JPH05306306A - スチレン系樹脂成形体の製造方法 - Google Patents
スチレン系樹脂成形体の製造方法Info
- Publication number
- JPH05306306A JPH05306306A JP11127092A JP11127092A JPH05306306A JP H05306306 A JPH05306306 A JP H05306306A JP 11127092 A JP11127092 A JP 11127092A JP 11127092 A JP11127092 A JP 11127092A JP H05306306 A JPH05306306 A JP H05306306A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- styrene
- monomer
- weight
- parts
- radically polymerizable
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Polymerisation Methods In General (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
チレン系樹脂成形体の製造方法を提供する。 【構成】 スチレン系単量体を主成分とし、これに多官
能単量体を加えた単量体類に、該単量体類に可溶な樹脂
を加え、油溶性パーオキサイドを用いて注型重合するス
チレン系樹脂成形体の製造方法。
Description
の製造方法に関する。とくに注型重合によるスチレン系
樹脂成形体の製造方法に関する。
も、きわめて一般的な樹脂であり、又その物性改良のた
め各種の共重合体及びその製造方法が提案されている。
例えば、特開昭 62-187712号公報には、スチレン系単量
体と架橋剤を共重合し、表面に部分的な凹部、内部に気
泡のない、又膨潤度10以下の樹脂板及びその製造方法
がされている。又、特開昭 56-167706号公報には、残留
単量体が少く、高分子量で機械的強度、特に落錘強度に
優れ射出成形用に適した重合体を得る目的で、特殊な有
機過酸化物を組合せて触媒として用いた方法が示されて
いる。
報の方法では、8時間程度の長い重合時間が必要であ
り、残留単量体成分が比較的多い。又、同方法では板に
表面欠陥を発生させないために、ガスケットに特殊処理
を施す必要がある。残留単量体成分の多いスチレン系樹
脂は、機械的強度、耐候性、耐溶剤性が劣る。 又、特
開昭 56-167706号公報では、特殊な有機過酸化物を用い
る必要があり、機械的強度においても曲げ強度なども未
だ充分ではない。そこで本発明は、短い重合時間で表面
欠陥の無く、残留単量体成分が少ないスチレン系樹脂成
形体の製造方法を提供するものである。
(a)スチレン系単量体;30重量%以上、(b)ラジ
カル重合可能な二重結合を分子内に一つ有する単量体;
70重量%未満、(c)ラジカル重合可能な二重結合を
分子内に少なくとも二つ有する単量体;0.01〜40
重量%、(d)上記(a)(b)(c)の混合液に可溶
な樹脂成分;(a)(b)(c)の総量100重量部当
り1〜100重量部、(e)ラジカル重合開始剤;
(a)(b)(c)(d)の総量100重量部当り0.
001〜5重量部、を混合した液を注型重合するスチレ
ン系樹脂成形体の製造方法を提供するものである。
量体とはスチレン及びその誘導体である。スチレン誘導
体としてはクロルスチレン、ブロムスチレンのようなハ
ロゲン化スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレ
ンのようなアルキル置換スチレンがあげられるが特にこ
れらに限定されるものではない。又、上記スチレン系単
量体は二種類以上併用してもよい。
ある。スチレン系単量体の量が30重量%未満であると
スチレン系樹脂特有の特性が失われる。好ましくは50
重量%以上である。
可能な二重結合を分子内に一つ有する単量体とは(a)
成分以外で(a)成分と共重合可能であれば特に制限は
なく、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレートなど
のアルキル(メタ)アクリレート類;アクリロニトリル
などが挙げられる。これらの中でも特にメチルメタアク
リレートのごときアルキルメタアクリレート類が好まし
い。なお上記単量体は2種以上併用できる。
所望の性質により適宜(a)成分のスチレン系単量体と
のバランスから選択し得る。
可能な二重結合を分子内に少なくとも二つ有する単量体
とは、(a)(b)成分と共重合可能で共役ジエンを除
くものである。例えば1,4−ブタンジオールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレートのようなアルキルジオールジ(メタ)アク
リレート類;エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テ
トラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロ
ピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロ
ピレングリコールジ(メタ)アクリレートのようなアル
キレングリコールジ(メタ)アクリレート類;ジビニル
ベンゼン、ジアリルフタレートのような芳香族多官能化
合物;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート
のような多価アルコールの(メタ)アクリレート類が挙
げられる。これらの単量体は2種以上併用できる。
なくとも二つ有する単量体の量は0.01〜40重量%
が好ましい。この量が0.01重量%未満であると得ら
れた樹脂板の強度が充分でない。又40重量%をこえる
と得られた樹脂板を加熱成形加工することが困難にな
る。
(a)(b)(c)を混合した単量体成分に可溶であれ
ば特に制限はない。例えばポリスチレン、メチルメタク
リレート−スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチ
レン共重合体などが挙げられる。なお、より透明なスチ
レン系樹脂板を得るためには(a)(b)(c)成分を
重合して得られる樹脂と(d)成分が相溶すること、又
は(a)(b)(c)成分を重合して得られる樹脂の屈
折率の値と(d)成分の屈折率の値がより一致している
ことが好ましい。
分の総量100重量部に対して1〜100重量部が好ま
しい。樹脂成分が1重量部以下であると得られる板に表
面欠陥が発生しやすい。100重量部以上であると重合
前の溶液の粘度が高くなりすぎるため取扱が困難にな
る。
開始剤とは、油溶性の過酸化物系のものが適している。
例えば、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエ
ート(10時間半減期温度72℃)、1,1,3,3−
テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエ
ート(10時間半減期温度64℃)、t−ブチルパーオ
キシ−3,3,5−トリメチルヘキサノエート(10時
間半減期温度100℃)、t−ブチルパーオキシラウレ
ート(10時間半減期温度95℃)、t−ブチルパーオ
キシイソブチレート(10時間半減期温度78℃)、t
−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(10
時間半減期温度65℃)、t−ブチルパーオキシアセテ
ート(10時間半減期温度103℃)、ジ−t−ブチル
パーオキシヘキサヒドロテレフタレート(10時間半減
期温度83℃)、t−ブチルパーオキシピバレート(1
0時間半減期温度56℃)、ジ−t−ブチルパーオキシ
アゼレート(10時間半減期温度99℃)、などのパー
オキシエステル系開始剤、t−ブチルパーオキシアリル
カーボネート(10時間半減期温度94℃)、t−ブチ
ルパーオキシイソプロピルカーボネート(10時間半減
期温度97℃)、などのパーカーボネイト系開始剤、
1,1−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン(1
0時間半減期温度97℃)、1,1−ジ−t−ブチルパ
ーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(1
0時間半減期温度95℃)、1,1−ジ−t−ヘキシル
パーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン
(10時間半減期温度87℃)などのパーオキシケター
ル系開始剤、などが挙げられる。
期温度が75℃を境に、少くとも5℃以上隔っているも
のを2種以上組合せて用いるのが望ましい。上記開始剤
は、(a)(b)(c)(d)成分の総量100重量部
に対して0.001から5重量部である。その内10時
間半減期温度の低いものと高いものの重量比は前者1に
対して後者0.1〜1.0である。
る注型重合による。すなわち(a)(b)(c)成分の
単量体群に(d)成分である樹脂を溶解しシラップを作
成し、得られた溶液に(e)成分であるラジカル開始剤
を添加混合して、所望の形状を有する型枠に注入して重
合する。型枠は、ガラス、金属など周知の材質で所望の
形状によるものである。例えば成形体が板の場合は、対
向した2枚のガラス板の周辺をガスケットでシールして
なるガラスセル、ステンレススチールのごとき金属製の
2枚のエンドレスベルトをガスケットでシールしてなる
連続スチールセルがある。
が、用いる重合開始剤の種類によって、2段階あるいは
その以上温度条件を途中変更してもよい。
面欠陥の無く、残留単量体成分の少ないスチレン系樹脂
成形体を得ることができる。
明する。評価方法は以下の通り。なお残留単量体成分の
評価は以下の要領で行なった。 ・残留単量体:得られた樹脂を粉砕後、その2.5gを
アセトン10mlによって抽出し、ガスクロマトグラフィ
ーによって、単量体成分を定量した。仕込単量体成分に
対する量を%で示した。 ・表面の欠陥:目視により凹凸の有無を確認した。
チレン79重量部、ネオペンチルグリコールジメタクリ
レート(以下NGP )1.2重量部を混合し、続いてメチ
ルメタクリレート−スチレン共重合体(メチルメタクリ
レートとスチレンの重量比=20:80)25重量部を
溶解した。得られた溶液100重量部当り、t−ブチル
パーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.4重量部、
t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート0.1
5重量部を溶解した。この溶液をポリ塩化ビニル製ガス
ケットをはさんだ二枚のガラス板からなる重合用セルに
注入し、85℃の空気浴で5時間、100℃で1時間重
合を行ない3mm厚の樹脂板を得た。得られた樹脂板には
表面欠陥はなく良好な外観であった。残留単量体はスチ
レン0.40%、MMA0.10%であった。
に示すものを用いた以外は同様に行なって樹脂板を得
た。評価結果を〔表1〕に示した。
ベンゼン1.2重量部とした以外は同様に行なって樹脂
板を得た。得られた樹脂板には表面欠陥はなく良好な外
観であった。残留単量体はスチレン0.22%、MMA
0.07%であった。
(4-アクロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン
1.2重量部とした以外は同様に行なって樹脂板を得
た。得られた樹脂板には表面欠陥はなく良好な外観であ
った。残留単量体はスチレン0.20%、MMA0.0
6%であった。
NGP 0.05重量部とした以外は同様に行なって樹脂板
を得た。得られた樹脂板には表面欠陥はなく良好な外観
であった。残留単量体はスチレン0.26%、MMA
0.06%であった。
ヘキサノエート0.4重量部、t−ブチルパーオキシイ
ソプロピルカーボネート0.15重量部に代えて〔表
2〕に示す開始剤を用いた以外は同様に行なって樹脂板
を得た。評価結果を〔表2〕に示した。
なった。残留単量体成分はスチレン0.50%、MMA
0.10%であった。しかし得られた樹脂板は表面に凹
状の欠陥を有していた。
ーオキサイド0.75重量部を用いること、空気浴温度
85℃で10時間、100℃で1時間としたこと以外は
同様に行なった。外観は良好であった。しかし残留単量
体成分はスチレン2.40%、MMA0.10%であっ
た。
Claims (1)
- 【請求項1】(a)スチレン系単量体;30重量%以
上、(b)ラジカル重合可能な二重結合を分子内に一つ
有する単量体;70重量%未満、(c)ラジカル重合可
能な二重結合を分子内に少なくとも二つ有する単量体;
0.01〜40重量%、(d)上記(a)(b)(c)
の混合液に可溶な樹脂成分;(a)(b)(c)の総量
100重量部当り1〜100重量部、(e)ラジカル重
合開始剤;(a)(b)(c)(d)の総量100重量
部当り0.001〜5重量部、を混合した液を注型重合
するスチレン系樹脂成形体の製造方法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11127092A JP3211361B2 (ja) | 1992-04-30 | 1992-04-30 | スチレン系樹脂成形体の製造方法 |
CA002094863A CA2094863A1 (en) | 1992-04-30 | 1993-04-26 | Styrene resin composition and method of producing molding thereof |
