JPH05299339A - 半導体材料およびその作製方法 - Google Patents

半導体材料およびその作製方法

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JPH05299339A
JPH05299339A JP3080799A JP8079991A JPH05299339A JP H05299339 A JPH05299339 A JP H05299339A JP 3080799 A JP3080799 A JP 3080799A JP 8079991 A JP8079991 A JP 8079991A JP H05299339 A JPH05299339 A JP H05299339A
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film
laser
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nitrogen
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JP3080799A
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Shunpei Yamazaki
舜平 山崎
Kouyuu Chiyou
宏勇 張
Naoto Kusumoto
直人 楠本
Yasuhiko Takemura
保彦 竹村
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Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/04Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having at least one potential-jump barrier or surface barrier, e.g. PN junction, depletion layer or carrier concentration layer
    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having at least one potential-jump barrier or surface barrier, e.g. PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic System or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/26Bombardment with radiation

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、信頼性、電気的特性に優れた半導
体材料、特に膜状に形成される半導体材料を提供するこ
とを目的とする。 【構成】 レーザーアニールによってアモルファス半導
体を改質して作製された、酸素、窒素、炭素の濃度が、
いずれも5×1019cm-3以下、望ましくは1×1019
cm-3以下である半導体材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、珪素を主成分とする半
導体材料に関する。特に本発明は、薄膜状の珪素半導体
材料の特性向上を目的とし、本発明による半導体材料を
利用することによって特性の改善された薄膜半導体装置
(薄膜トランジスター等)を作製することが可能とな
る。
【0002】
【従来の技術】従来、薄膜電界効果トランジスター等の
薄膜半導体装置を作製するにあたっては、非結晶質の半
導体材料(いわゆるアモルファス半導体)あるいは多結
晶質の半導体材料を利用していた。以下、アモルファス
という言葉は、純粋に原子レベルでの無秩序さだけを意
味するのではなく、数nm程度の近距離秩序が存在して
いるような物質をも含めて使用される。具体的には電子
移動度にして10cm2/V・s以下の珪素材料もしく
はその物質のキャリヤ移動度が、その半導体物質の本質
的なキャリヤ移動度の1%以下の材料を意味している。
したがって、通常、マイクロクリスタルあるいはセミア
モルファスと称される10nm程度の微細な結晶の集合
体である物質をもアモルファスと称することとする。
【0003】さて、アモルファス半導体(アモルファス
シリコンやアモルファスゲルマニウム等)を利用する場
合には、その作製は400度C以下の比較的低温でおこ
なえるため、高温プロセスが採用できない液晶ディスプ
レー等において有望な方法として注目されている。
【0004】しかしながら、純粋なアモルファス半導体
はそのキャリヤ移動度(電子移動度やホール移動度)が
著しく小さいため、これをそのまま、例えば薄膜トラン
ジスター(TFT)のチャネル形成領域として用いるこ
とは稀で、通常はこれらアモルファス半導体材料にレー
ザー光やキセノンランプ光等の強光を照射して、溶融再
結晶させ、結晶質の半導体材料に変成せしめて、そのキ
ャリヤ移動度を向上させて用いていた。(以下の文章で
はの方法を「レーザーアニール」と呼ぶことにするが、
必ずしもレーザーを用いなければならないわけではな
い。レーザー光照射と同様な呼応かをもたらす、強力な
フラッシュランプ光を照射する場合も含まれるものとす
る。)
【0005】しかしながら、レーザーアニール法によっ
て従来得られていた半導体材料のキャリヤ移動度は単結
晶半導体材料で得られるものより、一般には小さかっ
た。例えば、珪素被膜の場合には、報告されているもの
で最も大きな電子移動度は200cm2 /V・sであ
り、これは単結晶珪素の電子移動度、1350cm2
V・sの7分の1でしかない。また、レーザーアニール
法によって得られる半導体材料の特性(主として移動
度)は再現性に乏しく、かつ、同じ被膜内における移動
度のばらつきが大きく、多数の素子を同一平面内に形成
する場合には、得られる半導体素子の特性のばらつきが
大きいため製品の歩留りが著しく低下した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のレー
ザーアニール法では、移動度が単結晶半導体材料に比べ
て極めて小さく、かつ、その再現性が悪いため、実用に
供することができなかった薄膜状の半導体材料の特性を
