JPH05301978A - 金属貼合せ成形加工用ポリエステルフイルム - Google Patents

金属貼合せ成形加工用ポリエステルフイルム

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JPH05301978A
JPH05301978A JP10775892A JP10775892A JPH05301978A JP H05301978 A JPH05301978 A JP H05301978A JP 10775892 A JP10775892 A JP 10775892A JP 10775892 A JP10775892 A JP 10775892A JP H05301978 A JPH05301978 A JP H05301978A
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JP
Japan
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film
forming
acid
copolyester
laminating
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JP10775892A
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Inventor
Takashi Murakami
敬 村上
Tetsuo Ichihashi
哲夫 市橋
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属板と貼合せて絞り加工等の製缶加工をす
る際、優れた成形加工性を示し、かつ製缶後に缶外部か
ら衝撃を受けても割れにくい、金属貼合せ成形加工用ポ
リエステルフイルムを提供する。 【構成】 特定の組成及び物性を有する共重合ポリエス
テル、すなわちポリマーを構成する酸成分が80〜95
モル%のテレフタル酸、及び20〜5モル%のイソフタ
ル酸及び/又はセバシン酸からなり、主たるグリコール
成分がトリメチレングリコールからなる、融点200〜
235℃、二次転移点50℃以下の共重合ポリエステル
を使用し、かつ平均粒径2.5μm以下の滑剤を含有さ
せることによって、金属板と貼合せて絞り加工等の製缶
加工をする際優れた成形加工性を示し、かつ製缶後に缶
外部から衝撃を受けても割れ難くした金属貼合せ成形加
工用ポリエステルフイルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は金属貼合せ成形加工用ポ
リエステルフイルムに関し、更に詳しくは金属板と貼合
せて絞り加工等の製缶加工をする際、優れた成形加工性
を示し、かつ製缶後に缶外部から衝撃を受けても割れに
くい金属貼合せ成形加工用ポリエステルフイルムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】金属缶には内外面の腐蝕防止として一般
に塗装が施されているが、最近、工程簡素化、衛生性向
上、公害防止等の目的で、有機溶剤を使用せずに防錆性
を得る方法の開発が進められ、その一つとして熱可塑性
樹脂フイルムによる被覆が試みられている。すなわち、
ブリキ、ティンフリースチール、アルミニウム等の金属
板に熱可塑性樹脂フイルムをラミネートした後、絞り加
工等により製缶する方法の検討が進められている。この
熱可塑性樹脂フイルムとして、ポリオレフィンフイルム
やポリアミドフイルムが試みられたが、成形加工性、耐
熱性、耐衝撃性を満足するものではない。
【0003】一方、ポリエステルフイルム、特にポリエ
チレンテレフタレートフイルムがバランスの取れた特性
を有するとして注目され、これをベースとしたいくつか
の提案がされている。すなわち、
【0004】(A)二軸配向ポリエチレンテレフタレー
トフイルムを低融点ポリエステルの接着層を介して金属
板にラミネートし、製缶材料として用いる。(特開昭5