EP93303355A EP0570133B1 (en) | 1992-04-30 | 1993-04-29 | Styrene resin composition and method of producing a molding thereof |
DE69307385T DE69307385T2 (de) | 1992-04-30 | 1993-04-29 | Styrolharzzusammensetzung und Verfahren zur Herstellung eines Formstückes daraus |
DK93303355.7T DK0570133T3 (da) | 1992-04-30 | 1993-04-29 | Styrenharpikssammensætning og fremgangsmåde til fremstilling af et formlegeme deraf |
US08/054,978 US5408003A (en) | 1992-04-30 | 1993-04-30 | Styrene resin composition and method of producing molding thereof |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11127092A JP3211361B2 (ja) | 1992-04-30 | 1992-04-30 | スチレン系樹脂成形体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05306306A true JPH05306306A (ja) | 1993-11-19 |
JP3211361B2 JP3211361B2 (ja) | 2001-09-25 |
Family
ID=14556960
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11127092A Expired - Fee Related JP3211361B2 (ja) | 1992-04-30 | 1992-04-30 | スチレン系樹脂成形体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3211361B2 (ja) |
-
1992
- 1992-04-30 JP JP11127092A patent/JP3211361B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3211361B2 (ja) | 2001-09-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5280073A (en) | Elastomeric arcylic resins | |
EP0357036B1 (en) | Preparation method of comb copolymer, acrylic comb copolymer, and impact resistant resin composition | |
JPS5840970B2 (ja) | スチレン系共重合体及びその製造法 | |
EP1021472B1 (en) | Polymer composition | |
CA1107448A (en) | Multiple stage polymeric modifiers for thermoplastic structural foam process and foamed thermoplastic composition | |
JPS62288608A (ja) | マルチモダル分子量分布を有する高分子量熱可塑性樹脂 | |
JP3211361B2 (ja) | スチレン系樹脂成形体の製造方法 | |
EP0608856A2 (en) | Graft precursor and process for producing grafted aromatic polycarbonate resin | |
US3843612A (en) | Moldable and/or thermoformable acrylic polymers and processes for the production thereof | |
JPH07165844A (ja) | ゴム変性ポリスチレン系樹脂組成物、その製造方法及び射出成形品 | |
JP3161038B2 (ja) | スチレン系樹脂成形体の製造方法 | |
JP3472308B2 (ja) | 耐衝撃性メタクリル系樹脂 | |
EP0570133B1 (en) | Styrene resin composition and method of producing a molding thereof | |
JP2796595B2 (ja) | 多層構造重合体および樹脂組成物 | |
JPS61151212A (ja) | メタクリル系共重合体の製造法 | |
JP3158626B2 (ja) | 芳香族ビニル系樹脂の製造方法 | |
JPH07166013A (ja) | ポリスチレン系樹脂組成物、ポリスチレン系共重合体の製造方法及び射出成形品 | |
JP2802076B2 (ja) | くし形共重合体の製造方法 | |
JPS5924711A (ja) | ゴム変性グラフト熱可塑性樹脂組成物 | |
JP3150837B2 (ja) | 透明光学樹脂成形品の製造法 | |
JPH01279943A (ja) | スチレン系樹脂 | |
JPH03140311A (ja) | スチレン系重合体の製造方法 | |
CA1265281A (en) | Impact modified methyl methacrylate polymer | |
JPH07110894B2 (ja) | 耐衝撃性スチレン系樹脂の製造方法 | |
JPH05306307A (ja) | スチレン系樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 7 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080719 |
|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D05 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090719 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 9 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100719 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110719 Year of fee payment: 10 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |