JPH05315342A - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JPH05315342A
JPH05315342A JP11560992A JP11560992A JPH05315342A JP H05315342 A JPH05315342 A JP H05315342A JP 11560992 A JP11560992 A JP 11560992A JP 11560992 A JP11560992 A JP 11560992A JP H05315342 A JPH05315342 A JP H05315342A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】エミッタとベースとが自己整合的に形成される
バイポーラトランジスタにおいて、遮断周波数fT ,お
よびコレクタ・ベース間の接合耐圧を同時に向上させ
る。 【構成】エミッタ開口部のn- 型シリコンエピタキシャ
ル層103にはn型埋込みコレクタ110が設けられ、
コレクタ110上にはn- 型の単結晶シリコン・コレク
タ111,p+ 型の単結晶シリコン真性ベース層11
2,n+ 型の単結晶シリコン・エミッタ115が設けら
れている。p+ 型の単結晶シリコン真性ベース層112
は、p+ 型の多結晶シリコン・グラフトベース113を
介して、p+型ベース電極用多結晶シリコン107へ接
続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は半導体装置に関し、特に
バイポーラトランジスタに関する。
【0002】
【従来の技術】イオン注入でベースを形成し,自己整合
技術を用いたNPN型のバイポーラトランジスタの断面
図である図7を参照すると、従来のバイポーラトランジ
スタは、p- 型シリコン基板201,n+ 型埋込み層2
02上に、n- 型シリコンエピタキシャル層203,お
よびLOCOS酸化膜204を有する。n+ 型埋込み層
202は、n+ 型リン拡散層205,およびn+ 型コレ
クタ電極用多結晶シリコン208を介して、Al系電極
216へ接続される。n- 型シリコンエピタキシャル層
203の表面にイオン注入により形成されたp+ 型の真
性ベース217は、p+ 型ベース電極用多結晶シリコン
207からの不純物拡散によりn- 型シリコンエピタキ
シャル層203の表面に形成されたp+ 型の外部ベース
218の側面に接続される。n+ 型エミッタ電極用多結
晶シリコン219からの不純物拡散により、真性ベース
217の表面にn+ 型のエミッタ220が形成される。
また、シリコン酸化膜206,214,シリコン窒化膜
209により、各部はそれぞれの間が電気的に絶縁され
ている。この構造は、基本的には第12回ソリッド・ス
テート・デバイス会議議事録67頁(1980年)(P
roc. of Solide State Devi
ce,p.67,(1980))に報告されたSST
(super self−aligned proce
ss technology)構造と同じである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のバイポ
ーラトランジスタでは、イオン注入法によるベースの形
成に適した構造になっている。しかし、イオン注入法で
はチャネリングの問題があり、ベースの薄膜化には自ず
から限界がある。また、ベース薄膜化の目的で注入条件
を低注入エネルギー化,高ドーズ量化していくと、一定
温度以下,一定時間内の熱処理では注入損傷の回復,お
よび不純物の活性化は出来ない、という問題がある。
【0004】更に、前述のバイポーラトランジスタで
は、その製造方法に起因する問題がある。これのベース
の形成には、以下の工程が含まれている。ベース電極用
多結晶シリコンをパターニングし、この多結晶シリコン
の側壁に絶縁膜を形成し、この多結晶シリコン下の絶縁
膜をサイドエッチし、その後、LPCVD法により無添
加多結晶シリコンを堆積し、熱処理により上記ベース電
極用多結晶シリコンのオーバーハング部からこの無添加
