JPH05308705A - 配電盤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、取付金具，締結手段の種類を
少なくして管理を容易にすると共に、変更作業時間を大
幅に縮小した配電盤を提供することにある。 【構成】本発明の配電盤は、電気機器に複数相の負荷側
端子と電源側端子とを接続し、電気機器と電源側母線と
の間に絶縁台を配置し、絶縁台に電源側端子と固定手段
とを通過させ通過部を設け、通過部を通過した電源側端
子を電源側母線に接触支持し、固定手段の一端を電源側
母線に引掛け、絶縁台側固定手段の他端に装着した締結
手段を締め付けて、電気機器を備えた絶縁台を電源側母
線導体に支持することにある。 【効果】この結果、一個所に電気機器，絶縁台，固定手
段等を集中したので、固定手段，締結手段等の種類を著
しく少なくできるばかりでなく、また管理がしやすいと
共に、変更作業もしやすくなった。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、配線用遮断器の取付け
位置を改良した配電盤に関する。

【０００２】

【従来の技術】配線用遮断器は室内配線の過電流或いは
短絡電流などを自動的遮断し、配線を確実に保護するの
で、分電盤，コントロールセンタ，配電盤等のあらゆる
産業界に使用されている。使用個所としては主としてビ
ル，工場，学校，病院などの例えば電灯回路の分岐用と
して使用されているが、使用目的，用途，回路条件など
に応じて、多種類の配線用遮断器が使用される。尚、こ
の種の技術として実開昭57−170617号公報を挙げること
ができる。

【０００３】配線用遮断器を配電盤に取付ける場合を説
明する。配電盤の取付金具に配線用遮断器を取付け、配
線用遮断器は負荷側端子と電源側端子とを備え、電源側
端子と負荷側端子は配線用遮断器より離れた電源側母線
と端子台とに分岐線を介して接続している。電源側母
線、端子台は配電盤の取付金具に取り付けている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従って、負荷容量が変
われば、配線用遮断器の容量も変わり多種類となり、そ
れに応じて取付金具や締結手段例えばネジ，ボルトおよ
びナットなども多種類となり、その管理も大変である。
また負荷の変更に応じて配線用遮断器，取付金具，締結
手段も変更しなければならず、その変更作業に多大な時
間を要する。

【０００５】本発明の目的は、取付金具，締結手段の種
類を少なくして管理を容易にすると共に、変更作業時間
を大幅に縮小した配電盤を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の配電盤は、電気機器に複数相の負荷側端子
と電源側端子とを接続し、電気機器と電源側母線との間
に絶縁台を配置し、絶縁台に電源側端子と固定手段とを
通過させ通過部を設け、通過部を通過した電源側端子を
電源側母線に接触支持し、固定手段の一端を電源側母線
に引掛け、絶縁台側固定手段の他端に装着した締結手段
を締め付けて、電気機器を備えた絶縁台を電源側母線導
体に支持することにある。

【０００７】

【作用】固定手段の一端を電源側母線に引掛け、絶縁台
側固定手段の他端に装着した締結手段を締め付けて、電
気機器を備えたと絶縁台を電源側導体に支持するように
して、一個所に電気機器，絶縁台，固定手段等を集中し
たので、固定手段，締結手段等の種類を著しく少なくで
き、管理がしやすいと共に、変更作業もしゃすくなつ
た。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図１ないし図６に
より説明する。図１は配電盤１の全体正面図を示したも
ので、図２は図１を断面した断面図で、その詳細は図３
の部分斜視図に示した。

【０００９】図１，図２に示すように配電盤１は扉２を
開くと、配電盤内部は絶縁バリヤ３により仕切られてい
る。配線用遮断器４が絶縁バリヤ後側に配置され、配線
用遮断器４の操作ボタン４Ａが絶縁バリヤ３にもうけた
穴により扉側に露出している。５個の配線用遮断器４は
縦方向に配置されている。各配線用遮断器４の左側と右
側とには負荷側端子５と電源側端子６とを備えている。
負荷側端子５は負荷側分岐導体７を介して負荷ケーブル
８に接続している。電源側端子６は電源側導体９を介し
て３相の電源側母線１０に接続している。３相の電源側
母線１０は５個の配線用遮断器の裏側で縦方向に伸びて
いる。配線用遮断器４の支持構造を図２ないし図６によ
り説明する。

