JPH05301316A - 防振ゴム - Google Patents
防振ゴムInfo
- Publication number
- JPH05301316A JPH05301316A JP10476892A JP10476892A JPH05301316A JP H05301316 A JPH05301316 A JP H05301316A JP 10476892 A JP10476892 A JP 10476892A JP 10476892 A JP10476892 A JP 10476892A JP H05301316 A JPH05301316 A JP H05301316A
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- JP
- Japan
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- rubber
- vibration
- section
- ethylene
- damping rubber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高度の耐熱性を有するとともに、金属部とゴ
ム部との間に接着性も問題のない防振ゴムを提供するこ
と。 【構成】 金属部とゴム部とが接着剤層を介して加硫接
着されてなる防振ゴムにおいて、ゴム部のゴム成分が、
エチレン・α−オレフィン共重合体の塩素化物であるこ
とを特徴とする。
ム部との間に接着性も問題のない防振ゴムを提供するこ
と。 【構成】 金属部とゴム部とが接着剤層を介して加硫接
着されてなる防振ゴムにおいて、ゴム部のゴム成分が、
エチレン・α−オレフィン共重合体の塩素化物であるこ
とを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防振ゴムに関する。特
に、ダンパプーリ(第1図)等の、ねじり振動の吸収を
目的として、自動車のクランク軸等に装着する防振ゴム
に好適な発明である。
に、ダンパプーリ(第1図)等の、ねじり振動の吸収を
目的として、自動車のクランク軸等に装着する防振ゴム
に好適な発明である。
【0002】ここでは、ダンパプーリを主として、例に
採り説明をするがこれに限られるものではない。
採り説明をするがこれに限られるものではない。
【0003】
【従来の技術】ダンパプーリは、クランク軸のねじり振
動を減衰させて、クランク軸の振動疲労を促進させない
様にすると共に、クランク軸に発生する、振動・騒音を
減少させる役割を担う。当該役割をダンパプーリに長期
にわたり確実に担わせるためには、即ち、耐久性能を向
上させるためには、金属部とゴム部との間に強度の接着
性が要求される。
動を減衰させて、クランク軸の振動疲労を促進させない
様にすると共に、クランク軸に発生する、振動・騒音を
減少させる役割を担う。当該役割をダンパプーリに長期
にわたり確実に担わせるためには、即ち、耐久性能を向
上させるためには、金属部とゴム部との間に強度の接着
性が要求される。
【0004】そして、ダンパプーリのゴム部は、例え
ば、天然ゴム(NR)系配合物、や、スチレンブタジエ
ンゴム(SBR)に天然ゴム(NR)ブレンドしたSB
R系配合物で、加硫成形していた。
ば、天然ゴム(NR)系配合物、や、スチレンブタジエ
ンゴム(SBR)に天然ゴム(NR)ブレンドしたSB
R系配合物で、加硫成形していた。
【0005】これらのゴム材料は、金属との接着性に優
れており、また、振動吸収に影響を与えるゴム弾性率、
損失係数等の特性においても、略バランスが採れている
ためである。
れており、また、振動吸収に影響を与えるゴム弾性率、
損失係数等の特性においても、略バランスが採れている
ためである。
【0006】他方、昨今の自動車エンジンルーム内の高
温化・狭小化にともない、自動車用防振ゴムのゴム材料
には、金属部とゴム部との間に高度の接着性とともに、
高度の耐熱性が要求されるようになってきた。
温化・狭小化にともない、自動車用防振ゴムのゴム材料
には、金属部とゴム部との間に高度の接着性とともに、
高度の耐熱性が要求されるようになってきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記NR系ま
たはSBR系のゴム部を有する防振ゴムでは、金属部と
の接着性において問題はないが、より高温下で使用する
場合、耐熱性において十分な対応が困難であった。
たはSBR系のゴム部を有する防振ゴムでは、金属部と
の接着性において問題はないが、より高温下で使用する
場合、耐熱性において十分な対応が困難であった。
【0008】また、耐熱性に優れているエチレンプロピ
レン系ゴムを使用することも考えられるが、金属部との
接着性に問題がある。
レン系ゴムを使用することも考えられるが、金属部との
接着性に問題がある。
【0009】本発明の目的は、上記にかんがみて、金属
部とゴム部とが接着剤層を介して加硫接着されてなる防
振ゴムにおいて、金属部とゴム部との間の接着性をほと
んど低下させずに、高度の耐熱性を有するものを提供す
ることにある。
部とゴム部とが接着剤層を介して加硫接着されてなる防
振ゴムにおいて、金属部とゴム部との間の接着性をほと
んど低下させずに、高度の耐熱性を有するものを提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の防振ゴムは、上
記課題を、下記構成により解決するものである。
記課題を、下記構成により解決するものである。
