JPH053093Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 この考案は、通気性及び保温性に優れると共に
皺、たるみ等を生じにくくした蓐瘡防止用網地シ
ーツに関するものである。

「従来技術及びその問題点」 従来一般に使用されているシーツは、布帛等の
１枚ものが用いられているが、このものは通気性
が劣ると共に皺、たるみ等を生じ易く、そのため
寝た切り老人等の場合は、蓐瘡の発生原因になる
等の問題があつた。

本考案は、このような問題点を解消し、夏期に
は外気と連通して通気性が良く、冬期は外気を遮
断するため保温性に優れると共に、皺、たるみ等
を生じにくくした蓐瘡防止用網地のシーツを提供
することを目的とする。

「問題点を解決するための手段」 上記目的に沿う本考案の構成は、繊維に合成樹
脂をコーテイングして皺、たるみ等を生じ難くし
てなる網目の大きい硬質網布地に表面部材として
網目の小さい軟質網布地を積層してなることを要
旨とする。

要するに本考案は、異なる性質の網布地を積層
してなるものであるが、従来網地をシーツにしよ
うという着想は全く知られていないし、また異な
る性質を積層し皺、たるみ等を生じにくく、しか
も通気性を向上させたなる複合シーツも全く知ら
れていない。

「実施例」 以下に、この考案の望ましい実施例を図面を参
照しながら説明する。

第１図は本考案の実施例を示す部分分解斜視図
であり、網目の大きい超硬質網布地３に、網目の
中位の硬質網布地２を介して網目の小さい軟質網
布地１を積層し、これらをキルテイング縫着して
なる例を示す。硬質網布地は、軟質網布地に合成
樹脂を積層して硬度を高くしたものであり、コー
テイングする樹脂の量及び種類に応じて、超硬質
網布地と硬質網布地に分類される。

最下層の超硬質網布地３は、糸太の繊維に合成
樹脂をコーテイングしたもので不吸湿性である。
この最下層の超硬質網布地３に、コーテイングの
仕方により格子状の凹凸部若しくは長さ方向の凸
条を形成するような凹凸部を形成させると、この
シーツに通気層を形成し且つ指圧的効果を付与さ
せることができることから特に好ましい。

中間の硬質網布地２は、糸中太の繊維に少量の
合成樹脂をコーテイングしたもので僅かに吸湿性
を示す。

最上層の軟質網布地１は、細糸の繊維を網地に
形成したものであり、大なる吸湿性を示す。

上記実施例に於ては、３枚の網地のシーツを積
層しているが、上部を肌に当る感触の柔らかな軟
質網地シーツとし、下部を保形性に優れ皺、たる
み等の発生を防止する硬質網地シーツとするなら
２層であつても差し仕えない。

「考案の効果」 以上述べた如く本考案によるときは、繊維に合
成樹脂をコーテイングして皺、たるみ等を生じ難
くしてなる網目の大きい硬質網布地に、網目の小
さい軟質網布地を積層したものであるから、夏期
は外気と連通して通気性が良く、そのため熱を放
散させるのでムレを効果的に防止すると共に平坦
であるので寝たきり老人等の皮膚を痛めることな
く、しかも皺、たるみ等が生じにくいので、通気
性が良い効果と相まつて蓐瘡防止用シーツとして
特に極めて優れている。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の実施例を示す部分分解斜視
図、第２図は、第１図の−線拡大断面図であ
る。 図中、１……軟質網布地、２……硬質網布地、
３……超硬質網布地。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 繊維に合成樹脂をコーテイングして皺、たる
   み等を生じ難くしてなる網目の大きい硬質網布
   地に、表面部材として網目の小さい軟質網布地
   を積層し、これらをキルテイング縫着してなる
   ことを特徴とする蓐瘡防止用網地のシーツ。 (2) 繊維に合成樹脂をコーテイングして皺、たる
   み等を生じ難くしてなる網目の大きい超硬質網
   布地に、網目の細かい軟質網布地を、繊維に合
   成樹脂をコーテイングして皺、たるみ等を生じ
   難くしてなる網目の中位の硬質網地を介して積
   層し、これらをキルテイング縫着してなる実用
   新案登録請求の範囲第１項に記載の蓐瘡防止用
   網地のシーツ。