JPH05302084A - 速硬性岩盤固結用薬液 - Google Patents

速硬性岩盤固結用薬液

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JPH05302084A
JPH05302084A JP13438292A JP13438292A JPH05302084A JP H05302084 A JPH05302084 A JP H05302084A JP 13438292 A JP13438292 A JP 13438292A JP 13438292 A JP13438292 A JP 13438292A JP H05302084 A JPH05302084 A JP H05302084A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grout
liquid
cement
isocyanate
solidification
Prior art date
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Pending
Application number
JP13438292A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Kadowaki
孝 門脇
Eishi Kawasaki
栄資 川崎
Kenkichi Hirano
健吉 平野
Kazuyuki Mizushima
一行 水島
Akira Watanabe
晃 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
C R K Kk
Denka Co Ltd
Original Assignee
C R K Kk
Denki Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by C R K Kk, Denki Kagaku Kogyo KK filed Critical C R K Kk
Priority to JP13438292A priority Critical patent/JPH05302084A/ja
Publication of JPH05302084A publication Critical patent/JPH05302084A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)
  • Soil Conditioners And Soil-Stabilizing Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 軟弱な地盤に注入して、強固な地盤に改善す
る速硬性岩盤固結用薬液を提供すること。 【構成】 セメントとウレタン反応触媒を主成分とする
スラリーであるA液と、イソシアネート液を主成分とす
るB液とからなる速硬性岩盤固結用薬液を構成とする。 【効果】 本発明の水硬性岩盤固結用薬液を使用するこ
とによって、2分以内に固結は完了し、さらに、2〜3
時間中にその実用強度に達っすることができるため土木
工事のスピードアップが可能となる。また、不燃性で、
耐久性のあるグラウト材の製造が可能であり、注入性や
浸透性の著しい向上が期待できる。また、その硬化反応
は極めて迅速で、工事の進行の障害にはならない。さら
に、薬液の半分以上がセメントのスラリーであるため、
価格も大巾に低下し、経済的にも実現化が容易となる。
等の効果を奏する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軟弱な地盤に注入し
て、強固な地盤に改善する速硬性岩盤固結用薬液に関す
る。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来、軟弱な地盤に注入して
これを強固にする薬液としては、水ガラス系や速硬性セ
メント系などの無機系と、アクリルアミド系やウレタン
系などの有機系等種々の薬液が提案されている(特開平
4-73313号公報)。
【0003】しかしながら、いずれも一長一短があり、
地盤安定化処理工事で要求する条件を全て満足する性能
は得られていないのが現状である。
【0004】一般にトンネルのように密閉化された場所
での地盤安定化処理工事で最も恐ろしいものは坑内火災
である。
【0005】無機系薬液はこのような火災に対する問題
は全く無いが、注入工事に手間がかかり、かつ、注入後
の固結時間が長く、強度の発生に時間がかかるので現場
の工事を長期間停止しなければならない等の課題があ
り、それを改良した2液型ウレタン系薬液が提案されて
いる(特開昭63−8477号公報)。ウレタン系薬液は固結時
間が短く、かつ、注入工事も簡単で工事の進行にも余り
障害にならない極めて優れた岩盤固結薬液として知られ
ている。
【0006】しかしながら、ウレタン系薬液は、多価ア
ルコールとイソシアネートとが反応しポリウレタンフォ
ームを形成する、主成分が有機物のものであり、坑内火
災が発生した場合、その固結物は同時に燃焼して状況を
