JPH0530455B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、収容液体を加熱、保温する電気湯沸
し器に関するものである。

従来の技術 従来の電動式の給湯機能を有する電気湯沸し器
は、たとえば、実開昭60−173247号公報に示され
ているように、電磁ポンプに交流電源を加えて加
圧空気を発生させ、その加圧空気を容器内へ送り
込んで、容器内の圧力を上げることにより、液体
を器体外へ導出する方法がとられており、その操
作方法は、蓋部に設けられたつまみを押圧操作す
ることにより、電磁ポンプへの通電をON−OFF
制御するスイツチを開閉する方式であり、これ
は、器体外への液体の導出を止めるか、あるいは
出すかであつた。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、このような従来の構成では、容
器内の液体を導出する際に、常に一定量しか出な
いため、コーヒーカツプ等の比較的小容量の容器
に入れる場合、鍋等の大容量の容器に入れる場合
に合わせて、単位時間当たりの流量を多く設定す
ると、勢いが強すぎて、熱湯が飛び散り、火傷等
を起こす恐れがあり、非常に危険であつた。また
逆に小容量の容器に合わせて流量を少なく設定す
ると、鍋等に入れるのに時間がかかりすぎてしま
う等、使い勝手が悪かつた。

また空気加圧式のため、液体導出時に、蒸気通
路を塞ぐ必要があり、そのため、つまみの押圧操
作時に、蒸気通路を一緒に塞ぐ機構を必要とし、
その結果、操作荷重が大きくなつたり、コスト高
になる等の問題があつた。

本発明はこのような問題点を解決した電気湯沸
し器を提供することを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明は、液体を
収容する容器と、この容器内の液体を加熱する発
熱体と、前記容器内の液体を器体外へ吐出する電
動式の液体ポンプと、吐出口の開口面積を調節す
るつまみとを備え、前記つまみと連動して、液体
ポンプのモーターへの通電を入、切する切換スイ
ツチを設け、液体ポンプの運転は一定状態とし
て、つまみの調節によつて吐出流量を制御するよ
うにしたものである。

作 用 上記構成によれば、コーヒーカツプ等の比較的
小容量の容器に入れる場合は、つまみの回転位置
を調節して単位時間当たりの流量を少なくし、ま
た鍋等の大容量のものに入れる場合はその流量を
多くすることができる等、操作者が任意に選べる
もので、これにより、湯が飛び散つて火傷をする
等の危険もなくなり、安全性、操作性とも大巾に
向上するものである。

実施例 以下、本発明の一実施例を第１図〜第４図にも
とづいて説明する。図において、１は容器２を覆
うボデーで、このボデー１の上端開口部には注口
３を固定し、かつボデー１の下端には、はかま４
を一体に装着している。５は注口３を開閉自在に
覆う蓋体で、この蓋体５の前面部に設けたロツク
つまみ６を押圧操作することにより注口３に対し
て着脱できるように構成している。

７は蒸気口で、この蒸気口７は容器２の内部と
連通している。

８は容器２の側面下部に設けられた導孔で、こ
の導孔８はシリコンゴム等により構成された略Ｌ
字状の防水パツキング９を介して、電動式の液体
ポンプ１０の吸入口１１につながつている。そし
てこの液体ポンプ１０は、モーター１２によつ
て、ポンプ１０内の羽根が回転して、容器２内の
液体を送り出すようになつており、その液体は液
体ポンプ１０の噴出口１３より導出パイプ１４を
通つて流出防止弁１５を内蔵した水管ブツシング
１６を通り、そして、吐出口１７より鼻部１８内
の吐出パイプ１９を通つて器体外へ吐出される。

前記容器２の底面裏側には、上下に絶縁板を積
層し、主発熱体２０と補助発熱体２１を一体に形
成した発熱体を、アルミニウム材、銅材等の熱伝
導性の良好な金属により構成された熱拡散板２２
および背面板２３により圧着状態で固定してい
る。

２４は主発熱体２０のON−OFF制御をする第
１の温度調節器、２５は補助発熱体２１のON−
OFF制御をする第２の温度調節器、２６はモー
ター回路と、ヒーター回路を切り換える切換スイ
ツチである。

２７は吐出口１７の一部に設けた弁部２８に設
けられた流量調節弁で、この流量調節弁２７は中
央部に流路２９を有し、90°の回転により、吐出
口１７内の流路の開から閉への調節ができる。３
０は流量調節弁２７の一部に設けたカムで、この
カム３０は切換スイツチ２６と連動するようにな
つている。３１は操作用つまみである。

次に、第２図に示す電気回路図および第３図〜
第４図にもとづいて動作を説明する。

使用者が出湯しようとして、操作用つまみ３１
を回転させると、カム３０に連動した切換スイツ
チ２６により、ヒーター回路よりモーター回路に
切りかわつて電圧がかかり、ポンプ１０の運転が
開始される。この時、モーター１２にかかる電圧
は一定であり、したがつて外部へ送り出される液
体の量は流量調節弁２７の流路２９により調節さ
れる。

出湯が終了した場合は、流路２９が吐出口１７
内の流路に対して直角となつて、吐出口１７の開
口部を塞ぐとともに、カム３０に連動した切換ス
イツチ２６により、モーター回路よりヒーター回
路に切りかわつてポンプ１２の運転が停止する。

またキツクバネ等で、操作用つまみ３１をポン
プ１２の運転停止の位置に常時付勢する構成にし
ておけば、操作が終了して、操作用つまみ３１よ
り手を離すと、自動的に出湯が停止する構成とな
る。

発明の効果 上記実施例の説明から明らかなように、本発明
の電気湯沸し器は、出湯量の調節が任意の段階で
行なえるため、例えば、小容量の容器に入れる場
合は、単位時間当たりの流量を小さくすることに
より湯の飛び散り等を防ぐことができるととも
に、容器からあふれてこぼれるようなことも防ぐ
ことができ、また逆に大容量の容器に入れる場合
は、単位時間当たりの流量を大にすることにより
出湯に要する時間も短縮することができる。

またその構成も、電気回路としては、直流変換
回路と切換スイツチを要するだけの簡単なもので
可能となり、また流量調節構成も簡単な構成で可
能となるため、比較的低コストで得られるもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す電気湯沸し器
の縦断面図、第２図は同電気湯沸し器の電気回路
図、第３図は同電気湯沸し器の要部断面図、第４
図は同流量調節弁部の部分断面図である。 ２……容器、１０……液体ポンプ、１２……モ
ーター、１７……吐出口、２０……主発熱体、２
１……補助発熱体、２６……切換スイツチ、２７
……流路調節弁、３１……操作用つまみ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 液体を収容する容器と、この容器内の液体を
   加熱する発熱体と、前記容器内の液体を器体外へ
   吐出する電動式の液体ポンプと、吐出口の開口面
   積を調節する操作用つまみとを備え、前記操作用
   つまみと連動して、液体ポンプのモーターへの通
   電を入、切する切換スイツチを設け、液体ポンプ
   の運転は一定状態として、操作用つまみの調節に
   よつて吐出流量を制御するようにした電気湯沸し
   器。