JPH05301784A - 中空状活性炭成形物の製造方法 - Google Patents
中空状活性炭成形物の製造方法Info
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- JPH05301784A JPH05301784A JP4102097A JP10209792A JPH05301784A JP H05301784 A JPH05301784 A JP H05301784A JP 4102097 A JP4102097 A JP 4102097A JP 10209792 A JP10209792 A JP 10209792A JP H05301784 A JPH05301784 A JP H05301784A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 ポリエチレンなどの熱可塑性樹脂の粒子状物
を活性炭粉末中に配置して熱処理をする。この熱処理は
熱可塑性樹脂を炭化するためのものであるが、熱可塑性
樹脂の表面を一旦溶融後に炭化させるもので、例えば、
ポリエチレンの場合ならば、酸化性雰囲気による比較的
低温での不融化処理後に非酸化性雰囲気での炭化処理を
施す。 【効果】 活性炭機能に優れ、軽量で取り扱い性良好
な、また、所望する種々形状の中空状活性炭成形物を、
複雑な製造工程を全く必要とすることなく、非常に容易
に得ることができる。
を活性炭粉末中に配置して熱処理をする。この熱処理は
熱可塑性樹脂を炭化するためのものであるが、熱可塑性
樹脂の表面を一旦溶融後に炭化させるもので、例えば、
ポリエチレンの場合ならば、酸化性雰囲気による比較的
低温での不融化処理後に非酸化性雰囲気での炭化処理を
施す。 【効果】 活性炭機能に優れ、軽量で取り扱い性良好
な、また、所望する種々形状の中空状活性炭成形物を、
複雑な製造工程を全く必要とすることなく、非常に容易
に得ることができる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた活性炭機能や良
好な取り扱い性等が要求される、例えば、フィルタ−や
触媒担体等に用いられる活性炭成形物の製造方法に関す
る。
好な取り扱い性等が要求される、例えば、フィルタ−や
触媒担体等に用いられる活性炭成形物の製造方法に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】中空体の製造方法は用いる材料により種
々の方法が知られている。その中で耐熱性、耐薬品性な
ど優れた性能を有する軽量材料としてその利用が期待さ
れている炭素系中空体の製造方法としては、熱可塑性の
有機高分子材料、石油ピッチなどの瀝青物原料に低沸点
溶剤などの膨張剤を均一に混合した後、適当な粒径の粉
粒体とし、次いで加熱炭化することにより炭素中空体を
得る方法（例えば、特公昭４９―３０２５３号公報、特
公昭６１―１４１１０号公報、特開昭６１―８３２３９
号公報参照）や、熱可塑性樹脂等の芯材を高融点の物質
で被覆して多層構造の球体としたのち加熱炭化する方法
（例えば、特公昭５０―２９８３７号公報参照）などが
知られている。
々の方法が知られている。その中で耐熱性、耐薬品性な
ど優れた性能を有する軽量材料としてその利用が期待さ
れている炭素系中空体の製造方法としては、熱可塑性の
有機高分子材料、石油ピッチなどの瀝青物原料に低沸点
溶剤などの膨張剤を均一に混合した後、適当な粒径の粉
粒体とし、次いで加熱炭化することにより炭素中空体を
得る方法（例えば、特公昭４９―３０２５３号公報、特
公昭６１―１４１１０号公報、特開昭６１―８３２３９
号公報参照）や、熱可塑性樹脂等の芯材を高融点の物質
で被覆して多層構造の球体としたのち加熱炭化する方法
（例えば、特公昭５０―２９８３７号公報参照）などが
知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】炭素系中空体の製造方
法の中で、膨張剤を使用する方法は、それぞれの原料に
適合した膨張剤の選出、有機溶剤類の取り扱い、膨張剤
含有粒子の調整方法、更には、熱処理時の条件設定や取