改善することを目的とする。すなわち、移動度の高い薄
膜状半導体材料を提供するとともに、再現性よく高い移
動度を得る半導体材料の作製方法を提供する。
【0007】
【課題を解決するための手段】さて、ラマン分光法は、
物質の結晶性を評価する上で有効な方法であり、レーザ
ーアニール法によって作製された半導体被膜の結晶性を
定量化する目的でも使用される。本発明人らは、レーザ
ーアニール法の研究において、得られる半導体被膜のラ
マン・ピークの中心値、ラマン・ピークの幅、およびラ
マン・ピークの高さ等に着目することによって、これら
の数値が得られる半導体薄膜の特性と極めて密接な関係
を有することを見出した。
【0008】例えば、単結晶珪素では、521cm-1
ラマン・ピークが存在するが、レーザーアニール処理さ
れた珪素被膜のラマン・ピークは、それよりも短波数
(長波長)側に移動する傾向が観察された。そして、こ
のときのラマン・ピークの中心値と得られた半導体薄膜
のキャリヤ移動度には強い相関関係があることが発見さ
れた。
【0009】図1はこの関係を示す1例であるが、アモ
ルファスシリコン被膜をレーザーアニール処理して得ら
れた被膜のラマン・ピークの中心値(横軸)と被膜の電
子移動度(縦軸)の関係を示す。電子移動度は、珪素被
膜によってTFTを作製し、そのCV(容量−電圧)特
性を測定することによって得られた値を示してある。図
から明らかなように、ラマン・ピークの中心値が515
cm-1を境として、電子移動度の挙動に大きな違いが見
られる。すなわち、515cm-1以下では電子移動度の
ラマン・ピーク依存性は小さいが、515cm-1以上で
はピークの中心値の増加に伴って、急速に電子移動度が
増加する。
【0010】この現象は明らかに、2つの相が存在する
ことを示している。本発明者らの研究によると、515
cm-1以下では、レーザーアニールによっても、被膜が
溶融することなく、固相のまま原子の秩序化が進行した
ものであり、515cm-1以上では、レーザーアニール
によって被膜が溶融し、液相状態を経て固化したもので
あると推定されている。
【0011】ラマン・ピークの中心値は、単結晶珪素の
ラマン・ピーク値521cm-1を越えることはなく、得
られた電子移動度の最大値は約200cm2 /V・sで
あった。ついで本発明人らは、移動度を向上せしめるべ
き研究の途上において、被膜中に含有される酸素、窒
素、炭素の量が移動度に大きな影響を及ぼしていること
を見出した。図1に示されているものでは、膜中に存在
する窒素原子および酸素原子の数は無視できる程度の微
量なものであったが、酸素原子の数は膜の中央部におい
て、2×1021cm-3程度であった。そこで、膜中に含
まれる酸素原子の数を減少させることによって、ラマン
・ピークの中心値と電子移動度の関係がどのように変化
するかを調べた。
【0012】以下、本明細書ではこれらの酸素、窒素、
炭素等の異種元素の濃度とは、被膜の中心部分の濃度を
いうものとする。なぜならば、被膜の基板に近い部分、
あるいは被膜の表面の近傍は、これら異種元素の濃度が
極めて高いのであるが、これらの領域に存在する異種元
素は、本発明で問題とするキャリヤ移動度には大した影
響を与えないものと考えたからである。被膜中で最もコ
レラ異種元素の濃度の小さな部分は、通常の被膜では膜
の中央部分であり、また、膜の中央部分は電界効果型ト
ランジスター等の半導体装置において重要な役割を果た
すものと考えられるからである。以上のような理由か
ら、本明細書で、単に異種元素の濃度という場合には、
被膜の中央部の濃度を指すものとする。
【0013】これを図2に示す。図2より明らかなよう
に、膜中の酸素濃度を減らすことによって、著しく電子
移動度を向上させることができた。この傾向は膜中に炭
素や窒素が含まれる場合においても同様であった。その
理由としては、本発明人らは、膜中の酸素原子が多い場
合には、レーザーアニールによって被膜が溶融・再結晶
化する際に、酸素原子の少ない部分が結晶核となって結
晶成長するのであるが、膜中に含まれる酸素原子はその
結晶の成長とともに周辺へ追いやられ、粒界に析出し
て、よって、被膜全体を通して見た場合、粒界に生じる
バリヤのために移動度が小さくなるという説と、レーザ
ーアニールによって酸素原子あるいは酸素原子の濃度の
大きな領域(一般に融点が純粋な珪素より大きいと考え
られる)が結晶核となって結晶成長するのであるが、酸
素原子の数が多い場合には結晶核の発生が多く、よって
1つあたりの結晶の大きさが小さくなって、移動度が小
さく、また、結晶性が損なわれるという説を提案してい
る。
【0014】いずれにしても、被膜中の酸素濃度を小さ
くすることによって、レーザーアニールによって極めて
大きな電子移動度を得ることができた。例えば、酸素濃
度を1×1019cm-3とすることによって、1000c
2 /V・sという大きな電子移動度が得られた。酸素
濃度以外にも、窒素の濃度や炭素の濃度を小さくするこ
とによっても同様な効果を得ることができた。さらに、
ホール移動度についても同様な傾向が得られた。
【0015】さらに、酸素濃度が大きい場合でも小さい
場合でも、ラマン・ピークの位置と電子移動度の曲線は
図1の場合と同様に折れ曲がった様子を示した。本発明
人らは、図2の点線より右側の領域は、レーザーアニー
ルによって、被膜が一度溶融した後に再結晶したものと
推定し、この領域を溶融−再結晶領域と名付けた。この
溶融−再結晶領域において大きな移動度が得られた。
【0016】本発明人らは、さらに、同様な傾向がラマ
ン・ピークの半値幅(FWHM)においても見られるこ
とを発見した。この様子を図3に示す。図3の横軸は、
レーザーアニールした被膜のラマン・ピークの半値幅を
単結晶珪素の半値幅でわったものであり、ここでは半値
幅比(FWHM RATIO)とよぶ。FWHM RA
TIOが小さく、1に近いものほど単結晶珪素に近い構
造を有していると考えられる。そして、図から明らかな
ように、酸素濃度が同じ場合には、FWHMRATIO
が1に近いものほど電子移動度が大きいことがわかっ
た。また、先のラマン・ピークの中心値の場合と同様に
膜中の酸素濃度が小さいものほど電子移動度が大きく、
同様な傾向は酸素の濃度以外にも、窒素や炭素の濃度に
関しても見られた。すなわち、これらの濃度の小さいも
のほど大きな電子移動度が得られた。さらに、ホール移
