JPH05306026A - 枚葉給紙機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】給紙開始前における積載用紙ａの最上用紙高さ
調整作業を自動化することによって、従来のクサビ打ち
込み作業による高さ調整を可能な限り省力化するととも
に最上用紙高さ調整作業を容易且つ能率的に実施できる
ようにする。 【構成】左右両側に対向する各々給紙機本体フレーム1
0，10の給紙方向前後に、各々四基の駆動モーターによ
り独立駆動回転可能に軸支した各スプロケット16-1，16
-2，16-3，16-4と、各々該スプロケットに巻回するチェ
ーン14-1，14-2，14-3，14-4と、該四本のチェーンの各
々一端部によって支持され水平方向に吊り下げられた積
載枚葉用紙ａを積載する積載台11を支持する支持部12と
を備え、前記各々駆動モーターの全部若しくは該支持台
12における四方のうちのいずれかを昇降動作可能にした
ことを特徴とする枚葉給紙機である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、印刷機の給紙部に設置
する枚葉給紙機の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般的に印刷機の給紙部には、印刷機の
印刷ユニットにおける版胴、若しくは転写胴（ブランケ
ット胴）と、それに対向する圧胴との間に印刷用紙を１
枚ずつ送り込み印刷するための給紙機が設置されてい
る。この給紙機は、一般に図４に示すように、積載台１
を水平に支持する支持部２を備え、この支持部２上の積
載台１上に印刷すべき用紙ａを平坦に積み重ねて積載す
る。

【０００３】該支持部２は、チェーン昇降手段３によっ
て所定の高さに昇降動作させることができ、積載された
用紙ａ（積載用紙）全体を水平に保持しながら昇降動作
させることができるようになっている。

【０００４】この従来の支持部２を昇降させるための上
記昇降手段３は、前記支持部２の四方（前記支持部２の
前方と後方のそれぞれ左右両端部）を各々四本のチェー
ン４，４，４，４の一端部によって吊り下げ、各々該四
本のチェーン４のうち支持部２前方の左右両端部を吊り
下げる２本の各々チェーン４の他端部は、左右両側に対
向する給紙機本体フレーム１０，１０に軸支した補助ス
プロケット６ａ，６ａと、前記水平積載台１の上部後方
（印刷給紙方向下流側）に水平に取り付けられた単一駆
動支軸５（あるいは実質的に単一駆動系の支軸５）に軸
支固定されたそれぞれ同一径の四つの駆動スプロケット
６，６，６，６のうちの各々２個の駆動スプロケット
６，６とに巻回され、又、支持部２後方の左右両端部を
吊り下げる他の２本の各々チェーン４の他端部は、他の
２個の駆動スプロケット６，６に直接巻回され、水平積
載台１は前記四本のチェーン４，４，４，４によって下
方に吊り下げられる。

【０００５】所定の駆動モーターＭによって上記単一駆
動支軸５を回転動作させ、該支軸５に同軸固定された前
記各々四つの駆動スプロケット６を同時に同速度で正回
転乃至逆回転方向に駆動回転させることにより、このス
プロケット６に巻回している各々四本のチェーン４を同
じ速度で巻き上げ又は巻き降ろし動作させて、支持部２
を水平に保持した状態で昇降動作できるようにしたもの
である。

【０００６】上記給紙機の支持台２上に載置した積載台
１上の積載用紙ａ上側に、上下方向及び給紙方向に所定
長さ繰り返し移動動作可能な作動アーム７ａを有するバ
キューム吸着送出器７を備え、該アーム７ａに一体に積
載用紙ａに対向して下向きに複数の用紙吸着盤７ｂが取
り付けられている。

【０００７】上記アーム７ａ及び用紙吸着盤７ｂを備え
た用紙送出器７本体は、各種の方式があり、例えば、印
刷用紙ａの少なくとも印刷幅方向両側に一対及び印刷方
向前後に２列の状態で取り付けられている。該送出器７
の吸着盤７ｂを下方移動動作させて、積載された最上用
紙ａ（一番上にある用紙）から１枚ずつ該用紙ａをエア
ー吸引動作によって吸着し、続いて上方移動動作及び送
出方向に移動動作して、印刷ユニット側に、用紙ａを１
枚ずつ送り込み給紙する。