り扱いなどが難しいという問題点があり、また、多層構
造を経る方法では比較的粒子径の大きい中空体しか得ら
れないという欠点がある。
法の中で、膨張剤を使用する方法は、それぞれの原料に
適合した膨張剤の選出、有機溶剤類の取り扱い、膨張剤
含有粒子の調整方法、更には、熱処理時の条件設定や取
り扱いなどが難しいという問題点があり、また、多層構
造を経る方法では比較的粒子径の大きい中空体しか得ら
れないという欠点がある。
【０００４】そこで、本発明は、膨張剤を使用したり、
多層構造体を経るような複雑な製造工程を必要とせず、
種々の粒子径の中空状活性炭成形物を、非常に簡便なプ
ロセスにより製造する方法を提供することを目的とす
る。
多層構造体を経るような複雑な製造工程を必要とせず、
種々の粒子径の中空状活性炭成形物を、非常に簡便なプ
ロセスにより製造する方法を提供することを目的とす
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、粒子状熱可塑
性樹脂と活性炭粉末とを使用し、前記粒子状熱可塑性樹
脂を活性炭粉末中に配置させた後、粒子状熱可塑性樹脂
の表面を一旦溶融後炭化させることを特徴とする、内側
に炭化物が多く、外側に活性炭粉末が多い中空状活性炭
成形物の製造方法を要旨とする。
性樹脂と活性炭粉末とを使用し、前記粒子状熱可塑性樹
脂を活性炭粉末中に配置させた後、粒子状熱可塑性樹脂
の表面を一旦溶融後炭化させることを特徴とする、内側
に炭化物が多く、外側に活性炭粉末が多い中空状活性炭
成形物の製造方法を要旨とする。
【０００６】以下、詳述する。本発明で使用する粒子状
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリスチレン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、
ポリ酢酸ビニルなど種々のものが挙げられる。熱処理に
よる炭素収率が１〜１０％程度のものが好ましい。ここ
で、炭素収率は熱処理の方法によっても変化し、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ナイロンなど
は、酸化性雰囲気による不融化処理、次いで非酸化性雰
囲気による炭化処理を施すことにより炭素収率が１〜１
０％程度になる。また、ポリ塩化ビニルやポリ酢酸ビニ
ルなどは、酸化性雰囲気による不融化処理を施さずに非
酸化性雰囲気による熱処理を施すことが好ましい。粒子
状熱可塑性樹脂の粒径は、炭素収率の程度にもよるが、
あまりに大きいと得られた中空状活性炭成形物の形状維
持が困難になる。勿論、数ｍｍ程度であれば大丈夫であ
る。また、活性炭粉末の粒径に対して５倍以上あること
が好ましい。尚、ポリエチレンは数μｍ〜１０００μｍ
を越える種々の粒径の真球状物や粒状物が市販品として
揃っており、得ようとする中空状活性炭成形物の大きさ
の設定が簡単であるだけでなく、得られたものの形状も
ほとんど等しくなる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリスチレン、ナイロン、ポリ塩化ビニル、
ポリ酢酸ビニルなど種々のものが挙げられる。熱処理に
よる炭素収率が１〜１０％程度のものが好ましい。ここ
で、炭素収率は熱処理の方法によっても変化し、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ナイロンなど
は、酸化性雰囲気による不融化処理、次いで非酸化性雰
囲気による炭化処理を施すことにより炭素収率が１〜１
０％程度になる。また、ポリ塩化ビニルやポリ酢酸ビニ
ルなどは、酸化性雰囲気による不融化処理を施さずに非
酸化性雰囲気による熱処理を施すことが好ましい。粒子
状熱可塑性樹脂の粒径は、炭素収率の程度にもよるが、
あまりに大きいと得られた中空状活性炭成形物の形状維
持が困難になる。勿論、数ｍｍ程度であれば大丈夫であ
る。また、活性炭粉末の粒径に対して５倍以上あること
が好ましい。尚、ポリエチレンは数μｍ〜１０００μｍ
を越える種々の粒径の真球状物や粒状物が市販品として