動度についても同様な傾向が見られた。この場合にも図
2の場合と同様に図3の点線より左側は溶融−再結晶領
域であると考えている。
【0017】さらに、本発明人らは、ラマン・ピークの
うち、膜中のアモルファス成分に起因するピークの強度
に関しても、電子移動度と密接な相関が有ることが明ら
かになった。図4は、レーザーアニールした被膜のアモ
ルファス成分に起因するラマン・ピーク(480cm-1
付近のピーク)の強度Iaを単結晶珪素のラマン・ピー
クIc(521cm-1付近のピーク)で割ったものであ
り、以下、INTENSITY RATIOと呼ぶ。I
NTENSITY RATIOに関しては、膜中の酸素
濃度が同じであれば、INTENSITY RATIO
が小さい、すなわち、膜中のアモルファス成分が少ない
ほど電子移動度が大きく、さらに膜中に含まれる酸素の
量が少ないほど電子移動度が大きくなった。同様な傾向
は酸素の濃度以外にも、窒素や炭素の濃度に関しても見
られた。すなわち、これらの濃度の小さいものほど大き
な電子移動度が得られた。さらに、ホール移動度につい
ても同様な傾向が見られた。この場合にも図2、図3の
場合と同様に図4の点線より左側は溶融−再結晶領域で
あると考えている。
【0018】さらに、経験的にラマン・ピークの強度が
大きな場合には大きなキャリヤ移動度が得られ、また、
酸素、窒素、炭素の濃度の小さな被膜のラマン・ピーク
の強度は大きかった。
【0019】さて、以上のように、キャリヤ移動度を向
上させるためには、膜中の酸素、窒素、炭素の量を減ら
せば良いことが明らかになった。特に、本発明人らはこ
れらの元素の量がいずれも、5×1019cm-3以下、望
ましくは1×1019cm-3以下とすることによって、例
えば、珪素膜で電子移動度として1000cm2 /V・
sもの値が得られることを見出した。本発明人らは、さ
らにこれらの元素の濃度を減らすことによって、より単
結晶半導体のキャリヤ移動度に近い値が得られるととも
に、その再現性を高めることができることを見出した。
また、同様な方法によって、ホール移動度として、30
0〜500cm2 /V・sの値を安定に得ることができ
た。
【0020】しかしながら、例えば、これらの元素の濃
度を1×1016cm-3以下にすることは、極めて真空度
の高い環境において、きわめてこれらの元素の濃度が小
さい(1×1016cm-3以下)の被膜にレーザーアニー
ルをおこなっても、容易には達成できない。これは、雰
囲気中に微量含まれる酸素ガス、窒素ガス、水分、二酸
化炭素等がレーザーアニールの際に膜中に取り込まれる
ため、あるいは、膜の表面に吸着されていたこれらのガ
スがレーザーアニールの際に膜中に取り込まれたからで
あると推測される。
【0021】そして、これらの困難を避けるためには特
別な作製方法が必要である。1つの方法は、酸素、窒
素、炭素の濃度が極めて小さい、例えば、1015cm-3
以下のアモルファス半導体膜の表面を覆って、酸化珪
素、窒化珪素、炭化珪素等の保護膜を形成し、その後、
真空雰囲気中(10-4torr以下)でレーザーアニー
ルをおこなうことによって、極めて酸素、窒素、炭素の
濃度の小さく、高い移動度の半導体被膜を形成すること
ができる。例えば、炭素、窒素、酸素の濃度がいずれも
1×1015cm-3以下で、電子移動度が1000cm2
/V・sの珪素被膜が得られた。
【0022】アモルファス半導体膜の表面を覆って、酸
化珪素、窒化珪素、炭化珪素等の保護膜を形成するに際
しては、1つの真空装置を有するチャンバーで、例えば
CVD法やスパッタ法によってアモルファス半導体被膜
を形成した後に、同じチャンバー内で雰囲気を変えず
に、あるいは一度、極めて高真空の状態にした後、成膜
に適した雰囲気にすることによって、連続的に成膜する
方法が適している。しかしながら、より製品の歩留り、
再現性、信頼性を向上させるためには、それぞれの被膜
の形成に専用のチャンバーを用意し、製品は極めて高真
空に保たれた状態のまま、各チャンバーを移動する方式
を採用することが望ましい。これらの成膜の方法の選択
は設備投資の規模によってなされる。いずれの方法を採
用するにしても、重要なことは下地のアモルファス半導
体膜に含まれる酸素、窒素、炭素は十分に少ないこと、
およびアモルファス半導体とその上の保護膜の界面には
ガスが吸着されていないこと、である。例えば、極めて
純粋なアモルファス半導体膜を形成しても、一度、その
膜を大気にさらしたのち、その上に窒化珪素被膜を形成
した場合には、その被膜をレーザーアニールして得られ
る被膜のキャリヤ移動度は、一般に小さなものであり、
また、移動度の大きなものが得られる確率は極めて小さ
い。これは、アモルファス半導体膜の表面にガスが吸着
され、これが後のレーザーアニールの際に被膜中に拡散
するためであると考えられる。
【0023】また、このときの保護膜の材料としてはレ
ーザー光を透過する条件を満たせば、酸化珪素、窒化珪
素や炭化珪素であってもよく、また、これらの混在し
た、化学式 SiNx y z (0≦x≦4/3、0≦
y≦2、0≦z≦1、0≦3x+2y+4z≦4)で表
される材料を含む材料であってもかまわない。また、そ
の厚さは50〜1000nmが適していた。
【0024】さて、本発明はアモルファス半導体被膜中
の酸素、窒素、炭素の濃度を低減することおよびレーザ
ーアニールの際に存在する酸素、窒素、炭素の濃度を低
減することにより、高いキャリヤ移動度を有する半導体
被膜を得ることを明らかにしたのであるが、このとき得
られる電子移動度もしくはホール移動度は、測定のため
に形成された電界効果トランジスターのチャネル形成領
域の平均値であり、チャネル形成領域の微細な各部分に
おける移動度は求めることはできない。しかしながら、
本発明の図1〜図4およびそれらに関連する記述から明
らかなように、キャリヤ移動度はラマン・ピークの位
置、ラマン・ピークの半値幅、ラマン・ピーク中のアモ
ルファス成分の強度およびラマン・ピークの強度等のパ
ラメータから、一義的に決定できることが明らかになっ
た。したがって、直接には移動度が測定できない微小な
領域の移動度も、ラマン分光によるこれらの情報から、
おおよその移動度を推定することができる。
【0025】図5は、電子移動度が22cm2 /V・
s、201cm2 /V・sおよび980cm2 /V・s
と測定されたレーザーアニールによって形成されたチャ