【0011】金属部とゴム部とが接着剤層を介して加硫
接着されてなる防振ゴムにおいて、ゴム部のゴム成分
が、エチレン・α−オレフィン共重合体の塩素化物であ
ること、を特徴とする。
接着されてなる防振ゴムにおいて、ゴム部のゴム成分
が、エチレン・α−オレフィン共重合体の塩素化物であ
ること、を特徴とする。
【0012】
(1) 本発明の防振ゴムは、金属部1とゴム部3とが接着
剤層5を介して加硫接着されてなることを前提的要件と
する。
剤層5を介して加硫接着されてなることを前提的要件と
する。
【0013】形成方法は、あらかじめ調製した金属部1
(ゴム部との接触面側が接着剤処理されている。)を、
金型にセットし、インサート成形によりゴム部を金属部
と加硫接着により一体化する。
(ゴム部との接触面側が接着剤処理されている。)を、
金型にセットし、インサート成形によりゴム部を金属部
と加硫接着により一体化する。
【0014】ここで、金属部1の形成材料は、鋳鉄、
鉄鋼、アルミニウム等とする。
鉄鋼、アルミニウム等とする。
【0015】また、接着剤としては、塩化ゴム系(一
液タイプ、ニ液タイプ)のものを使用する。より具体的
には、一液タイプとしては「ケムロック217・250
・252」等を、二液タイプとしては「ケムロック23
3・234B・236・238」(下塗り)と「ケムロ
ック205」(上塗り)とを組み合わせで使用可能であ
る。
液タイプ、ニ液タイプ)のものを使用する。より具体的
には、一液タイプとしては「ケムロック217・250
・252」等を、二液タイプとしては「ケムロック23
3・234B・236・238」(下塗り)と「ケムロ
ック205」(上塗り)とを組み合わせで使用可能であ
る。
【0016】(2) 本発明の特徴は、ゴム部3のゴム成分
がエチレン−α−オレフィン共重合体の塩素化物である
ことにある。
がエチレン−α−オレフィン共重合体の塩素化物である
ことにある。
【0017】ここで、α−オレフィンとしては、プロ
ピレン、1−ブテン、1−ペンタン、3−メチル−1−
ブテン等を挙げることができる。これらの内で、特に、
1−ブテンを使用した場合、後述の塩素化において、活
性な1級炭素結合塩素が生成するため、該塩素を利用し
て、加硫速度・加硫密度の調製が容易となり、望まし
い。
ピレン、1−ブテン、1−ペンタン、3−メチル−1−
ブテン等を挙げることができる。これらの内で、特に、
1−ブテンを使用した場合、後述の塩素化において、活
性な1級炭素結合塩素が生成するため、該塩素を利用し
て、加硫速度・加硫密度の調製が容易となり、望まし
い。
【0018】そして、このエチレン−α−オレフィン
共重合体は、慣用の溶液重合法で合成し、ダンパプーリ
に要求される、強度、弾性率、損失係数を有するものを
使用する。
共重合体は、慣用の溶液重合法で合成し、ダンパプーリ
に要求される、強度、弾性率、損失係数を有するものを
使用する。
【0019】エチレン−α−オレフイン共重合体の塩
素化は、慣用の方法、例えば、四塩化炭素溶媒中で塩素
ガスを吹き込んで行う。そして、その塩素化度は、塩素
含量が、10〜35%(望ましくは、20〜30%)と
する。塩素化度が過少では、十分な架橋サイトが生成し
がたく、適当な加硫強度を得がたく、塩素化度が過多で
は、樹脂的性質が増大し、上記の場合と同様、ダンパ
プーリに要求される弾性率、損失係数等が得難くなる。
素化は、慣用の方法、例えば、四塩化炭素溶媒中で塩素
ガスを吹き込んで行う。そして、その塩素化度は、塩素
含量が、10〜35%(望ましくは、20〜30%)と
する。塩素化度が過少では、十分な架橋サイトが生成し
がたく、適当な加硫強度を得がたく、塩素化度が過多で
は、樹脂的性質が増大し、上記の場合と同様、ダンパ
プーリに要求される弾性率、損失係数等が得難くなる。
【0020】(3) 配合ゴム(防振ゴム用ゴム材料)の調
製は、上記エチレン−α−オレフィン共重合体に、通常
の塩素化ゴムに配合される副資材、即ち、カーボンブラ
ツク、亜鉛華、プロセスオイル、加硫剤、加硫助剤、老
化防止剤その他副資材を適宜、配合し混練して行う。こ
のとき、加硫系は、通常、トリアジン加硫系、または、
有機過酸化物加硫系とする。
製は、上記エチレン−α−オレフィン共重合体に、通常
の塩素化ゴムに配合される副資材、即ち、カーボンブラ
ツク、亜鉛華、プロセスオイル、加硫剤、加硫助剤、老
化防止剤その他副資材を適宜、配合し混練して行う。こ
のとき、加硫系は、通常、トリアジン加硫系、または、
有機過酸化物加硫系とする。
【0021】
【発明の作用・効果】本発明の防振ゴムは、上記のよう
な構成により、後述の試験例に示すごとく、SBR系防
振ゴムに比して、耐熱性において、格段に優れると共
に、金属部とゴム部間の接着性においてもほとんど変わ
らない。
な構成により、後述の試験例に示すごとく、SBR系防
振ゴムに比して、耐熱性において、格段に優れると共
に、金属部とゴム部間の接着性においてもほとんど変わ
らない。
【0022】
【試験例】第1表に示す配合処方の各ゴム配合物からゴ
ム材料を調製し、各ゴム材料から各試験片を調製し、下
記各項目の試験を行った。
ム材料を調製し、各ゴム材料から各試験片を調製し、下
記各項目の試験を行った。
【0023】試験結果を示すが、実施例のエチレン−1
−ブテン共重合体をゴム成分とする加硫ゴムの場合、従
来例のSBR系加硫ゴムに比して、耐熱性が格段に優れ
ていると共に、金属部−ゴム部間の接着性においてもほ
とんど変わらないことがわかる。
−ブテン共重合体をゴム成分とする加硫ゴムの場合、従