揃っており、得ようとする中空状活性炭成形物の大きさ
の設定が簡単であるだけでなく、得られたものの形状も
ほとんど等しくなる。
【０００７】活性炭粉末は、原材料や製造方法などによ
らず、得ようとする中空状活性炭成形物の用途や粒子状
熱可塑性樹脂の粒径を考慮して、性状や粒径を適宜選択
すればよい。また、薬品賦活炭はガス賦活炭に比べて不
純物の含有量が多いことがあり、この不純物があまりに
多いと中空状活性炭成形物の形成を阻害することもある
ので、必要に応じて予め塩酸等の無機酸で洗浄処理して
不純物を除去しておくと、より良好に中空状活性炭成形
物が得られる。尚、この活性炭粉末の中に前記粒子状熱
可塑性樹脂を配置させるのであるが、粒子状熱可塑性樹
脂の回りに得ようとする中空状活性炭成形物の肉厚以上
の厚さに活性炭粉末が存在すればよい。
らず、得ようとする中空状活性炭成形物の用途や粒子状
熱可塑性樹脂の粒径を考慮して、性状や粒径を適宜選択
すればよい。また、薬品賦活炭はガス賦活炭に比べて不
純物の含有量が多いことがあり、この不純物があまりに
多いと中空状活性炭成形物の形成を阻害することもある
ので、必要に応じて予め塩酸等の無機酸で洗浄処理して
不純物を除去しておくと、より良好に中空状活性炭成形
物が得られる。尚、この活性炭粉末の中に前記粒子状熱
可塑性樹脂を配置させるのであるが、粒子状熱可塑性樹
脂の回りに得ようとする中空状活性炭成形物の肉厚以上
の厚さに活性炭粉末が存在すればよい。
【０００８】熱処理は、前記したように、粒子状熱可塑
性樹脂の種類によって、空気、酸素等の酸化性雰囲気で
室温から２５０〜３５０℃まで昇温する不融化処理を施
した後、粒子状熱可塑性樹脂が炭化する温度まで、窒
素、アルゴン等の不活性ガス中や真空中等の非酸化性雰
囲気による焼成処理を施したり、酸化性雰囲気による不
融化処理を施さずに、直接、非酸化性雰囲気による焼成
処理を施したりする。ここで、焼成処理は、粒子状熱可
塑性樹脂として前記したものを用いた場合には、概ね、
数百℃程度で十分である。必要に応じて、賦活処理を施
してもよい。熱処理後、余剰の活性炭粉末をふるいなど
で除去して、中空状活性炭成形物を得る。
性樹脂の種類によって、空気、酸素等の酸化性雰囲気で
室温から２５０〜３５０℃まで昇温する不融化処理を施
した後、粒子状熱可塑性樹脂が炭化する温度まで、窒
素、アルゴン等の不活性ガス中や真空中等の非酸化性雰
囲気による焼成処理を施したり、酸化性雰囲気による不
融化処理を施さずに、直接、非酸化性雰囲気による焼成
処理を施したりする。ここで、焼成処理は、粒子状熱可
塑性樹脂として前記したものを用いた場合には、概ね、
数百℃程度で十分である。必要に応じて、賦活処理を施
してもよい。熱処理後、余剰の活性炭粉末をふるいなど
で除去して、中空状活性炭成形物を得る。
【０００９】このようにして得られる中空状活性炭成形
物は、内側に多く存在する炭化物の骨格が中空形状を維
持するのに役立ち、炭化物の骨格は外表面に向かうに従
って次第に少なくなり、外表面ではほとんど点接触によ
り活性炭粉末を支持する。そのため、中空状活性炭成形
物の表面はほとんどが活性炭粉末からなり、活性炭機能
を良好に保つ。また、中空部分は外界と連通しているた
め、気体等がこの中空部分に入り込み、内外広範囲の活
性炭が機能を発揮する。更に、本発明の中空状活性炭成
形物は軽量であるが、粉末状ではないため、取り扱い性
も非常に良好となる。尚、中空状活性炭成形物が形成さ
れるメカニズムは定かではないが、活性炭粉末中に配置
した粒子状熱可塑性樹脂の表面が、熱処理により一旦溶
融して流動性を有するものとなり、これに活性炭粉末粒
子が次々と貼着し、その後、粒子状熱可塑性樹脂が炭化
物として残存してバインダ−の役目をし、用いた粒子状
熱可塑性樹脂の形状をした中空状活性炭成形物が形成さ
れるものと考えられる。
物は、内側に多く存在する炭化物の骨格が中空形状を維
持するのに役立ち、炭化物の骨格は外表面に向かうに従
って次第に少なくなり、外表面ではほとんど点接触によ
り活性炭粉末を支持する。そのため、中空状活性炭成形
物の表面はほとんどが活性炭粉末からなり、活性炭機能