ネル形成領域を有する電界効果トランジスターの、チャ
ネル形成領域の各部におけるラマン・ピークの半値幅
(FWHM)を示したものである。図において、横軸は
チャネル形成領域の位置を表す。Lはチャネル形成領域
の長さであって、100μmである。Xはチャネル形成
領域の座標を表し、X/L=0とは、チャネル形成領域
のソース領域との界面、X/L=1とは、チャネル形成
領域のドレイン領域との界面、X/L=0.5とは、チ
ャネル形成領域の中央を表している。図から明らかなよ
うに電子移動度が22cm2 /V・sのものはFWHM
が大きく、しかもその変動は大きくない。FWHMが小
さいほど被膜の結晶性が単結晶のものに近く、それゆえ
電子移動度が大きいことは図3およびそれに関連する説
明で述べたとおりであり、このデータ事態はそれと矛盾
するものではない。しかしながら、FWHMの場所によ
る変動(場所依存性)が小さいということは、被膜の結
晶性が場所によらずほぼ同じものであることを物語って
いる。なお、この被膜の酸素濃度は約8×1020cm-3
で、レーザーアニールによっては溶融しなかったものと
推定されている。
【0026】一方、電子移動度が201cm2 /V・s
のものは、酸素濃度が同じく8×1020cm-3であっ
た。図から明らかなように、全般的にFWHMは低下し
ているが、FWHMの場所依存性が大きかった。そし
て、場所によっては、電子移動度が980cm2 /V・
sのものと同等あるいはそれより小さなFWHMの値を
示した。FWHMが小さいということはその部分の電子
移動度が大きいということを示唆するが、このことは、
同一被膜中に単結晶珪素と同等な結晶性を有する部分が
局在してあることを意味している。しかしながら、デバ
イスとして量産する場合には、いかに移動度が大きいと
いってもこのように場所によって特性が大きく異なる材
料を用いることは望ましくない。
【0027】電子移動度が980cm2 /V・sのもの
は、酸素濃度は他の2つに比べて、著しく小さく約1×
1019cm-3であった。図から明らかなように、全般的
にFWHMは小さく、さらにFWHMの場所依存性も小
さい。このことは全体的に電子移動度が大きく、単結晶
珪素と同等な結晶性を有する材料からなっていることを
示唆し、デバイス等に量産するのに極めて適している。
【0028】高いキャリヤ移動度を得るためには、上記
のように、膜中の異種元素の濃度を低減せしめるととも
に、レーザーアニールの条件を最適化しなければならな
い。このレーザーアニールの条件は、レーザーの発振条
件(連続発振かパルス発振か、繰り返し周波数、強度、
波長、被膜等)によって異なり、一概には言えない。レ
ーザーとしては、各種エキシマーレーザーの如き紫外線
レーザー、YAGレーザーの如き、可視、赤外線レーザ
ーが使用でき、レーザーアニールする膜の厚さによって
選択することが必要である。すなわち、一般に珪素ある
いはゲルマニウム材料においては、紫外線に対する吸収
長が短いため、レーザー光は深部まで到達せず、レーザ
ーアニールは表面の比較的浅い領域でのみ起こる。これ
に対し、可視光、赤外線に対しては吸収長が長く、光が
比較的内部にまで侵入し、よってレーザーアニールは深
部でも起こる。したがって、膜厚とレーザーの種類を選
択することによって、膜の表面近傍のみをレーザーアニ
ールすることが可能である。いずれにしても、溶融−再
結晶という過程を経るように、レーザーの波長、強度等
を選択することによって高いキャリヤ移動度が得られ
た。溶融という条件を満たすためには、長い時間では、
レーザーが照射されている部分の温度が、その半導体の
融点以上、すなわち、珪素の場合には大気圧下で140
0度C以上、ゲルマニウムの場合には大気圧下で100
0度C以上が必要である。しかしながら、例えば、エキ
シマーレーザーで実現されているような10ナノ秒とい
う極めて短い時間においては、瞬間的に2000度Cを
越えるような温度が分光学的には観測されても、被膜の
溶融は観測されないということも起こることがあり、こ
の温度の定義は実際にはあまり意味を持たない。
【0029】付加的な事項であるが、半導体被膜をレー
ザーアニールした後に、水素雰囲気中で200〜600
度Cで10分〜6時間のアニール処理を施すことは高い
キャリヤ移動度を再現性よく得るために有効であった。
これは、レーザーアニールによって再結晶化が起こると
同時に、半導体原子間結合において不対結合手(タング
リング・ボンド)が生じ、これがキャリヤに対する障壁
として機能するためであると考えられる。半導体中に酸
素、窒素、炭素等が多く含まれる場合にはこれらが、ダ
ングリング・ボンドを埋めると考えられるのであるが、
本発明のように酸素、窒素、炭素等の濃度が著しく小さ
い場合には、ダングリング・ボンドを埋めることができ
ず、よって、レーザーアニール後に水素雰囲気中でアニ
ールすることが必要となると考えられる。
【0030】
【実施例】〔実施例1〕プレーナ構造のTFTを作製
し、その電気特性を評価した。作製方法を図6に示す。
まず、通常のRFスパッタ法によって、厚さ約100n
mのアモルファスシリコン被膜を形成した。基板は石英
601、基板温度150度C、雰囲気は実質的に100
%アルゴンで圧力は0.5パスカル(pa)であった。
アルゴンには水素その他のガスを意図的に添加しなかっ
た。アルゴンの濃度は99.99%以上であった。投入
電力は200Wで、RF周波数は13.56MHzであ
った。その後、このアモルファスシリコン膜を100μ
m×500μmの長方形にエッチングし、アモルファス
シリコン膜602を得た。
【0031】この被膜の酸素、窒素および炭素の濃度は
いずれも1019cm-3以下であることを、2次イオン質
量分析法(SIMS)によって確認した。
【0032】ついで、この膜を10-5torrの圧力の
真空容器中に置き、真空容器に設けられた石英窓を通し
てエキシマーレーザー光(KrFレーザー、波長248
nm、パルス幅10ナノ秒、照射エネルギー200m
J、照射パルス数50ショット)を照射して、レーザー
アニールをおこなった。
【0033】さらに、これに酸素雰囲気中でのスパッタ
法によって厚さ約100nmのゲイト絶縁膜603を形
成した。このときの基板温度は150度C、RF(1
3.56MHz)投入電力は400Wであった。雰囲気
は実質的に酸素で、意図的には他のガスは加えなかっ
た。酸素の濃度は99.9%以上であった。圧力は0.