【０００８】このチェーン昇降手段３は、前記送出器７
による給紙動作中は、給紙による積載台１上の最上用紙
ａの高さ減少量に対応する所定上昇率をもって支持部２
を上昇動作させる。又、このチェーン昇降手段３は、給
紙機の給紙動作開始前後における積載台１上への用紙ａ
の積載準備において支持部２を下止点へ下降動作させた
り、又は積載準備終了後に支持部２を所定高さ（前記バ
キューム吸着送出器７の用紙吸着盤７ｂの下側近接位
置）まで上昇動作させるものである。（以上図４参照）

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記積載台
１上に水平に積載された印刷用紙ａは、用紙自体の紙質
や紙癖、あるいは印刷作業環境での温度、湿度条件によ
ってその積載用紙ａの水平積載形状が凹凸変形して、特
に、積載用紙ａの外周部にカール（上側又は下側に凸に
弯曲）を生じたり、用紙ａの水平面全体に波打ちを生じ
て、積載用紙ａの最上用紙の水平積載における平面高さ
が不揃いになる。そのため、給紙動作を開始するために
支持部２を上昇動作させて、バキューム吸着送出器７の
複数の吸着盤７ｂに対してその下側に所定離間距離まで
積載用紙ａの最上用紙を近接させたときに、重ね合わせ
積載されている最上用紙面の凹凸変形によって、各々前
記吸着盤７ｂと最上用紙ａとの間の離間間隔（送出器７
における作動アーム７ａの上下移動動作のストローク長
さにほぼ等しい距離）が必ずしも同じにならず、離間距
離が不均一になって最上用紙ａの吸着動作が安定しな
い。

【００１０】そこで、従来は最上用紙ａの高さの不揃い
を無くすために、積載用紙ａの高さの低い個所には積載
用紙ａの前側面、左右側面などから、クサビ８（三角形
状の板）を紙間に打ち込み、その打込み深さを適宜に調
整することによって最上用紙ａの高さを適正高さに調整
するようにしている。しかし、クサビ８の打込作業は、
その微調整作業に熟練と時間を要するとともに、クサビ
８の打ち込み作業（抜き差し作業）を慎重にやらない
と、用紙ａの紙面や用紙ａの端縁部に擦り傷が発生し易
い。

【００１１】本発明は、給紙開始前における積載用紙ａ
の最上用紙高さ調整作業を自動化することによって、従
来のクサビ打ち込み作業による高さ調整を可能な限り省
力化するとともに、最上用紙高さ調整作業を容易且つ能
率的に実施できるようにすることにある。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明の第１の発明は、
左右両側に対向する各々給紙機本体フレーム１０，１０
の給紙方向前後に、各々四基の駆動モーターにより独立
駆動回転可能に軸支した各スプロケット１６−１，１６
−２，１６−３，１６−４と、各々該スプロケットに巻
回するチェーン１４−１，１４−２，１４−３，１４−
４と、該四本のチェーンの各々一端部によって支持され
水平方向に吊り下げられた積載枚葉用紙ａを積載する積
載台１１を支持する支持部１２とを備え、前記各々駆動
モーターの全部若しくは該支持台１２における四方のう
ちのいずれかを昇降動作可能にしたことを特徴とする枚
葉給紙機である。