を良好に保つ。また、中空部分は外界と連通しているた
め、気体等がこの中空部分に入り込み、内外広範囲の活
性炭が機能を発揮する。更に、本発明の中空状活性炭成
形物は軽量であるが、粉末状ではないため、取り扱い性
も非常に良好となる。尚、中空状活性炭成形物が形成さ
れるメカニズムは定かではないが、活性炭粉末中に配置
した粒子状熱可塑性樹脂の表面が、熱処理により一旦溶
融して流動性を有するものとなり、これに活性炭粉末粒
子が次々と貼着し、その後、粒子状熱可塑性樹脂が炭化
物として残存してバインダ−の役目をし、用いた粒子状
熱可塑性樹脂の形状をした中空状活性炭成形物が形成さ
れるものと考えられる。
【００１０】本発明によって得られる中空状活性炭成形
物は、上述のように、そのままでも活性炭機能に優れ、
また、取り扱い性の良好なものたり得るが、中空部分に
他物質を充填することで活性炭機能以外の他機能付加を
図ることもできる。例えば、中空部分に農薬や殺虫剤等
を充填すれば、それらは外側の活性炭に一度吸着されて
から徐々に放出されるため、長期間効果を持続できる徐
放性農薬や徐放性殺虫剤となる。ここで、中空部への他
物質充填方法は、充填する物質を含む溶液中に中空状活
性炭成形物を浸漬するなどの一般的方法を用いることが
できる。
物は、上述のように、そのままでも活性炭機能に優れ、
また、取り扱い性の良好なものたり得るが、中空部分に
他物質を充填することで活性炭機能以外の他機能付加を
図ることもできる。例えば、中空部分に農薬や殺虫剤等
を充填すれば、それらは外側の活性炭に一度吸着されて
から徐々に放出されるため、長期間効果を持続できる徐
放性農薬や徐放性殺虫剤となる。ここで、中空部への他
物質充填方法は、充填する物質を含む溶液中に中空状活
性炭成形物を浸漬するなどの一般的方法を用いることが
できる。
【００１１】
＜実施例１＞フロ−ビ−ズＣＬ−１２００７（住友精化
（株）製の真球状ポリエチレン：粒度範囲；９００〜１
１００μｍ）を、クラレコ−ルＰＫ１００（クラレケミ
カル（株）製の粉末活性炭：粒径；１００メッシュ以
下）中に配置させた後、空気中で室温から３００℃まで
２℃／分程度の速度で昇温させ、３００℃で１時間保持
する不融化処理を施した後、窒素雰囲気中で６００℃、
１時間で処理する焼成処理を施した。熱処理終了後、余
剰の活性炭粉末をふるいで除去して、真球状の中空状活
性炭成形物を得た。
（株）製の真球状ポリエチレン：粒度範囲；９００〜１
１００μｍ）を、クラレコ−ルＰＫ１００（クラレケミ
カル（株）製の粉末活性炭：粒径；１００メッシュ以
下）中に配置させた後、空気中で室温から３００℃まで
２℃／分程度の速度で昇温させ、３００℃で１時間保持
する不融化処理を施した後、窒素雰囲気中で６００℃、
１時間で処理する焼成処理を施した。熱処理終了後、余
剰の活性炭粉末をふるいで除去して、真球状の中空状活
性炭成形物を得た。
【００１２】＜実施例２＞実施例１において、使用した
フロ−ビ−ズＣＬ−１２００７をフロ−ビ−ズＣＬ−５
００７（住友精化（株）製の真球状ポリエチレン：粒度
範囲；３００〜４００μｍ）に代えた以外、すべて実施
例１と同様にして、真球状の中空状活性炭成形物を得
た。
フロ−ビ−ズＣＬ−１２００７をフロ−ビ−ズＣＬ−５
００７（住友精化（株）製の真球状ポリエチレン：粒度
範囲；３００〜４００μｍ）に代えた以外、すべて実施
例１と同様にして、真球状の中空状活性炭成形物を得
た。
【００１３】＜実施例３＞実施例１において、使用した
フロ−ビ−ズＣＬ−１２００７をＵＢＥ：Ｂ−１２８
（宇部興産（株）製の円柱体状ポリエチレンペレット：
直径；約５ｍｍ、高さ；約３ｍｍ）に代え、また、クラ
レコ−ルＰＫ１００をクラレコ−ルＰＫ３０（クラレケ
ミカル（株）製の粉末活性炭：粒径；３０メッシュ以
下）に代えた以外、すべて実施例１と同様にして、円柱
体状の中空状活性炭成形物を得た。
フロ−ビ−ズＣＬ−１２００７をＵＢＥ：Ｂ−１２８
（宇部興産（株）製の円柱体状ポリエチレンペレット：
直径；約５ｍｍ、高さ；約３ｍｍ）に代え、また、クラ
レコ−ルＰＫ１００をクラレコ−ルＰＫ３０（クラレケ