6―10451号、特開平1―192546号) (B)非晶性もしくは極めて低結晶性の芳香族ポリエス
テルフイルムを金属板にラミネートし、製缶材料として
用いる。(特開平1―192545号、特開平2―57
339号) (C)低配向で、熱固定された二軸延伸ポリエチレンテ
レフタレートフイルムを金属板にラミネートし、製缶材
料として用いる。(特開昭64―22530号)
【0005】しかし、これらの方法ではいずれも充分な
特性が得られず、それぞれ次のような問題のあることが
明らかとなった。(A)については、二軸配向ポリエチ
レンテレフタレートフイルムは耐熱性に優れるが、成形
加工性が不充分であり、大きな変形を伴う製缶加工では
フイルムの白化(微小クラックの発生)、破断が発生す
る。(B)については、非晶性もしくは極めて低結晶性
の芳香族ポリエステルフイルムであるため成形加工性は
良好であるが、製缶後の印刷、レトルト殺菌処理等の後
処理により脆化しやすく、缶外部からの衝撃により割れ
易いフイルムに変質する。(C)については、上記
(A)と(B)の中間領域で効果を発揮せんとするもの
であるが、フイルム面の等方性が保障されないので、製
缶加工(深絞り加工)のように全方位の変形が行なわれ
る場合、フイルムの特定方向において成形加工性不充分
となる場合がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、さらに
これらの問題のない製缶加工用ポリエステルフイルムを
開発すべく検討した結果、特定の共重合ポリエステルを
フイルムの原料として使用することにより、成形加工
性、製缶後の耐衝撃性に優れた製缶加工用ポリエステル
フイルムが得られることを見出し、本発明に到達した。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、平
均粒径が2.5μm以下の滑剤を含有する共重合ポリエ
ステルからなるフイルムであって、該共重合ポリエステ
ルが、ポリマーを構成する酸成分が80〜95モル%の
テレフタル酸、及び20〜5モル%のイソフタル酸及び
/又はセバシン酸からなり、主たるグリコール成分がト
リメチレングリコールからなる、融点200〜235
℃、二次転移点50℃以下の共重合ポリエステルである
ことを特徴とする金属貼合せ成形加工用ポリエステルフ
イルムである。
【0008】本発明における共重合ポリエステルは、ポ
リマーを構成する酸成分が80〜95モル%のテレフタ
ル酸、及び20〜5モル%のイソフタル酸及び/又はセ
バシン酸からなる。ここで、イソフタル酸及び/又はセ
バシン酸が5モル%未満であると、得られるポリエステ
ルフイルムの成形加工性、耐衝撃性が不充分となり、逆
に20モル%を越える場合には耐熱性が不足していずれ
も満足のいく製品は得られない。イソフタル酸とセバシ
ン酸の量及び比率は、両者の合計量が5〜20モル%に
なる範囲内で、用途に応じ任意に選択することができ
る。
【0009】また、共重合ポリエステルのグリコール成
分は、主としてトリメチレングリコールからなる。主た
るグリコール成分が他のグリコール成分、例えばエチレ
ングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチ
レングリコールなどである場合には、良好な成形加工
性、耐衝撃性を有するポリエステルフイルムは得られな
い。ここで、主としてとは、グリコール成分の80モル
%以上がトリメチレングリコールであることを言い、少
量の他種グリコール成分、例えばエチレングリコール、
テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール
等を20モル%以下の割合で共重合しても良い。しか
し、通常はトリメチレングリコール単独で目的とする共
重合ポリエステルが得られ、また他種グリコール成分の
共重合によって、融点が低くなりすぎる場合があるの
で、他種グリコール成分は用いない方が望ましい。
【0010】本発明における共重合ポリエステルは、融
点が200〜235℃の範囲にあることが必要である。
ポリマー融点が200℃未満では耐熱性が劣るため、製