【００１０】配線用遮断器４は中央と左右とに操作ボタ
ン４Ａと３個の開口部４Ｂとを備えている。操作ボタン
４Ａを左右に操作して配線用遮断器４を電気的に開閉す
る。左右の開口部４Ｂには３相の負荷側端子５と電源側
端子６とを備えている。これらの端子５，６に設けたネ
ジ穴に負荷側分岐導体７と電源側導体８の先端部が接続
している。

【００１１】負荷側分岐導体７の中間部の両端は左右方
向に直角に折り曲げられ先端部を形成し、一方側の先端
部７Ａのネジ穴と開口部内の負荷側端子５のネジ穴とに
貫通したネジにより両者を固定する。他方側は負荷ケー
ブル８に接続している。電源側導体９は中間部の一端を
コ字形状に折り曲げた先端部９Ａを形成し、先端部９Ａ
を配線用遮断器４の開口部４Ｂに挿入し、先端部９Ａの
ネジ穴と電源側端子９のネジ穴とを貫通したネジにより
両者を固定する。中間部９Ｂは配線用遮断器背面と絶縁
台１２との間に配置され、他方側の接触部９Ｃは絶縁台
１２の貫通穴１２Ａを通り３相の電源側母線１０に接続
している。

【００１２】絶縁台１２は中間部９Ｂに沿って３個の横
溝１２Ｂを形成し、横溝間と両側面とに第１取付面１２
Ｃと第２取付面１２Ｄとを形成している。第２取付面１
２Ｄは配線用遮断器４とずれて配置されている。これら
の取付面にネジ穴を、横溝１２Ｅには貫通穴１２Ａを夫
々形成している。絶縁台１２の背面は３相の電源側母線
１０の配置方向に沿って縦溝１２Ｅを形成している。

【００１３】３相の電源側母線１０は取付金具１５と母
線支持台１３との間に配置されている。各相の電源側母
線１０は２枚の帯状導体１０Ａ，１０Ｂを対応配置して
いる。帯状導体１０Ａ，１０Ｂの一端は母線支持台１３
に当接している。母線支持台１３は２枚の帯状導体１０
Ａ，１０Ｂを収納する収納溝部１３Ａと、貫通穴13Ｂと
取付穴１３Ｃとを形成している。

【００１４】次に、配線用遮断器４と絶縁台１２とを電
源側母線１０に支持する方法を図３ないし図６により説
明する。

【００１５】電線側母線１０は取付穴より挿入したネジ
を配電盤１にねじこんで、配電盤１に固定した取付金具
１４に母線支持台１３を支持し、図４に示すように一対
の帯状導体１０Ａ，１０Ｂの一端は母線支持台１３の収
納溝部１３Ａに嵌め込み、帯状導体１０Ａ，１０Ｂの他
端は絶縁台１２と対応しない個所で取付金具１５に嵌め
込み、取付金具１５の穴より挿入した固定ボルト１６が
帯状導体間と母線支持台１３とを通過し、母線支持台背
面に突起した固定ボルト１６に帯状導体ナット１７を締
め付けて固定する。又母線支持台１３を使用しない時に
は、図５のように取付金具１５間に帯状導体１０を固定
してもよいが、この場合、取付金具１５と他導体１５Ａ
との間は絶縁距離をとれる寸法Ｘに取付金具１５を形成
する。

【００１６】取付ネジ１８は図６のように一対の帯状導
体間に挿入し、先端の引掛部１８Ａを母線支持台１３と
対応しない一方の帯状導体例えば１０Ｂの背面に引掛
け、他方側を絶縁台１２の第２取付面１２Ｄのネジ穴１
２Ｆに挿入し、取付ネジ１８にナット１９を挿入して締
め付けることにより、絶縁台１２を帯状導体１０つまり
電源側母線に支持する。

【００１７】この状態で電源側導体９の接触部９Ｃは貫
通穴１２Ａと帯状導体間に挿入し、接触部９Ｃを帯状導
体１０Ａ，１０Ｂに接触する。中間部９Ｂは横溝部内に
配置され、先端部９Ａを配線用遮断器４の開口部４Ｂに
挿入し、先端部９Ａのネジ穴と電源側端子４Ｂのネジ穴
とを貫通したネジ２０により両者を固定する。配線用遮
断器４はそのネジ穴４Ｃより挿入したネジ２１を第１取
付面１２Ｃのネジ穴にネジ込んで固定する。

【００１８】従って、配線用遮断器４の負荷容量が変わ
り、配線用遮断器４を交換する場合には、ネジ２１をと
り外せば、配線用遮断器４は直ぐに絶縁台１２より取り
外したり、或いは取り付けたりすことができるので、交
換作業がしやすくなった。