多結晶シリコンに不純物拡散を行なう。このとき、この
無添加多結晶シリコンでは、オーバーハング部下部以外
は相変わらず無添加のままである。この無添加のままの
余分な多結晶シリコンをヒドラジン,KOH等によりウ
ェットエッチするとき、(100)面方位の単結晶シリ
コン基板を用いる場合、単結晶シリコンと無添加多結晶
シリコンとのエッチング速度はあまり変わらない。従っ
て、この無添加多結晶シリコンのウェットエッチの際
に、(100)面方位を有する真性ベースまでエッチン
グされていまう。このため、従来のバイポーラトランジ
スタでは、(100)面方位の単結晶シリコン基板を用
いることは出来なかった。
【0005】一方、薄膜ベース形成技術として有望な低
温エピタキシャル技術を用いたバイポーラトランジスタ
について、1989年のヴィ−エル−エス−アイ・テク
ノロジー・シンポジウム予稿集,91−92頁(Sym
p. on VLSI Technol.,pp.91
−92,(1989))を参照して述べる。ベース電極
用多結晶シリコンをコレクタ上にパターニングした後、
エピタキシャル層の成長を行なうと、上述のベース電極
用多結晶シリコンが無い領域上に単結晶ベースが形成さ
れる。この構造では、エミッタとベースとを自己整合的
に形成出来ないので、リソグラフィーにより単結晶ベー
ス上にエミッタ開口部を形成しなければならず、必然的
に素子の縮小化には限界があり、寄生容量,寄生抵抗の
低減が出来ない。従って、この構造を用いて高速バイポ
ーラトランジスタを実現出来ないという問題がある。
【0006】また、高fT 化の目的で、エミッタ直下の
コレクタにリンをイオン注入してKirk効果を抑制す
るこころみが、第19回のソリッド・ステート・デバイ
シズ・アンド・マテリアルズ会議の議事録331−33
4頁(1987年)(Proc. of Solide
State Devices and materi
als,pp.331−334(1987))に報告さ
れている。この方法では確かに遮断周波数fT を高くす
ることが出来るが、高濃度のベースと高濃度のコレクタ
とによる接合が形成されるため、著しい接合耐圧の低下
を引き起し、回路動作に必要の耐圧を保つことが出来な
いという問題があった。耐圧を向上させるには、高濃度
のベースと高濃度のコレクタとが直接に接合を作らない
ように、この中間にi層を挟んでp−i−n構造を形成
すればよい。イオン注入法でこの構造を形成する場合、
均一な濃度のi層を厚く作ることは不可能である。これ
はイオン注入の際の不純物のガウス分布の裾の影響のた
めである。コレクタ・ベース間の空乏層内の電界を弱め
て耐圧を向上させるには、空乏層の幅と同程度(すなわ
ち、100nm程度)のi層が必要であるが、上述した
理由でこのようなi層を形成することは出来ない。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置は、
単結晶シリコン基板の表面に設けられら第1導電型の第
1の単結晶シリコン層と、この第1の単結晶シリコン層
の表面を覆って設けられた第1の絶縁膜と、第1の絶縁
膜に設けられた第1の単結晶シリコン層に達する第1の
開口部と、第1の開口部においてせり出し部を有する姿
態を有して第1の絶縁膜上に設けられた第2導電型の第
1の多結晶シリコン膜と、第1の多結晶シリコン膜の上
面を覆い,かつ前記せり出し部において第1の多結晶シ
リコン膜の側面を覆って設けられた第2の絶縁膜と、第
1の開口部から一定の距離を保って第1の単結晶シリコ
ン層の表面に設けられた凹部と、その表面が概略第1の
単結晶シリコンの表面と一致して凹部に選択的に設けら
れた第1の単結晶シリコン層より低い不純物濃度を有す
る第1導電型の第1の単結晶半導体層と、せり出し部に
おける第1の多結晶シリコン膜の底面に接続して設けら
れた第2導電型の多結晶半導体膜と、第1の単結晶半導
体層,および第1の単結晶半導体層で覆われない部分の
第1の単結晶シリコン層を覆い,多結晶半導体膜の底面
に接続して第1の開口部内に設けられた第2導電型の第
2の単結晶半導体層と、せり出し部において少なくとも
