JPH05310578A - ミゾリビンを有効成分とする感染疾患の予防または治療剤 - Google Patents

ミゾリビンを有効成分とする感染疾患の予防または治療剤

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JPH05310578A
JPH05310578A JP4123386A JP12338692A JPH05310578A JP H05310578 A JPH05310578 A JP H05310578A JP 4123386 A JP4123386 A JP 4123386A JP 12338692 A JP12338692 A JP 12338692A JP H05310578 A JPH05310578 A JP H05310578A
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mizoribine
virus
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infectious disease
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JP4123386A
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Yoshinori Kosugi
善則 小杉
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ミゾリビン(化学名;4−カルバモイル−1
−β−D−リボフラノシル−イミダゾリウム−5−オレ
イト)を有効成分とするヒト感染性オルトミクソウィル
ス科またはパラミクソウィルス科に属するウィルスによ
る感染疾患の予防または治療剤。 【効果】 ミゾリビンは、オルトミクソウィルス科また
はパラミクソウィルス科に属する特定のRNAウィルス
に極めて少量で強い抗ウィルス活性を示し、その結果、
これらのウィルスに起因する感染疾患に対する有用な予
防または治療剤を提供することが可能となった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ミゾリビン(Mizo
ribine:化学名;4−カルバモイル−1−β−D
−リボフラノシル−イミダゾリウム−5−オレイト)を
有効成分とするオルトミクソウィルス科またはパラミク
ソウィルス科に属するウィルスによる感染疾患の予防ま
たは治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術】ミゾリビンは、オイペニシリウム属に属
するオイペニシリウム・ブレフェルディアナムM−21
66株(FERM P−1104)の培養液より発見さ
れた核酸関連物質で、水に易溶で、200℃付近で褐色
発砲分解する弱酸性物質であって、その製造方法として
は、上記の菌株を用いる醗酵法や化学合成法等の種々の
方法が知られている(J.Antibiotics,2
7,(10),775(1974)、Chem.Pha
rm.Bull.,23,245(1975)、特開昭
48−56894号公報、特開昭50−121275号
公報、特開昭50−121276号公報、特開昭51−
1693号公報等)。
【0003】またミゾリビンは、免疫抑制作用を有し、
例えば腎移植における拒否反応の抑制に有用性が認めら
れ、通常体重1kg当たり、初期量としてミゾリビン2
〜3mg相当量、維持量として1〜2mg相当量を1日
量として経口投与するブレディニン(登録商標名:旭化
成工業株式会社製)錠として無水系結晶体が使用されて
いる。またミゾリビンは、DNAウィルスであるワクシ
ニアウィルスに対する強い抗ウィルス活性を示すことが
知られている(特開昭48−56894号公報)が、R
NAウィルスであるマウス感染性1型パラインフルエン
ザ HVJウィルスやポリオウィルスには効果を示さな
いことが報告されている(J.Antibiotic
s,27,(10),775(1974)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年、ヘルペスウィル
スやエイズウィルスなどに対する化学療法剤が開発され
てウィルス病の原因療法が可能となった。オルトミクソ
ウィルス科(例えばA型、B型、C型インフルエンザウ
ィルスなど)またはパラミクソウィルス科(例えば麻疹
ウィルス、ムンプスウィルス、パラインフルエンザウィ
ルスやリスピレイタリー・シンシチアルウィルス(Re
spiratory syncytialvirus:
以下RSウィルスと略称)など)などの種々のRNAウ
ィルスは、ウィルス性呼吸器感染症を初めとする多種感
染疾患の病原ウィルスとして最も注意すべきウィルスで
ある。この2つのウィルス科に属するウィルスによる疾
患の病原ウィルスを臨床的に鑑別することは、特徴的な
発疹を呈した麻疹、典型的な耳下腺腫張のあるムンプス
及び流行極期のインフルエンザを除いて困難である。そ
こで、これらのウィルスに広いスペクトラムを有する抗
ウィルス剤が切望されている(化学療法の領域,Vo
l.7 No.10 1991)。
【0005】現在までに、上記のオルトミクソウィルス
科やパラミクソウィルス科に対して塩酸アマンタジン、
塩酸リマンタジンやリバビリン(1−β−D−ribo
furanosyl−1,2,4−triazole−
3−carboxamide)が有効であるとの報告が
ある(J.Med.,281:578−584(196
9),381:1443−1447(1983)、J.