【００１９】また取付ネジ１８のナット１９を回転すれ
ば、電源側母線１０を母線支持台１３と絶縁台１２とか
ら取り付けたり，取り外したりすることが容易に出来
る。更に電源側母線１０に配線用遮断器４と絶縁台１２
等を集中したので、組立て分解作業がしやすくなったば
かりでなく、また取付ネジ１８，取付金具１５等の種類
を著しく少なくできるようになった。更に負荷側分岐導
体７と電源側母線１０の一端とが隣接しており、両者を
接続する時に最短距離で接続できるので、経済的であ
る。

【００２０】また固定ボルト１６，取付けネジ１８，１
８Ａ，ネジ２１，ナット１９等の電源側母線１０に接触
する部分を絶縁部材により被覆したり、或いは取付けネ
ジ１８，ネジ２１の正面側部分つまり作業員が接触する
側を絶縁部材により被覆したりすることにより、配線用
遮断器４を電源側母線１０に取付けり，取り外したりす
るときの感電を防止している。またネジ，ナットを絶縁
部材で構成してもよい。

【００２１】一方、本発明の他の実施例として、配線用
遮断器４はそのネジ穴４Ｃより挿入したネジ２１を電源
側母線１０に直接固定し、配線用遮断器４を直接電源側
母線１０に固定して、配線用遮断器４と電源側母線１０
と間を薄く構成出来る。

【００２２】尚、配線用遮断器４の他に遮断器，計器用
変流器，計器用変成器等の電気機器にも使用できる。

【００２３】

【発明の効果】このように、本発明の配電盤によれば、
電気機器に複数相の負荷側端子と電源側端子とを備え、
電気機器と電源側母線との間に絶縁台を配置し、絶縁台
に電源側端子と固定手段とを通過させ通過部を設け、通
過部を通過した電源側端子を電源側母線に接触し、固定
手段の一端を電源側母線に固定し、絶縁台側固定手段の
他端に締結手段を締め付けて、電気機器を備えた絶縁台
を電源側母線導体に支持すようにして、一個所に電気機
器，絶縁台，固定手段等を集中したので、固定手段，締
結手段等の種類を著しく少なくできるばかりでなく、ま
た管理がしやすいと共に、変更作業，組立作業がしやす
くなった。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は本発明の実施例として示した配電盤の縦
断面図である。

【図２】図２は図１のＡ−Ａ線断面図である。

【図３】図３は図２の部分分解斜視図である。

【図４】図４は図２，図３の部分断面図である。

【図５】図４は図２，図３の部分断面図である。

【図６】図６は図２，図３の部分断面図である。

【符号の説明】

１…配電盤、５…負荷側端子、６…電源側端子、１０…
電源側母線、１２…絶縁台、１３…絶縁支持板、１８…
取付ネジ。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電気機器に複数相の負荷側端子と電源側端
   子とを接続し、電源側端子を電源側母線に接続したもの
   に於いて、上記電気機器と電源側母線との間に絶縁台を
   配置し、絶縁台に通過部を設け、通過部を通過した電源
   側端子を電源側母線に接触支持し、通過部を通過した固
   定手段の一端を電源側母線に固定し、絶縁台側固定手段
   の他端に装着した締結手段を締め付けて、上記電気機器
   を備えた絶縁台を電源側母線に支持することを特徴とす
   る配電盤。
2. 【請求項２】上記各相の電源側母線を一対の電源側母線
   で構成し、一対の電源側母線を介して母線支持台を配置
   し、母線支持台に収納溝部と貫通穴及び取付穴とを形成
   し、取付穴より挿入した固定手段により母線支持台を配
   電盤に固定し、各電源側母線の一端を収納溝に嵌め込
   み、他端を絶縁台に当接し、固定手段の一端を電源側母
   線に固定し、通過部を通過した絶縁台側固定手段の他端
   に装着した締結手段を締め付けた請求項１に記載の配電
   盤。
3. 【請求項３】上記絶縁台と電源側母線との間に取付金具
   を配置した請求項１又は２記載の配電盤。
4. 【請求項４】上記固定手段の一端を電源側母線の背面に
   引掛ける形状にした請求項１又は２記載の配電盤。
5. 【請求項５】上記配線用遮断器の穴より挿入した固定手
   段を直接電源側母線に固定し、配線用遮断器を直接電源
   側母線に固定した請求項１又は２記載の配電盤。
6. 【請求項６】上記固定手段又は締結手段は電源側母線に
   接触部分又は正面側部分を絶縁部材で被覆した請求項１
   又は２記載の配電盤。