ますます悪化させる恐れがあった。また、ポリウレタン
は高価な樹脂であり、これを多量に地盤中に注入するこ
とは経済的にも実用性を欠くものであった。
【0007】本発明者は種々検討した結果、特定の成分
を使用することによって、前記の無機系薬液や有機系薬
液のもつ課題が解決できる知見を得て本発明を完成する
に至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、セメン
トとウレタン反応触媒を主成分とするスラリーであるA
液と、イソシアネートを主成分とするB液とからなる速
硬性岩盤固結用薬液である。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】本発明の薬液A液とB液はその接触によっ
て固化する。例えば、地盤中で、不燃性で水硬性のセメ
ントとウレタン反応触媒を主成分とするスラリーである
A液が、B液中のイソシアネートと接触すると、速やか
に、例えば2分以内に固化反応が生起し、強固な不燃性
固結物を地盤中に形成するので、軟弱地盤が安定化する
ものである。特に、この反応によって地盤中に形成した
固結物は、不燃性で水硬性のセメント硬化物を有してい
るため、坑内火災に対しても問題はほとんどみられない
ものである。
【0011】本発明で用いるセメントとしては、普通、
早強、中庸熱、及び速硬性等の各種ポルトランド系セメ
ント、ポルトランドセメントに高炉スラグ、シリカ、又
はフライアッシュを混合した各種混合セメント、並び
に、アルミナセメント等が挙げられる。
【0012】一般に、イソシアネート基によるウレタン
を生成するウレタン反応の触媒としては、トリエチレン
ジアミン等のアミン系触媒とジブチル錫ジラウレートの
ような有機金属系触媒など各種あり、本発明に使用可能
であるが、セメントスラリーが存在する場合は、有機金
属系触媒の活性は比較的小さいので、本発明におけるウ
レタン反応触媒としてはアミン系触媒が好ましい。
【0013】アミン系触媒としては、エチレンジアミ
ン、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン、エタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、及びテトラメチルヘ
キサメチレンジアミン等が挙げられる。
【0014】ウレタン反応触媒の使用量は、その時に要
求される硬化速度によって決定されるものであるが、一
般にセメント100重量部に対して、0.5〜20重量部が好ま
しく、1〜5重量部がより好ましい。0.5重量部未満で
は、反応速度が遅く実用的でなく、20重量部を越えると
反応が速すぎて、施工に支障をきたす恐れがある。
【0015】本発明において、A液の水・セメント比
は、30〜300%が好ましく、100%前後がより好ましい。
水・セメント比が30%未満であるとA液とB液の圧送混
合がうまくいかず、300%を越えると十分な硬化物が得
られにくい傾向がある。
【0016】また、本発明において、セメント硬化物の
強度を増加するために、A液のセメントのスラリーに、
ポリエチレングリコール等のポリエーテル類を添加する
ことも有効である。
【0017】B液は、A液のスラリーと接触すると、速
やかに、例えば2分以内に固結するイソシアネートを主
成分とするものである。
【0018】イソシアネートとしては、ジフェニルメタ
ン−4,4′−ジイソシアネート(MDI)、ポリメチレ
ン・ポリフェニル・ポリイソシアネート(ポリメリック
MDI又はクルードMDI)、及びトリレンジイソシア
ネート(TDI)等が好ましく、そのうちの1種又は2種
以上を使用する。
【0019】本発明で用いるイソシアネートのイソシア
ネート基含有量は、特に制限されるものではないが、通
常、イソシアネート基含有量が20〜50重量%程度である
イソシアネートの使用が好ましく、イソシアネート基含
有量30〜35重量%のポリメリックMDIの使用がより好
ましい。
【0020】また、本発明では、例えば、ポリメリック
MDIと、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコ
ール、又はポリブタジエン等との反応生成物でイソシア
ネート基含有量が3〜20重量%である、いわゆる変性イ
ソシアネートを、ポリメリックMDI100重量部に対し
て、1〜20重量部併用することは、セメントの実用強度
を得る面から有効である。
【0021】A液とB液の混合割合は、A液100重量部
に対して、B液50〜200重量部が好ましい。A液に対す
るB液の割合が少なくなると、必然的に、不燃性物質で
あるセメントの割合が多くなるので、固結物の水硬性や
不燃性は増加するが発泡性がほとんど無くなり岩盤への
浸透性は低下する。一方、A液に対するB液の割合が多
くなると、セメントの割合が低下するので固結物の水硬
性や難燃性は低下するが、イソシアネート基と水との反
応で発生する炭酸ガスによる発泡倍率は1.5〜2倍とな
り岩盤への浸透性は向上する。A液100重量部に対し
て、B液100重量部とすると、A液とB液の2液混合後