第2の絶縁膜の側面,並びに底面を覆って第2の絶縁膜
の表面に設けられた第3の絶縁膜と、せり出し部端から
一定の距離で縮小された姿態を有して第3の絶縁膜によ
り形成された第2の開口部と、第2の開口部において第
2の多結晶半導体層の表面に設けられた第1導電型の第
2の単結晶シリコン層と、第2の開口部において、第1
導電型の第2の単結晶シリコン層の表面に設けられた第
1導電型の第2の多結晶シリコン膜と、を有している。
【0008】好ましくは、上記第1の単結晶半導体層の
第1導電型の不純物濃度は高々5×1015cm-3であ
り、上記第1の単結晶半導体層の膜厚が20nm以上,
100nm以下である。
【0009】好ましくは、上記第1導電型の第1の単結
晶半導体層並びに上記第2導電型の多結晶半導体膜並び
に上記第2導電型の第2の単結晶半導体層が、第1導電
型の単結晶シリコン層並びに第2導電型の多結晶シリコ
ン膜並びに第2導電型の単結晶シリコン層,あるいは第
1導電型の単結晶シリコン層並びに第2導電型の多結晶
シリコン・ゲルマニウム膜並びに第2導電型の単結晶・
ゲルマニウムシリコン層,あるいは第1導電型の単結晶
シリコン・ゲルマニウム層並びに第2導電型の多結晶シ
リコン・ゲルマニウム膜並びに第2導電型の単結晶・ゲ
ルマニウムシリコン層である。
【0010】好ましくは、上記第1の多結晶シリコン膜
の上面には、高融点金属シリサイド膜を有している。
【0011】好ましくは、上記単結晶シリコン基板,お
よび上記第1導電型の第1の単結晶シリコン層は、(1
00)面方位を有している。
【0012】
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明す
る。
【0013】NPN型のバイポーラトランジスタの断面
図である図1を参照すると、本発明の第1の実施例は、
約10Ω・cmの抵抗値を有するp- 型シリコン基板1
01の一部表面からヒ素を拡散させたn+ 型埋込み層1
02を有し、その上に濃度が約5×1015cm-3,厚さ
が約0.7μmのn- 型シリコンエピタキシャル層10
3を有する。n- 型シリコンエピタキシャル層103に
は、素子を分離するためのLOCOS酸化膜104,コ
レクタ抵抗を低減するためのn+ 型リン拡散層105を
有する。エピタキシャル層103上に設けられたシリコ
ン窒化膜106を介してp+ 型ベース電極用多結晶シリ
コン107を有し、リン拡散層105上にはn+ 型コレ
クタ電極用多結晶シリコン108を有する。シリコン窒
化膜106から一定の距離だけはなれて設けられたエピ
タキシャル層103の凹部には、選択的にエピタキシャ
ル成長させた濃度約1×1015cm-3,膜厚約50nm
のn- 型単結晶シリコン・コレクタ111が有る。n-
型単結晶シリコン・コレクタ111の表面とエピタキシ
ャル層103の表面とは概略一致している。このシリコ
ン・コレクタ111の下部のシリコンエピタキシャル層
103には、濃度が表面付近で約1×1017cm-3から
埋込み層102の濃度にまで一様に変化しているn型埋
込みコレクタ110が設けられている。
【0014】n- 型単結晶シリコン・コレクタ111
上,および単結晶シリコン・コレクタ111に覆われて
いない領域のn- 型シリコンエピタキシャル層103上
には、選択的にエピタキシャル成長による濃度約3×1
18cm-3,膜厚約60nmのp+ 型の単結晶シリコン
真性ベース層112が設けられている。この真性ベース
層112は、選択的に堆積されたp+ 型の多結晶シリコ
ン・グラフトベース113を介して、p+ 型ベース電極
用多結晶シリコン107へと接続される。このp+ 型ベ
ース電極用多結晶シリコン107の上面および側面は、
シリコン酸化膜109により覆われている。
【0015】単結晶シリコン真性ベース層112上に
は、選択的なエピタキシャル成長,並びにエミッタ開口
部に設けられたn+ 型エミッタ電極用多結晶シリコン1
19からの拡散により形成されたn+ 型の単結晶シリコ
ン・エミッタ115が設けられている。多結晶シリコン
・グラフトベース113は、その側壁として形成された
