JPH05302165A - スパッタリング装置の陰極体及びスパッタリング方法 - Google Patents

スパッタリング装置の陰極体及びスパッタリング方法

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JPH05302165A
JPH05302165A JP11020192A JP11020192A JPH05302165A JP H05302165 A JPH05302165 A JP H05302165A JP 11020192 A JP11020192 A JP 11020192A JP 11020192 A JP11020192 A JP 11020192A JP H05302165 A JPH05302165 A JP H05302165A
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JP
Japan
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cathode body
target
shaped
ring
sputtering
Prior art date
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Application number
JP11020192A
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English (en)
Inventor
Tadanori Igarashi
忠則 五十嵐
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HIRANO KOUON KK
Original Assignee
HIRANO KOUON KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 スパッタリング装置の陰極体12は、リング
状のターゲット14の外周面の一側部にリング状のN極
磁性体18を配し、また、ターゲット14の外周面の他
側部に前記N極磁性体18とは所要間隔をあけてリング
状のS極磁性体22を配しているものである。このリン
グ状の陰極体12を不活性ガスの雰囲気中に配し、前記
陰極体12に高電圧を印加させてプラズマ放電を発生さ
せる。そして、この陰極体12の中心部を軸方向に沿っ
て、ワイヤー状の基材Kを移動させる。 【効果】 これによって、ターゲット14の物質がワイ
ヤー状の基材の表面に均一にスパッタさせることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維,光ファイバ―等
のワイヤー状の基材に、銅,金,ステンレス等の金属や
SiO2 ,Al2 3 等の無機物をスパッタするスパッ
タリング装置の陰極体及びスパッタリング方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】スパッタ法とは、プラズマエネルギーを
利用したもので、メッキ,真空蒸着に比べ、密着性及び
密度の高いコーティングが可能となる。
【0003】図6に示すように、従来の平行状電極方式
におけるスパッタリング装置110にあっては、平板タ
―ゲット112のスパッタ面112aが一方向に限られ
ていたために、ワイヤー状の基材Kの表面に、ターゲッ
ト112の物質を薄膜としてスパッタする場合には、真
空中においてワイヤー状の基材Kを走行させつつ回転さ
せながらスパッタを行なっていた。
【0004】これにより、ワイヤー状の基材Kの全周面
にターゲット112の物質をスパッタすることができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成の平行状電極方式におけるスパッタリング装置110
においては、真空中において、ワイヤー状の基材Kを回
転させて走行の構造が複雑となり、ワイヤー状の基材K
の表面にターゲット112の物質が均一な厚さ(以下,
膜厚という)でスパッタできないという問題点があっ
た。
【0006】
【発明の目的】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、ワ
イヤー状の基材にターゲットの物質を均一な膜厚でスパ
ッタさせることができるスパッタリング装置の陰極体及
びスパッタリング方法について提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1のスパ
ッタリング装置の陰極体は、リング状のターゲットと、
ターゲットの外周面の一側部に配されたリング状のN極
磁性体と、ターゲットの外周面の他側部に、前記N極磁
性体とは所要間隔を開けて配されたリング状のS極磁性
体とよりなるものである。
【0008】本発明の請求項2のスパッタリング方法