缶後の印刷における加熱に耐えられない。一方ポリマー
融点が235℃を越えると、ポリマーの結晶性が高すぎ
て成形加工性が損なわれる。ここで、ポリエステルの融
点測定は、Du Pont Instruments 910DSCを用い、
昇温速度20℃/分で融解ピークを求める方法による。
なお、サンプル量は約20mgとする。
【0011】また、共重合ポリエステルの二次転移点は
50℃以下であることが必要である。二次転移点が50
℃より高い場合には、ポリエステルフイルムの成形加工
性、耐衝撃性が不充分なものになる。ここで述べている
二次転移点とは、東洋ボールドウイン社製「バイブロン
直読式動的粘弾性測定器DDV―II型」で温度分布とt
anδの測定を行ない、tanδ測定値を基に動的損失
弾性率(E″)を求め、E″値が最大となった時の温度
を二次転移点とする。この測定は駆動周波数110cp
sで行ない、昇温速度は1℃/分で室温からスタートさ
せる。測定試料は、溶融ポリマーより巾5mm、長さ20
mm、厚さ0.2mmの薄膜フイルムを作成し、フイルム成
形後ただちに冷却し、3日以上室温で放置して調製する
ことが望ましい。このときフイルムの厚さ斑があるとや
や測定値にバラツキが生じるため、別々に調製した5個
の測定フイルムをそれぞれ測定し、5個の測定値の平均
値を二次転移点と定める。
【0012】本発明における共重合ポリエステルは、平
均粒径2.5μm以下の滑剤を含有する。この滑剤は無
機、有機系の如何を問わないが、無機系が好ましい。無
機系滑剤としては、シリカ、アルミナ、二酸化チタン、
炭酸カルシウム、硫酸バリウム等が例示でき、有機系滑
剤としてはシリコーン粒子等が例示できる。いずれも平
均粒径が2.5μm以下であることを要する。滑剤の平
均粒径が2.5μmを越える場合は、深絞り製缶などの
加工により変形した部分の、粗大滑剤粒子(例えば10
μm以上の粒子)が起点となり、ピンホールを生じた
り、場合によっては破断するので、好ましくない。
【0013】共重合ポリエステル中の滑剤の量は、フイ
ルム製造工程における巻取性によって決めると良い。一
般に粒径の大なるものは少量、小なるものは多量添加す
るのが好ましい。例えば、平均粒径2.0μmのシリカ
の場合は0.05重量%、平均粒径0.3μmの二酸化
チタンでは0.3重量%程度添加するのが好ましい。ま
た意図的に滑剤の含量を調整することにより、フイルム
を不透明化することもできる。例えば二酸化チタンを1
0〜15重量%添加することにより、白色のフイルムと
することができる。
【0014】本発明における共重合ポリエステルは従来
公知の方法で製造できる。例えば、テレフタル酸成分と
イソフタル酸及び/又はセバシン酸成分、及びトリメチ
レングリコール成分を触媒の存在下又は非存在下、エス
テル化反応又はエステル交換反応せしめてビスグリコー
ルエステル及び/又はその初期縮合物を得、次いで重縮
合触媒の存在下重縮合反応せしめることで容易に得るこ
とができる。
【0015】この際、重縮合触媒としてチタン化合物、
特にアルキルチタネート及び/又はその縮合物と有機カ
ルボン酸及び/又はその酸無水物との反応生成物を用い
ると、重縮合反応速度が速くなり、高重合度の共重合ポ
リエステルが容易に得られるので好ましい。この反応生
成物の製造に用いるアルキルチタネートとしては、炭素
数3〜4のアルキル基を有するもの、特にテトラプロピ
ルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラ
ブチルチタネートが好ましく、また有機カルボン酸とし
ては、酢酸、プロピオン酸等の脂肪族カルボン酸、及び
フタル酸、トリメリット酸、ヘミメリット酸、ピロメリ
ット酸等の芳香族多価カルボン酸が、特にトリメリット
酸の酸無水物等が好ましい。なお、これらを反応させる
条件については特に限定する必要はなく、例えば各成分
をエチレングリコール等の溶媒に溶解し、約80℃で約
60分間反応させることにより容易に得られる。
【0016】また、重縮合触媒の使用量については特に
