JPH0531029Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、自転車フレームのバツクホークに取
り付ける馬蹄形錠の取り付け装置に関するもので
ある。

（従来の技術） 第１図〜第３図において、図中１（第２図参
照）は自転車フレームのメインパイプ、２はハン
ガーラグ、３は立パイプ、４はチエーンステー、
５はバツクホーク、６は後輪、７は泥よけ、８は
キヤリヤである。

また９は馬蹄形錠本体、９ａ（第１図参照）は
その本体９の背部に設けた円弧状の溝、１０は錠
本体９内に摺動自在に挿入されている円弧状の貫
抜き、１１は前記溝９ａを介して貫抜き１０にね
じ込んだつまみ、１２は馬蹄形錠本体９の左右両
側の内側に突設された取り付け板、１３は鍵であ
る。

第３図は馬蹄形錠の従来の取り付け装置の一例
を示すもので、この場合は、帯板を略Ｍ形に折り
曲げ、その中央の水平部１４ａに泥よけ取り付け
孔１４ｂを設け、Ｍ形の左右両脚部１４ｃからそ
れぞれ外側へ突設した舌片１４ｄの端部１４ｅを
自転車の後方へ向けて折り曲げ、この折り曲げ端
部１４ｅにそれぞれキヤリヤ取り付け孔１４ｆを
設けて一体に形成したブリツジ１４を、第３図に
示すように、自転車のバツクホーク５の背部に溶
接等によつて固着してある。

またバツクホーク５を中空円筒部１５ａで外包
すると共に、その両端部１５ｂを適当な間隔をお
いて対向させ、ねじ挿通孔１５ｃを貫通するねじ
によつて締め付けることによりバツクホーク５に
固定できるようにした取り付けバンド１５を、中
空円筒部１５ａの両側延長片１５ｄを介してリベ
ツト１６により前記取り付け板１２に固着し、こ
の左右の取り付けバンド１５をそれぞれバツクホ
ーク５の所定の位置に嵌合させると共に、ねじ挿
通孔１５ｃにねじ１７を挿通してナツト１８によ
り締結することにより、馬蹄形錠をバツクホーク
５に固定してある。

（考案が解決しようとする課題） 上述のように、従来の取り付けバンド１５によ
つて馬蹄形錠を自転車のフレームに取り付ける
と、その取り付け時にバンド１５の両端部１５ｂ
がバツクホーク５の下方に突出しており、そのプ
レス加工時のせん断面が外部に露出していたため
危険であつた。

また、取り付け時にはバンド１５の両端部１５
ｂを一旦バツクホーク５の径以上に開いてバツク
ホーク５に嵌め込み、そのバンド１５の両端部１
５ｂが開いた状態でねじ１７を孔１５ｃに挿通し
てナツト１８により締め混むことになるため、ね
じ１７は固定に必要な長さよりも余分に長いもの
が必要になる。

つまりねじ１７とナツト１８の締め付け後の固
定状態においては、ねじ１７の余分に長い部分が
取り付けバンド１５から突出することになる。

従つて、突出した取り付けバンド１５の両端部
１５ｂやねじ１７によつて、手を傷付けたり、衣
服を破るなどの危険があり、安全面での問題点が
あつた。

さらに、取り付けバンド１５の取り付け位置は
自転車の左右二ケ所いあるため、ねじ１７とナツ
ト１８の締め付け作業は自転車を挟んで左右両側
から行うようになるから、従来のものは組み付け
作業が煩雑であるという問題点があつた。

（課題を解決するための手段） 上述の問題点を解決するために本考案において
は、平面形状を略門形に形成し、その門形の上辺
部の中央に泥よけ取り付け孔を設けると共に、上
辺部の左右両側の突出部にそれぞれキヤリヤ取り
付孔を設け、さらに門形の左右の両脚の下端部に
それぞれ錠取り付け用ねじ孔を設けてブリツジを
形成し、馬蹄形錠本体の左右両側の内側に突設さ
れた取り付け板に前記ブリツジの錠取り付け用ね
じ孔と合致するねじ挿通孔を設け、前記ブリツジ
を自転車フレームのバツクホークに固着すると共
に、このブリツジに前記馬蹄形錠本体を重合し
て、ねじを前記ねじ挿通孔を介して錠取り付け用
ねじ孔にねじ込んで馬蹄形錠を固定するようにし
て自転車用馬蹄形錠の取り付け装置を構成する。

（作用） 本考案装置は上述したように構成したので、馬
蹄形錠を自転車車体に取り付ける際に、錠本体の
取り付け板と別体に形成した取り付けバンドを必
要とせず、バツクホークに固着したブリツジに直
接取り付けることができる。