5paであった。
【0034】その後、アルミニウム膜(厚さ200n
m)を公知の真空蒸着法によって形成し、不必要な部分
を公知のドライエッチング法によって除去し、ゲイト電
極604を形成した。ゲイト電極の幅は100μmであ
った。このとき、ドライエッチングに用いられたフォト
レジスト605はゲイト電極の上に残されていた。
【0035】ついで、イオン打ち込み法によって、ゲイ
ト電極の部分以外にホウソイオンを1014cm-2注入し
た。ゲイト電極の下には、その上のゲイト電極とフォト
レジストがマスクとなってホウソイオンは注入されな
い。この工程によって、珪素被膜中に不純物領域、すな
わち、ソース領域606とドレイン領域607が形成さ
れた。このようすを図6(B)に示す。
【0036】さらに、基板全体を真空容器中に置き、1
-5torrの圧力でエキシマーレーザー光(KrFレ
ーザー、波長248nm、パルス幅10ナノ秒、照射エ
ネルギー100mJ、照射パルス数50ショット)を照
射して、レーザーアニールをおこなった。この工程によ
って、イオン打ち込みされてアモルファス化した不純物
領域が再結晶化された。
【0037】ついで、水素雰囲気中での熱アニールをお
こなった。真空排気できるチャンバー内に基板を置き、
いったん10-6torrまでターボ分子ポンプによって
排気し、この状態を30分保ったのち、99.99%以
上の純度の水素ガスを100torrまでチャンバー内
に導入し、基板を300度Cで60分アニールした。こ
こで、一度真空排気したのは、被膜に吸着されたガス・
水分等を除去するためである。これらが残存した状態で
熱アニールをおこなうと、高い移動度を再現性よく得ら
れないことが経験的にわかっていた。
【0038】最後に、ソース領域およびドレイン領域の
上に存在する酸化珪素膜(厚さ100nm)に穴を開
け、アルミニウム電極608、609をこれらの領域に
形成した。以上の工程によって電界効果型トランジスタ
ーが形成された。
【0039】この電界効果型トランジスターのCV特性
を測定した結果、チャネル形成領域の電子移動度は98
0cm2 /V・sであった。さらに、しきい値電圧(ス
レシュホールド電圧)は4.9Vであった。また、この
電界効果型トランジスターのチャネル形成領域中の酸
素、窒素、炭素の濃度をSIMSによって測定した結
果、いずれも1×1019cm-3以下であった。
【0040】〔実施例2〕プレーナ構造のTFTを作製
し、その電気特性を評価した。まず、通常のRFスパッ
タ法によって、3×1017cm-3の濃度のリンを含む厚
さ約100nmのアモルファスシリコン被膜を形成し
た。この膜厚では、後のレーザーアニールに使用される
KrFレーザー光(248nm)によって、膜全体がア
ニールされる。基板は石英、基板温度150度C、雰囲
気は実質的に100%アルゴンで圧力は0.5パスカル
(pa)であった。アルゴンには水素その他のガスを意
図的に添加しなかった。アルゴンの濃度は99.99%
以上であった。投入電力は200Wで、RF周波数は1
3.56MHzであった。その後、このアモルファスシ
リコン膜を100μm×500μmの長方形にエッチン
グした。
【0041】この被膜の酸素、窒素および炭素の濃度は
いずれも1019cm-3以下であることを、2次イオン質
量分析法(SIMS)によって確認した。
【0042】さらに、これに酸素雰囲気中でのスパッタ
法によって厚さ約100nmのゲイト絶縁膜を形成し
た。このときの基板温度は150度C、RF(13.5
6MHz)投入電力は400Wであった。雰囲気は実質
的に酸素で、意図的には他のガスは加えなかった。酸素
の濃度は99.9%以上であった。圧力は0.5paで
あった。
【0043】その後、アルミニウム膜(厚さ200n
m)を公知の真空蒸着法によって形成し、不必要な部分
を公知のドライエッチング法によって除去し、ゲイト電
極を形成した。ゲイト電極の幅は100μmであった。
このとき、ドライエッチングに用いられたフォトレジス
トはゲイト電極の上に残されていた。
【0044】ついで、イオン打ち込み法によって、ゲイ
ト電極の部分以外にホウソイオンを1014cm-2注入し
た。ゲイト電極の下には、その上のゲイト電極とフォト
レジストがマスクとなってホウソイオンは注入されな
い。この工程によって、珪素被膜中に不純物領域、すな
わち、ソース領域とドレイン領域が形成された。
【0045】さらに、基板全体を真空容器に置き、10
-5torrの圧力でエキシマーレーザー光(KrFレー
ザー、波長248nm、パルス幅10ナノ秒、照射エネ
ルギー100mJ、照射パルス数50ショット)を、基
板の裏面から照射して、レーザーアニールをおこなっ
た。この工程によって、アモルファス・シリコン膜が結
晶化された。この方法は実施例1の場合と異なり、ソー
ス領域あるいはドレイン領域とチャネル形成領域の結晶
化が同時におこなわれる。そのため、実施例1の方法で
は、ソース領域あるいはドレイン領域とチャネル形成領
域の界面に多くの欠陥が生じたのに対し、欠陥が少な
く、結晶性が連続的な界面が得られた。
【0046】ついで、水素雰囲気中での熱アニールをお
こなった。真空排気できるチャンバー内に基板を置き、
いったん10-6torrまでターボ分子ポンプによって
排気し、さらに100度Cに加熱した。この状態を30
分保ったのち、99.99%以上の純度の水素ガスを1
00torrまでチャンバー内に導入し、基板を300
度Cで60分アニールした。ここで、一度真空排気した
のは、被膜に吸着されたガス・水分等を除去するためで