pedtar.,117,313−320(199
0))。しかし、前者の2つは、オルトミクソウィルス
科のA型インフルエンザのみに有効で、B、C型インフ
ルエンザやパラミクソウィルス科のウィルスには無効で
ある。一方、リバビリンは、これらの2つの科のウィル
スに広く抗ウィルス活性を有しており、米国にてRSウ
ィルスに対する唯一の抗ウィルス剤として認可されてい
るが、細胞毒性が強く、エアゾール吸入法による長時間
投与治療を要するなどの種々の制約がある。そこで、さ
らに抗ウィルス活性が強くより安全な製剤が切望されて
いた。
【0006】
【課題を解決しようとするための手段】一方、前述の通
りミゾリビンは、一部のDNAウィルスに有効である
が、RNAウィルスには無効であった(J.Antib
iotics,27,(10),775(1974))
が、全く意外にも、ミゾリビンが、ヒト感染性のパラミ
クソウィルス科またはオルトミクソウィルス科に属する
ウィルスに対して、従来から用いられてきたリバビリン
よりも強い抗ウィルス活性を示し、かつ細胞毒性も低い
ことを見出した。その結果、リバビリンより優れた予防
または治療剤を提供することが可能となった。
【0007】本発明は、上記の知見によって完成された
もので、ミゾリビンを有効成分とするヒト感染性オルト
ミクソウィルス科またはパラミクソウィルス科に属する
ウィルスによる感染疾患の予防または治療剤である。本
発明におけるミゾリビンは、すでに市販されている免疫
抑制剤であって、急性毒性(LD50)が雌雄のマウスに
対し経口で>4883mg/kg、皮下で>4883m
g/kg、静脈内で>3042mg/kg、筋肉内で>
2800mg/kg、雄性ラットに対し経口で>310
0mg/kg、皮下で>4161mg/kg、静脈内で
>2572mg/kg、筋肉内で>2800mg/k
g、雌性ラットに対し経口で>2847mg/kg、皮
下で>3795mg/kg、静脈内で>2608mg/
kg、筋肉内で>2800mg/kgと安全であり、ま
た各種組織培養細胞に対する毒性は以下の通りであり極
めて細胞毒性の低い薬物である。
【0008】〔細胞毒性〕 (実験方法)ダルベッコ・ミニマム・エッセンシャル・
メディウム(Dulbecco Minimum Es
sential Medium:以下、D−MEM培地
と略称)に、牛胎児血清10%を加えた培地を用いてV
ero細胞、MDCK細胞(以上、大日本製薬社製)を
培養した。G−HeLa細胞(Antimicrobi
al Agents and Chemotherap
y Vol.36,No2.,435−439.199
2)はこの培地にさらにグルコ−ス16g/lを加えた
培地を用いて培養した。
【0009】96穴プラスチックプレート(ファルコン
3402)に各細胞を2×104 cell/wellず
つ分注し所定の濃度に希釈したミゾリビン含有の培地を
添加した後、37℃、5%炭酸ガス培養装置内で3日間
培養した。MTT法(代謝,Vol.28,.No1
2,眼でみるペ−ジ333,1991)により細胞に対
する毒性を調べた。 (結果) G−HeLa細胞(ヒト子宮頚管由来細胞) >500μg/ml Vero 細胞(アフリカ緑猿腎臓由来細胞) >500μg/ml MDCK 細胞(イヌ腎臓細胞由来細胞) >500μg/ml このミゾリビンは、経口投与製剤(登録商標名:ブレデ
ィニン錠)として使用することが簡便であり、また適宜
カプセル剤、顆粒剤等の経口投与製剤、坐剤、エアゾ−
ル吸入法による製剤、経皮吸収性製剤や注射剤として常
法の製剤化技術にて製剤化することができる。具体的に
は、経口投与製剤は、例えば、賦形剤として無水乳糖、
結晶セルロース、デキストラン、スターチなど、結合剤
としてカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチル
セルロース、エチルセルロースなど、崩壊剤としてはカ
ルボキシメチルセルロース、炭酸カルシウム、メチルセ
ルロースなど、滑沢剤としてステアリン酸、ステアリン
酸マグネシウム、タルクなどを適宜選択組合せ、常法に
より錠剤、カプセル剤などの経口投与製剤とすることが
できる。
【0010】また、例えばエアゾール用液剤や注射剤と
しては、ミゾリビンを水性溶媒に溶解させることによっ
て製造することができ、ミゾリビンの液剤中における濃
度は水性溶媒に対して、0.1〜10 W/V %、好
ましくは1〜10%程度になるよう調製し、特に注射剤
