JPH05303287A - 電子写真式印刷装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】印刷用紙に皺や折り目（ミシン目）がある場合
であっても、その皺や折り目、さらにはこれら皺や折り
目の近傍で転写不良による白抜け（脱字）が発生しな
い、印刷品質の点で優れた改良された電子写真式印刷装
置の提供。 【構成】感光体１上のトナー像を印刷用紙１０に転写す
る電子写真式印刷装置において、転写プロセスにおける
転写器５の前段に位置して、印刷用紙１０の片面側また
は両面側に対向する電極部材１１を設けるとともに、前
記電極部材１１に、感光体１またはトナー帯電電極と逆
極性の電圧印加機構１２を設置したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子写真式印刷装置の
改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】電子写真式印刷装置に組み込まれている
転写器の従来例を、図３にもとづいて説明する。

【０００３】図３において、感光体１は、帯電器２によ
って一様に帯電（たとえばＳｅ系ならば正帯電）され、
画像形成用書込み光源３により印刷データの潜像が形成
される。

【０００４】前記潜像は、感光体１と同極性のトナーを
収納した現像機４により、感光体１上にトナー像として
現像され、可視化される。

【０００５】続いて、リトラクタ９によって印刷用紙１
０を感光体１に接触させ、転写器５によりトナーまたは
感光体１と逆極性の電荷を印刷用紙１０に与え、感光体
１上のトナーを印刷用紙１０に転写する。

【０００６】印刷用紙１０に転写されたトナー像は、図
示を省略した定着部で加熱押圧され、印刷用紙１０に定
着される。

【０００７】一方、転写行程後の感光体１は、除電器
６，除電ランプ７で除電され、さらにクリーニングブラ
シ８で感光体１上に残留したトナー像が除去され、２回
目以降の印刷動作に備える。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た従来技術によれば、印刷用紙１０に皺や折り目（ミシ
ン目）がある場合、リトラクタ９により印刷用紙１０を
感光体１に押し付けても、その皺や折り目、さらにはこ
れら皺や折り目の近傍が感光体１から離れてこれに十分
密着させることができず、転写不良となり、白抜け（脱
字）が発生する不具合がある。

【０００９】本発明の目的は、前記した従来技術の欠点
をなくし、印刷用紙に皺や折り目（ミシン目）がある場
合であっても、その皺や折り目、さらにはこれら皺や折
り目の近傍で転写不良による白抜け（脱字）が発生しな
い、印刷品質の点で優れた改良された電子写真式印刷装
置を提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】前記目的は、感光体上の
トナー像を印刷用紙に転写する電子写真式印刷装置にお
いて、転写プロセスにおける転写器の前段に位置して、
印刷用紙の片面側または両面側に対向する電極部材を設
けるとともに、前記電極部材に、感光体またはトナー帯
電電極と逆極性の電圧を印加する機構を設置することに
よって達成される。

【００１１】

【作用】以上の構成において、印刷用紙は、電極部材を
通過することによって感光体の帯電極性と逆極性に帯電
され、感光体と印刷用紙間に互いに引き合う力が発生
し、したがって転写部において印刷用紙と感光体とは密
着するように作用する。

【００１２】

【実施例】以下、本発明を、図示実施例にもとづいて説
明する。

【００１３】図１において、感光体１の回りには、帯電
器２，画像形成用書込み光源３，現像機４，転写器５，
除電器６，除電ランプ７，クリーニングブラシ８が配置
されている。

【００１４】転写プロセスにおける転写器５の前段に
は、印刷用紙１０と対向して電極部材１１が設けられて
いる。

【００１５】電極部材１１は、給電ケーブル１７により
高圧電源１２と結ばれ、感光体１の帯電極性と逆特性の
電圧（たとえば５ｋＶ以下）が印加されている。したが
って、印刷用紙１０は、感光体１の帯電極性と逆極性に
帯電され、感光体１は、印刷用紙１０を電気的に引き寄
せて密着させることができる。このため、たとえ印刷用
紙１０に皺や折り目（ミシン目）がある場合であって
も、その皺や折り目、さらにはこれら皺や折り目の近傍
での転写不良による白抜け（脱字）の発生を防止するこ
とができる。