の硬化時間が10〜60秒と極めて短時間で硬化を終了し、
必要強度を発現することが可能である。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに説明
する。
【0023】実施例1 水100重量部に対して、表1に示すようにセメントとウ
レタン反応触媒を用いてA液とし、A液100重量部に対
して、表1に示すイソシアネート液(B液)を配合し、そ
の固結時間、発泡倍率、及び圧縮強度を測定し、難燃性
の評価を行った。結果を表1に併記する。
【0024】<試験方法> 固結時間:A液とB液を混合してから、最大に発泡した
時点までの時間 発泡倍率:A液とB液の合計の容積に対する最大発泡時
の容積 圧縮強度:縦2cm×横2cm×高さ2cmの型枠にA液とB
液の混合液を入れ、成形3時間後強度を測定した。 難燃性 :JIS K 7201に基づき、3mm厚みのシートを作
成して酸素指数を測定した。難燃性の評価は、酸素指数
30以上を良好、30未満を不良とした。
【0025】<使用材料> セメント:電気化学工業(株)製普通ポルトランドセメン
ト ウレタン反応触媒:活材ケミカル(株)製商品名「MINICO
TMHD」、主成分第3級アミン イソシアネートα:三井東圧(株)製、ポリメリックMD
I、 イソシアネートβ:ポリブタジエン系プレポリマー イソシアネートγ:エチレングリコール系プレポリマー ポリエチレングリコール:東邦化学(株)製
【0026】
【表1】
【0027】実施例2 A液として、セメント100重量部、第3級アミン2重量
部、及び水100重量部のスラリーを用い、また、ポリメ
リックMDI100重量部とエチレングリコール系プレポ
リマー15重量部をB液として用い、等量混合した。約60
秒で硬化は終了し、3時間後の圧縮強度は34kg/cm2であ
った。また、トンネル現場でA液とB液を毎分5リット
ルの速度、注入圧力6kg/cm2で、孔1本当り20〜100リ
ットル注入した。注入性が良く、発泡は約2倍でこの発
泡圧力によりセメントが小さな岩のすき間に圧力注入さ
れ極めて短時間にすぐれた注入性を示した。これは、セ
メント材料のみの注入の場合はポンプ吐出口が最も大き
な圧力を示すが、ウレタン混入により全体が発泡し、全
体的に高い圧力状態となり注入圧力の降下がないこと
や、ウレタンがセメント粒子の潤滑材となっているため
と思われる。この結果、崩れやすかった地山が完全に自
立し、湧水も完全に止めることができ、経済的で効果の
大きな理想的な注入を可能とした。
【0028】
【発明の効果】本発明の水硬性岩盤固結用薬液を使用す
ることによって、セメントとイソシアネートとの化学反
応によって2分以内に固結は完了し、さらに、2〜3時
間中にその実用強度に達っすることができるため土木工
事のスピードアップが可能となる。また、本発明の水硬
性岩盤固結用薬液が固結したものは不燃性であり、例
え、坑内火災が発生しても燃焼することが無く、水硬性
があるので地下水と反応し、耐久性のあるグラウト材の
製造が可能であり、注入性や浸透性の著しい向上が期待
できる。この反応はいわゆるイソシアネート基によるウ
レタンフォームを生成する反応であるため、その硬化反
応は極めて迅速で、無機系薬液のみの場合のように強度
の発現に時間がかかるものではなく、工事の進行の障害
にはならない。さらに、薬液の半分以上がセメントのス
ラリーであるため、有機系薬液、特に、ウレタン系薬液
に比較してその価格も大巾に低下し、経済的にも実現化
が容易となる。等の効果を奏する。
フロントページの続き (72)発明者 平野 健吉 新潟県西頸城郡青海町大字青海2209番地 電気化学工業株式会社青海工場内 (72)発明者 水島 一行 新潟県西頸城郡青海町大字青海2209番地 電気化学工業株式会社青海工場内 (72)発明者 渡辺 晃 新潟県西頸城郡青海町大字青海2209番地 電気化学工業株式会社青海工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメントとウレタン反応触媒を主成分と
    するスラリーであるA液と、イソシアネートを主成分と
    するB液とからなる速硬性岩盤固結用薬液。
JP13438292A 1992-04-28 1992-04-28 速硬性岩盤固結用薬液 Pending JPH05302084A (ja)

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JP13438292A JPH05302084A (ja) 1992-04-28 1992-04-28 速硬性岩盤固結用薬液

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JP13438292A JPH05302084A (ja) 1992-04-28 1992-04-28 速硬性岩盤固結用薬液

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ID=15127092

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