は、請求項1記載のリング状の陰極体を不活性ガスの雰
囲気中に配し、前記陰極体に高電圧を印加させてプラズ
マ放電を発生させつつ、ワイヤ状の基材を、前記陰極体
の中心部を軸方向に沿って移動させて、ターゲットの物
質を基材の表面にスパッタさせるものである。
【0009】
【作 用】請求項1のスパッタリング装置の陰極体は、
リング状のターゲットの外周面の一側部にリング状のN
極磁性体を配し、また、ターゲットの外周面の他側部に
前記N極磁性体とは所要間隔をあけてリング状のS極磁
性体を配しているものである。
【0010】リング状の陰極体を不活性ガスの雰囲気中
に配し、前記陰極体に高電圧を印加させてプラズマ放電
を発生させる。そして、この陰極体の中心部を軸方向に
沿って、ワイヤー状の基材を移動させる。これによっ
て、ターゲットの物質がワイヤー状の基材の表面に均一
にスパッタさせることができる。すなわち、磁力線にお
けるプラズマ中に発生する熱電子は、タ―ゲットの表面
にトラップされる。これにより、プラズマ密度を高め、
スパッタ効果を増え膜付着速度が向上する。
【0011】
【実施例】以下,本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。
【0012】符号10は、本発明の一実施例を示すスパ
ッタリング装置である。
【0013】符号12は、スパッタリング装置10の陰
極体である。この陰極体12は、下記のような構造とな
っている(図1及び図2参照)。
【0014】符号14は、リング状のターゲットであ
る。ターゲット14は、ワイヤー状の基材Kの表面にコ
ーティングさせたい物質であって、銅,金,ステンレス
等の金属またはSiO,Al等の無機物よりな
る。
【0015】符号16は、ターゲット14の外周面に配
された銅よりなるパッキングプレートである。
【0016】符号18は、リング状のバッキングプレー
ト16の一側部に配された軟鉄よりなるS極ポールピー
スである。S極ポールピース18の外周面に、磁石20
を等間隔に配している。磁石20は、S極側の面がS極
ポールピース18に固定されている。これにより、S極
ポールピース18は、S極に磁化される。
【0017】符号22は、バッキングプレート16の他
側部に配された軟鉄よりなるN極ポールピースである。
N極ポールピース22の外周面に、磁石24が等間隔に
配されている。磁石24は、N極側の面がN極ポールピ
ース22に固定されている。これにより、ポールピース
22は、N極に磁化される。
【0018】符号26は、磁石20と磁石24との間に
掛け渡されたリング状のヨークである。
【0019】符号28は、磁石20,磁石24及びヨー
ク26を覆い、後述するアースカバーとの間に2〜3m
mの隙間を形成するテフロンである。
【0020】符号30は、テフロン28を覆うリング状
のアースカバーである。
【0021】符号34は、バッキングプレート16の中
心部に設けられたリング状の冷却パイプである。冷却パ
イプ34の内部には、常温の水が流れている。
【0022】符号36は、アースカバー30の外周面に
取付けられた冷却パイプである。冷却パイプ36内部に
も、常温の水が流れている。冷却パイプ34,36によ
って、陰極体12及びア―スカバ―30が冷却されてい
る。
【0023】上記構成のスパッタリング装置10の使用
状態を、図3及び図4に基づいて説明する。なお、図3
の陰極体12の縦断面図は、説明のために図2の縦断面
図を簡略化したものである。なお、図3の中の符号32
は、ターゲット14,ポールピース18,ポールピース
22,ヨーク26の陰極体12に高電圧を印加する直流
電源である。なお、タ―ゲット14が、無機物の場合に
は、高周波電源を使用する。
【0024】図3の陰極体12を、図4に示すように、
真空槽38に配する。真空槽38内部は、減圧したアル
ゴンガス等の不活性ガスの雰囲気中となっている。そし
て、直流電源32によって、−100V〜−1,000
Vの高電圧を陰極体12に印加する。この場合、300
V程度が好適である。これにより、陰極体12にプラズ
マ放電が発生する。
【0025】ワイヤー状の基材Kを、巻き出しコア40
及び巻き取りコア42を使用して、陰極体12の中心部
を軸方向に沿って移動させる。この結果、ワイヤー状の
基材Kの表面全体は、常にプラズマ放電によって覆われ
ているため、その表面に極めて均一な膜厚でスパッタが
できる。
【0026】また、陰極体12の外周及び側面は、テフ
ロン28によって形成された2mm〜3mmの隙間を隔
てて、アースカバー30で囲まれているため、ターゲッ
ト14のみプラズマに覆われる。
【0027】なお、本発明におけるリング状のターゲッ
トとは、ターゲットの直径Xと幅Yとの比率が、X:Y
=3:1〜10:1の比率を満足する形状のリングをい
う。好適には、X:Y=4:1ぐらいである。この理由
は、ターゲットが、リング形状から筒状の形状に近付く