については調整後滅菌または除菌処理して製剤とすれば
よい。この水性溶媒としては、例えば注射用蒸留水、滅
菌精製水等が例示される。さらに通常液剤に適宜選択し
て用いられる添加剤、例えばpH調整用の緩衝剤(例え
ば、リン酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、クエン酸緩衝液、酒
石酸緩衝液、酢酸緩衝液等)、等張化剤(例えば、ソル
ビトール、グリセリン、ポリエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、グルコース、塩化ナトリウム等)、
安定化剤(例えば、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、メタ重亜
硫酸塩等)、防腐殺菌剤(例えば、塩化ベンザルコニウ
ム、パラオキシ安息香酸エステル類、ベンジルアルコー
ル、パラクロルメタキシノール、クロルクレゾール、フ
ェネチルアルコール、ソルビン酸またはその塩、チメロ
サール、クロロブタノール等)、キレート剤(例えば、
エデト酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、縮合リン酸
ナトリウム等)、粘調剤(例えば、ポリビニルピロリド
ン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナ
トリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニル
アルコール、ポリアクリル酸ナトリウム等)等を通常使
用される添加量で配合添加することができる。
【0011】ヒト感染性のオルトミクソウィルス科に属
するウィルスとしては、インフルエンザウィルス属に属
するウィルス、例えばインフルエンザウィルス属に属す
るA型、B型、C型インフルエンザウィルスが挙げられ
る。また、ヒト感染性パラミクソウィルス科に属するウ
ィルスとしては、パラミクソウィルス属、モルビウィル
ス属およびニューモウィルス属に属するウィルスが挙げ
られ、例えばパラミクソウィルス属に属する2、3型パ
ラインフルエンザウィルス、ムンプスウィルス、モルビ
ウィルス属に属する麻疹ウィルスやニューモウィルス属
に属するRSウィルスが挙げられる。これらのウィルス
による感染疾患とは、これらのウィルスに起因する普通
感冒様症状、気管支炎症、肺炎症、麻疹様発疹、耳下腺
腫張、髄膜炎症、脳炎などの症状を呈する疾患と定義さ
れ、その発症病名としてはインフルエンザ、麻疹、気道
感染症、呼吸器感染症、亜急性硬化性全脳炎、無菌性髄
膜炎、耳下腺炎、普通感冒などが対象となる。
【0012】また本発明におけるミゾリビンの使用量と
しては、例えば、成人1日量として1〜20mg/kg
(体重)を1日1〜3回分割投与、または、5〜500
mg/ 時を適宜ミゾリビンを含有するエアゾ−ル製剤と
して吸入投与すればよい。例えば好ましくは体重50〜
60kgの患者成人に対してミゾリビン経口投与用製剤
25mgまたは50mg錠を用いて1回300mg量の
ミゾリビンを1日3回分割投与するか、あるいは50m
g/時を3〜18時間/日エアゾ−ル投与すればよい。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を挙げて具体的に説明する
が、本発明は何等これらによって限定されるものではな
い。
【実施例 1】 パラミクソウィルス科に属する麻疹ウィルス(Meas
els virus)に対する抗ウィルス活性 抗ウィルス活性は、プラ−ク減少法(plaque r
eductionmethod:Antimicrob
ial Agents and Chemothera
py Vol.36,No2.,435−439.19
92)に従って測定した。具体的には、Vero細胞を
24穴プラスチックプレート(ファルコン3702)に
牛胎児血清10%を加えたD−MEM培地を用いて37
℃、5%炭酸ガス培養装置内で18時間培養し単層培養
細胞が形成された後、培養液を取り除き20〜100P
FU(plaque forming units)の
麻疹ウィルス 杉山株(Measles Virus
Sugiyama strain;Antimicro
bial Agents and Chemother
apy Vol.36,No2.,435−439.1
992)を接種した。所定の濃度の無水系結晶ミゾリビ
ンと2%牛胎児血清と0.75%メトセル(Metho