限定する必要はないが、あまりに少いと重縮合反応速度
が遅く、一方あまりに多すぎると得られるポリエステル
の色相が悪化(黄変)する傾向にある。したがって、使
用する触媒に種類によって適宜変更することが大切であ
るが、前記反応生成物の場合では、ポリエステルの全酸
成分に対して反応生成物中のチタン原子が0.005〜
0.1モル%、特に0.01〜0.05モル%となる量
にするのが好ましい。
【0017】共重合ポリエステルの製造においては、必
要に応じ、他の添加剤例えば酸化防止剤、熱安定剤、紫
外線吸収剤、帯電防止剤等も添加することができる。
【0018】本発明のポリエステルフイルムは、上記し
た滑剤含有共重合ポリエステルを溶融し、ダイより吐出
してフイルム状に成形し、二軸延伸、熱固定したもので
ある。本発明のポリエステルフイルムは、好ましくは厚
みが6〜75μmである。さらに10〜75μm、特に
15〜50μmであることが好ましい。厚みが6μm未
満では加工時に破れ等が生じ易くなり、一方75μmを
越えるものは過剰品質であって不経済である。
【0019】本発明のポリエステルフイルムを貼合せる
製缶用金属板としては、ブリキ、ティンフリースチー
ル、アルミニウム等の板が適切である。金属板へのポリ
エステルフイルムの貼合せは、例えば下記、の方法
で行なうことができる。
【0020】金属板をフイルムの融点以上に加熱して
おいてフイルムを貼合せた後急冷し、金属板に接するフ
イルム表層部(薄層部)を非晶化して密着させる。
【0021】フイルムに予め接着剤層をプライマーコ
ートしておき、この面と金属板を貼合せる。接着剤層と
しては公知の樹脂接着剤例えばエポキシ系接着剤、エポ
キシ―エステル系接着剤、アルキッド系接着剤等を用い
ることができる。
【0022】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明をさらに説明す
る。なお、フイルムの成形加工性、耐衝撃性は以下に示
す方法で評価した。
【0023】フイルムを、260℃に加熱した板厚0.
25mmのティンフリースチールの両面に貼合せ、水冷下
後150mm径の円板状に切取り、絞りダイスとポンチを
用いて2段階で深絞り加工し、55mm径の側面無継目容
器(以下、缶と略す)を作成した。この缶について以下
の観察及び試験を行ない、各々下記の基準で評価した。
【0024】成形加工性―1 ○:内外面ともフイルムに異常なく加工され、缶内外面
のフイルムに白化や破断が認められない。 △:缶内外面のフイルムの缶上部に白化が認められる。 ×:缶内外面のフイルムの一部にフイルム破断が認めら
れる。
【0025】成形加工性―2 ○:内外面とも異常なく加工され、缶内フイルム面の防
錆性試験(1%NaCl水を缶内に入れ、電極を挿入
し、缶体を陽極にして6Vの電圧をかけた時の電流値を
測定する。以下ERV試験と略す)において0.1mA
以下を示す。 ×:内外面ともフイルムに異常はないが、ERV試験で
電流値が0.1mA以上であり、通電個所を拡大観察す
るとフイルムに粗大滑剤を起点としたピンホール状の割
れが認められる。
【0026】耐衝撃性 成形加工性が良好な缶について、水を満注し、各テスト
につき10個ずつを高さ1mから塩ビタイル床面に落し
た後、缶内のERV試験を行なった結果、 ○:全10個について0.1mA以下であった。 △:1〜5個について0.1mA以上であった。 ×:6個以上について0.1mA以上であった。あるい
は、落下後既にフイルムのひび割れが認められた。
【0027】耐熱脆化性 成形加工性が良好であった缶を210℃×5分間、加熱
保持した後、上記の耐衝撃性評価を行なった結果、 ○:全10個について0.1mA以下であった。 △:1〜5個について0.1mA以上であった。 ×:6個以上について0.1mA以上であった。あるい
は210℃×5分間加熱後、既にフイルムのひび割れが
認められた。
【0028】なお、実施例中の部は重量部を示す。
【0029】
【実施例1】 チタン触媒(TMT)の調製 エチレングリコール2.5部に無水トリメリット酸0.