来例のSBR系加硫ゴムに比して、耐熱性が格段に優れ
ていると共に、金属部−ゴム部間の接着性においてもほ
とんど変わらないことがわかる。
【0024】(1) 常態物性:JIS K 6301 (試験片:ダ
ンベル状3号形)に準じて、スプリング硬さ;HS (JIS
A) 、引張強さ;TB (kgf/cm2) 、破断伸び;EB
(%)の各項目について測定をした。
ンベル状3号形)に準じて、スプリング硬さ;HS (JIS
A) 、引張強さ;TB (kgf/cm2) 、破断伸び;EB
(%)の各項目について測定をした。
【0025】(2) 耐熱性:JIS K 6301 に準じて(試験
片:ダンベル状3号形)、120℃×70hの条件で空
気加熱熟老化試験を行つた。測定項目は、スプリング硬
さ;△HS (目盛り差)、引張強さ;△TB (%)、破
断伸び;EB (%) (4) 接着性能:JIS K 6301 に準じて、引張強さ、及
び、剥離強さ(90°)について測定した。
片:ダンベル状3号形)、120℃×70hの条件で空
気加熱熟老化試験を行つた。測定項目は、スプリング硬
さ;△HS (目盛り差)、引張強さ;△TB (%)、破
断伸び;EB (%) (4) 接着性能:JIS K 6301 に準じて、引張強さ、及
び、剥離強さ(90°)について測定した。
【0026】このとき、実施例及び比較例で使用した接
着剤は、二液型塩化ゴム系接着剤(下塗り「ケムロック
205」及び上塗り「ケムロック233」)である。
着剤は、二液型塩化ゴム系接着剤(下塗り「ケムロック
205」及び上塗り「ケムロック233」)である。
【0027】
【表1】
【0028】*1)エチレン・1−ブテン重合体(Cm
Hn Cl,n≦2m,n=4〜10)、三井石油化学株
式会社製造。
Hn Cl,n≦2m,n=4〜10)、三井石油化学株
式会社製造。
【0029】*2)乳化重合SBR(スチレン含量 2
3.5%)、日本合成ゴム株式会社製造。
3.5%)、日本合成ゴム株式会社製造。
【図1】本発明の適用例の一例を示すダンパプーリの正
面図である。
面図である。
【図2】第1図のA部拡大断面図である。
1 金属部、 3 ゴム部、 5 接着剤層。
Claims (2)
- 【請求項1】 金属部とゴム部とが接着剤層を介して加
硫接着されてなる防振ゴムにおいて、 前記ゴム部のゴム成分が、エチレン・α−オレフィン共
重合体の塩素化物であることを特徴とする防振ゴム。 - 【請求項2】 請求項1において、α−オレフィンが1
−ブテンであることを特徴とする防振ゴム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10476892A JPH05301316A (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | 防振ゴム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10476892A JPH05301316A (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | 防振ゴム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05301316A true JPH05301316A (ja) | 1993-11-16 |
Family
ID=14389660
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10476892A Withdrawn JPH05301316A (ja) | 1992-04-23 | 1992-04-23 | 防振ゴム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05301316A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002213577A (ja) * | 2001-01-18 | 2002-07-31 | Toyoda Gosei Co Ltd | ダンパプーリ |
JP2002276777A (ja) * | 2001-03-15 | 2002-09-25 | Denso Corp | 動力伝達装置 |
CN105880340A (zh) * | 2014-09-15 | 2016-08-24 | 中国人民解放军军械工程学院 | 一种金属橡胶冲压成型工艺 |
-
1992
- 1992-04-23 JP JP10476892A patent/JPH05301316A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002213577A (ja) * | 2001-01-18 | 2002-07-31 | Toyoda Gosei Co Ltd | ダンパプーリ |
JP2002276777A (ja) * | 2001-03-15 | 2002-09-25 | Denso Corp | 動力伝達装置 |
JP4613432B2 (ja) * | 2001-03-15 | 2011-01-19 | 株式会社デンソー | 動力伝達装置 |
CN105880340A (zh) * | 2014-09-15 | 2016-08-24 | 中国人民解放军军械工程学院 | 一种金属橡胶冲压成型工艺 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990706 |