シリコン酸化膜114により、単結晶シリコン・エミッ
タ115並びにn+ 型エミッタ電極用多結晶シリコン1
19と電気的に分離されている。エミッタ,ベース,お
よびコレクタ電極として、Al系電極116を有する。
【0016】なお、本実施例におけるバイポーラトラン
ジスタはNPN型であるが、PNP型のバイポーラトラ
ンジスタに本実施例を適用することも出来る。
【0017】深さ方向のn型,およびp型の不純物の濃
度分布を示す図2を参照すると、上記第1の実施例によ
るバイポーラトランジスタでは、エミッタ開口の深さ方
向において、n- 型単結晶シリコン・コレクタ111に
よるi層が存在する。すなわち、p+ 型の単結晶シリコ
ン真性ベース層112とn- 型単結晶シリコン・コレク
タ111とn型埋込みコレクタ110とによるp−i−
n構造が構成される。
【0018】コレクタ・ベース間の接合耐圧は、アバラ
ンシェ降伏により決まる。このときの臨界電界は、2〜
6×105 V/cmである。上記n- 型単結晶シリコン
・コレクタ111の膜厚が20nmの場合、これの存在
による接合耐圧の向上は、0.4〜1.2Vとなる。し
かしながら、この単結晶シリコン・コレクタ111の膜
厚が20nmより薄い場合には、接合耐圧の向上は得ら
れない。通常のコレクタとベースとの不純物濃度の組み
合せでは、コレクタ・ベース間の空乏層の広がりは約1
00nmである。(このときのコレクタ・ベース間の接
合耐圧の向上は2〜6Vとなる。)このため、100n
mより厚い単結晶シリコン・コレクタ111をコレクタ
・ベース間に介在させることは無意味となる。従来の単
結晶シリコン・コレクタが無い構造の場合のコレクタ・
エミッタ間の耐圧はBVCEO =4.5Vであったのに対
し、本実施例による構造でのコレクタ・エミッタ間の耐
圧はBVCEO =5.7Vとなる。また、本発明者の実験
によると、上記n- 型単結晶シリコン・コレクタ111
の不純物濃度が5×1015cm-3より高くなると、この
単結晶シリコン・コレクタはi層として機能しなくなっ
た。
【0019】バイポーラトランジスタの製造方法を工程
順に説明する断面図である図3,図4を併せて参照する
と、上記第1の実施例によるバイポーラトランジスタは
以下のように作成される。まず、p- 型のシリコン基板
101表面にn+ 型埋込み層102を形成した後、基板
101の表面にn- 型シリコンエピタキシャル層103
を形成する。n- 型シリコンエピタキシャル層103
に、LOCOS酸化膜104,n+ 型リン拡散層105
を形成する。全面にシリコン窒化膜106を形成する。
+ 型リン拡散層105上のシリコン窒化膜106を開
口し、n+ 型コレクタ電極用多結晶シリコン108を形
成する。シリコン窒化膜106の表面に選択的にp+
ベース電極用多結晶シリコン107を形成した後、全面
に第1のシリコン酸化膜を形成する。この段階では、エ
ミッタ形成予定領域にもp+ 型ベース電極用多結晶シリ
コン107が形成されている。
【0020】次に、フォトレジストをマスクにして、エ
ミッタ形成予定領域(エミッタ開口部)の第1のシリコ
ン酸化膜,およびp+ 型ベース電極用多結晶シリコン1
07をエッチング除去する。フォトレジストを除去し、
全面にLPCVD法により第2のシリコン酸化膜を形成
する。第1,および第2のシリコン酸化膜をエッチバッ
クすることにより、シリコン酸化膜109を形成する。
+ 型ベース電極用多結晶シリコン107の上面および
側面はシリコン酸化膜109により覆われる。p+ 型ベ
ース電極用多結晶シリコン107の側面において、シリ
コン窒化膜はこれの側壁となる。シリコン酸化膜109
をマスクにしたシリコン窒化膜のドライエッチングによ
るエッチバックにより、エミッタ開口部のシリコン窒化
膜106の一部を除去する。このとき、シリコン窒化膜
106は、エミッタ開口部において約40nm程度残し
ておく。200keVで2×1012cm-2,および30
0keVで2×1012cm-2の条件で、シリコン酸化膜
109等をマスクにしたリンのイオン注入を行ない、9