8部を溶解した後、テトラブチルチタネート0.7部
(無水トリメリット酸に対し1/2モル)を滴下し、空
気中常圧下80℃に保持して60分間反応せしめた。そ
の後常温まで冷却し、アセトン15部を加えて反応生成
物を析出せしめ、濾別して100℃下2時間乾燥せしめ
た。得られた反応生成物中のチタン含有量は11.5重
量%であった。
【0030】共重合ポリエステルの製造 テレフタル酸ジメチル873部、イソフタル酸ジメチル
97部、トリメチレングリコール570部、及びエステ
ル交換触媒として酢酸マンガン0.74部を攪拌機、精
留塔、及びメタノール留出コンデンサーを設けた反応器
に仕込み、130℃から220℃に徐々に昇温しながら
加熱し、反応の結果生成するメタノールを系外に留出せ
しめてエステル交換反応せしめた。反応開始後3時間で
内温は220℃に達し、320部のメタノールが留出し
た。ここで安定剤としてトリメチルホスフェート0.4
9部、滑剤として平均粒径1.5μmの球状単分散シリ
カ1.94部、さらに重縮合触媒として上記の方法で得
たTMT0.31部を添加した。この反応混合物を、攪
拌機及びグリコール留出コンデンサーを設けた反応器に
移し、220℃から260℃に徐々に昇温するとともに
常圧から1mmHgの高真空に圧力を下げながら重縮合反応
せしめた。全重縮合反応時間3時間で[η]0.652
のポリマーを得た。このポリマーの二次転移点は46
℃、融点は210℃であった。
【0031】ポリエステルフイルムの製造 上記のようにして得た共重合ポリエステルを、280℃
で溶融押出し、急冷固化して未延伸フイルムを得た。次
いで、この未延伸フイルムを100℃で3.0倍に縦延
伸し、さらに100℃から150℃に昇温しながら3.
2倍に横延伸し、続いて180℃で熱固定処理して厚み
25μmの二軸配向フイルムを得た。このフイルムの評
価結果を表1に示す。
【0032】
【実施例2】 共重合ポリエステルの製造 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル921.
5部及びイソフタル酸ジメチル48.5部を使用し、グ
リコール成分としてトリメチレングリコール513部及
びエチレングリコール24部を使用する以外は実施例1
と同様に行ない、[η]0.661のポリマーを得た。
このポリマーの二次転移点は47℃、融点は221℃で
あった。
【0033】ポリエステルフイルムの製造 実施例1と同様に行ない、厚み25μmの二軸配向フイ
ルムを得た。このフイルムの評価結果を表1に示す。
【0034】
【実施例3】 共重合ポリステルの製造 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル873
部、セバシン酸ジメチル115部を使用し、滑剤として
平均粒径2.0μmの球状単分散シリカ1.94部を使
用する以外は実施例1と同様に行ない、[η]0.64
7のポリマーを得た。このポリマーの二次転移点は38
℃、融点は214℃であった。
【0035】ポリエステルフイルムの製造 実施例1と同様に行ない、厚み25μmの二軸配向フイ
ルムを得た。このフイルムの評価結果を表1に示す。
【0036】
【比較例1】 共重合ポリエステルの製造 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル970部
を使用する以外は実施例1と同様に行ない、[η]0.
654のポリマーを得た。このポリマーの二次転移点は
48℃、融点は229℃であった。
【0037】ポリエステルフイルムの製造 熱固定処理の温度を200℃にする以外は実施例1と同
様に行ない、厚み25μmの二軸配向フイルムを得た。
このフイルムの評価結果を表1に示す。
【0038】
【比較例2】 共重合ポリエステルの製造 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル27.5
部、イソフタル酸ジメチル242.5部を使用する以外
は実施例1と同様に行ない、[η]0.650のポリマ
ーを得た。このポリマーの二次転移点は42℃、融点は
186℃であった。
【0039】ポリエステルフイルムの製造 熱固定処理の温度を160℃にする以外は実施例1と同
様に行ない、厚み25μmの二軸配向フイルムを得た。
このフイルムの評価結果を表1に示す。
【0040】
【比較例3】 共重合ポリエステルの製造 ジカルボン酸成分としてテレフタル酸ジメチル727.