【００１６】一方、印刷用紙１０を感光体１に密着させ
た後、転写器５に感光体１と逆特性の電圧（たとえば７
ｋＶ）を印加することにより、用紙１０に対するトナー
の転写性能はさらに向上する。

【００１７】図２は本発明の他の実施例を示し、図２に
おいては、転写プロセスにおける転写器５の前段に位置
して、印刷用紙１０をニップするように、回転可能な駆
動側電極ロール１３，従動側電極ロール１５が設けられ
ており、さらに前記駆動側電極ロール１３，従動側電極
ロール１５は、感光体１の帯電極性と逆特性の電圧を印
加する高圧電源１２と給電ケーブル１７で結ばれてい
る。

【００１８】１４は駆動側電極ロール１３を用紙送り速
度で回転させる駆動モータである。

【００１９】１６は駆動側電極ロール１３の前後に位置
して、印刷用紙１０をガイドする用紙ガイド板を示して
いる。

【００２０】しかして、本実施例によれば、印刷用紙１
０が駆動側電極ロール１３と従動側電極ロール１５間で
ニップされるとき、たとえその表面に皺や折り目（ミシ
ン目）がある場合であっても、用紙１０は、感光体１と
逆極性に帯電されていることに加えて、前記皺や折り目
は両電極ロール１３，１５によってならされるため、感
光体１に対する用紙１０の密着性をより一層向上させる
ことができる。

【００２１】なお、印刷用紙１０は、連続紙，カット紙
のいずれの場合であっても同様の効果が得られること
は、ここに改めて説明するまでもない。

【００２２】

【発明の効果】以上、本発明によれば、転写プロセスに
おける転写器の前段に位置して、印刷用紙の片面側また
は両面側に対向する電極部材を設けるとともに、前記電
極部材に、感光体またはトナー帯電電極と逆極性の電圧
を印加する機構を設置したことにより、印刷用紙は、感
光体の帯電極性と逆極性に帯電され、感光体は、印刷用
紙を電気的に引き寄せて密着させることができる。この
ため、たとえ印刷用紙に皺や折り目（ミシン目）がある
場合であっても、その皺や折り目、さらにはこれら皺や
折り目の近傍での転写不良による白抜け（脱字）の発生
を防止することができる。

【００２３】また、電極部材を、回転可能な電極ロール
によって構成し、印刷用紙をニップするように対向して
設けることにより、用紙は、感光体と逆極性に帯電され
ていることに加えて、前記皺や折り目は両電極ロールに
よってならされるため、感光体に対する用紙の密着性を
より一層向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る電子写真式印刷装置の一実施例を
示す全体構成説明図である。

【図２】本発明装置の他の実施例を示す要部の拡大図で
ある。

【図３】電子写真式印刷装置の従来例を示す全体構成説
明図である。

【符号の説明】

１…感光体、２…帯電器、３…画像形成用書込み光源、
４…現像機、５…転写器、６…除電器、７…除電ラン
プ、８…クリーニングブラシ、９…リトラクタ、１０…
印刷用紙、１１…電極部材、１２…高圧電源、１３…駆
動側電極ロール、１４…モータ、１５…従動側電極ロー
ル、１６…用紙ガイド板、１７…給電ケーブル。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】感光体上のトナー像を印刷用紙に転写する
   電子写真式印刷装置において、転写プロセスにおける転
   写器の前段に位置して、印刷用紙の片面側または両面側
   に対向する電極部材を設けるとともに、前記電極部材
   に、感光体またはトナー帯電電極と逆極性の電圧を印加
   する機構を設置したことを特徴とする電子写真式印刷装
   置。
2. 【請求項２】請求項１において、トナーと感光体とが同
   極性である電子写真式印刷装置。
3. 【請求項３】請求項１または２において、電極部材は回
   転可能な電極ロールによって構成され、印刷用紙をニッ
   プするように対向して設けられた電子写真式印刷装置。