00℃,30分の熱処理によりリンの活性化を行ない、
- 型シリコンエピタキシャル層103の表面からn+
型埋込み層102へ達するn型埋込みコレクタ110を
形成する。その後、熱リン酸によりエミッタ開口部に残
留したシリコン窒化膜106を除去する〔図3
(a)〕。
【0021】次に、熱酸化を行ない、エミッタ開口部の
底部の単結晶シリコン領域(n- 型シリコンエピタキシ
ャル層103,およびn型埋込みコレクタ110)の表
面に膜厚約50nmのシリコン酸化膜121を形成する
〔図3(b)〕。
【0022】次に、上記シリコン酸化膜121をHF系
エッチング液により除去し、凹部を形成する。このと
き、シリコン酸化膜109もエッチングされるが、本実
施例ではシリコン酸化膜121の膜厚に比べてシリコン
酸化膜109の膜厚が十分厚いため、問題とはならな
い。その後、分子線エピタキシャル(MBE)法によ
り、この凹部を埋め込み,かつその表面がコンエピタキ
シャル層103の表面と一致するように、選択的にn-
型の単結晶シリコン・コレクタ111を形成する。この
成長条件の一例としては、凹部が形成された構造を有す
るシリコン・ウェハーをRCA洗浄,HF系エッチング
処理した後、MBEチャンバー内に入れ、850℃,1
0分程度の熱処理によりシリコン上の自然酸化膜を除去
する。その後、基板温度を600℃,PH3 が添加され
た60sccmのSi2 6 を約6分間流すことによ
り、約50nmのn- 型の単結晶シリコン・コレクタ1
11が選択的に成長する。この単結晶シリコン・コレク
タ111の不純物濃度は、添加するPH3 の流量により
制御される。この場合、単結晶シリコン・コレクタ11
1の不純物濃度は約1×1015cm-2である。
【0023】次に、MBEチャンバーよりシリコン・ウ
ェハーを取り出した後、再び熱リン酸により、シリコン
窒化膜106の横方向に約200nm程度エッチングす
る。これにより、p+ 型ベース電極用多結晶シリコン1
07の端部の底面が露出され、第1の開口部,並びにp
+ 型ベース電極用多結晶シリコン107のせり出し部が
形成される〔図3(c)〕。
【0024】次に、再びMBE法を用いて、B2 6
添加されたSi2 6 により、シリコンの成長を行な
う。この成長の途中段階では、上記せり出し部における
+ 型ベース電極用多結晶シリコン107の底面(下
面)にはp+ 型の多結晶シリコン・グラフトベース11
3aが成長し、露出したn- 型シリコンエピタキシャル
層103の表面,並びにn- 型の単結晶シリコン・コレ
クタ111の表面(上記第1の開口部の底面)にはp+
型の単結晶シリコン真性ベース層112aが成長する
〔図4(a)〕。更に、単結晶シリコン真性ベース層1
12a,並びに多結晶シリコン・グラフトベース113
aの成長を続行し、単結晶シリコン真性ベース層11
2,多結晶シリコン・グラフトベース113となって両
者が接続するまでこの成長を行なう〔図4(b)〕。
【0025】次に、LPCVD法により、全面にシリコ
ン酸化膜114を形成する。ことのき、LPCVD法を
用いることにより、単結晶シリコン真性ベース層11
2,多結晶シリコン・グラフトベース113,およびシ
リコン酸化膜109に囲まれた空隙にもシリコン酸化膜
114は埋込まれる。シリコン酸化膜114をエッチバ
ックすることにより、シリコン酸化膜109の側面を覆
う姿態にシリコン酸化膜114は残留し、第2の開口部
が形成される。ここで更に再びMBE法を用いて、第2
の開口部に露出したp+ 型の単結晶シリコン真性ベース
層112aの表面に、選択的に単結晶シリコン122を
成長させる〔図4(c)〕。なお、単結晶シリコン12
2はノンドープあるいはn型である。
【0026】次に、エミッタ開口部にn+ 型エミッタ多
結晶シリコン119を形成した後、熱処理を行ない、単
結晶シリコン真性ベース層112の一部,および単結晶
シリコン122をn+ 型の単結晶シリコン・エミッタ1
15に変換する。続いて、シリコン窒化膜に接続口を形
成し、Al系電極116を形成することにより、図1に
示した構造のバイポーラトランジスタが形成される。