ある。これらが残存した状態で熱アニールをおこなう
と、高い移動度を再現性よく得られないことが経験的に
わかっていた。
【0047】最後に、ソース領域およびドレイン領域の
上に存在する酸化珪素膜(厚さ100nm)に穴を開
け、アルミニウム電極をこれらの領域に形成した。以上
の工程によって電界効果型トランジスターが形成され
た。
【0048】この電界効果型トランジスターのCV特性
を測定した結果、チャネル形成領域の電子移動度は99
0cm2 /V・sであった。さらに、しきい値電圧(ス
レシュホールド電圧)は3.9Vであった。しきい値電
圧が実施例1に比べて改善された(低下した)のは、裏
面からレーザーアニールをおこなうことにより、不純物
領域もチャネル形成領域も同時に均一に結晶化したため
であると考えられる。また、ゲイト電圧をON/OFF
したときのドレイン電流の比率は5×106 であった。
【0049】この電界効果型トランジスターのチャネル
形成領域中の酸素、窒素、炭素の濃度をSIMSによっ
て測定した結果、いずれも1×1019cm-3以下であっ
た。また、チャネル形成領域をラマン分光法によって測
定したところ、ラマン・ピークの中心値は520c
-1、ラマン・ピークの半値幅は4.5cm-1であり、
一度溶融したのち再結晶化した珪素の存在が確認され
た。
【0050】〔実施例3〕プレーナ構造のTFTを作製
し、その電気特性を評価した。まず、2つのチャンバー
を有する成膜装置を用いて、厚さ約100nmのアモル
ファスシリコン被膜とその上の厚さ10nmの窒化珪素
被膜とを厚さ10nmの窒化珪素被膜でコーティングさ
れた石英基板上に連続的に形成した。アモルファスシリ
コン膜は通常のスパッタ法によって、また、窒化珪素膜
はグロー放電プラズマCVD法によって作製した。
【0051】まず、第1の予備室に基板をセットし、予
備室を200度Cに加熱するとともに、真空排気し、予
備室の圧力が10-6torr以下の状態で1時間保持し
た。ついで、成膜時以外は常に10-4torr以下に保
持され、外気が入らないように管理された第1のチャン
バーを10-6torrまで排気し、予備室から基板を移
動させて第1のチャンバーに基板をセットし、基板およ
びターゲットを200度Cに保持したまま、真空排気
し、チャンバーの圧力が10-6torr以下の状態で1
時間保持した。そして、チャンバー内にアルゴンガスを
導入し、RFプラズマを発生させて、スパッタ成膜をお
こなった。スパッタのターゲットは99.9999%以
上の純度の珪素ターゲットを使用し、かつ、1ppmの
リンを含んでいる。成膜時の基板温度は150度C、雰
囲気は実質的に100%アルゴンで圧力は5×10-2
orrであった。アルゴンには水素その他のガスを意図
的に添加しなかった。アルゴンの濃度は99.9999
%以上であった。投入電力は200Wで、RF周波数は
13.56MHzであった。
【0052】成膜終了後、RF放電を停止し、第1のチ
ャンバーを10-6torrまで排気した。ついで、常に
10-5torr以下に保持され、第1のチャンバーと第
2のチャンバーの間に設けられている第2の予備室を1
-6torrまで真空排気し、第1のチャンバーから第
2の予備室に基板を移送した。さらに、成膜時以外は常
に10-4torr以下に保持され、外気が入らないよう
に管理された第2のチャンバーを10-6torrまで排
気し、第2の予備室から基板を移動させて第2のチャン
バーに基板をセットし、基板およびターゲットを200
度Cに保持したまま、真空排気し、チャンバーの圧力が
10-6torr以下の状態で1時間保持した。
【0053】そして、第2のチャンバーに水素で希釈さ
れた純度99.9999%以上のアンモニアガスおよび
ジシランガス(Si2 6 )を3:2の割合で導入し、
全体の圧力を10-1torrとした。そして、チャンバ
ーにRF電流を導入し、プラズマを発生させ窒化珪素の
成膜をおこなった。投入電力(13.56MHz)は2
00Wであった。
【0054】成膜終了後、RF放電を停止し、第2のチ
ャンバーを10-6torrまで排気した。ついで、第2
のチャンバーの片側に設けられ、石英の窓を有する第3
の予備室を10-6torrまで真空排気し、第2のチャ
ンバーから第3の予備室に基板を移送した。そして、第
3の予備室の窓を通してエキシマーレーザー光(KrF
レーザー、波長248nm、パルス幅10ナノ秒、照射
エネルギー100mJ、照射パルス数50ショット)を
照射し、レーザーアニールをおこなった。こうして、ア
モルファスシリコン膜の結晶化をおこなった。
【0055】このように、成膜状態から実質的に真空状
態を破ることなく、連続的にレーザーアニールをおこな
う方法は、この実施例に示されているように、アモルフ
ァス半導体膜上に保護膜が形成されている場合であって
も、また、実施例1および2のように保護膜が形成され
ていない場合であっても、歩留りの向上の点で極めて効
果があった。その理由としては、被膜上に、ホコリ等が
付着したり、水分やガスの吸着が起こったり、傷が付い
たりすることが避けられるということいあると考えられ
る。
【0056】また、このように成膜とレーザーアニール
を連続的におこなう場合には、本実施例のように成膜室
と予備室とを設け、予備室に窓を設けて、レーザーアニ
ールをおこなう方法と、成膜室に窓を設け、成膜室で成
膜終了後にレーザーアニールをおこなう方法とが考えら
れるが、後者は成膜によって窓が曇ってしまうために常
に窓に付着する被膜をエッチングしなければならないの
に対し、前者ではその必要がない。したがって、量産性