ミカル（株）製の粉末活性炭：粒径；３０メッシュ以
下）に代えた以外、すべて実施例１と同様にして、円柱
体状の中空状活性炭成形物を得た。
【００１４】＜実施例４＞実施例１において、使用した
フロ−ビ−ズＣＬ−１２００７をＴＯＲＡＹ：ＡＱ−Ｎ
ＹＬＯＮ，Ｐ−２０（東レ（株）製の直方体状水溶性ナ
イロンペレット：縦，横；約４ｍｍ、高さ；約３ｍｍ）
に代えた以外、すべて実施例１と同様にして、ほぼ直方
体状の中空状活性炭成形物を得た。
フロ−ビ−ズＣＬ−１２００７をＴＯＲＡＹ：ＡＱ−Ｎ
ＹＬＯＮ，Ｐ−２０（東レ（株）製の直方体状水溶性ナ
イロンペレット：縦，横；約４ｍｍ、高さ；約３ｍｍ）
に代えた以外、すべて実施例１と同様にして、ほぼ直方
体状の中空状活性炭成形物を得た。
【００１５】＜実施例５＞実施例１において、使用した
フロ−ビ−ズＣＬ−１２００７を成形用の円柱体状ポリ
塩化ビニル樹脂ペレット（直径；約３ｍｍ、高さ；約４
ｍｍ）に代え、また、熱処理を窒素雰囲気中で室温から
６００℃まで２℃／分程度の速度で昇温させ、６００℃
で１時間保持する焼成処理に変えた以外、すべて実施例
１と同様にして、円柱体状の中空状活性炭成形物を得
た。
フロ−ビ−ズＣＬ−１２００７を成形用の円柱体状ポリ
塩化ビニル樹脂ペレット（直径；約３ｍｍ、高さ；約４
ｍｍ）に代え、また、熱処理を窒素雰囲気中で室温から
６００℃まで２℃／分程度の速度で昇温させ、６００℃
で１時間保持する焼成処理に変えた以外、すべて実施例
１と同様にして、円柱体状の中空状活性炭成形物を得
た。
【００１６】＜実施例６＞実施例１において、使用した
クラレコ−ルＰＫ１００をダイアソ−ブＦ２００（三菱
化成（株）製の粉末活性炭：粒径；２００メッシュ以
下）に代えた以外、すべて実施例１と同様にして、真球
状の中空状活性炭成形物を得た。
クラレコ−ルＰＫ１００をダイアソ−ブＦ２００（三菱
化成（株）製の粉末活性炭：粒径；２００メッシュ以
下）に代えた以外、すべて実施例１と同様にして、真球
状の中空状活性炭成形物を得た。
【００１７】＜比較例＞実施例１において、使用したフ
ロ−ビ−ズＣＬ−１２００７を成形用の円柱体状フェノ
−ル樹脂ペレット（直径；約３ｍｍ、高さ；約４ｍｍ）
に代えた以外、すべて実施例１と同様にした。得られた
のは、単なるフェノ−ル樹脂の炭化物であった。
ロ−ビ−ズＣＬ−１２００７を成形用の円柱体状フェノ
−ル樹脂ペレット（直径；約３ｍｍ、高さ；約４ｍｍ）
に代えた以外、すべて実施例１と同様にした。得られた
のは、単なるフェノ−ル樹脂の炭化物であった。
【００１８】
【発明の効果】活性炭機能に優れ、軽量で取り扱い性良
好な、また、所望する種々形状の中空状活性炭成形物
を、複雑な製造工程を全く必要とすることなく、非常に
容易に得ることができる。
好な、また、所望する種々形状の中空状活性炭成形物
を、複雑な製造工程を全く必要とすることなく、非常に
容易に得ることができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成５年６月２２日
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項１
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正２】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００５
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明は、粒子状熱可塑
性樹脂と活性炭粉末とを使用し、前記粒子状熱可塑性樹
脂を活性炭粉末中に配置させた後、粒子状熱可塑性樹脂
の少なくとも表面を一旦溶融後炭化させることを特徴と
する、内側に炭化物が多く、外側に活性炭粉末が多い中
空状活性炭成形物の製造方法を要旨とする。
性樹脂と活性炭粉末とを使用し、前記粒子状熱可塑性樹
脂を活性炭粉末中に配置させた後、粒子状熱可塑性樹脂
の少なくとも表面を一旦溶融後炭化させることを特徴と
する、内側に炭化物が多く、外側に活性炭粉末が多い中
空状活性炭成形物の製造方法を要旨とする。