【0027】上記第1の実施例では、その構造を実現す
る過程において、MBE法によりp+ 型の単結晶シリコ
ン真性ベース層112aとp+ 型の多結晶シリコン・グ
ラフトベース113とを同時に形成することが可能なた
め、従来のようにヒドラジン,KOH等による多結晶シ
リコン膜のエッチング工程は不用となる。このことか
ら、本実施例では、(100)面方位を有するシリコン
基板の使用に対して、何等支障はない。
【0028】また、従来のイオン注入法等を用いて得ら
れるSST構造のバイポーラトランジスタでは、このよ
うな均一な低濃度を有する薄膜化されたi層,薄膜化さ
れたベースを形成することが不可能であったが、本実施
例では、チャネリングの問題を起さずに薄膜化された単
結晶シリコン真性ベース層112が得られ、均一な低濃
度を有する薄膜化されたi層となる単結晶シリコン・コ
レクタ111がn型埋込みコレクタ110上に形成され
る。このため、本実施例によるSST構造のバイポーラ
トランジスタは、高いベース・コレクタ間接合耐圧と高
い遮断周波数fT とを兼ね備えることが可能となる。
【0029】更に本実施例では、単結晶シリコン・エミ
ッタ115を単結晶シリコン真性ベース層112上に自
己整合的に形成することが容易であることから、素子縮
小化に対する限界は従来技術に比べて大きく緩和され
る。
【0030】バイポーラトランジスタの断面図である図
5を参照すると、本発明の第2の実施例は、MBE法に
よるグラフトベース,並びに真性ベース層の成長時に、
Si2 6 に加えてGeH4 を用い、シリコンとゲルマ
ニウムとの合金層を形成している。ゲルマニウムを15
mol%含むp+ 型の単結晶シリコン・ゲルマニウム合
金真性ベース層132がn- 型単結晶シリコン・コレク
タ111の表面,および単結晶シリコン・コレクタ11
1に覆われていない領域のn- 型シリコンエピタキシャ
ル層103の表面(第1の開口部の底面)を覆って形成
される。この真性ベース層132と同時に形成されるp
+ 型の多結晶シリコン・ゲルマニウム合金グラフトベー
ス133を介して、この真性ベース層132はp+ 型ベ
ース電極用多結晶シリコン107と接続される。この多
結晶シリコン・ゲルマニウム合金グラフトベース133
は、p+ 型ベース電極用多結晶シリコン107のせり出
し部の下面(底面)から成長しはじめる。
【0031】この単結晶シリコン・ゲルマニウム合金真
性ベース層132の禁制帯幅は、n+ 型の単結晶シリコ
ン・エミッタ115におけるシリコンの禁制帯幅よりも
狭くなる。この縮小量は単結晶シリコン・ゲルマニウム
合金のゲルマニウムのmol%,およびこの単結晶シリ
コン・ゲルマニウム合金の歪量に依存する。真性ベース
層132とエミッタ115とのこの禁制帯幅の差はベー
スからエミッタへ注入される小数キャリアに対しての障
壁となり、ベース電流の増大を抑制する。すなわち、遮
断周波数fT を向上させ、かつ、コレクタ・エミッタ間
の耐圧BVCOEをある一定値以上に保つためにベース層
を薄膜化,高濃度化させた場合でも、電流増幅率hFE
十分大きくできる。
【0032】なお、上記第2の実施例における単結晶シ
リコン・ゲルマニウム合金真性ベース層132とn型埋
込みコレクタ110との間に設けられたn- 型単結晶シ
リコン・コレクタ111の代りに、n- 型の単結晶シリ
コン・ゲルマニウム合金からなるコレクタを用いても良
い。
【0033】バイポーラトランジスタの断面図である図
6を参照すると、本発明の第3の実施例は、p+ 型ベー
ス電極用多結晶シリコン107aの上面にはチタンシリ
サイド膜141が設けられ、このような2層構造にする
ことにより、ベース抵抗が低減される。この部分以外の
他の構成は、前述の第1の実施例と同じである。この構
造は、全面にp+ 型多結晶シリコンを形成した後、全面
にチタン膜をスパッタリングし、熱処理により表面にチ
タンシリサイド膜を形成し、この2層膜をパターニング
することにより得られる。膜厚約250nmの第1の実
施例におけるp+ 型ベース電極用多結晶シリコン107
