JPH05311506A - 発色性及び深色性に優れたポリエステル繊維 - Google Patents

発色性及び深色性に優れたポリエステル繊維

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JPH05311506A
JPH05311506A JP13803592A JP13803592A JPH05311506A JP H05311506 A JPH05311506 A JP H05311506A JP 13803592 A JP13803592 A JP 13803592A JP 13803592 A JP13803592 A JP 13803592A JP H05311506 A JPH05311506 A JP H05311506A
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JP
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fiber
polyester
polyester fiber
kaolin
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JP13803592A
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Takashi Akita
隆 秋田
Hideo Sakakura
秀夫 坂倉
Yoshinori Kawashima
能則 川嶋
Junichi Yokoyama
淳一 横山
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた発色性、深色性を有し、かつ独特の良
好な風合を有するポリエステル繊維。 【構成】 一次粒子の平均粒径10〜100nm、粒度
分布曲線の半値幅20nm以上の二酸化ケイ素0.2〜
2重量%及び一次粒子の平均粒径0,2〜2μmのカオ
リン0.05〜1重量%を含有してなるポリエステル繊
維であって、アルカリ化合物の水溶液により繊維表面が
粗面化されたポリエステル繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた発色性及び深色
性を有し、かつ独特の良好な風合を呈するポリエステル
繊維に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルは多くの優れた特性を有す
るため繊維として広く用いられるが、大きな欠点として
染色加工後の色艶が悪く、例えば綿,絹,羊毛のような
天然繊維及びレイヨン,アセテートのような繊維に比
べ、色の鮮明性、深みに劣る点があげられる。ポリエス
テル繊維の染色特性に関するこれらの欠点は、繊維の屈
折率、繊維の表面形状,繊維の太さ,断面形状,中空部
の有無及びクリンプ形態等繊維の形態に起因している。
【0003】ポリエステル繊維の屈折率は1.6〜1.
7程度であり、他の繊維素材の屈折率(1.45〜1.
6程度)と比較するとかなり高く、また、ポリエステル
繊維は溶融紡糸法により製造されるため、一般にその表
面が極めて滑らかであり、繊維表面での白色光の反射率
を増大させ、深色性の低下を惹起している。更に、ポリ
エステル繊維は、風合が硬く、独特のヌメリ感があり、
感触面でも劣っている。
【0004】従来より、ポリエステル繊維の染色性を改
善する手段として、繊維内部又は繊維表面の改質による
種々の方法が提案されている。例えば、適当な溶剤を用
いて布帛に前処理を施してから染色する方法や、高温熱
セットしてから染色する方法等がある。これらの方法を
用いれば、確かに染色性を向上させることができるが、
得られた染色布は非常に硬く、粗剛になってしまい実用
に適さないものとなる。
【0005】また、繊維の表面改質によって染色性を改
良する方法も数多く提案されている。例えば特公昭59
−24233号公報には、粒子径が0.1μm以下の微
粒子を0.5〜10重量%含有させたポリエステル繊維
をアルカリ処理して、繊維表面に微細な凹凸を形成させ
る方法が開示されている。
【0006】しかしながら、このような表面微多孔化ポ
リエステル繊維は、微細な無機不活性粒子を含有させて