すなわち、本考案によれば、取り付けバンドが
なくなり、さらにねじの露出部分もなくなる。

また、組み付け作業では、取り付けバンドをバ
ツクホークに締着する作業が省ける上に、ねじの
締め付け方向も同一なるから、組み付け作業が簡
単になる。

従つて、本考案によれば、手を傷付けたり、衣
服を破るなどの危険がなくなり、安全で、組み付
け作業が簡単で、しかも外観の良い馬蹄形錠の取
り付け装置を提供することができる。

（実施例） 以下、第１図及び第２図について本考案の一実
施例を説明する。

本実施例においては、第１図に示すように、帯
板を略Ｍ形に折り曲げ、その中央の水平部１９ａ
に泥よけ取り付け孔１９ｂを設け、Ｍ形の左右両
脚部１９ｃからそれぞれ外側へ突設した舌片１９
ｄの端部１９ｅを自転車の後方へ向けて折り曲
げ、この折り曲げ端部１９ｅにそれぞれキヤリヤ
取り付け孔１９ｆを設け、さらに前記した左右の
舌片１９ｄの下方にそれぞれ延長部１９ｇを設
け、これら各延長部１９ｇの下端部にそれぞれ錠
取り付け用ねじ孔１９ｈを設けて平面形状がほぼ
門形のブリツジ１９を一体に形成する。

すなわちこのブリツジ１９の上辺部は、前記し
たＭ形に折り曲げた部分であり、上辺部の左右両
側の突出部は、前記した折り曲げ端部１９ｅであ
り、さらに門形の左右両脚は前記した延長部１９
ｇである。

また馬蹄形錠本体９の左右両側の内側に突設さ
れた取り付け板１２に前記ブリツジ１９の錠取り
付け用ねじ孔１９ｈと合致するねじ挿通孔１２ａ
を設け、前記ブリツジ１９を自転車フレームのバ
ツクホーク５に溶接等により固着すると共に、こ
のブリツジ１９に前記馬蹄形錠本体９を重合し
て、ねじ２０を前記ねじ挿通孔１２ａを介して錠
取り付け用ねじ孔１９ｈにねじ込んで馬蹄形錠を
固定するようにする。

なお第２図に示すように、泥よけ７をブリツジ
１９の泥よけ取り付け孔１９ｂを介してねじ（図
示せず）により固定すると共に、キヤリヤ８の前
端部をブリツジ１９のキヤリヤ取り付け孔１９ｆ
を介してねじ２１により固定する。

（考案の効果） 本考案装置は上述したように構成したので、馬
蹄形錠を自転車車体に取り付ける際に、錠本体９
の取り付け板１２と別体に形成した従来の取り付
けバンド１５は必要とせず、バツクホーク５に固
着したブリツジ１９に直接取り付けることができ
る。

すなわち、本考案によれば、取り付けバンド１
５がなくなり、さらにねじの露出部分もなくな
る。

また、組み付け作業では、従来の取り付けバン
ド１５をバツクホーク５に締着する作業が省ける
上に、ねじ２０の締め付け方向も同一となるか
ら、組み付け作業が簡単になる。

従つて、本考案によれば、従来のように、手を
傷付けたり、衣服を破るなどの危険がなくなり、
安全で、組み付け作業が簡単で、しかも外観の良
い馬蹄形錠の取り付け装置を提供することができ
るという効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案装置の分解斜視図、第２図はそ
の馬蹄形錠をバツクホークに取り付けた状態を示
す自転車の部分側面図、第３図は従来装置を分解
した状態でバツクーホクの裏側から見た斜視図で
ある。 ５……バツクホーク、７……泥よけ、８……キ
ヤリヤ、９……馬蹄形錠本体、１２……取り付け
板、１２ａ……ねじ挿通孔、１９……ブリツジ、
１９ａ……水平部（門形の上辺部の中央）、１９
ｂ……泥よけ取り付け孔、１９ｃ……Ｍ形の左右
両脚部、１９ｄ……舌片、１９ｅ……折り曲げ端
部（上辺部の左右両側の突出部）、１９ｆ……キ
ヤリヤ取り付け孔、１９ｇ……延長部（門形の左
右両脚）、１９ｈ……錠取り付け用ねじ孔、２０，
２１……ねじ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 平面形状を略門形に形成し、その門形の上辺部
   の中央に泥よけ取り付け孔を設けると共に、上辺
   部の左右両側の突出部にそれぞれキヤリヤ取り付
   孔を設け、さらに門形の左右両脚の下端部にそれ
   ぞれ錠取り付け用ねじ孔を設けてブリツジを形成
   し、馬蹄形錠本体の左右両側の内側に突設された
   取り付け板に前記ブリツジの錠取り付け用ねじ孔
   と合致するねじ挿通孔を設け、前記ブリツジを自
   転車フレームのバツクホークに固着すると共に、
   このブリツジに前記馬蹄形錠本体を重合して、ね
   じを前記ねじ挿通孔を介して錠取り付け用ねじ孔
   にねじ込んで馬蹄形錠を固定するようにした自転
   車用馬蹄形錠の取り付け装置。