【手続補正３】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００７
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００７】 活性炭粉末は、原材料や製造方法など
によらず、得ようとする中空状活性炭成形物の用途や粒
子状熱可塑性樹脂の粒径を考慮して、性状や粒径を適宜
選択すればよい。不定形であるとか繊維形状を有すると
かの形状面においても適宜である。また、薬品賦活炭は
ガス賦活炭に比べて不純物の含有量が多いことがあり、
この不純物があまりに多いと中空状活性炭成形物の形成
を阻害することもあるので、必要に応じて予め塩酸等の
無機酸で洗浄処理して不純物を除去しておくと、より良
好に中空状活性炭成形物が得られる。尚、この活性炭粉
末の中に前記粒子状熱可塑性樹脂を配置させるのである
が、粒子状熱可塑性樹脂の周りに得ようとする中空状活
性炭成形物の肉厚以上の厚さに活性炭粉末が存在すれば
よい。
によらず、得ようとする中空状活性炭成形物の用途や粒
子状熱可塑性樹脂の粒径を考慮して、性状や粒径を適宜
選択すればよい。不定形であるとか繊維形状を有すると
かの形状面においても適宜である。また、薬品賦活炭は
ガス賦活炭に比べて不純物の含有量が多いことがあり、
この不純物があまりに多いと中空状活性炭成形物の形成
を阻害することもあるので、必要に応じて予め塩酸等の
無機酸で洗浄処理して不純物を除去しておくと、より良
好に中空状活性炭成形物が得られる。尚、この活性炭粉
末の中に前記粒子状熱可塑性樹脂を配置させるのである
が、粒子状熱可塑性樹脂の周りに得ようとする中空状活
性炭成形物の肉厚以上の厚さに活性炭粉末が存在すれば
よい。
【手続補正４】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００９
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００９】 このようにして得られる中空状活性炭
成形物は、内側に多く存在する炭化物の骨格が中空形状
を維持するのに役立ち、炭化物の骨格は外表面に向かう
に従って次第に少なくなり、外表面ではほとんど点接触
により活性炭粉末を支持する。そのため、中空状活性炭
成形物の表面はほとんどが活性炭粉末からなり、活性炭
機能を良好に保つ。また、中空部分は外界と連通してい
るため、気体等がこの中空部分に入り込み、内外広範囲
の活性炭が機能を発揮する。更に、本発明の中空状活性
炭成形物は軽量であるが、粉末状ではないため、取り扱
い性も非常に良好となる。尚、中空状活性炭成形物が形
成されるメカニズムは定かではないが、活性炭粉末中に
配置した粒子状熱可塑性樹脂の少なくとも表面が、熱処
理により一旦溶融して流動性を有するものとなり、これ
に活性炭粉末粒子が次々と貼着し、その後、粒子状熱可
塑性樹脂が炭化物として残存してバインダーの役目を
し、用いた粒子状熱可塑性樹脂の形状をした中空状活性
炭成形物が形成されるものと考えられる。ここで、粒子
状熱可塑性樹脂の全体が溶融し、その全部が活性炭粉末
粒子の貼着に活用されるなど、内部残存しなければ中空
部分の中空性は高いものになり、また、溶融有無に拘ら
ず、粒子状熱可塑性樹脂の一部が活性炭粉末粒子の貼着
に活用されたりせずに内部残存すれば、中空部分は、例
えば網目状空間になるなど、比較的中空性の低いものに
なる。
成形物は、内側に多く存在する炭化物の骨格が中空形状
を維持するのに役立ち、炭化物の骨格は外表面に向かう
に従って次第に少なくなり、外表面ではほとんど点接触
により活性炭粉末を支持する。そのため、中空状活性炭
成形物の表面はほとんどが活性炭粉末からなり、活性炭
機能を良好に保つ。また、中空部分は外界と連通してい
るため、気体等がこの中空部分に入り込み、内外広範囲
の活性炭が機能を発揮する。更に、本発明の中空状活性
炭成形物は軽量であるが、粉末状ではないため、取り扱
い性も非常に良好となる。尚、中空状活性炭成形物が形
成されるメカニズムは定かではないが、活性炭粉末中に