のシート抵抗は、ρ=8〜9Ω/□である。これに対し
て本実施例では、膜厚約100nmのチタンシリサイド
膜141と膜厚約150nmのp+ 型ベース電極用多結
晶シリコン107aとからなる2層膜のシート抵抗は、
ρ=2〜3Ω/□となり、十分に低抵抗化される。
【0034】なお、上記第3の実施例において、チタン
シリサイド膜141の代りに、他の高融点金属シリサイ
ド膜を使用しても良い。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明の半導体装置
は、(100)面方位を有する単結晶シリコン基板を使
用することが可能であり、選択的な単結晶半導体層(お
よび多結晶半導体膜)の成長技術による低濃度の第1導
電型の単結晶コレクタ,および第2導電型の薄膜単結晶
真性ベース層を有し、ベースに自己整合的な第1導電型
の単結晶エミッタを有している。このため本発明では、
(100)面方位を有する単結晶シリコン基板を使用す
ることが可能となる。また、本発明により、遮断周波数
T の向上,コレクタ・ベース間の接合耐圧の向上,寄
生抵抗の低減,素子の微細化を同時に実現することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を説明するための断面図
である。
【図2】上記第1の実施例の効果を説明するための図で
あり、不純物濃度分布を示すグラフである。
【図3】上記第1の実施例の半導体装置の製造方法を説
明するための工程順の断面図である。
【図4】上記第1の実施例の半導体装置の製造方法を説
明するための工程順の断面図である。
【図5】本発明の第2の実施例を説明するための断面図
である。
【図6】本発明の第3の実施例を説明するための断面図
である。
【図7】従来の半導体装置を説明するための断面図であ
る。
【符号の説明】
101,201 p- 型シリコン基板 102,202 n+ 型埋込み層 103,203 n- 型シリコンエピタキシャル層 104,204 LOCOS酸化膜 105,205 n+ 型リン拡散層 106,209 シリコン窒化膜 107,107a,207 p+ 型ベース電極用多結
晶シリコン 108,208 n+ 型コレクタ電極用多結晶シリコ
ン 109,114,121,206,214 シリコン
窒化膜 110 n型埋込みコレクタ 111 単結晶シリコン・コレクタ 112 単結晶シリコン真性ベース層 113 多結晶シリコン・グラフトベース 115 単結晶シリコン・エミッタ 116,216 Al系電極 119,219 n+ 型エミッタ電極用多結晶シリコ
ン 122 単結晶シリコン 132 単結晶シリコン・ゲルマニウム合金真性ベー
ス層 133 多結晶シリコン・ゲルマニウム合金グラフト
ベース 141 チタンシリサイド膜 217 真性ベース 218 外部ベース 220 エミッタ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単結晶シリコン基板の表面に設けられら
    第1導電型の第1の単結晶シリコン層と、 前記第1の単結晶シリコン層の表面を覆って設けられた
    第1の絶縁膜と、 前記第1の絶縁膜に設けられた前記第1の単結晶シリコ
    ン層に達する第1の開口部と、 前記第1の開口部においてせり出し部を有する姿態を有
    して前記第1の絶縁膜上に設けられた第2導電型の第1
    の多結晶シリコン膜と、 前記第1の多結晶シリコン膜の上面を覆い,かつ前記せ
    り出し部において前記第1の多結晶シリコン膜の側面を
    覆って設けられた第2の絶縁膜と、 前記第1の開口部から一定の距離を保って前記第1の単
    結晶シリコン層の表面に設けられた凹部と、 前記第1の単結晶シリコン層より低い不純物濃度を有
    し、その表面が概略前記第1の単結晶シリコンの表面と
    一致して前記凹部に選択的に設けられた第1導電型の第
    1の単結晶半導体層と、 前記せり出し部における前記第1の多結晶シリコン膜の
    底面に接続して設けられた第2導電型の多結晶半導体膜
    と、 前記第1の単結晶半導体層,および前記第1の単結晶半
