JPH05307364A - 光源装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】液晶ディスプレイなどの面照明装置に使用され
る、光源の外周に光反射面を備えた光源装置において、
光源の一方向への集光効率を向上するため、光源と反射
鏡の間の多重反射を低減することにより光利用効率を向
上し、さらには装置の小型化・軽量化、高輝度化をはか
ることを目的とする。 【構成】光源を囲むようにコの字型に配置した光反射
面、開口部に対向する光反射面に、表面にプリズム形状
を設けた透明板からなり、透過光の光強度分布の制御可
能な光線制御手段を配置してなる構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、液晶表示装置等におい
て表示の視認性を向上させるために使用される面照明装
置、特に、その光源装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】面照明装置の一方式であるエッジライト
型あるいは、サイドエッジ型と呼ばれる面照明装置は、
光源を装置の側方に配置した構成をとり、光源からの光
を側方より照明面へ導光する構造となっている。このた
め、光源装置の光源の外周に反射鏡を配置し、一方向へ
の出射効率を高める、即ち装置内への入射効率を高める
必要がある。

【０００３】その例として、面照明装置の光源部の従来
例を図５に示す。図中１は、線状光源である蛍光灯を示
し、光源１の外周には反射鏡２が配置された構成となっ
ている。反射鏡２は金属あるいは樹脂製体からなり、そ
の光源側の表面は効率の良い光反射面４とするため、金
属等の基板の鏡面研磨仕上げ、アルミニウム，銀等の蒸
着の他、アルミニウム，銀等を蒸着したフィルムの貼付
等が行われている。なお、一般には、光反射面４として
銀蒸着フィルムを貼付したものが多く用いられている。

【０００４】図５のような構成において光源からの光は
反射鏡２の開口部３で直接出射光となり、他の部分では
反射鏡と光源の間を多重反射した後、開口部３に達して
出射光となる。このため、光源外周に反射鏡を配置して
いるが、光源と反射鏡の間の多重反射による光吸収は一
方向への集光効果を向上させるほど増大する他、装置の
小型化が要求されるため、前記反射鏡は光源の外形とほ
ぼ同程度の大きさが必要となり、光源から出射される光
のほとんどは多重反射による光吸収を受けることとな
り、さらに集光効率が低下することになっていた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】従って、光源装置の集
光効率を向上させるためには、装置の薄型化及び小型化
を妨げることなく、反射鏡と光源との間の多重反射を低
減すること、反射鏡の反射面の反射率を従来以上に向上
させること、さらには光源形状に対しできるだけ大きな
開口部をもつ反射形状にすることが課題であった。

【０００６】本発明は、このような課題を解決するた
め、多重反射回数の低減による集光効率の向上、装置の
小型化及び薄型化、更には光源装置の高輝度化を図るも
のである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の光源装置では、
光源に対し前記光源の光出射開口部に対向する光反射面
に、光線制御手段として複数のプリズム形状を一面ある
いは複数の面に形成した透明板、あるいはプリズム形状
を一面に形成した複数の透明板からなる光線制御部材を
配置することにより、反射回数の減少即ち光吸収を低減
させることにより集光効率を向上させることとした。

【０００８】

【作用】本発明では、光源に対し開口部に対向する光反
射面に、表面にプリズム形状を設けた透明板を配置する
ことにより、前記反射面で反射した光がその透過後の光
強度の分布方向に設けられた反射面あるいは導光板を通
じて効率的に開口部に導かれる。

【０００９】従って、多重反射回数の減少による集光効
率の向上が実現できる。

【００１０】

【実施例】本発明の実施例を図１〜図３に示す。図４
（ａ）（ｂ）には、光制御部材へ入射した光の透過強度
の角度分布を表す光透過角度特性図を示す。なお、各図
において同一部材は同一記号を付している。図１におい
て、光源装置は、管径φ８の冷陰極蛍光管である光源１
１、厚さ０．５ｍｍのアルミ板からなる反射鏡１２、開
口部１３、反射鏡１２の内面に銀蒸着フィルムを貼付し
た反射面１４、開口部に対し側方の反射面１４ａ、開口
部に対向する反射面１４ｂ、光線制御部材１５、からな
る。

【００１１】上記光線制御部材１５は第２図に示すごと
く一面にプリズム形状をもつ屈折率１．４９１のアクリ
ル材から成る透明平板（厚さ１ｍｍ）であり前記プリズ
ム形状は頂点の角度θが１０°をなす二等辺三角形であ
って、透明平板表面に０．３ｍｍ間隔で形成されてい
る。光源１１から発した光は一部が直接開口部１３より
出射し、他の光の一部は反射鏡１２の光源１１に対する
面である反射面１４ａに反射した後、開口部１３より出
射する。また、他の光の一部は光線制御部材１５を透過
した後開口部１３に対向する反射面１４の一面１４ｂで
反射した後再び光線制御部材１５を透過し、次いで反射
面１４ａに入射し反射される。

【００１２】この時、光線制御部材１５を透過した後の
光強度の角度分布は図４(b) に示されるように、特に光
線制御部材１５に影響されず反射面１４ｂへ入射する。
反射面１４ｂで反射した反射光は再度、光線制御部材１
５を透過するが光線制御部材１５の透過特性は第４図
(ａ) に示すごとく光線制御部材１５を透過した光強度
が二方向の角度に分布しているため主に反射面１４ａへ
入射し、冷陰極管１１へ到達するものは極めて少ない。
さらに、反射面１４ａで反射された光は開口部１３から
の出射光から出射されることとなり出射光の集光効率が
高められる。

【００１３】図３は他の実施例２を示している。図３に
おいて、光源装置は、管径φ８の冷陰極蛍光管である光
源１１、厚さ０．５ｍｍのアルミ板からなる反射鏡１
２、開口部１３、反射鏡１２の内面に銀蒸着フィルムを
貼付した反射面１４、光線制御部材１５、傾斜面１６、
および導光板１７から構成される。傾斜面１６は、傾斜
面とした導光板１７の一面に銀蒸着を施し反射面とした
ものである。

【００１４】前記光線制御部材を透過、集光された光を
効率良く開口部１３に導くため光源１１の上下にアクリ
ル透明板からなる導光板１７を配置したものであり、入
射した光を傾斜面１６で反射、導光板１７内の全反射条
件の下で導光板内部を全反射により導光するものであ
る。光源の両側に配置された導光板により、反射鏡１４
における多重反射を減少できるので集光効率をより向上
させることができる。

【００１５】なお、前記プリズム形状、形成ピッチ（又
は密度）及び透明板の屈折率は、所望の集光度、集光角
度により決定されるものであり本実施例に限定されるも
のではない。所望の集光度、集光角度がえられるもので
あれば透明板の表裏二面に形成する、あるいは複数枚積
層する等のものでもよい。

【００１６】

【発明の効果】図１に示すように、光源に対し光出射開
口部と対向する光反射面に光線制御部材を配置したこと
により、多重反射による光損失を防止して集光効率を高
めることができると同時に、装置の小型化，軽量化にも
効果的である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例１の構成の断面図を示す図であ
る。

【図２】本発明の実施例１に用いる光線制御部材の外観
を示す図である。

【図３】本発明の実施例２の構成の断面図を示す図であ
る。

【図４】(a) は光が光線制御部材の凸面側から入射した
場合の光透過角度特性を示した図であり、(b) は光が光
線制御部材の平面側から入射した場合の光透過角度特性
を示した図である。

【図５】従来の光源装置の構成の断面図を示す図であ
る。

【符合の説明】

１１ 光源 １２ 反射鏡 １３ 開口部 １４ 反射面 １５ 光線制御部材 １６ 傾斜面 １７ 導光板

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 光源の外周に光反射面を備えた光源装置
   において、該光源に対し該光源装置の光出射開口部に対
   向する光反射面に光線制御手段を配置したことを特徴と
   する光源装置
2. 【請求項２】 前記光線制御手段が、複数のプリズム形
   状を一面あるいは複数の面に形成した、一枚または複数
   枚積層した透明板を備えていることを特徴とする請求項
   １の光源装置