とメンテナンス性を考慮すれば、前者の方法が優れてい
るといえる。
【0057】さて、第3の予備室においてレーザーアニ
ールを終了したのち、第3の予備室に乾燥窒素ガスを導
入し、大気圧とし、基板を取り出した。そして、窒化珪
素膜を公知のドライエッチング法によって除去したの
ち、珪素膜を100μm×500μmの長方形にエッチ
ングした。
【0058】この被膜の酸素、窒素および炭素の濃度は
いずれも1016cm-3以下であることは、同じ工程で作
製された別の被膜を2次イオン質量分析法(SIMS)
によって分析することによって確認した。
【0059】さらに、これに酸素雰囲気中でのスパッタ
法によって厚さ約100nmのゲイト絶縁膜を形成し
た。このときの基板温度は150度C、RF(13.5
6MHz)投入電力は400Wであった。スパッタのタ
ーゲットは99.9999%以上の純度の酸化珪素であ
った。雰囲気は実質的に酸素で、意図的には他のガスは
加えなかった。酸素の濃度は99.999%以上であっ
た。圧力は5×10-2torrであった。
【0060】その後、アルミニウム膜(厚さ200n
m)を公知の真空蒸着法によって形成し、不必要な部分
を公知のドライエッチング法によって除去し、ゲイト電
極を形成した。ゲイト電極の幅は100μmであった。
このとき、ドライエッチングに用いられたフォトレジス
トはゲイト電極の上に残されていた。
【0061】ついで、イオン打ち込み法によって、ゲイ
ト電極の部分以外にホウソイオンを1014cm-2注入し
た。ゲイト電極の下には、その上のゲイト電極とフォト
レジストがマスクとなってホウソイオンは注入されな
い。この工程によって、珪素被膜中に不純物領域、すな
わち、ソース領域とドレイン領域が形成された。
【0062】さらに、基板全体を真空容器に置き、10
-5torrの圧力でエキシマーレーザー光(KrFレー
ザー、波長248nm、パルス幅10ナノ秒、照射エネ
ルギー50mJ、照射パルス数50ショット)を、基板
の裏面から照射して、レーザーアニールをおこなった。
この工程によって、イオン打ち込み工程によってアモル
ファス化した不純物領域のアモルファス・シリコン膜が
結晶化された。
【0063】この方法は2段階のレーザーアニールをお
こなうという点では実施例1と同じであるが、2回目の
レーザーアニールを基板の裏面からおこなうということ
によって、不純物領域とチャネル形成領域の連続的な接
続を目的とする。特に、1回目のレーザーアニールが溶
融ー再結晶工程によって、高いキャリヤ移動度を有する
被膜を得ることを目的とする一方、2回目のレーザーア
ニールはレーザーの出力を抑えて、溶融させないで結晶
の微視的な秩序化を促進させ、不純物領域の抵抗を低下
させることを目的とする。そして、レーザーの出力が抑
制されることによって、1回目のレーザーアニールによ
って形成された移動度の大きな結晶性領域(主としてチ
ャネル形成領域)はほとんど変化を受けない。なおか
つ、実施例2で見られたように、ソース領域あるいはド
レイン領域とチャネル形成領域の界面において、欠陥が
減らし、結晶性が連続的な界面を得ることができる。
【0064】また、実施例2の方法と異なり、わざわざ
チャネル形成領域作製のために1回目のレーザーアニー
ルをおこなう理由は、紫外線レーザーによって、レーザ
ーアニールをおこなうと、レーザー照射面のアニールは
起こるが、深い部分ではおこらない、あるいは移動度の
高い状態が得られない可能性が大きく、製品の歩留りを
下げてしまうことがあるからである。裏面からのレーザ
ー光の照射によって、ゲイト電極に密接する領域の移動
度が高くないことは、電界効果型トランジスターにとっ
て致命的であるため、膜表面からの照射が望まれるので
ある。そこで、製品の歩留りを向上せしめるために、本
実施例では最初にアモルファスシリコン膜の表面からレ
ーザーを照射し、後に基板の裏面からもレーザーを照射
して、チャネル形成領域と不純物領域の連続的な接合を
得るという方法を採用した。
【0065】ついで、水素雰囲気中での熱アニールをお
こなった。真空排気できるチャンバー内に基板を置き、
いったん10-6torrまでターボ分子ポンプによって
排気し、さらに100度Cに加熱した。この状態を30
分保ったのち、99.99%以上の純度の水素ガスを1
00torrまでチャンバー内に導入し、基板を300
度Cで60分アニールした。ここで、一度真空排気した
のは、被膜に吸着されたガス・水分等を除去するためで
ある。これらが残存した状態で熱アニールをおこなう
と、高い移動度を再現性よく得られないことが経験的に
わかっていた。
【0066】最後に、ソース領域およびドレイン領域の
上に存在する酸化珪素膜(厚さ100nm)に穴を開
け、アルミニウム電極をこれらの領域に形成した。以上
の工程によって電界効果型トランジスターが形成され
た。
【0067】この電界効果型トランジスターを100個
作製して、それらのCV特性を測定した結果、チャネル
形成領域の電子移動度は平均で995cm2 /V・sで
あった。さらに、しきい値電圧(スレシュホールド電
圧)の平均は4.2Vであった。ドレイン電流の比率の
平均は8×106 であった。電子移動度の基準値を80
0cm2 /V・s、スレシュホールド電圧の基準値を
5.0V、ドレイン電流比の基準値を1×106 とし
て、100個の電界効果トランジスターの合格・不合格
を調べたところ、91個が合格した。
【0068】また、これらの電界効果型トランジスター
のチャネル形成領域中の酸素、窒素、炭素の濃度をSI
MSによって測定した結果、合格した電界効果型トラン