    導体層で覆われない部分の前記第1の単結晶シリコン層
    を覆い、前記多結晶半導体膜の底面に接続して前記第1
    の開口部内に設けられた第2導電型の第2の単結晶半導
    体層と、 前記せり出し部において少なくとも前記第2の絶縁膜の
    側面,並びに底面を覆い、前記第2の絶縁膜の表面に設
    けられた第3の絶縁膜と、 前記せり出し部端から一定の距離で縮小された姿態を有
    して前記第3の絶縁膜により形成された第2の開口部
    と、 前記第2の開口部において、前記第2の多結晶半導体層
    の表面に設けられた第1導電型の第2の単結晶シリコン
    層と、 前記第2の開口部において、前記第1導電型の第2の単
    結晶シリコン層の表面に設けられた第1導電型の第2の
    多結晶シリコン膜と、 を有することを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の単結晶半導体層の第1導電型
    の不純物濃度が高々5×1015cm-3であり、前記第1
    の単結晶半導体層の膜厚が20nm以上,100nm以
    下であることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 第1導電型の前記第1の単結晶半導体層
    が第1導電型の単結晶シリコン層であり、第2導電型の
    前記多結晶半導体膜が第2導電型の多結晶シリコン膜で
    あり、第2導電型の前記第2の単結晶半導体層が第2導
    電型の単結晶シリコン層であることを特徴とする請求項
    1,あるいは請求項2記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 第1導電型の前記第1の単結晶半導体層
    が第1導電型の単結晶シリコン層であり、第2導電型の
    前記多結晶半導体膜が第2導電型の多結晶シリコン・ゲ
    ルマニウム合金膜であり、第2導電型の前記第2の単結
    晶半導体層が第2導電型の単結晶シリコン・ゲルマニウ
    ム合金層であることを特徴とする請求項1記載,あるい
    は請求項2の半導体装置。
  5. 【請求項5】 第1導電型の前記第1の単結晶半導体層
    が第1導電型の単結晶シリコン・ゲルマニウム合金層で
    あり、第2導電型の前記多結晶半導体膜が第2導電型の
    多結晶シリコン・ゲルマニウム合金膜であり、第2導電
    型の前記第2の単結晶半導体層が第2導電型の単結晶シ
    リコン・ゲルマニウム合金層であることを特徴とする請
    求項1記載,あるいは請求項2の半導体装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の多結晶シリコン膜の上面に高
    融点金属シリサイド膜を有することを特徴とする請求項
    1,請求項2,請求項3,請求項4,あるいは請求項5
    記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記単結晶シリコン基板,および第1導
    電型の前記第1の単結晶シリコン層が(100)面方位
    を有することを特徴とする請求項1,請求項2,請求項
    3,請求項4,請求項5,あるいは請求項6記載の半導
    体装置。
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JPH07183310A (ja) * 1993-12-22 1995-07-21 Nec Corp 半導体装置及びその製造方法
US6436781B2 (en) 1998-04-07 2002-08-20 Nec Corporation High speed and low parasitic capacitance semiconductor device and method for fabricating the same

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