cel A−4M premium:ダウケミカル社
製、以下メトセルと略称)を含むD−MEM培地1.0
mlを添加して35℃、5%炭酸ガス培養装置内で2日
間培養したのちホルマリン固定後クリスタルバイオレッ
ト染色し顕微鏡下でプラ−ク数を測定した。測定された
プラーク数より下記の式に従って抗ウィルス効果(EC
50)を算出した。
【0014】抗ウィルス効果(EC50)=10A (式中、Aは下記の式
【数1】 (式中、Bは阻止率50%未満の最大の阻止率を、Cは
阻止率50%を越える最小の阻止率を、Dは阻止率50
%未満の最大の薬剤濃度を示す)で求められる値を示
す)以上の結果を表1に示す。
【0015】
【実施例 2】 パラミクソウィルス科に属する3型パラインフルエンザ
ウィルス(Parainfluenzae type3
C243 strain)に対する抗ウィルス活性 抗ウィルス活性は、前項と同様に測定した。具体的に
は、Vero細胞を24穴プラスチックプレートに牛胎
児血清10%を加えたD−MEM培地を用いて37℃、
5%炭酸ガス培養装置内で18時間培養し単層培養細胞
が形成された後、培養液を取り除き20〜100PFU
の3型パラインフルエンザウィルスC243株(Par
ainfluenzae type3 C243 HA
−1 strain;Antimicrobial A
gents and Chemotherapy Vo
l.36,No2.,435−439.1992)を接
種した。所定の濃度のミゾリビンと2%牛胎児血清と
0.75%メトセルを含むD−MEM培地1.0mlを
添加して35℃、5%炭酸ガス培養装置内で2日間培養
したのちホルマリン固定後クリスタルバイオレット染色
し顕微鏡下でプラ−ク数を測定した。測定されたプラー
ク数より実施例1と同様に抗ウィルス効果(EC 50)を
算出した。以上の結果を表2に示す。
【0016】
【実施例 3】 パラミクソウィルス科に属するRSウィルスに対する抗
ウィルス活性 抗ウィルス活性は、前項と同様に測定した。具体的に
は、G−HeLa細胞を24穴プラスチクプレートに牛
胎児血清10%とグルコース16g/lを加えたD−M
EM培地を用いて37℃,5%炭酸ガス培養装置内で1
8時間培養し80%の単層培養細胞が形成された後、培
養液を取り除き20〜100PFUのRSウィルス l
ong株(Antimicrobial Agents
andChemotherapy Vol.36,N
o2.,435−439.1992)を接種した。所定
の濃度のミゾリビンと2%牛胎児血清と0.75%メト
セル及びグルコース16g/lを含むD−MEM培地
1.0mlを添加して35℃、5%炭酸ガス培養装置内
で4日間培養したのちホルマリン固定後クリスタルバイ
オレット染色し顕微鏡下でプラ−ク数を測定した。測定
されたプラーク数より前項と同様に抗ウィルス効果(E
50)を算出した。以上の結果を表3に示す。
【0017】
【実施例 4】 オルトミクソウィルス科に属するB型インフルエンザに
対する抗ウィルス活性 抗ウィルス活性は、MTT−マイクロプレイト法(MT
T−Microplate method:代謝,Vo
l.28,.No12,眼でみるペ−ジ333,199
1)に従って測定した。具体的には、MDCK細胞を9
6穴プラスチックプレート(ファルコン3402)に牛
胎児血清8%を加えたD−MEM培地を用いて37℃、
5%炭酸ガス培養装置内で36時間培養し80%の単層
培養細胞が形成された後、培養液を取り除き200×T
CID50(Tissue Culture infe
ction dose 50)のB型インフルエンザウ
ィルスシンガポール株(influenzae vir
us B/Singapore strain;Ant
imicrobial Agents and Che
motherapy Vol.36,No2.,435
−439.1992)を接種した。所定の濃度のミゾリ
ビンと2%牛アルブミンと0.025mg/mlトリプ
シンを含むD−MEM培地100μlを添加して35
℃、5%炭酸ガス培養装置内で5日間培養したのち、5
mg/mlのMTT溶液を10μl添加し4時間37℃
で反応させ、5%トライトンX−100と0.04N塩
酸を含むイソプロパノール100μl添加し室温で18
〜24時間放置した後、マイクロプレートリーダー(バ
イオラッド社製、Model−3550)で各穴の吸光
度を測定し、測定された吸光度より抗ウィルス効果(E
50)を算出した。以上の結果を表4に示す。