ジスターでは、いずれも1×1016cm-3以下であっ
た。
【0069】
【発明の効果】本発明によって、再現性よく、移動度の
大きな膜状半導体が得られることが明らかになった。本
発明では、主として石英等の絶縁性基板状に形成した半
導体被膜のレーザーアニールについて説明したが、基板
の材料としては、モノリシックIC等で用いられるよう
な単結晶珪素基板等の単結晶半導体であってもよい。ま
た、実施例では珪素被膜に関して述べたが、ゲルマニウ
ム被膜であっても、また、シリコンーゲルマニウム合金
被膜であっても、その他の真性半導体材料あるいは化合
物半導体材料であっても、本発明を適用することができ
る。最初に述べたように、アモルファス被膜の移動度改
善方法としてレーザーアニールという方法を用いるとし
たが、この表現には例えばフラッシュランプアニールの
ようにレーザーは使用されない方法も含むのである。す
なわち、本発明は強力な光学的エネルギーを利用して半
導体材料の結晶性を改善する方法に関するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】レーザーアニールされた珪素被膜のラマン・ピ
ークの中心値(RAMAN SHIFT、横軸)と電子
移動度(縦軸)の関係を示す。被膜中の酸素の濃度は2
×1021cm-3である。
【図2】様々な酸素濃度のレーザーアニールされた珪素
被膜のラマン・ピークの中心値(RAMAN SHIF
T、横軸)と電子移動度(縦軸)の関係を示す。
【図3】様々な酸素濃度のレーザーアニールされた珪素
被膜のラマン・ピークの半値幅の単結晶珪素のラマンピ
ークの半値幅に対する比率(FWHM RATIO、横
軸)と電子移動度(縦軸)の関係を示す。
【図4】様々な酸素濃度のレーザーアニールされた珪素
被膜のラマン・ピークのアモルファス成分の強度(48
0cm-1のピーク)の単結晶珪素成分の強度(521c
-1のピーク)に対する比率(Ia/Ic、横軸)と電
子移動度(縦軸)の関係を示す。
【図5】ある電界効果トランジスターのチャネル形成領
域におけるラマン・ピークのFWHMの場所依存性を示
す。縦軸:FWHM、横軸:X/L(L:チャネル長)
【図6】電界効果型トランジスターの作製方法の例を示
す。
【符号の説明】
601・・・基板 602・・・半導体被膜 603・・・絶縁体被膜 604・・・ゲイト電極 605・・・フォトレジスト 606・・・ソース領域 607・・・ドレイン領域 608・・・ソース電極 609・・・ドレイン電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹村 保彦 神奈川県厚木市長谷398番地 株式会社半 導体エネルギー研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素、窒素、および酸素の濃度がいずれも
    5×1019cm-3以下、好ましくは1×1019cm-3
    下である非結晶性の珪素膜をレーザー光もしくはそれと
    同等な強光を照射して溶融する過程と、再結晶化する過
    程とを経たことによって得られたことを特徴とする半導
    体材料。
  2. 【請求項2】請求項1において、レーザー光はパルス発
    振エキシマーレーザー光であることを特徴とする半導体
    材料。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記半導体材料はレー
    ザー光もしくはそれと同等な強光を照射されたのち、水
    素を含む雰囲気中で熱処理されたことを特徴とする半導
    体材料。
  4. 【請求項4】炭素、窒素、および酸素の濃度がいずれも
    5×1019cm-3以下、好ましくは1×1019cm-3
    下である非結晶性の珪素膜を形成する工程と、前記珪素
    被膜にレーザー光もしくはそれと同等な強光を照射して
    溶融せしめた後に再結晶化せしめる工程とを有すること
    を特徴とする半導体材料の作製方法。
  5. 【請求項5】炭素、窒素、および酸素の濃度がいずれも
    5×1019cm-3以下、好ましくは1×1019cm-3
    下である非結晶性の珪素膜を形成する工程と、該珪素被
    膜上に酸化珪素、窒化珪素、炭化珪素の保護被膜を形成
    する工程と、前記保護被膜を通してレーザー光もしくは
    それと同等な強光を照射して溶融せしめた後に再結晶化
    せしめる工程とを有することを特徴とする半導体材料の
    作製方法。
  6. 【請求項6】請求項5において、保護被膜の化学式は、
    SiNx y z (0≦x≦4/3、0≦y≦2、0≦
    z≦1、0<3x+2y+4z≦4)であり、かつ、保
    護被膜は後の工程で使用されるレーザー光もしくはそれ
    と同等な強光を透過することを特徴とする半導体材料の
    作製方法。
  7. 【請求項7】炭素、窒素、および酸素の濃度がいずれも
    5×1019cm-3以下、好ましくは1×1019cm-3
    下である非結晶性の珪素膜を形成する工程と、前記珪素
    被膜にレーザー光もしくはそれと同等な強光を照射して
    溶融せしめた後、再結晶化せしめる工程と、その後、水
    素を含む雰囲気中において、200〜600度Cで熱処
    理をおこなう工程を有することを特徴とする半導体材料
    の作製方法。
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