5部、セバシン酸ジメチル287.5部を使用する以外
は実施例1と同様に行ない、[η]0.655のポリマ
ーを得た。このポリマーの二次転移点は24℃、融点は
192℃であった。
【0041】ポリエステルフイルムの製造 熱固定処理の温度を160℃にする以外は実施例1と同
様に行ない、厚み25μmの二軸配向フイルムを得た。
このフイルムの評価結果を表1に示す。
【0042】
【比較例4】 共重合ポリエステルの製造 グリコール成分としてエチレングリコール573.5部
を使用する以外は実施例1と同様に行ない、[η]0.
657のポリマーを得た。このポリマーの二次転移点は
76℃、融点は233℃であった。
【0043】ポリエステルフイルムの製造 熱固定処理の温度を200℃にする以外は実施例1と同
様に行ない、厚み25μmの二軸配向フイルムを得た。
このフイルムの評価結果を表1に示す。
【0044】
【比較例5】 共重合ポリエステルの製造 グリコール成分としてテトラメチレングリコール675
部を使用する以外は実施例1と同様に行ない、[η]
0.701のポリマーを得た。このポリマーの二次転移
点は25℃、融点は210℃であった。
【0045】ポリエステルフイルムの製造 実施例1と同様に行ない、厚み25μmの二軸配向フイ
ルムを得た。このフイルムの評価結果を表1に示す。
【0046】
【比較例6】 共重合ポリエステルの製造 グリコール成分としてヘキサメチレングリコール767
部を使用する以外は実施例1と同様に行ない、[η]
0.705のポリマーを得た。このポリマーの二次転移
点は−9℃、融点は135℃と極めて低いものであり、
フイルムを得ることができなかった。
【0047】
【比較例7】滑剤として平均粒径2.8μmの球状単分
散シリカを使用する以外は実施例1と同様に行ない、厚
み25μmの二軸配向フイルムを得た。このフイルムの
評価結果を表1に示す。
【0048】
【比較例8】 共重合ポリエステルの製造 重縮合触媒としてテトラブチルチタネート0.68部を
使用する以外は実施例1と同様に行なったが、重縮合反
応速度が低く、全重縮合反応時間6時間を費やしても得
られたポリマーの[η]は0.487と低いものであっ
た。このポリマーの二次転移点は44℃、融点は210
℃であった。
【0049】ポリエステルフイルムの製造 実施例1と同様に行ない、厚み25μmの二軸配向フイ
ルムを得た。このフイルムの評価結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、成形加工性、製缶後の
耐衝撃性に優れた金属貼合せ成形加工用、特に製缶加工
用のポリエステルフイルムを提供することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径が2.5μm以下の滑剤を含有
    する共重合ポリエステルからなるフイルムであって、該
    共重合ポリエステルが、ポリマーを構成する酸成分が8
    0〜95モル%のテレフタル酸、及び20〜5モル%の
    イソフタル酸及び/又はセバシン酸からなり、主たるグ
    リコール成分がトリメチレングリコールからなる、融点
    200〜235℃、二次転移点50℃以下の共重合ポリ
    エステルであることを特徴とする金属貼合せ成形加工用
    ポリエステルフイルム。
  2. 【請求項2】 共重合ポリエステルが、重縮合反応触媒
    としてアルキルチタネート及び/又はその縮合体と有機
    カルボン酸及び/又はその酸無水物との反応生成物を用
    いて製造された共重合ポリエステルである請求項1記載
    の金属貼合せ成形加工用ポリエステルフイルム。
JP10775892A 1992-04-27 1992-04-27 金属貼合せ成形加工用ポリエステルフイルム Pending JPH05301978A (ja)

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JP (1) JPH05301978A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2184308A3 (en) * 2008-11-06 2011-11-16 E. I. du Pont de Nemours and Company Aliphatic-aromatic polyesters, and articles made therefrom

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