配置した粒子状熱可塑性樹脂の少なくとも表面が、熱処
理により一旦溶融して流動性を有するものとなり、これ
に活性炭粉末粒子が次々と貼着し、その後、粒子状熱可
塑性樹脂が炭化物として残存してバインダーの役目を
し、用いた粒子状熱可塑性樹脂の形状をした中空状活性
炭成形物が形成されるものと考えられる。ここで、粒子
状熱可塑性樹脂の全体が溶融し、その全部が活性炭粉末
粒子の貼着に活用されるなど、内部残存しなければ中空
部分の中空性は高いものになり、また、溶融有無に拘ら
ず、粒子状熱可塑性樹脂の一部が活性炭粉末粒子の貼着
に活用されたりせずに内部残存すれば、中空部分は、例
えば網目状空間になるなど、比較的中空性の低いものに
なる。
Claims (1)
- 【請求項１】 粒子状熱可塑性樹脂と活性炭粉末とを使
用し、前記粒子状熱可塑性樹脂を活性炭粉末中に配置さ
せた後、粒子状熱可塑性樹脂の表面を一旦溶融後炭化さ
せることを特徴とする、内側に炭化物が多く、外側に活
性炭粉末が多い中空状活性炭成形物の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10209792A JP3175288B2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 中空状活性炭成形物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10209792A JP3175288B2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 中空状活性炭成形物の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05301784A true JPH05301784A (ja) | 1993-11-16 |
| JP3175288B2 JP3175288B2 (ja) | 2001-06-11 |
Family
ID=14318283
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10209792A Expired - Fee Related JP3175288B2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | 中空状活性炭成形物の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3175288B2 (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012101950A (ja) * | 2010-11-05 | 2012-05-31 | Noritake Co Ltd | 多孔質カーボン粒子の製造方法と該粒子からなる多孔質カーボン材料 |
| JP2013049617A (ja) * | 2011-08-02 | 2013-03-14 | Toc Capacitor Kk | 活性炭素多孔体の製造方法、活性炭素多孔体、および、電気二重層キャパシタ用電極 |
-
1992
- 1992-03-27 JP JP10209792A patent/JP3175288B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012101950A (ja) * | 2010-11-05 | 2012-05-31 | Noritake Co Ltd | 多孔質カーボン粒子の製造方法と該粒子からなる多孔質カーボン材料 |
| JP2013049617A (ja) * | 2011-08-02 | 2013-03-14 | Toc Capacitor Kk | 活性炭素多孔体の製造方法、活性炭素多孔体、および、電気二重層キャパシタ用電極 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3175288B2 (ja) | 2001-06-11 |
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