JPH05295923A - 立体駐車場 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 立体駐車場の全体構造および旋回駆動手段を
簡略化し、立体駐車場の強度および安全性を向上させ、
かつ駐車パレットの安定性を向上させる。 【構成】 垂直なガイドタワー１に沿って昇降用駆動装
置２により昇降移動される昇降台３の上部に、平面溝形
で平行に延長する水平ガイドレールを固定し、駐車場建
屋５に、横方向に隣り合うと共に上下方向に重なる２列
の駐車スペ−ス６を設け、前記各水平ガイドレールの両
端部を、各列の駐車スペース６の巾方向中央部に対向さ
せ、２階以上に位置する駐車スペ−ス６の中央下部に、
昇降移動される各水平ガイドレールの端面に近接して配
置される端面を有する駐車パレット支承用レール７を固
定し、駐車パレット８の前後両側に、各水平ガイドレー
ル４および各パレット支承用レール７に載置される車輪
を取付け、前記昇降台３に、旋回用駆動装置１０により
旋回される駐車パレット移動用旋回アーム１１を取付け
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動車を駐車させる立
体駐車場に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、立体駐車場としては、特公昭５８
−５２０７１号公報により公表されているように、立設
されたパーキングフレームの前面に沿って昇降可能なリ
フトを有し、そのリフトに、左または右に回動可能でか
つその前面にパーキングパレットを着脱自在に片持状に
保持するガイドレールの固定された上下２つのターンテ
ーブルを設けるとともに、そのガイドレールからパーキ
ングパレットを左または右に移動させる手段を設け、前
記パーキングフレームの両側面で各駐車階に対応する位
置に前記ターンテーブのガイドレールと同様のパーキン
グパレットを着脱自在に片持状に保持する上下２本のパ
ーキング用ガイドレールを固設し、前記ターンテーブル
のガイドレールと前記パーキング用ガイドレールとの間
でパーキングパレットを乗り移し可能に構成した立体駐
車場が知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記従来の立体駐車場
の場合は、ガイドレールを有するターンテーブルを上下
２段に設けると共に、パーキングパレットを支持するパ
ーキング用ガイドレールを上下２段に設ける必要がある
ので、立体駐車場の全体構造が複雑になり、かつ上下の
ターンテーブルを旋回させる旋回駆動手段も複雑であ
り、さらにパーキングパレットを片持状態で支持するの
で、自動車を搭載したパーキングパレットの支持強度お
よび安定性に不安がある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】前述の問題を有利に解決
するために、本発明の立体駐車場においては、垂直なガ
イドタワー１に沿って昇降用駆動装置２により昇降移動
される昇降台３の上部に、平面溝形で平行に延長する水
平ガイドレール４を固定し、駐車場建屋５に、横方向に
隣り合うと共に上下方向に重なる２列の駐車スペ−ス６
を設け、前記各水平ガイドレール４の両端部を、各列の
駐車スペース６の巾方向中央部に対向させ、２階以上に
位置する駐車スペ−ス６の中央下部に、昇降移動される
各水平ガイドレール４の端面に近接して配置される端面
を有する駐車パレット支承用レール７を固定し、駐車パ
レット８の前後両側に、各水平ガイドレール４および各
パレット支承用レール７に載置される車輪９を取付け、
前記昇降台３に、旋回用駆動装置１０により旋回される
駐車パレット移動用旋回アーム１１を取付ける。

【０００５】

【実施例】図１ないし図１８は本発明の実施例に係る立
体駐車場を示すものであって、鋼製駐車場建屋５に、横
方向（左右方向）に隣り合うと共に上下方向に重なる２
列の駐車スペース６が設けられ、Ｈ形断面の垂直な鋼製
ガイドタワー１は、駐車場建屋５の前部中央に固定さ
れ、前記ガイドタワー１の上部にガイドシーブ１２が取
付けられ、駐車場建屋５の上部に、電動巻上機からなる
昇降用駆動装置２が固定され、前記ガイドタワー１に沿
って昇降移動される昇降台３に、そのガイドタワー１に
おける前部フランジ１３の裏面に係合される上部ガイド
ローラ１４が取付けられると共に、前記ガイドタワー１
における後部フランジ１５の裏面に係合される下部ガイ
ドローラ１６が取付けられ、かつ前記昇降台３に、ガイ
ドタワー１におけるウエブ１７の両側面に係合する上下
一対のサイドローラ１８が取付けられている。前記昇降
用駆動装置２から繰り出されているロープまたはチェー
ン等の条体１９は、昇降台３の上部に連結され、前記昇
降用駆動装置２によって昇降台３がガイドタワー１に沿
って昇降移動される。