アルカリ溶液により溶出させるという手法だけにたよっ
ているために、繊維表面の凹凸は無機不活性微粒子の粒
子径と分散性に大きく左右されてしまい、また、ポリエ
ステル繊維に良好な発色性及び深色性を与えるには不充
分であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れた発色
性及び深色性を有し、かつ、独特の良好な風合を呈する
ポリエステル繊維であり、なおかつ、工業的に安定に製
造できるポリエステル繊維を提供することを目的として
なされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
点を解決するために、ポリエステル繊維に含有される各
種物質の種類と含有量、及びそれらの組み合わせ、そし
てその結果アルカリ処理によって形成される繊維表面の
微多孔化構造、及び光学特性、あるいは染料吸着特性、
感触性等との関係、更には製造工程の安定通過性等につ
いて、詳細に研究を重ねてきた結果、これまでにない優
れた発色性と深色性及び独特の良好な風合を有するポリ
エステル繊維が得られることを見い出し、本発明に至っ
た。
【0009】すなわち、本発明は、一次粒子の平均粒径
10〜100nm、粒度分布曲線の半値幅20nm以上
の二酸化ケイ素0.2〜2重量%及び一次粒子の平均粒
径0.2〜2μmのカオリン0.05〜1重量%を含有
してなる主たる繰返し単位がエチレンテレフタレート単
位であるポリエステル繊維であって、アルカリ化合物の
水溶液により繊維表面が粗面化されていることを特徴と
する発色性及び深色性に優れたポリエステル繊維にあ
る。
【0010】以下、本発明を詳述する。先ず、本発明の
特徴をさらに明瞭にするために、ポリエステル繊維の深
色性及び発色性の向上技術に関して述べると、繊維に白
色光が入射すると、光はその繊維表面で反射(正反射
光)されたり、散乱されたり、屈折して繊維内部に入っ
たりする。繊維内部に入った光は、さらに内部で反射
(内部反射光)されたり、あるいは繊維を透過(透過
光)する。このうち、内部反射光と透過光は繊維が染色
されていると着色光となり、染料に吸収されなかった可
視光波長領域、すなわち補色が人の目に見える。
【0011】ここで、繊維が良好な深色性や発色性を有
するためには、以下の二つの点が重要となる。 (イ)正反射光量が少なく、着色光すなわち内部反射光
と透過光の光量が多いこと。 (ロ)内部反射光路及び透過光路内に吸着されている染
料分子の数が多いこと。 本発明の特徴は、上記(イ)及び(ロ)を同時に満足す
る新規なポリエステル繊維である。上記(イ)のみ、あ
るいは(ロ)の何れか一つのみを改良した技術では本発
明の効果は得られない。
【0012】本発明のポリエステル繊維はカオリンを含
有していることにより、延撚工程においてネッキング現
象を生ずることなしに比較的低い延伸倍率にて延伸糸と
することができる。このことは繊維構造が比較的ルーズ
なままで延伸糸を形成させることができることを示して
おり、その結果、得られた繊維の発色効果、深色化効果
は一層助長される。
【0013】一般に、ポリエステルよりも屈折率の大き
な粒子をポリエステル繊維に含有させると、繊維表面で
の白色光の反射率が増大し、染色物は白茶けたものとな
り色の染みが出ない。ところが、カオリンはポリエステ
ル繊維の屈折率(1.6〜1.7程度)に近い屈折率を
有しており、屈折率の差に起因する深色性阻害効果を示
すことなく、前述の発色性及び深色性の助長効果を発揮
させることができる。
【0014】次に、本発明で使用する二酸化ケイ素は、
一次粒子の平均粒径が10〜100nmで、粒度分布曲
線の半値幅が20nm以上である必要がある。これは、
一般の二酸化ケイ素に比べて粒度分布が非常に広いこと
を意味しており、このような二酸化ケイ素を用いること
が、ポリエステル繊維表面をアルカリ化合物の水溶液に
より粗面化して種々のサイズの微細孔をランダムに形成
させて、正反射光量を減少させることに対して極めて有
効である。
【0015】また、二酸化ケイ素の粒度分布が広いこと
は、正反射光量を減少させる効果ばかりか、繊維内部乱
反射光路長を増長させることによる透過光路内の吸着染
料分子との相互作用を高める効果も有しているものと考
