JPH053119U - ハニカム構造を有する仕切板の電池包装箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 仕切板３を変更しないで、太さが異なる電池
４を収納する。 【構成】 電池包装箱は、底付の箱本体２と、この箱本
体２を区画する仕切板３とを備えている。仕切板３がハ
ニカム構造で、ハニカム構造の六角形の筒に電池４を収
納するように構成されている。 【効果】 ハニカム構造の仕切板３は、六角筒を変形す
ることによって、幅を収納する電池４の太さに合わせる
ことができる。六角筒を正六角形とすることによって、
太い電池４を収納し、六角形から押し潰すことによっ
て、細い電池４を収納できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、複数の電池を仕切板で区画して収納する電池包装箱に関する。

【０００２】

【従来の技術】

複数の電池を収納する電池包装箱はすでに使用されている（実公昭６１−１２ ３３１号公報）。この公報に記載される箱は、複数の電池を縦横に並べて収納し ている。通常の電池、すなわち、電極にタブを接続しない電池は、この構造の包 装箱に収納することができる。

【０００３】 しかしながら、タブを接続した電池は、この構造の包装箱には収納できない。 それは、上下の両端から突出するタブによって、隣接する電池がショートするこ とが理由である。

【０００４】 タブ付の電池は、図７に示すように、仕切板３で区画して電池４を収納する構 造が要求される。この包装箱は、碁盤格子状に組み立てた仕切板３を使用してい る。仕切板３は、板状のチップボール等に一定の間隔で切込７を設けて櫛状に加 工し、互いに切込７を挿入して、碁盤格子状に組み立てるようになっている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、図７に示す構造の電池包装箱は、碁盤格子状の間に電池４を収 納するので、電池４の外径が異なると、格子の間隔を変更する必要がある。この ため、電池の外径が変わるたびに包装設計を変更する必要があり、包装部品はす べて各径ごと固有のものとする必要がある。さらに、多数の板材を碁盤格子状に 組み立てるので、部品点数が多く、また、組立工数が多くなる欠点もある。

【０００６】 この考案は、これら従来の電池包装箱が有する欠点を解決することを目的に開 発されたもので、この考案の重要な目的は、仕切板を変更することなく、太い電 池から細い電池も収納できるハニカム構造を有する仕切板の電池包装箱を提供す るにある。

【０００７】 また、この考案の他の重要な目的は、部品点数が少なく、組み立ても簡単であ るハニカム構造を有する仕切板の電池包装箱を提供するにある。

【０００８】

【問題点を解決するための手段】

この考案の電池包装箱は、前述の目的を達成するために、下記の構成を備えて いる。すなわち、この考案の電池包装箱は、周囲に周壁１が設けられた底付の箱 本体２と、この箱本体２の内部に設けられて電池４を区画して収納する仕切板３ とを有するものを改良したもので、仕切板３をハニカム構造として、ハニカム構 造の六角筒に電池４を収納するように構成したものである。

【０００９】

【実施例】

以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。但し、以下に示す実施例 は、この考案の技術思想を具体化する為の電池包装箱を例示すものであって、こ の考案の電池包装箱は、構成部品の材質、形状、構造、配置を下記の構造に特定 するものでない。この考案の電池包装箱は、実用新案登録請求の範囲に於て、種 々の変更を加えることができる。

【００１０】 更に、この明細書は、実用新案登録請求の範囲を理解し易いように、実施例に 示される部材に対応する番号を、「実用新案登録請求の範囲」、および「課題を 解決する為の手段の欄」に示される部材に付記している。ただ、実用新案登録請 求の範囲に示される部材を、実施例の部材に特定するものでは決してない。

【００１１】 図１と図２とに示す電池包装箱は、周囲に周壁１が設けられた底付の箱本体２ と、この箱本体２の内部に設けられて電池を区画して収納する仕切板３とを備え ている。

【００１２】 箱本体２は、段ボール紙や合成樹脂でもって上方開口の箱型に作られている。 周壁１の高さは、内部に電池４を立てて収納できるように、電池４の全長にほぼ 等しく、あるいは、これより多少高く設計されている。

【００１３】 ハニカム構造の仕切板３は、六角柱を隙間なく並べた形状となっている。六角 柱は、これを正六角形とした状態で最も太い電池４を収納できる。したがって、 ハニカム構造の仕切板３は、正六角形の１辺の長さを、最も太い電池４を収納で きるように設計する。