【０００６】平面溝形で平行に延長する２本の水平ガイ
ドレール４は、昇降台３における水平部分の下面に載置
されて固定され、各水平ガイドレール４の両端部は、前
記２列の駐車スペース６の前部中央に対向するように配
置されている。２階以上に位置する駐車スペース６の中
央下部に、前後方向に延長する２本のパレット支承用レ
ール７が配置され、そのパレット支承用レール７は駐車
場建屋５に固定されている。

【０００７】減速機付き電動機からなる縦型の旋回用駆
動装置１０は、昇降台３における支持部材２０に固定さ
れ、前記旋回用駆動装置１０により回転される駆動縦軸
２１に駆動歯車２２が固定され、その駆動歯車２２に噛
み合う従動歯車２３を固定した従動縦軸２４は、前記水
平ガイドレール４の端部間の中央において、昇降台３に
より回動自在に支承され、前記従動縦軸２４の中間部に
水平な支持アーム２５が固定され、その支持アーム２５
の先端部に駐車パレット移動用旋回アーム１１の基端部
が横軸２６により枢着され、前記支持アーム２５と駐車
パレット移動用旋回アーム１１の基端側部分とは、アー
ム俯仰用電動シリンダ２７を介して連結されている。

【０００８】一対のパレット支承用レール７の間の前方
下部に、スライド軸受２８が固定され、そのスライド軸
受２８に移動用電動シリンダ２９により前後方向に移動
されるストッパ３０が摺動自在に挿入され、そのストッ
パ３０の前端部にローラ３１が取付けられ、前記昇降台
３の後方下部の左右両側に、一対の水平ガイドレール４
の中間下部において、下向きに開口するストッパ受溝３
２を有する受金具３３が固定されている。

【０００９】駐車パレット８の下部の前後両側に、それ
ぞれ車輪支持部材３４が縦軸３５および軸受を介して回
動自在に取付けられ、前記車輪支持部材３４には、各水
平ガイドレール４および各パレット支承用レール７に載
置される２箇の車輪９と、レール頭部下面に係合する転
倒防止用ローラ３６とが取付けられている。

【００１０】駐車パレット８における前部側の中央下部
に、駐車パレット移動用旋回アーム１１の長手方向に延
長する長孔３７に挿入される係合ローラ３８が取付けら
れ、２階以上の各駐車スペース６における下部の左右両
側に、それぞれ複数のパレット支承用ローラ３９が、前
後方向に間隔をおいて取付けられ、後部の車輪支持部材
３４に、係止孔４０を有する係止金具４１が固定され、
前記係止孔４０に挿入される係止ピン４２は、パレット
支承用レール７の後部に固定されたガイド金具４３に昇
降自在に嵌挿され、その係止ピン４２は昇降用電動シリ
ンダ４４により昇降移動される。パレット支承用レール
７の後部に固定されたブラケット４５に、前後方向に延
長する係止ボルト４６が螺合され、その係止ボルト４６
にロックナット４７が螺合されている。

【００１１】昇降台３の下方において、路盤４８に収納
用ピット４９が設けられ、昇降台３を最下位まで下降し
たとき、その昇降台３と水平ガイドレール４と駐車パレ
ット移動用旋回アーム１１と駐車パレット８とが、前記
収納用ピット４９内に収納され、かつ駐車パレット８に
おける自動車の車輪が走行する面は路盤４８の表面とほ
ぼ同一レベルに配置される。また駐車場建屋５における
前方側部の支柱に、多数の押ボタンスイッチを有するス
イッチボックス（図示を省略した）が固定される。

【００１２】立体駐車場に自動車５０を格納する場合
は、図１の下側に鎖線で示すように、昇降台３を最下端
位置まで下降させた状態で、収納用ピット４９上の駐車
パレット８上に自動車５０を走行させて搭載し、次に昇
降用駆動装置２を運転して、自動車５０を搭載した駐車
パレット８を支持している昇降台３を上昇移動させ、前
記駐車パレット８を所定の駐車スペース６の駐車位置よ
りも僅かに高い位置に停止させる。

【００１３】次に移動用電動シリンダ２９によりストッ
パ３０を前進移動して、そのストッパ３０の前端のロー
ラ３１を駐車スペース６から前方に突出させたのち、昇
降台３を若干下降移動して受金具３３のストッパ受溝３
２を、前記ローラ３１に嵌合載置する。

【００１４】次にほぼ水平状態に置かれている駐車パレ
ット移動用旋回アーム１１を、旋回用駆動装置１０によ
り旋回させて、駐車パレット移動用旋回アーム１１の長
孔３７を、駐車パレット８における係合ローラ３８の上
部に配置し、次いでアーム俯仰用電動シリンダ２７によ
り、駐車パレット移動用旋回アーム１１の先端側を若干
下降させて、その駐車パレット移動用旋回アーム１１の
長孔３７に係合ローラ３８を挿入する。

【００１５】次に旋回用駆動装置１０により駐車パレッ
ト移動用旋回アーム１１を旋回させることにより、その
駐車パレット移動用旋回アーム１１により係合ローラ３
８を介して駐車パレット８を押圧して、自動車５０を載
置した駐車パレット８を、水平ガイドレール４から駐車
スペース６内のパレット支承用レール７に移動させる。

【００１６】自動車５０を載置した駐車パレット８が、
駐車スペース６内の所定位置まで進入すると、駐車パレ
ット８の係止金具４１が係止ボルト４６に突き当たって
停止し、次に昇降用電動シリンダ４４により係止ピン４
２を上昇移動させて、係止金具４１の係止孔４０に挿入
する。

【００１７】次にアーム俯仰用電動シリンダ２７により
駐車パレット移動用旋回アーム１１の先端側を若干上昇
移動させて、係合ローラ３８から外し、次いで旋回用駆
動装置１０により駐車パレット移動用旋回アーム１１を
旋回させて、その駐車パレット移動用旋回アーム１１を
前方に向かせ、かつ移動用電動シリンダ２９によりスト
ッパ３０を後退移動させて、受金具３３から外す。

【００１８】次に昇降用駆動装置２を運転して、昇降台
３を最下端位置まで下降させ、かつ駐車パレット移動用
旋回アーム１１を起立させておく。

【００１９】立体駐車場に格納されている自動車５０を
搬出する場合は、まず駐車パレット移動用旋回アーム１
１をほぼ水平にした状態で、昇降用駆動装置２を運転し
て、昇降台３を搬出位置の駐車スペース６の前方下部付
近に対向する位置まで上昇させ、次いで移動用電動シリ
ンダ２９によりストッパ３０を前進移動させたのち、昇
降台３を下降移動させて、その昇降台３における受金具
３３をストッパ３０のローラ３１に載置する。

【００２０】次に旋回用駆動装置１０により駐車パレッ
ト移動用旋回アーム１１を旋回させて、その駐車パレッ
ト移動用旋回アーム１１の長孔３７を係合ローラ３８の
上部に配置したのち、アーム俯仰用電動シリンダ２７に
より駐車パレット移動用旋回アーム１１の先端側を下降
させて、前記長孔３７に係合ローラ３８を挿入する。

【００２１】次に旋回用駆動装置１０により駐車パレッ
ト移動用旋回アーム１１を旋回させることにより、自動
車５０を載置した駐車パレット８を、パレット支承用レ
ール７から水平ガイドレール４の中央部まで移動させ、
駐車パレット８および自動車５０を左右方向に向くよう
に配置する。

【００２２】次にストッパ３０を後退移動させて受金具
３３から外したのち、昇降用駆動装置２を運転して、昇
降台３および自動車５０を載置した駐車パレット８を下
降させ、その駐車パレット８を収納用ピット４９内に収
容し、その駐車パレット８から路盤４８上に自動車５０
を走行させる。次にアーム俯仰用電動シリンダ２７によ
り駐車パレット移動用旋回アーム１１を起立させる。

