JPH05310751A - ハロゲン化アルコキシシランの製造方法 - Google Patents

ハロゲン化アルコキシシランの製造方法

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JPH05310751A
JPH05310751A JP13965892A JP13965892A JPH05310751A JP H05310751 A JPH05310751 A JP H05310751A JP 13965892 A JP13965892 A JP 13965892A JP 13965892 A JP13965892 A JP 13965892A JP H05310751 A JPH05310751 A JP H05310751A
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JP
Japan
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alkoxysilane
halogenated
reaction
silane
acids
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JP13965892A
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English (en)
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Yasuo Miyashita
安男 宮下
Ayumi Tsukamoto
歩 塚本
Shinichiro Asai
新一郎 浅井
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アルコキシシランとハロゲン化シランを反応
させて、ハロゲン化アルコキシシランを製造する方法を
提供する。 【構成】 半導体の製造工程等に使用される高純度のハ
ロゲン化シランを、アルコキシシランとハロゲン化シラ
ンを反応させる方法によって製造する。この際、触媒と
して、無機酸、ルイス酸及び有機酸の群から選ばれた1
種以上の酸を触媒として使用すると効率良くハロゲン化
アルコキシシランを製造することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸化シリコン製造用原
料、電気絶縁性を利用した半導体プロセス原料、又は光
学特性を利用した光ファイバ材料原料等に使用されるハ
ロゲン化アルコキシシランの新規な製造方法を提供する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えばクロロエトキシシランは、
四塩化シランとアルコールを反応させて製造する方法
(J. Amer. Chem. Soc., 68 巻,70 ページ,1946 年)、
クロロトリエトキシシランと三弗化アンチモンによるハ
ロゲン交換反応(Nature, 158 巻, 62ページ,1946年)
によって製造する方法が知られている。しかし、前者の
方法は、反応系内から生ずる塩化水素ガスを除去し、除
外及び除害する対策を講じる必要がある上、反応器の材
質が限定され、装置が複雑、かつ高価となる問題点があ
る。又、後者の方法もアンチモン化合物を後処理して、
精製し再使用しなければならず工程が複雑となる問題が
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述したこれ
らの問題点に鑑みてなされたものであって、副産物の除
外及び除害、並びに触媒のリサイクル処理の必要がな
く、それに必要な設備が不要で、従来にない比較的簡素
化された設備でハロゲン化アルコキシシランを製造する
方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明はアルコキシシラ
ンとハロゲン化シランを反応させることを特徴とするハ
ロゲン化アルキルシランを製造する方法を提供する。さ
らに本発明はアルコキシシランとハロゲン化シランを反
応系内に導入して、無機酸、ルイス酸及び有機酸の群か
ら選ばれた1種以上の酸を存在させて反応させることを
特徴とするハロゲン化アルコキシシランを製造する方法
を提供する。
【0005】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。本発明で用いられるアルコキシシランとしては、テ
トラエトキシシラン(TEOS) 、テトラメトキシシラン、
テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラ
ン、トリメチルアルコキシシラン、トリエチルアルコキ
シシラン等が挙げられる。又本発明で用いられるハロゲ
ン化シランとしては四塩化シラン、四弗化シラン、四臭
化シラン、四沃化シラン等が例示される。また、ハロゲ
ン化シランは必ずしも四置換体でなくともよくジクロロ
シラン、トリクロロシラン、モノクロルシラン等のシラ
ン化合物でもよいが、四置換体が化合物安定性等の観点
からもっとも好ましい。
【0006】アルコキシシランとハロゲン化シランとの
反応は無触媒でも可能であるが、触媒の存在下で行うこ
とが好ましい。触媒は無機酸、ルイス酸及び有機酸の群
からなる1種以上の酸であり、無機酸としては、塩酸、
硝酸、硫酸、無機固体酸等の無機酸の他、水と反応して
無機酸になる塩化水素等のハロゲン化水素等が使用でき
る。ルイス酸としては、四塩化チタン、塩化アルミ又は
弗化ホウ素等が使用できる。又有機酸としてはカルボン
酸(RCOOH)、スルホン酸(RSO3H)、スルフィン酸(RSO2
H)、フェノール(ArOH) 、酸性イオン交換樹脂等酸性の
官能基を持った有機化合物が使用できる。
【0007】ハロゲン化水素は、例えば塩化水素等のハ
ロゲン化水素そのものを反応系内に導入してもよいが、
系内に導入された水分と反応して生成したものでもよ
い。アルコキシシランとハロゲン化シランの反応を進め
るにあたって、溶媒は用いなくてもよいが、原料及び反
応生成物に不活性であれば使用しても特に支障はない。
【0008】反応温度は−50℃〜+200 ℃がよいが、好
ましくは−20℃〜+100 ℃がよい。−50℃より、低温で
は反応速度が遅く、200 ℃より高温では副反応が生じや
すく好ましくない。これらの触媒の添加量は原料である
アルコキシシランとハロゲン化シランの合計量に対し、
10-5〜10モル%がよいが、さらに好ましくは10-4〜1モ
ル%が好適である。反応時間は30分〜2週間程度で、反
応原料の種類、触媒の種類と量、温度等によって変化す
る。
【0009】
【作用】本発明においては、アルコキシシランとハロゲ
ン化シランを反応させる際に、シリコン原子の特性によ
り、次に示すハロゲン化アルコキシシランの不均化反応
の逆反応、すなわち、置換基交換反応性を利用すること
ができる。例えば、次の様な反応式で示される反応であ
る。 SiX4 +Si(OR)4 ←→SiX3(OR) +Si
X(OR)3 SiX3(OR) +Si(OR)4 ←→Si(OR)4
+SiX(OR)3 SiX2(OR)2+Si(OR)4 ←→2SiX(O
R)3 (但し、 X=ハロゲン原子、 R=任意のアルキル
基) これらの方法によれば、とくに反応系内に目的物である
ハロゲン化アルキルシラン以外の不必要な物質が副生し
ないので、除外及び除害設備が不必要であり、効率よく
純度のよい目的物を得ることができる。
【0010】
【実施例】以下に実施例をあげて、具体的に説明する。 (実施例1)四塩化シラン17gとテトラエトキシシラン
62.4 gを 200 cc の反応容器中に加え、さらに水 0.1
cc を加えて混合攪拌した。その混合溶液を室温に8時
間放置した後、溶液を島津製作所社製GC-14A型のガスク
ロで分析して、チャートの面積比からクロロトリエトキ
シシランの生成量を定量した結果、75モル%がクロロエ
トキシシランであった。得られた混合溶液を 100 mm ト
ールの減圧下で 95 〜97℃の温度で蒸留した結果、57.1
gのクロロトリエトキシシランを得ることができた。
【0011】(実施例2)四塩化シラン3.4 gとテトラ
エトキシシラン6.2 gを 200 cc の反応容器中に加え、
さらに無水塩化アルミ0.1 gを加えて混合攪拌した後、
室温で一夜放置した。溶液を微量採取して実施例1と同
様、ガスクロで反応生成物を定量した結果、ジクロロジ
エトキシシランが 60 モル%の割合で生成していた。得
られた混合溶液を 100ミリトールの減圧下で 95 〜97℃
で蒸留した結果、4.2 gのジクロロジエトキシシランを
得ることができた。
【0012】(実施例3)ステンレスオートクレーブに
テトラエトキシシラン 62.4 g及び四塩化チタン0.5cc
を加え、さらに四フッ化シランをゲージ圧2kg/cm2・G
で供給して、オートクレーブ圧を2kg/cm2・Gに維持し
た。12時間後、オートクレーブを開放して、ガスをパー
ジして得られた混合溶液を 100ミリトールの減圧下で 8
2 〜85℃の温度で蒸留した結果、47.6gのフロロトリエ
トキシシランを得ることができた。
【0013】(実施例4)四塩化シラン 1.7gとテトラ
エトキシシラン 6.2gを 100ccの反応容器中に加え、さ
らにパラトルエンスルホン酸 10mgを加えて混合攪拌し
た後、室温で一夜放置した。以下、実施例1と同様に処
理し、5.4 gのトリエトキシシランを得ることができ
た。
【発明の効果】本発明の方法は、副生物が少く、除外及
び除害設備の必要がないので、半導体プロセス原料等に
利用される高純度のハロゲン化アルコキシシランを効率
よく製造することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】従来、例えばクロロエトキシシランは、
四塩化シランとアルコールを反応させて製造する方法
(J. Amer. Chem. Soc., 68 巻,70 ページ,1946 年)、
クロロトリエトキシシランと三弗化アンチモンによるハ
ロゲン交換反応(Nature, 158 巻, 62ページ,1946年)
によって製造する方法が知られている。しかし、前者の
方法は、反応系内から生ずる塩化水素ガスを除去し、除
外及び除害する対策を講じる必要がある上、反応器の材
質が限定され、装置が複雑、かつ高価となる問題点があ
る。又、後者の方法もアンチモン化合物を後処理して、
精製し再使用しなければならず工程が複雑となる問題が
ある。又、USP3374247号において、フロロト
リエトキシシランを得る方法として、テトラエトキシシ
ランとフェニルメチルフルオロエトキシシランとの反応