と、ターゲットの中央部でのスパッタが行われないから
である。
【0028】図5は、第2の実施例の陰極体60の縦断
面図である。
【0029】陰極体60と、第1の実施例の陰極体12
との相違点は、ターゲット14の断面形状にある。ター
ゲット14は、断面板状に形成されていたが、第2の実
施例の陰極体60のターゲット62は、図5に示すよう
に、断面V字型に形成されている。これにより、陰極体
60の外表へのスパッタリングの広がりを押えることが
でき、膜付着速度を向上させることができる。
【0030】第1の実施例のスパッタリング装置10と
平行状電極方式におけるスパッタリング装置110とを
真空槽38に配して、膜厚が1000オングストロ―ム
を基材Kにスパッタする場合について比較した実験結果
を下記に示す。
【0031】(1)平行状電極方式におけるスパッタリ
ング装置110の実験 平板ターゲット112の上を距離6cmだけ離して、ワ
イヤー状の基材Kを平行に回転させつつ走らせる。ま
た、真空槽38は、10−6Torr以下に真空排気し
た後、アルゴンガスを導入し、陰極体に−300Vを印
加する。
【0032】その他の条件は、次の通りである。
【0033】ターゲットの材質 銅 アルゴンガス圧力 5.0×10−3Torr 基材の走行速度 10cm/分 直流電源 300W 基 材 テフロン 直径150μm その実験結果は、表1のようになっている。
【0034】
【表1】 (2)第1の実施例のスパッタリング装置10の実験 リング状の陰極体12の形状は、直径80mm,幅28
mm,厚み2mmであり、その中心にワイヤー状の基材
を走らせる。真空槽38は、10−6Torr以下に真
空排気した後、アルゴンガスを導入して、−300Vを
陰極体12に印加する。
【0035】その他の条件は、次の通りである。
【0036】ターゲットの材質 銅 アルゴンガス圧力 5.0×10−3Torr 基材の走行速度 10cm/分 直流電源 300W 基 材 テフロン 直径150μm その実験結果は、表2のようになっている。
【0037】
【表2】 両実験結果を比較すると、従来のスパッタリング装置1
10においては、平均膜厚が1300オングストロ―ム
であり、本実施例のスパッタリング装置10の場合には
1100オングストロ―ムとなっている。膜厚分布も1
2%から0.8%に下がっており、膜厚がより均一にな
っていることが実証されている。
【0038】また、基材Kの温度も、従来のスパッタリ
ング装置110においては263℃まで上昇しているの
に対し、本実施例のスパッタリング装置10の場合のに
は、189℃までしか上昇していないという効果もあ
る。
【0039】
【発明の効果】以上により、本発明のスパッタリング装
置の陰極体及びそのスパッタリング方法であると、リン
グ状のターゲットの中心部を、ワイヤー状の基材を走行
させるため、ワイヤー状の基材表面に均一にスパッタさ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すスパッタリング装
置の正面図である。
【図2】図1におけるA−A線断面図である。
【図3】第1の実施例の陰極体の簡略化した縦断面図で
ある。
【図4】第1の実施例の陰極体を使用したスパッタリン
グ装置の説明図である。
【図5】第1の実施例の陰極体の簡略化した縦断面図で
ある。
【図6】従来のスパッタリング装置の簡略化した縦断面
図である。
【符号の説明】
10……スパッタリング装置 12……陰極体 14……ターゲット 16……バッキングプレート 18……ポールピース 20……磁石 22……ポールピース 24……磁石 26……ヨーク 28……テフロン 30……アースカバー 32……直流電源 34……冷却パイプ 36……冷却パイプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リング状のターゲットと、 ターゲットの外周面の一側部に配されたリング状のN極
    磁性体と、 ターゲットの外周面の他側部に、前記N極磁性体とは所
    要間隔を開けて配されたリング状のS極磁性体とよりな
    ることを特徴とするスパッタリング装置の陰極体。
  2. 【請求項2】請求項1記載のリング状の陰極体を不活性
    ガスの雰囲気中に配し、 前記陰極体に高電圧を印加させてプラズマ放電を発生さ
    せつつ、 ワイヤ状の基材を、前記陰極体の中心部を軸方向に沿っ
    て移動させて、 ターゲットの物質を基材の表面にスパッタさせることを
    特徴とするスパッタリング方法。
JP11020192A 1992-04-28 1992-04-28 スパッタリング装置の陰極体及びスパッタリング方法 Pending JPH05302165A (ja)

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Effective date: 20020625