JPH05295031A - 新規(メタ)アクリレート系高分子化合物およびその製造方法 - Google Patents

新規(メタ)アクリレート系高分子化合物およびその製造方法

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JPH05295031A
JPH05295031A JP10506292A JP10506292A JPH05295031A JP H05295031 A JPH05295031 A JP H05295031A JP 10506292 A JP10506292 A JP 10506292A JP 10506292 A JP10506292 A JP 10506292A JP H05295031 A JPH05295031 A JP H05295031A
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meth
acrylate
polymer compound
compound
average molecular
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JP10506292A
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Seiji Yoshii
清二 吉井
Yoshinobu Asako
佳延 浅子
Shiro Sugiura
史郎 杉浦
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F20/00Homopolymers and copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride, ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F20/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms, Derivatives thereof
    • C08F20/10Esters
    • C08F20/26Esters containing oxygen in addition to the carboxy oxygen
    • C08F20/28Esters containing oxygen in addition to the carboxy oxygen containing no aromatic rings in the alcohol moiety

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高融点と高接着性を有し安価で安全性の高い
新規(メタ)アクリレート系高分子化合物を提供する。 【構成】 下記一般式(I)で表される繰り返し単位を
主成分とし重量平均分子量が2000以上の新規(メ
タ)アクリレート系高分子化合物。 【化1】 (式中、R1,R2,R3はHまたはCH3、R4は炭素数
11以上のアルキル基)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規(メタ)アクリレ
ート系高分子化合物およびその製造方法に関するもので
ある。さらに詳しくは、つや出しや撥水処理等に用いら
れるワックス剤、表面処理剤、可塑剤、樹脂添加剤、可
塑剤等の原料として好適な新規(メタ)アクリレート系
高分子化合物およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、撥水性、シャープメルト性、
低溶融粘度等の性質を有する種々の高分子化合物が知ら
れている。例えば、オクタデシル(メタ)アクリレート
やドデシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル
酸の長鎖アルキルエステルを重合させて得られる高分子
化合物、オクタデシルビニルエーテルやドデシルビニル
エーテル等の長鎖アルカンのビニルエーテルを重合させ
て得られる高分子化合物等が知られている。
【0003】しかしながら、これらの化合物の融点は長
鎖アルキル基の炭素数によってある程度決ってしまい、
更に高い融点を要求される用途には使用できなかった。
また、これらの化合物は主鎖に直接結合したアルキル基
しか有さないために、接着性等の性能に問題を有してい
た。
【0004】さらに高い融点を有する高分子化合物とし
て、2−ヒドロキシエチルアクリレートとオクタデシル
イソシアネートとの反応物を重合させて得られる高分子
化合物が知られている。しかしながら、この化合物はモ
ノマーの合成の際にイソシアネート化合物を使用する必