【００１３】又本発明の第２の発明は、左右両側に対向
する各々給紙機本体フレーム２０，２０の給紙方向前方
に軸支するそれぞれ補助スプロケット２６ａ，２６ａ
と、該給紙機本体フレーム２０，２０の給紙方向後方に
一基の駆動モーターにより駆動回転可能に軸支した駆動
スプロケット２６−１，２６−２，２６−３，２６−４
と、前記一方の補助スプロケット２６ａと駆動スプロケ
ット２６−１、及び他方の補助スプロケット２６ａと駆
動スプロケット２６−４とに巻回するそれぞれチェーン
２４−１，２４−２と、前記駆動スプロケット２６−
２，２６−３に巻回するそれぞれチェーン２４−３，２
４−４の四本のチェーンの各々一端部によって支持され
水平方向に吊り下げられた積載枚葉用紙ａを積載する積
載台２１を支持する支持部２２とを備え、該支持部２２
の前後左右の四方に積載台２１を昇降動作させる昇降手
段２７を備えたことを特徴とする枚葉給紙機である。

【００１４】

【実施例】本発明の第１の発明を、実施例に従って詳細
に説明すれば、図１は、第１の発明の枚葉給紙機の一実
施例を説明する斜視図であり、左右に対向して給紙機本
体フレーム１０，１０を立設する。

【００１５】一方側の給紙機本体フレーム１０には、印
刷方向前後にスプロケット１６−１とスプロケット１６
−３とを軸支し、他方側の給紙機本体フレーム１０に
は、印刷方向前後にスプロケット１６−２，スプロケッ
ト１６−４とを軸支する。スプロケット１６−１は、こ
れを軸支する支軸１６ａをパルスモーター、サーボモー
ターなど電動式の駆動モーターＭ₁ により駆動させて回
転させる。スプロケット１６−２は、これを軸支する支
軸１６ｂをパルスモーター、サーボモーターなど電動式
の駆動モーターＭ₂ により駆動させて回転させる。スプ
ロケット１６−３は、これを軸支する支軸１６ｃをパル
スモーター、サーボモーターなど電動式の駆動モーター
Ｍ₃ により駆動させて回転させる。スプロケット１６−
４は、これを軸支する支軸１６ｄをパルスモーター、サ
ーボモーターなど電動式の駆動モーターＭ₄ により駆動
させて回転させる。上記各スプロケットには、それぞれ
チェーン１４（１４−１，１４−２，１４−３，１４−
４）を巻回（半周巻回）して垂直下方に吊り下げること
によって、チェーン昇降手段１３を構成し、該チェーン
昇降手段１３のチェーン１４（四本のチェーン）下端部
には支持部１２を取り付け支持するものである。

【００１６】支持部１２は、図１の一実施例において
は、印刷幅方向両側に互いに平行に相対する金属製の２
本の支持バー１２ａ，１２ａと、印刷方向前後に互いに
平行に相対して該支持バー１２ａ上に架設される２本の
架設バー１２ｂ，１２ｂとにより構成され、前記四本の
各々チェーン１４によって、前記各支持バー１２ａ，１
２ａの両端部を取り付け支持することによって、支持部
１２の四方を水平状態で吊り下げ保持するものである。

【００１７】支持部１２上には、積載台１１（例えば、
通常使用される公知のパレット、若しくはプレート状の
合板など）を設置し、その積載台１１上に印刷用紙など
給紙すべき枚葉用紙ａを平坦に積み重ねて積載するもの
である。なお、前記支持バー１２ａ，１２ａ上側に架設
される架設バー１２ｂ，１２ｂは、従来より公知の方式
によって、例えば支持バー１２ａに対して上側から落と
し込み嵌合状態に組付け固定するなど適宜方式によって
取り付け固定することができる。

【００１８】本発明の一実施例における給紙機において
は、上記四本のチェーン１４によって水平方向に四方を
吊り下げ保持される支持部１２は、四基の各駆動モータ
ーＭ _1,Ｍ_2,Ｍ_3,Ｍ₄ の全部によって、同時に同一回転速
度にて各スプロケット１６−１，１６−２，１６−３，
１６−４を正回転若しくは逆回転方向に駆動回転させる
ことにより、水平方向を維持した状態で、支持部１２を
上昇乃至下降動作させる。