【0018】
【実施例 5】 ミゾリビン(無水系結晶) 50mg 無水乳酸 126mg 結晶セルロース 20mg カルボキシメチルセルロース カルシウム 10mg ステアリン酸マグネシウム 2mg の組成にて混合し、乾式造粒を行い、整粒し、この造粒
粉にステアリン酸マグネシウム2mgを加えて打錠し
て、1錠210mg(ミゾリビン50mg含有)を得、
これを該ウィルスによる感染疾患の予防または治療剤と
して使用する。
【0019】
【実施例 6】 ミゾリビン 3.0g 亜硫酸ナトリウム 1.0g リン酸水素二ナトリウム 0.5g 塩化ベルザルコニウム 0.01g 水酸化ナトリウム 適量(pH8.0) 滅菌精製水 全量 100ml 滅菌精製水約80mlに亜硫酸ナトリウム1.0g、リ
ン酸水素二ナトリウム・12水塩0.5gおよびミゾリ
ビン3.0gを順次加えて溶した。この液に塩化ベンザ
ルコニウム0.01gを加えて溶かし、さらに水酸化ナ
トリウムを加えてpHを約8に調製し、滅菌精製水を加
えて全量100mlとした。この液を濾過滅菌したの
ち、エアゾール吸入用容器に無菌的に充填してエアゾー
ル吸入用製剤を得、これを該ウィルスによる感染疾患の
予防または治療剤として使用する。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【表3】
【0023】
【表4】
【0024】
【発明の効果】ミゾリビンは、表1、2で示した通りパ
ラミクソインフルエンザ科に属する麻疹ウィルス、3型
パラインフルエンザウィルスに対してリバビリンより約
10倍もの極めて強い抗ウィルス活性を示し、さらに表
3、4で示す通り種々のRNAウィルスのうち、パラミ
クソウィルス科、オルトミクソウィルス科に属するウィ
ルスにも強い抗ウィルス活性を有した。
【0025】これらの結果より、ミゾリビンはオルトミ
クソウィルス科またはパラミクソウィルス科に属する特
定のRNAウィルスに極めて少量で強い抗ウィルス活性
を示す薬剤であり、また細胞毒性も低いことから、これ
らのウィルスに起因するインフルエンザ、麻疹、呼吸器
感染症、亜急性硬化性全脳炎、無菌性髄膜炎、耳下腺
炎、普通感冒などの感染疾患の予防または治療剤として
有用である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】また、例えばエアゾール用液剤や注射投与
用製剤としては、ミゾリビンを水性溶媒に溶解させるこ
とによって製造することができ、ミゾリビンの液剤中に
おける濃度は水性溶媒に対して、0.1〜10W/V
%、好ましくは1〜10W/V%程度になるように調整
し、特に注射投与用製剤については調整後滅菌または除
菌処理して製剤とすればよい。この水性溶媒としては、
例えば注射用蒸留水、滅菌精製水等が例示される。さら
に通常液剤に適宜選択して用いられる添加剤、例えばp
H調整用の緩衝液(例えば、リン酸緩衝液、ホウ酸緩衝
液、クエン酸緩衝液、酒石酸緩衝液、酢酸緩衝液等)、
等張化剤(例えば、ソルビトール、グリセリン、ポリエ
チレングリコール、プロピレングリコール、グルコー
ス、塩化ナトリウム等)、安定化剤(例えば、亜硫酸、
亜硫酸水素塩、メタ重亜硫酸塩等)、防腐殺菌剤(例え
ば、塩化ベンザルコニウム、パラオキシ安息香酸エステ
ル類、ベンジルアルコール、パラクロルメタキシノー
ル、クロルクレゾール、フェネチルアルコール、ソルビ
ン酸またはその塩、チメロサール、クロロブタノール
等)、キレート剤(例えば、エデト酸ナトリウム、クエ
ン酸ナトリウム、縮合リン酸ナトリウム等)、粘調剤
(例えば、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、
カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリ
ル酸ナトリウム等)等を通常使用される添加量で配合添
加することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミゾリビンを有効成分とするヒト感染性
    オルトミクソウィルス科またはパラミクソウィルス科に
    属するウィルスによる感染疾患の予防または治療剤。
  2. 【請求項2】 予防または治療剤が、経口投与用製剤ま
    たはエアゾール吸入用製剤である請求項1項記載の製
    剤。
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