えられ、その結果得られたポリエステル繊維は、発色性
及び深色性において極めて優れたものとなる。
【0016】二酸化ケイ素の一次粒子の平均粒径は10
〜100nmが好ましく、20〜80nmが特に好まし
い。また、粒度分布曲線の半値幅は20nm以上が好ま
しく、40nm以上であることが特に好ましい。ここに
一次粒子の平均粒径とは、該一次粒子と同一の容積を持
つ仮想的な球の直径を意味する。一次粒子の平均粒径、
及び粒度分布曲線は、電子顕微鏡写真より求めることが
できる。
【0017】上記の二酸化ケイ素のポリエステル繊維中
の含有量は0.2〜2重量%の範囲にする必要があり、
好ましくは0.4〜1.5重量%の範囲にする。二酸化
ケイ素の含有量が0.2重量%未満の場合には、本発明
の目的である最終的なポリエステル繊維の色の深みと鮮
明性は得られず、また、2重量%を超える場合には、色
の深みや鮮明性に関する著しい向上効果を示さないばか
りか、製糸工程安定性及び高次加工工程の安定通過性が
悪化し、実質上工業的に安定に製造するにあたり困難な
範囲となる。
【0018】また、本発明において上記二酸化ケイ素と
共にポリエステル繊維中に含有させるカオリンは、一次
粒子の平均粒径が0.2〜2μmの範囲のものであれば
特に限定する必要はないが、深色化効果を効率良く発現
させるためには屈折率が1.60〜1.65の焼成カオ
リンが特に好ましい。
【0019】ポリエステル繊維中のカオリンの含有量は
0.05〜1重量%の範囲内にする必要があり、好まし
くは0.1〜0.7重量%である。カオリンの含有量が
0.05%未満であると、延撚工程においてネッキング
現象を生ずることなしに比較的低い延伸倍率をとること
ができなくなり、その結果、得られる繊維の発色化効
果、深色化効果が低減してしまう。また、1重量%を超
えると、発色性や深色性に関する著しい向上効果を示さ
ないばかりか、製糸工程の安定性及び高次加工工程の通
過性が悪化する。
【0020】本発明に於ける、主たる繰返し単位がエチ
レンテレフタレート単位であるポリエステルとは、テレ
フタル酸又はそのエステル形成性誘導体を主たる酸成分
とし、エチレングリコールを主たるアルコール成分とす
るポリエステルであって、これに従来公知の酸成分ある
いはアルコール成分が共重合されたものであってもよ
い。
【0021】共重合成分としての酸成分の具体例として
は、イソフタル酸,ナフタレンジカルボン酸,ジフェニ
ルジカルボン酸,ジフェニルスルホンジカルボン酸,ア
ジピン酸,セバシン酸,1,4−シクロヘキサンジカル
ボン酸等のジカルボン酸類又はそのエステル形成性誘導
体、5−ナトリウムスルホイソフタル酸,2−ナトリウ
ムスルホイソフタル酸,1,8−ジカルボキシナフタレ
ン−3−スルホン酸ナトリウム等の金属スルホネート基
含有ジカルボン酸類、又はこれらのエステル形成性誘導
体、あるいはこれら化合物のカリウム塩,リチウム塩,
5−テトラブチルホスホニウムスルホイソフタル酸,5
−テトラフェニルホスホニウムスルホイソフタル酸,5
−フェニルトリブチルホスホニウムスルホイソフタル
酸,5−ブチルトリフェニルホスホニウムスルホイソフ
タル酸等のスルホン酸ホスホニウム塩含有ジカルボン酸
類、またはこれらのエステル形成性誘導体、及び、p−
オキシ安息香酸,p−β−オキシエトキシ安息香酸等の
オキシカルボン酸類またはそのエステル形成性誘導体を
挙げることができる。
【0022】また、アルコール成分の具体例としては、
プロピレングリコール,ブチレングリコール等の低級ア
ルキレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール,ネオペンチルグリコール,1,4−ビス(β−オ
キシエトキシ)ベンゼン,ビスフェノールAのビスグリ
コールエーテル等が挙げられる。
【0023】更に、ポリエステルが変質的に線状である
範囲で、トリメリット酸,ピロメリット酸等のポリカル
ボン酸、及びペンタエリスリトール,トリメチロールプ
ロパン,グリセリン等のポリオール、あるいはモノハイ
ドリックポリアルキレンオキシド,フェニル酢酸等の重
合停止剤を、用いてもよい。
【0024】かかるポリエステルは公知の任意の方法に
より合成できる。例えばポリエチレンテレフタレートに
ついて説明すれば、テレフタル酸とエチレングリコール
とを直接エステル化反応させるか、テレフタル酸ジメチ
ルの如きテレフタル酸の低級アルキルエステルとエチレ
ングリコールとをエステル交換反応させるか、又はテレ
フタル酸にエチレンオキサイドを付加反応させるかし
て、テレフタル酸のグリコールエステル、及び/又はそ
の低重合体を合成し、次いで該生成物を常法により重縮
合させる方法が一般的である。
【0025】更に、本発明を実施するポリエステルの合
成にあたっては、公知の触媒、抗酸化剤、着色防止剤、
エーテル結合副生防止剤、難燃剤、紫外線吸収剤等を適
宜使用することができる。
【0026】前述した二酸化ケイ素及びカオリンのポリ
エステルへの添加配合は、ポリエステルの製造反応が完
結する以前の任意の段階で添加配合することができる。
【0027】得られた二酸化ケイ素、カオリンを配合し
たポリエステルは、公知のポリエステル繊維の溶融紡糸
方法、延伸熱処理方法等によって繊維にする。
【0028】かかるポリエステル繊維は、中空部を有し
ない中実繊維であっても、中空部を有する中空繊維であ
ってもよく、また、繊維の横断面における外形や中空部
の形状は円形であっても異形であってもよい。更に、前
述の二酸化ケイ素及びカオリンを含有する変性ポリエス
テルと未変性ポリエステルとからなり、変性ポリエステ
ルを鞘成分とし、未変性ポリエステルを芯成分とする芯
鞘型複合繊維であっても、変性ポリエステルと未変性ポ
リエステルとからなる二層またはそれ以上の多層のサイ
ド・バイ・サイド型複合繊維であってもよい。
【0029】かくして得られる所定の二酸化ケイ素及び
カオリンを含有するポリエステル繊維からその一部を除
去するには、必要に応じて延伸熱処理又は仮撚加工等を
施した後、又は布帛にした後、アルカリ化合物の水溶液
で処理することにより容易に行うことができる。
【0030】使用するアルカリ化合物としては、水酸化
ナトリウム,水酸化カリウム,テトラメチルアンモニウ
ムハイドロオキサイド,炭酸ナトリウム,炭酸カリウム
等を挙げることができる。なかでも水酸化ナトリウム,
水酸化カリウムの使用が特に好ましい。アルカリ化合物
の水溶液の濃度は、アルカリ化合物の種類、処理条件等
によって異なるが、通常0.1〜30重量%の範囲が好
ましい。処理温度は常温〜100℃の範囲が好ましく、
処理時間は1分〜4時間の範囲で通常行われる。
【0031】またアルカリ化合物水溶液処理によって溶
出除去する量は、繊維重量に対して2重量%以上、好ま
しくは5重量%以上にすべきであり、このアルカリ化合
物の水溶液で処理することが、繊維表面が粗面化された
本発明のポリエステル繊維を得るための重要な要件とな
る。
【0032】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。実施例中の「部」及び「%」は重量部及び重
量%を意味し、また、表中の○印、△印、×印は夫々良
好、やや良好、不良であることを示す。実施例中の各特
性値の評価、測定は以下の方法によった。 耐摩耗性評価:摩擦試験器にて200回処理後の布帛表
面のフィブリル化の様子を、走査型電子顕微鏡(倍率
5,000倍)にて観察することにより行った。 二酸化ケイ素の粒度分布曲線:電子顕微鏡写真から求
め、その算術平均を一次粒子の平均粒径とした。 極限粘度:オストワルド粘度計を用い、1,1,2,2
−テトラクロルエタンとフェノールの1:1混合溶媒
中、25℃で行った。
【0033】深色性の評価:標準サンプルと試験サンプ
ルとを隣接して並べ、直射日光をさけて540lX の光
源の部屋で観察することにより行った。この時、光源は
約45°の角度で試料表面に当て、観測方向は試料に対
してほぼ90°となるようにした。標準サンプルには、
ポリエチレンテレフタレートよりなる100デニール/
48フィラメントのマルチフィラメントをメリヤス編地
とし、必要に応じて加工処理を行ったものを用いた。判
定は下記基準にて行ない、+2度以上を合格とした。 −2度:標準サンプルと比べて深色性が劣る。 −1度:標準サンプルと比べて深色性がやや劣る。 0度:標準サンプルと比べて深色性の差なし。 +1度:標準サンプルと比べて深色性がやや優れる。 +2度:標準サンプルと比べて深色性に優れる。 +3度:標準サンプルと比べて深色性が特に優れてい