【００１９】一方、四本の各チェーン１４によって水平
方向に四方を吊り下げ保持される支持部１２は、四基の
各駆動モーターＭ_1,Ｍ_2,Ｍ_3,Ｍ₄ のうち、一基乃至三基
のいずれかの駆動モーターによって、所定回転速度にて
各スプロケット１６−１，１６−２，１６−３，１６−
４のうちのいずれかを正回転若しくは逆回転方向に駆動
回転させることにより、四方のいずれかを上昇若しくは
下降動作させて、支持部１２の水平方向の姿勢を適宜傾
斜させて、該支持部１２上にされる積載台１１上の積載
用紙ａの最上用紙の高さを適宜調整するものである。

【００２０】なお、支持部１２の水平方向の姿勢を適宜
傾斜させる場合には、傾斜し過ぎて不安定にならないよ
うに、安全機構を設けることは可能であり、例えば、前
記各駆動モーターの駆動回転数に対して各支軸１６ａ，
１６ｂ，１６ｃ，１６ｄの回転数を適宜ギア比率によっ
て低回転数に制御するか、又は、各駆動モーターと各ス
プロケットの回転によるチェーン１４の昇降動作におけ
る昇降移動位置、及び移動距離を検出するエンコーダ３
０を、各駆動モーター若しくは各スプロケット支軸に一
体的に装備することによって、その支持部１２の安全な
傾斜姿勢の範囲内から外れないように昇降移動制限値に
基づいて規制することは可能である。

【００２１】又、本発明の一実施例における給紙機は、
従来から使用されている積載用紙ａの最上用紙高さ調整
用のクサビ８を併用するができ、積載用紙ａの四角隅部
のうち、高さの低い部分に該当する積載用紙ａの側面
（前面、左右両側面）の紙間に、クサビ８を打ち込むこ
とによって、おおよその高さに修正した後に、四基の駆
動モーターのうちのいずれかを始動して支持部１２の四
方の高さを適宜調整することができる。

【００２２】又、本発明の一実施例の給紙機において
は、図１に示すように積載用紙ａの最上用紙の四角隅部
に、その積載用紙高さを検出する高さ検出センサー４０
（非接触式の光電センサー、又は接触式のリミットスイ
ッチなど）を設置して、非接触光電式の高さ検出センサ
ー４０による最上用紙の検出状態から非検出状態への検
出動作移行時点若しくは非検出状態から検出状態への検
出動作移行時点、又は、接触式の検出センサー４０によ
る最上用紙の検出状態から非検出状態への検出動作移行
時点若しくは非検出状態から検出状態への検出動作移行
時点で発信する駆動モーター停止信号によって、支持台
１２の姿勢を制御動作することができる。

【００２３】次に、本発明の第２の発明を、図２及び図
３の一実施例に従って詳細に説明する。図２は、本発明
の第２の発明における枚葉給紙機の一実施例を説明する
斜視図であり、左右に対向して給紙機本体フレーム２
０，２０を立設する。

【００２４】一方側の給紙機本体フレーム２０には、印
刷方向前後に補助スプロケット２６ａと駆動モーターＭ
にて駆動回転する支軸２５に軸支固定したスプロケット
２６−１とを軸支し、他方側の給紙機本体フレーム２０
には、印刷方向前後に補助スプロケット２６ａと駆動モ
ーターＭにて駆動回転する支軸２５に軸支固定したスプ
ロケット２６−４とを軸支する。なお、前記駆動回転す
る支軸２５は、左右両側の給紙機本体フレーム２０，２
０の印刷方向後方に軸支され、前記スプロケット２６−
１，２６−４の他に、それに隣接してそれぞれスプロケ
ット２６−２，２６−３を軸支固定する。よって、支軸
２５に軸支固定されたそれぞれ前記スプロケット２６−
１，２６−２，２６−３，２６−４は、一基の駆動モー
ターＭによって一体的に同時駆動回転するようになって
いる。