要があり、このためにコストが高く、安全性にも問題点
を有していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の上記
問題点を解決するものである。従って、本発明の目的
は、高い融点と基材に対する高い接着性を有し、安価で
安全性にも問題のない新規(メタ)アクリレート系高分
子化合物を提供することにある。また、本発明の目的
は、撥水性、シャープメルト性、低溶融粘度を有する新
規(メタ)アクリレート系高分子化合物を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I)
【0007】
【化4】
【0008】(式中、R1はHまたはCH3、R2はHま
たはCH3、R3はHまたはCH3、R4は炭素数11以上
のアルキル基である)で表される繰り返し単位を主構成
単位とし重量平均分子量が2000以上である新規(メ
タ)アクリレート系高分子化合物およびその製造方法に
関するものである。
【0009】
【作用】本発明の新規(メタ)アクリレート系高分子化
合物の主たる構成単位を表す一般式(I)におけるR4
は11以上の炭素数を有するアルキル基である。中で
も、R4は11以上21以下の炭素数を有するアルキル
基であることが好ましい。炭素数が11に満たない場合
には、撥水性やシャープメルト性が著しく低下する。炭
素数が21を超える場合には溶融粘度が高くなり使用が
困難になることがある。R4としては、例えば、ウンデ
シル基、トリデシル基、ペンタデシル基、ヘプタデシル
基、ノナデシル基、ヘンエイコシル基等を挙げることが
できる。
【0010】本発明の新規(メタ)アクリレート系高分
子化合物の重量平均分子量は2000以上でなければな
らない。好ましくは重量平均分子量は2000〜100
0000である。重量平均分子量が2000未満である
と基材に対する接着性が著しく低下する。また、重量平
均分子量が1000000を越えるとシャープメルト性
の低下や溶融粘度の著しい上昇が生じることがある。
【0011】本発明の新規(メタ)アクリレート系高分
子化合物は、例えば一般式(II)
【0012】
【化5】
【0013】(式中、R1はHまたはCH3、R2はHま
たはCH3、R3はHまたはCH3、R4は炭素数11以上
のアルキル基である)で表される重合性有機化合物
(a)を50モル%以上含有してなる単量体成分(A)
を重合することにより得られる。この際、単量体成分
(A)中には、50モル%以下の量で重合性有機化合物
(a)と共重合可能な他の単量体(b)を使用すること
ができる。この単量体(b)の種類を使用目的に応じて
選択することにより、種々の官能基を含有した高分子化
合物とすることができる。他の単量体(b)の使用量
は、高分子化合物の用途や単量体(b)の性質によって
異なるが、単量体成分(A)中0〜50モル%、好まし
くは0〜40モル%の範囲である。単量体(b)の割合
が50モル%を越える場合は、得られた高分子化合物に
撥水性やシャープメルト性の低下あるいは溶融粘度の上
昇等が生じる。
【0014】本発明の新規(メタ)アクリレート系高分
子化合物の原料となる単量体成分(A)中の一般式(I
I)で表される重合性有機化合物(a)としては、例え
ば、2−ドデカノイロキシエチルアクリレート、2−ド
デカノイロキシエチルメタクリレート、2−ドデカノイ
ロキシ−1−メチルエチルアクリレート、2−ドデカノ
イロキシ−1−メチルエチルメタクリレート、2−ドデ
カノイロキシプロピルアクリレート、2−ドデカノイロ
キシプロピルメタクリレート、2−オクタデカノイロキ
シエチルアクリレート、2−オクタデカノイロキシエチ
ルメタクリレート、2−オクタデカノイロキシ−1−メ
チルエチルアクリレート、2−オクタデカノイロキシ−
1−メチルエチルメタクリレート、2−オクタデカノイ
ロキシプロピルアクリレート、2−オクタデカノイロキ
シプロピルメタクリレート、2−ドコサノイロキシエチ
ルアクリレート、2−ドコサノイロキシエチルメタクリ
レート、2−ドコサノイロキシ−1−メチルエチルアク
リレート、2−ドコサノイロキシ−1−メチルエチルメ
タクリレート、2−ドコサノイロキシプロピルアクリレ
ートや2−ドコサノイロキシプロピルメタクリレート等
を挙げることができ、この中から一種または二種以上を
使用することができる。
【0015】本発明の新規(メタ)アクリレート系高分
子化合物の原料となり得る他の単量体(b)としては、
例えば、スチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、
ビニルナフタレン、メチルビニルナフタレン、エチルビ
ニルナフタレン、ビニルアントラセンなどのアリールア
ルケン類;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリ
ル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)ア
クリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メ
タ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチ
ル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ラ
ウリル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)ア
クリル酸セチル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メ
タ)アクリル酸エイコシル、(メタ)アクリル酸ヘンエ
イコシル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アク
リル酸テトラコシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘ
キシルなどの(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)
アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミドなど
の(メタ)アクリルアミド類;メチルビニルエーテル、
エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ペンチ
ルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、ステアリ
ルビニルエーテルなどのビニルエーテル類;酢酸ビニ
ル、ビニルトリフルオロアセテート、ビニルペンタフル
オロプロピオネートなどのビニルエステル類;エチレ
ン、プロピレン、ブチレン、ペンテン、ヘキセン、ヘプ
テン、オクテン、シクロペンテン、シクロヘキセンなど
のオレフィン類;フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、ト
リフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン、塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン、塩化ビニレン、臭化ビニルなど
のハロゲン化オレフィン類;ブタジエン、イソプレン、
シクロペンタジエンなどのアルキルジエン類;アリルア
セテート、アリルアセトニトリル、アリルアルコール、
アリルアミン、ジアリルアミン、トリアリルアミン、ア
リルシアニド、ジアリルエーテル、アリルエチルエーテ
ル、アリルトルイルエーテルなどの重合性の置換アリル
類;フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジ
ブチル、フマル酸ジフェニル、フマル酸ジアミルなどの
フマル酸エステル類;マレイン酸ジメチル、マレイン酸
ジエチル、マレイン酸ジプロピル、マレイン酸ジブチ
ル、マレイン酸ジアミル、マレイン酸ジフェニルなどの
マレイン酸エステル類;(メタ)アクロレイン、クロロ
(メタ)アクロレイン、クロトンアルデヒドなどの不飽
和アルデヒド類;メチルビニルケトン、エチルビニルケ
トンなどの不飽和ケトン類;ビニルピロリドンなどの不
飽和ラクタム類;ジメチルビニルアミン、ジエチルビニ
ルアミンなどの不飽和アミン類;(メタ)アクリロニト
リル、シアノビニリデンなどの不飽和ニトリル類;(メ
タ)アクリル酸、2−アクリルアミド2−メチルプロパ
ンスルホン酸、スルホエチル(メタ)アクリレート、ス
チレンスルホン酸、スチレンリン酸、(メタ)アクリル
酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジメチル
アミノプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチ
ル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピルなどの極性
基含有不飽和化合物などを挙げることができ、このうち
の一種あるいは二種以上を使用することができる。
【0016】本発明の新規(メタ)アクリレート系高分
子化合物を合成するための重合方法としては、特に制限
はなく、例えば、溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合
法、分散重合法、乳化重合法等の公知の重合方法を挙げ
ることができる。必要に応じて、連鎖移動剤等の添加剤
を加えて、生成重合体の重量平均分子量の調節を行うこ
とができる。連鎖移動剤としては、例えば、チオグリコ
ール酸、エタンチオール、2−プロパンチオール、1−
ブタンチオール、2−ブタンチオール、1−ペンタンチ
オール、1−ヘキサンチオール、1−ヘプタンチオー
ル、1−オクタンチオール、1−デカンチオール、1−
ドデカンチオール、1−テトラデカンチオール、硫化水
素、トルエンチオール、硫化ベンジル、二硫化ベンジル
等を挙げることができ、このうち一種あるいは二種以上
を使用することができる。なお、必要に応じて生成重合
体の精製を行い、本発明の新規(メタ)アクリレート系
高分子化合物を得ることができる。
【0017】本発明の新規(メタ)アクリレート系高分
子化合物を製造する際の重合方法として溶液重合法を用
いる場合、重合の条件に特に制限はない。
【0018】溶液重合の溶剤としては特に制限はなく、
トルエン、テトラヒドロフラン、2−プロパノールやヘ
キサン等の有機溶剤を使用することができる。
【0019】溶液重合の重合開始剤としては、例えば、
過酸化ベンゾイル、第三級ブチルヒドロキシパーオキサ
イド、過酸化クメン、過酸化ラウリル、過酸化メチルエ
チルケトン、第三級ブチルパーフタレイトやカプロイル
パーオキサイド等の過酸化物;アゾビスイソブチロニト
リル、アゾビスイソブチルアミド、2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルマレロニトリル)、アゾビス(α−
ジメチルバレロニトリル)やアゾビス(α−メチルブチ
ロニトリル)等のアゾ化合物等を挙げることができ、こ
れらの中から一種または二種以上を用いることができ
る。中でも、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニ
トリルを用いることが好ましい。
【0020】溶液重合は、通常、40〜100℃の範囲
内の温度にて2〜30時間程度で行われる。
【0021】溶液重合の操作としては、例えば、溶剤と
単量体成分(A)と重合開始剤を仕込み、撹拌を行いな
がら所定温度にて実施する。これらの操作は窒素雰囲気
下で行うのが好ましい。その後、必要に応じて、生成し
た重合体の精製を行い本発明の新規(メタ)アクリレー
ト系高分子化合物を得る。
【0022】本発明の新規(メタ)アクリレート系高分
子化合物を製造する際の重合方法として懸濁重合法を用
いる場合、重合の条件に特に制限はない。
【0023】懸濁重合の分散媒としては、通常、水等が
用いられる。
【0024】懸濁重合の分散剤としては、例えばエマル
ゲン950(花王(株)製)やエマルゲン985(花王
(株)製)等のポリオキシエチレンアルキルアリールエ
ーテル類;エマルゲン210(花王(株)製)やエマル
ゲン420(花王(株)製)等のポリオキシエチレンア
ルキルエーテル類;ポリビニルアルコール、カルボキシ
メチルセルロース、スチレン−無水マレイン酸共重合体
のアンモニウム塩、ベントナイト、ポリ(メタ)アクリ
ル酸ナトリウムやポリ(ジアリルメチルアンモニウムク
ロライド)等の親水性高分子化合物など公知のものが使
用できる。
【0025】懸濁重合の重合開始剤としては、例えば過
酸化ベンゾイル、第三級ブチルヒドロキシパーオキサイ
ド、過酸化クメン、過酸化ラウリル、過酸化メチルエチ
ルケトン、第三級ブチルパーフタレイトやカプロイルパ
ーオキサイド等の過酸化物;アゾビスイソブチロニトリ
ル、アゾビスイソブチルアミド、2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルマレロニトリル)、アゾビス(α−
ジメチルバレロニトリル)やアゾビス(α−メチルブチ
ロニトリル)等のアゾ化合物等を挙げることができ、こ
れらの中から一種または二種以上を用いることができ
る。中でも、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニ
トリルを用いることが好ましい。
【0026】懸濁重合は、通常、40〜100℃の範囲
内の温度にて2〜30時間程度で行われる。
【0027】懸濁重合の操作としては、例えば水および
分散剤等を仕込み、これに重合開始剤を溶解させた単量
体成分(A)を加える。この際、分散媒に不溶で単量体
成分(A)を溶解する溶剤、例えばトルエンやヘキサン
等で単量体成分(A)の濃度を調節しても良い。その
後、分散機や撹拌装置を用いて粒子径規制を行った後、
懸濁状態下に所定温度にて実施する。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明の範囲がこれらの実施例により限定されるものでは
ない。
【0029】
【参考例1】撹拌機、還流冷却器、温度計、ディーンス
ターク脱水管および乾燥空気導入管を備えた1000m
lの4つ口セパラブルフラスコに、2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート139g(1.2モル)、オクタデカン
酸284g(1.0モル)、パラトルエンスルホン酸2
g、ハイドロキノン0.7gおよびトルエン300gを
加え50℃にて溶解させた。その後、減圧下(400m
mHg)、乾燥空気をバブリングしながら、撹拌機によ
り撹拌を行い(回転数300rpm)、60℃で5時間
脱水反応を行った。得られた溶液をイオン交換水500
mlで1回、0.2規定水酸化ナトリウム水溶液500
mlで2回、0.2規定塩酸水溶液500mlで1回、
イオン交換水500mlで1回順次洗浄し、続いて無水
硫酸マグネシウム100gを加え乾燥を行い、その後ト
ルエンの留去を行った。得られた溶液にメタノールを加
え40℃に加熱後4℃に冷却し、析出した白色沈澱を濾
別乾燥し、白色固体状の重合性化合物(1)250gを
得た。
【0030】
【実施例1】撹拌機、還流冷却器、温度計および窒素導
入管を備えた250mlの四つ口セパラブルフラスコ
に、参考例1で合成した重合性化合物(1)85g、ア
ゾビスイソブチロニトリル0.15gおよびトルエン7
5gを加え溶解させた。その後、撹拌機により撹拌を行
い(回転数:300rpm)、70℃で20時間加熱し
た。得られた溶液を2−プロパノールに滴下し、十分に
2−プロパノールで洗浄した後、真空乾燥機を用いて、
0.05mmHg、100℃で20時間乾燥し、本発明
の(メタ)アクリレート系高分子化合物(1)65gを
得た。この化合物の重量平均分子量は70000であっ
た。このものの物理化学的性質を以下に示す。
【0031】元素分析値 C23424として 理論値 C72.2% H11.1% O16.7% 実測値 C72.1% H11.1% O16.8% 赤外線吸収分析(KBr法)スペクトルは図1に示し
た。
【0032】以上の分析より、得られた(メタ)アクリ
レート系高分子化合物(1)は下記一般式(III)で
表される繰り返し単位からなる重合体であることが確認
された。
【0033】
【化6】
【0034】
【実施例2】撹拌機、還流冷却器、温度計および窒素導
入管を備えた250mlの四つ口セパラブルフラスコ
に、参考例1で合成した重合性化合物(1)78.4
g、アクリル酸1.6g、アゾビスイソブチロニトリル
0.15gおよびトルエン75gを加え溶解させた。そ
の後、撹拌機により撹拌を行い(回転数:300rp
m)、70℃で20時間加熱した。得られた溶液を2−
プロパノールに滴下し、十分に2−プロパノールで洗浄
した後、真空乾燥機を用いて、0.05mmHg、10
0℃で20時間乾燥し、本発明の(メタ)アクリレート
系高分子化合物(2)70gを得た。この化合物の重量
平均分子量は97000であった。このものの物理化学
的性質を以下に示す。
【0035】元素分析値 C21H38.2O3.8として 理論値 C71.8% H10.9% O17.3% 実測値 C71.6% H11.0% O17.4% 赤外線吸収分析(KBr法)スペクトルは図2に示し
た。
【0036】以上の分析より、得られた(メタ)アクリ
レート系高分子化合物(2)は下記一般式(III)で
表される繰り返し単位90モル%と下記一般式(IV)
で表される繰り返し単位10モル%とからなる重合体で
あることが確認された。
【0037】
【化7】
【0038】
【化8】
【0039】
【実施例3】撹拌機、還流冷却器、温度計および窒素導
入管を備えた250mlの四つ口セパラブルフラスコ
に、参考例1で合成した重合性化合物(1)77.4
g、アクリル酸2−ヒドロキシエチル2.6g、アゾビ
スイソブチロニトリル0.15gおよびトルエン75g
を加え溶解させた。その後、撹拌機により撹拌を行い
(回転数:300rpm)、70℃で20時間加熱し
た。得られた溶液を2−プロパノールに滴下し、十分に
2−プロパノールで洗浄した後、真空乾燥機を用いて、
0.05mmHg、100℃で20時間乾燥し、本発明
の(メタ)アクリレート系高分子化合物(3)66gを
得た。この化合物の重量平均分子量は10000であっ
た。このものの物理化学的性質を以下に示す。
【0040】元素分析値 C21.2H38.6O3.9として 理論値 C71.6% H10.9% O17.5% 実測値 C71.5% H10.9% O17.6% 赤外線吸収分析(KBr法)スペクトルは図3に示し
た。
【0041】以上の分析より、得られた(メタ)アクリ
レート系高分子化合物(3)は下記一般式(III)で
表される繰り返し単位90モル%と下記一般式(V)で
表される繰り返し単位10モル%とからなる重合体であ
ることが確認された。
【0042】
【化9】
【0043】
【化10】
【0044】
【比較例1】撹拌機、還流冷却器、温度計および窒素導
入管を備えた500mlの四つ口セパラブルフラスコ
に、アクリル酸ステアリル175g、アゾビスイソブチ
ロニトリル0.35gおよびトルエン175gを加え溶
解させた。その後、撹拌機により撹拌を行い(回転数:
300rpm)、70℃で20時間加熱した。得られた
溶液を2−プロパノールに滴下し、十分に2−プロパノ
ールで洗浄した後、真空乾燥機を用いて、0.05mm
Hg、100℃で20時間乾燥し、比較高分子化合物
(1)150gを得た。比較高分子化合物(1)の重量
平均分子量は170000であった。
【0045】
【実施例4】実施例1〜3で得られた(メタ)アクリレ
ート系高分子化合物(1)〜(3)および比較例1で得
られた比較高分子化合物(1)の各々の溶融温度をセイ
コー電子工業(株)製TMA120Cにより測定した。
その結果を表1に示した。
【0046】
【表1】
【0047】表1から明らかなように、本発明の(メ
タ)アクリレート系高分子化合物(1)〜(3)は、単
なるアルキル基しか有さない比較高分子化合物(1)よ
りも高い融点を有していた。
【0048】
【実施例5】実施例1〜3で得られた(メタ)アクリレ
ート系高分子化合物(1)〜(3)の各々の溶融粘度を
E型粘度計((株)東京計器製 VISCONIC E
D形)により測定した。測定は95℃で行った。その結
果を表2に示した。
【0049】
【表2】
【0050】
【実施例6】実施例1〜3で得られた(メタ)アクリレ
ート系高分子化合物(1)〜(3)および比較例1で得
られた比較高分子化合物(1)の各々をガラス上に塗布
し、その撥水性を調べるために接触角を測定した。その
結果を表3に示した。
【0051】
【表3】
【0052】表3から明らかなように本発明の(メタ)
アクリレート系高分子化合物(1)〜(3)は高い撥水
性を有していた。
【0053】
【発明の効果】本発明の新規(メタ)アクリレート系高
分子化合物は、(メタ)アクリル酸長鎖アルキルエステ
ルや長鎖アルカンビニルエーテルの重合体よりも高い融
点を有し、また安価で安全性にも問題がない。また、本
発明の新規(メタ)アクリレート系高分子化合物は、撥
水性や基材との接着性に優れシャープメルト性や低溶融
粘度を有するため、ワックス剤、表面処理剤、可塑剤、
樹脂添加剤、離型剤等の各種用途に有用である。従っ
て、本発明は、耐水段ボール、人工竹皮、熱封用ろう紙
はり合わせ加工品、紙コップ、内添サイズ剤等の紙加
工;防水剤、ろうけつ染め、糊付け助剤等の繊維加工;
ゴムや樹脂への配合による樹脂改質;樹脂成形品製造時
の離型処理;木材等の表面処理やつや出し等へ有効に利
用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた本発明の(メタ)アクリレ
ート系高分子化合物(1)の赤外吸収スペクトルであ
る。
【図2】実施例2で得られた本発明の(メタ)アクリレ
ート系高分子化合物(2)の赤外吸収スペクトルであ
る。
【図3】実施例3で得られた本発明の(メタ)アクリレ
ート系高分子化合物(3)の赤外吸収スペクトルであ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1はHまたはCH3、R2はHまたはCH3、R
    3はHまたはCH3、R4は炭素数11以上のアルキル基
    である)で表される繰り返し単位を主構成単位とし重量
    平均分子量が2000以上である新規(メタ)アクリレ
    ート系高分子化合物。
  2. 【請求項2】 一般式(II) 【化2】 (式中、R1はHまたはCH3、R2はHまたはCH3、R
    3はHまたはCH3、R4は炭素数11以上のアルキル基
    である)で表される重合性有機化合物(a)を50モル
    %以上含有してなる単量体成分(A)を重合することを
    特徴とする一般式(I) 【化3】 (式中、R1はHまたはCH3、R2はHまたはCH3、R
    3はHまたはCH3、R4は炭素数11以上のアルキル基
    である)で表される繰り返し単位を主構成単位とし重量
    平均分子量が2000以上である新規(メタ)アクリレ
    ート系高分子化合物の製造方法。
JP10506292A 1992-04-24 1992-04-24 新規(メタ)アクリレート系高分子化合物およびその製造方法 Pending JPH05295031A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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