る。
【0034】(実施例1)テレフタル酸100部、エチ
レングリコール52部をエステル化槽に仕込み、4kg
/cm2 の加圧下260℃にてエステル化反応を行っ
た。引き続き、得られた反応生成物に、トリメチルホス
ファイト、三酸化アンチモン、一次粒子の平均粒径が4
0nmで粒度分布曲線の半値幅が70nmである二酸化
ケイ素及び一次粒子の平均粒径が0.8μmで屈折率が
1.62である焼成カオリンを、各々生成ポリエステル
に対して実質上0.01%,0.04%,1.0%及び
0.3%となるよう各々エチレングリコール分散液とし
て加え、重合槽に移した。その後、高真空下285℃に
て所定時間重縮合反応を行ない、極限粘度が0.68の
ポリマーを得た。
【0035】このポリマーを常法によりチップ化、乾燥
し、孔径0.2mmの円形紡糸孔を48個有する紡糸口
金を使用して285℃にて溶融紡糸した。吐出糸条を冷
却固化した後、油剤を付与し1800m/分の巻取速度
で巻取った。さらに、この未延伸糸を通常の延伸機を用
いて延伸ホットローラー88℃、熱処理ホットプレート
160℃、延伸速度900m/分の条件で延伸し、10
0デニール/48フィラメントの延伸糸を得た。
【0036】得られた延伸糸をメリヤス編地とし、精練
後、減量率が20%となるように、3%カセイソーダ水
溶液で沸騰温度にて減量処理し、その後染色加工処理を
行った。このようにして得られたメリヤス編地の深色性
評価結果を表1に示した。また、得られた延伸糸を製織
し、同様に精練、減量処理、染色加工処理を行い、減量
率20%の布帛を得た。このようにして得られた布帛に
ついて、発色性、風合、及び耐摩耗性の評価を行った結
果を表1に示した。
【0037】(実施例2〜5,比較例1〜5)二酸化ケ
イ素及びカオリンの各添加量を表1に記載したように変
更した以外は、実施例1と同様に実施した。結果をまと
めて表1に示した。
【0038】
【表1】
【0039】さらに、実施例1〜4で得た100デニー
ル/48フィラメントの延伸糸を用いてメリヤス編地を
作成し、カーボンアーク形耐候試験機(FAL−5H
B,スガ(株)製)により耐色試験を実施したところ、
非常に良好な結果が得られた。
【0040】
【発明の効果】本発明のポリエステル繊維は、発色性と
深色性に優れ、特に濃色に染色する際に好適である。ま
た、本発明のポリエステル繊維は、ヌメリ感のない良好
な風合を呈するとともに、染色物の耐光堅牢性にも優れ
ている。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D01F 6/92 Q 7199−3B 306 B 7199−3B D06M 11/77 (72)発明者 横山 淳一 愛知県豊橋市牛川通四丁目1番地の2 三 菱レイヨン株式会社豊橋事業所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一次粒子の平均粒径10〜100nm、
    粒度分布曲線の半値幅20nm以上の二酸化ケイ素0.
    2〜2重量%、及び一次粒子の平均粒径0.2〜2μm
    のカオリン0.05〜1重量%を含有してなる主たる繰
    返し単位がエチレンテレフタレート単位であるポリエス
    テル繊維であって、アルカリ化合物の水溶液により繊維
    表面が粗面化されていることを特徴とする発色性及び深
    色性に優れたポリエステル繊維。
  2. 【請求項2】 カオリンが屈折率1.60〜1.65の
    焼成カオリンである請求項1のポリエステル繊維。
JP13803592A 1992-04-30 1992-04-30 発色性及び深色性に優れたポリエステル繊維 Pending JPH05311506A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5736416A (en) * 1994-12-28 1998-04-07 Nec Corporation Fabrication process for MOSFET using oblique rotation ion implantation

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