。 なお、試験は温室内で1濃度1区5株3連制で
行つた。接種源は、CMV接種1カ月後のタバコ
(品種Samsun)のモザイク病徴葉を20倍量の燐
酸緩衝液で磨砕後ガーゼで過した汁液(0.8×
10-5g/mlウイルス量相当、1葉当たり約50個局
部病斑)を用いた。 病斑阻止率(%) =[1−処理区の病斑数/無処理区の病斑数]×10
0 この結果を表−5に示す。
【表】 試験例 2 ナシ黒斑病防除効果試験 ナシ樹(品種、二十世紀)の新展開葉4〜5枚
を含む新梢を切り採り、300ml容量のコルベンに
水さしして試験に供した。パママイシン−607を
20%アセトン水に懸濁させ所定濃度に調製した液
20mlを前記切離ナシ葉に散布した。病菌接種はア
ンズ煎汁寒天培地の平板上で24℃において10日間
培養して得たナシ黒斑病菌
(Alternariakikuchiana)分生胞子をツイーン20
の50ppm溶液に分散させ、胞子濃度を顕微鏡150
倍1視野あたり約20個に調整し、スプレーガンで
接種した。接種後のナシ新梢(300ml容コルベン
に水さし)は24℃の湿室に24時間保ち、その後は
24〜26℃および湿度85〜95%のグロースキヤビネ
ツトで管理した。病菌接種5日後に1葉あたりの
病斑面積歩合を調査し、次式により防除価を算出
した。なお、試験は1区3枝制で実施し、平均防
除価(%)を求めた。 防除価(%) =(1−散布区の病斑面積歩合/無散布区の病斑面
積歩合)×100 試験結果を次表に示す。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図はパママイシン−607の赤外線吸収スペ
クトル図、第2図及び第3図は夫々にパママイシ
ン−607・CF3COODの水素核磁気共鳴(1H−
NMR)スペクトル図及び炭素核磁気共鳴(13C
−NMR)スペクトル図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記の構造式 で示される抗生物質パママイシン−607。 2 ストレプトミセス属に属して下記の構造式 で示される抗生物質パママイシン−607を生産す
    る菌を培養し、その培養物から抗生物質パママイ
    シン−607を採取することを特徴とする、抗生物
    質パママイシン−607の製造方法。 3 抗生物質パママイシン−607生産菌はストレ
    プトミセス・アルボニガー(Streptomyces
    alboniger)IFO12738株である特許請求の範囲第
    1項に記載の方法。 4 下記の構造式 で示される抗生物質パママイシン−607を有効成
    分として含むことを特徴とする、抗菌、抗ウイル
    ス剤。
JP27514385A 1985-12-09 1985-12-09 新規抗生物質パママイシン−607 Granted JPS62135476A (ja)

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