【００１４】 ハニカム構造である仕切板３は、シート材を六角筒に連結したものであるから 、六角筒の隅部分を折曲することによって、幅を自由に変更できる。

【００１５】 ハニカム構造の仕切板３は、図１および図２に示すように、正六角形の筒状と すると太い電池４を収納できる。また、図３および図４に示すように、六角形の 筒を多少押し潰した形状に変形して、細い電池４を収納できる。仕切板３は、収 納する電池４の太さに合わせて、ハニカム構造の六角筒を変形させると、幅（Ｗ ）と長さ（Ｌ）とが変化する。図１に示すように、ハニカム構造を正六角形とし た状態では、仕切板３の長さ（Ｌ）が最も長く、幅（Ｗ）は最も狭くなる。図３ に示すように、六角筒を押し潰した形状とすると、長さ（Ｌ）が短くなって幅（ Ｗ）が広くなる。

【００１６】 長さ（Ｌ）と幅（Ｗ）とが変化する仕切板３は、箱本体２との間に隙間ができ る。隙間には、図２と図４とに示すように、スペーサー５を挿入する。スペーサ ー５は、箱本体２で仕切板３が移動するのを阻止することができる。スペーサー ５の形状は、収納する電池４の大きさに対応して設計する。例えば、電池包装箱 が、単一型、単二型、単三型の電池４を収納する場合、スペーサー５は３種類使 用する。スペーサー５は、各々の大きさの電池４をハニカム構造の六角筒に収納 する状態で、仕切板３と箱本体２との間にできる隙間に合わせて設計される。

【００１７】 ハニカム構造の仕切板３は、シート材を接着して六角筒を設けたものが使用で きる。通常、ハニカム構造の仕切板は、紙や合成樹脂等の絶縁性のシートで作ら れる。シート材を接着して製造するハニカム構造の仕切板には、例えばドア等の 芯材に使用されているハニカムコアを使用することができる。ハニカムコアは、 図５に示すように、紙や合成樹脂製のシート材６を一定の幅に裁断し、波型に折 曲して接着し、図６に示す形状に製造できる。この形状のハニカム構造の仕切板 ３は、図５の矢印Ａで示すように押圧することによって、シート材を平面状に畳 むことができ、電池を収納しないときには著しくコンパクトにできる特長がある 。

【００１８】 ただ、この考案は、ハニカム構造の仕切板を図５に示すようにして製造したも のに特定しない。この考案の仕切板は、全体を合成樹脂で一体成形することによ って製造することもできる。

【００１９】

【考案の効果】

この考案のハニカム構造を有する仕切板の電池包装箱は、仕切板を変更するこ となく、外径の異なる電池を収納できる特長がある。それは、仕切板がハニカム 構造であるために、ハニカム構造を構成する六角筒を変形するとによって、収納 する電池の太さに幅を調整できることが理由である。このため、従来の電池包装 箱のように、電池の太さに合わせて仕切板を交換する必要がなく、部品を共通化 して部品点数を少なくできる特長がある。

【００２０】 さらにまた、この考案の電池包装箱は、ハニカム構造に組み立てられた仕切板 を使用するので、従来のように多数のシート材を碁盤格子状に連結する必要がな く、電池包装箱の組み立て工数を削減して省力化できる特長も実現する。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の一実施例を示す電池包装箱の平面図

【図２】図１に示す電池包装箱の斜視図

【図３】この考案の一実施例を示す電池包装箱の平面図

【図４】図３に示す電池包装箱の斜視図

【図５】仕切板の製造過程の一例を示す平面図

【図６】仕切板を示す斜視図

【図７】従来の電池包装箱の一例を示す斜視図

【符号の説明】

１……周壁 ２……箱本
体 ３……仕切板 ４……電池 ５……スペーサー ６……シー
ト材 ７……切込

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 周囲に周壁(1)が設けられた底付の箱本
   体(2)と、この箱本体(2)の内部に設けられて電池(4)を
   区画して収納する仕切板(3)とを有する電池包装箱にお
   いて、 仕切板(3)がハニカム構造で、ハニカム構造の六角形の
   筒に電池(4)を収納するように構成されたハニカム構造
   を有する仕切板(3)の電池包装箱。