【００２５】上記各スプロケットのうち、一方の補助ス
プロケット２６ａと駆動スプロケット２６−１にはチェ
ーン２４−１の一端部側を巻回（１／４周巻回）し、他
端部側を補助スプロケット２６ａから垂直に吊下する。
又、他方の補助スプロケット２６ａと駆動スプロケット
２６−４にはチェーン２４−２の一端部側を巻回（１／
４周巻回）し、他端部側を補助スプロケット２６ａから
垂直に吊下する。又、駆動スプロケット２６−２にはチ
ェーン２４−３の一端部側を巻回（半周巻回）し、他端
部側を垂直に吊下する。残る駆動スプロケット２６−３
にはチェーン２４−４の一端部側を巻回（１／４周巻
回）し、他端部側を垂直に吊下するものである。上記四
本の各チェーン２４−１，２４−２，２４−３，２４−
４によってチェーン昇降手段２３が構成され、垂直に吊
下されたそれぞれ上記各チェーン２４−１，２４−２，
２４−３，２４−４の四本のチェーン（以下チェーン２
４と総称する）の下端部には下記に説明する支持部２２
を取り付け支持するものである。

【００２６】支持部２２は、図２の一実施例において
は、印刷幅方向両側に互いに平行に相対する金属製の２
本の支持バー２２ａ，２２ａと、印刷方向前後に互いに
平行に相対して該支持バー２２ａ上に架設される２本の
架設バー２２ｂ，２２ｂとにより構成され、前記四本の
チェーン２４によって、前記各支持バー２２ａ，２２ａ
の両端部を取り付け支持することによって、支持部２２
の四方を水平状態で吊り下げ保持するものである。

【００２７】支持部２２上には、積載台２１（例えば、
通常使用される公知のパレット、若しくはプレート状の
合板など）を設置し、その積載台２１上に印刷用紙など
給紙すべき枚葉用紙ａを平坦に積み重ねて積載するもの
である。

【００２８】なお、前記支持バー２２ａ，２２ａ上に架
設される架設バー２２ｂ，２２ｂは、従来より公知の方
式によって、例えば支持バー２２ａに対して上側から落
とし込み嵌合状態に組付け固定するなど適宜方式によっ
て取り付け固定することができる。なお、前記支持バー
２２ａ，２２ａ上に架設される前記架設バー２２ｂ，２
２ｂとしては、他に単板状の合板、金属板などであって
もよい。

【００２９】第２の発明の一実施例における給紙機にお
いては、上記四本の各チェーン２４によって水平方向に
四方を吊り下げ保持される支持部２２は、一基の駆動モ
ーターＭによって、同時に同一回転速度にて各スプロケ
ット２６−１，２６−２，２６−３，２６−４（各々同
一直径）を正回転若しくは逆回転方向に駆動回転させる
ことにより、水平方向を維持した状態で、支持部２２を
上昇乃至下降動作させる。

【００３０】一方、四本のチェーン２４によって水平方
向に四方を吊り下げ保持される支持部２２は、一基の駆
動モーターＭによって、所定回転速度にて各スプロケッ
ト２６−１，２６−２，２６−３，２６−４を同時に正
回転若しくは逆回転方向に駆動回転させることにより、
上昇若しくは下降動作させて、支持部２２の水平方向の
姿勢を維持した状態で該支持部２２上にされる積載台２
１上の積載用紙ａの最上用紙の高さを適宜調整するもの
である。

【００３１】この第２の発明においては、図２の給紙機
の斜視図、及び図３の給紙機の側面図に示すように、前
記支持台２２の支持バー２２ａ上部の前後左右四個所に
は、昇降動作する昇降手段２７，２７，２７，２７を取
付固定し、前記架設バー２２ｂ，２２ｂ（若しくは単板
状の合板、金属板）を前記昇降手段２７，２７，２７，
２７によって支持するようにしてある。

【００３２】なお、昇降手段２７は、例えば、油圧シリ
ンダー、エアーシリンダー、又は、適宜駆動モーターに
て回転する垂直ネジシャフトに螺着され該ネジシャフト
の正逆回転によって昇降動作する昇降ブロック、若しく
は適宜駆動モーターにて回転する水平ネジシャフトに螺
着され該ネジシャフトの正逆回転によって水平方向にス
ライドする楔型スライド動作板上に組合わせた楔型昇降
動作板とにより構成される昇降ブロックなど、適宜昇降
手段が採用可能である。