が例示されるが、反応原料が複雑であり現実的とは言え
ない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】(実施例2)四塩化シラン3.4 gとテトラ
エトキシシラン4.2 gを 200 cc の反応容器中に加え、
さらに無水塩化アルミ0.1 gを加えて混合攪拌した後、
室温で一夜放置した。溶液を微量採取して実施例1と同
様、ガスクロで反応生成物を定量した結果、ジクロロジ
エトキシシランが 60 モル%の割合で生成していた。得
られた混合溶液を 100ミリトールの減圧下で 82 〜85
で蒸留した結果、4.2 gのジクロロジエトキシシランを
得ることができた。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】(実施例3)ステンレスオートクレーブに
テトラエトキシシラン 62.4 g及び四塩化チタン0.5cc
を加え、さらに四フッ化シランをゲージ圧2kg/cm2・G
で供給して、オートクレーブ圧を2kg/cm2・Gに維持し
た。12時間後、オートクレーブを開放して、ガスをパー
ジして得られた混合溶液を 100ミリトールの減圧下で 7
2 〜75℃の温度で蒸留した結果、47.6gのフロロトリエ
トキシシランを得ることができた。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】(実施例4)四塩化シラン 1.7gとテトラ
エトキシシラン 6.2gを 100ccの反応容器中に加え、さ
らにパラトルエンスルホン酸 10mgを加えて混合攪拌し
た後、室温で一夜放置した。以下、実施例1と同様に処
理し、5.4 gのクロロトリエトキシシランを得ることが
できた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 31/04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコキシシランとハロゲン化シランを
    反応させることを特徴とするハロゲン化アルコキシシラ
    ンの製造方法。
  2. 【請求項2】 アルコキシシランとハロゲン化シランを
    反応系内に導入して、無機酸、ルイス酸及び有機酸の群
    から選ばれた1種以上の酸を存在させて反応させること
    を特徴とするハロゲン化アルコキシシランの製造方法。
JP13965892A 1992-05-06 1992-05-06 ハロゲン化アルコキシシランの製造方法 Pending JPH05310751A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005026180A1 (ja) 2003-09-08 2005-03-24 Ube Industries, Ltd. トリアルコキシハロシランの製造方法及びアルコキシ(ジアルキルアミノ)シランの製造方法、並びにα−オレフィンの重合又は共重合に用いられるα−オレフィンの重合又は共重合用触媒、その触媒成分及びその触媒を用いたα−オレフィンの重合方法
US7238758B2 (en) 2002-08-19 2007-07-03 Ube Industries, Ltd. Catalysts for polymerization or copolymerization of α-olefins, catalyst components thereof, and processes for polymerization of α-olefins with the catalysts

Cited By (6)

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EP3020738A2 (en) 2002-08-19 2016-05-18 Toho Titanium Co., Ltd. Catalyst and catalyst component thereof
WO2005026180A1 (ja) 2003-09-08 2005-03-24 Ube Industries, Ltd. トリアルコキシハロシランの製造方法及びアルコキシ(ジアルキルアミノ)シランの製造方法、並びにα−オレフィンの重合又は共重合に用いられるα−オレフィンの重合又は共重合用触媒、その触媒成分及びその触媒を用いたα−オレフィンの重合方法
JPWO2005026180A1 (ja) * 2003-09-08 2006-11-16 宇部興産株式会社 トリアルコキシハロシランの製造方法及びアルコキシ(ジアルキルアミノ)シランの製造方法、並びにα−オレフィンの重合又は共重合に用いられるα−オレフィンの重合又は共重合用触媒、その触媒成分及びその触媒を用いたα−オレフィンの重合方法
US7396951B2 (en) 2003-09-08 2008-07-08 Ube Industries, Ltd. Process for production of trialkoxyhalosilanes
US7396950B2 (en) 2003-09-08 2008-07-08 Ube Industries, Ltd. Process for production of trialkoxyhalosilanes

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