【００２３】

【発明の効果】本発明によれば、垂直なガイドタワー１
に沿って昇降用駆動装置２により昇降移動される昇降台
３の上部に、平面溝形で平行に延長する水平ガイドレー
ル４を固定し、駐車場建屋５に、横方向に隣り合うと共
に上下方向に重なる２列の駐車スペ−ス６を設け、前記
各水平ガイドレール４の両端部を、各列の駐車スペース
６の巾方向中央部に対向させ、２階以上に位置する駐車
スペ−ス６の中央下部に、昇降移動される各水平ガイド
レール４の端面に近接して配置される端面を有する駐車
パレット支承用レール７を固定し、駐車パレット８の前
後両側に、各水平ガイドレール４および各パレット支承
用レール７に載置される車輪９を取付け、前記昇降台３
に、旋回用駆動装置１０により旋回される駐車パレット
移動用旋回アーム１１を取付けたので、立体駐車場の強
度および安全性を向上させることができると共に、強度
および安全性に優れている立体駐車場の全体構造および
旋回駆動手段を簡略化することができ、また特にこの発
明の場合は、自動車を駐車パレット８に載置して移送す
るので、自動車を安定状態で迅速に移送することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例に係る立体駐車場の側面図であ
る。

【図２】本発明の実施例に係る立体駐車場の正面図であ
る。

【図３】本発明の実施例に係る立体駐車場の平面図であ
る。

【図４】図１の一部を拡大して示す側面図である。

【図５】図２の一部を拡大して示す正面図である。

【図６】駐車パレット移動用旋回アームの駆動部を示す
一部縦断側面図である。

【図７】昇降台を下端部まで下降させると共に駐車パレ
ット移動用旋回アームを起立した状態を示す一部縦断側
面図である。

【図８】図３のＡ−Ａ線断面図である。

【図９】昇降台とガイドタワーとの関係を示す側面図で
ある。

【図１０】図９のＢ−Ｂ線断面図である。

【図１１】駐車パレット移動用旋回アームと駐車パレッ
トの下部の係合ローラとの関係を示す側面図である。

【図１２】駐車スペースにおける駐車パレットの係止装
置を示す一部縦断側面図である。

【図１３】図１２のＣ−Ｃ線断面図である。

【図１４】昇降台の下降防止位置決め装置を示す縦断側
面図である。

【図１５】図１４のＤ−Ｄ線断面図である。

【図１６】図１４のＥ−Ｅ線断面図である。

【図１７】昇降台の水平ガイドレールにより支持されて
いる駐車パレットを示す一部縦断側面図である。

【図１８】駐車パレットと自動車との関係を示す側面図
である。

【符号の説明】

１ ガイドタワー ２ 昇降用駆動装置 ３ 昇降台 ４ 水平ガイドレール ５ 駐車場建屋 ６ 駐車スペース ７ パレット支承用レール ８ 駐車パレット ９ 車輪 １０ 旋回用駆動装置 １１ 駐車パレット移動用旋回アーム １２ ガイドシーブ １３ 前部フランジ １４ 上部ガイドローラ １５ 後部フランジ １６ 下部ガイドローラ １７ ウエブ １８ サイドローラ １９ 条体 ２０ 支持部材 ２１ 駆動縦軸 ２２ 駆動歯車 ２３ 従動歯車 ２４ 従動縦軸 ２５ 支持アーム ２６ 横軸 ２７ アーム俯仰用電動シリンダ ２８ スライド軸受 ２９ 移動用電動シリンダ ３０ ストッパ ３１ ローラ ３２ ストッパ受溝 ３３ 受金具 ３４ 車輪支持部材 ３５ 縦軸 ３６ 転倒防止用ローラ ３７ 長孔 ３８ 係合ローラ ３９ パレット支承用ローラ ４０ 係止孔 ４１ 係止金具 ４２ 係止ピン ４３ ガイド金具 ４４ 昇降用電動シリンダ ４５ ブラケット ４６ 係止ボルト ４７ ロックナット ４８ 路盤 ４９ 収納用ピット ５０ 自動車

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 垂直なガイドタワー１に沿って昇降用駆
   動装置２により昇降移動される昇降台３の上部に、平面
   溝形で平行に延長する水平ガイドレール４を固定し、駐
   車場建屋５に、横方向に隣り合うと共に上下方向に重な
   る２列の駐車スペ−ス６を設け、前記各水平ガイドレー
   ル４の両端部を、各列の駐車スペース６の巾方向中央部
   に対向させ、２階以上に位置する駐車スペ−ス６の中央
   下部に、昇降移動される各水平ガイドレール４の端面に
   近接して配置される端面を有する駐車パレット支承用レ
   ール７を固定し、駐車パレット８の前後両側に、各水平
   ガイドレール４および各パレット支承用レール７に載置
   される車輪９を取付け、前記昇降台３に、旋回用駆動装
   置１０により旋回される駐車パレット移動用旋回アーム
   １１を取付けた立体駐車場。