【００３３】上記第２の発明において、支持部２２の水
平方向の姿勢を適宜傾斜させる場合には、傾斜し過ぎて
不安定にならないように、安全機構を設けることは可能
であり、例えば、前記各々昇降手段２７に一体的に、若
しくはその近傍に、昇降動作における昇降移動位置、及
び移動距離を検出するエンコーダ５０を装備することに
よって、支持部２２の四方における昇降移動位置、及び
移動距離をデータとして検出し、その支持部２２の安全
な傾斜姿勢の範囲内から外れないように昇降移動制限基
準値（安全値）に基づいて規制することは可能である。

【００３４】又、上記第２の発明における給紙機は、従
来から使用されている積載用紙ａの最上用紙高さ調整用
のクサビ８を併用するができ、積載用紙ａの四角隅部の
うち高さの低い部分に該当する積載用紙ａの側面（前
面、左右両側面）の紙間に、クサビ８を打ち込むことに
よって、おおよその高さに修正した後に、四基の昇降手
段２７のうちのいずれかを始動して支持部２２の四方の
高さを適宜調整することができる。

【００３５】又、上記第２の発明の一実施例の給紙機に
おいては、図２に示すように、積載用紙ａの最上用紙の
四角隅部（四方）に、その積載用紙高さを検出する高さ
検出センサー４０（非接触式の光電センサー、又は接触
式のリミットスイッチなど）を設置して、非接触光電式
の高さ検出センサー４０による最上用紙の検出状態から
非検出状態への検出動作移行時点若しくは非検出状態か
ら検出状態への検出動作移行時点、又は、接触式の検出
センサー４０による最上用紙の検出状態から非検出状態
への検出動作移行時点若しくは非検出状態から検出状態
への検出動作移行時点で発信する駆動モーター停止信号
によって、支持台２２の姿勢を制御動作することができ
る。

【００３６】

【作用】本発明の第１の発明における枚葉給紙機は、四
基の駆動モーターによってそれぞれ単独して昇降動作可
能な四本のチェーンを備え、該チェーンによって、積載
枚葉用紙ａを積載支持する支持部の前後左右を吊下する
ようにしたので、積載枚葉用紙ａを水平に積み重ねて積
載支持する支持部の前後左右の四方それぞれを適宜高さ
に調整できる。

【００３７】又、本発明の第２の発明における枚葉印刷
機は、一基の駆動モーターによって同時に昇降動作可能
な四本のチェーンを備え、該チェーンによって、積載枚
葉用紙ａを積載支持する支持部の前後左右を吊下すると
ともに、前記支持部の前後左右の四方にはそれぞれ独立
して昇降動作可能な四基の昇降手段を設けたので、支持
部に載置される積載枚葉用紙ａを積載する積載台は、前
記四基の昇降手段によって支持され、支持された積載台
は、その前後左右の四方を適宜高さに調整できる。

【００３８】

【発明の効果】本発明は、印刷機等の枚葉用紙処理加工
機に枚葉用紙（紙製シート、プラスチック製シートな
ど）を１枚ずつ給紙するための枚葉給紙機であって、給
紙動作を開始する前に、枚葉給紙機のバキューム吸着送
出器の複数吸着盤に対して近接させた支持部上の積載用
紙ａに凹凸変形による最上用紙面の高さの不均一が発生
している場合において、クサビの打込手作業によること
なく、又、必要に応じて、クサビ打込みを併用すること
によって、支持部の前後左右の高さを動力によって容易
に適宜な最上用紙面の高さに調整でき、おおよそ均一な
高さに修正でき、微調整作業に比較的熟練を要せずに短
時間にて最上用紙面の高さをその前後左右に亘って均一
な高さに修正でき、又、用紙面や用紙端縁部のくさびに
よる擦り傷の発生を回避できる。

【００３９】本発明の枚葉給紙機は、給紙開始前におけ
る積載用紙の最上用紙面高さの調整作業を従来のような
手作業によらずに自動化することができ、クサビ打ち込
み作業による高さ調整を可能な限り省力化して、給紙動
作前準備における最上用紙高さ調整作業を容易且つ能率
的に実施できるなど顕著な効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の発明における一実施例の枚葉給
紙機の斜視図である。

【図２】本発明の第２の発明における一実施例の枚葉給
紙機の斜視図である。

【図３】本発明の第２の発明における一実施例の枚葉給
紙機の側面図である。

【図４】従来の一般的な枚葉給紙機の一例を説明する斜
視図である。

【符号の説明】 ａ…積載用紙（枚葉用紙） Ｍ，Ｍ_1,Ｍ_2,Ｍ_3,Ｍ₄ ……
駆動モーター １…積載台 ２…支持部 ２ａ…支持バー ２ｂ…架設
バー ３…チェーン昇降手段 ４…チェーン ５…支軸
６…駆動スプロケット ６ａ…補助スプロケット ７
…バキューム吸着送出器 ７ａ…吸着盤 ８…楔 １０…給紙機本体フレーム １１…積載台 １２…支持
部 １２ａ…支持バー １２ｂ…架設バー １３…チェーン昇降手段 １４，１
４−１，１４−２，１４−３，１４−４…チェーン １
６，１６−１，１６−２，１６−３，１６−４…駆動ス
プロケット １６ａ，１６ｂ，１６ｃ，１６ｄ…支軸 ２０…給紙機本体フレーム ２１…積載台 ２２…支持
部 ２２ａ…支持バー ２２ｂ…架設バー ２３…チェーン昇降手段 ２４，２
４−１，２４−２，２４−３，２４−４…チェーン ２
５…支軸 ２６，２６−１，２６−２，２６−３，２６
−４…駆動スプロケット ２６ａ…補助スプロケット
２７…昇降手段 ３０…エンコーダ ４０…高さ検出センサー ５０…エ
ンコーダ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】左右両側に対向する各々給紙機本体フレー
   ム１０，１０の給紙方向前後に、各々四基の駆動モータ
   ーにより独立駆動回転可能に軸支した各スプロケット１
   ６−１，１６−２，１６−３，１６−４と、各々該スプ
   ロケットに巻回するチェーン１４−１，１４−２，１４
   −３，１４−４と、該四本のチェーンの各々一端部によ
   って支持され水平方向に吊り下げられた積載枚葉用紙ａ
   を積載するための積載台１１を支持する支持部１２とを
   備え、前記各々駆動モーターの全部若しくはいずれかを
   駆動回転させ、支持台１２を水平昇降動作可能、若しく
   は該支持台１２における四方のうちのいずれかを昇降動
   作可能にしたことを特徴とする枚葉給紙機。
2. 【請求項２】左右両側に対向する各々給紙機本体フレー
   ム２０，２０の給紙方向前方に軸支するそれぞれ補助ス
   プロケット２６ａ，２６ａと、該給紙機本体フレーム２
   ０，２０の給紙方向後方に一基の駆動モーターにより駆
   動回転可能に軸支した駆動スプロケット２６−１，２６
   −２，２６−３，２６−４と、前記一方の補助スプロケ
   ット２６ａと駆動スプロケット２６−１、及び他方の補
   助スプロケット２６ａと駆動スプロケット２６−４とに
   巻回するそれぞれチェーン２４−１，２４−２と、前記
   駆動スプロケット２６−２，２６−３に巻回するそれぞ
   れチェーン２４−３，２４−４の四本のチェーンの各々
   一端部によって支持され水平方向に吊り下げられた積載
   枚葉用紙ａを積載するための積載台２１を支持する支持
   部２２とを備え、該支持部２２の前後左右の四方に積載
   台２１を昇降動作させる昇降手段２７を備えたことを特
   徴とする枚葉給紙機。